エントリーシートが通らない理由とは-落ちるESの特徴とその対策を例文付きで解説
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最終更新日:2023年09月27日
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選考の最初の関門がエントリーシート(ES)です。しかし、ESが全然通過せず、「面接にすら進めなかった......」という経験をしている就活生も多いのではないでしょうか。
特に志望度の高い企業のES選考で落ちてしまい、面接すら受けられなければショックも大きいはずです。
そこで本記事では、そんなESが通らない原因とその対策について解説するとともに、大手企業選考通過者のESを紹介していきます。
- 本記事の構成
- 企業が就活生にエントリーシート(ES)を課す目的
・企業に合う人物を選別するため
・面接の参考資料にするため - エントリーシート(ES)が通らない5つの理由-これに当てはまったら危険!-
・ESが通らない理由(1):誤字脱字や空欄・余白がある
・ESが通らない理由(2):文章が読みにくい
・ESが通らない理由(3):設問に答えていない
・ESが通らない理由(4):企業の求める人物像に合っていない
・ESが通らない理由(5):内容が抽象的 - エントリーシート(ES)の通過率を上げるための対策
・対策(1):結論ファーストで書くこと
・対策(2):文章を簡潔にすること
・対策(3):テーマに合った具体的なエピソードや根拠を示すこと
・対策(4):見直しをしたり第三者の添削を受けたりすること - 選考通過者のES例文
・選考通過者の回答例:双日
・選考通過者の回答例:本田技研工業(ホンダ)
・選考通過者の回答例:三菱地所 - おわりに
企業が就活生にエントリーシート(ES)を課す目的
エントリーシートがどのような基準に基づいて評価されているのかを理解するために、企業がなぜエントリーシートを課すのかを知る必要があります。
なぜ企業はエントリーシートを通じて就活生を評価をするのでしょうか。その理由は大きく下記の2点に集約されます。
- 企業に合う人物を選別するため
- 面接の参考資料にするため
企業に合う人物を選別するため
企業の人事担当者は多忙です。応募してくるすべての就活生に対して面接の時間を割くことはできません。
そこで選考の初期段階でESやWEBテストを用いて応募者を選別する必要があります。つまり足切りを行うという訳です。
したがってESでは、設問の意図を読み取り、企業の求める人物像に沿うアピールを限られた文字数で行うことが求められます。
面接の参考資料にするため
企業は面接という限られた時間の中で就活生の個性や人柄・能力を少しでも深く理解する必要があります。そのためには、面接の場で就活生に志望動機やガクチカを最初から説明させる時間はありません。
そこで企業は面接で聞きたいことをESの段階で就活生に答えさせておくことで、志望動機やガクチカの概要をあらかじめ把握しておくのです。
そうすることで、面接の際にその内容についてより詳細な質問をし、就活生に対する理解を深めることができます。
エントリーシート(ES)が通らない5つの理由:これに当てはまったら危険!
では、選考を通過できないESはどこに問題があるのでしょうか。それは以下の5つの要因に大別されます。
- 誤字脱字や空欄・余白がある
- 文章が読みにくい
- 設問に答えていない
- 企業の求める人物像に合っていない
- 内容が抽象的である
ESが通らない理由(1):誤字脱字や空欄・余白がある
誤字脱字や空欄・余白といった形式的なミスは論外です。誤字脱字が多いESは企業に次のような印象を与えてしまいます。
- (1)漢字など日本語の運用能力に問題がある
- (2)注意力が散漫で、ミスが多い
- (3)ES作成を適当にやっており、その企業に対する志望度や意欲が低い
また、ESの各設問の字数制限に対して文字数が少なかったり、自由回答の設問を空欄で提出していたりする場合にも、企業は就活生の志望度が高くないと判断してしまいます。ESの設問に字数の制限や目安が定められている場合には、最低でも8割、基本的には9割は埋めるようにしましょう。
また、時折ESに「その他」といった自由回答の設問がある場合がありますが、そこにも自己PRなどを書き、個性や企業に対する志望度の高さを示す必要があります。くれぐれも空欄や「特になし」としないように注意が必要です。
ESが通らない理由(2):文章が読みにくい
一つ一つの文が長すぎたり、主語と述語の関係が一致していなかったりすると、文章として非常に読みにくいです。また、文章の構成・展開がしっかりしたものになっていなければ何がアピールポイントでその根拠は何なのかが伝わりにくくなってしまいます。
ESを書いている自分自身は何度も読み返して内容や文章構成を熟知しているかもしれません。しかし、限られた時間で多くのESに目を通さなければならない企業側は、一人一人のESに多くの時間を掛けられません。したがって、ES作成では内容が簡潔で分かりやすい文章を書くことが重要です。
読みにくい文章は日本語として問題があるだけでなく、「自分の書いている文章は相手に読んでもらうものだ」という視点を欠いています。簡潔で文法的に正しい文章を書くことは、読者に対する配慮でもあります。企業は、就活生がそうした配慮をできているかもチェックしているといえます。
ESが通らない理由(3):設問に答えていない
ESの各設問には、各企業の意図(企業がどのようなことを知りたいか)が存在します。このような設問の意図を汲み取れていない回答は選考を通過する確率が下がります。
例えば、志望動機を問われた際に「その企業の製品のファンだから」という理由を書いても高い評価は得られないでしょう。
志望動機を問われた場合には、なぜその業界・企業で働きたいのかが問われています。言い換えれば、業界や企業のどこに魅力を感じ、その企業で何を成し遂げたいのかが問われているのです。
「その企業の製品のファンだから」という回答は、何を成し遂げたいのかという問いに答えられていません。ESを書く時には、企業の質問の意図を汲み取れているかを常に意識しましょう。
特に、設問に「具体的に」や「理由となるエピソードとあわせて」といった指定がなされている場合には指定されたフォーマットに従った回答を作りましょう。
ESが通らない理由(4):企業の求める人物像に合っていない
自己PRなどで企業の求める人物像にマッチしない内容を書いてもアピールにはなりません。例えば、堅実さが求められる業界や企業のESで大胆さをアピールしても高い評価は得られないでしょう。
各企業の採用ホームページや募集要項には、その企業の求める人物像が明記されていることが少なくありません。企業研究やOB・OG訪問を行う際にはその企業でどのような人材が求められるのかといった点をチェックしておくことが重要です。
ESが通らない理由(5):内容が抽象的である
企業はESを通じて就活生の熱意や個性を判断します。したがって、アピール力のあるESを書くためには限られた文字数の中でその就活生のことが具体的にイメージできなければなりません。
例えば自己PRで「私はリーダーシップがある」と書いたのであれば、それを補強する具体的なエピソードが必要です。
そして重要なのは、このエピソードが具体的であるという点です。エピソードを用いる際には5W1Hを意識し、エピソードの内容やあなた自身の取り組みをイメージしやすくすることが大切です。
特にWhy(なぜその取り組みをしようと考えたのか)・How(どのようにしてそれを達成したのか)の二つがアピールにおいて重要です。また、成果をアピールする際には「〇ヵ月で売り上げを×円伸ばした」といった具体的な数字を用いるのも効果的です。
エントリーシート(ES)の通過率を上げるための対策
ここまでで、ESが落ちる原因を理解していただけたかと思います。では、ESを改善するためには具体的にどうすればよいのでしょうか。
その対策を4つご紹介します。
- 結論ファーストで書くこと
- 文章を簡潔にすること
- テーマに合った具体的なエピソードや根拠を示すこと
- 見直しをしたり第三者の添削を受けたりすること
対策(1):結論ファーストで書くこと
ESを書く際にはまず結論を書くことを心がけましょう。結論を最初に述べておくことで、読み手は「文章を通じて伝えたいメッセージ」を頭に入れた状態で文章を読み進めることができます。
結論ファーストでうまく文章を書くためには、プレゼンや文章作成に用いられる「PREP法」という文章構成方法に当てはめてみるのがおすすめです。PREP法では、以下の順番で話を展開します。
- (1)Point:結論
- (2)Reason:理由
- (3)Example:具体例やエピソード
- (4)Point:結論やまとめ
この規則に従って文章を書くと自然と結論ファーストの読みやすい構成になるので、意識してみると良いでしょう。
対策(2):文章を簡潔にすること
読みやすく内容が分かりやすい文章を書くためには、一つ一つの文を長くしすぎないことが重要です。一つ一つの文を短くすれば主述関係や助詞(てにをは)が明確になり、文法上のミスを減らせるという効果もあります。一つの文の長さは最大でも60字くらいに収めることを意識すると、読みやすい文章になることが多いです。
また、句点をうまく使うことで文章の区切れが明確になり、多少長くても読みやすい文章になります。ESで制限字数がギリギリになるとついつい句点を省略してしまうことがあるかもしれません。その場合にはただ句点を削るのではなく文章表現全体を見直しましょう。
対策(3):テーマに合った具体的なエピソードや根拠を示すこと
自己PRでは、企業の求める人物像に沿った内容をそれを補強する具体的なエピソードや根拠と併せて提示する必要があります。「〇〇性がある」という自己PRでは、その性質が生かされプラスに働いたエピソードやそのような性格になった経緯などを示すとよいです。
このとき、企業の求める人物像に合っていることをアピールしようとするあまり「〇〇性がある」ことを証明できないエピソードで無理やり説明しないように注意が必要です。こういったケースではESが通過しても面接で深掘りされるとうまく答えられないという事態に陥ることがあります。
したがって、自己分析を行ったうえで、そのエピソードが本当に「〇〇性がある」ことの事例になっているか考えておくことが重要です。
1.自己分析とは
2.自己分析のやり方を7ステップで解説
∟過去を振り返るための106の質問項目
3.自己分析シートの使い方(他己分析・SWOT分析等も解説)
4.自己分析本の選び方
5.自己分析に活用できるテスト
∟自己分析にオススメのツール8選
対策(4):見直しをしたり第三者の添削を受けたりすること
上記のような点に注意しても、誤字脱字などの見落としはあるものです。また、ES作成に時間をかけているあなた自身が見落としている内容の抜け漏れが存在することもあります。
特に過去のエピソードを扱う場合、その経験を要約してESに書くことになり、内容の一部を削らなければなりません。その際、出来事の経緯などが割愛されてイメージしにくくなることがあります。
友人や家族など第三者にESの添削やチェックをしてもらうことで、このような自分では気づかなかった誤りや抜け漏れを防ぐことができます。
なお、人事目線のアドバイスが欲しいという就活生は就職エージェントneoがオススメです。
アドバイザーからESに関するアドバイスがもらえるので、通過しやすいエントリーシートを作ることができます。
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選考通過者のES例文
ここまでで、落ちるESの特徴とそれを踏まえてES作成の際にどのような点に注意すればよいか解説してきました。
では実際に選考通過者のESを見ていきましょう。実際の例文を参考にしつつこれまでのポイントを確認してみてください。
選考通過者のES回答例:双日
あなたが働く上で最も大切にしたい価値観はどのようなことですか。 これまでの経験を交えて教えてください。
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選考通過者のES回答例:本田技研工業(ホンダ)
あなたが仕事を通じて成し遂げたいことはなんですか。その根底にある想いや理由を合わせて入力してください。
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選考通過者のES回答例:三菱地所
あなたは三菱地所でどのような仕事をし、何を成し遂げたいですか。そのように考える理由も併せて教えてください。
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おわりに
本記事では、落ちるESの特徴・問題点とそれを改善するための対策について説明しました。
今回の内容はESだけではなく面接においても重要な考え方です。本記事の内容や紹介したES例文を参考に、ES・面接対策を進めていきましょう。
ES作成に際しては、以下の記事も参考にしてみてください。
自己PRに関する設問
自己PR/長所(強み)/短所(弱み)
志望動機に関する設問
志望動機/実現したいこと/入社後にやりたいこと/将来の夢/キャリアプラン/10年後の自分
学生時代頑張ったこと(ガクチカ)に関する設問
学生時代頑張ったこと(ガクチカ)/挑戦したこと/最大の困難/挫折経験/打ち込んだこと/苦労したこと/辛かったこと/成果を出した経験/異なる価値観の人と協力した経験/変化や変革をもたらしたエピソード/成長した経験/チームで成し遂げた経験
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