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内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク

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2014年06月13日773391views

今回は多くの学生を悩ませる志望動機について書くべきことを、面接の質問からまとめたフレームワークをご紹介します。志望動機は面接の中でも非常に重要な部分になりますので、論理構成を含めて学んでいただければと思います。

1.志望動機で聞かれること

企業が志望動機を聞くのは、本当に入社したいと思っていて、入社してからも高いモチベーションで働いてくれる人材を探すためです。自己PRを聞いていくら能力が高くても、入社してくれないのでは意味がなく、入社してくれたとしても不本意な入社で持てるポテンシャルを全て発揮してくれないのでは意味がありません。そういった意味で質問する項目は非常に形式張っています。構成としては、モチベーションを聞くものと、本当に自社に入社してくれるのか志望度を図るものの二つになります。

◆モチベーションを図るもの

①社会や企業で成し遂げたいと思っている事は何ですか?
②成し遂げたいと思ったことに気づいたきっかけは何ですか?
③入社してから具体的に取り組みたい仕事はありますか?
④直近のうちのビジネスやリリースで最も興味のあるものは何ですか?

◆志望度を図るもの

①企業選びのポイントについて教えて下さい。
②他にはどんな業界を受けていますか?
③他の業界ではなく、この業界に就職したいのはなぜですか?
④同業他社ではなく、うちに就職したいのはなぜですか?

上記の質問を全て網羅しながらロジカルな構成で志望動機を作ることができれば面接対策もばっちりです。

面接で必ず聞かれる12の質問とその意図【自己PR編】 - 面接対策 - 就職活動テクニック -

2.志望動機のフレームワーク

さて上記の質問を全て網羅しながら、ロジカルに志望動機を構成したのが下記のフレームワークです。話すべきことは、①成し遂げたいこと⇒②きっかけとなる経験⇒③企業選びのポイント⇒④他に受けている業界とその業界ではダメな理由⇒⑤具体的に取り組みたい仕事⇒⑥業界の中でもその企業の理由の6つになります。これを全て抑えておけばしっかりとした話ができるでしょう。

全体像を頭に入れた上で、ここからは実際に志望動機をまとめていくようにしましょう。フレームワークに当てはめながら考えることで、大枠から考えたすっきりとした志望動機が書くことができますので是非意識してみて下さい。

内定レベルの学生時代頑張ったことが10分で書ける学生時代頑張ったことのフレームワーク - 学生時代頑張ったことのフレームワーク - 就職活動テクニック -

3.志望動機のフレームワークに基づく内定者の志望動機

下記はフレームに基づいて整理された食品メーカー内定者の志望動機になります。かなり高いレベルの志望動機になりますので、是非ともその他の業界の志望動機についても確認していただければと思います。

①成し遂げたいこと:健康という価値を多くの人に届けたいと考え、貴社を志望しています。

②きっかけとなる経験:障害を抱えた両親の元で育ったことから健康に対して人一倍関心が強く、大学時代も健康雑誌の編集アルバイト、スポーツジムのインストラクターとして健康を届けてきたためこのような思いを抱いています。

③企業選びのポイント:上記の様な思いから、多くの人の健康に貢献できる仕事、その中でも食品を通した健康に人一倍気を使ってきたため食品に関われる仕事を志望しています。

④他に受けている業界とその業界ではダメな理由:企業選びのポイントに基づき、御社のような食品原料メーカー以外にも、食品メーカー、食品専門商社、総合商社を中心に受けています。総合商社は配属リスクが高く、食品業界に必ずしも関われないこと、食品専門商社では直接健康を届ける製品作りに関われないことから食品メーカーを志望しています。中でも最終製品ではなく、食品原料を作るメーカーであれば、最終製品のみを作る食品メーカーに比べて幅広く人々の健康に関われると感じたため第一志望として考えています。

⑤具体的に取り組みたい仕事:上記のような思いから御社では、「加工用食品営業部」にて食品メーカーに対して、食品添加物、天然色素等を提案、販売する仕事をしたいと考えています。貴社の商品は消費者に見えづらいデメリットもありますが、多くのメーカーの食品に利用されており、食品メーカー以上に多くの方の健康で豊かな生活に貢献できる点に魅力を感じました。営業をする上では学生時代に学んだ相手の立場に立つ積極的な行動で顧客との信頼関係を築き、自分の提案をいち早く取り入れてもらえるようにしたいです。

⑥業界の中でも志望企業の理由会社説明会で出会った方々が魅力的だと言う点、貴社の企業理念にも健康を掲げており、自分自身の思いとマッチする点の二点から貴社を第一志望として考えています。

【有料コンテンツ】:食品業界内定Sさんの志望動機はこちらから



次に総合商社内定者の志望動機を見ていきたいと思います。総合商社といえば海外といったイメージが先行しがちですが、そうではなく、総合商社におけるビジネスの「仕組みづくり」という部分に焦点を当てた志望動機となっています。

①成し遂げたいこと:
私の夢は「自らの行動・アイデアを武器に、後世まで残る新たなビジネスを創りだすこと」です。

②きっかけとなる経験:
予備校で受験アドバイザーとして営業成績全国1位を目指すために作った「仕組み」がアルバイトを辞めた後も継続し、他校舎にも取り組みが波及したことや自ら家庭教師派遣の団体を立ち上げて多くの保護者・受験生に利用された経験から、上記の思いを抱いています。

③企業選びの軸:
上記のような思いから、「商品を持たず、自身のアイディアや行動が価値の源泉となる仕事」、「後世まで残る仕組みづくりに関わることができる仕事」の2つの軸から業界・企業を選んでいます。

④他に受けている業界と他業界ではダメな理由:
企業選びの軸に基づき、総合商社だけでなく、金融業界、コンサルティング業界や広告・不動産ディベロッパーなどの業界を幅広く受けています。金融業界やコンサルティング業界では、あくまで事業のサポートをする立場で主体的に仕組みづくりに関わることができないことから総合商社をより志望しています。広告業界については、「後世まで残る仕組みづくり」という部分で、広告・プロモーションというのが一過性のもので何かを形に残していくイメージが湧いていません。
不動産ディベロッパーと総合商社では迷っているというのが正直なところですが、総合商社で残せる仕組みというのは海外含めた世界規模であり、不動産ディベロッパーにはあまりない魅力だと考えています。

⑤具体的に取り組みたい仕事:
上記のような思いから、御社では基本的にはどの部門でも構いませんが、インフラや機械、エネルギーなどより重厚長大産業に関わることのできる部署の仕事をしたいと感じています。御社の海外プラントのプロジェクトの話や海外空港建設の話をOBの方から伺い、将来的に後世にも何かを残すことのできる仕事に関われたらと考えています。

⑥業界の中でも当社の理由:
自分が興味を持つインフラ・機械分野で総合商社トップであること、お会いしたOBの○○さんが私の話に共感してもらい、同じような志を持つ人が多く働いていると伺ったことの二点から御社を第一志望と考えています。

総合商社と言えば海外のイメージが強いのか、留学経験や海外の長期滞在経験もないにも関わらず、無理やり旅行などの経験と結びつけて志望動機を語ろうとする人がいますが説得力が低いので辞めたほうが無難といえます。上記のように総合商社のビジネスモデルに焦点をあてて考えれば、無理に海外と結び付けずとも志望動機を考えることは可能でしょう。

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最後に、広告代理店の志望動機についても見ていきたいと思います。

①成し遂げたいこと:
「異なるスキルを持ったメンバーが切磋琢磨し共通の目標を達成する」そんな仕事を生涯続けていきたいと思い、志望しています。

②きっかけとなる経験:
小学校時代からチームスポーツに心血を注いでおり、一人ひとりが役割を果たしながら切磋琢磨し、勝利という共通の目標に向かっていくことに力を注いできました。個々の能力を高めながらも一人では味わうことのできないチームでの達成感を仕事でも感じたいと考えています。

③企業選びの軸:
このような思いから、個々人が切磋琢磨しながらチームで一つのものを作り上げる仕事という点を特に重視しています。

④他に受けている業界と他業界ではダメな理由:
上記のような理由から幅広い業界を見ています。志望度が高い業界としては、広告代理店、総合商社、素材メーカーの3つが挙げられます。総合商社については様々な業界の人と協力して一つの仕組みを作り上げていく点に惹かれていますが、食料や繊維の一部の部署ではまだ個人の商社マンとしての営業を重視されると話を聞いており、配属リスクがあると感じています。素材メーカーについては営業、調達、研究、取引先と一体となり一つの製品を生み出すことができることが魅力ではありますが、新規に製品を生み出していくには長い年月がかかると伺い、より早いサイクルで様々な企画・プロモーションを実現できると考え、広告業界を第一志望と考えています。広告業界については代理店から、Webプロモーションを手掛けるベンチャーまで幅広く見ています。

⑤具体的に取り組みたい仕事:
体育会出身ということもあり、スポーツイベントの企画やその営業にはもちろん興味があります。一方で個々人の切磋琢磨と共通の目標の達成というのが最も重視したいことであるため、スポーツイベントにこだわらず、取引先の方の課題や要望に対して、社内のマーケティング、営業、クリエイティブなど様々な部署と協力して一つの企画を実現することができればどんな仕事も喜んでやりたいと考えています。

⑥業界の中でも当社の理由:
部活のOBである○○さんと△△さんに非常にお世話になっており、こういった方と一緒に働きたいと思ったこと、広告業界の様々な方とOB訪問する中で、力を合わせてチームワークを重視する社風にあると伺ったことから自分の大事にしている価値観と合致していると考え御社を第一志望として考えています。

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広告代理店についても、志望度が高く、どうしても行きたいからとそこまで経験もないのに、「人の心を動かしたい」といった上っ面だけの志望動機を話してしまう人も多いかもしれません。もちろん裏付けとなる経験があれば「人の心を動かしたい」という志望動機もありですが、自分でもウソっぽいなと感じてしまう場合には相手もそのように思う可能性が高いので本音で話せる志望動機・企業選びの軸を考えた方がよいでしょう。

この内定者は体育会のチームスポーツでの経験を広告代理店における一つの企画をそれぞれの部署のメンバーが知恵を出し合い実現していくことと重ねて志望動機を書いてくれています。こういった志望動機であれば、チームスポーツに関わってきた人は違和感なく、共感できるのではないでしょうか。成し遂げたいことについても具体的にするのではなく、どういった生き方・仕事を続けたいのかという漠然とした内容ですがこういったものでも十分でしょう。

ここまで3つの業界について志望動機のフレームワークにそって整理した志望動機を見てきました。基本的な枠組みについては上記の通りで、他業界についても応用が可能ですので、上記を参考に別業界の志望動機にも応用してもらえればと思います。志望動機というと、かなり立派なことを話す必要があると身構えてしまう人がいますが、ウソっぽいことを話してしまうとそれはたいてい面接官に伝わってしまいます。上記の3つの業界の志望動機を参考に、自分だったら本音でどんな志望動機が話せるか考えてみるのは有意義でしょう。

 

4.志望動機をフレームに則り整理する

それでは志望動機を上記のフレームワークに則り、簡単に見ていきましょう。上記の志望動機のどこが優れているのかも考えながら読んでみて下さい。

①社会で成し遂げたいこと・目標

まずはあなたが「なぜ働くのか」というモチベーションの根源の部分を伝えるようにしましょう。どんなことを企業で成し遂げたいのか、働く上ではどんなことをしたいのかを語ることで高いモチベーションを持って仕事ができる人材であることを示すようにしましょう。もちろん成し遂げたいことがその業界で成し遂げたいこととして的外れな場合は評価されないので注意するようにしましょう。またやりたいことというこの部分が見つからずにつまずいてしまう人が多いのですが、それは仕事がどのようなものかわからないからという部分が大きいと思います。まずはどんな仕事があるのかという社会に触れるためにも説明会やOB訪問などで「仕事」に触れることをお勧めします。

参考: 志望動機で書く「夢・成し遂げたいこと」に出会う方法


【チェックポイント】

成し遂げたいこと・目標は業界の志望動機として適切かどうか


②きっかけとなる経験

なぜ仕事をするのかというモチベーションの根本及び、その上で仕事を選ぶ基準を伝えた所で次は「なぜそのような目標、企業選びのポイントを設定したのか」を自分自身の経験から語りましょう。どんなに立派な成し遂げたいこと・目標があったとしても自分自身の経験に深く根ざすものでなければ説得力に欠けます。きっかけとなる経験を語れずに会社におべっかを使ってばかりのESをよく見かけますが、志望動機で語るべきは、自分が何がしたいのか・どんなことにやる気を持って取り組めるかということです。自分自身の経験から自分の志向を伝えられるようにしましょう。良い例と悪い例については(リンク:きっかけとなる経験)で詳しく話をしていますのでご参照下さい。

参考:あなたの志望動機が共感されないのは自分の経験に根ざしていないから


【チェックポイント】

自分自身の経験から成し遂げたいこと・企業選びのポイントが語れている

単純な経験ではなく自分自身の深い経験に根ざして語れている


③企業選びのポイント

①で成し遂げたいことを語りましたが、同時に企業選びのポイントも明確にしておきましょう。成し遂げたいことや目標を達成するために、どのような視点で企業を選んでいるのかを一言で示せるようにしましょう。ここでも的外れな企業選びのポイントをしないことが重要です。良い例と悪い例については(リンク:企業選びのポイント)で詳しく説明しています。

参考:無駄な業界研究は不要〜大事なのは自分なりの企業選びの軸〜


【チェックポイント】

企業選びのポイントとして適切かどうか


④他に受けている業界及び他の業界ではダメな理由

成し遂げたいこと・企業選びのポイント及びそのきっかけとなる経験を語った上で、他にはどのような業界を受けているのかまた他の業界ではなく志望業界の理由について話しましょう。志望業界と他業界の比較になりますが、この部分を適切に語れる学生は本当に少ないので、これがしっかり語れるだけで大きな差別化に繋がります。基本は「企業選びのポイント」に基づき比較していくことです。

参考:内定する志望動機は業界比較をしっかりしている


【チェックポイント】

企業選びのポイントに基づき、適切に他の業界を受けている

企業選びのポイントに基づき、比較した上で志望業界に対する志望動機を伝えられている

 

⑤具体的に取り組みたい仕事

次に志望業界で具体的に取り組みたい仕事を語りましょう。ありがちなミスとしてはその業界・企業で取り組むべきではない仕事を挙げてしまうことがあります。ある程度業務内容と今後の方向性について理解した上で話をする必要があります。もちろん①で掲げた成し遂げたいこと・目標につながる具体的な仕事を挙げるようにしましょう。

できれば上記の内定者の志望動機のように、具体的に取り組みたい仕事において活かせる強みについては触れておくことができれば尚、良いでしょう。

参考:興味のある部門と職種から仕事理解を示す


【チェックポイント】

その業界で取り組んでいるもしくは今後取り組むべき仕事内容に対する興味を伝えている

 

⑥業界の中でも志望企業の理由

最後に、同業他社の中でも志望企業の理由を語るようにしましょう。業界の中でもどの企業を志望しているのかを語るにはかなり業界研究が必要なものですが、単純に捉えると、企業の強みから語る、企業の社風から語る、企業の社員から語るの三つのアプローチが代表的なものです。この三つの観点から各業界を比較して語ることができれば、業界の中でもどの企業かは十分でしょう。

参考:「同業の中でもなぜうちの会社か?」という質問に驚くほど簡単に答える三つのアプローチ


【チェックポイント】

業界の中でもなぜその会社かを端的に語ることができている

5.志望動機は必ず大枠から整理する

多くの学生が志望動機で失敗する原因の多くは、上記のフレームワークの⑥業界の中でも志望企業の理由から語り始めてしまうことが大きな原因の一つだと考えられます。論理矛盾がおこらないようにするためには、必ず大枠の論理、志望動機で言えば、「どんな仕事をしたいのか」という大きな枠から整理して徐々に「この業界・この企業で働きたい」という小さな枠に落とし込むことが重要になります。フレームを考える際もまずは、①及び②から整理して考える癖をつけて欲しいと思います。


photo credit: Sharon Drummond via FindCC

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