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三菱ケミカル・三井化学・住友化学・信越化学の業績・求める人材・社風解説【unistyle業界研究】

掲載開始日:2016年10月31日
最終更新日:2016年12月09日

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身の回りのあらゆる製品と関わっており、就活生からの人気も高い化学メーカー。化学メーカーではグローバルに活躍できる機会も多いため、総合商社や外資系コンサルと合わせて志望する学生もいます。
今回はそんな化学メーカーの中でも、三菱・三井・住友・信越化学に焦点を当て、各社の業績や強み、求めれられる人材像を紹介したいと思います。
また、三井化学・信越化学については以下の記事も参考にしてください。


各社の業績の特徴

 

ここからは、各社の業績について見ていきたいと思います。



※各社IR情報よりUnistyleが独自に作成 2015年度

売上高の観点からみると、三菱ケミカルが他社を大きく引き離しています。2015年度は円安の影響などで輸出が伸びたことにより、過去最高の売上高となりました。さらに、産業ガス大手の大陽日酸を2014年11月に子会社化するなど、買収による多角化戦略がうまくいったことも要因と言えそうです。一方で営業利益率は4社の中で最も低く、素材を扱うケミカルズ事業が売上高の約30%を占めるものの、 欧州危機を背景とした海外景気の減速でアジアの需要が低迷したことで業績が振るわなかったことで、企業全体の利益率にも大きな影響を与えたようです。
売上高2番手の住友化学は、石油化学部門、エネルギー・機能材料部門、情報電子化学部門、健康・農業関連事業部門、医薬品部門の5つの部門からなります。このうち4部門は黒字となっており、バランスのよい財務体制となっております。
長らく業界3番手であった三井化学ですが、2015年度では信越化学に売り上げ面で追い上げられています。三井化学はナフサ価格低下に伴う販売価格下落などにより、約2千億円の減収となりました。

​売上高比較、2011-2015年 単位:兆円


一方信越化学は、売上高・営業利益比率ともに上昇傾向がみられます。特に営業利益比率では、全部門で10%以上の黒字となっています。また、海外売上比率でも4社のうちで最も高い74%となっており、グローバル化が進んでいます。同社は「最適地生産」という考えに基づき、海を越え、国境を越えてダイナミックなグローバル展開を続けており、現在では世界中に138のグループ会社を擁しています。

海外売上比率(%)


次に、各社のと強みとする事業やその特徴を見ていきましょう。

三菱ケミカル

​売上比率:2015年度


基礎化学品および炭素素材を提供するケミカルズや合成樹脂等を生産するポリマーズといった素材関連の事業で売上の半数を超えています。機能商品を扱うデザインド・マテリアルや
ヘルスケアの分野では利益率が15%前後と高い数字となっています。

三井化学

​売上比率:2015年度

三井化学の特徴として、フェノール、アセトンといった原材料を扱う基盤素材が売り上げのほとんどを占めている点です。原材料を扱う事業では原油価格によって業績が左右されやすく、2015年度では営業利益がほぼ0%と振るわず、全体の業績にも大きな影響を与えました。


住友化学

​売上比率:2015年度

住友化学で特徴的なのが、農薬などを扱う健康・農業関連事業です。この分野で国内1位の住友化学は、除草剤を扱うアメリカのモンサント社との提携を視野に入れるなど、農薬事業の更なる拡大を図り、発展途上国をはじめとした穀物需要増加に対応していくとみられます。

信越化学

売上比率:2015年度


信越化学の部門別マーケットシェアでは、塩ビ・半導体シリコンで世界1位、シリコーンで世界4位など、幅広い分野で高い支持を得ており、利益率の高さにも結び付いているようです。

事業内容から考える化学メーカーが求める人材

 

ここからは、三菱ケミカル・三井化学・住友化学・信越化学が就活生に求める素質について、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を参照しながら考えていきましょう。

こだわっているのは「製品の収益さえあがれば」「予算さえ達成すれば」といった短絡的な考えに陥らないこと。業務を任されるようになったとき、まず上司に「三井化学の製品担当は社長だから、製品に関わるあらゆることを考えなさい」と言われたことが心に強く残っています。「社長」とは、最終的に製品の全責任を負うということです。

ある海外でのトラブルから業界全体で供給懸念が起きたときのことです。私たちも明日製品が納入できるかどうかすらわからない中、自社工場だけでなく、あらゆる供給元を駆け回り、なんとかお客様に必要な数量を確保する日々が続きました。危機を乗り切ったとき、お客様から「もし確保できなくて生産ラインが停まっても、雨宮君は全力を尽くしてくれたから、社内を説得するつもりでいたよ」と言っていただき、最後まで全力で動き続けるひたむきさや、そこから生まれるお客様の評価や信頼の大切さを実感しました。

もうひとつ私が大切にしているのは、複数の変数から答えを導き出すこと。日本人は1対1での対応を考えるのは得意ですが、三者間あるいは十者間など、プレーヤー/変数が多い場合の複雑な判断が苦手です。生真面目に決められた手順で考えることはできても、決まった手順も答えもない状況では、戸惑い思考停止してしまいがちです。私もまだこうした思考に慣れていませんが、ひるまずにひとつひとつのケースを考えていく努力をしています。
引用:三井化学 新卒採用ページ

今回紹介した事例を端的に表しているのが、「三井化学の製品担当は社長」という言葉ではないでしょうか。化学メーカー全般にいえますが、事務系社員の採用人数は少なく、大きな裁量権を与えられてビジネスを進める役割を担うため、全員にリーダーシップが求められるといえます。製品の全責任を負うことからも、トラブルの際には自ら迅速に対応し信頼を得なければなりません。
以上のことから、化学メーカーでは「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することが出来る」能力を持つ人材を求めていると考えられます。

各社の社風・組織風土

 

ここからは、各社の社風や風土の特徴について解説していきます。

三菱ケミカル:風通しの良い職場を目指す

「第一線の現場力の強化」では、課長層のマネジメント力向上や業務効率化を進め、「基盤強化施策の継続・深化」では、風通しのよい組織風土づくり、多様な人材(女性・外国人・高齢者・障がい者)の活躍推進に取り組むとともに、会社・労働組合・健保組合の三者で「健康づくり推進委員会」を立ち上げ、社員の健康づくりを推進しています。
引用;三菱ケミカル 従業員とともに 

三菱ケミカルでは、「人づくり」と「良き組織・文化の構築」を両輪として、会社と従業員一人ひとりが信頼と責任に基づく自立的な関係を築きながら、それぞれ責任を果たしていくことが必要であると考えています。その一環として、2006年にオフィスの移転を行い、風通しの良い職場づくりを進めています。

三井化学:若手から多様な経験を積む文化

やる気ある若手を育てる風土が根づいていることが、三井化学の魅力の一つ

引用:三井化学  新卒採用ページ

三井化学では、経験を積むチャンスに恵まれているようです。製品担当は社長と同様の役割が求められるなど、若手のうちから大きな裁量権を持って仕事に取り組むことも、社員のモチベーションを向上させているようです。事務系・技術系を問わず若手のうちから主体的に取り組む機会が多く、自ら考え行動する力を身につけられる大変よい環境があるのではないでしょうか。

住友化学:チャレンジ精神旺盛なグローバル集団

チャレンジ精神にあふれ社会から信頼される企業風土の醸成
引用:住友化学 経営ビジョン

住友化学では、生産拠点であるプラントをいち早く海外に建設するなど、積極的な海外展開と大胆な戦略を取ってきました。こうしたことから、今までにない取り組みをグローバルに展開する社風が根付いていると言えそうです。

信越化学:製品・社員に対する誠実な姿勢

当社には、若手エンジニアの成長をベテランエンジニアがうまく導く、という伝統的な風土があります。
風通しも良く、人間関係は極めて良好だと思います。
引用:信越化学 新卒採用ページ

信越化学では、社内で互いに教えあったり、上司がサポートするなど、真摯に人に向き合う風土だと言えそうです。研修でも、階層別の研修や各種社外研修のほかに、OJTも充実しており、高品質な製品作りにつながっているのでなないでしょうか。


最後に

 

いかがだったでしょうか。今回は日本の代表的な化学メーカーについて紹介させていただきました。各企業の事業の特徴や海外戦略の違いなどから、今後の展望などが見えてきたのではないでしょうか。この記事が企業研究に役立てたなら幸いです。

 

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photo by Esther Teo

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