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【業界研究|食品編】食品業界の中身と今後の動向一挙公開

【業界研究|食品編】食品業界の中身と今後の動向一挙公開

掲載開始日:2018年12月19日
最終更新日:2018年12月19日

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毎日私達の口に入り、生きていくには欠かせない食料品を扱う業界である食品業界。

コンビニやスーパーなどで年代を問わずその商品を日常的に目にするため、私達の日常生活に最も深く根付いた、非常に馴染みのある業界であることは間違いないでしょう。

無論就活生の間でもその知名度から毎年大量の応募があるため入社倍率が高く、選考においては厳しい競争が容易に予想できるでしょう。その選考を勝ち抜くためには、ガクチカや志望動機のクオリティ以前に、正確なビジネスモデルの理解が必須です。

一方で、馴染み深い業界であるが故に就活生のイメージが先行し、間違って理解してしまっているケースが多い業界であるのも現状です。

そこで、本記事では食品業界の正確な理解のため、そのビジネスモデルから最近の動向まで、日本経済新聞やunistyleの過去記事なども多く引用しながらunistyleの総力を上げ徹底解説していきます。食品業界に興味のある方は是非ご一読下さい。

食品業界の概要

「食品業界」と聞いてまず皆さんがイメージするであろう食品メーカーは、言うまでもなく私達の毎日口にする食品を取り扱う会社、ということになりますが、一口に食品メーカーと言ってもその種類は様々です。

菓子・乾燥麺・冷凍食品・乳製品等・調味料等がある加工食品をはじめ、水産品、食肉製品や小麦粉などといった食品原料清涼飲料水・アルコール・たばこなどを扱う会社も食品メーカーとなるわけです。

また、農薬や肥料を製造する会社も農業系の食品メーカーに分類されます。各食品メーカーの主要な会社を纏めると以下のようになります(リンクから各社のESやテクニック記事がまとめられた企業研究ページに移行できますので選考の際には参考にしてみて下さい)。

▼菓子メーカー
江崎グリコカルビー森永製菓ロッテ明治ブルボンUCC

▼乾燥麺メーカー
日清食品東洋水産

▼レトルト・冷凍食品メーカー
ニチレイグループハウス食品エスビー食品

▼大豆製品メーカー
キッコーマン

▼乳製品メーカー
ヤクルト森永乳業雪印メグミルク

▼清涼飲料水メーカー
サントリー伊藤園アサヒ飲料カゴメキリン

▼アルコールメーカー
サッポロビールアサヒビール

▼水産品メーカー
マルハニチロ日本水産

▼製粉・製油メーカー
日清オイリオ不二製油Jーオイルミルズミツカンキユーピー日清製粉日本製粉味の素理研ビタミン日本食研

▼食肉製品メーカー
日本ハム伊藤ハム

▼農業系メーカー
JA

▼たばこメーカー
JT

長くなってしまいましたが、有名な食品メーカーだけでもざっとこのぐらいの会社を上げることが出来ます。中でも菓子メーカーや清涼飲料水メーカーは非常に若者にも馴染みが深く、知名度が高いゆえに倍率が高く、人気企業となっています。

特に理系学生からの人気は高く2019年卒マイナビ就職企業人気ランキングの理系総合部門においてはトップ10の中の6社が食品メーカーとなっていました。

それでは以下で、その食品業界がどのような仕組みで私達に食料品を届けているのかを確認したいと思います。

食品業界の仕組み

食品業界のステイクホルダーは以上の図が示すように、ここまで述べた食品メーカーだけではなく、原料調達を担う「第一次産業」「総合商社の食料部門」「食品原料メーカー」最終消費者に食料品を販売する「外食産業」「食品小売業界」が挙げられます。

日本の食品メーカーの多くは原料を国内外から輸入などといった形で調達し、加工して販売するという形をとっているため、原料調達のための総合商社や専門商社の存在は非常に欠かせない存在でしょう。また、食品原料メーカーは、最終消費者に小売を通じて販売する以外にも、食品メーカーなどに原料を販売するため、法人が主なクライアントとなるケースが多いです。

このように、消費者から知名度が高い故か一般的にBtoCの業界と思われている食品業界ですが実際の働き方ではBtoBのケースが多いことは理解しておいてください。

では、このようなビジネスモデルを踏まえ食品メーカーではどのような職種があるのでしょうか。ここでは食品原料メーカーの味の素を引き合いに出して紹介していきます。

1、事務系

事務系の職種では、主に営業部門・事業部門・コーポレート部門が存在し、文系の学生が応募する職種となっています。具体的な理解のため、ここでは、営業部門の2015年入社の社員の事例をみてみましょう。

昨年より大手食品メーカーを担当し、当社の独自素材や技術を活かした食品加工メーカー様向け調味料等の提案営業を行っております。
(中略)
具体的な日常の主な業務はお得意先の商品開発担当者と商談を行うことです。私の場合、商品開発担当者が先方の都内本社や全国各地の工場にいるため、それぞれの場所で商談し、開発におけるニーズや課題をお伺いします。当然、ニーズや課題は開発メニューによって異なるのでその内容に合わせて、当社の調味料や酵素製剤を使ってソリューション提案を考えます。その際は個人で考えることもあれば、食品研究所の技術担当者の方へ相談し提案内容を考えることもあります。その提案を持って再度お得意先へお伺いし当社のソリューション提案に対して評価をいただきます。提案活動をどのように行うか、お得意先のどのようなメニューをターゲットにしたいのかについては自ら優先順位を考え決定し行動します。営業担当自身に業務の裁量が任されることが多く自由で創造性に溢れますが、その分、難しさもありそれが現在の業務の面白さだと感じています。

また法人営業となるので人対人に加えて企業対企業として良好な信頼関係を築いていくことが、仕事を進める上での基礎となります。社内では上司をはじめ事業部門や研究開発部門の多くの方に協力を得ながらお得意先との強固な関係を築いていきます。大きな仕事を進める上では、お得意先の購買意思決定フローや最終決定権者を正確に把握し、適正なタイミングで適正なアプローチを行う事が重要になります。法人営業の難しさを感じることも多いですが、その分やりがいもあります。
(後略)

引用:味の素 新卒採用HP

この社員のように、食品加工メーカー向けの法人営業においては、商品開発担当者、時には技術担当者に相談し、開発メニューに沿ったニーズに基づいた最適なソリューション営業をする事が重要となります。営業先はもちろん食品加工メーカーのみではなく、外食チェーン店やコンビニ・スーパーといった小売店まで多岐にわたります。

また、事業部門は各社の製品のブランドマーケティングから事業方針や開発・販売戦略の策定まで行います。実際に新商品の開発にも携わるため、開発部門や原料調達部門など多くの部門と協力する必要があるのは勿論、他社の関係者とも信頼関係を構築していくことが重要です。

2、技術系

技術系統の職種では、商品開発や研究室での新しい食感や味の研究などを行っており、理系のみの応募となっています。ここでも、実際の社員の働き方をみてみましょう。

「鍋キューブ®」の製造工程改善と、これから発売される新商品の工業化を担当しています。

研究所の実験室レベルで試作品をつくるのと、工場で大量生産するのとでは、条件がまったく違います。その製品が目指すおいしさを工場で完全に再現できるよう、現場と協力しながら製造工程を確立していくことが、生産技術グループの使命です。

「鍋キューブ®」は、すでにブランドが確立し、工業化の知見やノウハウが増えてきました。そこで、よりお客様価値を高めるにはどうしたらよいか、製造設備・プロセスに着目して改良を加えていくのが、私の役割です。たとえばキューブ型というのは成分の配合に制限が生まれる成形法です。その制限を減らせば、レシピの幅が広がり、もっと新しい味を提供できる多くのうまみ成分が入れられるかもしれません。それにはどういう方法が考えられるか。もっと溶けやすくする技術はないか。少しでも価値ある商品にするために、あらゆる改良を考えています。

もうひとつ、現在、ある新商品づくりに取り組んでいます。製造方法でコストや製品特性は大きく変わります。まず複数の製法でサンプルを作り、どの設備を使うとどのようなものができて、どれくらいコストがかかるのか、課題は何か、誰もがわかるようリストを作成しました。関係者全員が集まっての会議で基本方針が決まり、現在はその工業化に向けてスケールアップを検討中です。

引用:味の素 新卒採用HP

このように、新商品の開発だけではなく、コスト削減のための製造工程改善や商品への改良を加えていくことも生産部門の仕事になります。時には、最前線でお客さまのニーズを確認するために営業に同行し、新たなニーズを探ることもあるそうです。

食品業界の現状のトピック

食品メーカー各社の海外戦略

農林水産省の食品産業動態調査によれば、平成28年度の食品製造業の合計売上高は45兆3千億円となり、3年連続の増加傾向にあります。しかし、少子高齢化により国内市場が長期的に縮小していくことは誰の目から見ても明らかであり、各社は海外展開を積極的に進めています。

それを裏付けるかのように、食品業界の海外現地法人における合計売上高は6兆2千億円で対前年度比10.2%とかなりの程度増加しています。

味の素は特に海外戦略に力を入れており、アジアのみでなく欧州や米国などでもM&Aを進めています。

これに加え、海外での日本食ブームが追い風となっています。日本酒・豆腐・醤油・味噌といった日本特有の食品の輸出は増加しており、海外現地での生産も盛んなため、各社は海外での日本食工場の設立のための投資を進めているそうです。

国内戦略

国内市場が縮小し、消費者の食へのニーズが多様化する中、新たな需要を発掘する動きも活発となっているそうです。例えば、「人生100年時代」の影響で、健康・美容に気を使う人が増えたことを背景に、特定の健康効果が期待できる「機能性表示食品」や「特定保健用食品(トクホ)」のジャンルに目をつけ、多様な製品が開発されています。

また、単身世帯向けの調理しやすい食品なども人気を集めています。

価格変動と「食」の安全性

アベノミクスによる円安において、海外からの食品原料輸入に頼る日本の食品メーカーは原料高に悩まされています。また、原料生産地の新興国の経済発展に伴う食料需要の高まりで現地の原料価格が上昇しており、これらが相まって、各企業は食料品の値上げを断行せざるを得ない状況が多々発生しています。

また、食品は消費者の口に入るものであるため、一度食中毒などの問題を起こすと企業の長期的な信頼に関わる重要な問題に発展するため、各企業ともに「食の安全性」に関する取り組みは非常に重視しています。

異物の混入を防ぐ仕組みを工場のラインの導入、原材料の生産・加工・流通経路を追跡できる「トレーサビリティ・システム」の採用などが一般的ですが、会社によっては独自の品質基準の元厳しい品質管理が行われているそうです。

ECサイトの普及

有機野菜をインターネットを通じた注文で宅配してくれるサービスを展開する「オイシックス」や、食品業界の受発注をオンライン上で済ませるBtoB向けサービスを展開する「インフォマート」など食品業界においてもIT化による業務効率化の流れが存在しています。

この分野ではローソンやセブン&アイなど多くの会社が参入していますが、現在では「Amazonフレッシュ」を手掛けるAmazonが豊富な商品数で他社を圧倒しています。

最後に 

一口に食品業界と言っても多くのステイクホルダーが関連し、様々な職種があったかと思います。

多くの取引先と仕事をする職柄上、「関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」といった自己PRは食品業界で働くに当たり重要な素養と言えるため、選考に進む方はこの2点を意識してみて下さい。

また、unistyleでは、各食品メーカーのESを中心とした選考対策の記事も用意してありますので、是非参考にしてみて下さい。

参考:【味の素】選考フロー別対策|ES・Webテスト・面接まで
     キリンのES対策と解説付き内定者ES
         森永乳業のESと採用HPから考える森永乳業の求める人材
→各企業の求める人物像やES回答プランなどを示していますので選考を受ける際は必ず確認してみて下さい。

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