自己PRで積極性をアピールするには?書き方・例文・言い換え表現・NG例を解説
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最終更新日:2024年10月25日
1.自己PRの基本知識(意味・強みの種類・自己紹介やガクチカとの違い)
2.自己PRが見つからない人の対処法
3.自己PRの書き方・書く際のポイントを解説
4.自己PRの書き方を文字数別に解説
5.自己PRの書き出しを解説
6.自己PRの締めを解説
7.自己PRのES例文集(強み別)
8.自己PRのES例文集(業界別)
9.面接での自己PRの伝え方
10.面接での自己PRにまつわる頻出質問集
自己PRでよく用いられる"積極性"という強み。
積極性をアピールして志望企業の内定を目指そうと考えている就活生も少なくないかと思いますが、一方で以下のような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
「積極性って自己PRになるの?」
「どういう風に積極性をアピールすれば企業から評価されるの?」
そこで本記事では自己PRの中でも積極性を取り上げ、大手企業内定者のES例文を紹介し、積極性をアピールするポイントや自己PRの書き方について解説していきます。
-
- 自己PRで積極性という強みをアピールした大手企業選考通過者のES例文
・積極性をアピールした自己PRのES例文(1):部活動
・積極性をアピールした自己PRのES例文(2):サークル
・積極性をアピールした自己PRのES例文(3):ボランティア
・積極性をアピールした自己PRのES例文(4):アルバイト
・積極性をアピールした自己PRのES例文(5):高校受験
・積極性をアピールした自己PRのES例文(6):留学
・積極性をアピールした自己PRのES例文(7):学業 - 自己PRで積極性をアピールする際のNG例
- 企業が自己PRを聞く意図とは
- 企業が求める「自己PRにおける積極性」とは
- エントリーシート(ES)における自己PRの基本的な書き方
- 自己PRで積極性をアピールする際のポイント
- 自己PRで積極性を言い換えるなら?
- まとめ
- 自己PRで積極性という強みをアピールした大手企業選考通過者のES例文
企業が自己PRを聞く意図とは
「そもそもなぜ企業は就活生に自己PRを聞くのか」について紹介していきます。
企業が就活生に対して自己PRを聞く理由は以下の2点に大別されます。
- 自社の求める長所・能力があるかを知るため
- 人柄を判断するため
この2点について以下で詳しく説明します。
企業が自己PRを聞く意図とは(1):自社の求める長所・能力があるかを知るため
営利企業である以上、当然ながら企業は利益を生み出す必要があります。そしてそのためには、働く社員が企業に利益をもたらす必要があります。
つまり新卒採用においても、"あなた自身が入社した際、その企業にプラスの利益をもたらすことができる人物かどうか"を企業は見ています。言い換えると、「その就活生が入社後に活躍してくれる人材かどうか」を見極めているということです。
そのため、自分の長所をアピールする際はありのままに長所を伝えるのではなく、企業が求めている素養を意識してアピールすることが重要になります。
企業が自己PRを聞く意図とは(2):人柄を判断するため
企業は能力だけでなく、人柄も含めて採用を行っています。
そのため自己PR等の質問を通じ、その就活生の長所だけでなくその長所を培った経験を聞きます。そこで述べた経験から、企業は「この人は〇〇な性質を持っている」などとその就活生の人柄を導き出します。
つまり、自己PRから"その人の物事へ取り組む姿勢”を見ることができるということです。そしてその導き出された人柄と自社の社風等がマッチしているかを判断し、採用するか否かを判断します。
ここまでの説明で、自己PRがどんなものかについては理解できたかと思います。
これらを踏まえ、続いては企業が求める自己PRにおける積極性という強みについて考察していきます。
企業が求める「自己PRにおける積極性」とは
そもそも企業が求める「積極性」とは何なのか、それを明らかにするため、まずは「積極性」という言葉の意味から見ていきましょう。
せっきょくせい【積極性】
進んで事を行う性質。 「 -に欠ける」
【引用】大辞林 第3版
このように、説明が一行しかないほど「積極性」は抽象的な言葉です。
「積極性」とほぼ同じ概念として「チャレンジ精神」などがあるように、就職活動における積極性とは、"自らの意志で周りがやりたがらないようなことを進んで行う性質"という意味であることを覚えておいて下さい。
つまり、「リーダーから指示されたことを一生懸命頑張った」や「厳しい全体練習になんとか耐えた」といった経験は、上記の意味合いを満たしていないという点から単なる努力話であり、「積極性」を裏付けるエピソードにはならないのです。
また、積極性に近い概念として、各社の求める人物像でよく見かける「自主性」や「主体性」などもありますが、就職活動における自己PRの文脈としてはほぼ同じ意味合いであると捉えて問題ないでしょう。
ではここで企業に評価される「積極性」を明らかにしていくため、実際の企業での働き方を元に考えていきましょう。
企業という組織で働く以上、完全に独立して一人で働くことは考え難く、上司もいれば同僚や部下といった様々な人達と協力して働くことになります。この様な状況の中で、"他者からの指示以上の成果を出せる・同僚に働きかけることでプラスの影響をもたらせる"といったことは、非常に評価される「積極性」と言えるでしょう。
また、"全く新しいことに対してチャレンジすることができる"という能力も企業が求める積極性の一部となります。
近年、AIやIoTといった技術発展により、既存のビジネスモデルの変革に対応するために多くの企業がこれまでの事業を見直し、新規事業立案に力を入れていく必要があることはご存知かと思います。
そのような時代の担い手となる就活生(新入社員)に対し、「積極的に物事にチャレンジができるかどうか」は現在どの企業も重視している項目と言うことができるでしょう。
長くなりましたが、上記の説明をまとめると企業が求める「自己PRにおける積極性」は以下の3点を指すと考えられます。
- 他者からの指示以上の成果を出せる
- 同僚に働きかけることでプラスの影響をもたらせる
- 全く新しいことに対してチャレンジすることができる
経団連が、経団連全会員企業に対して、「企業の求める人材像」などについてアンケートを実施しました。
そのアンケート結果を見ると、企業が学生に特に期待する資質として、回答企業の約8割が「主体性」「チームワーク」「リーダーシップ」「協調性」を挙げています。そのほかにも、「課題設定・解決能力」「論理的思考能力」「創造力」も上位に並んでいます。
「企業からどのような資質が求められているのか」を正しく認識したうえで、自己PRを考えるようにしましょう。
エントリーシート(ES)における自己PRの基本的な書き方
企業が求める積極性について紹介しましたので、続いては自己PR全体の書き方について解説していきます。
自己PRを書く際は、基本的に以下のフレームワークに沿って書くことで論理的な自己PRにすることができます。
上記の図に記載してあるように、まず最初に"結論(書き出し)"を簡潔に述べ、その結論の根拠となるエピソードを伝えます。
エピソードを述べる際には「どのような努力や工夫をし、どんな結果を出すことができたか」という選考官が最も知りたい部分まで書くようにしましょう。
そして最後には、自分の強み(長所)を通して企業にどう貢献できるのかをアピールします。このような流れで自己PRを書き終わったら、必ず添削をするようにしましょう。
自己PRの基本的な書き方に関しては以下の記事で詳細に解説していますので、各フレームワークのポイントを確認したい就活生はこちらの記事もご覧ください。
【例文35選】新卒就活で高評価を得る自己PRの書き方・伝え方を徹底解説
自己PRで積極性をアピールする際のポイント
先ほど説明した自己PRの基本的な書き方(フレームワーク)を踏まえ、続いては自己PRで積極性をアピールする際のポイントを紹介します。
自己PRで積極性という強みをアピールする際は、以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 最初に積極性が強みであることを伝える
- 単なる「積極性があります」というアピールだけで終わらせず、自分にとっての積極性を具体的に述べる
- 積極性という強みの再現性を担保し、一貫性を持ってアピールする
自己PRで積極性をアピールする際のポイント(1):最初に積極性が強みであることを伝える
自己PRでは自分の強みを簡潔に述べる必要があります。そのため、冒頭で強みは積極性ですと伝えることで、企業側の印象に残りやすい自己PRを心掛けることが大切です。
例えば「私の強みは積極性があって、周りを巻き込んで問題解決のために行動できるところです。」のように、自己PRで一番伝えたいアピールポイントを最初に述べるようにしましょう。
自己PRで積極性をアピールする際のポイント(2):単なる「積極性があります」というアピールだけで終わらせず、自分にとっての積極性を具体的に述べる
『企業が求める「自己PRにおける積極性」とは』の項でも説明しましたが、積極性という言葉は非常に抽象的であるため、冒頭で「私の強みは積極性です」と述べても選考官には伝わりません。
そのため、結論の部分では「私の強みは○○という状況において△△できる積極性です」といったように、"自分にとっての積極性とは何か"を伝えるようにしましょう。
例えば、以下のようなものが積極性をアピールした良い例になります。
◆私の強みは、目標達成に向けて主体的に行動することができるという積極性です。
◆私の強みは、初めての物事にも臆することなく挑戦するという積極性です。
◆私の強みは、困難な状況でもチームの仲間に自ら働きかける積極性です。
このように述べることで選考官もイメージがしやすくなりますし、オリジナリティのある自己PRになるはずです。
自己PRで積極性をアピールする際のポイント(3):積極性という強みの再現性を担保し、一貫性を持ってアピールする
エントリーシート(ES)の段階では、自己PRで「積極性」を発揮したエピソードを書いたとしても、「その時限りの強みだったのではないか?」と言う疑問から企業で働く上での再現性を疑われてしまう可能性があります。
そのような状況を払拭し、積極性という強みに信憑性を与えるためにも、"積極性を発揮したエピソードを複数述べる・積極性という強みの入社後の活かし方を述べる"ことが効果的になります。
そのため、「積極性という強みを○○の場面で□□のように発揮しました。」や「積極性という強みを△△にて活かしたいです。」といったように、"過去のエピソードや企業での働き方に紐づけて"アピールするようにしましょう。
積極性という強みをアピールする就活生が多い中、経験における実績の大小よりもこの観点が差別化の大きな要因となりますので、ぜひ意識してみてください。
また、積極性という強みの再現性を担保することに付随し、面接や他のES設問に対する回答との一貫性を意識することも重要です。
例えば、自己PRに関するES設問で「積極性」という強みをアピールしたにも関わらず、面接や他のES設問で以下のような回答をした場合、選考官はどのような印象を受けるでしょうか?
◆面接官の問いかけ
周りの人からどんな人と言われますか?
↓
◆就活生の回答
慎重に落ち着いて行動する人と言われます。
◆ES設問
あなたの弱みは何ですか?
↓
◆就活生の回答
初めての物事に挑戦する際に躊躇してしまうことです。
上記のような回答をした場合、選考官はおそらく「自己PRで積極性と述べていたのに、真逆のことを回答しているな。就活用に準備した強みなのかな?」と疑問を抱いてしまうはずです。
自己PRでいくら積極性をアピールしたとしても、面接や他のES設問でそれを感じることができなければ、その自己PRが嘘っぽく見えてしまう可能性がありますので、"一貫性を持った回答"という観点は必ず意識してもらえればと思います。
自己PRで積極性を言い換えるなら?
本記事では自己PRにおける積極性について解説してきましたが、ここまで読んでみて以下のような疑問・悩みが浮かんだ就活生もいるのではないでしょうか。
「積極性だと他の就活生と被りそうだから、何か別の言葉に言い換えたい!」
「積極性だと何だかしっくりこず、もっと適当な言葉がある気がするんだよな…」
そんな就活生に向け、積極性と類似した言い換え言葉を下記にまとめてみました。必ずしも言い換える必要はありませんが、上記のような悩み・疑問を持っている方は参考にしてみてください。
- 【内定者ES例文付】自己PRでチャレンジ精神をアピールするポイントとは?
- 「行動力」の自己PRの書き方!例文29選とともにポイントを解説
- 【内定者例文5選付】自己PRで主体性をアピールするために4つのポイントを押さえよう!
自己PRで積極性という強みをアピールした大手企業選考通過者のES例文
では「積極性という強みをアピールして大手企業の選考を通過した就活生のES例文」を紹介します。
本記事では、7名のES例文をエピソードごとに掲載しています。
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(1):部活動
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(2):サークル
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(3):ボランティア
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(4):アルバイト
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(5):高校受験
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(6):留学
- 積極性をアピールした自己PRのES例文(7):学業
積極性をアピールした自己PRのES例文(1):部活動
その困難や課題に対して、あなたが工夫したことをできるだけ多く、具体的に教えてください。(300字以内)
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積極性をアピールした自己PRのES例文(2):サークル
これまでに挙げた実績や経験を教えてください。大学時代に限らず記載いただいて構いません。また、学業、部活動、サークル、趣味、ボランティア、インターンなど何でも結構です。(最大3項目)
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積極性をアピールした自己PRのES例文(3):ボランティア
[チャレンジに手加減せず、最後までやり遂げる] 上記を選択した理由をご自身の経験をふまえて記述してください。
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積極性をアピールした自己PRのES例文(4):アルバイト
その強みを活かして、あなたがこれまでの人生の中で最も本気で挑戦したエピソードを教えてください。(200文字以内)
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積極性をアピールした自己PRのES例文(5):高校受験
あなたの生き方や価値観に影響を与えた出来事・事柄を教えてください。(200字以内)
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積極性をアピールした自己PRのES例文(6):留学
自己PR(200字以内)
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積極性をアピールした自己PRのES例文(7):学業
これまで最も力を入れた活動について教えてください。
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自己PRで積極性をアピールする際のNG例
最後に自己PRで「積極性」をアピールする避けるべきのNG例についてご紹介します。
既に自己PRを作成済みの方はNG例に該当していないかをチェックし、これから作成する方はNG例を把握したうえで作成に取り組みましょう。
以下に、積極性をアピールする際のNG例文を2つ紹介します。
- (1)具体性の欠如
- (2)目的・考えを持たない行動のアピール
(1)具体性の欠如
自己PRで「積極性」をアピールする際、具体的にエピソードを語ることで説得力が増し、面接官の納得を得やすくなります。
しかし、エピソードに具体性がない場合、どのような場面で積極性を発揮し、入社後どういった活躍をしてくれるか面接官がイメージすることができず印象に残らない場合があります。
アルバイトにおいて、一緒に働くチームメンバーのモチベーションの低さが課題としてあった。
自身はバイトリーダーを担当していたこともあり、店の売り上げに貢献したいという想いから、自身の強みである行動力を活かし人一倍がむしゃらに働いた。
自身が率先して行動している姿を見て周囲にも熱量が伝わり、チームひとり一人のモチベーションを向上させ、結果的に店全体の売上にも繋がった。
(2)目的のない行動のアピール
積極性をアピールする際に避けるべきことは、その場での思い付きの行動をアピールしてしまうことです。
行動を起こしたことのみに焦点を当てたアピールは、独りよがりで協調性がないと判断されかねないため注意が必要です。
成長し続けたいという想いがあり、毎日積極的に勉強している。
在学時は〇〇資格取得という目標を設定し、勉強に取り組んだ。最初は試験に落ちてしまったが、目標を達成したいという強い思いから諦めずに勉強し続け、最終的に合格することができた。
これからも自分の将来に何かしら役立てられるよう継続して自己研鑽を積んでいきたい。
企業が自己PRを聞く意図とは
「そもそもなぜ企業は就活生に自己PRを聞くのか」について紹介していきます。
企業が就活生に対して自己PRを聞く理由は以下の2点に大別されます。
- 自社の求める長所・能力があるかを知るため
- 人柄を判断するため
この2点について以下で詳しく説明します。
企業が自己PRを聞く意図とは(1):自社の求める長所・能力があるかを知るため
営利企業である以上、当然ながら企業は利益を生み出す必要があります。そしてそのためには、働く社員が企業に利益をもたらす必要があります。
つまり新卒採用においても、"あなた自身が入社した際、その企業にプラスの利益をもたらすことができる人物かどうか"を企業は見ています。言い換えると、「その就活生が入社後に活躍してくれる人材かどうか」を見極めているということです。
そのため、自分の長所をアピールする際はありのままに長所を伝えるのではなく、企業が求めている素養を意識してアピールすることが重要になります。
企業が自己PRを聞く意図とは(2):人柄を判断するため
企業は能力だけでなく、人柄も含めて採用を行っています。
そのため自己PR等の質問を通じ、その就活生の長所だけでなくその長所を培った経験を聞きます。そこで述べた経験から、企業は「この人は〇〇な性質を持っている」などとその就活生の人柄を導き出します。
つまり、自己PRから"その人の物事へ取り組む姿勢”を見ることができるということです。そしてその導き出された人柄と自社の社風等がマッチしているかを判断し、採用するか否かを判断します。
ここまでの説明で、自己PRがどんなものかについては理解できたかと思います。
これらを踏まえ、続いては企業が求める自己PRにおける積極性という強みについて考察していきます。
企業が求める「自己PRにおける積極性」とは
そもそも企業が求める「積極性」とは何なのか、それを明らかにするため、まずは「積極性」という言葉の意味から見ていきましょう。
せっきょくせい【積極性】
進んで事を行う性質。 「 -に欠ける」
【引用】大辞林 第3版
このように、説明が一行しかないほど「積極性」は抽象的な言葉です。
「積極性」とほぼ同じ概念として「チャレンジ精神」などがあるように、就職活動における積極性とは、"自らの意志で周りがやりたがらないようなことを進んで行う性質"という意味であることを覚えておいて下さい。
つまり、「リーダーから指示されたことを一生懸命頑張った」や「厳しい全体練習になんとか耐えた」といった経験は、上記の意味合いを満たしていないという点から単なる努力話であり、「積極性」を裏付けるエピソードにはならないのです。
また、積極性に近い概念として、各社の求める人物像でよく見かける「自主性」や「主体性」などもありますが、就職活動における自己PRの文脈としてはほぼ同じ意味合いであると捉えて問題ないでしょう。
ではここで企業に評価される「積極性」を明らかにしていくため、実際の企業での働き方を元に考えていきましょう。
企業という組織で働く以上、完全に独立して一人で働くことは考え難く、上司もいれば同僚や部下といった様々な人達と協力して働くことになります。この様な状況の中で、"他者からの指示以上の成果を出せる・同僚に働きかけることでプラスの影響をもたらせる"といったことは、非常に評価される「積極性」と言えるでしょう。
また、"全く新しいことに対してチャレンジすることができる"という能力も企業が求める積極性の一部となります。
近年、AIやIoTといった技術発展により、既存のビジネスモデルの変革に対応するために多くの企業がこれまでの事業を見直し、新規事業立案に力を入れていく必要があることはご存知かと思います。
そのような時代の担い手となる就活生(新入社員)に対し、「積極的に物事にチャレンジができるかどうか」は現在どの企業も重視している項目と言うことができるでしょう。
長くなりましたが、上記の説明をまとめると企業が求める「自己PRにおける積極性」は以下の3点を指すと考えられます。
- 他者からの指示以上の成果を出せる
- 同僚に働きかけることでプラスの影響をもたらせる
- 全く新しいことに対してチャレンジすることができる
経団連が、経団連全会員企業に対して、「企業の求める人材像」などについてアンケートを実施しました。
そのアンケート結果を見ると、企業が学生に特に期待する資質として、回答企業の約8割が「主体性」「チームワーク」「リーダーシップ」「協調性」を挙げています。そのほかにも、「課題設定・解決能力」「論理的思考能力」「創造力」も上位に並んでいます。
「企業からどのような資質が求められているのか」を正しく認識したうえで、自己PRを考えるようにしましょう。
エントリーシート(ES)における自己PRの基本的な書き方
企業が求める積極性について紹介しましたので、続いては自己PR全体の書き方について解説していきます。
自己PRを書く際は、基本的に以下のフレームワークに沿って書くことで論理的な自己PRにすることができます。
上記の図に記載してあるように、まず最初に"結論(書き出し)"を簡潔に述べ、その結論の根拠となるエピソードを伝えます。
エピソードを述べる際には「どのような努力や工夫をし、どんな結果を出すことができたか」という選考官が最も知りたい部分まで書くようにしましょう。
そして最後には、自分の強み(長所)を通して企業にどう貢献できるのかをアピールします。このような流れで自己PRを書き終わったら、必ず添削をするようにしましょう。
自己PRの基本的な書き方に関しては以下の記事で詳細に解説していますので、各フレームワークのポイントを確認したい就活生はこちらの記事もご覧ください。
【例文35選】新卒就活で高評価を得る自己PRの書き方・伝え方を徹底解説
自己PRで積極性をアピールする際のポイント
先ほど説明した自己PRの基本的な書き方(フレームワーク)を踏まえ、続いては自己PRで積極性をアピールする際のポイントを紹介します。
自己PRで積極性という強みをアピールする際は、以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 最初に積極性が強みであることを伝える
- 単なる「積極性があります」というアピールだけで終わらせず、自分にとっての積極性を具体的に述べる
- 積極性という強みの再現性を担保し、一貫性を持ってアピールする
自己PRで積極性をアピールする際のポイント(1):最初に積極性が強みであることを伝える
自己PRでは自分の強みを簡潔に述べる必要があります。そのため、冒頭で強みは積極性ですと伝えることで、企業側の印象に残りやすい自己PRを心掛けることが大切です。
例えば「私の強みは積極性があって、周りを巻き込んで問題解決のために行動できるところです。」のように、自己PRで一番伝えたいアピールポイントを最初に述べるようにしましょう。
自己PRで積極性をアピールする際のポイント(2):単なる「積極性があります」というアピールだけで終わらせず、自分にとっての積極性を具体的に述べる
『企業が求める「自己PRにおける積極性」とは』の項でも説明しましたが、積極性という言葉は非常に抽象的であるため、冒頭で「私の強みは積極性です」と述べても選考官には伝わりません。
そのため、結論の部分では「私の強みは○○という状況において△△できる積極性です」といったように、"自分にとっての積極性とは何か"を伝えるようにしましょう。
例えば、以下のようなものが積極性をアピールした良い例になります。
◆私の強みは、目標達成に向けて主体的に行動することができるという積極性です。
◆私の強みは、初めての物事にも臆することなく挑戦するという積極性です。
◆私の強みは、困難な状況でもチームの仲間に自ら働きかける積極性です。
このように述べることで選考官もイメージがしやすくなりますし、オリジナリティのある自己PRになるはずです。
自己PRで積極性をアピールする際のポイント(3):積極性という強みの再現性を担保し、一貫性を持ってアピールする
エントリーシート(ES)の段階では、自己PRで「積極性」を発揮したエピソードを書いたとしても、「その時限りの強みだったのではないか?」と言う疑問から企業で働く上での再現性を疑われてしまう可能性があります。
そのような状況を払拭し、積極性という強みに信憑性を与えるためにも、"積極性を発揮したエピソードを複数述べる・積極性という強みの入社後の活かし方を述べる"ことが効果的になります。
そのため、「積極性という強みを○○の場面で□□のように発揮しました。」や「積極性という強みを△△にて活かしたいです。」といったように、"過去のエピソードや企業での働き方に紐づけて"アピールするようにしましょう。
積極性という強みをアピールする就活生が多い中、経験における実績の大小よりもこの観点が差別化の大きな要因となりますので、ぜひ意識してみてください。
また、積極性という強みの再現性を担保することに付随し、面接や他のES設問に対する回答との一貫性を意識することも重要です。
例えば、自己PRに関するES設問で「積極性」という強みをアピールしたにも関わらず、面接や他のES設問で以下のような回答をした場合、選考官はどのような印象を受けるでしょうか?
◆面接官の問いかけ
周りの人からどんな人と言われますか?
↓
◆就活生の回答
慎重に落ち着いて行動する人と言われます。
◆ES設問
あなたの弱みは何ですか?
↓
◆就活生の回答
初めての物事に挑戦する際に躊躇してしまうことです。
上記のような回答をした場合、選考官はおそらく「自己PRで積極性と述べていたのに、真逆のことを回答しているな。就活用に準備した強みなのかな?」と疑問を抱いてしまうはずです。
自己PRでいくら積極性をアピールしたとしても、面接や他のES設問でそれを感じることができなければ、その自己PRが嘘っぽく見えてしまう可能性がありますので、"一貫性を持った回答"という観点は必ず意識してもらえればと思います。
自己PRで積極性を言い換えるなら?
本記事では自己PRにおける積極性について解説してきましたが、ここまで読んでみて以下のような疑問・悩みが浮かんだ就活生もいるのではないでしょうか。
「積極性だと他の就活生と被りそうだから、何か別の言葉に言い換えたい!」
「積極性だと何だかしっくりこず、もっと適当な言葉がある気がするんだよな…」
そんな就活生に向け、積極性と類似した言い換え言葉を下記にまとめてみました。必ずしも言い換える必要はありませんが、上記のような悩み・疑問を持っている方は参考にしてみてください。
- 【内定者ES例文付】自己PRでチャレンジ精神をアピールするポイントとは?
- 「行動力」の自己PRの書き方!例文29選とともにポイントを解説
- 【内定者例文5選付】自己PRで主体性をアピールするために4つのポイントを押さえよう!
まとめ
本記事では自己PRにおける積極性について解説してきました。
改めてになりますが、自己PRは「自身が入社後に活躍できる人材であること」を示す必要があります。
自己PRで積極性をアピールし、志望企業の選考突破、ひいては内定獲得を目指してもらえればと思います。
1.自己PRの基本知識(意味・強みの種類・自己紹介やガクチカとの違い)
2.自己PRが見つからない人の対処法
3.自己PRの書き方・書く際のポイントを解説
4.自己PRの書き方を文字数別に解説
5.自己PRの書き出しを解説
6.自己PRの締めを解説
7.自己PRのES例文集(強み別)
8.自己PRのES例文集(業界別)
9.面接での自己PRの伝え方
10.面接での自己PRにまつわる頻出質問集