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【ガクチカの書き方を解説】6つのポイントで魅力的なES作成を
最終更新日:2022年01月28日
1.そもそもガクチカって何?
2.ガクチカがない人の対処法
3.ガクチカの書き方を徹底解説
4.ガクチカの例文を紹介
(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには
(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには
(3)ガクチカで留学経験をアピールするには
(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには
(5)ガクチカでボランティアをアピールするには
(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】
(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには
(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには
(9)ガクチカで趣味をアピールするには
(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには
→ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには
→ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには
→ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには
→ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには
5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選
ガクチカは「志望動機・自己PR」と並び、就活における頻出質問の一つと言われています。
つまり、ほとんどの企業の選考で問われる質問になるため、「正しいガクチカの書き方」を理解せずに選考に臨んでしまうと、取り返しのつかない事態に陥ってしまう可能性があります。
そこで本記事では、"ガクチカの書き方"を詳しく解説していきます。
本記事を参考に企業から評価されるガクチカの作成を目指し、志望企業の選考対策に役立ててみてください。
- 本記事の構成
- ES・面接でガクチカを聞く理由
- ガクチカの評価基準
- ガクチカの書き方(1):フレームワークを理解する
- ガクチカの書き方(2):各チェックポイントを押さえる
- ガクチカは深掘りを想定して作成する
- ガクチカは複数用意しておくべき
- ガクチカがない就活生はどうすれば良い?
- ガクチカの例文
- まとめ
ES・面接でガクチカを聞く理由
ガクチカという就活用語が作られるほど、「学生時代頑張ったこと・学生時代力を入れたこと」は頻出質問になりますが、"なぜES・面接では必ずといっていいほどガクチカを聞れるのか?"と疑問を抱く就活生も多いのではないでしょうか。
当然ですがその背景には明確な理由が存在し、その理由は以下の2つに大別されます。
- 経験自体のレベル・スペックを把握するため
- 自社に合う・マッチする人材かどうか知るため
経験自体のレベル・スペックを把握するため
ガクチカを聞く理由の1つ目は、簡単に言えば「どれだけすごい経験をしているか」、すなわち"経験そのもののレベルの高さを知りたい"ということです。
学生時代から並の学生では取り組めないような経験・輝かしい実績を残しているのであれば、当然その経験自体が評価の対象となります。
例えば、「所属している部活動で全国大会優勝・海外の学会に参加し表彰された」などの経験が該当するでしょう。
実際にレベルの高い経験をしている就活生からは、その背景にある努力・挑戦しようとした気概などを感じ取ることができます。
学生時代に何か大きな目標に向かって取り組み、その上で素晴らしい実績を残しているということは、その時点で「この就活生は優秀だな」と企業から評価されるのは当然と言えるでしょう。
自社に合う・マッチする人材かどうか知るため
ガクチカの判断基準には優秀さ・スキルの高さ以外で"自社にマッチしている人材か・一緒に働きたいと思う人材か"というものもあります。
1つ目の経験自体のレベル・スペックを把握するという理由が、基本的に「優秀さ・スキルの高さ」があるかどうかという判断基準に基づいているのに対し、こちらは「自社との相性」を見極めたいという意図があります。
ガクチカでの内容をもとに、「この場面でこのように行動したのであれば、うちではこのように活躍してくれるだろうな」といったことを読み取ろうと企業側は考えています。
例えば、論理的思考力が求められると言われているコンサルティングファームであれば、「この場面でこのように思考し、行動したのか。それならば、コンサルタントの職種においてもこのように思考し、クライアントの課題解決に努めることができるだろう。」という印象を与えることができます。
特に年功序列・終身雇用が根強い日系大手では、こちらの判断基準が重視される傾向にあるため、意識して選考に臨んでいただければと思います。
【ガクチカとは】自己PRとの違い・評価基準・質問される理由を解説
→ES・面接でガクチカを聞く理由を含め、ガクチカに関する基本的な情報をまとめた記事になります。そもそもガクチカというものをよく理解していない方は、まずはこちらの記事をご確認ください。
ガクチカの評価基準
続いては「ガクチカの評価基準」を見ていきます。
ガクチカがないと思っている就活生の多くが「ガクチカはエピソードの大きさが大部分を占める」と考えており、正しい評価基準を理解していないことが多いという印象を受けます。
ガクチカでは「どのような経験を積んできたか」に焦点を置きがちですが、企業側はそれ以外でも様々な評価基準を持ち、包括的に就活生のガクチカを評価しています。
ここでは、以下の記事を参考に「ガクチカの評価基準」を紹介していきます。
【ガクチカとは】自己PRとの違い・評価基準・質問される理由を解説
→ガクチカの評価基準を解説している記事になります。評価基準以外にも、ES・面接でガクチカを聞く理由、ガクチカと自己PRの違いなども紹介しています。
上記の記事を基にすると、ガクチカの評価基準は以下の3つに大別されると考えています。
- 経験・実績自体のインパクトがどれだけあるか
- 記載内容から「思考力・モチベーションの源泉・人柄」を示すことができているか
- 企業で活かせる学びを得ているか
経験・実績自体のインパクトがどれだけあるか
上述した通り、やはり経験・実績自体にインパクトがある場合は採用担当の目に留まる可能性が高く、そのエピソードだけで評価の対象になります。
ただ、経験・実績自体のインパクトは"評価項目の内の一つ"に過ぎません。それにも関わらず多くの就活生は「経験・実績自体のインパクトが全て」と考え、"どの経験・エピソードを書くべきか"だけをあれこれと悩み過ぎているような印象を受けます。
それにより、力を入れた活動が他にあるにも関わらず、見栄え・インパクトを重視して書く内容を決めてしまう就活生が一定数います。しかし、これは非常にもったいないです。
企業側は過去の成功体験だけを聞きたいのではなく、"それに付随する就活生自身の人柄・行動における価値観"についても知りたいという意図があるため、見栄え・インパクトだけで内容を決めてしまっては、選考の中で繰り返しされる深堀りに満足に答えることができない恐れがあります。
もちろん、経験・実績自体のレベルが高いに越したことはないのですが、あくまで評価基準の一つに過ぎませんので、その辺りの観点を踏まえて回答していただければと思います。
記載内容から「思考力・モチベーションの源泉・人柄」を示すことができているか
ガクチカでアピールするべきポイントはいくつかあるのですが、「思考力・モチベーションの源泉・人柄」の3点をアピールすることが必須だと考えられます。
その具体的な理由としては以下の通りです。
- (1)思考力
【定義】
物事を多角的に考えたり、その物事の論理の筋道を考える力
【なぜ企業側は思考力を見ているのか?】
ガクチカに限らず、「物事に対してどれだけ深く考え、それをどのように行動に移すのか」という観点は仕事においても重要となり、モノを売る・アイデアを考えるといった全ての業務に通ずるため - (2)モチベーションの源泉
【定義】
その取組の中で「やる気・意欲・やりがい」を感じる部分
【なぜ企業側はモチベーションの源泉を見ているのか?】
個々人のモチベーションの源泉はどの取組にも通ずる部分があり、ガクチカにおけるモチベーションの源泉が仕事にも共通するため - (3)人柄
【定義】
その人に備わっている性格や価値観のこと
【なぜ企業側は人柄を見ているのか?】
企業側は「より自社にマッチしている人材と働きたい」と考えており、その人の根底にある人柄(性格・価値観)が「企業の社風・ビジネスモデル」にマッチしているかどうかを、採用する上で判断しているため
ガクチカでは経験・実績自体のレベルの高さだけではなく、書き方・伝え方のレベルも評価対象となるため、上記の3点をしっかりとアピールしましょう。
また、ガクチカに関する質問は面接で必ずと言っていいほど深掘りされますが、そこでは"物事を考える力・物事に対する行動力”が試されています。
「どんなことに問題意識を向け、なぜその行動をとったのか。もし今後同じような状況に遭遇した場合にどのような選択をするか。」等挙げればキリがありませんが、そういった経験に対して当事者意識を持ち、しっかりと考えることができているかも評価項目の一つになります。
その上で、「エピソードから感じられる"思考力・モチベーションの源泉・人柄"などが優れているか、自社とマッチしているかどうか」も見られています。
企業で活かせる学びを得ているか
どんな経験であれ、その経験から学んだことを次へ活かすのは、「就活に限らず社会に出てからも求められる能力」です。
つまり、ガクチカの場合は「その経験から得られた学びが、志望企業の仕事内容で活かせるものであること」を示す必要があります。
具体的に説明すると、ガクチカでは"その経験においてどのように取り組んだのか?・どんな課題や目標に対し、どう改善したのか?"という部分が見られているということになります。
何事に対しても改善・改革意識を持ち、どのような経験でも次に繋げていこうとする姿勢から、就活生の "今後の伸びしろ・ポテンシャル" を見ているとも言えるでしょう。
ガクチカの書き方(1):フレームワークを理解する
ガクチカの評価基準を理解したところで、「ガクチカの書き方」も解説したいと思います。
ガクチカは基本的に以下のフレームワークに沿って書くと論理的な文章になると言われています。
ガクチカの2つの評価基準から、ES・面接で問われるであろう質問項目を踏まえると、
(1)結論→(2)動機→(3)目標と困難→(4)取組みと結果→(5)人柄→(6)学び
といった構成でガクチカを論理展開していくと良いと考えています。
この順番に沿うことで、面接官にわかりやすく論理性を保った伝え方ができるほか、面接を想定して自分の頭の中で整理された内容に仕上げることができます。
下記の動画でもガクチカの書き方を確認できるので、参考にしてもらえればと思います。
例として、フレームワークに沿ってガクチカを整理した内定者のESを見ていきます。それぞれの項目でどのようなことを述べるのか大枠を掴んでいただければと思います。
下記は野村総合研究所(NRI)内定者のESです。フレームワークに沿ってかなりレベルの高い内容にまとめ上げられています。
学生時代、スポーツ科学とトレーニングに関するWebサイトを立ち上げに力を注いできた。
⇩
(2)動機
地方出身の私は信頼性の高いスポーツ科学情報が少ない事に疑問を感じていた。
⇩
(3)目標・困難
そこで「スポーツをする人に正しい知識を知ってもらい、成功体験に繋げてもらいたい」という想いで信頼性の高い情報配信サイトを作る活動を始めた。活動の中での一番の挫折経験は、団体が解散してしまった事だ。設立当初数名で活動していたが、プログラマが抜ける致命傷を受けてしまった。そこから次第に団体のガバナンスが取れなくなり、結果解散するに至った。
⇩
(4)取組み・工夫とその結果
しかし、ここで諦めたら諦め癖がつくと思い、サイト作成に再挑戦する決意をした。プログラミング独学によるサイト構築、周囲と協力しコンテンツ作成する事の二点が難点であったが、持ち前の勤勉さとビジョンに共感してもらう説得力で成し遂げてきた。サイトを公開と同時にSNSを通じて宣伝した結果、月に千人近くの方に利用して頂く所まで辿り着く事が出来た。
⇩
(5)人柄
社交的な人柄が、団体立ち上げの際に活かされた。また基本的に真面目なため、最後までやりきろうとする姿勢が周りにも伝わり、最終的なWebサイトの立ち上げに繋げることができた。
⇩
(6)学び
団体解散という挫折経験から窮地の時こそ冷静に対処する判断力と粘り強さ、そして何より周りを巻き込むには「絶対に成し遂げる」という情熱が大切である事を学ぶ事が出来た。
フレームワークに当てはめて内容を考えると、上記の内定者の方のようにレベルの高い伝え方をすることができます。
フレームワークの各項目の具体的なポイントは、以下に記載した記事からご覧ください。
【ガクチカの書き方を解説】6つのポイントで魅力的なES作成を
→フレームワーク含め、ガクチカの書き方について網羅的に解説している記事になります。「ガクチカをうまく書けない」と悩んでいる就活生にとっては必読の記事になります。
ガクチカの書き方(2):各チェックポイントを押さえる
次に、上記のフレームワークの各項目について、「評価基準・注意しておくべきこと」などそれぞれ確認していきます。
また、各項目の参考記事ではポイントをより詳細に解説しているため、そちらも参照にしつつ理解を深めていただければと思います。
(1)結論:何に取り組んだのか?
「学生時代に何に取り組んだのか」を結論ファーストで書き始めましょう。
この結論を見ただけで、何について取り組んだか採用側が大枠をイメージできるよう、あまり余計な説明をせず端的に述べる必要があります。
以下の記事にあるように、「目標達成能力・リーダーシップ・チャレンジ精神」の3つの側面をそれぞれアピールできるエピソードを選択できると、良い評価を得れる可能性が高まります。(もちろん、3つの側面以外にも評価される項目はありますが、上記で挙げた3つの側面は特にどの業界・企業にも応用することができると考えられます。)
【参考】
「学生時代頑張ったこと」で重視される4つの評価項目
→「ガクチカで重視される4つの評価項目」について解説している記事になります。ガクチカ作成の基本的な部分になりますので、まずはこの記事を確認していただくことをオススメします。
また、「経験自体のインパクト」が高いことも高評価に繋がりますので、インパクトのある経験や著しい成果を残した場合は、冒頭の文章からそれが伝わるよう強調しておくといいと思います。
◆経験そのものにインパクトはあるかどうか
◆高い目標を掲げて取り組んだ経験かどうか
◆リーダーシップを感じさせる経験かどうか
◆チャレンジ精神を感じさせる経験かどうか
(2)動機:なぜ取り組んだのか?
次に「なぜそれに注力しようと思ったのか」という動機を示しましょう。
採用側は、この項目から「就活生がどのようなことに熱意を向けられるのか・モチベーションの源泉」を知りたいと考えています。なぜかというと、学生時代の経験で感じたモチベーションが仕事上のそれに通じるという考えが根底にあるためです。
入社してからもモチベーション高く働いてくれる人材だと見極められるために、その業界・企業の仕事に通じる動機を示すことが求められます。
下記の参考記事でも述べていますが、動機は"価値観に根ざした動機>主体的な動機>受動的な動機"の順番で評価されるため、そのことを理解して書き進める必要があるでしょう。
→「なぜそれに取り組んだのですか?」という質問を通して面接官は何を評価しているのでしょうか。本記事では、動機の評価ポイントを内定者の回答と合わせて確認していきます。
◆人に勧められたなどの受動的な動機ではなく、自ら始めた主体的動機か
◆動機における目的・理由が明確であるかどうか
(3)目標と困難:どんな目標を掲げたのか?目標達成するうえでの困難は何か?
取組における目標を通じて、「あなたの志の高さ及び何を目指しているのか、そのモチベーションの源泉は何か」を見極めようとしています。
そしてこの内容が「仕事における目標の高さ・モチベーションの源泉は何か」に繋がります。
また、目標設定に関しては、妥当な目標よりも自ら高い目標を設定する方が評価は高くなります。
というのも、あくまでも極端な例にはなりますが「自ら高い目標を設定し、その目標の達成に向かって本気で努力した人」と「他の人と同じような妥当な目標を設定し、そこそこ努力して目標を達成した人」では、確実に前者の方が「採用したい!」と面接官は考えるためです。
「なぜその目標を設定しようと思ったのか、その目標の難易度はどの程度のものなのか」を、具体的且つ根拠を示しながら伝えましょう。
また、目標達成するうえでの困難、つまり「どの程度のことを困難と感じるのか」という質問を通して、仕事上でも困難を乗り越えられる人材かを見極めようとしています。
あなたが感じる困難について面接官が共感できなければ、取組自体がアピールにならない可能性があるため注意が必要です。
困難に関する質問では、"困難のレベル(どの程度の物事を困難だと思うのか)・その困難の背景・乗り越えるまでのプロセス・乗り越えた結果"といった項目全てが重要となります。
どんな困難なのかという事実だけでなく、「なぜそれを困難だと考えたのか」などを具体的に伝えましょう。
また、下記の記事でも述べていますが、困難は"困難を伴う主体的目標>主体的目標>受動的目標"という順番で評価されると言われているため、こちらも意識していただければと思います。
【参考】
困難な目標に挑んだ経験|評価ポイントと内定者の回答例
→面接においては、「物事に取り組む上でどのような目標を設定したのか、その中でどのような課題があったのか」について深く掘り下げられることが多いです。この質問に関する評価ポイントと内定者の回答例について詳しく説明しています。
◆人から与えられた目標ではなく、自ら掲げた目標であるか
◆客観的に見ても高い目標に向かって努力した経験であるか
◆大きな困難を伴う目標であるか
◆困難・苦労のレベルは高いか
◆個人的な悩みレベルではなく、組織や集団に貢献するための悩みであるか
(4)取組みと結果:どのように取り組んだのか?取組みの結果はどうだったのか?
上記で述べた目標・困難に対して、具体的に取り組んだ内容について記述するようにしましょう。
この場合、必ずしも目標を達成したエピソードについて述べる必要はありませんが、「どこに問題の本質があったのか・なぜそのアプローチを取ったのか」について考える必要があります。
以下の記事にあるように、"状況把握のために行ったこと→困難の根本的な原因→原因の解決のために実行したこと"の順番で行動を記述することで、いわゆる「経験描写だけのガクチカ(ファクトベースのガクチカ)」になるのを避けることができます。
【参考】
学生時代頑張ったことの書き方|工夫・取り組みの受かる伝え方とは?
→目標や困難に対する姿勢を見ることで、その就活生の人柄が分かるため、採用担当者は「目標や困難に対してどのように取り組み、またどのような結果が得られましたか?」という趣旨の質問を往々にして繰り出してきます。本記事では「どのように取り組んだのか」という質問における面接官の意図と、評価される回答例について詳しく説明していきます。
◆目標・困難に対する取組が具体的且つわかりやすいかどうか
◆掲げた目標を達成したかどうか、困難を乗り越えて解決できたかどうか
(5)人柄:活動の中であなたのどのような性格が活かされたのか?
取組みを説明し、経験自体の記述を完結させたら、「その経験においてどのような人柄が発揮されたのか」について書きましょう。
同じ状況に直面しても、それに対しどう行動するかは人によって異なり、人柄がその選択を決定付ける一要素だという考えから問われています。
人柄はその人の立ち振舞いといった印象を構成するものであり、面接ではESで述べたキャラクターと乖離がないかどうかを確認されます。取組内容との整合性はもちろん、面接の場での印象との整合性も意識しておくべきでしょう。
上手くアピールすることで企業と自身とのマッチングの良さを伝えられたり、「一緒に働いてみたい!」と思ってもらうこともできます。
【参考】
面接で重要な人柄を探る質問の答え方|周りからの評価を聞く訳とは?
→面接では、就活生の人柄に関する質問がよくされますが、多くの就活生はそれを想定していません。本記事では多くの就活生が無視しがちな「人柄」に関する質問について、評価項目と具体的回答例について詳しく説明したいと思います。
◆自分の人柄を活動の中で活かすことができているかどうか
◆アピールした人柄が、他の設問で述べた人柄と一貫性があるかどうか
◆その人柄が企業に合う・マッチしており、一緒に働きたいと思わせることができるか
(6)学び:取組みを通じて何を学んだのか?学びを社会でどのように活かすのか?
最後に、これまで語ったエピソードから得た学びを述べましょう。
単なる気付きや感想ではなく、「社会に出てからも活かすことができる学びであるかどうか」が見られています。
評価としては、以下の記事にあるように"組織としての方法論>個人としての方法論>個人の単なる気づき"の順番で評価されます。
【参考】
【ES例文付】他の就活生と差がつく!ガクチカから学んだことの書き方
→ガクチカから学んだことの書き方について解説している記事になります。例文も掲載していますので、「学びをどのようにアピールするか」という観点を確認してみてください。
◆単なる気づきのレベルではなく、仕事でも活かせる「方法論」かどうか
ガクチカは深掘りを想定して作成する
上記で「ガクチカの書き方」を解説しましたが、"ガクチカのESを作成する際は深堀りを想定して作成するべき"と言われています。
これで完璧!エントリーシートの書き方まとめ|ES例文付の記事に、以下のような内容が記載されています。
エントリーシートは、言ってしまえば面接時に話すネタの「頭出し」です。エントリーシートの時点で論理的な内容が書けているということは、面接の際に話す内容の論理構造も整理できているということです。
面接においてはリアルタイムのコミュニケーションの中で論理性などを見られるため、あらかじめ思考を整理し、話す内容の準備をしておくことが重要です。
面接の深掘りを想定してESを作成するというのは、設問内容に限らず共通して言えることではありますが、就活における頻出質問のガクチカでは、特に重要と言えるでしょう。
ちなみに、「どのように深堀りされるのか」という例は以下のようなものがあります。
- なぜその活動に取り組んだのか?
- その活動の中で苦労したことはなんだったのか?
- その経験から何を学んだのか?
上記のように様々な角度から深掘りをされます。
そのため、「ESを書く段階で、相手が突っ込んでくる質問を想定して作成しておけると、面接をスムーズに進めること」ができます。
面接は何も面接官の質問に対してただ回答していくフローではありません。
面接官は、あらかじめ質問内容を完璧に用意しているわけではなく、ESの内容や就活生との会話によって質問する内容を変えていきます。スピーチではなく、対話を心掛けた面接に持っていくためにも、ESの段階から面接の深掘りを想定して論理を組み立てるべきでしょう。
【ガクチカ】面接で必ず聞かれる10の質問と適切な答え方
→「面接でのガクチカの問われ方」についての解説記事です。ガクチカは深堀りまでがセットである場合が多いため、頻出質問とその質問への対策もあらかじめマスターすることを推奨します。
ガクチカは複数用意しておくべき
ガクチカに関するESの設問は、ほとんどの企業では「一つのエピソードについて書く形式」になっています。
しかし、基本的に"ガクチカのエピソードは複数用意しておくべき"だと考えています。
その理由として以下の2点が挙げられます。
- ウケるエピソードは「業界・企業・採用担当」によって異なるため
- ガクチカの精度を「量・質」ともに高めることができる
ウケるエピソードは「業界・企業・採用担当」によって異なるため
先ほども述べた通り、ガクチカは多くの企業の面接で聞かれる質問になります。
面接では企業の採用担当・現場社員に向けてガクチカを伝えることになりますが、いくら志望企業の社員のだといっても、言ってしまえば「一人の人間」です。
企業側で共通の評価基準を設定し、面接官同士で共有していたとしても、どのエピソードが評価されるかはその人の感じ方次第だと考えています。
つまり、自分の中ではサブエピソード程度に考えていた経験が、"メインエピソードとして用意していたものよりもうまく話せた・面接官の反応が良かった”ということも往々にして起こりえます。
例えば、「ゼミのエピソードを用いて論理的思考力をアピールしたガクチカが、証券会社では反応が芳しくなかったがコンサルティングファームでは好反応だった」という場合があります。
ウケるエピソードには正解というものがなく、それは志望企業や採用担当によっても異なるため、ガクチカは複数用意しておくことが望ましいというわけです。
ガクチカの精度を「量・質」ともに高めることができる
日系大手企業のESで多く見られるのですが、ガクチカの設問では複数のエピソードを求められる場合があります。また、「学業以外で」といったように経験のテーマ自体を指定する企業も一定数存在します。
このことから「語れるエピソードの数は多いに越したことがない」、つまり量が重要というのは理解できると思います。
質に関しては、記事の冒頭で述べた「ガクチカは、自身の能力を100%引き出すやる気(モチベーション)があるかどうかを判断したいという意図がある」という内容に起因します。
企業側は、ガクチカ内で述べられている「その活動に取り組んだ動機・活動における目標と困難」などからやる気(モチベーション)の有無を判断しています。
そのため、それを判断する材料が多い、つまりガクチカとして述べることのできるエピソードが多いほど判断材料が増えるということです。
複数のガクチカを通して一貫性を示すことができれば、企業側から高い評価を貰える可能性も高まりますし、このことから「質を高めることができる」というのは理解できるでしょう。
【ガクチカとは】自己PRとの違い・評価基準・質問される理由を解説
→「ガクチカのエピソードを複数用意しておくべき理由」について紹介しています。その理由として2点を取り上げており、各理由についても詳細に解説しています。
ガクチカがない就活生はどうすれば良い?
ガクチカの書き方を理解しても、「そもそもエピソードがない」と思う就活生も一定数はいると思われます。
そのような方は、以下の4つのポイントを押さえていただければと思います。
- アルバイトや大学の授業など、普通のエピソードでも問題ない
- 直近1ヶ月~1年間の出来事を洗い出してみる
- 自己PRのエピソードをガクチカに転用してみる
- それでもなければ、今からアルバイト・長期インターンを始めてみる
ガクチカがない就活生はどうすればいい?書き方・探し方・対処法を解説
→ガクチカがないと考えている就活生に向け、その対策方法を解説している記事になります。「ガクチカに書くエピソードが一つもない・そもそも学生時代頑張ったことがない」と考えている就活生は、ぜひ記事を確認してみてください。
アルバイトや大学の授業など、普通のエピソードでも問題ない
ガクチカの評価基準の中でも示したように、ガクチカは経験・実績のインパクトが全てではありません。
例えば、「接客のアルバイトの中で、顧客単価を上げるために自ら●●のような工夫をしました。」や、「大学の授業に●●のような姿勢で取り組んだ結果、学年上位10%の成績を取ることができました。」などでも問題ありません。
アルバイトや大学の授業、ゼミといった普段の生活の中でも企業で活かせる学びはいくらでもあると思うので、経験・実績自体のインパクトに固執しすぎるのは避けるべきでしょう。
直近1ヶ月~1年間の出来事を洗い出してみる
どうしてもエピソードが見つからない就活生は、「直近1ヶ月~1年間の出来事を洗い出してみる」のも一つの手段となります。
洗い出すエピソードは「趣味・学業・私生活」など、どんな内容でも構いません。
その各エピソード自体はそこまでインパクトはないかもしれませんが、そのエピソードを文字に起こして修正を重ねることで、ES・面接に応用できるレベルまで精度を高めることができるはずです。
自己PRのエピソードをガクチカに転用してみる
自己PR用のエピソードをガクチカに転用してみるのも一つの手段となります。
というのも、自己PRとガクチカでは「文章の構成やアピールすべきポイント」が異なり、同様のエピソードでも異なる内容をアピールすることができるためです。
また、以下の記事に記載されているフレームワークをしてみると、それぞれポイントが異なることが理解できると思います。
【ガクチカとは】自己PRとの違い・評価基準・質問される理由を解説
→フレームワークを用いて「ガクチカと自己PRの違い」を解説している記事になります。フレームワーク以外にもガクチカの基本的な部分を網羅的に紹介しているため、ぜひ確認してみてください。
自己PRの内容に自信がある方は、この方法を試してみるのも良いのではないでしょうか。
それでもなければ、今からアルバイト・長期インターンを始めてみる
こちらは最後の手段にはなりますが、今からガクチカのエピソードにできそうなものを見つけるのも一つの手段になります。
「アルバイト・長期インターン」などであれば探せばいくらでも見つかりますし、半年ほど経験すれば充分エピソードとして書くことができるでしょう。
もちろん、過去の活動の中からエピソードを見つけるに越したことはありませんが、どうしてもエピソードがない方はこちらの方法を試してみてください。
ただ、わずか1,2ヶ月の活動期間ではガクチカのエピソードとしては印象が薄くなってしまうため、遅くとも「本選考が開始する半年前」くらいにはアルバイト・長期インターンを始めておくのが望ましいと思われます。
ガクチカの例文
最後に、「ガクチカの例文」を紹介します。
ガクチカの例文の詳細に関しては、以下の記事をご覧ください。
ガクチカの評価基準
ガクチカの書き方
ガクチカ例文(1):ゼミ活動
ガクチカ例文(2):サークル活動
ガクチカ例文(3):留学経験
ガクチカ例文(4):長期インターンシップ
ガクチカ例文(5):ボランティア
ガクチカ例文(6):研究活動(研究室)
ガクチカ例文(7):体育会系部活動
ガクチカ例文(8):資格・TOEIC
ガクチカ例文(9):趣味
ガクチカ例文(10):アルバイト
→ガクチカ例文(11):カフェアルバイト
→ガクチカ例文(12):塾講師アルバイト
→ガクチカ例文(13):飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)
→ガクチカ例文(14):カラオケアルバイト
NGなガクチカ例
まとめ
まとめ
本記事では、「フレームワークやチェックポイント」を踏まえ、"ガクチカの書き方"を徹底解説しました。
ガクチカは多くの企業の選考で問われる質問であり、それゆえに正しい書き方を理解しておくことは非常に重要となります。
本記事の内容を参考にし、企業に評価されるガクチカを目指していただければと思います。
1.そもそもガクチカって何?
2.ガクチカがない人の対処法
3.ガクチカの書き方を徹底解説
4.ガクチカの例文を紹介
(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには
(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには
(3)ガクチカで留学経験をアピールするには
(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには
(5)ガクチカでボランティアをアピールするには
(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】
(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには
(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには
(9)ガクチカで趣味をアピールするには
(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには
→ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには
→ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには
→ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには
→ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには
5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選
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