【損保ジャパンのES対策】求める人材や社風を踏まえた志望動機・ガクチカの作成法
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最終更新日:2023年09月26日
損保ジャパンはいわゆる3メガ損保の一角として数多くの就活生が受ける人気企業です。サマーインターンでも毎年800人規模という受け入れ人数の多さもあり、志望度の差こそあれ、同社のことを身近に感じている就活生も多いのではないでしょうか。
今回は、「【3メガ損保比較】東京海上日動・三井住友海上・損保ジャパンの強みや社風、選考対策を解説」を参考にしつつ、損保ジャパンの事業や社風、選考について掘り下げていきたいと思います。
損保ジャパンの事業規模及び海外売上
単位:億円 |
経常利益 |
対前期増減率 |
2015年度 |
2,169 |
4.10% |
2014年度 |
2,083 |
85.30% |
平成28年度3月期および27年度3月期決算資料を参照すると、平成27年に85.3%と急成長を遂げていますが、これは前年9月の日本興亜損害保険と合併の影響によるものだと考えられます。
その後、平成28年では4.1%の増益で、本年度も中間決算の段階で増益と合併以来順調な成長を遂げていると言えます。
単位:億円 |
海外収入保険料 |
対前年増減額 |
2016年度(予測) |
3,400 |
457 |
2015年度 |
2,943 |
28 |
次に、海外保険事業に限定して収入保険料を見てみます。
本年度は予測値対前年で457億円と大幅な増収が見込まれています。近年の海外事業へ積極的に進出して規模を拡大している点が特徴といえるでしょう。
また、以下の記事にも近年の海外進出の事例が紹介されていますので参照してみてください。
損保ジャパンの求める人材
では続いて、損保ジャパンが求める人材について考察していきたいと思います。
荒川:当社はダイバーシティ推進に力を入れていますが、全体像やポイントをわかりやすく教えてください!
島津:ポイントは「多様な人材の活躍支援」と、そのための「多様な環境づくり」です。女性活躍支援ではさまざまな取組みがあり、後でもお話ししますが、育休・産休については2015年度、育児休業制度を1,447人、産前産後休暇を724人が取得しており、ママでも当たり前に働く会社を実現しています。また、居住地からの勤務が原則である総合系エリア職の配偶者が転勤した際に、配偶者に同行し転居先で継続して勤務ができる「キャリア・トランスファー制度」もあります。外国人や障がい者、LGBTの社員に関しても、活躍支援のための施策を展開しています。それらを支える環境づくりとして、「ワーク・ライフ・バランスの実現」に関しては、当社は早い時期から仕事と生活の両立支援に向けた制度を構築してきました。「働きやすさ」はすでに実現しており、現在は「働き方変革」へと進化しています。
求める人物像は?
■困難なことも諦めず、チャレンジできる方
■個性豊かで、自分で考え、発信し、行動できる方
■協調性があり、周囲の意見に素直に耳を傾けられる方
■相手の立場に立って考え、行動できる方
■人の話を聞くのが得意で、相手の意図を正しく理解できる方
■伝えたいことを、相手に応じて分かりやすく伝えられる方
上記の損保ジャパンのHP採用情報を参照してみましょう。
まず一つ目には、実際に損保ジャパンで働いている人へのインタビューを通して、同社が積極的に取り組んでいるダイバーシティーへの取り組みについて詳細に記述されています。なお、同社は経済産業省が毎年定めている「新・ダイバーシティ経営企業100選」にも選出されていることなどから、ある程度客観的な指標のもとでダイバーシティーを尊重している企業だということも言えるでしょう。
このダイバーシティと2つ目の求める人物像の「協調性」・「相手の立場に立つ」という記述から、「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?」のうち、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」を人材を求めているといえるでしょう。「相手の意図を正しく理解する」ことは信頼構築のための重要な要素です。
また、保険という目には見えない商材を扱う上では対話を通して適切に伝える能力が求められ、顧客の課題やニーズを引き出すことが必要になってきます。その対話をする上でも信頼関係の構築が前提となります。
さらに、「自分で考え、発信し、行動」という記述は受け身ではない主体的な行動が求められているといえます。この点から、上記5つの強みのうち「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」人材にも対応すると考えられます。
損保ジャパンの社風について
「考え過ぎず、考える」ことが重要だと思います。
私は、SE同士のコミュニケーションを通じて、システムを想像し、提案し、システム化していくのが仕事だと思っています。そのシステムを想像するには、よく「考える」ことが重要です。一方でスピード感も大事です。一人で悩んで時間を浪費してしまわないように、「考え過ぎない」ことも重要だと思っています。
「同じやり方で仕事をしない」ことを心がけています。
仕事には100%の正解はないと考えており、失敗したと思う場合はやり方を改善し、成功したと思う場合でも、より良くする対策を考え、次の仕事に生かすことが重要だと考えています。
当社にはとてもたくさんの種類の仕事があります。個人力が大事な仕事もあれば集団で仕上げる仕事もあり、プログラムをつくる仕事もあればハードを運用する仕事もあります。
上記の社員インタビューを参照すると、損保ジャパン日本興亜の社風は「大企業の枠にとらわれないスピード感」「柔軟かつ多様性を重視」の2点がキーワードとして特徴となっています。
1つ目では「考え過ぎず、考える」というトピックからどのような考え方をもって業務に励んでいるかについて紹介されています。合併後さらに企業規模を拡大した損保ジャパンですが、その中でも一般に動きが遅いとされる大企業の特徴に反するようなスピード感が重視されていることが読み取れます。
2つ目では「同じやり方で仕事をしない」というトピックからより良い仕事をしていくための取り組み方について述べられています。こちらも一般に大企業では保守的で画一的な行動を取りやすいとされていますが、損保ジャパン日本興亜では一つのやり方にとらわれない柔軟性も重視されているということが読みとれるでしょう。
さらに、前項目の「損保ジャパンの求める人材」でも述べたように、同社では採用の段階でも「ダイバーシティー」を重視しているということから、入社当初からあらゆる人材を受け入れているというのも特徴的な社風の一つといえるでしょう。
書類通過者のES設問
ここまでは損保ジャパンの事業内容と求める人材について紹介してきました。以下ではそれらを踏まえ、損保ジャパンのESで書くべき内容について書類通過者のESを参照にしながら考察していきたいと思います。
2. 上記のうち、最も力を入れた取り組み(1つ)について、理由・活動期間・役割などイメージができるように具体的に教えてください。(その取組の中で発揮したあなた自身の強みや、認識した課題についても教えてください)
3. 損保ジャパン日本興亜で実現したいことについて、自由に入力してください。
参考:損保ジャパン日本興亜 本選考情報
設問1、2でいわゆる学生時代頑張ったことについて問われています。学生時代の経験から導かれる自分の強みや学びが、損保ジャパンの求める資質と合致しているかどうかが重要です。
なお、今回は設問2で最も力を入れた取り組み1つのみに深掘りという形になっていますが、その他の2つの事項についても面接等で尋ねられる可能性ありますので、一度文章化してみると良いでしょう。
文章化する際は、以下の記事を参考にしてみてください。学生時代頑張ったことの書き方のポイントやフレームワークを解説しています。
参考:ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
設問3ではいわゆる志望動機について問われています。志望動機は成し遂げたいことが志望企業と合致しているか、また成し遂げたいことが自身の経験から導びかれていて納得感があるかがポイントになります。以下記事でも、志望動機の考え方や書き方のポイントを解説しているので参考にしてみてください。
参考:【夢がない人必見】就活での将来の夢・成し遂げたいことの答え方|良い例・悪い例付
それでは上記3つの質問について、実際の書類選考通過者の回答を見ながら解説していきます。
設問1、2
学生時代に力を入れて取り組んだことを3つ挙げてください。(各50字以内)
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上記のうち、最も力を入れた取り組み(1つ)について、理由・活動期間・役割などイメージができるように具体的に教えてください。(その取組の中で発揮したあなた自身の強みや、認識した課題についても教えてください)
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さらにその他の通過者についても見てみましょう。
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設問3
損保ジャパン日本興亜で実現したいことについて、自由に入力してください。 (全角200字以内)
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選考について
最後に、損保ジャパンの選考方法について見ていきましょう。
選考プロセス
エントリーシート、筆記試験(締切の2週間後にメールにて結果連絡)
⇒一次面接(面接の1週間後に電話にて最終面接の案内)
⇒最終面接(当日に電話にて内内定の連絡)
本選考において評価されたと感じたポイントや選考において重視されていたと思う点について教えてください。
ほかに評価されたこととして、損保ジャパンがどんな人材がほしいのかというのをしっかり調査をし、その人物像を満たすようなアピールを面接時にしたのでマッチングという点で評価されたように思います。
参考:損保ジャパン日本興亜 本選考情報
損保業界は仕事が、身体的にも精神的にもハードとOBから聞いていた。そのためどの選考においても「精神的タフさ」「くじけない強さ」を重視して見ていたように思う。部活や留学についてのエピソードでも、困難だったことや辛かったことを重点的に深堀された。
一方、志望動機はほとんどきかれなかった。聞かれても、何も深堀りはされない。それほど人物重視なのだと感じた。評価されたと感じたポイントは、留学などを通して、コミュニケーション力が上がったというエピソード。
参考:損保ジャパン日本興亜 本選考情報
損保ジャパン日本興亜の採用は総合グローバルと総合エリアに採用が分かれています。先程のESでオーソドックスな設問だったように、面接の段階でも学生時代頑張ったことを中心としたES記載事項の深掘りが中心のようです。
また、上記2つの選考情報にも共通して述べられているように、損保ジャパンの選考は「人物本位」であり、きちんとした求める人材の理解とそれに見合った自身の強みや人柄をアピールできるようにしていくことが求められるでしょう。しっかりとした自己分析をしておくことがその前提となります。
最後に
いかがだったでしょうか。
まとめると、内定に向けては
・人物重視の選考のため、まずは徹底した自己分析
・入社してからやりたいこと等、「将来」についての深堀り
・損保ジャパンが求める人物像を調査
・個人、また集団に属した際の自身の強みやエピソード等、求める人物像にあったものを見つける
・多くのお客様に無形商材を売るからこそ、特にコミュニケーション能力や他人との信頼関係を構築したことをアピール
こういったことを念頭において動いていくことをおススメします。
金融業界の1つとしてその実態やイメージを掴むのが難しいという就活生も多いかと思われます。その上で、この記事が損保ジャパンを志望するみなさんの就職活動に役立てば幸いです。