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新日鐵住金とJFEスチールの事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】

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新日鐵住金とJFEスチールの事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】

掲載開始日:2016年09月05日
最終更新日:2016年12月09日

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メーカー志望の学生であれば、事業の規模の大きさなどから鉄鋼メーカーに興味を持っている学生も多いと思います。今回は、粗鋼生産量世界トップ10に入る、新日鐵住金(2015年度3位)とJFEスチール(2015年度8位)(JFEホールディングスの中核企業)を比較しながら、鉄鋼メーカーの事業・社風・選考について紹介していきたいと思います。

鉄鋼メーカーの事業内容・ビジネスモデル

 

鉄は、固くて強く、用途に応じて自在に加工できるなどの優れた特性を持つため、古くから人々の暮らしに欠かせない金属として幅広く用いられてきました。

近代に入ってからは、鉄道や船舶、建築、産業機械などへと用途が拡大。蒸気機関やエンジンなど、文明の進化を可能にした動力装置は、強く細密な加工ができる鉄でなくては実現できなかったでしょうし、20世紀以降の自動車や家電製品の普及も、鉄という素材なしにはありえません。また、服飾品やプラスチック製品といった一見鉄と関わりのないように見える製品も、それらを製造する工場や設備は鉄でできています。

現在、金属製品の約90%を占めると言われている鉄。あらゆる産業の基盤であり、私たちの暮らしのすべては直接・間接的に鉄と結びついていると言っても過言ではないのです。

引用:「JFEスチール 鉄鋼ビジネスの醍醐味」


鉄は「産業の米」と呼ばれており、自動車、建築、造船などに欠かせない鉄を生産するのが鉄鋼メーカーの事業内容です。原料である鉄鉱石を輸入し、それを基に最終製品の鋼材を生産し、その鋼材を必要としている他のメーカー(自動車メーカーなど)に供給しています。現在の鉄鋼市場は、中国の鉄鋼メーカーが粗鋼を大量生産したことによる供給過剰状態に陥っており、粗鋼の価格が下落しており、苦しい状況が続いています。
入社してからの職種はどのようになっているのか、JFEスチールの職種を参考にして見ていきましょう。鉄鋼メーカーの職種は大きく事務系と技術系の二つに分かれます。事務系の中でも原料購買、営業、経理などに分かれており、同様に技術系も製造技術・設備技術、商品開発などに分かれているようです。メーカーの文系職と聞くと営業のイメージが強いかもしれませんが、営業の他にも様々な職種があります。


以下では、鉄鋼メーカーが携わった具体的な案件を紹介しておきます。


JFEスチールは、これまでに例を見ない強度の東京スカイツリー用の鋼管を生産するように依頼を受け、新たに3種類の鋼材の開発を成功させる形でその依頼に対応しました。


新日鐵住金は中東の大手石油事業会社に対し、他の競合もいる中で石油や天然ガスの油井で用いられる油井管を提供する案件の受注に成功し、「技術」「納期」「価格」という3つの厳しい基準を満たす油井管を提供しました。

事業内容から考える鉄鋼メーカーが求める人材

メーカーは取引先のニーズを的確に満たすような商品を提供することが重要で、メーカーで働くにあたっては相手のニーズを引き出す力が求められ、それは鉄鋼メーカーも例外ではありません。また、「鉄鋼メーカーの事業内容・ビジネスモデル」でも触れたように、鉄鋼メーカーは原料である鉄鉱石を輸入し、それをもとに鋼材を生産し、その鋼材を取引先に売るというプロセスを踏んでビジネスを展開しています。そのため、各々の立場の異なるプロセス間の円滑なチームワークも大変重要になってくるでしょう。また、鉄鋼メーカーにおいては、究極的には「鉄」という商品を生産するという社員共通の目標の下一致団結する必要があります。以上を踏まえつつ「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」に照らしあわせて鉄鋼メーカーが求める人材を考えると、以下のようになるでしょう。

・関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる
・リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる
・価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる

以上のような能力が求められると考えられます。エントリーシートや面接では、以上のような能力が自分に備わっていることを伝えられれば良いということになります。

大手2社の粗鋼生産量・決算状況

・粗鋼生産量

単位:百万トン 2015 2014 2013 2012
新日鐵住金 46.4 49.3 50.1 47.9
JFEスチール 29.8 31.4 31.2 30.4

 



・決算状況

単位:億円 新日鐵住金 JFEスチール
売上高 49,074 24,451
営業利益 1,677 538
昨年比(営業利益) △1,818 △1146

※2015年度 連結決算


以上の表から分かる通り、粗鋼生産量・売上高ともに新日鐵住金がJFEスチールを大幅に上回っていることがわかります。2015年度の連結決算では、中国の鉄鋼の過剰輸出や原油価格下落に伴うエネルギー向け鋼材需要の急減などを背景に2社とも営業利益が大幅に下落しており、またJFEスチールは単体決算で413億円の損失を出すなど鉄鋼業界の現状の苦しさが現れる形となりました。このような鉄鋼業界の低迷は今後も続くと考えられ、打開策が求められる状況となっています。

新日鐵住金とJFEスチールの社風・組織風土


・新日鐵住金:官営の流れを汲む官僚的・体育会的な風土

Q:当社(or職場)についてPRをお願いします。

A:鉄鋼業=固い業界(トップダウン)とのイメージが先行しがちですが、若手の意見にも耳を傾ける風土があり、上司・先輩サポートのもと、若手が活躍できる環境が魅力です。

引用:「誇りある仕事」


新日鐵住金は2012年10月に新日本製鉄と住友金属工業が合併する形で設立されました。母体となっている新日本製鉄は官営八幡製鉄所の流れを汲む会社であり、歴史的に日本の国策と関わってきました。当初は農商務省管轄でその後商工省管轄になるなど、八幡製鉄所は政府の管轄下にありました。その後日本製鐵として他の製鉄企業として合併し、戦後は過度経済力集中排除法の適用を受けるほどの大企業になったという歴史があります。このような官営の流れを汲んでいる巨大企業なので、新日鐵住金には官僚的・体育会的な気質が残っているのではないでしょうか。しかし、最近はそのような雰囲気が変わりつつあり、若手の意見にも耳を傾けたりするなど、若手が活躍できる環境も整ってきているようです。


・JFEスチール:民営の流れを汲む自由闊達で挑戦的な社風

旧NKK(日本鋼管)は1912年(明治45年)設立、民営初の高炉メーカーとして近代日本の経済発展を支えながら、厳しい戦時統制の時代も常に自主独立を貫く、高い志を持った企業でした。 
一方、旧川崎製鉄は1878年(明治11年)、川崎正蔵が東京築地に川崎築地造船所を創業したことに始まり、後の川崎重工の製鉄部門として発展。第二次大戦後の1950年に独立し、自由闊達で大胆な成長戦略によって、戦後日本の復興・成長を支えた鉄鋼メーカーでした。 
産業界では当時、旧NKKは「紳士的な次男坊」、旧川崎製鉄は「野武士的な風雲児」という言葉で両社を表現していました。しかし、この一見異なる風土の根底には、共に民営企業として自由を尊び、挑戦心にあふれる企業であるという共通点もあったのです。

(中略)

新会社「JFEスチール」の行動規範は「挑戦・柔軟・誠実」。ここには、旧NKK、旧川崎製鉄の両社に共通していた特色、「独立心に富んだ自由な精神で、果敢に未来を切り拓いていく」という精神がDNAとして受け継がれ、息づいています。
グローバル市場で確固たる地位を築いていくために、JFEスチールは持ち前の自由闊達で柔軟な行動力と、社会から広く信頼される誠実さで、新たな挑戦を続けていきます。

引用:「JFEスチールの誕生と企業DNA」

 

−−入社して感じたJFEスチールの社風や特色はありますか?
西方:
製鉄所はもっとバリバリの体育会系の職場なのかなと思っていたのですが、実際にはそんなことはなかったですね。もちろん組織としての規律はしっかり守られていますが、製鉄所の幹部の方が気さくに話しかけてくれることもあるなどフランクな雰囲気です。おかげで製鉄所全体がどのような仕組みで成り立っていて、どんな課題があるのかといったことまで知ることができ、とても勉強になっています。

白崎:
私は就活の際に製鉄所で先輩の仕事ぶりを見せてもらったりお話を伺っていたので、入社後のギャップはほとんどないですね。いい意味で驚いたのは、スケールの大きな仕事を若いうちから任せてもらえることです。

小笠原:
それは私も感じます。若手の内から大きな仕事を任せる会社だと入社前から聞いてはいましたが、「ここまで任せて大丈夫なのか」とこっちが心配になるくらい任されるときもあります(笑)
社風としては自由闊達と言うのでしょうか、色々なタイプの人がいて飽きることはないです。

有賀:
研究者としても、根拠さえ示せばやりたいことをやらせてもらえる会社ですね。研究所だけでなく関連部署も含めて「失敗を恐れずチャレンジしよう」という空気がある。たとえば開発で新しい製品の可能性が見えてきたときなど、研究所だけでなく、製造部門などたくさんの関連部署の人たちが一緒に挑戦してくれます。それが当社の技術力や商品力につながっていると感じます。

白崎:
製造部門でもそうですね。様々な部署のエキスパートが集まってチームをつくり、同じ目標に向かって大きなことを成し遂げていく。そのような仕事の進め方がとても魅力的です。
引用:「Diversity of JFE STEEL」


JFEスチールはJFEホールディングスの中核企業で、2003年に日本鋼管(NKK)と川崎製鉄(川鉄)が統合する形で発足しました。日本鋼管は民営初の高炉メーカーとして発足し、厳しい戦時下でも自主独立を貫いてきた歴史があります。一方、川崎製鉄は川崎重工の製鉄部門が独立して発足し、独立した民営企業として自由闊達で大胆な成長戦略によって成長してきた経緯があります。いずれも民営企業として自由を尊び、果敢な挑戦を続けてきたという共通点があります。
こういった歴史的背景を持つ2社の「自由を尊び果敢に挑戦する」雰囲気をJFEスチールは受け継いでおり、実際に社員もそれを感じているようです。根拠を示せばやりたいことに自由に携わることができ、若手社員にも大胆に仕事を任せており、失敗を恐れずにチャレンジををしようという雰囲気があるようです。

各社の選考について


・新日鐵住金

選考プロセス
エントリーシート(締め切りの一週間後にメールで連絡)→エントリーセミナー(一週間後に電話でリクルーター面談の案内)→社員とカフェで面談6回(毎回1日後に電話で連絡)→社員とのディナー(1日後に電話で連絡)→製鉄所見学と懇親会(2日後に電話で連絡)→社員とオフィスで面談3回(毎回1日後に電話で連絡)→最終面接(その場で内定連絡)→内定

参考:新日鐵住金 本選考情報


新日鐵住金の選考はエントリーシートとwebテスト受験後、リクルーター面談の案内が来てそれ以降はリクルーター面談を多く行い、最後に面接を行う形になります。webテストは自宅版のSPIテストが採用されているようです。リクルーター面談では学生時代の経験や志望動機の深掘りが徹底して行われるため、事前に自己分析と企業研究を徹底的に取り組んでおく必要があるでしょう。奇をてらうような質問はあまりなされないようなので、自己分析や企業研究といった基本的なことを疎かにしないようにしましょう。リクルーター面談が数多く行われるため、面談の都度リクルーターの方からフィードバックをもらい、次の面談につなげていくのも有効なやり方だと考えられます。


・JFEスチール

選考プロセス
プレエントリー、工場見学、セミナー参加→リクルーター(平均3〜4回)→人事面談(3〜4人)→最終面接→内々定

参考:JFEスチール 本選考情報

JFEスチールの選考はリクルーター面談と人事面談を数回行い、それを突破すると最終面接、という形になります。セミナーに参加すると企業から電話がかかり、リクルーター面談の案内が来るようですが、プレエントリーだけでもリクルーター面談の案内が来ることもあるようです。リクルーター面談では会社に合うかどうかを見られており、人事面談の段階で志望度を深く突っ込まれるようです。最終面接にはもう会社に入社するという前提で案内され、内定を出す代わりに他社の選考辞退を求められるようです。

最後に

いかがだったでしょうか。鉄は産業の米と呼ばれ、形を変えて様々なものの素材となり社会の産業を支えているため、鉄鋼メーカーで働くことは非常にやりがいのあることだと思います。現在の鉄鋼市場は苦しい状況が続いていますが、2020年の東京オリンピックに伴う鉄の需要増なども見込まれると考えられるので、まだまだ注目を浴びる業界であることには間違いありません。今回の記事が皆さんの企業研究や選考突破に役に立てれば幸いです。

 

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photo by ·júbilo·haku·

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