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デジタルコンサルタントって何してるの?|実際の働き方から求める人物像を考察してみた

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    デジタルコンサルタントって何してるの?|実際の働き方から求める人物像を考察してみた

    掲載開始日:2019年02月05日
    最終更新日:2019年03月13日

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    近年、国内における市場規模を急速に拡大しつつあるコンサルティング業界。IT専門調査会社 IDC Japanのレポートによると、2017年には3921億円であったコンサルティング業界の市場規模が、2022年までの5年間で5612億円にまで到達すると予測されています。

    その中でも特に、企業のデジタル化を支援するデジタルコンサルティングが存在感を高めています。IDC Japanが発表したレポートによると、2022年にはビジネスコンサルティングの約半分をデジタル関連の案件が占めることが予測されています。

    新卒採用においても、アクセンチュアやデロイトのようにデジタル部門で独自に採用活動を開始する企業も出てきています。

    出典:Deloitte Digital ホームページ

    とはいえ、具体的に何をやっているのか、ITコンサルタントとの違いがどこにあるのか分からない、といった学生もまだ多いのではないでしょうか?

    そこで本記事では、デジタルコンサルティングをよく知らない学生に向けて、コンサルティング業界でのニーズが急増しているデジタルコンサルティングの現状を踏まえながら、デジタルコンサルタントに求められる素質について解説していきたいと思います。

    そもそもデジタルコンサルティングとは?

    デジタルコンサルティングの定義

    そもそも“デジタルコンサルティング”とはどのようなものを意味するのでしょうか?

    デジタルと呼ばれる領域は非常に幅広く、明確な定義が存在する訳ではないのですが、デジタルコンサルティングとは『最先端のテクノロジーを活用して、企業のデジタル化を支援するコンサルティング』であると言えます。

    業務改善システムの導入やソフトウェアの開発など、ビジネスにおける下流に位置づけられることが多いITコンサルティングに対して、デジタルコンサルティングはビジネスの上流工程にある経営戦略の立案から、下流工程にあるデジタルマーケティングの実践まで幅広く関わることができます。

    『デジタル化』と呼ばれる領域は非常に幅広く、英語にすると『Digitization(デジタイゼーション)』『Digitalization(デジタライゼーション)』『Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)』という3つの言葉に分けることができます。

    Digitization:アナログ情報をデジタル情報に変換すること

    1つ目の『Digitization(デジタイゼーション)』とは、アナログな情報を「0」と「1」で表されるデジタル情報に変換することを意味します。

    電子メールやアプリなどの社内システムの導入や、紙の資料の電子化などがこちらに当てはまります。

    IoTの発達により身の回りのあらゆるモノがインターネットに繋がりつつある近年では、実世界の様々なデータがこれまで以上に可視化されていくものと思われます。

    Digitalization:デジタル技術の導入により業務プロセスを効率化させること

    2つ目の『Digitalization(デジタライゼーション)』とは、デジタル技術の導入により業務プロセスを効率化させることや、既存の製品の付加価値を高めることを意味します。『Digitization(デジタイゼーション)』と同じ意味で使われることもあり、両者の違いは非常に曖昧です。

    具体例としては、三井住友フィナンシャルグループにおけるRPA導入プロジェクトが挙げられます。

    RPAとは "Robotic Process Automation" の略語であり、これまで従業員が行ってきた単純業務をロボットにより自動化させる取り組みを意味しています。これにより会社の業務の効率性を向上させ、従業員がより付加価値の高い領域に注力することが可能になります。

    三井住友フィナンシャルグループでは、2020年までに「年間500億円のコスト削減」と「4000人の余剰人員の捻出」を目標に設定しています。そのための施策の柱の1つとして、RPAを活用した業務の自動化に取り組んでいます。

    出典:SMBCグループの経営戦略

    Digital Transformation:デジタル技術により事業の在り方を再構築すること

    3つ目の『Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)』とは、デジタル技術の導入により事業の在り方・社員の働き方を再構築することを意味します。

    企業の既存の価値を高めることを目的とした『Digitalization(デジタライゼーション)』と違い、『Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)』では、新しい製品やサービス・ビジネスモデルといった、新たな価値を生み出すことを目的としています。

    具体例としては、タイヤメーカーのミシュランによる「サービスとしてのタイヤ(Tire as a service)」に向けた取り組みが挙げられます。

    ミシュランでは、運送会社向けタイヤのリースサービスを展開することで、製品業からサービス業への転換を図っています。それ以外にも、トラックとタイヤにセンサーを装着し、タイヤの空気圧、気温、スピードといった情報を収集・分析することにより、燃料消費量の削減を支援するサービスも提供しています。

    こうした取り組みを通じて、ミシュランが自社の位置付けをタイヤを製造・販売する企業から、タイヤを媒介とした効率的な走行サービスを提供する企業へとシフトしつつあることがうかがえます。

    デジタル化の進むコンサルティング業界

    コンサル各社のデジタル化の動き

    近年では日本企業がデジタル化による生産性の向上に取り組みだしたことにより、コンサルティングビジネスにおけるデジタルの重要性が高まりを見せています。

    コンサルティングファーム各社も、デジタルエージェンシーの買収・提携、デジタルコンサルティング部門の設立など、デジタルへの対応を急速に進めています。

    アクセンチュアやIBMのような以前からITに強みを持ったファームだけでなく、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループのような戦略ファームまでもがデジタルの活用を積極に進めていることが印象的です。

    コンサルティング業界の構造変化

    従来のコンサルティング業界では、以下の図のように、企業の経営戦略を作る「戦略コンサルティング」・企業の経営上の全般的な問題に取り組む「経営コンサルティング」・ITシステムの導入に特化した「ITコンサルティング」の3つの市場の間に棲み分けが存在していました。

    しかし、近年ではデジタル関連のコンサルティング案件の増加により三者の違いが曖昧になりつつあります。例えば、クライアント企業の新規事業の創出を目的としたデジタルトランスフォーメーション案件では、企業の経営戦略の立案から実行支援に至るまで、一貫してデジタルの知見が求められます。

    これまでデジタル技術は、戦略を策定した後の実行段階でのツールとして活用されてきましたが、今後のビジネスにおいては、戦略を立てる時点からデジタル技術の活用を考えていく必要があります。

    出典:デジタルBCG Japan 

    こちらは、デジタルBCGのホームページから引用した図表です。ボストン・コンサルティング・グループが"デジタル"をもはや下流とは位置づけていないことが分かります。

    デジタルコンサルタントに求められる人材像

    デジタルコンサルタントの仕事に興味を持っていただけたでしょうか?

    ここからは、デジタルコンサルタントになる上で必要な素質について紹介していきます。

    コンサルタントに共通して求められる素質

    まず初めに、コンサルタント全般に求められる素質を確認していきましょう。

    コンサルタントの志望動機の作り方について解説した「コンサルティング業界の志望動機を考える|解説付き内定者例文を一挙紹介!」では、コンサルタントに求められる素養として以下の3点をあげています。これらの能力はデジタルコンサルタントの仕事にも共通して求められます。

    【1】論理的思考力
    客観的な視点から顧客の課題の本質を把握し、情報を整理しながら解決策を導き出せること。

    【2】コミュニケーション能力
    クライアントから人として信頼され、好かれること。

    【3】粘り強さ
    長時間の労働にも耐えうるだけの体力。
    プレッシャーのかかった場面でも仕事を投げ出さないプロ意識。

    詳細はこちらから:コンサルティング業界の志望動機を考える|解説付き内定者例文を一挙紹介!

    デジタルコンサルタントに求められる素質

    次に、デジタルコンサルタントで特に求められる素養を確認していきましょう。

    一口にデジタルコンサルティングと言っても、その中には幅広い領域があります。例えば、アクセンチュアのデジタルコンサルタント職であれば大きく以下の3つの組織に分かれています。当然、各組織での役割ごとに求められる素質も少しずつ変化するものと思われます。

    【Accenture Interactive】
    顧客体験設計、マーケティング戦略立案、キャンペーン企画・実行、顧客分析、コンテンツ・マネジメント、コマース基盤構築を含む全方位的なサービスを通じて、「顧客体験を起点として企業変革」の実現を支援します。

    【Accenture Applied Intelligence】
    探索的データ解析にモデリングを融合させるとともに、人工知能の競争優位性と人間の英知を最適な形で組み合わせ、課題ごとに設定した個別のアプローチをお客様に提供します。

    【Accenture IndustryX.0】
    インダストリーX.0とは、デジタル化時代の破壊的変化がもたらす産業の地殻変動を意味します。これからの時代に、企業が高度なテクノロジーを用いて変革と成長を実現する支援をします。

    引用:アクセンチュア デジタルコンサルティング本部 採用情報

    しかしながら、全てのデジタルコンサルタントに求められる素質を強いて言うとすれば、以下の2点が挙げられます。

    【1】デジタル/テクノロジーに対する興味・関心
    デジタルやテクノロジーに対する最先端の知見をキャッチアップできること。

    【2】起業家精神
    既存のビジネスの枠組みを超えた、新しいものを作り出そうとするマインドセットがあること。

    1つ目は「デジタル/テクノロジーに対する興味・関心」です。

    デジタル分野のコンサルティングの仕事では、UI/UXを作成するデザイナー、データを分析するスキルを持ったデータサイエンティスト、実際にシステムを開発するエンジニアといった多様なバックグラウンドを持った人材との協業が不可欠となります。そのため、彼らと仕事を進める上では、最先端のデジタル/テクノロジーに対する知見が不可欠なものとなります。

    もっとも、現段階で知識がスキルがなくとも心配する必要はありません。データ分析やプログラミングなどの資格を持っていれば入社後に役立つかもしれませんが、学生のポテンシャルを重視する新卒採用においては資格は必ずしも必要ではありません興味や関心を示すことができれば十分でしょう。

    2つ目は「起業家精神」です。

    デジタル分野のコンサルティングでは、一般的なコンサルタントのような企画書・計画書だけでなく、デザイン、プロトタイプ、実際の業務データの分析結果などの様々アウトプットが成果物として求められます。

    また、クライアントと協力しながら、新規ビジネスの創出に取り組む機会も非常に多いです。アクセンチュアのデジタルコンサルティング本部 統括本部長である立花氏も以下のように語っています。

    デジタル変革の最前線に立っているお客さまとお話していてとても感じるのは、いずれの企業・組織もいま、あらためて、「何のために存在しているのか。顧客や社会に何を提供すべきか」という、本質的問いに直面しているということです。

    自動車会社は、ただ安全で燃費の良い自動車を作るだけでなく、「自動車を使って何をしてもらうのか」までリーチして、より広範なモビリティサービスに乗り出そうとしています。銀行は、預金や融資だけでなく、「そのお金を使って顧客は何をしたいのか」までを考えた新たな商品を企画しています。

    引用:アクセンチュア デジタルコンサルティング本部 統括本部長メッセージ

    このようなコメントからも、デジタルコンサルタントの仕事では「既存のビジネスの枠組みを超えた、新しいものを作り出す起業家のようなマインドセットを持った人材」を求めていることが理解していただけると思います。

    最後に

    いかがでしたでしょうか?

    コンサルティング業界におけるデジタル化の傾向は、このまましばらく続いていくことが予測されます。

    また近年では、広告代理店もこれまでに培ってきた消費者の行動に対する洞察力やクリエイティビティを活かして、デジタルマーケティング領域におけるコンサルティング事業に進出しており、今後も各社の競争が激化するものと思われます。

    この記事が、読者の皆様のデジタルコンサルティングに対する理解を深めるきっかけとなれば幸いです。

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