管理部門(人事・総務・経理・法務)の志望動機の書き方をES例文付で解説|新卒向け
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最終更新日:2024年11月07日
本記事では、コーポレート(管理部門)の志望動機の書き方をエントリーシート(ES)例文付きで紹介します。人事や総務、経理・財務、法務などの各部署の役割を理解し、志望動機を作成しましょう。
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- 本記事の構成
- コーポレート(管理部門)とは?役割や役立つ資格を解説
└コーポレート(管理部門)とは
└人事・労務
└総務・庶務
└経理・財務
└法務 - コーポレート(管理部門)に求められる素養
- 新卒採用でコーポレート(管理部門)を募集している企業一覧
- 志望動機の書き方
- コーポレート(管理部門)の志望動機を書く際のポイント
└コーポレート(管理部門)の中でどの業務に携わりたいのかを明確にする
└志望する理由を「やりがい」や「向いていると気付いた経験」とともに述べる - コーポレート(管理部門)の志望動機エントリーシート(ES)例文
└コーポレート(管理部門)の志望動機:東芝(人事総務)
└コーポレート(管理部門)の志望動機:NTTデータ(法務)
└コーポレート(管理部門)の志望動機:スズキ(経理財務)
└コーポレート(管理部門)の志望動機:ソニー(コーポレートスタッフ) - 最後に
コーポレート(管理部門)とは?役割や役立つ資格を解説
はじめに、コーポレート(管理部門)の役割について解説します。
コーポレート(管理部門)とは
コーポレート(管理部門)は、人事や総務、経理・財務、法務などの部門で成り立っており、企業の基盤となる存在です。営業やマーケティングのような企業の利益に直結する仕事ではありませんが、円滑な業務を支える働きをしています。
コーポレート(管理部門)の呼び名は企業ごとに異なり、バックオフィスや本社機能と呼ばれる場合もあります。
コーポレート(管理部門)の主な役割である4つの働きや役立つ資格を紹介します。
人事・労務の役割
人事とは、企業の人材管理に関する業務を行うことです。具体的には、採用活動や人材配置の企画、研修による教育などを行い、経営戦略を実現するための人材を供給します。人事評価をデータとして管理することから事務処理能力が必要な他、企業の人材が描いているキャリアプランや潜在的な能力を引き出すために、社員とのコミュニケーションが特に重要になるのが特徴です。
人事・労務は、「人」と「働く」ことに関わる仕事をしており、人材の採用や育成、評価、労働環境の整備などの業務を担当しています。
人材を基に組織を発展させ、企業の利益をさらに拡大することが役目です。企業で働く「人」を評価し、部署配属などの異動や配置転換も行うため、社員のキャリアプランにも影響を与えます。
総務・庶務の役割
総務は、企業全体や企業そのものに関わるさまざまな業務を担当します。他部署が担当しない仕事の多くを担っています。たとえば、代表電話やHPからの問い合わせといったメール対応、社内文書の作成、来客対応などもあります。人事部や広報部などの部署がない中小企業などでは、総務が人事や経理、広報の仕事も担当することが多く、総務の仕事は多岐にわたります。
総務・庶務の仕事は、管理部門のなかでもサポートの役割が強いと言われています。主な業務としては、物品の管理や保守管理、社内規定の策定や株主総会の準備などがあります。
特定の部署を相手にするのではなく、社員全員を相手にする業務です。そのため、企業全体を把握することになります。
また、企業によっては、人事や労務などの業務と兼任する場合もあります。
経理・財務の役割
経理の役割は、「お金の処理を公的書類に残すこと」です。経理業務は大枠で見ると会計業務に含まれますが、会計業務よりもより経営や事業に関係するお金の処理を行います。例えば、帳簿の記帳や伝票の起票、税金の申告、決算書の作成などがあげられるでしょう。
財務の役割は、「資金調達や資産運用、予算管理などを行うこと」です。将来の事業のために、金融機関から資金を調達したり、株式や社債の発行によって資金を確保したりします。ほか、手元のお金を眠らせるだけでなくM&Aや投資によって資産運用も行っています。
経理・財務は、企業のお金を扱う仕事です。経理は過去のお金の情報を整理します。そして、財務は経理が作成した情報を基に、企業の未来の資金を管理します。
また、経理・財務の仕事には、日商簿記検定やFP(ファイナンシャルプランナー)などの資格が役立ちます。
・日商簿記検定
・FP(ファイナンシャルプランナー)
法務の役割
法務部は、企業法務、すなわち企業が関与するすべての法律的な業務を担当し、 企業活動が法令や契約と整合性をもって適正に行われ、企業が健全な発展を遂げることができるように企業全体をサポートすることがその役割です。
法務は、企業活動と法律に関する業務を担当しています。法律相談や契約法務、機関法務(ガバナンス)、訴訟対応、コンプライアンス、法令調査などの業務が挙げられます。
専門知識が求められるため、ビジネス実務法務検定や法学系の勉強に取り組んでいた方は役立てられるでしょう。
・ビジネス実務法務検定
コーポレート(管理部門)に求められる素養
コーポレート(管理部門)の業務内容は理解していただけたでしょうか。続いて、コーポレート(管理部門)に求められる素養について紹介します。
コーポレート(管理部門)に求められる素養として、以下の4つがあります。
- 全体を俯瞰する力
- 人とのかかわりが好き
- ミスを見逃さない注意力
- 学び続ける姿勢
全体を俯瞰する力
1つめは、「全体を俯瞰する力」です。
コーポレート(管理部門)が相手にするのは特定の部署だけではありません。働く社員全員や企業全体のことを考えて、業務に取り組んでいます。
実際に産業・農業機械メーカーのクボタで働いている人事の方は、以下のように話しています。
各拠点や部門で異なる製品・事業を注視し、それぞれの事業計画を達成できる人事施策を考えながら、ユニットの全体最適を追求してゆくことも必要になります。個別の事業課題解決と、ユニットの全体最適の両立を実現することが私の仕事の重点です。
資金や人材の配分を通して企業全体の成果を最大化させる、全体を俯瞰する力が重要になります。
人との関わりが好き
2つめは、「人との関わりが好き」なことです。
コーポレート(管理部門)は、企業で働いている社員を相手に業務を行います。部署の垣根を超えたコミュニケーションを通して、社内の意見や企業の状況を把握することが不可欠です。
実際に製パン企業の山崎製パンの総務で働いている方は、以下のように話しています。
総務課では、部署の垣根を越えたコミュニケーションが欠かせません。
日々、各部署では対応できない困りごと・相談ごとが舞い込んできます。そんな中、感謝の言葉をかけて頂けることは大変嬉しいですし、やりがいに繋がります。
あとは、扱う業務の幅が広い分学べることも多く、自分の持つ「引出し」を増やして成長できること。これは総務の魅力であり醍醐味です。
ミスを見逃さない注意力
3つめは、「ミスを見逃さない注意力」です。
特に、経理・財務や法務は、資金の計算や法律的な業務を行うためミスを見逃さない注意力や細やかな気配りが不可欠です。
実際に電子部品メーカーの京セラで経営管理を担当している方は、インタビューで以下のように語っています。
私も「わずか12円でなぜ謝罪まで?」と、すぐには理解できませんでした。でも、営業部門の方々が悔しさをにじませる姿を見て、売上や利益を示す数字はただの「数字」ではなく「受注獲得から製造、出荷に至るまでの多くの人々の努力の結晶」であることを実感したんですね。
学び続ける姿勢
4つめは、「学び続ける姿勢」です。
管理部門(コーポレート)は専門知識が必要な業務が多いです。知らないことに対しても積極的に取り組める姿勢が不可欠です。法改正などの新しい情報を入手し、勉強し続けることが求められます。
実際に電機メーカーのPanasonicで法務として働く方は、以下のように語っています。
分からないことしかないと言える日々が始まった。法務について一つひとつ基礎から学んだ。「単語レベルで何も知らない私を、先輩方が根気強く指導してくださいました。また、研修もたくさん参加させていただいて、自分のスキルを磨く時間をいただきました」。
こうしたコーポレート(管理部門)に求められる素養を理解し、志望動機の作成に取り組みましょう。
新卒採用でコーポレート(管理部門)を募集している企業一覧
コーポレート(管理部門)の志望動機の書き方を紹介する前に、実際にどんな企業が新卒採用がコーポレート(管理部門)の採用募集をしているのか、見ていきましょう。
下記で、新卒採用にコーポレート(管理部門)の募集や職種別採用をしている企業を掲載しています。
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志望動機の書き方
コーポレート(管理部門)に向いている人を理解していただいたところで、いよいよ志望動機の書き方を説明したいと思います。
コーポレート(管理部門)に限った話ではありませんが、志望動機を作成する方法としては、一般的に「成し遂げたいことに基づいて書く方法」と「自身の適性に基づいて書く方法」の2つのアプローチが存在しています。
どちらの場合も、「成し遂げたいことや適性が自身の経験に根ざしているか」が一番の差別化のポイントであり、評価の分かれ道であると言えます。
成し遂げたいことに基づいて書く方法
「成し遂げたいことに基づいて書く方法」のフレームワークは以下の通りです。
成し遂げたことに基づいて書く場合は、未来志向な志望理由となりますので、やりたいことやビジョンを明確に持っている就活生におすすめのフレームワークとなります。
自身の適性に基づいて書く方法
「自身の適性に基づいて書く方法」のフレームワークは以下の通りです。
自身の適性に基づいて書く場合は、自分の強みを明確に理解している就活生におすすめのフレームワークとなります。
「自身の強みというものがよくわからない…」という就活生は以下の記事も参考にしてみてください。
ここまで志望動機の書き方を2パターンに分けて説明しましたが、いずれも方法が違うだけで良し悪しは無く、ビジョンで語るのか強みで語るのか、自らが最も説得力を持って伝えることができる方を選択していただければと思います。
ただし、いずれのパターンにも共通しているのは、伝えたいことが何であれ、それが過去のどのような経験によって生まれ認識したものなのか、また何故それは他職種・他業界・同業他社ではだめなのかを伝える必要があると言うことです。
過去の経験を語ることで、強みの再現性ややりたいことへのモチベーションを伝えることができ、比較を加えることで志望度の高さを伝えることができます。そのため、志望動機としていずれも欠かせないポイントと言えます。
コーポレート(管理部門)の志望動機を書く際のポイント
続いて、コーポレート(管理部門)の志望動機を書く際のポイントについて、紹介します。以下の2つが挙げられます。
- コーポレート(管理部門)の中でどの業務に携わりたいのかを明確にする
- 志望する理由を「やりがい」や「向いていると気付いた経験」とともに述べる
コーポレート(管理部門)の中でどの業務に携わりたいのかを明確にする
1つめは、「コーポレート(管理部門)の中でどの業務に携わりたいのかを明確にする」ことです。
先ほど説明したように、コーポレート(管理部門)の業務は1つではなく、人事や総務、経理・財務、法務など多岐にわたります。コーポレート(管理部門)という大きな枠組みで捉えるのではなく、具体的にどの業務をやりたいのか明確にしましょう。
どんな業務をやりたいのか、という点はエントリーシート(ES)だけではなく、面接でも問われる内容になります。
志望する理由を「やりがい」や「向いていると気付いた経験」とともに述べる
2つ目は、「志望する理由をやりがいや向いていると気付いた経験とともに述べる」ことです。
コーポレート(管理部門)の仕事は、企業の利益に直接つながるものではありません。どの企業にも備わっている働きであり、企業ごとの特性の差が表れにくいとされています。
そのため、採用側は、なぜコーポレート(管理部門)を志望しているのか、に興味を持っています。この質問を通して、就活生の強みや目標を知りたいからです。
特に、コーポレート(管理部門)の何にやりがいを感じるのか、なぜコーポレート(管理部門)に向いていると思うのか、という点を明確にしましょう。
「人がいきいきと活動する姿にやりがいを感じるため、人事として働きやすい環境を整えたい。」「幼少期から数字に触れることが好きであり、日商簿記の資格を取得した。そこで、経理として貴社に貢献したい。」のように、志望動機で伝えられると、なぜコーポレート(管理部門)を志望しているのかを伝えることができます。
コーポレート(管理部門)の志望動機エントリーシート(ES)例文
ここまで、コーポレート(管理部門)の業務内容や志望動機に書く際のポイントをお伝えしました。
そこで、コーポレート(管理部門)の志望動機を紹介します。志望動機を書く際に、参考にしてください。
コーポレート(管理部門)の志望動機:東芝(人事総務)
㈱東芝 第1希望部門へのエントリーを希望する理由(志望動機)をご記入ください。
本選考ES:22卒東芝(人事総務)
このエントリーシート(ES)では、部活やオンラインショップでの経験から、人事総務に対するやりがいや自身の強みをアピールしています。
「「人」の強みや関係を活かすことが成果を出す大きな要因であると感じました。よって、人を活かす組織や制度作りを行って事業の成長に貢献」したいと伝え、人事・総務を志望する理由を明らかにしています。
コーポレート(管理部門)の志望動機:NTTデータ(法務)
入社後チャレンジしたいこと(自身で志望部門を選択して記入) (200字以内)
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コーポレート(管理部門)の志望動機:スズキ(経理財務)
選んだ職種でどのように活躍できるか理由も添えて700字
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コーポレート(管理部門)の志望動機:ソニー(コーポレートスタッフ)
コーポレートスタッフとして、ソニーで取り組みたい内容について(300字以内)
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最後に
本記事では、コーポレート(管理部門)を志望する就活生に向けて、その役割や志望動機の書き方のポイントをお伝えしました。
円滑な業務基盤を提供するコーポレート(管理部門)はどの企業にも必要な役割です。そのため、採用側は「なぜ弊社で働きたいのか」と就活生に対し、疑問に感じます。
そこで、なぜコーポレート(管理部門)業務をやりたいのか、なかでもなぜその企業を志望しているのかを明確に伝えることが重要になります。
人事や総務、経理・財務、法務などのコーポレート(管理部門)の各業務をきちんと理解し、自分がどのように貢献できるのかを整理してみましょう。
以下の記事ではこれらを踏まえた上で、選考に通過するためのESの志望動機の書き方を紹介していますので、本記事と併せてご確認ください。
企業が志望動機を聞く意図・就活生がアピールすべきポイント
ESにおける志望動機の書き方
面接で志望動機を適切に伝える方法
インターンでの志望動機の伝え方
業界別の志望動機の書き方
職種別の志望動機の書き方
志望動機の例文一覧(インターン)
志望動機の例文一覧(本選考)
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