文字数別で自己PRの書き方と例文を解説‐100字/200字/400字/500字/600字/800字‐
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最終更新日:2025年04月18日

エントリーシート(ES)の頻出設問の一つである自己PR。本記事では、自己PRの基本的な書き方の手順やポイントを解説した上で、100字/200字/400字/500字/600字/800字の文字数別にESの書き方と例文を紹介していきます。
自己PRを書く際の手順
はじめに、自己PRを書く際の手順について解説します。
自己PRを書く際は以下のフレームワークに沿って書くことで論理的な文章を作成することができます。
- 強み:あなたの強みは?
- 強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
- 強みを表す具体的エピソードは?
- 強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
- 強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?
上記のようにまず最初に結論を簡潔に述べ、その結論の根拠となるエピソードを伝えます。具体的にどんな努力や工夫をし、どういった結果を出すことができたかという選考官が最も知りたい部分を書きましょう。
そして最後には、自分の長所を通じて会社にどう貢献できるのかをアピールします。
このような流れで自己PRを書き終わったら、必ず添削するようにしましょう。
フレームワークについて詳しく確認したい方は下記をご確認ください。
文字数以外で気をつけるべき自己PRのポイント5選
自己PRの一連の書き方を説明しましたので、ここでは自己PRを書く際のポイントを5つ紹介します。
上記の画像に掲載している5つの疑問にも回答しながら、「選考官から評価される自己PR」を書く際のポイントをそれぞれ解説していきます。
●自己PRすべき長所は企業の求める人材に即している必要がある
●キャッチコピーを用いてアピールする
●記入欄は8割以上埋める
●自己PRする長所とエピソードは複数用意しておく
●レイアウトを用いるなど、読み易くするための工夫を凝らす
自己PRすべき長所は企業の求める人材に即している必要がある
『新卒就活の自己PRとは-種類別例文19選と共にNG自己PR例も紹介-』の記事でも述べていますが、自己PRの際は企業が求めている人材に即している長所を伝えるようにしましょう。
いくら素晴らしい長所を持っていたとしても、企業が求めている素養と合致していなければあまり意味を成しません。
企業側が求めている人材像をしっかりと把握し、それに即した長所が自分にあるかどうか、自己分析を通して考えてみてください。
キャッチコピーを用いてアピールする
「協調性があります」「リーダーシップがあります」のようなアピールがNGという訳ではありませんが、そのようなありきたりの伝え方では埋もれてしまう可能性があります。
そのため、何か一手間を加えたキャッチコピーを考えることで選考官の印象に残りやすくするという工夫をする就活生も中にはいます。
例えば、unistyleに寄稿された過去のレポートには、「自分でやると言ったことを最後までやりきる意志の強さ」という長所を"堅物ランナー"と表している就活生がいました。
キャッチコピーを用いることはマストではありませんが、他の就活生と差別化を図りたいと思っている就活生はチャレンジしてみても良いかもしれません。
記入欄は8割以上埋める
指定文字数がある場合、指定文字数がない場合、手書きのいずれの場合にしろ、記入欄の8割以上は埋めるようにしましょう。
特に手書きの場合は、沢山アピールしたいからと言って枠一杯に書いたり、小さすぎる字で多くの文字数を書く就活生を稀に見受けますが、選考官からすると非常に読みづらく、文章をまとめることが苦手なのかなと悪印象を与えてしまう可能性もあります。
手書きの場合は事前に伝えたいことを固めておき、読み手が見やすい文字の大きさと文量を意識して書くようにしましょう。
もちろん、文字が大きすぎたり文字数が少な過ぎるのもNGになりますので、8割以上埋めることを意識した上で、適切な文量でアピールしてもらえればと思います。
自己PRする長所とエピソードは複数用意しておく
自己PRにおける強みは複数用意しておきましょう。その理由としては、企業によって求められる長所が異なる場合があるためです。
また、1つの強みに対して複数のエピソードを用意しておくとより安心でしょう。その理由としては、実際に選考官から複数のエピソードを求められる場合があるためです。
同一の長所に対し、例えば大学時代と高校時代のエピソードをあわせて伝えることができれば、強みに一貫性が生まれますし、自己PRの説得力が増します。
いざという時に慌てないよう、長所とエピソードはそれぞれ複数用意しておきましょう。
レイアウトを用いるなど、読み易くするための工夫を凝らす
先ほど紹介した『キャッチコピーを用いてアピールする』と同じく、他の就活生と差別化を図る工夫の一種になりますが、読み易くするための工夫を凝らすのもポイントになります。
例えば、ネットでESを提出する際、もしレイアウトを工夫できるのであれば、強調したい部分を太くする・下線を引くなど、伝えたいことが一目でわかるような工夫を凝らすことができます。
また、手書きの場合は、とにかく丁寧に書くことが読みやすくするための一番の工夫になります。
字が汚かったり、見た目のバランスが悪いだけで面接官からの印象が悪くなってしまう可能性があるため、細部まで気を遣いながら丁寧な字で書くように心がけてください。
また、もし書き間違えてしまった場合は修正液などは使わず、例え面倒くさく感じたとしても新しい紙に書き直すようにしましょう。
文字数別自己PRの書き方
次に文字数別の自己PRの書き方についてご紹介します。
自己PRに盛り込むべき内容は下記のとおりです。実際のESを参考にしながら解説していきます。
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP3】課題・目標を書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
【STEP6】長所を活かして会社にどう貢献するかを書く
‐100字‐自己PRの書き方
私は自分の英語能力を向上させるために、海外語学研修に参加し、帰国後も、大学で留学生と英語で交流することを続けることでTOEIC890点を獲得できました。
内定者本選考ES:住友化学
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
指定文字数が100字の場合は、"アピールしたい強みは何か"・"強みを活かしてどんなことに取り組んだのか"を簡潔に伝えるようにしましょう。
100字という指定文字数の中で自身を最大限アピールすることはまず無理ですし、取組内容を具体的に記述することもできません。
100字の場合は、「ESの内容で選考通過を判断する」というよりも、どちらかというと「面接時に深堀る際の材料にする」という意味合いが強いと言われています。
そのため、最低限の要素だけを記述し、あとは面接対策に時間を割くのが望ましいでしょう。
‐200字‐自己PRの書き方
(200文字)
内定者本選考ES:21卒商工組合中央金庫(商工中金)(総合職)
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
【STEP6】長所を活かして会社にどう貢献するかを書く
指定文字数が100字の場合と比べ、各要素を具体的に記述することができます。
エピソード(全国討論大会)において、「どんな行動をし、どんな結果になったのか」をしっかりと記述しているため、強み(課題発見と解決)を根拠付けることができていると言えるでしょう。
また、100字の場合には盛り込むことができなかった"長所を活かして会社にどう貢献するか"の要素も書けています。
エピソードによっては指定文字数200字の場合でも【STEP6】の要素を盛り込むことができない場合もあるため、マストで盛り込むべき内容という訳ではありませんが、余裕があれば盛り込むのが望ましいかと思います。
‐400字‐自己PRの書き方
学生時代アメフト部に所属し、2年次のリーグ戦全敗を受けた翌年には、部員の筋トレに対する意識や平均体重の低さに注目し、全員が筋トレに取り組む制度づくりを提案した。その中で私は提案者としての責任から人一倍筋トレや食事管理に励むことで周囲の刺激となるよう意識した。結果、チーム平均体重6キロ増加、リーグ戦2位の躍進に貢献した。
4年次には、毎年新入生勧誘に苦戦していた部の為に、部のPVを企画した。新入生歓迎会と練習見学の集客数の差に注目し、集客数の多い新歓でアメフトの魅力をわかりやすく伝えるPVを流せばより効率的な勧誘ができると考えた。制作にあたっては知人の紹介でテレビ局の方を伺ったりOBに協力を打診したり、人脈を活用し作り上げ、結果、過去最高の24人の新人獲得に成功した。社会人としても、常にチームの為にがむしゃらに取り組みたい。(400文字)
選考通過者ES:双日
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP3】課題・目標を書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
【STEP6】長所を活かして会社にどう貢献するかを書く
400文字の場合"【STEP3】課題・目標を書く(部員の筋トレに対する意識や平均体重の低さに注目し、全員が筋トレに取り組む制度づくりを提案した。)"を記述することができています。
今回の例文もそうですが、400字の場合は比較的文字数に余裕があるため、全STEP(1~6)の要素を盛り込むようにしましょう。
「強み→具体例(根拠)→活かし方」という手順を意識し、選考官から評価される魅力的な自己PRを目指してもらえればと思います。
‐500字‐自己PRの書き方
選考通過者ES:21卒読売広告社(総合職)
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP3】課題・目標を書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
【STEP6】長所を活かして会社にどう貢献するかを書く
500字の場合も、400字の場合と同様、比較的文字数に余裕があるため、全STEP(1~6)の要素を盛り込むようにしましょう。
500字ではさらに、【STEP4】課題に対する努力や工夫を書くをより詳しく記述することを心掛けましょう。
文字数に余裕があるため、その行動をとった理由(この問題の解決のためには、この辛い状況やそれぞれの意見を自然と共有出来る環境作りが必要であると感じ)について付け加えると良いでしょう。
‐600字‐自己PRの書き方
そのひとつにアルバイトが挙げられます。もともと初対面の人と話すことに苦手意識をもっていましたが、学生のうちにしかできない経験をしてみたいという思いから接客販売のアルバイトを始めました。初めのうちは、お客様に話しかけることができず、なかなか購入へつながりませんでした。しかし、お客様が店員へ求めていることは何かを考え、苦手意識を取り払い、積極的に声がけを試みることからはじめました。その結果、リピーターのお客様が増え、店の売り上げの増加に繋げることができました。このアルバイトで身についたコミュニケーション能力と他者の立場で物事を考える姿勢は現在のアルバイトやプライベートでも役に立っており、研究活動のヒントも得ることができました。
また、学部時代のインターンシップへの参加を決めたのは未経験のことに挑戦してみようという動機からでした。インターンに参加し、年の離れた人との信頼関係の築き方、チームでの課題の進め方、英語を使ったコミュニケーション能力といった普段の日常生活では得難い貴重な経験をすることができました。
今後、社会人としてこのように長所を生かし、様々なことを吸収しながら仕事をしていきたいと考えております。(557文字)
インターンES:21卒デロイトトーマツコンサルティング(データサイエンティスト)
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP3】課題・目標を書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
【STEP6】長所を活かして会社にどう貢献するかを書く
600字の場合も比較的文字数に余裕があるため、【STEP6】の会社にどう貢献するのかといった内容まで書く必要があります。
文字数が足りない場合は、アピールする長所をより具体的に説明してみてください。(私の長所はチャレンジ精神です。これまでに、未経験のものや苦手意識のあったものに果敢に挑戦してきました。)
また、自己PRでは強みや内面を伝えることが重要であるため、エピソードを長々と書くのではなく、【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く(該当箇所※1)や【STEP5】結果を書く(該当箇所※2)の部分を詳しく書くことを心掛けましょう。
※2.その結果、リピーターのお客様が増え、店の売り上げの増加に繋げることができました。このアルバイトで身についたコミュニケーション能力と他者の立場で物事を考える姿勢は現在のアルバイトやプライベートでも役に立っており、研究活動のヒントも得ることができました。
‐800字‐自己PRの書き方
選考通過者ES:22卒中部電力(事務職)
【STEP1】長所(強み)を一言で書く
【STEP2】長所を表すエピソードを端的に書く
【STEP3】課題・目標を書く
【STEP4】課題に対する努力や工夫を書く
【STEP5】結果を書く
【STEP6】長所を活かして会社にどう貢献するかを書く
800字と聞くととても長く感じてしまいますが、基本的なフレームワークは400字の時と変わりません。
しかし、800字の自己PRを求める企業は、自己PRから就活生の適性や人柄を判断しようとしています。そのため、エピソードや長所の活かし方をより具体的に書くことを意識しましょう。
その際、 長々と読みにくい文章を書かないよう注意する必要があります。箇条書きやナンバリングによって伝えたいことが端的に伝わるように心がけましょう。(該当箇所※)
文字数別自己PRのES例文
これまで、文字数別の自己PRの書き方について解説してきました。最後に、実際の選考通過者の文字数別自己PRのES回答例を紹介していきます。自己PRの書き方についての理解をより深めていただけたらと思います。
-100字-自己PRのES例文
自己PR100文字
私は相手を思い、貢献する人間です。私はバーテンダーとしてお客様が満足するためにはどうすればいいかを常に考え、企画や接客に落とし込んできました。この経験を是非貴社で活かしたいと考えています。
選考通過...
場合によっては「成果なんて出したことがない!」と思う人もいるかもしれません。
-200字-自己PRのES例文
自己PRを入力してください。(200文字以内)
私は先を見据え、現状の課題発見と解決ができます。ゼミの班で全国討論大会に向け半年間、論文制作や研究を行いました。日々議論を重ねていく中で緊張感の欠如や漠然とした研究対象を課題と捉えました。そこで私は計...○実際に学生時代に取り組んできたことや志望動機につながるきっかけとなった出来事
○どんなことをしたいのか、自分が入社することによって会社にとってどんな風に役に立つのか
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。志望動機は、HPに書いてあることや会社説明会で人事が言っていたことをただ言うのでは薄っぺらいですし なぜその業界、その中でもその会社、その職種なのかを答えられるようにしておきましょう。
○○会社訪問などであった印象的な出来事
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。
-400字-自己PRのES例文
自己PR(400文字)
私には一貫した自分らしさがあります。小中学生時代は、学級委員長や応援団長を務めながらも、様々な場面で少数派に属していました。ゲーム機を買い与えられなかったことはその一例です。親にゲーム機をねだって多...
それに対して学生のほとんどは「いえいえ全然待ってません。」「私も55分に着いたので大丈夫です。(実際の面接開始の5分前)」、人事の人に気遣う人もいると思いますが、それは罠だと思っていただいて結構です。人事が予備に来た時から面接は始まっています。 大手企業になってくると面接の際、大きな部屋に何十人も待たされ、人事の方が呼びに来ることがあります。皆さんはどうしますか?
いきなり言われるので緊張のあまり、人事の人に気遣う人もいると思いますが、
-500字-自己PRのES例文
具体的な経験やエピソードを交えながら、“あなたらしく”自己PRをしてください。(全半角300~500文字以内)
私の強みは、課題解決能力力である。この強みの根源には分析力・行動力・継続力の3つがある。分析力とは、現状分析や課題選定力等、課題解決のプロセスにおいて必要な能力である。中学時代のサッカーチームでは、...
また私の個人的な意見としては報道だけでなく、実際に自分の足を使って社員と会い、社風や企業の方向性感じとっていくことが重要だということを述べておきたいと思います。 かつては総合商社を滑り止めにしてメガバンクを目指す学生が多かったように。
実際に自分の足を使って社員と会い、社風や企業の方向性感じとっていくことが重要だということを述べておきたいと思います。
-600字-自己PRのES例文
自己PRなどをご記入ください。英語で書くことを推奨します。(600文字)
私の強みは、目標達成に対する「粘り強さ」と「計画性」だ。その強みが最も発揮されたのが大学受験である。私は、高校入学時から慶應義塾大学合格という目標を見据え、高校3年間熱心に勉強し続けた。その際、まずは...場合によっては「成果なんて出したことがない!」と思う人もいるかもしれません。
-800字-自己PRのES例文
自己PR(学生時代に力を入れたことやそこから学んだことなど)を入力してください。(540文字以上800文字以下)
私は「関わりあう人々の要求を認知」し、「課題解決に主体的に取り組む」強みがある。大学ではバレー部に所属し、秋の合宿を計画する役割を担い問題点を改善させた。以前から部員間で合宿への不満や要求はあったが、...○実際に学生時代に取り組んできたことや志望動機につながるきっかけとなった出来事
○どんなことをしたいのか、自分が入社することによって会社にとってどんな風に役に立つのか
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。志望動機は、HPに書いてあることや会社説明会で人事が言っていたことをただ言うのでは薄っぺらいですし なぜその業界、その中でもその会社、その職種なのかを答えられるようにしておきましょう。
○○会社訪問などであった印象的な出来事
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。
最後に
本記事では自己PRの書き方や書く際のポイント、そして文字数別の書き方と例文について紹介しました。
自己PRはESにおける頻出設問になりますが、企業によって指定文字数は異なるため、あらゆるパターンに応じた書き方を理解しておく必要があります。
本記事で紹介した文字数別の自己PRの書き方・例文を参考にし、自身の自己PR作成に努めてもらえればと思います。
1.自己PRの基本知識(意味・強みの種類・自己紹介やガクチカとの違い)
2.自己PRが見つからない人の対処法
3.自己PRの書き方・書く際のポイントを解説
4.自己PRの書き方を文字数別に解説
5.自己PRの書き出しを解説
6.自己PRの締めを解説
7.自己PRのES例文集(強み別)
8.自己PRのES例文集(業界別)
9.面接での自己PRの伝え方
10.面接での自己PRにまつわる頻出質問集