【21卒向け】夏休みに受けたい内定直結&選考優遇に繋がるサマーインターンまとめ

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最終更新日:2022年03月29日

【21卒向け】夏休みに受けたい内定直結&選考優遇に繋がるサマーインターンまとめ

「早めに内定を獲得して、余裕を持って就活を進めていきたい」

より良い就活を行うために、このように考えている就活生は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、夏休み中に参加できる内定に直結したり、選考優遇に繋がるサマーインターンを紹介します。

企業がサマーインターンを行う理由や、サマーインターンに参加するメリットを後半でお伝えするので、気になる方はぜひ読んでみてください。

【掲載企業一覧】
●外資系コンサル
デロイト・トーマツ・コンサルティング
PwCコンサルティング・PwCアドバイザリー
ベイン・アンド・カンパニー
●外資系銀行
JPモルガン
ドイツ銀行グループ
ゴールドマン・サックス
シティグループ
●外資系メーカー
P&G
ユニリーバ
●国内コンサル
ドリームインキュベータ
経営共創基盤
シグマクシス
●IT
GMOペイメントゲートウェイ
DeNA
●金融
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行・みずほ信託銀行)
三井住友銀行
東京海上日動火災保険
日本生命
●広告代理店
博報堂
●大手石油製造・販売
出光興産
●大手製薬
第一三共
夏休みにサマーインターンに参加するメリット
企業がサマーインターンを行う理由
まとめ

外資系コンサルティング業界

デロイト・トーマツ・コンサルティング

※早期選考に繋がる

締切:7/1(月) 
職種:夏季インターンシップ|4days大阪インターン

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締切:8/16(金) 12:00
職種:夏季インターンシップ|1day ワークショップ【東京】

エントリーはこちらから

締切:7/12(金)  
職種:夏季インターンシップ|2days Technologyサマーインターンシップ【東京】

エントリーはこちらから

締切:7/12(金)  
職種:夏季インターンシップ|2daysインターンシップ【福岡】

エントリーはこちらから
【ES設問】
◆インターン志望動機を教えてください(250字)
◆学生時代に頑張ったことを教えてください)(250字)
◆自分の長所・短所についてエピソードをまじえて教えてください(250字)
◆困難を乗り越えた経験を教えてください。またそこから何を学びましたか(250字)
■デロイト・トーマツ・コンサルティングの企業研究はこちらから

PwCコンサルティング・PwCアドバイザリー

※本選考に優遇される

締切:7/12(金)
職種:テクノロジーコンサル

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【ES設問内容】
◆コンサルティングファームを志望する理由を教えてください。(文字数自由)
◆あなたのこれまでの人生の中で、最大のチャレンジについて教えてください。(文字数自由)
◆アピールできるテクニカルスキルがあればご記入下さい。(200文字以内)
◆IT戦略、サイバーセキュリティ、データアナリティクスに関係した以下いずれかのご経験があれば、概要をご記入ください。(200文字以内)

■PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社の企業研究はこちらから

ベイン・アンド・カンパニー

※本選考直結(インターン通過後に本選考の面接あり)

締切:7/10(水)
職種:サマーインターンシップ

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【ES設問】
◆あなたが目標として思い描く5年後の御自身の姿、及びそれを実現する過程で、戦略コンサルティングに興味を持ち志望した理由を教えてください。(200文字以内)
◆あなたがご自身の強みを生かして問題を解決し、成果を出された経験を説明してください。(200文字以内)
■ベイン・アンド・カンパニーの企業研究はこちらから

外資系銀行

JPモルガン

※インターン特別選考あり

締切:7/1(月)
職種:サマー・ワークショップ

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【ES設問】
◆あなたのアピールポイントを過去の経験を交えて具体的にご記入ください。(日本語400文字以内) 
■JPモルガンの企業研究はこちらから

ドイツ銀行グループ

※本選考で優遇される

締切:7/29(月) 
職種:Summer Experience/グローバル・マーケッツ部門

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【ES設問】
◆ドイツ銀行グループ、グローバル・マーケッツへの志望動機、及び希望する職種がある場合には、その理由についてお教えください。
◆あなたの今までの人生、もしくは人柄を一番よく表す一単語/フレーズ(日本語か英語)は何ですか。その理由やエピソードを教えてください。
◆親しい友人から見た場合の、貴方の長所と短所は何だと思いますか?表裏一体の内容ではなく、 全く異なる2つの要素を使い、そう思う理由も含めて述べてください。

■ドイツ銀行グループの企業研究はこちらから

ゴールドマン・サックス

※証券部門のインターンで内定直結の可能性がある

締切:7/14(日) 
職種:インターンシップ

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■ゴールドマン・サックスの企業研究はこちらから

シティグループ

※セールス&トレーディングでは本選考優遇、調査本部では早期選考の優遇を得られる可能性がある

締切:6/30(日) 
職種:サマージョブ 2019

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【ES設問内容】
◆シティグループに伝えたいことを自由に表現してください。(1000文字以下)
■シティグループの企業研究はこちらから

外資系メーカー

P&G

※インターン参加が内定の条件になる

締切:7/7(日)
職種:P&G Japanサマーインターンシップ2019

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ユニリーバ

※インターン参加が内定の条件になる(採用直結型)

締切:6月30日(日)17:00
職種:ユニリーバ・フューチャー・リーダーズ・プログラム365

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国内コンサル

ドリームインキュベータ

※インターン通過後に本選考のジョブが行われる

締切:8/30(金)
職種:2021卒向 DI Autumn Study 2019

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【ES設問内容】
◆人生で“もっとも本気で”取り組んだ活動とその詳細を教えてください(学業以外)(100文字以内)
◆問1の内容について、なぜ本気で取り組もうと思ったのですか。その原動力や当時の想いを説明してください(200文字以内)
◆その活動を成し遂げる上で、何を障害と感じましたか。またその障害をどのように乗り越えましたか。その中で周囲を巻き込む必要があった場合、その工夫を教えてください。(200文字以内 )
■ドリームインキュベータの企業研究はこちらから

経営共創基盤

※ジョブ内定型

締切:7/1(月) 
職種:Summer Internship

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【ES設問】
◆学生時代に力を入れたことをご記載ください。(400~600文字以内)
■経営共創基盤の企業研究はこちらから

シグマクシス

※早期選考に繋がる

締切:7/16(火) 
職種:サマーインターンシップ

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【ES設問内容】
◆あなたがなりたいと思い描いている近い将来(5-10年後)のご自身の姿はどのようなものですか。(全角400文字以内)
◆上記の内容を実現するにあたり、コンサルタント、特にシグマクシスを志望する理由をお書きください。(全角400文字以内)
◆あなたが最も達成感を感じた出来事とその理由を具体的にお書きください。(全角400文字以内)

■シグマクシスの企業研究はこちらから

IT

GMOペイメントゲートウェイ

締切:7/12(金)
職種:FinTechをテーマに上場企業の経営陣に挑む「Challenge!CxO」

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DeNA

締切:7/1(月)
職種:サマーインターンシップ|新規事業立案コース

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【ES設問】
◆あなたの人生の中で、情熱を注ぎ、自ら成し遂げたことは何ですか?その際に直面した困難、また、その困難をどのように解決したかについて教えてください。(上限400文字)
◆学業や部活動、学外活動などで特筆すべき成果がある方は、ご記入ください。(上限400文字)
◆その他アピールしたいことがある方は自由にご記入ください。(上限400文字)
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金融

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

※本選考で優遇される、リクルーターがつく

締切:7/16(火)
職種:営業部門インターシップ

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【ES設問内容】
◆三菱UFJモルガン・スタンレー証券営業部門のインターンシップを志望する理由を教えてください。  (400文字以下)

締切:7/26(金)
職種:リサーチ部門インターシップ

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【ES設問内容】
◆弊社リサーチ部門のインターンシップを志望する理由及び最も関心のある業務を「これまでの経験」や「目指すキャリア像」等を踏まえ、教えてください。(400文字以下)
◆これまでの人生で、あなたが特に頑張って取り組んだこと、それによってあなたが得た成果を教えてください。また、その際、あなたが周囲の方とどのように協力し、どのような役割を果たしたのかについても併せて教えてください。(400文字以下)

締切:8/2(金)
職種:投資銀行部門インターシップ

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【ES設問内容】
◆三菱UFJモルガン・スタンレー証券 投資銀行部門のインターンシップを志望する理由及び最も関心のある業務を「これまでの経験」や「目指すキャリア像」等を踏まえ、教えてください。(400文字以下)
◆これまでの人生で、あなたが特に頑張って取り組んだこと、それによってあなたが得た成果を教えてください。また、その際、あなたが周囲の方とどのように協力し、どのような役割を果たしたのかについても併せて教えてください。(400文字以下)
◆あなたの「10年後のなりたい姿」について教えてください。(300文字以下)
■三菱UFJモルガン・スタンレー証券の企業研究はこちらから

みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行・みずほ信託銀行)

※早期内定に繋がる、リクルーターがつく

締切:7/1(月) 
職種:理系・リアルエステート・アクチュアリー インターンシップ

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締切:7/1(月) 
職種:グローバルコーポレートファイナンスインターンシップ

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締切:7/1(月) 
職種:リテールビジネスインターンシップ

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【ES設問内容】
本インターンシップへの応募動機を教えてください。(200文字以下)

■みずほフィナンシャルグループの企業研究のこちらから

三井住友銀行

※優秀と評価をされた人材は、最終面接を受けるだけでよくなる

締切:6/30(日)
職種:4Days Internship Program~大企業営業編~(B日程)

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締切:6/30(日)
職種:1Day Internship Program~社会課題解決編~

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締切:6/30(日)
職種:1Day Internship Program~個人営業編~

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■三井住友銀行の企業研究はこちらから

東京海上日動火災保険

※本選考で優遇される

締切:7/11(木) 
職種:TOKIO MARINEプレミアムインターシップ 【関西地区(大阪)3DAYS】

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締切:7/22(月) 
職種:TOKIO MARINEプレミアムインターシップ 【東海北陸地区(名古屋) 5days】

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締切:7/31(水) 
職種:TOKIO MARINEプレミアムインターシップ 【東北地区(仙台) 5days】【中国四国地区(広島)5DAYS】【九州地区(福岡)5DAYS】

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締切:8/5(月)
職種:TOKIO MARINEプレミアムインターシップ 【北海道地区(札幌) 3days】

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締切:7/1(月) 
職種:TOKIO MARINEプレミアムインターシップ 【関東地区(東京) 3days】

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【ES設問内容】
◆あなたが学生時代に最も力を入れて取り組まれたことは何ですか?役割、人数等具体的なイメージができるように内容を教えてください。(150文字以下)
◆その取り組みの中で気付いたことを自由にお書きください。(200文字以下)

■東京海上日動火災保険の企業研究はこちらから 

日本生命

※本選考で優遇される

締切:6/28(金)
職種:グループワーク型インターンシップ(ファイナンシャルプランニングコース)

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締切:6/28(金)
職種:職場受入型インターンシップ(3次締切)

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■日本生命の企業研究はこちらから

大手広告代理店

博報堂

※早期選考に繋がる可能性がある

締切:7月10日(水)
職種:5日間の体験型インターンシップ

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■博報堂の企業研究はこちらから

大手石油製造・販売

出光興産

※インターンで優秀と判断されると1次面接免除の優遇を受けられる

締切:6月28日(金)
職種:
①製油所・工場の生産技術&プロセス検討
②高機能材の研究・商品開発※出光ブランドの潤滑油
③高機能材の技術営業※出光ブランドの潤滑油
④機能材料の研究・商品開発
⑤シェルブランド潤滑油を扱う技術営業の仕事体験※シェルルブリカンツジャパン㈱
⑥シェルブランド潤滑油を扱う技術研究所の研究開発業務体験※シェルルブリカンツジャパン㈱

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■出光興産の企業研究はこちらから

大手製薬

第一三共

※インターンで優秀と判断されると、最終面接だけで内定が出る可能性がある

締切:6月28日(金)
職種:MR職インターンシップ(文理系対象)

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【ES設問内容】
◆当社・MR職インターンシップに参加を希望する理由・目的をご記入ください。(300文字以下)
◆あなたが学生時代(大学以降)に、最も力を入れて取り組んだこと(目標、結果、内容)について教えてください。
1.目標としていたことやそのような目標とした理由を簡潔にご記入ください。(150文字以下)
2.その結果を簡潔にご記入ください。(100文字以下)
3.結果に至るまでの取組み内容について、ご記入ください。(400文字以下)
(特に大変であったこと、自分なりに工夫したこと、他者と協力したこと 等)
■第一三共株式会社の企業研究はこちらから

夏休みにサマーインターンに参加するメリット

夏休みにサマーインターンに参加することで、「授業を気にせずインターンに参加できる」「関東に住んでいない就活生の場合東京で開催されるインターンに参加できる」といったメリットがありますが、他にも様々なメリットがあります。

内定が出る

企業によっては、サマーインターンに参加した就活生の中で優秀な学生に内定を出すところもあります。

というのも、企業はインターンや選考に多額の資金を投じています。それは優秀な学生に会うため、欲しい人材の目星をつけるためといった理由があるからです。

そのため、これから先の伸びしろを感じた就活生には内々定を出すといった行動を取ります。

選考に直結する

インターンに参加して内定がもらえなくても、インターン非参加者よりも有利に選考を進められることがあります。

「このインターンは選考には一切関係ありません」と記述があっても、先程述べたように、優秀な学生と少しでも出会うために膨大な予算をかけてインターンを開催しています。そのため、選考に関係ないと言い切ってしまうことは出来ません。

インターンで社員とコンタクトが取れていれば、OB訪問させてもらえたり、インターンに参加した就活生のみ特別フローとして選考の一部が免除されたり、リクルーターがついたりすることもあります。

本選考に向けた実践経験が積める

インターンの選考で落ちてしまい、インターンに参加出来なくても落ち込む必要はありません。落ちたことで、自分に何が足りなかったか知ることができ、本選考に向けた選考対策が具体的にできるようになります。

内定直結型でない場合は、インターン選考で落ちた企業にもう一度本選考でリベンジすることができます。もう一度自己分析や企業分析を行って本選考に臨みましょう。

向き不向きがわかる

サマーインターンでは、入社後の実際の業務に即した内容をワークで行うことが多くあり、実際のワークを通して、本やネットで得た情報だけでは分からないことまで知ることが出来ます。

また、実際に社員や参加している就活生に合うことで、どんな人が多いのか傾向を知ることが出来ます。もし集まった人たちが合わないと感じた場合、企業もしくは業界が合わない可能性もあります。

自分の納得の行く答えを出すために参加することも重要です。

企業がサマーインターンを行う理由

サマーインターンを行うことで、就活生だけでなく企業にもメリットがあります。

優秀な学生に早めに接触できる

企業は就活の早期化と経団連スケジュールによるジレンマを抱えています。

就活の早期化に伴い、就活生の動きが年々早まっているのに対し、経団連に属している日系企業の多くは就活のスタート時期を定められ、なかなか自由に動けないという現状があります。

それに加え、経団連に属していない外資やベンチャー企業に優秀な学生を先に取られてしまうことを危惧して、サマーインターンで優秀な就活生を集め内々定を出し早めの接触を図ろうとしています。

ポテンシャルを見る

サマーインターンは秋冬に比べ、内定を出すまでに時間的余裕があります。

そのためインターン内容自体を仕事に寄せ、就活生主体でワークを行うことによって、業務遂行力を見ることができ、地頭の良さ、ポテンシャルの高さを測ることができます。

そのため、優秀な学生を見極めるのにサマーインターンは最適です。

まとめ

夏休みに行われるサマーインターンでも選考自体は6月から開始されているものもあります。今回紹介した企業は締切が7月になっているので、まだエントリーは間に合います。

内定を早めに1つでも獲得できていると、余裕を持ってその後の就職活動に臨むことが出来ます。外資系企業の内定は、その倍率や難易度の高さから他企業へのアピールにも繋がるので、早めに獲得しておいて損はありません。

積極的にインターンにチャレンジしてみてください。

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私のキャリア選択。|フェイスブック ジャパン 佐藤太泰 私のキャリア選択。|フェイスブック ジャパン 佐藤太泰 楽天、家業、海外MBA、P&G、そしてFacebook。華やかで確かな経歴を歩むフェイスブックジャパンの佐藤太泰氏に「キャリアの選択」について話を伺いました。これからファーストキャリアを選択する就活生にとって、意思決定基準や長期的なキャリア選択のヒントとなれば幸いです。公式Twitterアカウント:@uzms_310参考記事:資生堂ジャパンがInstagram×雑誌の成果を可視化リーチ補完と重複接触によるシナジー効果参考記事:「Instagramは、我々にとってのマスメディア」:BOTANISTのInstagramフル活用戦略本記事のアウトライン◆日系企業と外資系企業。両社での勤務経験から感じること。◆「海外MBA」という選択◆3度の意思決定。何を基準に選んだのか。◆理想追求者であれ。◆最後に:”転職を視野に入れた就職活動”をするなら日系企業と外資系企業。両社での勤務経験から感じること。___佐藤氏は新卒で楽天に入社し、次に家業の印刷会社に入社する。その後、外資系消費財メーカーP&G、”GAFA”の一角であるFacebookへ籍を移し、現在はInstagramを中心とした仕事に従事する。様々な企業や環境での就業経験を経て、今思うこととは。日系企業と外資系企業の違いとは何か?佐藤:今回、このような機会を頂いてありがとうございます。私の経験やキャリアへの考え方がどこまで学生の皆さんにとって役立つかわからないですが、出来るだけ率直にお話しできればと思います。今日はよろしくお願いします。それで、質問の答えですが大前提として、日系と外資について「どちらが良い、優れている」という意見は特に持っていません。その質問に対する答えは個々人によって、またはその個人がその時々に置かれた状況によって異なってくる、と考えているからです。ですので、ここでは両者の良さを実体験をベースに、個人的な意見として述べていきますね。まず、違いについて。一般的にも言われることがありますが、外資系企業は自由度が高い傾向にあると感じます。ここで言う「自由」とは、”自分で決めないといけない”という意味だと思ってもらえればいいかも知れません。”何でもできる”の裏には大きな責任が伴います。外資系企業はまずこのあたりが顕著だと思います。実際に今勤めているFacebookでも目標や目標達成までのプロセスは自分で作成し、それを上司や周囲の同僚と合意形成をしてから仕事を進めていきます。会社から、もしくは上司から一方的に「あれをやれ、これをやれ」ということは殆ど言われません。___なるほど。P&Gでも同じだったのでしょうか?佐藤:大まかには似たようなものだったと思います。特に私が在籍したマーケティングの組織でも会社の方向性をグローバルレベル、地域レベルで把握しながら、向かうべき大きな方向性を意識しながらゴールを設定し、上司から承認を得るプロセスでした。従って、当事者意識といいますか「一つのブランドやビジネスレベルでのプロジェクトを自分が担当していく、自分が市場を作り、消費者の方々に受け入れてもらうマーケティングプランをつくる」という自覚が芽生えました。例えて言うならば『事業責任者』というポジションを渡される感覚です。だから確かに自由度は高い、けれどそれだけ責任も大きく伴う、といったところですね。___日系企業だと”ひとつのセクションを任される”感覚が強いと思いますが、外資系企業だと”ひとつの事業を任される”という感覚でしょうか。極めて経営者に近い感覚でビジネスが行われているんだと推察します。佐藤:あとは、多様性についても外資系企業は進んでいると感じます。ただ、ここについては多くの日系企業の多様化も進展していると思っており、私の在籍した楽天も現在は非常に多種多様な人材がいて、日本でも、世界でもダイバーシティが進んでいると聞いています。___確かにエンジニアの外国人採用などは近頃盛んですし、多様性を高める意図の有無を問わず、外国人採用に力をいれている企業は年々増えていますね。日系企業が外資系企業よりも進んでいると感じることはありますか?佐藤:会社へのロイヤリティをつくるのが上手と言いますか、チームビルディング力の優れている会社が多いのではないかと思っています。組織の結束が強いとも言えると思います。外資系企業は「プロフェッショナルな個人の集団」というイメージが強いかと思いますが、確かにそういう一面はあると思っていて、一枚岩になって取り組む、ということに関しては日系企業に巧者が多いと感じています。___いわゆる福利厚生面についてはどうでしょうか。一概に言えない部分は多々あると思いますが。佐藤:そうですね、企業によりけりなので一概には言えないですね。ただ一つ感じることとしては、外資系企業は、個のパフォーマンスの最大化という大義名分があれば支援を求めやすいと思うことはあります。制限されたリソースの中でがんばりなさい、というよりも「自分はこれがやりたい。会社のためにもやった方がいい。そのためには今のリソースでは不十分で新たに○○が必要です」ということが非常にオープンに言いやすいように感じます。前述の通りもちろん責任も伴うわけですが、個々人のパフォーマンス最大化のために企業側も最適化しようという意志が強い気がします。こう言ってしまうと、日系企業はそうではないのか?と思われそうですが、決してそんなことはなく。日系企業では「個人の成長」にコミットしてくれる会社がたくさんあると思っています。私が在籍した楽天でも、”自分という一人の人間”を見てくれてる、という有難さや、居心地の良さがありました。「限られたリソースの中でも一緒に頑張ろう。どう工夫できるか?を一緒に考えよう」というスタンスでサポートしてもらえたからこそ、制限された中でもとにかく行動して、結果を出す「実行力」を磨いてもらいました。若い時に先輩から厳しく、愛情を持って育ててもらえたのは私の人生において大きな財産となりました。「日系か外資系か」は結果論と傾向にすぎない。___冒頭でも仰ったように、一概には日系と外資系を語れないところはあると思いますが、それでも就活生は「日系か外資系か」という大きな2択で絞込みを行い、その上で企業選びをしている傾向はあると感じます。こちらについて何かアドバイスはありますか?佐藤:私も就活生の皆さんと話をさせてもらうことがあるのでわかるのですが、確かに「日系がいいのか外資系がいいのか」という切り口で選択をしようとしている学生は一定数いる気がしています。さきほども述べましたが、全体的な傾向がそこにあるだけで、日系がいいとか外資系がいいとかそういった議論をするのではなく、1社1社を見ていってその会社の内情をしっかりと知ることが大切になってくるでしょう。世間で言われるイメージ通りの自由闊達な外資系企業もあれば、旧態依然とした企業だってありますし、最近は日系企業でも本当に自由で、個々人が生き生きと自分で決断しながら働いている会社もたくさんあります。従って、強調すべきは「イメージに流されずに個社別に見ていくことが大切」ということだと思います。私自身も「日系か外資か」という切り口で取捨選択をすることはあまり推奨していません。「海外MBA」という選択___佐藤氏は家業の印刷会社に転職後、海外MBA取得に向けた準備を始める。周りの人間は「絶対に無理だ」と猛反対したそう。それでもMBA取得に向けて2年という時間を費やし、晴れてサンダーバード国際経営大学院に入学する。そこまでして佐藤氏を駆り立てたものとは。そして、そこまで佐藤氏を魅了した”海外MBA”とは。当時28歳。英語も話せない中、海外MBAへの挑戦を決意。___海外MBAに挑戦しようと思った理由を教えて下さい。佐藤:恥ずかしいですが、一言で言うならば、「憧れと好奇心」です。最初のきっかけは楽天時代。当時、私は広告の営業をしていました。そのときの1社がP&Gで、先方の担当者の方々に非常にお世話になったんです。その過程で一緒に仕事をする中で衝撃を受けることがたくさんありました。楽天にも勿論、素晴らしく優秀でお手本にしていた先輩はたくさんいました。しかしP&Gで新たにそれまで出会わなかったようなタイプの人とお仕事をさせてもらう中で、いつかはグローバルなP&Gのような会社で仕事がしたいな、と思うようになりました。二つ目は、当時の楽天はちょうど変革期でベンチャーから大企業への変貌を遂げようとしていました。そこで海外ビジネススクールを卒業したMBAホルダーを採用し始めたタイミングでした。運よくそのうちの一人の方とお仕事をさせてもらう中で、また多くの刺激を受けるんです。そこで、その人に色々話を聞いたら、どうやら海外MBAっていうものがあるらしいと。そこでは「経営を座学と実践の両方で学び、尚且つ英語で外国人と議論して日々自分のバリューは何か?を問われ続ける。その中でビジネス力と人間力の両方を磨けるチャンスがある。」ということを教えてもらいました。そこから興味を持って、社外のMBAホルダーを紹介してもらったり、調べたりする中で「憧れと好奇心」を強く持ちました。気づいたら、アメリカに渡ってて、現地の大学院を回って授業に飛び入り参加させてもらって、英語も全く話せないのに「もう自分の居場所はここだー」って勝手に結論づけていました。笑___憧れや好奇心だけで海外MBAを取得できるとはなかなか思えないのですが、苦労や挫折はなかったのでしょうか?佐藤:苦労や挫折しかなかったですよ。元々勉強は得意ではなかったですし、英語なんて一切話せない。なんなら、私は青山学院大学を卒業しているんですが1浪してなんとか入学できたレベルですし、大学時代もバンド活動とアルバイトばかりしていて全く勉強もしてなかったので、もう本当に大変でした。海外MBAの入試に合格するための勉強期間は2年ほど費やしましたし、その間は家業の印刷会社でリストラや新規事業の開発をしながらだったので、精神的にどうにかなりそうでした。苦笑MBAに合格する前の最後の半年は一人でアパートを借りて外部との連絡もシャットアウトしてひたすら勉強していました。余談ですが、追い込みのためにMBA予備校のすぐ近くにアパートを借りてたんですが、そこのアパートは騒音とかに厳しかったので英語のリスニングをするときは近くの公園でしてました。深夜の公園でひたすら英語を聴きながら、その英語を真似てブツブツつぶやく。何度か職務質問も受けました。笑___サンダーバード国際経営大学院での2年間はいかがでしたか?佐藤:受験勉強の2年間は大変でしたが、入学してからも大変で。細かな話は割愛しますが、英語がとにかく話せない状態で渡米したので、先生が話してることすら聞き取れませんでした。すると理解のフェーズにいくのは授業が終わってから。なので、授業が終わってからが勝負みたいなところがあり、四六時中勉強していました。ただ、最高の出会いと学びがあったことは間違いなく言えます。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、人生のステージがそこで変わったような気がしますね。視界が開けたと言いますか、MBAに行ったことで世界中の猛者と議論し、時には喧嘩もしてお互いを理解し合う、ビジネスプランを作る、発展途上国に行って現地企業をコンサルする、などの経験は本当に貴重なものでした。当時の仲間とは今でも頻繁に連絡を取り合っています。「MBA」は"キャリア"という料理に深みを持たせるスパイス___MBA取得後のキャリアはどう変わりましたか?佐藤:まず、運よく憧れていたP&Gに入社することができた、という結果だけを見ても非常にポジティブに働いたんじゃないかな、と思っています。ただ、「MBAがあったから」入社できたというわけでは一切なく、それまでの経験やそこから得たものなどを評価されての入社でした。よくMBAをキャリアにおける魔法のようなものだと思っている人がいますが、あくまでスパイスのようなものにしか過ぎません。当然ですが、MBAがあればスーパーマンになれる訳でもありません。残念ながら一部の経営者の方には「MBA卒の人は頭はいいんだけど、企業では使い物にならないんだよね、、、」という評価を受けていることも事実としてあるかと思います。もし今後、留学を検討している人がいればこのあたりは漠然としたイメージではなく、正しい認識を持って欲しいと考えています。MBAを取った後、何をしてどんなビジネスパーソンになるのか?どこでどんな風に活躍したいのか?その為には自分はどこのビジネススクールで何について勉強して、どんなネットワークを構築した上で卒業するのか?というビジョンがあると留学生活が活きてくると思います。とはいえ、僕自身が最初は「手段が目的化していた状態」で海外MBAに行くことを決めた節もあるので、よくわからない時は直感に従って”手段が目的化しててもいい”と自己認識して、やり抜けるのであればそれはそれで良いのではないかな、とも思っています。実を言うと僕の場合は楽天を辞める時に周囲に「僕は絶対にアメリカでMBAを取って帰ってきます。(当時の)TOEFLの合計点が120点中26点だけど、目標は達成してきます」と宣言しちゃってたので、後に引けなかっただけというのもありますが。笑3度の意思決定。何を基準に選んだのか。___新卒時の楽天入とMBA取得後のP&G、そして現職であるFacebook。それぞれの入社理由はどのようなものだったのか。どのような意思決定の元下されたのか。Goalに対して”今何が必要か”が意思決定をするベースになる佐藤:広義的には意思決定基準は新卒のときから変わらずで、「事業を創り、世界で勝負できる人」になるためには?が根底にあって、そのとき考えられるベストな選択を選んできたのだと考えています。楽天を選んだ理由は、「新卒として働く上で、圧倒的な成長ができる環境だと判断した」からです。私は大学3年生の時から楽天でアルバイトをさせてもらっていたのですが、もう社員さんの目つきとか勢いが他の会社のそれとは明らかに違いました。さらに、アルバイトなのに最前線における重要な仕事をバンバン任せてくれる。そこに対して先輩が真剣に指導してくれる、そんな環境がありました。将来的に事業を生み出し、伸ばしていくためには、まずは現場力を磨かないといけない、と考えて楽天に入りました。当時はライブドア事件などもあったりして、IT企業に対する世間の風も冷たいタイミングだったのですが、逆に先輩方や新卒同期でさえも「絶対に日本を代表する企業にしてみせる」と一丸になっていました。今考えたら「どんだけ熱い会社なんだ」と。笑家業の印刷会社への入社理由はシンプルで「経営側に入れる」からです。上述のように、営業職としての成長を実感する過程で「経営」の仕事にパッションを持ち始めていました。そこで、最初はベンチャー企業の経営企画室などの面接を受けたりしましたが、その時に父親から「経営がやりたいんだったらウチでやってみろ」とチャンスをもらいました。しかし、これは事業承継あるあるだと思うんですが、社長である父と衝突してしまうんです。当時は私も若かったですし、楽天という”時代の最先端をいく会社”にいたという気持ちの奢りがあり、尖ってたんだと思います。経営のトップである父と私の関係に亀裂が入ってしまい、これでは肝心の社員が路頭に迷ってしまい会社として成り立たないと考え、道半ばで退職を決意しました。完全に自分のミス、失敗でした。同時に「海外ビジネススクールに行き、成長して、いつか必ずこの失敗を乗り越えたい」というモチベーションがそこでまた形成されました。一気にスイッチが入った感覚があったのを覚えています。___楽天で現場を、ご両親の経営される印刷会社で経営を実践されて、その後サンダーバード国際経営大学院に入学されるわけですが、P&Gへの入社理由はいかがでしょうか?元々「憧れ」というバイアスが掛かっているとは思いますが、それだけではないと思いまして。佐藤:サンダーバードの授業の一貫で色んな国でプロジェクトをさせてもらいました。現地の企業や海外進出を目論む米国企業に変わって、アフリカや東南アジアの国々で事業開発をしてくる内容でした。そこで多くの海外の人、それも途上国の方々と接することができました。現地で感じたこととして、彼らは日本に対して高い期待感がありました。日本の文化、日本の製品やブランド、そして日本人に対して評価が高かった。そして「日本人にもっと進出してきて欲しい。日本人に雇われたい、と考えてる人は沢山いる」と教えてもらいました。一方で、日本にはグローバル展開できているブランドが大企業の一部に限られている。新興ブランドは皆、中国や台湾やアメリカから来る。その理由を色々調べていると、技術力ももちろんそうですが、マーケティングに課題があると考えました。要するに、素晴らしい技術や人材がいてもマーケティングで苦労している日本企業が多いんじゃないか、と。今後自分の力で事業を生み出し、世界展開させるにはマーケティングを学ばないといけないと考えていました。そこで、グローバルマーケティング企業として有名なP&Gがやはりベストなのではないかと考えました。___そこからFacebookにはどういった経緯で入社されたんですか?佐藤:まず、P&Gを辞めようと思った理由は、いよいよ自分で会社をやろうかな、と考えていた時にちょうどP&Gで尊敬していた元上司が卒業することになったからです。P&Gでは最高の学びを得ることができました。また、元上司からは幸運にも半年間毎日1時間ほどマーケティングについてみっちりと教えてもらいました。そして、多くの超優秀な人たちと現場での実践を通じてマーケティングの楽しさ、難しさを叩き込んでもらえました。ただ、辞めてから事業の立ち上げをしている時に正直不安なところがあって。そんなときにフェイスブックジャパンの代表を勤める長谷川に会い相談させてもらいました。そこで「もっと成長できる余地があるんじゃないか。Facebookにはそんな環境が整っているから一緒に大きなインパクトを残そう。」という言葉をもらうことになり。長谷川は、個々人のビジョンに寄り添ってくれて自分でも気づいていない「成長の機会」を一緒に探ってくれる、尊敬できるリーダーです。もう一度インターネットの世界に戻り、事業を興したいという私のビジョンとも合致し、お世話になることに決めました。___意思決定をするに際しての軸となるものは変わらないが、その時々において必要と思うものを確実に手中に収めていらっしゃるように思いました。佐藤:そんなことはなくて、実際は毎日必死ですが、思うことは最終的な目標に対して、今何が必要なのかを明確にすることが大事だと思います。柔軟に、でも目標をしっかり立てて逆算する。その目標はしっかりと自分に中でクリアしていく、ということが大切なことだと思っています。ロジックだけでは決められない___ここまで非常に合理的な判断の元、意思決定をされてきている印象があります。佐藤:もちろん合理的な判断だったとは思っています。ただ、実は、最後の最後は”直感”で決めるようにしていて。ここまでの話を覆すようなこと言うようですが。私の考えですが、直感には”根拠”があると思っています。どういうことかと言うと、直感というのは親や友人、仲間とこれまでの人生を過ごす中で育んできたもので、そこには必ず「本質」が含まれているのではないかと。言葉にはできないけど、自分的に「ピンと来る」「ピンと来ない」という感覚は実は非常に大切だと思っています。余談ですが、私が尊敬するマーケターや経営者の方もロジックと感性の融合が非常に上手というか、それらを含めたビジネスセンスが抜きん出ている人が多いように感じています。大前提として、ロジックは有能です。有能ではありますが、あくまで一つの判断材料に過ぎないので、そこに頼りすぎるのはリスクだと思っています。理想追求者であれ。____輝かしいキャリアを歩んできた佐藤氏。ここまでのキャリアを通じて佐藤氏が思うこととは。理想の高さは自己投資規模に繋がる___佐藤さんの経歴を見て、憧れを持つ学生は多いと思います。ここまでのキャリアを築けることができた最たる理由は何でしょうか?佐藤:大前提として、「理想を高く掲げてきたこと」がすべてのはじまりだと思っています。自分の身の丈に合わない理想を常に持っていた、というのがスタートポイントです。そして2番目は行動すること、チャレンジすることだと思います。なぜなら、理想が高く、しっかりと行動すると必ず挫折や失敗が付いて回ります。その挫折や失敗することが成長のエンジンになる。なぜできなかったのか、どうすればできるようになるのかを考える。その課題に向き合って、そして自己投資をして、スキルを磨いていくことが非常に重要で。「理想の高さ」=「どれだけ自分に投資するか」ということに繋がると思っており、その投資に対してのリターンを実績やキャリアとして得ていくイメージです。念の為ですが、自己投資とはお金をかけるだけではなく、勉強する、できなかったことを出来るようにするイメージです。失敗してヘコんでる時に、友達と居酒屋で飲みたい気持ちをちょっとだけ押さえて、図書館に行って読書する、など。結局はその積み重ねなんじゃないかなと考えています。___なるほど。理想を高く掲げる上で大事にしたいことなどはありますか?佐藤:「理想を高く掲げる」ことで柔軟さを失うケースがあると思っています。「○○をやる」と決めてしまったが故に、その最短距離だけを選ぼうとしてしまうこともあります。これ自体は否定しませんが、急がば回れという言葉もあるように、ときには遠回りをしてみたり、寄り道をしてみるということも大事なんじゃないかと思っています。「理想を実現する」というゴールに対してのルートや選択肢は複数持ってもいいと思います。直線を選んだり曲線を選んだりする中で、また違った経験がきっとあるはずで、それすらも楽しんでいけたらいいなって思っています。最後に:”転職を視野に入れた就職活動”をするなら___常にハイレベルな環境で活躍されてきた佐藤氏。業界や職種は違えど、ここまで活躍できたその背景にあるスキルとは。1社目で身に付けたい、3つのスキル___就活段階で既に「転職」を視野に入れた活動をする学生が一定数増えてきていると思います。「転職を前提とした」就活生にアドバイスをするならば、どういうお話をされますか?佐藤:どんな会社に行ったとしても、3つのスキルを身に着けて欲しいなと思います。それは、コミュニケーションスキル/ストラテジック・シンキング/リーダーシップです。コミュニケーションスキルというと非常に曖昧だと思いますが、要は対人折衝力を培って欲しいと思います。当たり前ですが、どんな会社でどんな仕事をするにも人と人のやりとりは必ず生じますし、これなくして物事は進まないので、今一度大事にしてほしいなと思っています。特に大事なことは「相手が何を考えているのか?何を意図してその発言をしているのか?何を想っているのか?」に耳を傾け、しっかりと理解することです。ストラテジック・シンキング、つまり戦略的思考についてはシンプルにお伝えすると「どうすればうまくいくのか?」という思考を絶やさずに持ってほしいなと思います。フレームワークなども多々ありますが、まずはそういったものに頼るのではなく、自分の頭でしっかりと思考すること。思考の奥行きや幅を広げるには論理とアートの両方から物事の本質を思考し続けるしかなく、フレームワークはあくまでそのプロセスを助けてくれる一つのオプションでしかないと思っています。リーダーシップは、部下に対してという狭小的な意味ではなく、上司や先輩をも動かせる能力を身に着けて欲しいという意味合いで考えています。ビジネスシーンでは自分がリーダーのプロジェクトに先輩や上司がそのプロジェクトメンバーとしている、ということもよくあります。社会の構造が複雑化し、ダイバーシティも拡大し続けるこれから先の社会ではこのリーダーシップ力が益々大切になってくるので、ぜひ皆さんにはこのスキルを磨いて欲しいと思っています。これらは専門的なスキルではなく、いわゆるジェネラルスキルなので、どこにいっても活用できます。専門性の下地になるスキルだからこそ、若い時にしっかりと向き合ってみてほしいです。 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3ヶ月でTOEIC950点を取った人のお話 3ヶ月でTOEIC950点を取った人のお話 Unistyle株式会社の樋口です。3ヶ月の準備の末、先日受けたTOEICで950点を取ることができたので、具体的に使用した参考書や勉強時間の記録を共有しておきたいと思います。TOEIC900点あれば就活で絶対有利というわけではありませんが、少なくないプラス効果もあるので、ぜひ挑戦してみてください。本記事のコンテンツ・使用した参考書・必要な勉強時間とそれぞれの配分・単語力は重要・TOEIC公式問題集は3冊を2周ずつ・リスニングはディクテーションが地味だけど効果的・仕上げに文法3周・TOEIC900点は就活に有利か?・最後に使用した参考書使用したのはTOEIC公式問題集vol4〜6、単語帳1冊、文法問題集1冊だけです。具体的には以下の参考書を利用しました。参考書については向き不向きもあるので、TOEICブログやAmazonのレビューを読みながらある程度のあたりをつけた上で、書店で実際に手にとって選ぶことをおすすめします。【TOEIC公式問題集vol4~6】TOEICテスト新公式問題集〈Vol.4〉TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉TOEICテスト新公式問題集<Vol.6>公式問題集で本番と同程度の問題に慣れようと思っていたので、公式問題集を利用しましたが公式問題集だと値段が高いって学生は下記のような600問入った問題集を代替として使っても問題ないと思います。TOEICテスト超リアル模試600問[MP3音声付]【金のフレーズ】新TOEICTEST出る単特急金のフレーズTOEICのブログなどを読んでいて最も多く言及されており評価も高かったこちらの単語帳を利用しました。例文が少ない、発音記号が記載されていないなどの点はデメリットですが、TOEIC頻出単語とフレーズだけを掲載しているため無駄なくTOEICに必要な単語が学べたと感じました。【新TOEICTEST英文法スピードマスター】新TOEICTEST英文法スピードマスター私自身が学生、社会人時代にこの文法問題集を使っていたので今回もこれを利用しましたが、大学受験文法の問題が多く、新規にこの本で文法を学ぶ必要はないかもなーと思いました。3ヶ月というといろいろ手が出せそうですが復習に力を入れるとなると意外にもできることは限られてきます。あれこれ様々な問題集に手を出すよりは復習に力を入れて1冊、1冊を吸収する方が身につくものが多いでしょう。必要な勉強時間とそれぞれの配分社会人で働きながら対策したため、1日に取れる時間は2時間~3時間ほどでした。1週間のうち6日は勉強して、3ヶ月続けたので、大体ですが2~3時間×6日×12週間の合計144時間~216時間は勉強したと思います。具体的には下記のような配分で勉強したと記憶しています。TOEIC公式問題集:2時間×6回×2周=24時間公式問題集Reading復習:1.5時間×6回=9時間公式問題集Listening復習:5.5時間×6回×2周=66時間単語帳:40分×週6日×12週=48時間市販の文法問題集:30分×10章×3周=15時間上記を合計すると162時間となっていますが、大体上記の勉強時間は確保していたと思います。週の初めにTOEIC公式問題集1回分を解いて、その後は毎日Lisningのディクテーションでの復習40~60分+Readingの復習or文法問題集30~40分+単語帳を通勤時間に40分という形でこなしていました。分量に幅がありますがその日の調子や問題の難しさによって前後するイメージですがノルマとしてこなすことはこなす感じで進めていました。上記の配分の通り、リーディング対策は捨てています。もともとリーディングが苦手ではなかったことと単語帳での勉強とListeningの対策でリーディングの対策はまかなえると思ったため、限られた時間の中で対策するのは有効ではないと考えてバッサリ切っています。それでは個別にどのように勉強したのか具体的にご紹介します。単語力は重要私自身は大学受験期には英単語は何となく単語帳を1周して、覚えられない単語は長文を読みながら覚える派でしたが、今回のTOEICの勉強で単語力の重要性に気付かされました。様々なTOEIC勉強法のブログなどを読むうちに、TOEICのように頻出単語が決まっている試験で短期間で点数をあげるのであればTOEIC用の単語帳を1冊完璧にしたほうがよいと考えて、上記で紹介した金のフレーズに取り組みましたが、公式問題集を解いても勉強した単語が出てきて成果を実感できました。具体的には通勤の行きの時間に新しい単語50〜100語をネット上でダウンロードした音源(http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=13545)をiPhone聞きながら、ザーッと1周し、帰りの時間に行きの時間に1周した単語をもう1周するという形で勉強していました。1周目で8割り程度覚えて、2周目で9割、3周目ではほとんど全ての単語を覚えて、よく間違える単語の目星がついたので直前期にはその単語を重点的に覚えていました。【金のフレーズ】新TOEICTEST出る単特急金のフレーズこれまではReadingpartでわからない単語があっても雰囲気で意味を類推して何となく解くということをしてしまいがちでしたが、単語帳を1周してからはだいぶ類推して解くということが少なくなったと思います。単語を学ぶことでPart5の問題も解けるようになったため点数の底上げがされたと感じました。TOEIC公式問題集は3冊を2周ずつTOEIC公式問題集はvol4〜6の3冊を書い、それぞれ2周ずつ解きました。上記の通り、勉強を始める初日に解いて1週間半〜2週間かけてListening、Readingを復習するというサイクルで試験本番までに6回分の試験を解きました。試験を解く際には特に意識せず本番と同じ時間で解くことだけ注意していました。試験自体が2時間とボリュームがあったので、試験を解いたらその日は勉強する時間が単語勉強以外は捻出できないという感じでした。リスニングはディクテーションが地味だけど効果的リスニングはTOEIC公式問題集の復習をひたすらディクテーションで行っていました。ディクテーションとはスクリプトをまったくみないまま、何度も英文を聞いて話している通りに書き写す勉強方法のことです。非常に地味で根気のいる勉強法ですが、リスニング力をあげるには非常に効果的であると感じました。慣れないうちは1文通して聞いた後に、1〜3単語ずつぐらいで音声を止めて書いて文章にするという形で進めます。Part1の短いA、B、C、Dの4文を書き写すにも結構な時間が最初はかかってしまいました。全て聞き取れなくてもある程度のところで見切りをつけてスクリプトみて答え合わせを行い、答え合わせをした後に再度スクリプトを見ないでディクテーションを行うといったサイクルで進めていました。最初のうちは全然できないのですが、だんだんと文章で頭に入るようになり、簡単な文章であれば一切止めずに書き写すことができるようになり、勉強効率もあがっていきます。非常に地道な勉強方法ですが、リスニングの勉強はややもすると、何となく聴いてしっかりと聞き取れていないにも関わらずスクリプトを読んでわかった気になって結局身についていないということがよくあるものだと思います。(過去の私がそうでした)今回の勉強で地道な勉強はやっぱり重要だということに気付かされました。仕上げに文法3周文法は仮定法や比較級などの感覚を取り戻すために、過去に解いたことのある文法問題集を3周しました。3周したといっても既に解いたことのある問題集だったため復習の要素が強く30分ぐらいでサクサクといて解説を読むような感じで進めていました。就活生であれば受験生時代に勉強した参考書かつ分量がそこまで多くないもので復習する感じがよいと思います。1周目は実際に紙に書いて説いていましたが、2周目以後は答えを隠しながらサクサク答え合わせを行うといった具合に単語帳を勉強するぐらいの気楽な感じで勉強していました。TOEIC900点は就活に有利か?TOEIC900点あることがいわゆる採用基準(参考:「スクリーニング基準」と「採用基準」の違い)に直結するわけではなく、TOEIC900点あることが決めてで内定をもらうことはないと思われます。一方で、東大、早慶レベルの学生でもTOEICの平均点は約800点(参考:上位校の平均点は789点!TOEICの点数アピールは人気企業では通用しないかもしれない)なので、TOEICで900点あればそれだけで個人として努力ができる人材だというのは伝わるでしょう。なお、入社前の内定者にもTOEICの勉強をして900点を取るのはおすすめです。特に駐在など海外勤務を希望している場合は、その本気度が伝わりますし、実際に入社めにTOEIC900点を取得することで海外系の部署に配属された内定者が複数名います。ちなみにソフトバンクであれば、TOEIC900点を取得すると100万円のボーナスがもらえる制度があるようです。参考:出産祝いに英語ボーナス、大盤ぶるまい……うらやましい「ソフトバンク」の人事制度最後にもちろん個々人のスタートのレベルに応じて勉強時間や必要な参考書は前後すると思いますが、地道に効果的な勉強を続けることがTOEICのスコアアップにつながります。英語勉強しないとなと思っている人の刺激に少しでもなれば幸いです。photobyMartinThomas 60,859 views
就活生が話しがちな志望動機「グローバルに働きたい」その理由や実情を考える 就活生が話しがちな志望動機「グローバルに働きたい」その理由や実情を考える 本記事を通して、まず、就活生が面接で語りがちな「グローバル」などの抽象的な言葉が何故好ましくないのかを理解していただき、その上で皆さん自身が抽象的な言葉である「グローバル」に具体性を付け加えていっていただけたらと思います。【本記事の構成】就活生が陥りがちなグローバルに働きたい海外勤務の形態海外で働きたいから外資系・総合商社はどうなのか就活生の考える海外と働く海外さいごに就活生が陥りがちなグローバルに働きたい・グローバル【global】世界的な規模であるさま。国境を超えて、地球全体にかかわるさま。出展:三省堂大辞林自分自身の海外生活経験や留学経験などから「グローバルに働きたい」という企業選びの軸を持つ学生は少なくありません。一方で、「グローバルに働く」ということについて、しっかりと定義まで考えている学生は少なく、何となくグローバルという言葉はかっこいいぐらいに使っているのではないかと思うことも多くあります。参考:こんにちは、20卒の内定者です。さて、最近24卒の皆さんのESの添削や相談を受けるようになりましたが、ある共通する疑問点が浮かぶようになりました。「御社ならグローバルに働けると思い志望しました」「グローバルに働けるので〇〇業界を志望しています」「主体性」「リーダーシップ」などの言葉と同じく「グローバル」という言葉は抽象度が非常に高い言葉です。「グローバル」という言葉を使うこと自体は悪いことではありませんが、「グローバル」を具体的な形にまで落とし込めている学生は非常に少ない印象です。以前参加したとある企業の面接で次のようなやりとりがありました。学生:「御社ではグローバルに活躍できる機会が若手からありますか?」社員:「〇〇さんが考えるグローバルに働くとは何ですか?」学生:「外国人の方と働くことです」社員:「それはつまり…?」学生:「英語を使えたらいいなと考えてます」社員:「それなら毎日です(苦笑)」この学生にとって「グローバル=英語を使うこと」だったようです。人によってグローバルの定義は異なると思うので彼女の考えが短絡的であるとは否定しませんが、それでも彼女とその後の選考や懇親会で会うことはありませんでした。もっとも、「グローバルに働ける(英語を使いたい)から御社を志望します」では、企業側も納得はしないでしょう。彼女はガクチカでも語学の学習をしてきたこと、自分が英語を話せることをアピールし会社で役立てたいと語っていました。もし英語を使うことが本当に重要であるならば、語学学校などで英語の先生になるのがベターなのでは?と解釈しかねません。彼女もまた極端な例であったと思いますが、「グローバルに働く」という言葉をどこかマジックワードのように考えている就活生は少なくありません。マジックワードとは、人をあたかも魔法のように思うように動かすことができるキーワード。主に意味が曖昧で、使う側の思想によって便利に扱うことが出来る言葉や幅広い意味を持つ呼称(特に蔑称)を指して呼ばれている。参考:HatenaKeywordマジックワードとはなお、自分が求める「グローバル」とは何なのかを言語化できない人や、自分の求めるグローバルな環境がある企業を知りたいという就活生には、就職エージェントneoの利用を検討してみるのも良いでしょう。エージェントを利用することでアドバイザーから、就職活動において自分が求める「グローバル」とは何なのか、客観的にアドバイスがもらえる上、志向に合う企業を紹介してもらえる可能性もあります。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。就活で抽象的な言葉を使うということ「主体的に取り組み…」「リーダーシップを発揮して周りを巻き込み…」「グローバルに働きたい…」「相手の立場に立って考える…」などの抽象的な言葉を就活生は好んで用いてる印象です。テニスサークルの練習長として主体的に働きかけることで周りのメンバーを巻き込み校内戦まで導きました。この経験から主体的に働きかけることが私の強みであり、・・・塾講師で、生徒の成績を向上させるために生徒目線に立つことを心がけました。結果、生徒の成績を向上させることができました。よくあるESの解答例を元に作成してみました。一見、よく書けているとも考えられます。ですが、「主体的に働きかけるって具体的には何をしたの?」「生徒目線に立つって具体的には何をしていたの?」といった疑問が残ります。もちろん、これらのESが選考を突破したとしても面接で上記のような質問がされるのは避けがたいでしょう。こうした抽象的な言葉は一見説明できているように見えますが、実は何も説明できていないことと同義とも言えます。参考:ESを読んだり、面接をする社員のほとんどが学生に会ったことがない人たちです。そうした人たちにわかりやすく伝える為にも抽象的な言葉はなるべく避け、なるべく具体性を持ったESを書くことが好ましいでしょう。海外勤務の形態抽象的な言葉が就職活動では好ましくない点は理解いていただけたかと思います。ここからは本題である「グローバルに働く」に具体性を付け加えていきます。3種類のグローバルに働く一口にグローバルに働くといっても大きく3種類に分類できるとunistyleは考えています。その3種類は次のように分類されます。海外出張海外赴任チームのメンバーがグローバル参考:海外出張拠点を日本に置きながら、短期間の間海外の事業所で仕事をしたり、海外の顧客先に出向するケースが海外出張になります。拠点を日本に置いている点が後述する海外駐在との大きな違いになります。海外駐在と異なり、短期間での仕事がメインのため、先週はアメリカ、来月はシンガポールと多国に行ける可能性も広がります。総合商社や各種メーカーでこのような働き方をしている社員が多いように思われます。海外駐在がメイン海外駐在の場合は拠点を海外の事業所に置くことになります。数年単位で海外に駐在し、親会社の現地法人で働くのが一般的なケースになります。一口に駐在と言っても、現地のチームをまとめる国際色豊かな場合もあれば、現地まで出向いて日本人と働くといったケースもあるようです。日本で働くのではなく、海外に住みながら働くことになるのでいい意味でも悪い意味でもカルチャーギャップを経験することが多いようです。■病欠の翌日日本「おはようございます。昨日はご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。本日からまた頑張ってキャッチアップします。」豪州「おはよう!いや〜まじ辛かったわ。でも今日のランチはチームでBBQだから頑張って来たぜ!あ、まだ万全じゃないから今日は少し早く帰るわ!」—こあらinAustralia(@freekoala5)2019年5月29日チームのメンバーがグローバル外資系企業の日本法人に多い特徴で、チームメンバーが多国籍であるという働き方があります。場合によっては日本人がチームの少数である場合もあるようで、チームの共通言語である英語をメインに使うことがあるようです。例えば英語を社内公用語に設定している楽天では、そのチームでもっとも母国語にしている言語をチームの共通言語として用いています。他にも、全世界のブレインが集まるMcKinsey&Companyでは英語について次のように言及しています。採用の際に英語力が問われることはありませんので、留学や海外居住などの経験は必須ではありません。採用面接もすべて日本語で行います。但し、マッキンゼーでは、英語での高いビジネスコミュニケーション力を身に着けることが、今後ビジネスパーソンとしてキャリアを積んでいく上では欠かせないと考えております。例年、多くの新卒入社の社員の英会話力がまだビジネスレベルに達していない為、入社前個別英語レッスン、入社後の数ヵ月から半年程度の海外語学留学などの支援制度を提供しています。参考:McKinsey&Company採用情報海外出張・駐在、多国籍なメンバーと仕事がしたいなら、どれを選択したとしても英語力は必要不可欠な様です。自分はどの形態で働きたいのか海外出張が多いのか、海外駐在が多いのか、海外に行くことは少ないが多国籍チームで日本で働く方がいいのか…etc、企業ごとにその形態も異なっています。特に海外駐在となると、全ての業界・企業が行けるのかというとそうではなく、金融・総合商社・メーカーなど海外とビジネスをしている一部の業界に限られます。日本を軸足にグローバルに働きたいのであるならば、海外出張・多国籍な人が集まる企業を志望するべきでしょうし、海外に完全に軸足を置きたいのならば海外駐在がメインの企業を受けてチャンスを増やすべきでしょう。海外で働きたいから外資系・総合商社はどうなのかここまでで「グローバルに働く」ことへの入り口である、働き方の3形態への理解を深めていただけたと思います。ここでは、より具体的な例を提示しながらより「グローバルに働く」ことへのイメージを深めていただきたいと思います。海外で働きたいから外資系・総合商社は合っているのか?海外に行けるなら総合商社や外資系企業だとなんとなく考えてしまいがちですが、実際のところはどうでしょうか。次の図を参照してください(参考:東洋経済ONLINE)。人数で見ると、トヨタ自動車・ソニー・デンソーなどのメーカーが多いことがわかります。ただ人数比の視点で見ると、総合商社4社での海外勤務の割合が20%を超えていて、5人に1人が海外勤務を経験していることがわかります。割合に着目した場合、総合商社であれば海外勤務の機会は広がるといった考えは間違いではないと言えます。とはいえ、メーカーを志望する学生と総合商社を志望する学生ではそもそもの層が異なります。総合商社では、あらかじめ海外駐在を志望する数多くの社員達の中から選ばれなければいけないという観点を忘れてはいけません。商社が海外勤務が多いことがわかりましたが、上位10社の中には外資系企業の名前は入っていませんでした。外資系企業だと海外に行けないのか総合商社や大手メーカーが海外勤務者の人数・比率が高いことには納得できる一方で、外資系企業も海外勤務者数が多いようにも思われます。それでも、先程の上位10社には外資系企業はランクインしていませんでした。このロジックを解くには、まず外資系企業とは何であるか、その根本を理解する必要があるでしょう。外資系企業とは、外国法人又は外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業をいう。引用:Wikipedia外資系企業もっと簡単に表現するのであるならば、外国企業が日本でビジネスをするために立てた(買収した)会社です。より深く読み解くと、外資系企業は外国の企業が日本を含めたアジア圏でのビジネスチャンスを拡大するために設立されているとも言えます。海外出張・赴任は企業にとっても費用の面で大きく負担がかかります。そのため、外資系企業は日本法人を設立することで現地の日本人を雇いコストを削減しているとも考えられます。可能性は0ではないと思われますが、海外展開を狙う日系企業と比較すると海外出張・赴任は少ないことは否めません。しかし外資系の場合、一部の優秀な人が本社に逆スカウトされる形で海外勤務になることもあるようです。ここまでで、・海外出張・赴任→総合商社・メーカー(が多い)・外資系企業≠海外勤務のチャンスが増えると情報をもとに確認することができました。間違えてはいけないのが、100%全ての企業がこのケースに当てはまるのではなく、平均値を取った場合にこのような結果になると予想ができると言えるということです。就活生の考える海外と働く海外もう1点就活生と話をしていて気になった点がありました。「海外勤務と聞いてどこで働いているイメージがある?」と聞くとNY、ロンドン、シンガポール…etcとどうも有名都市の名前が上がり、海外旅行と同じ感覚で捉えている様に思われました。仕事(ビジネス)であって旅行(遊び)ではない至極まっとうな話ですが、海外勤務・駐在は仕事の一環であって旅行ではありません。「何を当たり前のことを?」と疑問を持つかと思いますが、この前提を落として考えている人が多い印象です。例えば総合商社の勤務地と聞いてイメージが湧くでしょうか。総合商社勤務50人をランダムにピックアップし、勤務地の割合を出しているデータがあったので紹介します(参考:世界の常識に宣戦布告)。サンプル数が50人と少ないために信頼性が高いとは一概には言えませんが、上記の様な結果になっています。50%近くがアジア圏に赴任していることが伺えます。ロンドン・NYといった所謂人気都市が属する北米・ヨーロッパは10%にも達しません。このロジックはとても単純で、先程の海外勤務者が多いメーカー系の場合、工場をアジアに持っています。海外駐在する場合、工場の生産管理や現地での原材料調達などに出ることが多いようです。総合商社も同様で、エネルギー事業や食品事業などの場合は、商品を扱っているタイやインドなどアジア圏中心の赴任になるようです。Facebookで見かける商社マンやメーカーで海外駐在している社員の近況報告も、どちらかといえばキラキラ海外主要都市で働いている様子よりかは、海外の地方都市で泥臭く働いている様子を多く見かけます。とはいえ主要都市で働きたい金融街と聞いて頭に浮かぶのはNYのウォール・ストリート、ロンドンのシティなどでしょうか。就活生が憧れる海外勤務地はおおよそこれらの地域に当てはまるのではないでしょうか。これら主要都市には各国の企業の支社が集まる傾向があります。そうした支社は外国での本社機能も果たしているため、集まる人材も優秀層が多いようです。そのため、若手から積極的に配属される機会はあまり多くないと思われます。金融業界のトレーダーや投資部門に就職することができれば早い段階からそのような主要都市に配属される可能性はあるかもしれませんが、決して多くはないでしょう。まず、配属リスクです。メーカーの場合、全国各地に工場がある場合がほとんどです。そのほとんどが、都会から離れた田舎にあると思います。仮に海外勤務になったとしても、田舎の可能性はあります。参考:大手メーカーのリアル〜メーカーの抱える問題点いついて僕が思うこと〜狙った海外都市で働きたいという就活軸をお持ちの方ならば、わざわざ日本企業を通さずとも海外の現地法人を受検することが一番確実で早い方法とも言えます。で、なんで日本じゃだめなの?次に大前提になりますが、グローバル、グローバルって言うけど「なぜ日本ではダメなのか?」といった部分にフォーカスします。海外で新規ビジネスを創造していきたいです海外の教育関連分野に携わりたいです。ミャンマーの教育格差をなくしていきたいです!上記は一例ですが、このような志望動機をよく目にします。志高く素晴らしい志望動機ですが、ひねくれ者の私や一部の面接官は「それ海外でやる必要ある?」と疑問を持ってしまいます。新規ビジネスをなぜ海外でする必要があるのか、日本でビジネスを作ってはいけないのか?日本にも教育格差の問題はある。それなのになぜ日本よりも先に海外の教育格差なのか?実際に海外でインターン経験があったり、海外教育関係のNPO法人に務めた経験がある人であるならば、自身の具体的な経験から志望動機を語ることができています。何も経験がないまま、いきなり「ミャンマーのビジネスを推進したい!」と語っても面接官はびっくりするだけです。ガンジー就活生とは「世界平和に貢献したい」「皆の笑顔が私の原動力」などなど、聞いてる面接官も思わずうわっとなってしまいそうな綺麗事を話してしまう就活生のことです。企業理念にも敏感で、企業理念の素晴らしさを面接で語ってしまったりします。参考:なぜ「グローバル」なのかに限らず志望動機を語るさいなどにも自身の経験に紐つけることで説得力を増すことができるでしょう。手段と目的最後に手段と目的の部分に着目します。手段と目的が入れ替わってしまうことは多々あります。手段の目的化というものがある。速く走るために必要なスキルがあるとして、その習得に一生懸命になっているうちに、そのスキルの習得自体が目的になってしまうというもの。本来の目的が何だったのかを見失ってしまうこと。—DaiTamesue(為末大)(@daijapan)2014年11月3日こちらは元日本代表の陸上選手の言葉です。早く走る(目的)為にフォームの改善(手段)や筋力アップ(手段)が必要なのであって、気がついたらフォームの改善、筋力アップなどの手段が目的になっている。これと同じようなことが日常生活では多々あります。英語が話せるようになるためにTOEICの勉強をしているのであって、気がついたらTOEICのスコアを上げることが目的になっている。。。痩せることが目的でダイエットしているのに、ダイエットすることが目的となっている。。。医者になるために医学部に行くのであって、気がついたら医学部に行くことが目的になっている。。。グローバルの例も同じで、仕事を通して成し遂げたいこと(目的)の為にグローバルに働く(手段)のであって、グローバルに働くために会社を選んでいるわけではないと思います。グローバルに働くことは手段であって、目的ではないことを見落とさないようにするべきでしょう。理解はしていても、手段と目的が入れ替わった君の名は。のような状態に就活生は陥りがちなので注意が必要です。さいごにグローバルに働くということに対して具体的なイメージを持つことができたでしょうか。グローバルに働くと一口に言ってもその形態は大きく3つあり、更にどこで働くかによって無限通りの組み合わせがあります。「グローバルに働きたい」と口を揃えて就活生は語ります。特に留学の経験のある学生や語学系学部の学生がこのように強く語っている印象を受けます。自分が考えるグローバルを明確にしていく必要があるのではないでしょうか。繰り返しになりますが、グローバルに働くのは手段であって目的ではないことを念頭に置き、本記事が改めて自身のキャリアについて考えるきっかけになっていったら幸いです。・・・・ 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【第1章:某日系大手人事が語る】「インターンに参加するやつは出世する」 【第1章:某日系大手人事が語る】「インターンに参加するやつは出世する」 就職活動において「インターンが重要だ」という話は誰もが一度は耳にしたことがあると思います。視野を広げる・ワークの経験を積むなど参加する理由はそれぞれですが、やはり気になるところが本選考で優遇があるかというところだと思います。下記のエントリーにあるように、「本当に本選考に一切関係がない」インターンというのはほぼないと考えた方が無難です。参考:今回は、就活生であれば多くの方が知っているであろう某日系大手企業で人事の経験がある谷元さん(仮名)にお話しを伺った内容をもとに、3回に渡って採用活動の裏側について深堀っていきたいと思います。普段の選考準備ではまず触れることが出来ない、実際の人事の目線から忌憚のない意見や情報を得ることが出来ました。【その他の「某日系大手人事が語る」シリーズ】今さらですけど...インターンって本選考に関係あるんですか?先ほどの紹介で早速触れましたが、インターンは本選考と関係があると考えた方が無難です。ただ、就活生の皆さんも気になるところだと思いますので念のため聞いてみました。「関係ないわけないじゃない。もちろん企業とかその中のインターンの種類によるかもだけど、『本選考には関係ありません』は基本的に建前と思った方がいいよ。」予想通りの回答が返ってきました。そもそも「本選考には関係ありません」と企業が言うのは経団連が規定しているいわゆる"就活ルール"の存在のためですが、過去のいくつかの記事で紹介した通り、就活ルールは廃止の方向に向かっていくことが予想されます。特に本記事執筆時点(2020年5月時点)では新型コロナウイルスの感染拡大が世界的なトピックとなっていることから、この手の議論については再燃している印象があります。ただし、現段階での"廃止"がどういった意味を指すかは正確な情報把握が必要です。参考:KDDIや富士通といった代表的な日系大企業も通年採用にシフトしている昨今。経団連の指針を遵守することが絶対的な正義という風潮も薄れてきていることから、「本選考には関係ありません」とわざわざ述べる企業も少なくなっていくことが予想されるでしょう。参考:KDDI:2021年度よりKDDI新卒採用で通年採用を開始参考:富士通:新卒や既卒を問わず、いつでも応募可能な通年採用を開始「本選考には関係ありませんマニュアル」がある?関連して、谷元さんのご友人の企業では以下のような取り決めがあったようです。「『本選考とは関係ありません』に関連して、インターンとの関連性や選考時期について『こう質問されたらこう返せ』というマニュアルみたいなのがあったらしいんだよ。例えば企業が不祥事を起こしたときに記者やお客様に何か質問されたら、『私個人では回答できかねますので、広報部までお問い合わせください』ってテンプレで返すように言われるイメージだね(笑)。」いかにも世間がイメージする大企業らしい対応の印象です。よく、大企業VSベンチャーの二元論で「大企業は意思決定が遅い」という話がありますが、採用活動でも意思決定に時間がかかるということが往々にしてあるようでした。例えば合同説明会で人事が実施する会社説明のプレゼンテーションでは、以下のような話もされていました。「プレゼンって学生相手に企業の魅力を伝える華やかなものに見えるかもしれないけど、結局あれも会社の指示通りのことを喋っているだけみたいなものだからね。パワポは直属の上司にレビューして貰って→偉い人の前でプレゼン練習して→それが通ったら更に偉い人の最終承認を得るみたいな感じで、何ならそれまでの仕事より稟議が大変だった。」人事は学生からすれば企業の顔であるため、余計に慎重になるところなのかもしれません。また、意思決定の階層化に直面するのはプレゼンのときではないようです。「これも別企業の人事の人の話で僕自身は経験していないんだけど、インターンで出す昼食のお弁当を複数案出して、偉い人に実食レビューして貰ってからどれにするか決めた代があったらしいね(笑)」ここまで来ると特例かもしれませんが、それだけ人事の方も一人のサラリーマンして奔走してらっしゃるのが何となくでも理解できるでしょう。一番気になるところで...インターン参加者の優遇ってどう決めてるんですか?インターンに参加する目的はもちろん人それぞれではありますが、「内定獲得や本選考の優遇に繋がるか」というのは多くの就活生にとっての関心事でしょう。「ウチの会社もインターンルートの早期選考があるけど、『どれだけ早く呼ぶか/優先的に評価するか』については確かにインターン中の取組みはある程度関係している。でも、優秀だったらそれだけ早く呼ばれるというわけでもなくて、文理や他に受けている企業の選考状況とか色々考慮しているんだ。だからインターンとかその後のイベントとかでも他に受けている企業は出来るだけ情報収集するように言われていた。」人事としては「内定を出したら本当に自社に来てくれるか」は大きな関心事であることから、他社の選考状況というのも気になるところなのでしょう。「こいつなら自分自身の元で働かせて育てたい。」その方が面接で見ていることはこういう学生であるかどうかということだそうです。そのための要素として、素直か、ガッツがあるか、言ったことをしっかりと自分で考えながらやれるか、仕事をやめないかの4点を上げていました。参考:また、内定出しに関連して以下のような話も伺いました。「今の学生さんってさ、最初に1社内定が出たら気が緩んでもうそこでいいかなって考える人って意外と多かったんだよね。実際内定出したときに『先に〇〇社から出たんでもうそこで決めちゃいました。』って正直に連絡して来た子もいたなあ。」就職活動の早期化・長期化が指摘される昨今ですが、学生の採用においてはこのように「先手必勝」のケースはそれなりに多いようです。特にインターンの頃から長期的に接していた学生からの内定辞退は仕方ないことと思いつつも、やはり機会損失を感じてしまうことも多いとおっしゃっていました。unistyleでも「複数内定を獲得し納得したキャリア選択に繋げること」をコンセプトに掲げていますが、複数内定獲得の大きなメリットは「自分のキャリアをよりリアルに考えられること」です。選考対策として業界比較/企業比較をしている時と比べて、「本当に自分の決めだけで入社できる状態」というのは想像以上にリアルな緊張感があります。理屈抜きで自分がやりたい仕事を真剣に考えることに繋がります。皆さんはこういった人事サイドの声も把握した上で、「それなりに納得できる企業から1社内定出たからそれで終わり」のような考えには至らない方が自分のためになるということは認識しておくべきでしょう。人事とは、一人の人間であるここまで「優秀な学生と内定出し」という話をしましたが、でも触れた通り、「その学生が優秀かどうか」というのは内定出しの一つの基準に過ぎません。「インターンとかでいろいろな学生に会っていると、優秀かどうかとか関係なく正直何となく気に入った学生って出てくるんだよね。もちろん自分の一存でそういった子が即内定なんてことは無いけれど。後は単純に『インターンが楽しかった』とかそういう話してくれるだけでも、頑張って準備してきて良かったなと思うね。」この話を聞いて、これまでの人事のイメージとは少し違ったという方もいるのではないでしょうか。人事の方というのは何か特別な存在に感じてしまうかもしれませんが、結局のところ一人の人間・サラリーマンに過ぎません。学生からすれば内定を出してくれるかそうでないかの判断をする人であることから、何だか自分の対戦相手みたいなものに見えてしまうこともあるかもしれませんが、このように直感的な判断も普通にする人物であることは把握しておくべきでしょう。他にも選考初期に多く登場するリクルーターですが、こちらも一般社員として普段の業務がある合間を縫って学生に会っている人がほとんどです。自分の担当業務の進捗が芳しくない中で選考を行うときは、正直面倒に感じることもあったと聞きます。リクルーターも全員が全員良い学生を見極めようと真剣に選考しているわけではないということです。新卒就活では能力や実績よりも「人柄」の方が重視されるという話はしばしば耳にしますが、それは何もポテンシャル採用で自社で育て上げるからだけではありません。人柄は理屈抜きで人の心を動かすベースとなるものであり、中途面接でも見られる重要な要素になります。受付の人にも挨拶する・面接が終わったら笑顔でお礼をするというのはマナーとして語られることが多いですが、人に対するあるべき接し方として自然と出来るようになることが肝心と理解できることかと思います。「インターンルートの子ってやっぱり優秀な割合が高いから、ウチの場合辞退率もやっぱり高いんだよね。それでも、「他社に取られた」と嘆くのではなく、まずはキャリア選択は個人の自由なのだから前提として応援してあげること。そして、どういう考えを経て他社に行ったのかを出来る限り汲み取って次に活かすことが大事だと思ってるよ。」もちろん世の中にはのような企業もほんの一部存在しますが、本チャプターでは人事の目線を把握することで、自身の選考に繋げていただければと思います。インターンに参加する人は出世する?内定獲得や本選考の優遇に繋がることで有名なインターンですが、どうやら場合によっては内定後も恩恵を受けることがあるようです。「これは多くの企業であるケースだと思うけど、採用試験や入社2~3年ぐらいの評価である程度最初の出世ルートに乗るかどうかが決まったりする。僕は配転の業務も担当したことがあるけれど、そこで分かったのは、肌感的にインターンルートで入社した人は入社後も出世しやすいということだね。」中々衝撃の事実ですが、たかだか大学3年や修士1年で参加したインターンがその後の長い社会人生活の出世まで関わるということでしょうか。インターンルートだと自動的に出世ルートに乗るということでしょうか。この話については理由まで直接深堀りは出来なかったのですが、下記のような要因が考えられるでしょう。インターン生が出世する理由(1)内定時の評価が高い可能性谷元さんの話からしても、「採用試験の評価」が高いことはその後の出世に関わるケースがあります。例えばメガバンクの場合、(真偽は別として)初期配属が山手線の内側だったら出世コースだという噂は多くの方が聞いたことある話かと思います。イメージとしては、高学歴の内定者が首都圏を希望すれば東京23区のどこかに配属されるとすれば、そうでない学生は東京の市、もしくは都外に配属されている感じです。参考:正直ESや数回の面接でその学生が本当に優秀かどうか見極めるのは難しいわけですが、インターン組というのは相対的に人事と多くの接点を持っており、内定を獲得している以上はその中でも評価された人が残っているはずです。単純接触効果で長い間接点を持ち続け、最終的に自社に就職することを選んだ人材を評価することは自然なことはないでしょうか。インターン生が出世する理由(2)人事だけでない、現場社員との接触効果インターンを通して学生が接点を持つのは人事だけでなく、座談会やメンター役として複数の現場社員と接点を持つことになるかと思います。基本的にこういった場に登場する社員というのは、その企業のエース格である優秀な社員であることが多くなっています。入社後にどれだけ成果を上げたとしても、結局昇進に関わる評価をするのは上司という一人の人間です。直接的にインターン中に出会った社員が上司になることは稀だとしても、学生うちから企業に評価されている社員と多く接点を持つことは、自分の立ち回り方に参考となる部分が多いはずです。学生時代にエース級の社員からフィードバックを貰えるのは貴重な機会という観点からも、インターンに参加する意義があると言えます。インターン生が出世する理由(3)早くから慣れない環境に飛び込み、成果を出せるこちらは「参加した」ことによる直接的な効果とは離れますが、個人的にはこれが一番大きいのではないかと思っています。就職活動の早期化はあらゆる場面で指摘されていますが、早く動き出すことで有利になるのは間違いありません。多くの大学生は3年生になるまでこれといって企業や社会と接点を持たずに学生生活を謳歌していますが、そんな中でインターンという行動に移せる早さというのはポイントの一つだと思います。最初のインターンというのは誰しも緊張するもので、エントリーの段階から何となく腰が重く感じてしまうこともあるのですが、そこで一歩生み出す勇気は非常に大切です。テクノロジーが発達し変化の激しい今の時代、自分の居慣れた環境でぬくぬくと得意になっているのでは競争に置いていかれるのは企業も就活生も同じです。すなわち早い段階で自分がこれまで経験したことのないような環境に飛び込む行為はそれ自体が評価対象であると言えるでしょう。特に22卒の場合は新型コロナウイルスの関係で、これまでの先輩通りの流れには当てはまらないことが増えることが予想されるため、自ら早く行動しにいくことの重要性はより高まると考えられるでしょう。ちなみに下記のエントリーにあるように、早く出すことそれ自体が内定に繋がるというケースもあるようです。参考:最後にもちろん「将来出世できそうだから今のうちにインターンに参加しよう」とそれ自体を目的にすることはあまり推奨できませんが、企業の立場からするとインターンに来た学生を結果として長期的に評価することには一定の納得感があります。第2章以降でもこういった人事の裏話から就職活動を深堀りしていきますので、是非最後まで合わせてご覧ください。【「某日系大手人事が語る」シリーズ】 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