自動車業界とは?構造・市場規模・職種・仕事内容を解説

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最終更新日:2024年11月14日

そこで本記事では、自動車業界とは何かについて、構造や市場規模、職種別の仕事内容を解説していきます。

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自動車業界とは

自動車業界とは?自動車業界とは、自動車やバイク、バスやトラックなどを含めた完成車を扱う自動車メーカー、部品や素材メーカー、販売会社などの領域を扱う業界です。

車には何万点もの部品が使われ、ブランド別の販売網などがあり、自動車の製造から顧客の元に届くまで非常に多くのステークホルダーが関与しています。

また、自動車の修理やメンテナンス、レンタカーやカーシェアなど自動車に関連した各種サービスを広く自動車業界と捉える場合もあります。

このように、自動車業界と一口で言っても、扱う事業領域が幅広く、構造が複雑な業界となっております。

そんな自動車業界は、就活生の間で人気の高い業界となっております。

以下のグラフは20卒及び21卒の学生の希望業界のデータをまとめたものとなっています。

 

※2019年12月6日時点でunistyleに登録している20卒・21卒の学生(20卒は有効回答数76,388人、21卒は有効回答数25,200人)をもとに、会員登録時に回答していただいた志望業界のデータを参考に作成されています。

上記の図から、自動車業界を含むメーカーは、IT・情報通信や金融・保険などを抑えての上位3位と、大変人気の高い業界であることがわかります。

上位大学別人気業界ランキングについて知りたい方は以下の記事を併せてご覧ください。

参考:上位大学別人気業界ランキング|上位大学ではコンサルが商社を抜き志望業界1位に

自動車業界の構造

自動車業界の構造ここでは、自動車業界の構造について詳しく紹介していきます。

上記の図でも示されているように、自動車業界には様々な分野が存在します。

その中でも、自動車業界の主要となる分野は以下の4つとなります。

自動車(完成車)メーカー
自動車部品メーカー
自動車ディーラー
自動車関連サービス

以下では各分野についてそれぞれ詳しく紹介していきます。

自動車(完成車)メーカー

「自動車(完成車)メーカー」は下請け企業から届いた部品を組み立て自動車を完成させる企業です。

皆さんがよく知るトヨタ、ホンダ、日産といった企業は自動車(完成車)メーカーに該当します。

自動車(完成車)メーカーの業務は自動車の研究・開発・設計・製造と販売会社への販売であり、ピラミッド型と呼ばれる自動車業界ビジネスの頂点に当たります。

以下が国内の主な自動車(完成車)メーカーと代表的な商品名になります。自動車(完成車)メーカーは広告に非常に力を入れているため、CMなどで聞いたことのある車も多いのではないのでしょうか。

  • トヨタ自動車「プリウス」
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • ホンダ(本田技研工業)「N-BOX」
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • 日産自動車「ノート」
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • マツダ「ロードスター」
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • SUBARU(富士重工業)「フォレスター」
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • スズキ「スペーシア」
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
参考:【企業研究】自動車業界主要3社(トヨタ・ホンダ・日産)の強みや社風を比較
→自動車(完成車)メーカー大手3社の業績・社風比較のみならず、求められる素養に関しても触れていますので、志望動機作成に是非役立ててみて下さい。

自動車部品メーカー

「自動車部品メーカー」は自動車完成に必要な各部品を上記で述べた自動車(完成車)メーカーに販売するBtoB企業となります。

自動車部品メーカーは自動車(完成車)メーカーの傘下に属する企業や独立系の企業がありますが、中でもトヨタ系の系列企業が高い売上高を誇っています。

以下が国内の代表的な自動車部品メーカーになります。

  • デンソー
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • アイシン精機
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • 豊田自動織機
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • ジェイテク
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
参考:デンソーの選考フロー別対策|ES・Webテスト・面接まで
→デンソーの選考対策について述べられた記事ですが、部品メーカーのビジネスモデルにも触れているので是非確認してみて下さい。
参考:トヨタ王国と就活〜トヨタ神話に関するアレコレ〜
→ここまで述べたようにトヨタは部品メーカーなどの関連会社と強力なグループ体制をとっており、それは「トヨタ王国」と呼ばれています。本コラムではその実態に迫っていますので、トヨタ志望者は是非目を通してみると良いでしょう。

また、直接的には自動車業界に属しませんが、自動車の重要パーツの鉄鋼品を仲介する「総合商社鉄鋼部門」「鉄鋼系専門商社」なども自動車部品メーカーに関連しているとされています。

日本の自動車業界は古くから部品を海外から輸入して、日本国内で自動車を生産する加工貿易を行ってきたため、現在においても海外から鉄鋼を調達するために総合商社や専門商社は欠かせない存在ということがわかるでしょう。

自動車ディーラー

「自動車ディーラー」は、一般消費者に対し、実際に自動車を販売する企業です。

ディーラーは一般的に自動車(完成車)メーカーと契約を結んでいる販売業者を指します。

つまり、完成した車を私達最終消費者に販売するのは完成車メーカーではなく自動車ディーラーと呼ばれる「自動車販売店」となります。各社で専用の販売店を持っていることが多く、トヨペットやHonda Carsなどがこれに当たります。

以下が国内の代表的な自動車ディーラーになります。

  • トヨペット
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • Honda Cars
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • ヤナセ
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから(※外部サイトへ遷移します)

自動車関連サービス

「自動車関連サービス」は、その名の通り自動車に関連するサービスを提供する企業のことを指します。

自動車に関連するサービスは非常に多岐に渡ります。中古車販売や駐車場サービスだけでなく、車にカーナビなどのシステムなどを提供する「IT会社」や販売店とともに自動車保険を販売する「損害保険会社」なども関連サービスに含まれます。

近年はカーシェアリングサービスが普及し、業界全体に大きな影響を与えつつあります。今後、自動車との関わり方が変わる中で新たなサービスも誕生してくるかもしれません。

以下が国内の代表的な自動車関連サービスになります。

  • IDOM
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから(※外部サイトへ遷移します)
  • タイムズ24
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから(※外部サイトへ遷移します)
  • オリックス(カーリース)
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから
  • 東京海上日動火災保険
    →詳細な企業研究を行いたい方はこちらから

自動車業界の市場規模

自動車業界の市場規模ここでは、自動車業界の市場規模について解説していきます。

業界動向サーチ」によると、自動車業界の市場規模は69.6兆円となっており、金融(65.6兆円)や総合商社(53.7兆円)を凌いで業界全体で3位です。

以下のグラフでは、自動車業界の過去11年間の市場規模の推移を紹介します。

また、「日本自動車工業会」によると、自動車関連就業者数は542万人と日本の全就業人口の8.1%となっています。

これらの数値からも自動車産業が日本を代表する基幹産業であるということが出来るでしょう。

自動車業界の職種・仕事内容

自動車業界の職種・仕事内容ここでは、自動車業界の職種や仕事内容について解説していきます。

自動車業界特有の職種は以下の3つです。

  • 研究開発
    研究開発、商品開発、生産技術など
  • 企画・販促
    商品企画、マーケティング、資材・部品調達、営業企画、販売促進、海外事業支援など
  • 生産
    品質管理、生産企画、量産開発、生産ライン設計など

以下では各職種の仕事内容についてそれぞれ詳しく紹介します。

研究開発の仕事内容

研究開発では、電子技術、モーター、エンジン、トランスミッションなど様々な分野からそれぞれの専門家が集まり各種自動車の研究・開発を行います。

また、ハイブリッドや電気自動車など次世代自動車の研究や開発、生産技術の向上などを手掛けます。

様々な分野に対して研究開発を行うため、各分野によって求めらる専門知識やスキルが大きく異なります。

例えばホンダでは、研究開発の部門において「二輪」、「四輪」、「ライフクリエーション」、「航空機・航空機エンジン」、「基礎技術」と多くの分野が存在しております。

研究開発の職種を志望する就活生は、研究開発の中でも何の分野に携わりたいのかをきちんと知っておくと良いでしょう。

企画・販促の仕事内容

企画・販促は主に事務系の職種となります。

新車の企画やコンセプトの立案、営業企画、マーケティング、消費者動向調査、資材や部品の調達、物流・生産企画、販売促進、海外事業支援など多くの職種があります。

これらの業務に一貫して求められることは、消費者が欲しいと考えている車を考察し、新しい車のアイデアを練り上げることです。ユーザーの使用想定や、商品のアピールポイントなどを自社のブランドイメージと掛け合わせ、あらゆる角度から新しい車を作っていくクリエイティブな仕事です。

生産の仕事内容

生産では、需要に応じて過不足なく部品を手配し、生産量を調整していく生産管理業務を行います。そのため、市場の売れ行きに応じて部品発注計画を綿密に立て、たとえ数台でも消費者の求める納品期日に間に合うように生産することが目標となっています。

また、総合商社や自動車部品メーカーといった企業からの部品調達業務もこの部門の役割です。上記の自動車業界の構造図で述べた通り、自動車部品は多くを外注に頼っており、数値にすると車一台につき、3〜4万個、そのうちの7割ほどが外注となっています。

更に、自動車の新車の企画、開発、生産、そして販売に至るまで、全体日程の立案とその進捗管理マネジメントを手掛けるの新車進行管理業務にも携わります。

どのようなクルマにするか、どのような技術を搭載するか、どのようなつくり方をするか、どこで製造するか、販売時期はいつが最適か、様々な要件について関係部署と打ち合わせを重ねたうえで「大日程」を策定し、プロジェクトを計画通り進めるための進捗管理を行います。

最後に

最後に本記事では、自動車業界とは何かについて、構造や市場規模、職種別の仕事内容などの大枠を紹介してきました。

自動車業界について少しは知ることができたでしょうか?

自動車業界の大枠を理解することで、自分が本当に自動車業界に興味があるのかどうかを確かめることに繋がります。

本記事を参考に、自動車業界への理解を深めましょう。

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