Web適性検査の対策・練習方法|問題例と解答を基に練習しよう!
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最終更新日:2024年11月08日
本記事では、就職活動で避けては通れないWebテスト・及びテストセンターの対策方法・練習方法について解説していきたいと思います。
Webテストは最も対策が容易な選考フローである
就職活動では数々の選考フローを突破するために対策が必要になるわけですが、中でもWebテストは最も対策がしやすい選考フローだと考えられます。
その理由を2点に分けてご説明します。
Webテストの評価は客観的な評価
では、Webテストが何故最も対策がしやすい選考フローなのでしょうか?
一つ目の理由としては選考フローの性質が考えられます。具体的にお伝えすると、面接などの選考フローと異なり、Webテストは明確な回答と合格基準があるという点です。
この二つ以外にもエントリーシートやグループディスカッションといったフローがありますが、問いに対して正解がないという点では面接と共通と考えられます。
他にも、回答だけでなくマナーや伝え方など気にしなければならないことが面接には多かったり、人間が評価するがゆえにどうしても主観的な部分が出てしまったりと、絶対の対策が面接にはありません。
一方でその他のフローと比較し、Webテストは始まってしまえば合格点という点数を取ることだけを考えればよく、そこで出てくる問題も必ず唯一の正解があるため、評価が客観的であり、対策がしやすい選考フローではないでしょうか。
多くの企業ではWebテストを足切りとして用いており、正答を重ねてその足切り点数さえ超えていればWebテストは確実に通過できます。
何を当たり前のことをと感じるかもしれませんが、これこそが他のフローとは異なるWebテストの最大の特徴だと言えます。
上記のとおり、面接と異なり絶対の正解が用意されており、点数を上げることだけを考えればいいのなら、そのための方針も立てやすいと言えるでしょう。
また、性格検査については必ずしも正解数による点数の良し悪しという基準にはなりませんが、全員の設問ごとの回答を逐一確認しているわけではなく、ある程度まとめて分類化・点数化された結果で合否を判断しています。
「形式ごと」の対策・練習が全て
Webテストには複数の形式が存在しており、対策はその形式ごとに行う必要があります。
しかし、「形式ごと」と言ってもそれぞれでどのように出題されるかは事前に判明しており、後はそれに沿って対策すればいいだけです。
また、Webテストは練習についても会場に出向く必要がないという点で取り組みやすいのと思います。
同じく出向く必要がないエントリーシートと比較しても、例えば志望動機をどう書こうか悩んでしまうということはあるでしょうが、Webテストはマイページさえ作ってしまえばボタン一つで練習をスタートさせることができます。
ですので、各選考の中でも対策の敷居は低いため、是非早期から対策を始めてください。
Webテストの種類
続いてはWebテストの種類についてご紹介していきます。本記事では特に多くの企業で課されている主要なものを紹介します。
上記の表に掲載しているテストが主要なものになりますが、その中でも特に出題確率の高い「SPI3・玉手箱・CAB・TG-WEB」に関し、各テストの概要や内容を以下にまとめました。
また、参考記事ではそれぞれのWebテストについての詳細や対策法についてもまとめていますので、併せてご覧ください。
SPI3
概要
リクルート社が提供する最もメジャーなテストです。どの業界・企業を受けるにしても対策することが望まれます。なお”3”はバージョン数であるためSPIとSPI3は同様のものと捉えて問題ありません。
■基礎能力
言語+非言語 (約35分)
■性格
(約30分)
※テストセンターでは、オプション検査(英語検査、構造的把握力検査)が実施される場合あり
・SPIとは
・SPIの対策
∟SPI対策初心者向け~上級者向けまとめ
∟SPI言語対策
∟SPI非言語対策
・SPI対策用の本
・SPIテストセンターについて
∟SPIテストセンター対策
∟SPIテストセンター高得点の判断基準とは
・SPIを使用している企業一覧
・【unistyleオリジナル】SPIテストセンター問題集(非言語ver)|解答・解説
玉手箱
概要
玉手箱は日本SHL社が提供する適性テストです。自宅受検型のWebテストでトップシェアを誇り、SPIに次いで有名な適性テストと言えます。
■言語
論理的読解/GAB形式 (32問/15分)
趣旨判定/IMAGES形式 (32問/10分)
趣旨把握 (10問/12分)
■計数
四則逆算 (50問/9分)
図表読取 (29問/15分)
表推測 (20問/20分)
■英語
論理的読解/GAB形式 (24問/10分)
長文読解/IMAGES形式 (24問/10分)
■パーソナリティ+モチベーションリソース
CAB
概要
CABはSE、プログラマー等のコンピューター職向けの適性テストです。そのため、基本的にはIT系企業でSE、プログラマー等を採用している企業で利用されています。
■能力
四則逆算 (50問/9分)
法則性 (30問/12分)
命令表 (36問/15分)
暗号 (30問/16分)
■性格
(68問/約20分)
TG-WEB
概要
近年、有名企業等で実施される事が多いテストです。難易度が非常に高く、他の適性検査では出されないような問題が多く出題されます。対策が必須のテストといえるため、志望業界、志望企業で出される場合は十分に準備をして望みましょう。
■言語
従来型:12問/12分
新型:34問/7分
■計数
従来型:9問/18分
新型:36問分/8分
■英語
(10問/15分)
■性格
Webテストの具体的な対策方針
続いては、Webテストの対策をする上での具体的な方針について説明していきます。大枠の考え方としては上図の通りですが、実際にWebテスト対策はいつ頃から始めるべきでしょうか?
これについて言えることはただ一つ、「早く始めれば始めるだけいい」。これに尽きると思います。
Webテストは対策すればするほど結果が出るフローであり、ただただ対策あるのみです。面接などでは業界や企業ごとにいわゆる "相性" というものが存在しますが、Webテストの場合はあったとしても形式ごとの得意/不得意ぐらいでしょう。
また、Webテストの対策は「企業研究は業界研究が前提」のように他のやるべき要素と関連があるわけではなく、対策本さえあればいつでも対策をスタートさせることができます。
一応の目安としては12月~2月がテスト対策の時期と言えるかと思いますが、webテスト対策以外にも多くの準備が必要ですので、少しずつでも早めに対策を始めることを勧めます。
本記事では対策のポイントを以下の4つの観点から解説します。対策方法に絶対的な正解というものはありませんが、参考にしてもらえればと思います。
- 志望業界・志望企業の出題形式を知る
- 志望業界・志望企業が明確でない場合はひとまずSPI3を勉強する
- SPIテストセンターの勉強だけは早めに着手する
- 志望企業と同形式で実施する企業で練習する
志望業界・志望企業の出題形式を知る
webテスト対策の第一歩として、まずは志望業界・志望企業でどの形式のWebテストが用いられているかを調べましょう。
Webテストは回答の使い回しができず、企業ごとに受験する必要があるため、出題形式を事前に把握しておくに越したことはありません。
上記書籍では、1,300社程度のインターン・本選考で課されたWebテストの形式についてリスト化されたものが紹介されています。企業は毎年同じ形式のWebテストを課す可能性が高く、前年の情報を掴んでおくことには効果があります。
また、形式に加えて業界・企業ごとの筆記試験の重みも知っておくといいでしょう。高難易度として有名なのは総合商社です。総合商社は筆記試験である程度通過者を絞り込むことで知られているため、受験者層も考えると苦手な場合は対策にウェイトを置くべきということが推測されます。
総合商社ではテストセンター・筆記試験の通過率が20%〜50%程度とある程度絞り込まれることが知られています。総合商社が第一志望であるものの、筆記で落とされてしまう悔しい思いをする学生が例年少なくありません。
志望業界・志望企業が明確でない場合はひとまずSPI3を勉強する
上記書籍を参照しても形式について情報が得られない、もしくはまだ志望業界・企業が定まっていない場合はSPI3の勉強から始めるといいでしょう。SPI3のWebテストは一般にWebテスティングサービスと呼ばれます。
近年は企業ごとに形式が多様化している印象がありますが、未だにこの形式の実施割合が高いのも事実であり、問題自体もベーシックなものが中心なため、Webテスト勉強の取っ掛かりとしては最適な形式であると考えます。
また、後述しますがテストセンターでも最頻出なのがこのSPIの形式です。Webテスティングサービスの勉強がテストセンターで活きてくる面も多いでしょう。
SPIテストセンターの勉強だけは早めに着手する
テストセンターについては次項で詳しく説明しますが、Webテストよりも対策の優先度は高いという認識を持ちましょう。
ご存知の通りWebテストは実施者・場所・持ち込み資料などいくらでも不正ができてしまう形式ではありますが、企業・学生双方の負担軽減という面ではテストセンターに対する優位性もあります。
■学生
会場を予約し、そこまで出向く必要がある ⇔ 使い回しの可否を考慮するとテストセンターの方が負担が軽いという考え方もある。
■企業
実施費用がより多くかかる。
大卒採用向け
SPI3-U
テストセンター :5500円 / 1人
Webテスティング :4000円 / 1人
それでも企業がテストセンターを実施するのは、そういった不正が行われるリスクを避けるためというのが一番の理由です。
わざわざコストをかけテストセンターを実施するということは、筆記試験によるスクリーニングを重視しているということであり、それだけ入念に対策をしておく必要があると考えることができます。
志望企業と同形式で実施する企業で練習する
ES慣れ・面接慣れは重要という話を耳にしたことがある人は多いと思いますが、Webテストに関しても慣れは重要です。
実際に本番の形式で取り組むことは、操作方法や時間感覚に慣れるといった面ももちろんありますが、同じ問題に出会う可能性を高めるという効果もあります。Webテストで出題される問題パターンには限りがあり、何度も同じ形式を受験することで二度三度と出会う問題が増えていくというのもよくある話です。
知っている問題に遭遇することは、その問題自体の正解率を高めるばかりか、回答時間を短縮し他の問題に時間を割けるというメリットもあります。
例えばWebテスティングサービスについて、バナナの房数を求める問題に何度も遭遇した学生からは、「バナナという文字を見た瞬間に〇〇という答えが浮かぶようになりました」という話を聞いています(その学生はWebテスティングサービスでは解答集を使わずとも頭の中に解答が7割方用意されているとも述べていました)。
このように同じ問題と遭遇する可能性は形式によって異なりますが、難問とされるTG-WEBあたりでは特にその可能性が高いと言われています。全く同じでなくても解き方が類似しているというケースも多いため、より多くの問題に触れる意味で実際に本番形式での練習を重ねていけるといいでしょう。
テストセンター対策の考え方
大卒新卒採用における テストセンターと言えば「SPIテストセンター」が圧倒的に主流です。
他にも、ここ最近では「ヒューマネージ社製テストセンター」を実施する企業もちらほら出てきているようですが、まだまだその数は少ない印象があります。
本記事ではそんなテストセンター対策を2つの観点から説明していきます。
基本的にはWebテストの対策と変わらない
テストセンターと言っても、
・Webテスティングサービスのテストセンター版がSPIテストセンター
・玉手箱のテストセンター版がC-CAB
といったように、基本はWebテストの出題内容に準じた問題であることには変わりません。
もちろん一部テストセンター独自の問題というのも存在しますが、それも結局は対策本で該当箇所を勉強するという方法自体は変わることなく、Webテスト対策+α でテストセンターの勉強は十分という認識で問題ないと考えています。
インターンや早期選考を実施する企業で決着をつけるのが理想
Webテストとテストセンターでは、「受験結果を使い回せるかどうか」という大きな違いがあります。
Webテストは受験者ごとに個別にIDが発行され企業ごとにその都度受ける必要があることから、企業の広報活動が解禁してからWebテストを1社も受けなかったという人はほとんどいないと思っています。
一般にテストセンターは受験結果を1年間使い回すことが可能であり、インターンで結果を出し難関企業に通過してしまえば本選考では受けないというケースも出てくるでしょう。
特に本選考の時期には、広報活動解禁から2週間程度経過すると希望の受験会場・受験日時が満席でなかなか受験できないという状況にも陥りがちです。
本選考が始まってからテストセンターの心配をあれこれしているようではスケジュール感としては遅れていると言えます。OB訪問やES・面接対策に時間を割けるよう、Webテスト以上にテストセンターは早めの対策が重要になると考えます。
就活解禁以降、どこかの日系企業のテストセンターを使い回そうとしても、その企業のテストセンターの結果が分かる頃には他の企業のテストセンター選考は終わってしまっているので、結果がわからないままそのテストセンター使い回さざるを得ず、精神的に不安な状態で他社の選考結果を待つことになってしまいます。
性格検査対策の考え方
「点数を取ればいい」とは一概に言えない性格検査については、ある意味能力検査以上に不安に感じている人もそれなりにいるのではと考えています。
一番代表的なのは、「正直に答えるべきか多少は企業に寄せるべきか」という問題だと思います。これについてunistyleでは、ある程度企業が好ましいと感じるであろう回答に寄せた方がうまくいくことが多いという考え方をとっています。
企業にもよりますが、基本的に性格テストの回答としては、社交的・活動的・論理的・意欲的な側面を見せた上で精神的にも安定しているという結果が出る方が好ましいことをある程度意識して答えた方がよい結果が出やすいです。
「こういった性格・特徴をもった社員が欲しい」というのはほとんどの企業である程度共通しており、それに反した回答をするのは避けた方が無難だと思います。例えば、「頭にくると文句を口に出す方だ」にYes寄りの回答をしてしまうと、精神的に不安定な人だとして評価を落とされるという可能性は十分にあると思っています。
ちなみに、性格検査では診断結果を公開するという企業も一部存在しているようです。
性格検査でどこまでその人を知ることができるのか
一方で、企業を意識した回答について述べると、性格検査では「心の底から正直に答えないと企業・学生間にミスマッチが生じてしまうのでは」等という批判もあるかもしれません。
しかし、これには「性格検査をしたところでどこまでその受験者のことを把握できるのか」という問題があります。
企業も、就活生が性格検査で全ての設問を正直に回答するとは当然思っていません。性格検査でその学生の全てを完璧に見極めようとも考えていないはずです。ある程度の嘘は織り込み済であり、検査の段階では明らかに性格的に問題がある(と思われる回答をした)学生を落とそうというスクリーニング的な側面が強いと考えられます。
一般的な性格検査のパターンである選択肢から選んでいく形式についても、その人の当日の心境や文の言い回し等によって診断結果が大きく異なるということは十分あるでしょう。
また、面接時での印象面との相違を危惧する意見もありますが、両者が異なっていたとしても、それは「性格検査で嘘をついたからだ」とも言い切れません。
こういった企業の意図を意識するメリット・デメリットを見たうえで、実際にどう回答すべきかについては皆さんの目的次第で自分なりに判断していただければと思います。
Webテスト対策にオススメの本
自己分析や企業研究などと比べ、Webテストについては主要書籍に対する就活生からの認知度は高い気がします。
しかし、Webテスト対策の本はありとあらゆる種類が存在し、どの本で対策を進めればよいのか迷ってしまう就活生も少なくないことでしょう。
そこでここからはunistyleがオススメするWebテストの対策本を簡単な解説とあわせて紹介していきます。
史上最強SPI&テストセンター 超実践問題集
SPIテストセンター対策で1.2を争う有名書籍です。
「超実戦」とタイトル付けしているだけあって、掲載されている問題数の多さには定評があります。演習量で言えばこの書籍さえやっておけば十分確保できていると言えるでしょう。
一方で、制限時間の設定がおかしい・実際の問題と比較して難易度が高すぎるといったマイナス評価もしばしば耳にしており、その点は注意が必要だとも言えます。初心者向けというよりは、初見で解いた段階である程度点数が取れている方が、演習量確保のために取り組むという位置付けで捉えていくといいと思います。
ちなみに、この書籍は毎年〇〇年最新版として発行されていますが、毎年掲載内容はほぼ変わらず(2014年と2018年はしばらく比べても違いが見つかりませんでした)、先輩などから譲ってもらえるのであれば最新版にこだわらず過年度のもので対策が可能です。
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この業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!
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先ほども紹介したこの書籍。使い方は過年度の情報を得るにとどまりません。
SPI・玉手箱といった典型的な形式だけでなく、IMAGES・タンジェントといったマイナーな形式にも対応しており、Webテスト形式の全体像を掴むことができます。Webテスト対策の手始めとして参考にしてもいい書籍だと考えます。毎年企業の出題形式に沿って内容も改変しているようですので、最新版を選ぶ価値もあると思います。
一方、解き方のテクニックや掲載問題数は少なく、教本・問題集というよりは資料集に近いような気もしているため、個人用に一冊ではなくサークルなど団体で購入し情報共有にあてるという使い方もアリではないかと思っています。
分かりやすさバツグン!最速マスター SPI3&Webテスト
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こちらは受験するタイミングまで時間が限られている、少ない時間で効率的に対策したい場合に効果を発揮する書籍です。
SPI・玉手箱・TGーWEBを始めとした主要形式について、概要・解き方・演習問題まで網羅的に示されています。SPIの対策だけを始めるのが不安な場合はまずはこの書籍から取りかかり、苦手と感じたところについて別途形式ごとの専門書籍を購入するという方針を取るといいと思います。
Webテストにおける不正について
続いてはWebテストにおける不正について考察していきます。
Webテストは先述の通り、誰が・どこで・何を参考にしているかなど企業側の監視が一切きかないため、「特に対策をしなくても不正手段を確保し点数を取りに行けばいい」という考え方も存在しています。
そのため、「就活生が不正肯定派と不正否定派に分かれ、終わりのない議論で白熱する」というのが毎年の風物詩となっています。
では、実際に就活生はこの現実をどう捉えるべきなのでしょうか。中立な立場からunistyleなりの見解を以下で述べていきます。
- Webテストの内容を面接で尋ねられることもある
- 「バレる」以外のリスクも認識しておくべき
- 不正はせずとも何ごとも情報共有は大切
Webテストの内容を面接で尋ねられることもある
面接では基本的にESの内容をもとに質問がなされることが多いですが、稀にWebテストの内容についての話題が出ることがあります。「Webテストどうだった?」「印象に残った問題ある?」など、その問われ方は様々です。
とは言え、本選考中に多くの企業のWebテストに取り組んでいる就活生が、その企業のWebテストの内容を覚えていないということは当然あるものだと思います。そのため、質問への正確性というよりは、例えばあまりに点数が良かった就活生に質問してその反応を見るという用いられ方が多いと考えられます。
以上から、仮に他人にWebテストの回答を依頼するとしても、少なくとも協力に留め、丸投げはしない方が無難でしょう。
「バレる」以外のリスクも認識しておくべき
Webテストの不正問題はバレる/バレないと紐付けて語られることが多いのですが、不正に対するリスクは何もそれだけではありません。
本選考の解禁直後やES提出の締切ラッシュの時期は、友人などと予定が合わずに結局一人で取り組むことになるというケースも考えられます。また、丸投げをした場合必ずしも友人が真剣に取り組んでくれる保証は無く、不確実性下の状態で選考日程を進めてしまうのはあまりにリスクが大きいと言えるでしょう。
また、解答集と呼ばれるような参考資料を用意したとしても、その網羅性や正確性はどこにも保証されていません。
自分一人で突破する力があればこういったリスクをいちいち気にする必要はなく、やはり正攻法の早めの対策が一番だということが窺えるかと思います。
不正はせずとも何ごとも情報共有は大切
協力や丸投げといった不正はしないにせよ、Webテストについて形式等の情報共有は積極的にしていけるといいでしょう。
特に就活強者と言われるような優秀学生との交流は、Webテストに限らず、情報面・意識面などあらゆる面でプラスに働きます。
Webテスト対策から逃げるのはもったいない
先ほど紹介したWebテストの不正に関する考察に付随し、ここからは「Webテスト対策への向き合い方」について説明していきます。
Webテストやテストセンターについては、「勉強方針が立てやすいからまずはやってみよう」と考える層と「なんとなく面倒」と考え後回しにする層と、考える位置付けについて二極化している印象があります。
確かに筆記試験の点数が良かったから即採用というケースはまずないため、筆記試験対策 "だけ" に注力するのは適策ではありません。しかし、対策すればするだけ成果が出るフローで対策しない理由はないとも思っており、「面倒だから」といった逃げ腰の理由で対策しない姿勢は疑問に感じるところです。
また、「学歴ではなくテストの点数で足切りしたよ」という口実作りのために、受験させておいてほとんど結果を見ていない企業もそれなりに多いと言われています。
某大手素材メーカーのWebテストを受験した学生からは、手違いでTG-WEBの全チャプターを空欄で出したのにも関わらず通過したという報告もなされています。
これはあくまでそういう企業もあるという話ですので、「ならば対策しなくても問題ない」と考えるのではなく、完璧を求めずともその程度の対策をすれば十分だという位置付けを理解したうえで、早くから効率的に対策することが有効だという考え方に行き着いていただければと思います。
SPIの例題
ここまでWebテストの対策や向き合い方について考察していきました。
これらを踏まえ、Webテストの中でも特に出題確率の高いSPIに関する例題を最後に出題していきます。
本記事では非言語の中でも主要な以下の3種類の問題を掲載しています。例題の後に解答を掲載していますので、実際に解いて自身の実力試しをしてもらえればと思います。
損益算
損益算の料金系の問題はSPIにおいてよく出題される分野となっています。
■原価:商品を仕入れる時の価格、定価に比べて安い(仕入れ値と書かれることもあります)
■定価:販売時の価格。また(定価)ー(原価)=(利益)である。原価と定価の関係は必ず、(原価)<(定価)となる。
■売値:定価×(1−割引率)。定価から割引などにより変動した価格
(定価1000円の2割引の売値は、1000×0.8=800円)
実際の問題ではこれらを組み合わせた計算を求められます。ここで確実に意味を理解しておくとともに、実際に問題を解いて定着させましょう。
A:500円 B:800円 C:1000円 D:1200円
[問2]ある商品を、定価の1割引きで販売しても原価の2割の利益が出るように価格を設定した。
(1)定価が800円の商品の原価はいくらか。
A:560円 B:600円 C:700円 D:720円
(2)原価が450円の商品の定価はいくらか。
A:480円 B:500円 C:540円 D:600円
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確率
■順列:順番を考慮した並べ方(順列)の総数
(公式)nPr (n個の中からr個を選んで並べる時)
■組み合わせ:順番を考慮しないで要素を選ぶ組み合わせの総数
(公式)nCr (n個の中から異なるrを選ぶ時)
①文字の並びが左端から順に「abab」となる確率はどれだけか。
A:1/120 B:1/60 C:1/20 D:1/10
②文字の並びに「bbb」が現れる確率はどれだけか。
A:1/20 B:3/20 C:3/10 D:3/5
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集合
①A商品、B商品、C商品の3つとも持っている人は何人か。
A:5人 B:6人 C:7人 D:10人
②2つ以上の商品を持っている人の中で、A商品を持っていない人とC商品を持っていない人は同数で、B商品を持っていない人はA商品を持っていない人の2倍いた。
A商品とC商品の2商品だけを持っている人は何人か。
A:7人 B:14人 C:26人 D:34人
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参考:【SPI非言語】 頻出4ジャンルの例題・問題の対策方法をわかりやすく解説!
最後に
本記事では、Webテスト対策にまつわる事柄を包括的に解説してきました。
あれこれと書いてきましたが、要は「対策本を使って早くから対策を重ねる」ということをすればWebテスト対策はそれで完了しており、あとはその先のフローの選考通過率を高めることに注力すべきだと思っています。
「友達とやってもバレないかな」「この解答集は本当に正しいのかな」など余計な心配をするぐらいなら、早く机に向かうか練習企業のマイページを作ってしまった方が余程賢い選択です。
皆さんが本記事を通してWebテストの対策について理解を深めていただければ幸いです。
なお、Webテスト以外にもESや面接に関して悩みがある就活生には就職エージェントneoがおすすめです。
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