「私がリーダーをやります!?」GDの現場にいる”クラッシャー”の傾向とその対策

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最終更新日:2024年01月18日

「私がリーダーをやります!?」GDの現場にいる”クラッシャー”の傾向とその対策

 

unistyle特製自己分析シート

クラッシャーとは、「破壊するもの」という意味であり、通常破砕機を指す。この言葉には「破砕機」という言葉以外にも「破壊する人」という意味が存在する。また、人名としても使われることがある。 

 

参考:クラッシャー(くらっしゃー)とは

こんにちは、無事内定式を終えました、18卒就活生です。

新学期が始まったこともあり、周りの友人とインターンの参加状況を確認して、「みんなと比べてインターンの参加数が少ないかもな...」などいろいろと思うことがある方も多いかもしれません。

この「参加数」というキーワードについて、unistyleでは以下のような定義付けをしています。

内定数=(1)エントリー数×(2)筆記試験通過率×(3)グループディスカッション通過率×(4)エントリーシート・面接通過率
 

参考:内定を得るまでのプロセスとは

上記は本選考についての式にはなりますが、インターンの場合でもフローに大差はないため、「内定数」という左辺を「選考があるインターン参加数」に置き換えて基本は問題ないと思っています。

インターンの場合は先着順やマイページからの申し込みだけで参加に至る企業も多いのは確かですが、3days・5daysといったある程度の期間があるインターンや本選考との繋がりが深い企業の場合、上記のような選考フローを設け早い時期から優秀な学生と接点を持つことが多い印象があります。そういったインターンへの参加数を増やしたいのであれば、単純にエントリー数を増やすか、各選考フローの通過率を高めるしかないということはご理解いただけると思います。

その中で、多くの学生が嫌がるフローがグループディスカッション(GD)でしょう。

その理由の一つとして、「周囲の影響により選考の結果が左右される」という考えがあると思われます。

例えば、ESを書いたり面接を受ける際に他の受験生からの影響を受けることはありません。唯一他に複数の受験生と同時に選考を受ける集団面接についても、「用意していた回答に近い内容を先に言われた」といったことはあるにせよ、直接受験生同士でコミュニケーションを取ることはほとんどなく、GDよりは周囲からの影響を気にする度合いは低くなるでしょう。

こういった周囲の学生の存在に関連して、GDの選考の場で「こいつ使えないな」「こいつ黙ってくれないかな」と議論の妨げになるような学生に出会った人も多いことでしょう。このようなタイプの学生は「議論をぶち壊す人」として"クラッシャー"というワードが就活用語としてしばしば用いられています。

特にインターン選考の場合は時期の関係からGD慣れしていない学生が多いこと、選考通過率が低く本選考と比較して"意識高い系"の学生が多いことから闇雲に発言する学生が目立ち、クラッシャーの遭遇率が高くなる傾向にあると考えています。(某就活セミナーでは、インターンは選考に参加している時点である程度就活への意識があることから母集団が中学受験に近く、本選考はとりあえず就活しなければという層も多いため高校受験の層に近いという例えが使われているようです)

その影響もあってか、GDでは自分がどう発言したかではなく、議論のテーマやメンバーの学生の質の方が重要であるという、運要素が強い選考方法だという見方もなされている印象があります。果たして、この考えは妥当なものと言えるのでしょうか?

以上を踏まえ、今回はGDにおけるクラッシャーのパターンを確認したうえで、そういったクラッシャー学生にどう向き合っていけばいいのか、unistyle上の記事も参考にGDのアドバイスを加えていきたいと思います。

※本記事では"クラッシャーを"「自身の発言でGDにおける円滑な議論の遂行を妨げる人」と定義付けして話を進めていきます。そのため、「 インターン・本選考で見かけた、学生からも落ちると思われる就活生の特徴5パターン」の(1)「もしかしてあなたも面接官?」【GDで一度も発言しないミステリアス就活生】のような寡黙な学生はクラッシャーには含みません。

本選考とインターンの締め切り情報

グループディスカッション(GD)の評価基準 ー GDは運ゲーなのか?

GD選考の場でクラッシャーの存在が気になる要因として「クラッシャーがいることで自分のGD通過率が下がるのでは?」という考えが根底にあると思っています。

GDの選考通過率を高めるうえで意識しておくべき評価基準について、unistyleでは以下の4項目があると考えています。

グループディスカッションの評価においては、「一緒に働きたいと思えるか」、「ビジネスの素質が高いか」という視点が根底にあります。この二つの視点に基づき、(1)基本姿勢、(2)理解力、(3)主張力、(4)統率力の大雑把に四項目程度で評価しています。
 

参考:グループディスカッションとは?対策、テーマ、進め方、練習方法などのコツを伝授

このうち、議論の流れを適切に理解する力である(2)理解力・自分の意見を周囲に伝える力である(3)主張力に関しては、比較的クラッシャーの影響を受けにくい評価基準であると考えています。GDでは周囲との関わりが評価の全てではなく、「その人自身が何を述べているか」という"個"の要素も含んでいることは認識しておくべきでしょう。

すなわち、チームメンバーによって評価のされ方が変わってくるのは評価全体の一部でしかなく、「GDはチームメンバー次第の運ゲーだ」という考えにはやや無理があると言えるでしょう。

クラッシャーを評価項目ごとに考察する ー 彼らの何が問題なのか?

とは言え、上記を踏まえても学生がクラッシャーの存在をないがしろにするというわけではないでしょう。周囲への学生の影響もさることながら、クラッシャーは「クラッシャー自身が自分の評価を下げている」ことに問題があると考えています。先ほどの評価項目に沿って見ていきましょう。

(1)基本姿勢

これはビジネスマンとしての基本的なマナーが備わっているかを見ています。さらに細かい分類として下記のような項目に分けて評価を実施しています。基本的なスキルですので、このポイントができていないと大きく評価を落とすことにもなりかねません。
・人の意見を遮らずに聞けるか
・自分と異なる意見でも尊重できるか
・発言していない人に発言を促す、大きな声で話すなど周囲の状況に気を配れるか

 

参考:グループディスカッションとは?対策、テーマ、進め方、練習方法などのコツを伝授

「基本姿勢」と言われると「班員の役割を明確にする」といったテンプレート化したテクニックに注目が行きがちですが、この場合はビジネスの場で行う議論として基本的なマナーが守れているかが重要になります。

【設問別例文付】エントリーシートの書き方 頻出質問への回答方法を解説」で再三述べた通り、選考の初めに書くことが多いエントリーシート(ES)もビジネス文書の一つであり、社会人として基礎となる資質が十分に備わっているかを見るうえで両者に共通した意図があるとも言えるでしょう。

一方、クラッシャーと言われる学生の多くが「人の意見を遮らない」「自分とは異なる意見も尊重する」あたりのマナーが守れていない傾向にあり、とにかく自身の発言量を増やし考えが採用されるよう闇雲に議論に参加している点で評価を落としていると考えられるでしょう。

(2)理解力

文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方"」でも述べたように、「人に理解してもらう」ためには自分の中でそれ以上の理解があることが前提です。すなわち、議論の流れを汲み取り適切に理解する力は、以降の評価項目を高めるうえでの前提事項になります。

「理解」自体は頭の中でなされるものですが、それが出来ていることを選考官にアピールするには「発言」で示すしかないため、理解した内容を議論の場でアウトプットする力も同時に求められます。すなわち、理解力はそれ単体で評価されるものではなく、(3)主張力の評価と関連付けながらアピールしていくことが求められます。

この性質から、議論の後に選考官から質問の時間が設けられ、この理解力を中心に判断しようという企業も一定数存在しています。

(3)主張力

主張力と言うと、「いかに発言量を増やして目立ち自分の意見を押し通すか」のように見られますが、明確な根拠に基づく論理的な発言ができているかという方が大事であると考えています。多くのクラッシャーは前者の方に意識が集中しており、いわゆる発言の質において評価を得られていないことが問題だと考えています。

(4)統率力

統率力は一般に"リーダーシップ"に近い能力であると言えます。

以下の記事でも挙げられているように、リーダーシップは多くの企業で共通して求められることから、GDの段階からその資質があるか見たいという意図が感じられます。

リーダーシップとは、「主体性、誠実さ、責任感などから人と信頼関係を構築し、周りの人を巻き込む力」、「自分の考えやビジョンを発信し、周りと共有する力」であると言えます。

 

参考:闇雲な自己PRはNG 〜企業が求める能力・人物像を理解してから〜

多くのクラッシャーは「周囲を巻き込む」ということは意識して発言をしている印象があります。しかし、③主張力に欠けた的外れな発言が目立つことでこの統率力もマイナスに評価されてしまいがちです。これでは建設的な議論の実施や周囲の学生からの信頼獲得は難しいでしょう。

また、上記の定義に沿えば「周囲より先んじて発言する人=リーダー」なのではなく、メンバー全員がリーダーとして議論に貢献する形も実現し得ることが理解できるでしょう。そのため、世間一般で言われている「リーダー役は有利だ」という意見や、そもそも「リーダー役」という役割の設定自体にも疑問を感じられると思います。

GD選考の場でよく見るクラッシャータイプ3選

ここまでの内容から、クラッシャーは自分自身の評価を下げているため、自らがクラッシャーとなり他の就活生にマイナスに働きかけることが適策でないのは容易に想像できるでしょう。ここでは、GDの選考でありがちなクラッシャーのパターンを紹介し、それにどう対応すべきか、もしくは自分自身がそのようにならないためには何を意識しておくべきかについて考えていきたいと思います。

タイプ1:フレームワーク振りかざしロジカル(笑)系就活生

フレームワーク振りかざしロジカル(笑)系就活生とは、就活本や就活サイトに掲載されているGD攻略テクニックのツールとして有名なフレームワークを使ってくる就活生のことを指します。

代表的なフレームワークには以下のようなものが挙げられます。

"SWOT" , "PDCAサイクル", "ファイブフォース" , " イシュー・ツリー", "MECE"

ざっと見ても"意識高そう"な単語が並んでいますね。

フレームワークは使うこと自体が問題なのではなく、

  • フレームワークの意味を理解していない
  • フレームワークの使い方を理解していない

上記の2点が問題だと考えています。

例えば極端な例にはなりますが、企業のとりまく内部/外部環境の分析を行うSWOT分析を、「愛とは何か?」という抽象度の高いお題で用いようといしても有用度に欠けるため、使い方を理解していないクラッシャーだとみなされる可能性は高いでしょう。

フレームワークはそれが導入された意図や実用例を正しく理解したうえで、ある程度自分で実践を積んで使い方をマスターしておくことが必要になります。多くのクラッシャーはこれが出来ておらず、ただただ自分が知識として持っているツールを示すことに終始してしまっている印象があります。採用側はツールの知識を見たいのではなく、議論の本質を掴み((2)理解力)、それに沿った論理立った意見を述べる((3)主張力)ことが求められています。

一方先述の通り、インターンでは比較的"意識高い系"の学生の割合が高いため、このタイプの学生の遭遇率も高まりやすいのかなと考えています。

この手の就活生に遭遇し適切なフレームワークを用いた議論が進まなさそうな場合は、フレームワークを使う理由が理解できない旨をメンバーに配慮しつつ示すことが一つ有効かと思われます。

「あなたは〇〇を使って議論を進めようとしているけど、それはこの議題には〇〇という観点で不適当。メンバーが理解できないような意味わからないフレームワークを使うのは限られた時間で結論を出すこの場では間違ってるし、メンバーのためにもならない」

といった内容を(もちろんもっと丁寧に)述べ、相手の主張の穴をつけると(1)基本姿勢(周囲への配慮)・(3)主張力(論理性)・(4)統率力の面で逆に評価を高めるチャンスとも言えるかもしれません。

また、この考えはGDだけでなく面接の場でもある程度共通していると考えています。

例えば「博報堂はクリエイティブ色が強い」としばしば言われますが、それを同業比較で述べるには、「そもそもクリエイティブとは何か」「クリエイティブの強さが発揮された事例はあるか」といった形で自分なりにしっかりと意味を咀嚼しておく必要があります。

変にそれっぽいさまになりそうな言葉を並べるよりも、「理解できないことは理解できない」ものとして正直に伝えることは、企業の選考云々関係なく大切なことではないでしょうか。

基本的に同じような人材を取りたいので、同じ志望理由で問題ありません。 
電通:業界トップの自負と、博報堂とは圧倒的に違う成果への執着に魅力を感じた 
博報堂:二番手から一番手を追いかけることの面白みに惹かれる。自身も今までの経験からそのようなことをしていたくらいですかね。下手に博報堂はクリエイティブがつよいからー、みたいなのは言わないほうがいいです。どこがどう強いのか言えないと思いますので 笑
 

参考:電通・博報堂の違い?広告代理店内定者が語る就職活動の極意とは②

タイプ2:リーダーやりたがり無能系就活生

リーダーやりたがり無能系就活生とは、GD選考を通過しやすい役割と言われがちなリーダー(司会役)を進んで引き受けるものの、(3)主張力・(4)統率力に欠け全くメンバーをまとめられず、全体の議論の質を落として他の就活生を道連れにする就活生を指します。

こちらは筆者が某日系大手メーカーの選考で遭遇したタイプになります。
(お題は一部改変しています)

■お題:「弊社は今後市場・製品の2軸で既存/製品新規のそれぞれ計4領域のどこに注力するべきか」

■人員:選考官(現場社員)2人・学生6人
自分:筆者自身
就活生A:GD慣れしていそうかつ人当たりが良い。日系コンサル内定保持。
就活生B:問題のリーダーやりたがり無能系就活生
就活生CD:GDは初めて。共にいい人そうではある。
就活生E:口数少ないミステリアス就活生

このお題はこの企業が実際にどのような市場に・どのような製品を提供しているかを理解しておくことが求められるため、志望度の高さも同時に見られていると考えられます。

10分間の個人ワークの後、選考官の合図で議論がスタートしました。

就活生A「それでは、現状この会社にどのような既存市場/既存製品があるか確認し、そこからどれだけズレたら新規とみなすかを全体で一致させましょうか。」

就活生B「いや、ちょっと待ってください」

自分「???」

就活生B「私がリーダーをやります!」

一同「??????」

GDの選考経験を積んでおり、(3)主張力・(4)統率力に長ける印象の就活生A。彼の先導のもとアイデアを出し合えば円滑に議論が進行する。そんな空気が漂う中、リーダーやりたがり無能系就活生Bが開口一番、就活生Aが議論の中心になる流れをブロックしに来ました。「あなたがリーダーになるのはやめて下さい」とはさすがに言えない一同。

その後、就活生Bは

「それではそもそも市場とは何か経済学的観点から考察しましょう。あ、皆さん経済学についてご存知ですか?マルクスが...」
「この企業の資本金は〇〇円であることを考えると...」

といった的外れな発言を繰り返し、議論の方向性が定まらないまましばらく進む形になってしまいました。

この手の学生に対しては「グループディスカッションで通過率9割の就活生から学ぶGD攻略法」も参考に、議論がスタートする前にクラッシャーであることを把握することが必要になってくるでしょう。開始前の控え室や自己紹介の時間で「自己主張の激しいうるさい人」なのか「できる人」なのかを見極められるよう、その人の選考経験や何気ないコミュニケーションの質から判断できるといいでしょう。

また、今回の経済学や企業情報の知識など自分がとにかく評価されようと論点がズレた発言をすることが多いのがこのタイプの特徴と言えます。前提のすり合わせといった方向性を明確にする発言を意識し、関係ない発言をあまりに続ける場合はそのズレを指摘することが逆に自身の評価に繋がると考えられます。

さらに、そもそもリーダーという役割の設定自体疑問に残りますので、出来ればリーダーをやる発言が出た段階でこの手のクラッシャーは止めておきたいところです。(実際、選考の場では「役割は決めずに議論してください」と指示されることもたまにあります)。

よく司会、タイムキーパー、書記を決めた方が良いですか?と質問してくる就活生がいますが、これは上記のことから必要がないと断言できますね。自分の役割のみに徹した場合、多くが納得するような生産的な議論は行えません。正直なところ誰が司会、タイムキーパー、書記をやろうがどうでもよいことです。それよりももっと核にある生産的な議論を行うことに焦点を当てましょう。

タイプ3:一発逆転!?最後に「そもそも」系就活生

こちらは「そもそも」という発言自体に問題があるわけではありません。

議論の場であれば、例えば「そもそも」といった発言で前提を問いただそうとする人はいいな、と思います。CDIのGDでは、困っている人から相談を受けて答えを出す、という仮想ケースのパターンが多いのですが、相談主がそもそも何に困っているのかという「お題」の裏側まで想像力を働かせようとする人は、人の悩みの根本的な原因を考えることを自然にできる人なのだろうと思います。

このように、物事の根源を突き止めるような前提確認としての「そもそも」は、思考の深さを示すことにも繋がり評価対象となると考えられます。

一方、議論の土俵が固まり最後にまとめという段階まで来ての「そもそも」は、議論を深めるというよりは時間のロスと判断されてしまうかもしれません。

例えば先ほどの議題で「今、海外市場を『新市場』として話が進みそうだけど、そもそもこの企業は海外売上率が〇割を超えているから『海外』と一括りにして新市場とみなすのはまずいんじゃない?」という発言は確かに的を得ていると言えます。

しかし、議論がある程度進む前にこれを指摘しないと、修正幅が大きくなるぶん、他の学生からしても「何を今さら」と印象を落としてしまうことが考えられます。

この手の学生はそれまで発言量が少なく「このままでは落ちる」と考え、最後の一発逆転を狙い気の利いた発言をしよう意図から生まれることが多い印象があります。GD選考の経験が乏しく、何を発言していいかわからないまま終盤に「とりあえず」の発言をすることは「そもそも」に限らず危険だと思っています。

「時間内に結論を出す」こともGDでは一つのポイントであるため、議論の問題点に気づいた場合はできるだけ早く指摘し、評価される「そもそも」を生み出すことが重要とまとめられるのではないでしょうか。

GDでのおすすめの立ち位置

グループディスカッションで通過率9割の就活生から学ぶGD攻略法」の学生は「人の意見を聞いて咀嚼し新しい意見を出すこと」をおすすめの立ち位置として挙げられていましたが、筆者の方からも一つ紹介したいと思います。

筆者は「論点や議論の流れを最初に提示し、以降適宜修正すること」を常に意識しGD選考にのぞんでいました。

これまで「議論の問題点に気づいたら適宜修正する」などいろいろと言ってきましたが、「論点ずれてますよね」といった指摘は議論が進んでいく中では案外なかなか言えないものです。それがしやすいのは「その議論の流れを作った人」が一番だと選考を通じて感じました。

修正役は議論を俯瞰した立場から参加できる(木を見るより森を見るという感じです)ため、とにかく発言量を増やすそうといったことにはならず、一種の"余裕"生まれます。また、議論の後半で起こりがちな「〜〜という施策はどうでしょう?」というアイデア出しの段階ではどうしてもアイデアの質や斬新さが問われる傾向にあり、前提知識やお題の得意/不得意に左右されるため若干運要素が高まるものだと思っています。

このポジションを狙うには、ある程度事前の控室や自己紹介の段階で「できるやつ」判定をされておくことが有効な気がします。(筆者はGD慣れしてない段階から「外資の選考とかでけっこう経験積んでます」とできるやつアピールをさり気なくしていました笑)

ここまでの嘘はつかないにしても、「私、GDすごい苦手で〜〜」のような「慣れてないアピール」をしたところで、周囲が気を利かせて助けてくれるようになるわけではないことは認識しておくべきでしょう。学生は皆GDの選考を突破するために会場に来ているわけであり、経験が浅い学生がいるとむしろラッキーを思われてしまうかもしれません。(逆に発言の機会を与えてくる人がいればその人は「できる人」の可能性が高いと思います)

また、「『できる人』認定をされてうまく働きかけができなかったら評価が落ちるのでは」という意見もありますが、自己紹介の内容によって評価基準が高まるとは考えにくいことから、過度にその心配をする必要はないと考えています。いずれにせよ、「できる人」には周囲からの期待感が高まるため、その期待に応えられるような(3)主張力・(4)統率力が発揮できるよう対策を重ねておくべきでしょう。

発表は評価を高めるチャンス!

最後に、GDの議論後にしばしば行われる発表について述べたいと思います。今回は最頻出の「議論のまとめを述べる発表」について考えていきます。

結論、筆者は代表者を立てて行うような発表では是非積極的に名乗り出るべきだと考えています。

◎発表=理解(インプット)+説明(アウトプット)

(2)理解力の項でも述べた通り、GDで的を得た発言をするには議論の内容を正しく理解しておく必要があります。発表の場合もこれは同様で、どのように論点が推移したか・各アイデアはどの論点に紐づくかといった理解がなされていることが、発表の質を高めるうえでは必要になります。

しかし、「発言」しないことには「理解」は示せません。そのため、発表はこれまで議論をしっかり聞いていたけどなかなか発言できなかったときの最後のアピールチャンスと言えます。

また、議論自体は周囲との関わりの中で進められますが、発表は(複数名の場合でも)発言中は周囲の影響を受けないため、事前に練習や対策をしておきやすいフェーズと言えるでしょう。

具体的には、Ⅰ:結論→Ⅱ:前提の確認→Ⅲ:理由付け→Ⅳ:締めの言葉の順に話すことが有効かと思います。

例えば先ほどのお題の場合ですと、

Ⅰ結論:私たちは「新規市場/既存製品」に注力すべきだと考えました。
Ⅱ前提の確認:配布資料のうち 、売上率が1%以下の国を"新市場"、御社の3大主力製品である〇〇・✕✕・△△以外を"新商品"と定義し話を進めました。
Ⅲ理由付け:市場については〜〜のため。製品については〜〜のためです。
Ⅳ締めの言葉:以上で発表を終わります。

簡単ではありますが、だいたい上記のような方針でまとめられるといいでしょう。

基本的に発表は1分〜2分程度で簡潔にまとめることが要求されます。多くの学生は構成が定まっておらず話が間延びして、要点が伝わらないままダラダラとした印象を与えてしまっている気がします。例えば、「〜〜という話も出たんですけどー」のように横道に逸れた内容を伝えるのは、基本的に蛇足です。また、話す内容を終えたら必ず「以上で発表を終わります。」のように終了の旨を伝えるようにしましょう。

最後に:クラッシャーがいても通過できるよう対策しておくことが大切

グループディスカッション選考ではメンバーを指定することができないため、選考通過も運要素が強いものだという風潮があるように感じています。

しかし以下の記事にあるように、メンバーがどうであれ重要なのは、自分一人で論理的に結論まで導く力であることは認識しておくべきでしょう。「自分一人」である以上、この力にクラッシャーの有無は関係ありません。すなわち、「クラッシャーがいるから通らない」ではなく、むしろそれを利用して評価を高めようぐらいの気概を持って選考にのぞむ方が的確だと思っています。

また多くの企業の場合、GDを通過しなければその先の面接選考に進むことはできません。企業側に自身の熱意を伝えられないまま選考が終わってしまうのは非常にもったいないことだと言えるでしょう。だからこそ、クラッシャーの存在を言い訳にせず、自己研鑽に励み対策を重ねていくことが大切なのではないでしょうか。

以上、グループディスカッションの先の選考に進む橋渡しとして、本記事を役立てていただければ幸いです。

こちらの記事・動画でもグループディスカッションについて紹介しています。ぜひご覧ください。

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ススメ地方就活生!就活シェアハウスのすすめ ススメ地方就活生!就活シェアハウスのすすめ こんにちは、筆者は入学時偏差値50弱程度の16卒地方大生です。通信キャリア、業界TOP10のSIer企業等に内定を頂きました。今回は自らの就活シェアハウスでの経験を元に、就活シェアハウスのメリットについて書いていきたいと思います。あまり話題にはなっておりませんが、徐々に増えている「就活シェアハウス」大きく分けて2つの分類があります。全く知らない人と共同生活をするタイプ、友人数人で住居を借りるタイプです。私が暮らしていたのは大学の友人と3人で借りた2Kのアパートでした。5月初旬から8月末までの3ヶ月間の契約で借りていましたが、意外と家具家電付きのデイリー、ウィークリーのマンションは都内にはたくさんあります。興味のある方は是非探してみてください。就活シェアハウスを勧める5つの理由①一番早い選考に乗れる。東京本社の企業は、東京の方が地方よりも常に早く選考が行われます。つまり選考のタイミングも早く、内定のタイミングも早い。内定枠は早ければ早いほど空きがあるため採用基準も地方よりも低く、同じ企業の選考に参加する際も内定が取りやすいと言えます。案外見落としがちで、最初にして最大のメリットです。②説明会、セミナーに参加しやすいいちいち地方と東京を往復しなくて済むため、気軽に選考やセミナーに参加できます。意外と地方では説明会をしていない中堅企業など説明会に参加し興味を持ち、そこに決めてしまうなんて人もいます。東京に住むということは、企業との出会いの機会を広げてくれるきっかけにもなります。③同じ就活生と常に情報交換、ディスカッションが出来る。上記は東京に住むメリットが中心なので、シェアハウスに住むメリットを…同じ就活生と生活をともにすることで、様々な情報が入ってきます。自分の受けていない業界の魅力や、面接のフィードバックの共有、自分の面接対策にもなる志望動機の論理性についてのディスカッションなど、昼夜繰り広げることが出来ます。実際6—7月は志望動機をお互いに話、矛盾点や聞こえの悪いワードなどの粗探しをお互いにすることで、面接対策を進めていきました。④地方から友人が日々泊まりにくる地方就活生にとって「同じ大学の友人が東京に拠点を持っている」なんて話は垂涎ものです。毎日地方から友人が「一晩泊めてくれ!」とやってくる事でしょう。実際筆者宅にも、2日に1回はシェアハウスの同居人以外の誰かが宿泊していました。一泊1000円でも食費のためと貰うことが出来れば費用的にも負担が減りますし、上記3での情報共有も進み一石二鳥であると言えるでしょう。ちなみに筆者宅では宿泊者には一食分の食費を出してもらっていました。⑤実は往復就活よりも費用がかからない…?これはボーダーラインがありますが、筆者宅は日5000円で家具家電付きのアパートを3人で借りていましたが、月10日以上東京に来る月は家を借りたほうがお得!という結果になりました。夜行バスor新幹線の交通手段に加え、ホテル代やネットカフェ、都内で時間を潰すためのカフェ代や外食費などを加味すると費用がバカになりません。4月、ホテル暮らしで月12日東京に滞在した筆者は約10万円の費用がかかり、5月からシェアハウスをする決心をしました。シェアハウスのデメリットと向かない人もちろん、デメリットもあります。人といると落ち着かない、一人の時間がほしい、など。あくまで向き不向きはありますが、気の知れた友人であればある程度は許容できたりします。このような問題は常につきまとっていましたが、そこはお互いもう大人の大学4年生、「ちょっとそこのカフェで集中してES書いてくる」「気分転換に散歩に行ってくる」など、ちょっとした外出で案外リフレッシュできるものです。またいろいろ観光しがいがあるのも東京のいいところ。就活の時期ほど、面接以外に時間の制約のない時期もありませんので、いろいろな所に赴くことも出来ます。ちなみに余談ですが、シェアハウスをしていた3人は最終的に、それぞれ大手通信会社や大手電機メーカー、業界トップのIT企業へ進路を決めてまいりました。お互いがお互いのことをいい意味でライバル視出来ていたことも志望企業の内定を獲得できた理由の一つかもしれません。人生一度の新卒就職活動、せっかくなので非日常的な環境に身をおいて、集中して取り組みとびっきりの優良企業を目指してみてはいかがでしょうか?photobyMartinThomas 12,671 views
これからの時代は副業が当たり前!?副業とは一体何なのか… これからの時代は副業が当たり前!?副業とは一体何なのか… 近年人材不足などの社会課題の解決を目的に、政府は副業・兼業を認める政策を投じました。そういった背景から、多くの企業は副業・兼業を容認するようになっています。しかし「副業って聞いたことはあるけど、詳しくはわからない」そんな人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、「将来副業をしたいと考えている」「副業に興味がある」そんな就活生に向け、副業について解説しつつ副業を認めている大手企業をまとめてみました。本記事の構成副業とは副業のメリット・デメリット副業を認めている大手企業まとめ企業が副業を認める理由最後に副業とは副業とは何なのでしょうか。実は、法律では副業に関する明確な定義がありません。そのため様々な解釈がなされていますが、最も広い意味での定義は「本業とは別に副収益を得ること」とされています。副業をする目的副業をする目的として最も多いのは「報酬が得られる」という理由です。それに続いて「知見・視野が広がる」「本業の収入だけでは足りない」などといった理由が挙げられます。収入アップを目的として副業する人が多い中で、スキルアップを求め副業する人も少なくはありません。このような理由が多い背景としては2つの要因があると考えています。1つ目は"日本の平均年収が年々減少している"からです。現在は徐々に回復していると言えますが、昔と比べると消費税や保険料が上がっていたりと、年収が増えたとしてもその分引かれてしまうお金も増えているということになるので、まだまだ本業の収入だけでは苦しいと感じる人も多いのだと言えます。2つ目は"雇用制度が大きく変わろうとしている"からです。今までは長く安定的に雇用関係を続けていきたいと考えている企業と個人の思惑が合致し、1つの企業に一生守ってもらうというような終身雇用制度でしたが、現在は定年まで社員を雇用するのが厳しいと考えている企業が増えているという傾向にあります。また、年功序列ではなく成果主義制度を導入している企業も増えてきているため、若いうちから役職や給料を上げるために早くスキルアップしたいというニーズが高まっています。このような雇用制度や平均年収の変化に伴い、収入アップやスキルアップのために副業する人が増えているというのが現状です。参考:副業の目的は「お金」だが、4割は「20万円未満」に留まる続いて副業のメリット・デメリットについて紹介します。副業のメリット・デメリット副業のメリット・デメリットは以下になります。メリット・デメリット■メリット・給料が増える・本業では得られないスキルや経験を得ることができる・転職せずに、やってみたかったことに挑戦できる・本業に役立つスキルや情報を得ることができる・収入の柱を増やすことができる■デメリット・体力的にも時間的にも楽ではない・労働時間が長くなることから健康管理が難しい・所得税の負担が増加する・本業に支障をきたす可能性があるなどといった、様々なメリット・デメリットを持っている副業ですが、副業と一言で言っても多くの種類があります。続いては副業の種類について紹介します。副業の種類副業の種類は以下のようなものが例として挙げられます。投資在宅ワークネットショップ紹介営業特殊以下で種類別に紹介していきます。投資投資の副業と言っても大きく分けると以下の2つに分類することができます。お金儲け資産運用お金儲けとは、短期売買で2倍以上を狙う方法のことを指し、資産運用とは、貯蓄感覚で始めるもののことを指します。これらをもっと細かく分類すると副業の種類として「株式・投信・FX・仮想通貨・不動産」の5つが挙げられます。投資の副業の特徴としては、元手資金さえあれば、誰でも簡単に始めることができます。しかしどの副業をするにあたってもリスクがあることは忘れてはいけません。そんな投資の副業のメリット、デメリットは以下になります。投資のメリット・デメリット■メリット・少額の資金からでも投資を始めることができる・株式投資を行うことで経済の動きを知ることができ、その知識を本業に活かすことができる・余剰資金で行えば、安全性の高い投資ができる■デメリット・損失のリスク(必ず儲かるとは限らない)・災害によっても株価が変動する恐れがある在宅ワーク副業に興味はあるが、時間がないという人にオススメの副業が在宅ワークになります。自分の好きな時間に自由にできるという利点がある在宅ワークでは「ライター」と「DTPデザイナー」が特にオススメです。ライターの特徴としては、ネットがあれば誰でも行えるため副業となっているため、初心者にぴったりの副業だと言えます。DTPデザイナーは専用のDTPソフトを使いロゴや広告デザインなどを行い、印刷用のデータまでを作ります。ソフトなどを使用するため、初心者には少し難しい副業と言えるかもしれません。そんな在宅ワーク副業のメリット、デメリットは以下になります。在宅ワークのメリット・デメリット■メリット・自由に時間を使える・家庭への影響が少ない・人間関係が面倒くさくない・好きな仕事を選べる■デメリット・孤独・時間をうまく使わなければいけない・自分で仕事、場所を用意するネットショップネットショップは実際に店舗を持っていなくても始めることができる副業となっています。しかし商品の仕入先や宣伝方法、何をいくらで売るなど、しっかりと準備を行うことが非常に大切となります。ネットショップの例として「ハンドメイド販売」「ドロップシッピング」などがあります。ハンドメイド販売とは、ネットショップで自作の商品を販売する仕事のことを指します。アクセサリーや家具など自作のものなら何でも構いません。特徴としては、専門の販売サイトがあり、そこに登録して出店すると集客が見込みやすいという点が挙げられます。ドロップシッピングとは、在庫を抱えずに商品の販売ができるネットショップのことを指します。どの商品をプッシュするか一覧から選ぶだけで良いので、発送や仕入れの作業を行う必要がないという点が特徴として挙げられます。そんなネットショップ副業のメリット、デメリットは以下になります。ネットショップ副業のメリット・デメリット■メリット・コストが安い・販売したい商材を自由に選べる・全国のお客様に商売ができる・24時間365日営業することができる・趣味や特技を活かせる■デメリット・競合が多い・集客が必要・お客様と直接会えないので、反応が読めない・他のショップとの差別化が難しい・個人情報を管理するリスクが生じる紹介営業情報収集力や人脈に自信がある人にはオススメの副業となっています。企業が求めている条件の人や場所、商材を紹介するだけで報酬がもらえるような仕組みになっています。紹介営業の例として「リファラル(紹介)営業」と「自動販売機ロケーション紹介」などがあります。リファラル(紹介)営業は、特定の商材を紹介するだけの仕事となります。紹介に応じて報酬が発生するため、たくさん稼ぐためには、「どんな商材や人材を求めているのか」を見極めることが非常に大切です。自動販売機ロケーション紹介は、自動販売機の設置を考えている企業や個人を紹介する仕事です。リファラル営業とは異なり、紹介だけでなく契約成立という実績がなれけば報酬を受けることはできないので、しっかりとしたリサーチが必要となります。紹介営業の副業のメリット、デメリットは以下になります。紹介営業のメリット・デメリット■メリット・成功率が高い・営業活動に多くの時間を割く必要がない■デメリット・紹介営業の成果は、顧客や知り合いの人数が大きく左右する特殊(労働)「楽しく働きたい」そんな人にオススメの副業になります。しかしどれも長時間の労働を要するので、本業との兼ね合いが重要です。特殊な副業の例としては、「代理出席」や「覆面調査員」などがあります。代理出席は、結婚式や葬儀などの行事に家族、知人の代理で出席する仕事です。この仕事の難しい点は、ただ出席すれば良いというわけでなく、代理出席ということがバレないように演技をすることが求められます。覆面調査員は、実際のお客様としてお店に行き決められたチェック項目について細かく評価をする仕事になります。実質的な労働はアンケートなどの回答となっており、各報告書によって所要時間は異なり、簡単なものでは10分以内、細かいものでは1時間以上となっています。そんな特殊な副業のメリット、デメリットは以下になります。特殊副業のメリット・デメリット■メリット・飲食店などでポイントがつく・イベント気分を味わうことができる■デメリット・大きな収入は見込めない・人気の案件は抽選になってしまう・依頼が来るタイミングが不定期ここまでは副業について詳しく解説してきました。続いてはそんな副業を実際に認めている大手企業を紹介していきます。副業を認めている大手企業まとめ以下に副業を認めている企業を一部抜粋してまとめてみました。自分の志望している企業はどうかチェックしてみてください。(2019年8月時点)副業を認めている企業一覧IT・メディア●サイボウズ●ソフトバンク●ヤフー●サイバーエージェント●セプテーニ・ホールディングス●ディー・エヌ・エー●LINE●メルカリ電機・精密●コニカミノルタ●レノボ・ジャパンメーカー●アサヒグループホールディングス●サントリーホールディングス●花王●ロート製薬●ユニ・チャーム●パナソニック●カゴメサービス●LITALICO●リクルートホールディングス●エイチ・アイ・エス●アクセンチュア商社●丸紅金融●新生銀行●カブドットコム証券自動車・機械●日産自動車娯楽・レジャー●セガサミーホールディングス企業が副業を認める理由現時点では副業を認めている企業はそう多くはありませんが、徐々に副業を容認している企業が増えつつあります。なぜ副業を禁止していた企業が容認し始めているのでしょうか。理由としては以下が挙げられます。副業を認めることで従業員の満足度を高めたい本業に関わりのある副業をすることで、従業員のスキルアップにつなげたい会社のPRの効果優秀な人材の獲得上記のような理由から企業は副業を容認していると言うことができます。また今では政府も副業を推進しています。その理由としては、「日本が今抱えている問題は個人で何とかしなければいけない時代になりつつある」からです。日本の20~40代は収入が伸びにくいという現状があり、十分なお金を持っていないという理由で結婚しないという人が増えています。しかしこのままでは将来の労働人口が減少してしまいます。政府は将来の労働人口を増加させるためにも、収入を増やすために企業に賃金を上げるよう要求していますが、なかなか実現されていないのが実状です。そのため政府は、労働人口減少問題の解決の糸口として副業を推進し始めました。副業ならば企業は賃金を上げなくて済みますし、また働き方改革、多様な働き方を取り入れている先進的な企業という良いイメージを持たせることができるという利点があるため、賛同し始めている企業が増えているということが言えます。参考:副業・兼業|厚生労働省最後に本記事では「将来副業をやってみたい」「副業に少し興味がある」という就活生に向けて、副業についてまとめてみました。副業に興味がある就活生は企業選びの参考にして頂ければと思います。【関連記事】 5,976 views
グループディスカッションを突破する上でまず最初に鍛えるべきたった一つの力 グループディスカッションを突破する上でまず最初に鍛えるべきたった一つの力 グループディスカッション対策というと、「相手の意見を否定しない」、「人に発言を促す」など対人マナー対策やいいタイムキーパーとはなどの役割別対策がメインになりがちですが、はっきり言ってグループディスカッションの評価基準を考えるとこのような対策は本質からズレていると考えられます。今回は、グループディスカッションで必ず評価されるために最も大事な能力とその鍛え方についてご紹介したいと思います。グループディスカッションの試験の仕組みさて大事な能力を考える前に、グループディスカッションの目的が何かを考えてみましょう。もちろん就活生の目線から考えれば、「選考に通過する」ことですが、議論そのものの目的は「全員でいい結論を導く」ことです。いい結論を導いたチームは全員が通過する可能性が高まり、逆にいい結論を導くことができなかったチームは全員が落ちる可能性が高まります。決して一つのチームから2人を絶対に通過させるという選考にはなっていないことに注意して下さい。その上で、個人として「議論にどれだけ貢献したか」によってチーム内の優劣がつく試験だと考えて下さい。自分一人で論理的に結論まで導く力が大事上記前提のもと、グループディスカッションで評価される上で、最も重要な能力は「一人でも論理的に結論まで導く力」です。「愛とは何か」といったような漠然なお題に対して、一人でも自分なりに論理的なアプローチを考え、結論まで導くことのできる力が最も重要な能力だと言えます。前述の通り、グループディスカッションでは、「議論にどれだけ貢献したか」が個人の評価基準となります。議論への貢献方法は、①議論の枠組みを作る⇒②人に発言を促すなど議論を進行させる⇒③的確な意見を述べ、議論を前に進める⇒④議論の流れを理解して脇道にそれた議論を修正する⇒⑤拡散した議論を集約し一つの結論に導く⇒⑥結論を発表するといった形があります。それぞれのフェーズで貢献していくためには、答えを導くために自分なりに道筋を考えられるかどうかが重要になります。グループディスカッションの具体例それではわかりやすく、具体例で説明しましょう。今、5人で「愛とは何か」というテーマでグループディスカッションをしているとします。5人全員が一人で結論までどうやっていいのかわからない状態では、どのように議論を組み立てていいのかわからず、全員が右往左往したまま時間制限を迎えてしまうでしょう。この5人の中に一人だけ、一人で結論まで論理的に考えられる人がいるとどうでしょうか?この一人(A君)は「愛とは何か」といった漠然としたテーマにおいては、「定義を明確にすること⇒定義に合う具体的事例を挙げること⇒複数の具体的事例から愛とは何かを説明する一般的な物事に落とし込むこと」というステップで考えればいいことを知っています。A君は議論が始まった段階で①議論の枠組みを提案して、まず最初に「愛」の定義を全体で考えることを提案します。その上で②それぞれの人に定義を何にすべきか意見を求めます。③中々、結論まで出そうにない時は、自ら結論に近い意見を述べることで議論を前に進めることができます。また④議論が結論を出す方向ではなく、脇道にそれているように感じた場合はそれを修正することもできます。⑤結論についても、自分が考えた意見よりよいものがあればそれを採用すればよく、自分が考えたものよりもいい意見がなければ、謙虚に自分の意見でどうかと提案すればいいでしょう。このように一人だけでも、議論の進め方がわかっており、一人でも結論まで導けるとそのチームはスムーズに議論を進めることが可能です。一方で、そもそもあなたが自分一人で結論まで導ける人でなく、さらに誰も議論をリードできる人がいない場合は残念ながらチーム全員が落ちる可能性が高まるでしょう。マナーは一人で結論を出せるようになってから重要になるさてそれでは上記のようなケースで、5人全員が一人で結論まで導ける人材だったらどうでしょうか?全員がそれぞれの思った通りに進めようとすると議論がまとまらずに空中分解してしまいます。この時に初めて、相手の意見にも耳を傾ける、全員が納得する方向で議論を進めていくなどマナーと言われる部分が重要になります。譲る時は譲り、譲れない時は譲らずにうまいバランスで議論を進めることが重要になります。譲るケースと譲れないケースの状況判断が難しいところですが、議論の枠組みなど、より根本的な部分については譲らずに、結論に近いような具体的な部分は譲るといった形で整理するとうまくいきやすいかもしれません。グループディスカッションにおいては結論以上に、その結論に至るまでのプロセスが評価されているというのがその理由です。一人でも結論まで導く力を鍛える唯一の方法ここまでで、一人で結論まで導く力の重要性を語ってきましたが、それではどのようにすればこの力が鍛えられるでしょうか。一つの答えとしては、ひたすら自分でグループディスカッションのお題を解いて、模範解答に触れるということがあります。例えば外資系コンサルの面接で出題されるケース問題を解いている人は漠然としたお題に対しても、一人で結論まで導く力が鍛えられます。下記の本は外資系志望者でなくてもグループディスカッションの参考にもなるので、是非読んでみて下さい。unistyleのケースにおいても下記の通りグループディスカッションのケースを解説しています。まずは自分の頭で考えてから、解答を読んでいただければ幸いです。ケース:「充実した大学生活を送るための高校生へのアドバイス【かんぽ生命GD】」「憧れの社員が持っている要素を一つ挙げよ【三井物産GD】」最後に一人で結論まで導くという基礎的な能力があって、初めて1+1が2にも3にもなります。多くの就活生がマナーや議論の際の役割などの本質的ではない対策ばかりになり、一人で論理的な結論まで導くという最も重要な力を見逃しがちです。今回のようにどんな試験も「何が最も重要なのか」を考える癖をつけると、仕事においても成果をあげれる人になるでしょう。是非、就活のための対策ではなく、人生を豊かにするための方法を学んでいるという意識で、実生活に応用して欲しいと思います。こちらの動画ではグループディスカッションについてわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。 56,751 views
商社より海運!商社内定を辞退した商船三井社員が語る海運の魅力 商社より海運!商社内定を辞退した商船三井社員が語る海運の魅力 こんにちは。16卒の学生です。先日、商船三井の方にOB訪問をしてきました。商社志望の学生が併願する業界として海運業界は多いと思います。そして、商社と海運の両方から内定を頂いた学生の多くは商社を選ぶと聞きます。そこで今回は、同じく両方から内定を貰い、海運に進んだ方にOB訪問をしてきました。本記事のコンテンツ・OB訪問対象者:商船三井・3年目・男・実際に働いている立場からの海運業界・商船三井から見た海運3社の違い・商社と海運の違い・まとめOB訪問対象者:商船三井・3年目・男自動車船部(運航と営業の大きく2つある。)で自動車を運ぶ船に関する仕事をしているそうです。また、自動車メーカーの方と関わるだけでなく、船長と話す、指示・積み地、上げ地の確保・燃料を確保する等もしているそうです。現在、運航の仕事をすることで、船のことを深く知っている最中だそうです。基本的に運航を経験してから営業にいくことが多く、近いうちに営業に配属される可能性が高いと仰っていました。(船のことを知らないと営業は無理とのことです)実際に働いている立場からの海運業界商社とメーカーに使われる立場だと感じることが多いそうです。イメージとしては、佐川急便の様な感じで、物の流れのど底辺にいると感じることが多いらしいです。実際にメーカー・商社がいないと仕事はないので仕方なく、営業スタイルも接待して貨物を貰うような感じだそうです。働いている方が感じている、物流の流れの中での権力のレベルとしては、メーカー>>>商社>>海運で、特に日本の自動車メーカーは、世界的に凄いのでかなり上から目線でくるそうです。そのような背景から、海運は一番下の立場なので上にしか繋がりがないから、仕事も大変だそうです。逆に、商社は上にも下にも繋がりがある。あくまで”間”に立って、様々なモノを繋いでコーディネートをしている印象があるそうです。しかし、商社もメーカーも船がないと仕事は出来なく、しかも、最近はメーカーの情報力が上がってきて、商社の役割をするメーカーも多いらしいです。結局は全ての産業を海運が支えていると言っても過言ではないようです。商船三井から見た海運3社の違い川崎汽船は、「良くも悪くもバカ」思いっきりの良い会社だと仰っていました。2大海運と比べて、決まった顧客が少ないので、運航費をかなり下げて、顧客を確保しているそうです。2大海運は、そのようなことはしないし、考えもしないことだそうです。日本郵船は、「良くも悪くも堅い・堅実」だと仰っていました。空・陸・空の事業に手を出しているので、リスクヘッジをよく考えており、その堅実さは、面接の時も感じたそうです。面接は”the面接”という感じで建設的な印象を受けたそうです。具体的には、「なんで3社でもうちなの?」という質問が多く、本当にうちに来てくれる?というような確認が多かった気がしたそうです。商船三井は「良くも悪くもゆるい・フランク」だと仰っていました。入社してから特に感じているけど、面接の時も感じたそうです。面接では志望動機の質問とかもなく、人となりやフィーリングを重視している会社だと思ったそうです。また、その場で考えないといけないような変化球の質問も多く、仕事で不確定要素が多いので、どういう対応をするのかを見る質問だそうです。商社と海運の違いこの質問は海運の面接でも毎回聞かれたそうです。逆に商社の面接では、商社の人たちは商社>海運だと思っているのか、一回もなかったそうです。なぜ商社ではなく海運?という質問には、「商社はただ間に入っているだけだと思う。モノもないし、動かしている訳ではない。実際に動かしているのは、海運会社。絶伝そっちの方がやりがいがあると思う。」と仰っていたそうです。実際に今、働いていても上記のことは感じているそうです。また、海運のやりがいとしては、船を動かしている人間としては、不確定要素(気候・船や港のトラブル)が多すぎるので、様々な困難を乗り越えることで達成感があるそうです。さらに、一つの航海は、1~2ヶ月で終わるので、何度も達成感を感じることが出来るのは良いことだと仰っていました。まとめ商社を志望している学生の多くは、海運は単にモノを運んでいるだけだという印象を持っている人は多いと思います。私もそのように感じていたのですが、実際に働いている方からお話を聞くことで、海運のイメージが大きく変わりました。モノを運ぶことの難しさ、そして海運がいないと世界の物流も止まるということの責任感も感じられました。イメージだけで決めつけず、実際に働いている方にお話を聞くことは非常に大事だと感じました。下記の記事は海運業界大手3社の比較記事となっています。ぜひ御覧ください。参考: 118,036 views

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