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グループディスカッション(GD)の進め方とは?6つのコツとテーマごとの進め方をわかりやすく解説

グループディスカッション(GD)の進め方とは?6つのコツとテーマごとの進め方をわかりやすく解説

最終更新日:2023年08月22日

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「グループディスカッションの進め方がわからない…」「グループディスカッションの通過率をあげたい…」

そんな就活生に向けて、本記事ではグループディスカッションの一般的な進め方から、各テーマごとの進め方までを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、グループディスカッションや面接など各選考に不安がある就活生には就職エージェントneoの利用もオススメです。

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グループディスカッション(GD)の一般的な流れ

グループディスカッションの一般的な流れグループディスカッション(GD)の一般的な流れとしては以下のようになります。

上記の図で紹介したステップについて、それぞれ簡単に説明します。

進め方(1):役割を決める

グループディスカッション(GD)には様々な議論の仕方がありますが、どんな議論だとしても個々が自分勝手に発言していては時間内に良い結論を導き出すことは難しくなってしまいます。

そのため、議論を始める前にまず役割を決めるようにしましょう。

グループディスカッション(GD)において、必ず必要な役割は「司会」「書記」「タイムキーパー」です。まず初めに司会を決めてから他の役割を決めたほうがスムーズに役割決めをすることができると思います。

それぞれの役割については以下の記事で詳しく解説しているので、気になる就活生は参考にしてみてください。

進め方(2):時間配分を決める

役割を決めたら、次は時間配分を決めます。

グループディスカッション(GD)には制限時間があり、企業は「時間内に結論を出すことができるか」という点にも着目しているため、良い結論を導き出すためにも時間配分は決めておく必要があります。

時間配分を決める際に注意することは、議論する時間だけでなく、意見をまとめる時間もしっかりと取るということです。

グループディスカッション(GD)の目的は、あくまでも議論をすることではなくグループで結論を導き出すということです。

そのため、良い評価を得るためにも議論をする時間だけでなく、意見をまとめる時間もしっかりと確保するように意識しましょう。

以下で仮に制限時間が30分とされた際の時間配分の例を紹介します。

時間配分の例

✓課題を定義する…3分

✓アイディアを出し合う…10分

✓チームのアイディアを整理する…10分

✓結論を出し発表の準備をする…5分

✓予備の時間…2分

時間配分を決めていても予定通りに議論が進まない可能性があるため、そのような時に焦らず議論を進めるためにも予め予備の時間を確保しておいた方が良いと思います。

上記はあくまでも一例なので、時間配分を決める際はチームの最適な時間配分を決めるようにしてください。

進め方(3):課題を定義する

課題を定義するとは、出題された抽象的なテーマを具体化するということになります。

これはグループディスカッション(GD)において最も重要な工程となります。

なぜ定義する必要があるかと言うと、グループディスカッション(GD)のテーマは抽象的なものが多く、予め定義を定めておかなければ、解決策が幅広くなってしまい、結論を導き出すのが難しくなってしまうからです。

そのため、まずはメンバーのテーマに対する認識の違いによる議論の齟齬をなくすために、議論の前提条件に対する全体の共通認識を形成します。

この段階では、5W2H(Who、When、Where、What、How、Why、How much)を意識することが重要です。

その中でも以下の3つの視点を意識するようにしてください。

  • 曖昧な言葉の定義付け(What)
  • 目標の明確化(Why)
  • 主体の特定(Who)

例えばグループディスカッション(GD)で以下のテーマが出題されたとします。

ある企業で女性の労働者数を増やすには

このような抽象的なテーマを定義付けするとしたら「いつまでに女性の労働者を増やすか」「どの年代の女性を増やしたいのか」「ある企業とはどんな企業なのか」「労働者とは正社員のことなのか、アルバイトのことなのか、派遣のことなのか」「どのくらい増やすのか」などが挙げられると思います。

このように認識をこまかくすり合わせていくと今回のテーマであれば、「三菱商事の社長として、2020年までに、女性の正社員を2019年の2倍の●●人にする」のような具体的な議論に落とし込めることができます。

その結果、建設的な議論を進めることができます。

進め方(4):アイディアを出し合う

課題の定義が終わったら、チームでアイディアを出し合います。

先程のテーマ例「ある企業で女性の労働者数を増やすには」であれば、例として以下のようなアイディアを出すことができます。

  • 女性のみの休日をつくる
  • 女性のみの企業説明会を実施する
  • 託児所を設置する

ここで大切なのは、「チームのアイディアをどれだけ引き出せるか」です。時間内であればアイディアは多いほうがより良い結論を導くことができると言えます。

またアイディアを出すときは、ただ発言すれば良いわけではありません。自分の意見をまとめ周囲にわかりやすく主張することが大切になります。

そのため、自分の意見を述べる時には以下のフレームワークを意識しましょう。

「私は〇〇(結論)だと思います。理由としては~~~。例えば(具体例)~~。なので〇〇だと思います。」というような流れで話すと良いでしょう。

その他にも意識すべきポイントがあります。下記にまとめていますので、議論する際には心がけてみてください。

  • 「結論→理由→証拠・具体例→結論」の流れで話す
    →発言する時はただ発言するのではなく、チームで決めた定義に沿って話すようにする
  • 意見を否定しない
    →意見の質よりも量が大切なので、この段階では多くの意見を集めるようにする
  • 相槌を打ちながら聞く
    →聞く態度を良くすることで意見を出しやすい環境をつくる
  • 発言できていない人に発言の機会を与える
    →自分から発言するのが苦手な人もいるため、発言しやすいように話を振ってあげる

進め方(5):チームのアイディアを整理する

グループディスカッション(GD)では各々がアイディアを出し合うため、整理しないとまとまらなくなってしまいます。

つまり、グループディスカッション(GD)において一番重要とされている"結論を出す"という工程の時間が十分に確保できず、議論自体が中途半端になってしまう可能性があるということです。

そこで結論を導き出す際に使えるフレームワークとしては、「意思決定マトリックス」です。

「意思決定マトリックス」とは、数ある選択肢を評価・選定する時に活用できる手法のうちの1つです。定性的な情報や主観だけに頼るのではなく、定量的・客観的に評価する際に用います。

例えば、上述しているテーマ例「ある企業で女性の労働者数を増やすには」をこれまでの流れに沿って整理すると、下記のようなフレームワークになります。

上記のように、定義に沿った評価基準を洗い出し、客観的に点数をつけることにより結論を導き出すことができます。つまり、今回の例では「女性のみの企業説明会を実施する」が最も定義に沿ったアイディアということになります。

進め方(6):結論を出し発表の準備をする

話し合いが終わったらいよいよグループ内での結論を出します。

ここで大切なのは、グループ全員が納得している結論であるかです。

グループディスカッション(GD)では合意形成が重要となるので、多数決や誰かの意見で決めたというようなことにならないよう気をつけましょう。

発表の準備に関しては、例えどんなに良い結論が出たとしてもそれをうまく伝えられなければ意味がなくなってしまいます。そのため発表者は結論だけではなく、議論ではどのような過程の上で結論が導き出されたのかまで話せるように練習をしておくようにしましょう。

発表の際は先程も紹介しましたが以下のフレームワークに沿って、話すよう意識してみてください。

続いてはより実践的な議論の進め方を紹介します。

グループディスカッション(GD)のテーマ5つ

グループディスカッションのテーマ別進め方グループディスカッション(GD)は以下のような5つのテーマに分けることができます。

グループディスカッション(GD)のテーマ

●課題解決型
●売上げアップ型

●新規事業立案型

●自由討論型

●選択型

それぞれのテーマごとに議論の進め方は異なるので、一つずつ説明していきます。

課題解決型テーマのグループディスカッション(GD)の進め方

課題解決型テーマの進め方課題解決型の議論の進め方は以下のようになります。

手順(1):前提確認・目的の明確化

まずはメンバーのテーマに対する認識の違いによる議論の齟齬をなくすために、議論の前提条件に対する全体の共通認識を形成します。

この段階では、5W2H(Who、When、Where、What、How、Why、How much)を意識することが重要です。

中でも、以下の3つの視点を大切にして欲しいと思います。
(1)曖昧な言葉の定義付け(What)
(2)目標の明確化(Why)
(3)主体の特定(Who)

【例】
「理系女子を増やすためには?」

DeNA16卒サマーインターン選考より)

こちらのテーマであれば、以下のようにそれぞれを明確化していくことが求められます。

(1)曖昧な言葉の定義付け(What)
・理系女子とは誰のことを指すのか?
 →理系の学問を専攻している女子大生のことか?企業の研究職の女性を含めるか?

(2)目標の明確化(Why)
・対象となる地域はどこか?
 →日本全体か?東京都内か?

・具体的な目標数値とタイムスパンは?
 →5年間で3倍に増やすのか?
 来年までに1000人増やすのか?

(3)実行主体の特定(Who)
・施策を実施するのは誰か?
 →大学か?政府か?

手順(2):現状分析

次に行うのは現状の分析です。解決策を提案するためには解くべき課題を明確にする必要があり、その課題を明確化するためには現状を把握することが求められます。

現状分析を行う際には、問題の全体像を網羅的かつ詳細に理解することが必要です。
そのためには、以下の2つのステップを踏む必要があります。

(1)問題の切り分け
問題の構造を把握するために、複数の切り口から問題を切り分けていきます。

ビジネスの場面では3Cや4Pなどのフレームワークが思考を整理する切り口として用いられていますが、他にも「原因と結果」「国内と海外」などフレームワーク化されていない切り口も多く存在します。

ロジカルシンキングの基本であるMECEの考え方に沿って、問題を「モレなくダブリなく」把握することができていれば、どのように問題を切り分けていっても問題ありません。

また、以下の記事で書かれているように特定のフレームワークに固執することは本質的ではありませんが、考える切り口やツールとして持っておくぶんにはよいでしょう。

先ほどのDeNAの「理系女子を増やすためには?」というテーマであれば、まず「理系女子が少ない」という現状の「結果」に対する「原因」を考える必要があります。

また、日本国内の大学の学問は文系・理系で分けられることが多いため、学生がどういった基準で文系・理系を選択しているのかという動機の源泉に着目すると考えやすいと思います。

頻出の切り口

・「メリット」と「デメリット」
・「原因」と「結果」
・「促進要因」と「阻害要因」
・「オンライン」と「オフライン」
・「国内」と「海外」
など他にも多数

(2)ロジックツリー・図表に落とし込む
問題の切り分けが終了したら、ロジックツリーや図表にまとめて原因を1つずつ洗い出します。

ロジックツリーや図表を作成することで問題をわかりやすく網羅的に把握することが可能になり、周囲との共有も容易になります。

ここで最も重要なことは図表を埋めることではなく、思考の整理と共有です。
図表やロジックツリーは作成することそのものを目的とするのではなく、あくまでも補助的なツールとして認識してください。

先ほどのDeNAのテーマを例に、理系女子を理系の学問を専攻している女子大生と定義して女子学生の文理選択の際の促進要因・阻害要因をまとめるとこのようになるイメージです。

手順(3):ボトルネックの特定・解決策の立案

現状分析が終了したら、洗い出された原因の中から現在の課題解決のために必要な根本的な原因(ボトルネック)を特定し、解決策の立案を行います。

ボトルネックの特定は、解決策の立案と同時並行で進めると行いやすいです。それぞれの原因に対する主要な解決策をイメージしながら、解決策の「効果」と「実現可能性」の2つの側面から原因を絞り込みます。

その上で、絞り込んだ原因に対する解決策を深掘りしていきます。

手順(4):解決策の評価・優先順位づけ

最後にそれぞれの解決策を評価し、優先順位づけを行います。解決策を評価する際には以下の4つの評価基準を考慮してください。

  • インパクト:解決策がもたらす効果
  • 実現可能性:解決策のリスク・コストなど
  • オリジナリティ:解決策の独自性
  • タイムスパン:解決策を実現するまでにかかる時間

売上げアップ型テーマのグループディスカッション(GD)の進め方

売り上げアップ型テーマの進め方売上げアップ型の議論の進め方は以下のようになります。

手順(1):前提確認・目的の明確化

先述の5W2Hを意識しながら全体で共通認識を形成してください。売上アップ型ディスカッションでは実行主体が曖昧なままにされていること多いので、特に実行主体の定義付け(Who)を行うように注意してください。

【例】
「電気屋の売上を上げるには」

 

参考:A.T.カーニー インターンレポート

この問題であれば、電気屋とはどのような規模感の業者であるのかを明確にする必要があります。電気屋が全国展開している家電量販店である場合と、商店街に存在する個人経営の店舗である場合では考えられる解決策が大きく変わってくるためです。

手順(2):現状分析

先述の課題解決型のテーマと同様に、
(1)問題を切り分ける
(2)ロジックツリー・図表に書き出す

の2つのステップを踏みます。

売上アップ型のテーマで現状分析を行う際には、ビジネス系のフレームワークが役立ちます。

また、ターゲットが決定していない段階で分析を行うと議論の軸がズレてしまうため、現状分析は以下の順番で行ってください。

現状分析の順番

①ターゲット分析(誰に売るか)
   ▼
②マーケティング分析(どうやって売るか)

以下では、一般的に用いられるフレームワークを紹介します。これらに固執するのは本質的ではないですが、知っておいて損はないでしょう。

フレームワーク

3C:customer(自社)・competitor(市場)・company(競合)
企業の経営戦略を考える際の基本フレームです。
上記の3つの視点を活用することで、自社の強み・メインターゲット・競合との差別化要素を把握する際に役立ちます。

 

4P:Product(製品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(販促)
マーケティングの基本フレームです。
製品を売る「企業」の視点から主要なマーケティング戦略を分析したものです。
また、このフレームワークを製品を購入する「顧客」の視点から再定義した4Cというフレームワークも存在します。

 

AIDMA:Attention(注意)→Attention(興味)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(購買)
顧客が製品の存在を認識してから購買するまでのプロセスを時系列で分解したフレームワークです。
近年では、スマートフォンの普及により誕生した新しい購買プロセスを分解したAISAS(注意→関心→検索→購買→情報共有)というフレームワークが生まれています。

また、売上アップ型のテーマで用いられるロジックツリーの例を記載します。参考程度に活用してください。

※実際にロジックツリーを作成する際には、与えられたテーマに対する優先順位が高い切り口から順番に細分化を行ってください。

手順(3):ボトルネックの特定・解決策の立案

上記の課題解決型ディスカッションと同様に、「効果」と「実現可能性」の2点からボトルネックを特定と解決策の立案を行ってください。

売上アップ型のテーマでボトルネックを特定する際には 、「実現可能性」を重視するとよいでしょう。特に、「企業が現在のリソースで本当にその解決策を実施することができるのか」といったコストの観点を大切にしてください。

またリスクを考える際には、「『製品の単価』を上げると『客数』が減り、売上が落ちてしまうのではないか」といったようなダウンサイドリスクの可能性を念頭に置いておくとよいでしょう。

手順(4):解決策の評価・優先順位づけ

先ほどの課題解決型テーマと同様に、以下の4つの評価基準から優先順位付けを行います。

  • インパクト:解決策がもたらす効果
  • 実現可能性:解決策のリスク・コストなど
  • オリジナリティ:解決策の独自性
  • タイムスパン:解決策を実現するまでにかかる時間

こちらも実現可能性の観点を重視しながら、解決策を評価してください。

売上の推定(フェルミ推定)

売上アップ型のテーマでは、同時に売上の推定を求められることも多くあります。売上の推定を行う際にはフェルミ推定を活用します。

フェルミ推定とは、実際に調査するのが難しい捉えどころのない数字を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算する方法です。

以下、フェルミ推定を活用した売り上げの推定方法については以下の記事なども参考にしてください。

また、フェルミ推定には、売上を推定するもの以外にも様々なタイプな問題があります。ケース問題の対策をしたい方は、以下の記事を参考にして下さい。

新規事業立案型テーマのグループディスカッション(GD)の進め方

新規事業立案型テーマの進め方新規事業立案型の議論の進め方は以下のようになります。

手順(1):前提確認・目的の明確化

先述の5W2Hを意識しながら全体で共通認識を形成してください。

新規事業型のテーマでは、特に以下の2点を意識するとよいでしょう。

  • 誰が取り組むのか(Who)
    ※この時点で、企業のビジネスモデルについても確認できると良いでしょう。
  • 事業に取り組む目的(Why)

手順(2):現状分析

問題の全体像を網羅的に切り分けたロジックツリーを作成してください。こちらもビジネス系フレームワークを理解していると活用できる場面があります。

手順(3):ボトルネックの特定と解決策の立案

先述の課題解決型と同様です。

一般に、新規事業立案型のグループディスカッションにおいては、思いつきのアイディアに終始してしまうことが多くあります。しかし、新規事業が創出される背景には企業や社会に対する何かしらの課題意識が存在しているはずです。

だからこそ、新規事業立案型ディスカッションでは「解決策」の質を高める前に「課題」の質を高める必要があります。

ボトルネック特定の段階で、
「自分たちが考えている新規事業によってどのような課題を解決することができるのか」
「自分たちが解決しようとしている課題は本当に解くべき課題なのだろうか」
について考えてみてください。

【例】
「新しいメッセージアプリを考案せよ」


参考:リクルート住まいカンパニー インターンレポート(総合職)

この問題では、世の中には既に多様なメッセージアプリが存在しているため、既存のサービスでは対応できていない新しいニーズを掘り起こす必要があります。

例えば、「若年層ではなくSNSの利用率が低い高齢者層をターゲットに設定する」などの工夫が必要です。

手順(4):解決策の評価と優先順位づけ

先述の課題解決型のものと同様に、以下の4つの視点から評価付けを行ってください。

  • インパクト:解決策がもたらす効果
  • 実現可能性:解決策のリスク・コストなど
  • オリジナリティ:解決策の独自性
  • タイムスパン:解決策を実現するまでにかかる時間

実行主体がベンチャー企業である場合は、資本力や規模感で勝る大手企業との競争に勝利しなければならないため、「オリジナリティ」の重要度を高く設定するとよいかもしれません。

自由討論型テーマのグループディスカッション(GD)の進め方

自由討論型テーマの進め方

自由討論型の議論の進め方は以下のようになります。

手順(1):前提確認・目的の明確化

自由討論型のテーマは抽象的であるため、誰もが多様な意見を持ちやすく、議論が発散しがちです。そのため、グループ全体で初めに議論の目的(Why)について話し合い、アイディアの評価基準を統一することが必要です。

【例】
「日本の文化を伝える方法を考えよ」


参考:三菱UFJ信託銀行 インターンレポート (総合職)

このテーマでは、「誰が」「どのような目的で」「誰に対して」日本の文化を伝えたいのかについて考える必要があります。

例えば、日本政府が外国人に対して訪日外国人を増やす目的で行っているのだとしたら、日本に行かなければ体感できない文化をより多くの人に伝えることが求められます。

一方で、知名度の低い地方自治体が地元の特産品を海外に売り出す目的で行っているのだとしたら、特産品にまつわる文化を特産品に興味を持ってくれそうな特定の層に対して伝える必要があります。

手順(2):意見出しと評価

議論の前提が統一されたら、意見出しと評価を行って行きます。

(1)意見出し
自由討論型のグループディスカッションではチームワークが重視されると思っており、自分の意見を押し通しすぎる学生は比較的落とされやすい傾向にあると感じています。

全体で納得感のある結論を導くために、意見出しの段階では他の人の意見を否定せずに、一人一人のメンバーの意見を引き出すことを心がけましょう。

(2)意見の評価
意見出しが終了したら、事前に統一した議論の目的や評価基準に照らし合わせて意見を評価しましょう。

この場面で議論が不用意に発散すること・クラッシャーが台頭することを防ぐためにも、目的と評価基準の合意形成をしっかりと行うことが大切です。

選択型テーマのグループディスカッション(GD)の進め方

選択型テーマの進め方

選択型の議論の進め方は以下のようになります。

手順(1):前提の確認・目的の明確化

このタイプのテーマでは、実行主体(Who)や手段(How)が既に決定している場合が多いです。

その場合には、手段の目的(Why)から話し合い、意思決定の大まかな評価軸を作成していきましょう。

【例】
「新製品開発チームに属していると仮定し、①シニア向け、②若者向け、どちらをターゲットとした新製品を開発するか」


参考:キリン 本選考レポート(総合職)

この問題では、新製品開発の目的が「ビール売上シェア日本一を奪還すること」であれば、新しく開発する製品はビールの購入を促進する製品になります。その場合、現在ビールを購入しているシニア向けの製品を開発する可能性が高まりそうです。

一方で、新製品開発の目的が「会社の収益のポートフォリオを分散させること」であれば、ビールなどの強いシェアをもつ既存の飲料ではなく、新しいジャンルの製品を開発する必要があります。

そのため、現在ビール離れが進んでいる若者向けの製品を開発する可能性が高まるかもしれません。

手順(2):選択肢のメリット・デメリットの洗い出し

次に、考えられる選択肢のメリット・デメリットを洗い出し、それぞれの選択肢の違いを明確にします。
その上で、選択肢の違いからより具体的な判断基準を決定します。

手順(3):選択肢の評価と優先順位付け

最後に、作成した判断基準や目的から意思決定を行います。

また、このタイプのテーマでは意思決定の詳細(How)まで議論を深めることができずに時間を持て余してしまう場合があります。

その際は、条件設定を変更して評価をしてみるとよいでしょう。

最後に

グループディスカッションの進め方本記事ではグループディスカッション(GD)の基本的な進め方から選考に活かすことができる具体的な進め方まで紹介しました。

グループディスカッション(GD)の選考を通過するためには、円滑に議論を進め結論を導き出すことが求められ、そのためにはグループディスカッション(GD)の進め方を理解しておく必要があります。

グループディスカッション(GD)の進め方を理解できたら、次はグループディスカッション(GD)の役割について理解しましょう。

以下の記事からグループディスカッション(GD)の役割について学ぶことができます。

こちらの動画ではGD(グループディスカッション)の全体像について解説しています。

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