電通・博報堂の違い?広告代理店内定者が語る就職活動の極意とは②
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最終更新日:2023年10月25日
先日、大手広告代理店の内定者と就職活動生によるWeb質問会を開催いたしました。その際に多くの就職活動生の参考になる受け答えがありましたので、ここに記事として残したいと思います。広告代理店を志望している方もそうではない方にも参考になるかと思いますので、ぜひお読みください。
今回は、質問会で出た質問の中でも、面接の質問やテクニック、そして内定者の学歴や人間性についてまとめました。よろしくお願いします。
回答者プロフィール
以下で簡単に自己紹介します。なお、内定先から会社名や個人情報を明かすなと言われているため、どの代理店に内定しているかは皆さんのご想像にお任せしますね。
大学:文系(国立大)
学生時代に頑張っていたこと:研究やベンチャー企業での長期インターン
内定先:大手広告代理店、大手ITメガベンチャー数社、ベンチャー企業など合計6社。総合商社なども最終面接まで進んでいました。
一言:今まで数十名の就職活動指南や内定者訪問を受けてきました。皆さんのお力になれるよう質問の回答頑張りますね。広告代理店以外の質問でも大丈夫ですよ!
大手2社の違いは聞かれない!面接やGDなどの選考について
◆電博それぞれの違いについて、面接ではどのように話されていましたか?代理店の中でもなぜうちなの?という定番質問に対してどのように回答されていましたか?
基本的に同じような人材を取りたいので、同じ志望理由で問題ありません。
電通:業界トップの自負と、博報堂とは圧倒的に違う成果への執着に魅力を感じた
博報堂:二番手から一番手を追いかけることの面白みに惹かれる。自身も今までの経験からそのようなことをしていたくらいですかね。下手に博報堂はクリエイティブが強いからー、といったことは言わないほうがいいです。どこがどう強いのか言えないと思いますので笑
高校時代の経験をアピールしてもOK
◆『学生の時の経験』を聞かれますが、ここでいう学生とは大学生のことでしょうか?高校以前の経験を付け足しても問題はないですか?
アンサーファーストと感情を込めることが面接では大事
◆面接ではどのような話をしていたか具体的に教えて頂きたいです。それを踏まえてどんな話し方や話内容をした方が内定に近づくと考えているか教えていただきたいです。
内定先の諸事情であまり明かすことができないんですごめんなさい。簡単に言えば、研究である地域の課題解決をしたという話がメインでしたね。
話し方はアンサーファーストで端的に、熱い話をするときは全力で感情を込めてですね。
分野は何でもいいが誰にも負けないぐらい秀でているものが必要
◆大手広告代理店の内定を勝ち取るために、アピールした強みはなんですか。それは他の人と比べてかなり秀でていないとだめですか?
うちの内定のこつは「差別化」なので、その分野でなら絶対負けないぞというくらいには秀でてた方がいいですね。分野はどんなものでも大丈夫です。出会い系でワンチャン狙うプロフェッショナルですというPRをしていたという内定者もいるので。
自分の戦略通りに評価された
◆大手広告代理店の内定を勝ち取るために、アピールした強みはなんですか。それは他の人と比べてかなり秀でていないとだめですか?
自分の戦略通りに評価されましたね。
◆「頭が良い」「向上心が強い」を伝えるために戦略を立てたとのことですが、どんな戦略を立てたのですか?
向上心は、自身の大学受験の経験など客観的なファクトがあったので、そこを中心に話をしたところ納得してもらえました。
内定のポイントは「差別化」
◆大手広告代理店の内定を勝ち取るために、アピールした強みはなんですか。それは他の人と比べてかなり秀でていないとだめですか?
広告に興味ないと面接で話しても内定する
◆テレビcm、ネット広告、新聞広告、それぞれの強み、弱みを教えてください。
なぜなら私は面接で「好きな広告は?」と聞かれて「広告そこまで興味ないんですよね笑 うちの家テレビありませんから」と答えていたので。。逆に言うと、広告の強み弱みなんかしらなくても内定は獲得できるということです。
一応答えると
テレビ
強み:マスにアプローチできる点
弱み:ネットに比べて費用対効果がはかりづらい
ネット広告
強み:ターゲティングができる、費用対効果の測定が簡単
弱み:やはり拡散力は弱いのと、最近はアドブロックなど技術が脅威ですね
新聞広告
強み:紙面の内容と合わせて広告を打てる
弱み:これもテレビと同じく費用対効果測定が難しい
ただ、こういった情報は内定者よりネットや本の記事を読んだ方が詳しくわかると思います!
◆「好きな広告は?」と聞かれて「広告そこまで興味ないんですよね笑 うちの家テレビありませんから」とおっしゃられた後の面接官との会話はどう進みましたか?
インターン参加は内定にかなりの影響がある
◆インターンシップはどこまで影響力があるとおもいましたか?
「かなりある」とだけ言っておきます。
電通・博報堂に入るためのコネとは?
◆電博に入るためには、コネが必要とよく言われますが、具体的には、どのようなコネなのでしょうか。
ちなみに私は一切ありませんでした。
追加ですが、政治家関係なども結構あるそうな笑
学歴は東大早慶レベルが8割
◆内定者の学歴についてざっくりの割合を、①東大早慶レベル、②GMARCHレベル、③それ未満で教えてもらえるとうれしいです。
②1割
③1割
という感じです。やはり早慶未満はコネクションがないと厳しそうですね。
OB・OGがいない大学で内定を取るのは難しい
◆OB・OGが自分の大学にいない場合はどのようにOBOG訪問をしていましたか?
◆説明会に出席された人事の方に後日会ってもらえるか聞くのは失礼なんですかね?
広告代理店だけでなく、基本人事の方は取り合ってくれません。説明会に来ていた現場社員の方から名刺獲得してOBOG訪問というのはいいと思います。
どれだけOBOGとコネクション作ったかも代理店に入社する評価ポイントにはなると思うので、できる限りはしましょう。一人もしてなくても内定とっている人はいますけどね。
トップレベル4割、頭脳2割、特殊経験2割、なんでは入れたの2割
◆内定者のタイプについてパターンに分けて教えてもらえるとうれしいです。例えば、広告代理店だとゴリゴリ体育会系の人とインテリ系の人が入り混じっていると聞きますがどのような割合でどんな人がいますか?
4割:早慶体育会系主将もしくはトップレベルの成績を出した人
2割:東大京大理系院生の頭枠
2割:学生時代中に起業や、面白い体験をしていた人
2割:なんでこの人入れたんだろう枠(察してください)
という感じですかね
オラオラ系も真面目タイプいるのが広告代理店
◆内定者にはどういった性格の人が多いですか?
留学経験者は多い
◆電通を筆頭に、これからますます海外展開をしていくと思いますが内定者で留学経験者はやはり多いですか?
代理店の強みの一つは上流から下流までアイディアを用いた課題解決が可能なところ
◆自社サービスを持つ会社でなく受託式の広告会社を選んだ理由、またその強みを教えてください。
事業会社ではなく広告会社を選んだ、という意図ですかね。
自分は飽き性なので一つの商材を扱うよりも、様々なクライアントの課題と対峙して課題解決をしたいという思いがあったからです。
その強みというのは広告会社の強み、ということでいいでしょうか。企業の上流から下流までアイデアを用いた課題解決ができる点だと思います。
やりたいことと実際のビジネスの乖離を感じたら辞めるかも?
◆将来のキャリアプランについてざっくり教えて下さい。
やめるとしたら、あまりの労働のきつさに自身の体力がついていかないと判断した時、メンタルがやられた時(ストレスフルな会社だと社員から聞いているので)、自身がやりたい企業や社会の課題解決と実際のビジネスが乖離していた時ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回の記事では大手広告代理店の面接で内定者が意識したこと、そして内定者の学歴や人間性について詳しく聞くことが出来ました。特に印象的であったのは、博報堂と電通の差別化は細かい所まで掘り下げる必要はなく、「何故広告代理店で働きたいか」が重要であることがわかりました。また、内定者の中には体育会系から理系の大学院生まで幅広い人材がいることも分かりました。ぜひ多くの就職活動生に今回の質問会で得た極意を生かして欲しいと思います。
photo by andy.brandon50