インターンにありがちな「新規事業立案系ワーク」の目的と攻略法

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最終更新日:2024年01月22日

インターンにありがちな「新規事業立案系ワーク」の目的と攻略法

現代の新卒就活では、本選考と並んでインターンシップが切っても切り離せない存在になっています。

下記のエントリーでも紹介しましたが、「本選考との関係」という観点においては、インターンに参加する目的や企業にとっての位置づけは主に3つに分類されます。

本選考との関係の3つのケース

(1)インターンでの評価が内定獲得に直結するケース
(2)インターンへの参加・取組みによって本選考で優遇されるケース
(3)インターンと本選考が本当に切り離されているケース

一定程度のエントリー数を確保しつつ、あなた自身が上記の3段階のうちどこに目的をおくのかを明確にしながらインターンに臨むべきでしょう。

今回は、インターンでの優遇度合いと並んで就活生が気になるところである、コンテンツとしてそもそも何をやるか、すなわちインターンの内容について取り上げていきます。

本記事を通読すれば、これから参加するインターンの時間を有意義に使うことが出来るでしょう。

もっと言えば、インターン当日に評価され内定獲得に一歩近づくことことにも繋がります。

是非、最後までお読みください。 本選考とインターンの締め切り情報

企業から見た、インターンを実施する目的と内容

企業が行う採用活動は、それが直接的に利益を生む事業行為ではありません。そこにわざわざ投資をしてインターンシップを開催している以上、認知度の向上・優秀層の囲い込み等何らかのリターンを獲得することを企業側は目的にしています。

当然ですが、実施する目的があるのであればそれに沿ったコンテンツを組み込まなければなりません。

例えば、認知度の向上やエントリー数の増加を目的としたいのにも関わらず、若干名を採用し長期間の現場実践型インターンを実施することは合理的ではないでしょう。

「なぜ多額の費用をかけてインターンを開催するのか」、企業はそれに向き合い、いつ開催するのか・何日間で開催するのか・どういう選考フローにするかといった内容を詰めていくことになります。

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「インターンの内容」の4分類

先述した「インターンを実施する目的」に沿って開催されるインターンは、類似したもの同士である程度パターン化することが可能です。

ここでは、中でも代表的なインターンのコンテンツを紹介します。

※ここで言う「インターン」には、下記エントリーにあるような「ベンチャー企業での有給長期インターン」は含まず、企業が選考活動・広報活動のために行うものに限定されます。

インターンの分類(1)内定直結!?現場実践型インターン

今更ですが、「インターン」とは英単語 "internship" に由来する言葉です。

internshipとは元々は何もグループワーク→発表を3日間でやるみたいなものではなく、欧米を中心にスキルや実績を高めるための職業訓練の位置づけとして実施されるものです。日本のようなポテンシャル採用が一般的でない欧米等では、大学卒業後にインターンシップでスキル・実績を積み、その成果を買われる形で就職するという割合が高くなります。

そのため、就職活動を始める前はこの分類を「インターン」の一般的なイメージとして持っていた方もいるかもしれません。

現場実践型インターンでは、実際のオフィスや研究所で社員と机を並べて文字通り現場に近い形で就業体験が出来る点が特徴になっています。単なる「見学」ではなく「働く」ことに重点が置かれるため、多くが数週間以上の期間をかけて行われます。

現場社員が主に指導社員も兼ねて長期間に渡って実施されるため、企業からすれば稼働が大きくかかり、対応できる学生数は限られます。すなわち、この手のインターンに参加するには厳しい選考を勝ち抜く必要があり、最も参加の難易度が高いインターンに分類されると言えるでしょう。

一方で、少人数でより現場に近い指導を受けられることから、インターン中の取組みと内定獲得の関係性は高まりやすいと言えます。評価が高ければ実質的な即内定や本選考のフロー大幅カットも期待できるため、多少拘束期間が長くとも積極的にチャレンジしていきたいところです。

インターンの分類(2)再頻出!?グループワーク型インターン

3日~5日程度の日系企業で割合が高いのが、このグループワーク型インターンです。

企業の仕事内容を直接体験するというよりは、事業内容に関連したグループワークを6名程度の学生で行い、最終日に発表を行うというのが一般的になっています。

実際に就職活動を始めるまでは、「企業を知る」という意識でインターンを捉えている就活生は少なくないように思いますが、実際に参加してみるとこの手の内容が多いことを意外に感じた方もいるかもしれません。

初日にいきなりグループワークを始めるというよりは、座学のような説明から入りある程度のインプットを行うことも多いのですが、グループワーク自体はある意味一番「直接的な仕事理解」という観点からは離れるコンテンツとも言えます。

そのため、自分なりに意味付けをして吸収する姿勢で臨まないと、参加の意義を感じにくいケースがあるため注意が必要です。

インターンの分類(3)多くは相乗り!?対話・見学型インターン

経営の3要素はヒト・モノ・カネと呼ばれますが、実際に働く人との対話や企業が持つ設備について見学を実施するインターンもあります。

こちらはインターンとして「社員座談会だけ」「工場見学だけ」実施というケースはそれほど多くは無く、例えば「基本はグループワークだけど2日目午後に20分×4タームの座談会がある」といったように他のコンテンツと一緒に実施されることの方が多い印象です。

また、どちらも本選考解禁後のイベントとして実施されることもあります。

社員と話をしたいのであればOB訪問でも実現できるかつよりリアルな話が聞ける可能性が高く、施設を見たところでESや面接の精度が高まるわけでもないからこの手のインターンは不毛だという意見も耳にします。

確かにこれに参加したから即内定ということはまずありませんが、社員対話会や施設見学が本選考エントリーの必須条件となっている企業・別のインターンの優遇に直結する企業もあるにはありますので、その辺りは個別企業の正確な情報収集が必要になります。

直接の優遇が少ない分、内定獲得にどう結び付けるかについては就活生次第の側面が強いことが特徴と言えるでしょう。

インターンの分類(4)参加は簡単!?説明会+α型

最後に、基本は人事や現場社員のプレゼンを聞く形式で、途中でグループワークやら座談会やらが入ることもあるという企業説明会+α程度のインターンも存在します。

だいたいが数時間~1日程度で、マイページからエントリーするだけで選考無しで参加できるものが多いのが特徴です。

ここまで来ると「インターン」と言っていいものなのかは意見が分かれるところかもしれませんが、1dayインターンの中には意外とこの形式のものは多い印象です。

学生側が動いて参加するコンテンツは少ないため、インターン中の取組みというよりは、あっても参加回数をカウントし本選考の際の参考にするぐらいの位置づけのケースがほとんどになります。

本記事のメインテーマは、分類(2)グループワーク型インターン

上記のように一口に "インターン" と言っても大きく分けて4つの分類があり、当然これら4つに当てはまらないコンテンツも存在しています。

本記事では、中でも分類(2)グループワーク型インターンを主軸に解説を加えていきます。

取り上げる理由としては以下の3つが主軸として挙げられます。

  • ベンチャーから日系大手企業まで幅広く導入している実施形態である
  • 参加倍率がそこまで高くないものもあり、多くの就活生が一度は経験する
  • グループワークはインターンに限らず本選考や入社後にもやる可能性がある

インターンのグループワークで多いテーマは何か

ここまではインターンという大枠から分類を行っていきましたが、その中の1つである「グループワーク型インターン」も、さらにテーマ毎に細かく分類することが可能です。企業規模や業界によって様々なグループワークのテーマがありますが、中でも頻出なのが「新規事業立案」ワークになります。

もちろん、全企業のグループワーク型インターンのコンテンツを収集しているわけではありませんが、unistyleに掲載されているインターンレポートだけ見ても、新規事業立案型は業界問わず幅広く実施されている印象があります。

一口に新規事業立案といっても、実際に当該企業が今後実践していくビジネスモデルを考えるものもあれば、「日本の社会課題を解決せよ」のような抽象度の高いものまで様々です。

余談ですが、テーマについてはケース問題のように数年使い回されることもあるため、過年度の内容を1度見ておくことは有効です。

就職活動を始めるまでは、まさかこれだけの企業が「大会議室で何班かに分かれる形で机を並べインターン生で新規事業について議論し、適宜社員からフィードバックを貰いながら最後に発表を行う」というある種パターン化されたコンテンツを実施しているとは思いもしなかったという方は少なくないと思っています。

では、なぜグループワーク型の中でも新規事業立案をテーマにする企業が多く存在するのでしょうか。

新規事業立案型ワークが多い理由(1)「事業を生み出す」トレンドと広報効果

「真の安定とは、安定した組織への所属ではなく、個人として市場価値の高いスキルを身につけることである」

「真の安定とは、変わらないことではなく、常に変化・対応し続けることである」

上記のような話を近年耳にする機会は多くなってきています。

「大企業に勤めれば一生安泰」の時代は過ぎ、大企業でも時代の流れに沿った変革が今後はより一層強く求められることになるのは今さら言うまでもありません。

そんな「これまでに無い新しい何かを生み出す」ことが求められているのは、多くの就活生が何となくでも認識しているはずであり、どちらかと言えば好意的に捉えるケースの方が多いものだと考えています。

例えば、現在人気絶頂の総合商社ですが、就活生と話していると「トレーディングから事業投資にシフトしているところが面白そうに感じた」ということを述べる方が意外に多い印象があります。何となくですが、トレーディング=地味で泥臭い仕事・事業投資=先進的かつ華やかな仕事という漠然としたイメージは、総合商社の人気向上に少なからず影響している印象ですらあります。

総合商社はイメージ先行のミーハー就活生がとりあえず受け全滅してしまうケースが多く、ビジネスモデルや仕事内容を正しく理解し、本当にそれが自分に向いているものなのかを深く考えられている就活生はそれほど多くないと思っています。

また、日系大企業の多くは、まだまだ既存の商材・ビジネスモデルの延長の事業がメインになっており、実際にいわゆるゼロイチのような真の新規事業立案に携われる社員は少数だったりもします。すなわち、「新規事業立案ワーク」は実際の仕事体験とはかけ離れているケースが多いという意味になります。

それでも多くの企業が新規事業立案ワークをやり続けるのは、「ウチの企業はこういう提案も出来る・こういう事業に携われる可能性がある」という一種の宣伝狙いもあるのかもしれません。

純粋な仕事体験を就活生にやって欲しいのであれば現場実践型インターンを開催しているはずであり、効率性を重視しグループワークで済ます企業の場合は多少なりとも上記のような思いがあると考えられるでしょう。

新規事業立案型ワークが多い理由(2)企業が求める素養との親和性

理由(1)ではどちらかと言うと「広報活動」寄りの話をしましたが、こちらはもう一つの主要なインターンを開催する目的である「優秀な人材の見極め・早期接触」に近い話になります。

仕事というものには基本的に正解がなく、何を・どのように進めていくかについて試行錯誤しながら行動していく必要があります。

「仕事が出来そうか」という観点が採用基準の一つである以上、現時点で最も確実な選考方法は「実際の現場で仕事をさせて成果を見極めること」でしょう。

しかし、当然それには準備や人的な稼働がかかる中で、「新規事業立案」という形がないものから生み出す力を疑似的に判定していることが考えられます。

「これがあるからその通りやって成果を出す」ではなく、「何も決まっていない段階からあらゆる条件から考えてより良い提案をする」という"正解が無い度合い"をより高めたテーマを設定することで、今の時代に求められる素養を持っているかを見極めようという意図が考えられます。

ちなみに、仕事での振る舞いを仕事をせずに想像するという意味では、グループディスカッション(GD)も近しいことが言えます。

仕事においてもディスカッションを通して打ち手を決めるという場面は多くあるため、ビジネスでの振る舞い≒グループディスカッション(GD)での振る舞いと考えて選考に取り入れているのだと思われます。

また、それ以外にも、多人数を少ない面接官で1度に見られるといったメリットもあります。

新規事業立案型ワークが多い理由(3)受入れの幅広さと発想の多様性

先述した分類(1)〜分類(4)のインターンのうちどれを実施するか選択するためには「学生の受け入れ人数」というのが一つの指標となります。

多くの学生を参加させれば、それだけ接点を増やすことが出来る一方、稼働の手間増加や1人ひとりを見る時間の減少など、目的を鑑みながら実施内容を決定していくことになります。

新規事業立案ワークでは、既存の考え方にとらわれない柔軟な発想が求められます。ありきたりではない質の高い提案をするには、異なるバックグラウンドを持った多様な人材が集めるとうまくいくことが往々にしてあります。

「同質の集団からは同質のアウトプットしか生み出されない」という考え方がありますが、特に実行フェーズまで携わらないワークであることから、実現性以上に発想力豊かなアウトプットを期待される点が特徴になります。企業が採用HP等で人材の多様性を謳うことが多いのも近しい背景があるかもしれません。

まとめると、以下2つの両者の相性の良さが数が多い一因であると考えられるでしょう。

  • グループワーク型インターンはそれなりの人数の学生を一度にさばけるのに加え、新規事業立案は大抵文理問わず幅広い層の学生が参加できる
  • 新規事業立案でよい提案をする上では、多様な人材でグループワークをすることが重要となることが多い

新規事業立案インターンでありがちなこと

これまで見てきたように、新規事業立案インターンは多くの就活生は経験しているものである以上、いわゆるあるあるネタに近い共通認識を持つ部分も多くあると思っています。

先述した通り、新規事業立案インターンにおいて人事やメンターは「若者の自由な発想」のようなものに期待するケースが多いため、下記のようなあるあるを認識しておくことはよいアウトプットに繋がる可能性が高いでしょう。  

ここでは、新規事業立案の特性上遭遇しやすい事柄について触れていきます。

新規事業立案インターンあるある(1)高齢者にターゲティングしがち

新規事業立案インターンの進め方は企業によって様々ではありますが、学生に完全に丸投げというよりは、ある程度方針が企業によって提示される方が多い印象があります。

その序盤のフェーズで実行されるのが「市場選定」になります。要は、誰に/どこに対してアプローチしていくのかを理由立てしながら説明するフェーズです。

その中でも特に選定されがちなのが「高齢者層」になります。

少子高齢化は日本の大きな社会課題の1つであり、「高齢化率が高まっている→高齢者層は市場として拡大が見込まれる→高齢者層にターゲティングすれば売上の拡大が見込まれる」というようなストーリーを丁寧に説明するプレゼンというのは度々見てきました。

もちろん高齢者層を選ぶそれ自体が悪いわけではないのですが、ターゲティングするのであれば高齢者層の実態については正確な理解が必要でしょう。

例えば、60歳代前半の男性の有業率はほぼ8割と言われています。定年や平均寿命が高まった昨今では、いわゆる高齢者=リタイア後の悠々自適な生活というイメージが当てはまらなくなるケースが増えています。

「人口割合が高まる→市場規模が高まる→事業拡大が見込まれる」というのは必ずしもイコールで結ばれるものではなく、ストーリー立てとして妥当なものかどうかの検証はしていく必要があります。

新規事業立案インターンあるある(2)AIをソリューションとして使いがち

新規事業立案ワークで多くの時間を要するフェーズの1つが、ビジネスのテーマに対する具体的な方策を詰めていくところになります。

参加先の業界やワークのテーマによって様々だとは思いますが、現代のビジネスは情報技術なしには成り立たないものが多い以上、何らかの形でICTの分野が絡んだ提案をすることは多いでしょう。

ICTと言ってもアプローチの仕方は様々ですが、特に多く見受けられるのが、AI(人口知能)を用いた内容です。

「人の代わりとなって何かすごいことが自動で出来そう」ぐらいの認識で、この手の話に詳しくないが何となくトレンドとして把握しているぐらいの方は多いのではないでしょうか。

ひとくちに"AI"といっても様々な分類があり、当然現段階で出来ることと出来ないことがあります。必ずしも、AIを使うことがやり方として最適とは限りません。

「AIだったらとりあえず実現してくれるだろう」ぐらいで「AIで画像認識させる」「AIで無人化する」ことをソリューションとする際には検討不足となっていないか注意が必要です。

AIが効果的な役割を果たす局面は多々あるでしょうが、「思考停止の人口知能使用」になっていないか考慮した上で具体化していくべきでしょう。

AIの出来る/出来ないについては2019年ビジネス書大賞を獲得した『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』が参考になります。
 


『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』

新規事業立案インターンあるある(3)メンターが手のひらを返して褒めてきがち

こちらは新規事業立案インターンだからこそ起こるあるあるというよりは、メンターがつくインターン全般に共通する内容になります。

メンターは基本的にインターン生に対して適宜フィードバックをしていく役割を果たしますが、その際「序盤は辛口の言葉で厳しいフィードバックをしていたが、最後は『よくやった』みたいに手のひらを返して褒めてくる」というパターンがあります。

これはインターンに限らず新人研修等あらゆる場面で用いられる技法で、「叱る→褒める」の流れを重めに作ることで「自分は認められた」と自己肯定感を強く思わせる効果があると言われています。

実際、ある日系大手メーカーで(新規事業立案ではないですが)グループワーク型インターンのメンターを複数回担当したことがある方に話をきくと、人事の方から「序盤は厳しく終盤は褒める感じでいってほしい」といったフィードバックの方針を指示出しされたという実例がありました。

インターンは事実上企業の広報活動の一貫である以上、多くの企業にとって自社の "ファン" である学生を増加させることはインターンの目的になります。

「自分が認められたインターン」であるならば、単純に楽しいものと思えたり・入社してからも自分を評価してくれる環境なのではないかと深読みしたりと、学生側が好意的に感じることに繋がるという狙いもあるのかもしれません。

新規事業立案インターン参加に向けたアドバイス

続いて、これまで指摘した内容を踏まえて、新規事業立案インターン参加に向けた心構えや当日の取組み方について触れていきます。

新規事業立案インターンへのアドバイス(1)基本はGDとやることは変わらないことを認識すべき

「新規事業立案」と言われると何だかスケールの大きい特別なことをやるような気もしてしまいますが、基本的には採用選考で実施されるグループディスカッション(GD)とやることはそれほど変わらないと思っています。

要は課題の特定・市場選定といった土台準備をしたうえで具体的な打ち手を策定していくことが基本であり、時間やフィードバックがあるぶんより精度を高めることが違いになります。

下記のエントリーのようなグループディスカッション(GD)の総論についてインプットしておくだけでも効果があるでしょう。

新規事業立案インターンへのアドバイス(2)新規性だけでなく、妥当性・収益性も考慮すべき

新規事業立案とは、これまでにない新しい事業を机上で創出し発表するものであることから、ありきたりな提案というのは一般的に評価されません。

一方で、その評価軸はどれだけ奇抜か・どれだけ思いつきにくいかではありません。

下記のエントリーにあるように、どれだけ「理にかなっているか」という部分についても重要な評価材料になります。

「志望企業で実現したい新規事業やプランの提案」といった設問を前にすると、これまでにない斬新な提案が思いつかないからと悩んでしまう学生も多いと思います。

しかしながら、過去の内定者の回答を見ていると、案外「斬新さ」などセンスによる要素があまり盛り込まれていないものも多くあります。

こうした設問でセンスよりも大切なのは「理にかなった提案であるかどうか」だと思っています。

その中で特に考慮すべきは、「その企業が」当該ビジネスを実現する意義がどこにあるかを検討することです。

もちろん同業界の企業であればビジネスモデルは近しいものがあるため完全な差別化は困難ではありますが、業界内での立ち位置や現在の事業ポートフォリオを鑑みた上で、なぜ自社がその事業に新しく取り組むといいのかについて論理立てた説明ができるといいでしょう。

また、グループワーク型インターンは机上での議論であり実行フェーズまで携わらないため提案したもの勝ちの側面は確かにありますが、「どうそれを実現するのか」についてもある程度具体化することで提案の質が高まります。

企業もそのワークで提案した内容をビジネスとして実行していくのであれば、収益性の観点からも「やるべき理由」を作っていくことが必要になります。

大きな社会課題のテーマ設定や華やかなソリューションを掲げること自体は大いに問題ありませんが、是非このようにビジネスとして実現妥当で、かつ収益を生むものである点を伝えられるよう意識していただければと思います。

新規事業立案インターンへのアドバイス(3)フィードバックはこまめにもらうべき

先述した通り、新規事業立案インターンに限らず、ある程度の期間を要するインターンではメンターと呼ばれるような現場社員がグループにつくことが多くなっています。

メンターがいない場合でも、グループワーク中は近くにいる人事に適宜質問・相談出来るケースがほとんどかと思います。

これはよく若手社員の仕事への心構えのような記事でもしばしば取り上げられる話ではありますが、完成度が低い状態でも早い段階でフィードバックを貰いにいくことはインターンに限らず仕事の進め方として基本になります。

もちろんフィードバックに一切時間をかけず最初から誰も文句をつけようが無い完璧な提案を一発ですることがスピード感の観点では理想ですが、現実的ではありません。

例えば市場選定の段階で理由付けも含めチーム内で合意した内容を伝えるのではなく、ある程度アイデアベースで固まっていない複数案を壁打ちして評価を得た方がいいという意味です。

早い段階でのフィードバックは、方向性のズレによる後からの大幅な手戻りを防ぐことはもちろん、他者へのアウトプットを増やすことで自分たちの中の考えもよりクリアになる効果が期待出来ます。報告をマイルストンとしてこまめに設定することで、時間に限りがあるグループワークでもメンバーが同じ方向を向いて議論を進めることにも繋がるでしょう。

よく、「皆さんのことを学生としては扱いません(社員同様に接します)」「皆さんの提案は本当に会社の事業に組み込まれる提案として受け取ります」みたいな "現場感" を強く出してくるインターンがあったりします。それを聞いて委縮してレベルの低いことを言えないものだと行動できなくなる方もいるかもしれませんが、結局は人事も当然ですが学生相手であることは認識しています。

そもそも、新規事業立案なんてものは仕事として難易度が高いものであり、社員であっても最初から質が高い提案が出来る人はそうそういません。何なら、メンターですらそれに携わったことがないというケースすら多くあるでしょう。

もちろんやり方として、「ほとんど考えてないんですけどとりあえずフィードバックをください」のように相手に丸投げするのはよくありません。一方的にアドバイスを貰うのではなく、メンターと対話・議論を重ねていく中で自分たちの意見や検討結果を伝えていくことが肝心になります。

最後に ー 定着すべきは、形式よりも考え方

通年採用の開始を始め、日本の新卒就活の形態は今後大きく変わっていくことが予想されており、もはやインターンというやり方ですら時代遅れだという主張も見かけるようになってきました。

とは言え、新規事業立案のような「これまでに無い新しい何かを生み出す」こと自体は今後ますます必要になることから、グループワークという形でなくとも考え方として身に着けていくことは肝心でしょう。

インターン・研修・職場実践含め、皆さんがどこかで本記事の内容を活用される機会があれば幸いです。

グループワークや何らかの提案で迷ったら、是非この記事に帰ってきてください。

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業界・企業研究や面接対策など、多くの就活生の方が本選考に向けた準備を進めている頃だと思いますが、そのような状況下で「昨年の本選考フロー・本選考内容」を確認している方はどれほどいるでしょうか?もちろん昨年と今年の選考内容が同様だとは限りませんが、ある程度類似している場合も多くあります。そのため、"昨年の選考内容を確認しておくことで効率的に選考対策を進めることができる"という風に捉えることもできます。そこで本記事では就活生からの人気が特に高い業界である「5大商社」を取り上げ、昨年の選考フローと選考対策をまとめてみました。昨年の選考内容を確認し、自身の選考対策に役立てていただければと思います。※本記事では「昨年=20卒本選考」、「今年=21卒本選考」の意味合いで表記しています。本記事の構成【三菱商事】昨年の選考フローと選考対策【伊藤忠商事】昨年の選考フローと選考対策【三井物産】昨年の選考フローと選考対策【住友商事】昨年の選考フローと選考対策【丸紅】昨年の選考フローと選考対策まとめ総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介【三菱商事】昨年の選考フローと選考対策三菱商事の昨年の選考フローは以下の通りです。※以下の選考フローはunistyleに寄稿された本選考レポートを元に作成しました。就活生によっては異なる選考フローを課されている場合がありますが、ご了承ください。三菱商事の昨年の選考フローSPIテストセンター⇩エントリーシート(ES)⇩一次面接⇩二次面接+筆記試験⇩最終面接⇩内定それでは、各選考フローの詳細と対策を紹介していきます。SPIテストセンター総合商社各社はテストセンターの合格ライン(足切りの基準)が非常に高いです。ただ、三菱商事は他の5大商社に比べて合格ラインが低く設定されているようです。(本選考レポートによる情報のため、明確な根拠がある訳ではありません。)また、英語力を要する総合商社だけあり、テストセンター受験に向けても英語の勉強は必須でしょう。SPIテストセンターに合格しなければ面接はおろか、エントリシート(ES)にもたどり着けないため、早め早めの対策をしておくべきです。【SPIテストセンターの対策は以下の記事へ】エントリーシート(ES)三菱商事の昨年のエントリーシート(ES)設問は以下の通りです。(1)これまでの学生生活の中で挙げた実績や経験を教えてください。学業、部活動、サークル、趣味、ボランティア、インターンなど何でも結構です。(50字以内×4つ)(2)チャレンジングな目標を定め、その達成のために諦めずに取り組んだ経験について、教えてください。結果の成否によらず、あなたが工夫・努力したことや、取り組みのプロセス等、具体的に記してください。(400字以内)(3)周囲と協力して、困難な状況に立ち向かった経験について、教えてください。その過程であなた自身の意志・決断で行動した点も含め、具体的に記してください。(400字以内)(4)あなたが他者を巻き込んで、共通の目的に向かって取り組んだ経験について、あなた自身が果たした役割や取り組みの成果も含め、具体的に記してください。(400文字以下)(5)あなたがこれまでに経験した困難や挫折について、それをどのように乗り越え、乗り越えたことでどのように成長したか、具体的に記してください。(400文字以下)(6)あなたが三菱商事で成し遂げたい夢、または手掛けてみたいビジネスについて、教えてください。(150〜250字以内)(7)あなたらしさが最も表れている写真(できるだけあなた自身が写っているもの)を2枚添付し、それぞれのエピソードを説明してください。(100字以内)(8)自由筆記(あなたが社会で成し遂げたい夢や、手掛けてみたいビジネス、描きたいキャリアプラン等)(250文字以下)三菱商事のエントリーシート(ES)設問は、「困難な状況に立ち向かった経験」や「共通の目的に向かって取り組んだ経験」など、少し変わった設問が課されます。ただ、大きく分類すると「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)と志望動機」の2つに大別されると読み取ることができます。学生時代頑張ったこと(ガクチカ)に関しては、総合商社のビジネスモデル上、"他者と協同する力・主体的に行動する力"をアピールするべきでしょう。志望動機に関しては、三菱商事は業界のリーディングカンパニーということもあり、「なぜ商社の中でも三菱商事なのか?」はそこまで重視されないと思われます。設問内容の通り、"三菱商事で何をやりたいのか?"をどれだけ具体的に書けるかが評価を左右するのではないかと考えられます。【三菱商事の内定者・合格者ESをご覧になりたい方はこちらへ】【エントリーシート(ES)の対策は以下の記事へ】筆記試験三菱商事の昨年の本選考では、2次面接に際して筆記試験及び小論文がありました。時間は「筆記試験5分・小論文15~25分」ので構成されているようです。こちらに関しては時間も短く、且つ難易度もそこまで高くないようなので、入念な準備・対策は必要ないと考えられます。今年の本選考で同様のものが課されるかは分かりませんが、unistyleに寄稿されている本選考レポートなどを確認し、昨年の傾向だけでも頭に入れておくといいでしょう。三菱商事の本選考レポートをご覧になりたい方はこちらへ面接上記でも紹介した通り、三菱商事の内定には3回の面接選考を突破する必要があります。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年の面接内容を簡潔にまとめました。昨年の面接内容一次面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】20分程度【特徴】・基本的にオーソドックスな質問が多く、エントリーシート(ES)に沿った質問がメイン。・志望動機と学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)をメインに質問される。二次面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】20分程度【特徴】・ケース面接を課される。最終面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】20分程度【特徴】・志望動機などに関する質問がメインであり、深堀りもされる。三菱商事の面接の特徴として、二次面接でケース面接を課されることが挙げられます。unistyleに寄稿された選考レポートによると、5大商社でケース面接を課される企業は三菱商事だけのようですので、別途対策が必要でしょう。ケース面接は、コンサルティングファームを志望している就活生以外はあまり馴染みのないものであり、且つ小手先の対策だけでは通用しない面接ですので、以下の記事を参考に前もって準備・対策をしてください。【ケース面接対策は以下の記事へ】内定のためには面接対策は必要不可欠となりますので、以下の記事も参考にしながら対策を進めていただければと思います。【三菱商事の昨年の面接内容をご覧になりたい方はこちらへ】【面接対策は以下の記事へ】採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数昨年の採用実績ではありませんが、2017卒~2019卒の3ヶ年の採用実績をまとめた記事がunistyle上にはあります。採用実績を確認したい方は以下の記事からご確認ください。三菱商事の採用実績(採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数)は以下の記事へ【三菱商事の採用人数(総合職と事務職を両方含む)】2017卒:179人2018卒:171人2019卒:不明三菱商事の企業研究をしたい方・三菱商事に関する記事を確認したい方はこちらへ【伊藤忠商事】昨年の選考フローと選考対策伊藤忠商事の昨年の選考フローは以下の通りです。※以下の選考フローはunistyleに寄稿された本選考レポートを元に作成しました。就活生によっては異なる選考フローを課されている場合がありますが、ご了承ください。伊藤忠商事の昨年の選考フローエントリーシート(ES)+PR動画+SPIテストセンター⇩一次面接⇩二次面接+ディベート+適性検査⇩最終面接+小論文⇩内定それでは、各選考フローの詳細と対策を紹介していきます。エントリーシート(ES)伊藤忠商事の昨年のエントリーシート(ES)設問は以下の通りです。(1)あなたの強みは何ですか。(20文字以下)(2)あなたの弱みは何ですか。(20文字以下)(3)伊藤忠商事を志望する理由を教えてください。(50文字以下)(4)あなたの信念を教えてください。(30文字以下)(5)やりがいを感じる時はどのような時ですか。(30文字以下)(6)困難に直面した時、どのように克服しますか。(30文字以下)(7)ストレスを感じるのはどのような時ですか。(30文字以下)(8)ストレスを感じるときはどのように対処しますか。(30文字以下)(9)チームで成果を出すために、どのようにチームにかかわりますか。(30文字以下)(10)意思決定を行う際に、気を付けていることは何ですか。(30文字以下)(11)今までの人生で感じた最大の「葛藤」は何ですか。(30文字以下)(12)将来果たしたい「使命」は何ですか。(30文字以下)伊藤忠商事のエントリーシート(ES)設問は「面接で深掘りするための資料」という意味合いが強いと考えられます。そのため、「エントリーシート(ES)の回答が選考通過に大きく影響する」ということはおそらくないでしょう。ただ、逆を言えば、"他社に比べて面接時に深掘りをされる可能性が高い"とも読み取ることができます。エントリーシート(ES)を書く際に、「この回答であれば面接時にこういったことを深掘りされるな・面接でこういった質問が欲しいからこのように記載しておこう」などの視点を持ちながら書くと、その後の選考に繋げることができるでしょう。【伊藤忠商事の内定者・合格者ESをご覧になりたい方はこちらへ】【エントリーシート(ES)の対策は以下の記事へ】SPIテストセンター総合商社各社はテストセンターの合格ライン(足切りの基準)が非常に高いです。さらに、本選考レポートを確認したところ「5大商社の中でも伊藤忠商事のボーダーラインが最も高い」との声があり、伊藤忠商事は他の5大商社に比べて合格ラインが高く設定されているようです。(本選考レポートによる情報のため、明確な根拠がある訳ではありません。)また、英語力を要する総合商社だけあり、テストセンター受験に向けても英語の勉強は必須でしょう。SPIテストセンターに合格しなければ面接にたどり着けないため、早め早めの対策をしておくべきです。【SPIテストセンターの対策は以下の記事へ】ディベート伊藤忠商事の昨年の本選考では、二次面接の際にディベートが課されていました。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年のディベート内容を簡潔にまとめました。昨年のディベート内容【人数】6人1グループ【ディベート時間】40分程度【出題されたお題(一部抜粋)】・チームに別れ、議題に対して賛成側と反対側で振り分けられたチームで議論する。・その後の二次面接では、ディベート時の社員と同じグループの就活生と集団面接を行う。5大商社の中でディベート選考を課されるのは伊藤忠商事だけです。また、ディベートは一般的なグループディスカッション(GD)とは異なり、あまり馴染みのない就活生も多いかと思います。そのため、選考前に何回か経験しておくことが望ましいですし、最低限「ディベートの進め方・主な評価基準」は理解しておくべきでしょう。ディベートは「敵のグループを論破させれば評価される!」というものでもないため、以下の記事も参考にしながら対策していただければと思います。【伊藤忠商事の昨年のディベート内容をご覧になりたい方はこちらへ】【ディベート対策は以下の記事へ】面接上記でも紹介した通り、伊藤忠商事の内定には3回の面接選考を突破する必要があります。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年の面接内容を簡潔にまとめました。昨年の面接内容一次面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生2人【面接時間】30分程度【特徴】・基本的にエントリーシート(ES)の回答を元に質問がされる・同フロアの複数のブースにて多くの就活生が一斉に面接をするため、かなり周りが騒がしい。二次面接【面接官と就活生の人数】面接官3人:就活生3人【面接時間】40分程度【特徴】・一次面接に比べ、深堀りを多くされる。・突飛な質問は少なく、シンプルな質問がメインである最終面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】30分程度【特徴】・かなり深堀りがされ、就活生の人柄や価値観に関する質問が多い伊藤忠商事の面接ではそこまで変わった質問はされず、オーソドックスな質問がメインとなります。ただ、ビジネスモデル上の違いがあまりない総合商社だけあり、「なぜ伊藤忠商事なのか?」に対する質問は高確率でされるでしょう。また、他の5大商社に比べ、伊藤忠商事は「就活生の人柄・社風とマッチしているか」を見られているようです。明るさ・清潔さといった基本的な部分は疎かにせず、その上で「伊藤忠商事に入社したいです!」という回答だけに帰結しないよう、意識していただければと思います。内定のためには面接対策は必要不可欠となりますので、以下の記事も参考にしながら対策を進めていただければと思います。【伊藤忠商事の昨年の面接内容をご覧になりたい方はこちらへ】【面接対策は以下の記事へ】採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数昨年の採用実績ではありませんが、2017卒~2019卒の3ヶ年の採用実績をまとめた記事がunistyle上にはあります。採用実績を確認したい方は以下の記事からご確認ください。伊藤忠商事の採用実績(採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数)は以下の記事へ【伊藤忠商事の採用人数(総合職と事務職を両方含む)】2017卒:150人2018卒:138人2019卒:132人伊藤忠商事の企業研究をしたい方・伊藤忠商事に関する記事を確認したい方はこちらへ【三井物産】昨年の選考フローと選考対策三井物産の昨年の選考フローは以下の通りです。※以下の選考フローはunistyleに寄稿された本選考レポートを元に作成しました。就活生によっては異なる選考フローを課されている場合がありますが、ご了承ください。三井物産の昨年の選考フローエントリーシート(ES)+テストセンター(C-GAB)⇩一次面接⇩二次面接+グループディスカッション(GD)⇩最終面接⇩内定それでは、各選考フローの詳細と対策を紹介していきます。エントリーシート(ES)三井物産の昨年のエントリーシート(ES)設問は以下の通りです。(1)学生時代にあなたが行った最大の挑戦に関して、まず端的に述べてください。その後、以下4つの要素を交えながら具体的に記述して下さい。1.挑戦した理由と期間2.何を心掛けて行動したか、3.どのような結果を出したか、4.挑戦から得た学び(400字以内)(2)学生時代に注力していたことを端的に記述して下さい(最大4つ迄)(各30字以内)(3)三井物産を志望する理由を記述して下さい。(200字以内)(4)自由記入欄(200字以内)三井物産のエントリーシート(ES)設問は、「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)・志望動機」とオーソドックスな内容となっています。ただ(1)の設問では、「4つの要素を交えなさい」という条件がついています。4つの要素がどれか一つでも抜けていると、それだけで評価が下がってしまう可能性があるため、その点は最低限意識するべきでしょう。志望動機に関しては「総合商社の中でもなぜ三井物産なのか?・三井物産で何に取り組みたいのか?」を盛り込み、具体的且つオリジナリティある志望動機作成に努めましょう。【三井物産の内定者・合格者ESをご覧になりたい方はこちらへ】【エントリーシート(ES)の対策は以下の記事へ】テストセンター(C-GAB)総合商社各社はテストセンター(C-GAB)の合格ライン(足切りの基準)が非常に高いです。ただ、三井物産は他の5大商社に比べて合格ボーダーラインが低いようです。(本選考レポートによる情報のため、明確な根拠がある訳ではありません。)また、英語力を要する総合商社だけあり、テストセンター(C-GAB)受験に向けても英語の勉強は必須でしょう。テストセンター(C-GAB)に合格しなければ面接にたどり着けないため、早め早めの対策をしておくべきです。【テストセンター(C-GAB)の対策は以下の記事へ】グループディスカッション(GD)三井物産の昨年の本選考では、二次面接の際にグループディスカッション(GD)が課されていました。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年のグループディスカッション(GD)内容を簡潔にまとめました。昨年のグループディスカッション(GD)内容【人数】6人1グループ【グループディスカッション(GD)時間】30分~60分程度【出題されたお題(一部抜粋)】・とある事業における戦略の選択を行う・スマートモビリティ社会の実現に向けて三井物産が買収すべき企業※基本的には「資料読み取り型のテーマ」が課される他の5大商社と異なり、三井物産の選考ではグループディスカッション(GD)が課されます。ただ、特段変わった内容でもなく、いわゆる一般的なグループディスカッション(GD)となります。ちなみに、グループディスカッション(GD)の主な評価基準は以下の通りです。議論に臨む基本姿勢議論のテーマや流れへの理解力自身の意見を主張する議論を統率するリーダーシップ三井物産だけでなく、総合商社以外の業界も志望している方はグループディスカッション(GD)対策は必要不可欠となりますので、以下の記事も参考にしながら対策を進めていただければと思います。【三井物産の昨年のグループディスカッション(GD)内容をご覧になりたい方はこちらへ】【グループディスカッション(GD)対策は以下の記事へ】面接上記でも紹介した通り、三井物産の内定には3回の面接選考を突破する必要があります。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年の面接内容を簡潔にまとめました。昨年の面接内容一次面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】30分程度【特徴】・学生時代頑張ったこと(ガクチカ)など、基本的にオーソドックスな質問が多め。二次面接【面接官と就活生の人数】面接官1人:就活生1人【面接時間】15分程度×2回(2人)【特徴】・15分程度の短い面接を2回、面接官を変えて行われる。・一次面接と同様にオーソドックスな質問が多め。・グループディスカッション(GD)後に行われるため、その感想や反省点も質問される。最終面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】30分程度【特徴】・志望動機を深掘るような質問が多い。・「なぜ三井物産なのか?」に関する質問に的確に回答することが重要になるだろう。三井物産の面接では、やはり"三井物産の志望度をどれだけアピールできるか"が内定への鍵となるようです。エントリーシート(ES)の際にも紹介しましたが、「総合商社の中でもなぜ三井物産なのか?・三井物産で何に取り組みたいのか?」にしっかりと回答できることは必要でしょう。人によっては、「なぜ業界トップの三菱商事じゃないの?」といった鋭い質問が飛んできたという情報もあったため、三井物産でなければならない理由を具体的に述べることができるように準備しておきましょう。内定のためには面接対策は必要不可欠となりますので、以下の記事も参考にしながら対策を進めていただければと思います。【三井物産の昨年の面接内容をご覧になりたい方はこちらへ】【面接対策は以下の記事へ】採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数昨年の採用実績ではありませんが、2017卒~2019卒の3ヶ年の採用実績をまとめた記事がunistyle上にはあります。採用実績を確認したい方は以下の記事からご確認ください。三井物産の採用実績(採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数)は以下の記事へ【三井物産の採用人数(総合職と事務職を両方含む)】2017卒:180人2018卒:158人2019卒:不明三井物産の企業研究をしたい方・三井物産に関する記事を確認したい方はこちらへ【住友商事】昨年の選考フローと選考対策住友商事の昨年の選考フローは以下の通りです。※以下の選考フローはunistyleに寄稿された本選考レポートを元に作成しました。就活生によっては異なる選考フローを課されている場合がありますが、ご了承ください。テストセンター(C-GAB)⇩一次面接⇩二次面接⇩※基本的には3回だが、面接の回数は人によって異なる⇩最終面接⇩内定住友商事の昨年の選考フローそれでは、各選考フローの詳細と対策を紹介していきます。テストセンター(C-GAB)総合商社各社はテストセンター(C-GAB)の合格ライン(足切りの基準)が非常に高いです。その中でも住友商事は、他の5大商社に比べて合格ボーダーラインが高いようです。(本選考レポートによる情報のため、明確な根拠がある訳ではありません。)また、英語力を要する総合商社だけあり、テストセンター(C-GAB)受験に向けても英語の勉強は必須でしょう。テストセンター(C-GAB)に合格しなければ面接にたどり着けないため、早め早めの対策をしておくべきです。【テストセンター(C-GAB)の対策は以下の記事へ】面接上記でも紹介した通り、住友商事の内定には基本的に3回の面接選考を突破する必要があります。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年の面接内容を簡潔にまとめました。昨年の面接内容一次面接【面接官と就活生の人数】人によって異なる【面接時間】30分程度【特徴】・基本的にオーソドックスな内容を質問される。・大部屋でブースに仕切られた中で面接を行うため、周りは騒がしい。二次面接【面接官と就活生の人数】人によって異なる【面接時間】30~50分程度【特徴】・一次面接と同様、オーソドックスな質問が多い。・大部屋でブースに仕切られた中で面接を行うため、周りは騒がしい。最終面接【面接官と就活生の人数】人によって異なる【面接時間】30~40分程度【特徴】・オーソドックスな質問が基本だが、最終面接だけあり志望動機に関する質問が多い。昨年の住友商事の本選考ではエントリーシート(ES)がなかったのですが、面接前に「面接で話したいトピックを5つ記入する」必要がありました。面接ではそこに記入した内容を元に質問が課されるため、「どのトピックを選択するのか?そして選んだトピックに関してどのように面接で回答するのか?」が面接選考突破のポイントとなるでしょう。また、住友商事の面接の特徴として"論理的思考力を問う質問・普段から情報へのアンテナを張っているかを判断する質問"が問われます。昨年であれば「最近の気になるニュース・最近興味を持っている社会問題・日本企業の経営問題とそれに関する解決法」などが質問されていたため、普段からニュースや新聞に目を通しておくなどの準備をしておくことが望ましいでしょう。内定のためには面接対策は必要不可欠となりますので、以下の記事も参考にしながら対策を進めていただければと思います。【住友商事の昨年の面接内容をご覧になりたい方はこちらへ】【面接対策は以下の記事へ】採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数昨年の採用実績ではありませんが、2017卒~2019卒の3ヶ年の採用実績をまとめた記事がunistyle上にはあります。採用実績を確認したい方は以下の記事からご確認ください。住友商事の採用実績(採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数)は以下の記事へ【住友商事の採用人数(総合職と事務職を両方含む)】2017卒:157人2018卒:162人2019卒:213人住友商事の企業研究をしたい方・住友商事に関する記事を確認したい方はこちらへ【丸紅】昨年の選考フローと選考対策丸紅の昨年の選考フローは以下の通りです。※以下の選考フローはunistyleに寄稿された本選考レポートを元に作成しました。就活生によっては異なる選考フローを課されている場合がありますが、ご了承ください。丸紅の昨年の選考フローエントリーシート(ES)+SPIテストセンター⇩一次面接⇩二次面接⇩最終面接⇩内定それでは、各選考フローの詳細と対策を紹介していきます。エントリーシート(ES)丸紅の昨年のエントリーシート(ES)設問は以下の通りです。(1)大学時代に学業で力を入れた点について記載してください。(100字以内)(2)大学時代に学業以外で力を入れた点について記載してください。(100字以内)(3)自分をPRするキーワードを最大5つまで記載してください。(各20字以内)丸紅のエントリーシート(ES)には志望動機に関する設問がなく、「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)・自己PR」の2点を問われています。設問自体に特徴はないですが、指定文字数が少ないため、簡潔にわかりやすく書くことは必要でしょう。また、他の5大商社と丸紅を比べた際の特徴として"年功序列の風潮があまり見られない・若手にも積極的に挑戦する機会を与える"というものがあります。【参考記事】エントリーシート(ES)においても「挑戦心・積極性・主体性」をアピールすると、より求める人材像に沿った内容となるのではないでしょうか。【丸紅の内定者・合格者ESをご覧になりたい方はこちらへ】【エントリーシート(ES)の対策は以下の記事へ】SPIテストセンター総合商社各社はテストセンターの合格ライン(足切りの基準)が非常に高いです。さらに、本選考レポートを確認したところ、「伊藤忠商事と並び、丸紅のボーダーラインは非常に高い」との声が多く見受けられました。丸紅は他の5大商社に比べて合格ラインが高く設定されているようです。(本選考レポートによる情報のため、明確な根拠がある訳ではありません。)また、英語力を要する総合商社だけあり、テストセンター受験に向けても英語の勉強は必須でしょう。SPIテストセンターに合格しなければ面接にたどり着けないため、早め早めの対策をしておくべきです。【SPIテストセンターの対策は以下の記事へ】面接上記でも紹介した通り、丸紅の内定には3回の面接選考を突破する必要があります。unistyleに寄稿された本選考レポートをもとに、昨年の面接内容を簡潔にまとめました。※以下は、一般的な面接内容になります。インターンシップに参加している就活生は「面接の時期・回数が異なる」といった優遇があるため、以下の内容とは異なる可能性があります。昨年の面接内容一次面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】20分程度【特徴】・志望動機から学生時代頑張ったこと(ガクチカ)まで、幅広く質問される二次面接【面接官と就活生の人数】面接官2人:就活生1人【面接時間】20分程度【特徴】・オーソドックスな質問が課される。最終面接【面接官と就活生の人数】面接官3人:就活生1人【面接時間】20~30分程度【特徴】・志望動機に関する質問が中心である。・「総合商社の中でもなぜ丸紅なのか?」を深掘りされる場合が多い。丸紅の面接ではそこまで変わった質問は課されなかったようですが、他の5大商社に比べて「面接時間が短い」という特徴があるようです。昨年の本選考レポートを見ても、「面接時間が短かったため、簡潔に結論ファーストで話すように心がけた」という内容が複数見受けられました。また、他の5大商社と異なり、エントリーシート(ES)に志望動機に関する設問がなかったため、面接では志望動機に関する質問をメインで聞かれる可能性があります。これは他社にも言えることではありますが、「総合商社の中でもなぜ丸紅なのか?・丸紅で何に取り組みたいのか?」を具体的に答えられるようにしておきましょう。内定のためには面接対策は必要不可欠となりますので、以下の記事も参考にしながら対策を進めていただければと思います。【丸紅の昨年の面接内容をご覧になりたい方はこちらへ】【面接対策は以下の記事へ】採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数昨年の採用実績ではありませんが、2017卒~2019卒の3ヶ年の採用実績をまとめた記事がunistyle上にはあります。採用実績を確認したい方は以下の記事からご確認ください。丸紅の採用実績(採用大学・男女別採用人数・文理別採用人数)は以下の記事へ【丸紅の採用人数(総合職と事務職を両方含む)】2017卒:134人2018卒:119人2019卒:不明丸紅の企業研究をしたい方・丸紅に関する記事を確認したい方はこちらへまとめ本記事では「三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅」の5大商社を取り上げ、昨年の本選考フローと各選考対策をまとめました。記事内に掲載している関連記事も確認していただき、自身の選考対策に役立てていただければと思います。ただ、本記事に記載している内容はあくまでも昨年の内容です。今年の選考フロー・選考内容は異なる可能性がありますので、参考程度に留めていただければと思います。5大商社は"最も人気の高い業界"といっても過言ではありません。志望企業の内定獲得に向け、悔いのないように準備・対策を進めていただければと思います。5大商社の業界研究・選考対策に役立つ記事一覧5大商社の「選考対策・企業研究記事、内定者ES、選考レポート」を確認したい方はこちら三菱商事はこちら伊藤忠商事はこちら三井物産はこちら住友商事はこちら丸紅はこちら総合商社の内定を勝ち取るためには、複数回にわたる面接選考を突破する必要があります。下記の動画を参考にし、面接対策に努めてもらえればと思います。総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。 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【業務時間の15%はイノベーションの創出に充てる】丸紅の新人事制度「15%ルール」から考察するこれからの副業のあり方 【業務時間の15%はイノベーションの創出に充てる】丸紅の新人事制度「15%ルール」から考察するこれからの副業のあり方 安倍晋三首相が提言した働き方改革の取り組みに伴い、大手企業が副業を解禁し始めたことが話題になっています。その中でも総合商社の一つである丸紅が「15%ルール」という新たな取り組みを始めたのは、総合商社に興味がある人のみならず、様々な人の興味を引いたことでしょう。今回は、一部報道で「社内副業」と呼ばれている丸紅が取り組んでいる「15%ルール」という新しい形の働き方について、副業についての考察を深めながら記事にしました。最近よく聞く”副業”とはそもそも「副業」とは、最も広い定義で考えると、本業とは別に収入を得ることです。そのため、自宅での内職や株式・FX投資、ネットオークションでの販売、クラウドソーシングでの記事やイラストの作成、アルバイト、別の会社で社員として働くダブルワーク、起業など色々な副業の形があります。狭義の意味だと、本業に支障が生じたり、会社に侵害を与えるものが副業となります。一昔前までは副業は本業に支障をきたす可能性があると考えられ、本業に集中することが主流でした。そのため、副業を禁ずる企業は珍しくありませんでした。しかし、昨今企業によっては副業を解禁し始めました。なぜなのでしょうか。企業が副業を解禁し始めた大きな理由として、政府が主導している「働き方改革」による影響が大きいです。「働き方改革」とは、人口減少、少子高齢化に伴い衰退している日本経済を立て直すべく、日本の企業文化、日本人のライフスタイル、日本の働くということに対する考え方そのものに着手する改革です。労働力人口が減少する中、働き方の多様化が求められるようになり、副業解禁はまさにその第一歩となります。例えば、政府が「働き方改革」の一環で行なった「モデル就業改革」の改定と「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の公表があります。参考:モデル就業規則について|厚生労働省副業・兼業-厚生労働省この「モデル就業規則」の改定では、以前にあった『許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。』という規定が削除され、『労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。』という規定が新設されました。この規定により、副業がしやすくなりました。経済不況や年金システムの危うさによる終身雇用や年金に対しての不安、クラウドソーシングの普及により、副業が身近なもので気軽に始めることができるようになっているため、今後ますます副業をする人は増えていくでしょう。このような社会的背景によって、優秀な人材はどんどん副業するようになり、仮に副業を禁止している企業があれば、優秀な人材が自社から離れてしまうリスクを抱えることになります。優秀な人材には、所属している会社を通さずに仕事が依頼されるケースがあったり、自社ではビジネスにならないが他の友人や知人、他社とであればビジネスになる話もあります。優秀な人材であれば、外部で月に数万~数十万の報酬を得る事は不可能ではありません。そのため、企業は副業を解禁することによって、優秀な人材を他社に引き抜かれる可能性を防いでいます。大手企業での副業近年では、大手企業でも副業を解禁するケースが増えてきており、リクルートやLINE、ヤフー、メルカリ、サイバーエージェントなどのIT・webサービス企業、花王、ソニー、パナソニック、日産といったメーカー業など、様々な企業が副業を解禁しています。参考:【大企業編】2018年は副業解禁元年?副業OKの会社一覧珍しい事例としては、オンラインショッピング事業を手がけているエンファクトリーは「専業禁止」という方針を掲げており、専業に加え社員自身で別の事業を持つよう推進しています。社員が副業を主業として取り組む事で、キャリアを主体的にデザインするとともに、会社にイノベーションを与える力にもなっています。また、IT企業のサイボウズでは、副業が認められていますが、本業との区別が付けづらいため、複業とも言われています。「100人いれば100通りの働き方」を掲げ、複(副)業を認めるだけでなく、複業採用を行なっています。複(副)業をしている人を集める事で、多様性のある組織となっております。企業によって様々な規制がありながらも、本業とのバランスを考慮しながら副業が行われています。副業によるメリット副業が認められるようになったのは、副業を許可することにメリットがあるからです。個人のメリットと企業のメリットをそれぞれ挙げてみます。副業をすることによる個人のメリットは、スキルや経営力の向上、コネクション構築、節税に使うことができるなどがあります。副業は個人で活動を行うものであり、より高い報酬を得るためには、個人のスキルアップが欠かせません。起業をした場合には、財務や広報、営業など全てを自分で行う必要があります。そのため、経営者としての力を身につけることができます。また、独自の情報やコネクションを得ることができ、本業に役立つよう利用することができます。さらには副業による収入により、ビジネスに関わるものを経費化できるため、税制的に大きなメリットとなります。一方、企業側のメリットとしては、社員のスキルアップや優秀な人材の確保、自立心やモチベーションを促せるなどがあります。副業を奨励することで、社員に主体性を持たせることができるため、社員が高いモチベーションで行動し、本業においても高いパフォーマンスを発揮できる傾向があります。このように、個人と企業にとってメリットが多いと考えられます。副業によるデメリットしかし、副業にはデメリットもあります。これも個人と企業に分けて考えることができます。副業による個人のデメリットは、副業に時間を取られてしまい、本業が疎かになってしまう可能性や、法定労働時間を越すことなどがあります。本業と副業の労働時間を合わせて1日8時間、週40時間以上となると、法定労働時間を超えているため、36協定の締結や割増賃金の支払いが必要となり、注意する必要があります。企業側としても、社員の副業によって取引先などに秘匿性の高い社内の情報が漏れた場合、企業の信用を失う可能性が無いわけではありません。また、社員の労働時間管理、健康管理が必要となってきます。個人としてのデメリットは本人のキャパシティーに依存する要素が大きいため、明確に副業が認められている場合、もしくは副業をしても本業を疎かにしない程度に行うことが重要となってきます。丸紅の取り組み大手総合商社の一つである丸紅では、イノベーションを促進し、新たなビジネスモデルを奨励するために「15%ルール」という勤務時間の15%を新しい事業の考案などに使うことを可能とする制度が適用されました。参考:【直撃・丸紅人事部長】「社内副業、義務付け」報道の真実丸紅は「商社の枠組みを超える商社」となるために「人材×仕掛け×時間」という柱で、イノベーションを促進する施策をパッケージ化し、実施しています。「15%ルール」では主に時間にフォーカスしており、社員一人一人が商品軸を超えたイノベーションの創出や創意工夫による業務改善を考え、行動する時間を全社的に確保するための取り組みです。担当業務にかかわらず、新たな事業や業務プロセスの企画立案に向けた活動に、業務時間の15%を充てられるようにしています。この副業ですが、本業の時間を削って社内で副業を推進しているため、副業とは言えないという考え方もあると思います。実際、丸紅も「社内副業」は本業と対比されて言われているだけで、あくまでも「15%ルール」であると言っています。そのため、本来の副業の目的が薄れ、企業のために新規事業を考えるための時間であるとも言えます。そうなってしまっては、企業が個人の考え方を奪ってしまうと捉えられる可能性もあります。ですが、この「社内副業」は丸紅グループの考え方には合致していると考えることができます。丸紅の経営計画では、世界中のプレイヤーとの競争に勝ち、地域経済や社会に貢献する企業となるために、強い「個」が集結したグループを求めています。丸紅の求める強い「個」は以下の3つです。・高い志と好奇心を持ち、常にチャレンジとイノベーションを追求する人材・自らのミッションを高いレベルで達成するプロフェッショナル人材・自ら考え、行動し、実行する主体性を持った人材参考:丸紅採用HP高い志と主体性を持って、難易度の高い課題に取り組める人材を求めていることがわかります。今回の「15%ルール」は正に丸紅の求める強い「個」をより多く輩出するための取り組みであると言えます。既存事業のみならず新規事業もますます増えていくため、皆さんのやりたい事を見つける、もしくは作り出すための環境は整っているでしょう。「新規事業に挑戦してみたいけど、ベンチャーでやるのは少し不安」と考えている人はぜひ丸紅についてもっと調べてみてください。もし皆さんが丸紅に入社を希望する場合、これらの要素が求められているのを把握した上で、さらにそれを伸ばしていく必要がある事を頭に留めておくといいですね。unistyleの見解今回取り上げた丸紅の「15%ルール」は、社員の時間の無駄を削減し、その時間を有効活用することで新たな価値を創造しようとする取り組みです。副業のデメリットであった部分を撤廃し、さらなるイノベーションを創出することは、働く社員にとっても丸紅にとっても双方にメリットをもたらすと思います。人生100年時代と言わている昨今、貯蓄を用意しておく必要性や今ある仕事がなくなる可能性がある事を明確に理解しておく必要があります。サラリーマンで本業を営み、安定した収入を得ることで安心感を得ることは可能です。しかし、これからの時代は一つの収入源だけでは安心感を得ることは難しくなると考えられます。副業は収入源を増やせるだけでなく、新しいスキルを身につけられるため、これからの時代に適応するための手段として当たり前になると考えられます。皆さんが就職活動をやっていく上で、大企業で退職まで勤め上げるという選択肢が最も現実的かと思いますが、常にその他の選択肢を用意しながら働くことも考えてみてください。副業を本格化し、独立することを許可してくれるのみでなく、サポートの段階までしてくれる企業を選ぶことも企業選びの要素にするのもありだと思います。副業を珍しいことと思わず、むしろ副業は必要なものだと考え、キャリアの選択肢を増やして就職活動を行ってみてください。まとめ副業は収入源が増えるだけでなく、個人としてのスキルアップや高いモチベーションの維持につながります。今回取り上げた丸紅の副業は本業の時間の15%をイノベーションの創出に充てる制度のため、本来の副業とは異なったものですが、高いレベルの「個」を作り出すための制度として、優れたものであると考えられます。皆さんがご自身のキャリアを考えていくにあたり、「副業」を選択肢の一つとして捉えていくことが現実的なことであることがお分かりになったと思います。パラレルワーカーになるのも一つの選択肢として、考えてみてはいかがでしょうか。 13,040 views
合説で東京ビッグサイト/幕張メッセに行くなら前日にとりあえず読んどけ。|合説に費やす1日をよりよい日とするために。 合説で東京ビッグサイト/幕張メッセに行くなら前日にとりあえず読んどけ。|合説に費やす1日をよりよい日とするために。 年が明けると盛んになるのが合同説明会。リクナビ、マイナビといった大手就職媒体を中心に各社積極的に開催をはじめます。その中でも、一度は足を運ぶことであろう場所が、東京ビッグサイトだと思います。アーティストのライブなどで赴いたことのある方はご存知だと思いますが、東京ビッグサイトは比較的馴染みの薄い僻地に位置しているため、合説参加と往復の時間を勘案すると、丸一日費やすことになりがちです。そこで今回は、「1日かけて合説に参加するなら、効果・効率の最大化を目指して欲しい」ということで、東京ビッグサイトにいくなら○○にも足を運んでほしい、という特集を組んでみました。アクセス東京ビッグサイトそもそも東京ビッグサイトはどこにあるのかを簡単に説明しつつ、推奨アクセス方法について記載します。公式サイトによる推奨アクセスはこちらを参照ください。最寄り駅はりんかい線「国際展示場」ゆりかもめ「国際展示場正門」の2つがありますが、新宿駅から片道30分、東京から片道20分程度のところにありますので、23区以外から参加される方は1時間以上程度の余裕を持っておくと良いでしょう。幕張メッセそもそも幕張メッセはどこにあるのかを簡単に説明しつつ、推奨アクセス方法について記載します。公式サイトによる推奨アクセスはこちらを参照ください。最寄り駅の海浜幕張は東京から30分以上かかるやや遠い場所にあり、京葉線の朝の混雑が予測されるためいつもより余裕を持った時間設定がおすすめです。2019年版|東京ビッグサイト/幕張メッセで行われる就職イベントまとめ東京ビッグサイト/幕張メッセは会場が大きいため、リクナビ・マイナビを筆頭にイベントが開催されます。2019年上期に行われる就活イベントは以下になります。マイナビリクナビ個人的な所感として、リクナビ・マイナビそれぞれのイベント運営形式は両社そこまで違いはないと思っていますが、参加企業は少々異なるため、事前に目星をつけておくとよいでしょう。一部イベントにおいては既に出展企業も明らかになっているようです。近郊オススメスポットあまり訪れる機会がないからこそ現地調査を行うこともほぼないと思いますので、unistyle編集部にて近隣オススメスポットをまとめました。東京ビッグサイト【1】少し休憩するならここ。場内のカフェは混雑が予測される。東京ビッグサイトは埋立地に位置しており、会場より南側は企業や工場などが並び基本的に飲食施設はないと考えてよいでしょう。また、東京ビッグサイト場内にもタリーズコーヒーやスターバックスコーヒーなどのお手頃なカフェは存在しますが、席の取り合いが熾烈であることは言うまでもなく、人のいないところで1時間程度休憩するにはおすすめしません。そのため、東京ビッグサイトから国際展示所に至るまでのルート上の有明パークビルや有明フロンティアビルに集中する以下のような飲食施設を利用することを推奨します。※価格については食べログでの情報を元に記載したものであり、直接店舗へ確認したものではないため、もし万が一記載内容と相違がある場合も考えられます。予めご容赦ください。カフェ・ベローチェ有明店東京ビッグサイトから出てすぐのところにあるコーヒーチェーン店です。席数は150席を誇り、この周辺界隈のカフェの中では最大の広さとなっています。190円からブレンドコーヒーを楽しめ、サンドイッチやホットドックなどの軽食もあるため、一休みするには最適の環境と言えるでしょう。マクドナルド有明パークビル店東京ビッグサイトから徒歩1分、席数も100席で価格帯も就活生にお手頃で、休憩はおすすめできる場所と言えます。特に電源の付いている席が多くあるため、PCやスマホの充電をする際には是非利用すると良いでしょう。セントラルカフェテラス東京ビッグサイトから徒歩3分、有明セントラルタワー2階にある完全セルフサービスの社食のような雰囲気のカフェテリアです。300席という非常に広い店内ながら、訪れる人はそこまで多くなく、静かに休憩できる穴場スポットと言えるでしょう。メニューが充実したランチが激安で楽しめるためぜひ一度足を運んでみると良いでしょう。【2】場内のコンビニは超混雑。事前に買うならここがお勧め。東京ビックサイト場内にも2店舗コンビニがありますが、土日などのイベントピーク期間の朝、昼時などはかなりの混雑が予測されます。また、混雑のみならずおにぎりやサンドイッチなどの軽食が売り切れてしまっているパターンも考えられるでしょう。理想は最寄りのコンビニで軽食を調達しておくことですが、東京ビックサイト近辺には最寄り駅から会場までのルート上に非常に多くのコンビニが集中しているため、それらを利用して現地購入を検討してみても良いでしょう。以下推奨店舗です。国際展示場正門で下車する方ミニストップWANZA有明店東京ビッグサイトに最も近いゆりかもめ国際展示場正門から最も近いコンビニです。とはいえ、駅の目の前にあるというわけではなく、東京ファッションタウンの2階にあるため徒歩3分ほど距離があります。それ故に、他のコンビニよりも利用率は低く、時間さえ余裕があればストレスなく買い物ができるでしょう。国際展示場で下車する方ローソン国際展示場駅前店ファミリーマート有明フロンティア店ローソンは国際展示場の駅舎に隣接しており、ファミリーマートは会場までのルート上の最もアクセスしやすい場所にあります。両店舗ともアクセスの良さから一定の混雑は予測されますが、2店舗による分散効果は見込めるため、多少の混雑度合いよりも近場であることを重要視する方にはおすすめできるでしょう。【3】就活中でもインスタ映えを意識する方へ。このような大規模就活イベントは往々にして埋立地で行われ、周辺に海が広がるため、就活中でもインスタグラマーの魂を忘れない方にとってはインスタグラマーアンテナが反応するかもしれません。正直これといったスポットはないのですが最も海を感じやすいスポットは水の広場公園だと思います。水の広場公園周辺お台場のビル群、観覧車などが見えるなど景色のいい穴場スポットのようです。合同説明会後、黄昏時や夜の帳が下りていく様子を楽しんで見てください。ただし、カップルは多いのでご了承ください。幕張メッセ【1】少し休憩するならここ。場内のカフェは少し高くて人が多い。幕張メッセ場内にも2店舗カフェがありますが、その値段は若干高く混雑も予測されるため、休憩するなら会場外にある以下のカフェをおすすめします。※価格については食べログでの情報を元に記載したものであり、直接店舗へ確認したものではないため、もし万が一記載内容と相違がある場合も考えられます。予めご容赦ください。カフェクロワッサンWBG店幕張メッセ近くのワールドビジネスガーデン1Fにあるカフェです。コーヒーが270円から、クロワッサンが160円から楽しめ、就活生にもお手頃な価格設定と言えます。口コミでもゆったりとした雰囲気という声が多く、一時的な休憩には最適であると言えるでしょう。スターバックス・コーヒー幕張WBG店カフェクロワッサンと同じフロアにあるおなじみコーヒーチェーン店です。幕張メッセからも近く、かつWi-Fiが使えるためインターネットを使う際にはおすすめできると思います。サンマルクカフェプレナ幕張店コーヒー以外にもパフェやベーカリーなど幅広く軽食を楽しめるサンマルクカフェ。幕張メッセから徒歩10分と若干遠いですが、その分混雑度合いは低いと考えられます。席数も79あるので、1時間程度静かにゆっくりしたい方にはおすすめです。【2】場内のコンビニは超混雑。事前に買うならここがお勧め。幕張メッセ場内は、国際展示場1〜8と9〜11で会場が離れており、その両方にデイリーヤマザキがありますが、やはり場内のコンビニの混雑は避けられないでしょう。会場外にも何店舗かコンビニが存在しますが、駅から会場までの通り道ですので多少の混雑はやむを得ないと思います。混雑のない店舗でストレスなく買い物したいなら以下の店舗をおすすめします。セブン‐イレブン千葉海浜幕張駅前店ファミリーマート幕張アミューズモール店海浜幕張から幕張メッセに向かうには南口から駅を出る必要がありますが、上記2店は北口徒歩1分のところにあるため、会場に向かう就活生の集中を防ぐことが出来るでしょう。かつ2店舗の距離が近いため混雑度合いが低いことが予想できます。【3】就活中でもインスタ映えを意識する方へ。実は幕張周辺はホテルニューオータニ幕張や日本庭園見浜園などフォトジェニックなスポットが多い街です。しかし、それも利用料金がかかり就活中のリクルートスーツで映えさせるにはどれももったいないくらいですので、別の機会を狙うことをおすすめします。そのようななか、幕張海浜公園に隣接している人工の砂浜、幕張の浜は料金がかからないためおすすめです。合同説明会後、夕方の空が非常に綺麗なそうですのでぜひ見に行ってみてください。幕張の浜大切なことなのでもう一度いいますが、カップルは多いのでご了承ください。帰り道の混雑に巻き込まれないために素直に行きと同じルートで帰るのがおすすめいっせいに多くの方が帰宅することから、周辺の駅は非常に混雑することが予測できます。ただ、東京ビッグサイトはゆりかもめやりんかい線など2路線3駅が最寄りとしてあるため、多少の分散効果により混雑を避けることは出来るでしょう。また、幕張メッセですが、隣駅までが徒歩で40分以上かかるため、素直に海浜幕張駅を利用したり、幕張本郷行のバスを利用することをおすすめします。オススメ退場時間はイベント終了後。混雑のピークは終了2時間前あたり。合同説明会の帰宅の混雑のピークはイベント終了の大体2時間前と言われています。その理由として、開場の11時頃に会場入りし、3〜4時間ほどの滞在で帰宅するパターンが多いからです。筆者自身も就職活動時に言った合説で最後まで残る人はあまり多くなく終了2時間前くらいに途中帰宅する人が意外と多かった所感があります。今回のイベントでは、15〜16時頃が帰宅のピークと予測されるためそのピークを避けるためにも17時以降の帰宅をおすすめします。おまけ:合説参加効率を高めるためにunistyleには他にも合同説明会に関する記事を掲載しています。合同説明会そのものをより有意義なものとしたい方は是非ご一読ください。参考:さいごに都内や近郊に在住の方なら一度は訪れるであろう東京ビッグサイトと幕張メッセ。合説そのものを有意義なものとするためにも、往復時間の効率化、混雑の回避、周辺スポットの把握をしておくことをオススメします。戦略的に合説を活用するための一助となれば幸いです。 14,715 views
理系学生にとって総合商社という選択肢 理系学生にとって総合商社という選択肢 こんにちは。14卒の総合商社内定者です。今日は、「理系×総合商社」というテーマでお話したいと思います。理系学生という括り一言で「理系学生」といっても様々なタイプがあると思います。毎日毎日実験に明け暮れる院生もいれば、プログラミングに四苦八苦する学部生。真面目な理系とは名ばかりでまったく勉強をしてない人や、「理系なのに」海外を飛び回っている人。何が言いたいかというと、「理系」という括りはあまりにも、広すぎるジャンルを指す言葉であるということです。理系というのは、1つのプロフィールに過ぎません。それ以上でもなく、それ以下でもありません。自分は理系だから...ということで思考を止めたり、固定観念に捕われることは、可能性を狭める、とてももったいないことです。これらを踏まえて頂いた上で、「理系×総合商社」の実態と一般論をお伝えしていきます。ちなみに私は、全く勉強せず、単位も全く足りず、留年した...そんな学部生でありました。理系×総合商社×実態内定者を見てみると理系の学生は、2割〜3割程度存在します。(どの総合商社も半数以上が院生です)いわゆる「体育会」や「帰国子女」に続く括りが「理系院生」だと勝手に思っています。理系×総合商社×就職活動総合商社と言うのは、わかりにくい会社です。様々な事業形態に加え、関連会社も多く、収益モデルや地域も多種多様です。授業や生活で、経済や経済人と触れ合う機会が少ない理系学生には、特にわかりにくいように感じます。これは就職活動全般に言えることですが、理系学生は文系学生に比べ、「情報量」が少なくなります。特にいわゆる「文系職」においては、研究室の先輩や同期も受けておらず、頼れる人がいないという人をよく見かけます。また就職活動が本格的に始まれば、拘束時間の差からどうしても、不利な状況に陥ってしまいます。そこでオススメすることは、「就職活動をいまから始めること」です。普通の学生のリズムでやっていれば、様々なビジネスを理解することは難しくなります。仕事や世の中、そして自分を知る活動をいちはやく始めてください。「就職活動の成否は、12月までに決まる」と先輩が言っていましたが、あながち外れていないように感じます。もうひとつのオススメとしては、夏季や秋季のインターンシップに参加してください。様々な事業や人に触れるのは、情報を得る以上の効果をもたらしますし、なにより「就職活動仲間」ができます。励まし合い、時に刺激し合う仲間を得ることは、長い就職活動において、様々な面で助けになるはずです。【参考】総合商社内定を蹴ってエネルギー業界に就職をした理由と納得できる志望動機理系×総合商社における面接あるある学校で習った、専門知識を生かして...御社の○○という領域で...理系学生あるあるとして上のような発言があります。これは問題点が2点あります。1点目は、学校で習った知識が一体ビジネスでどれほど本格的に活かせることができるのでしょうか?学校で習った知識が活きた!というビジネスマンの話はあまり聞いたことがありません。また、私たちを判断する社会人のかたも「学校で習得した知識がビジネスに活きることを期待している」わけではありません。面接官が勉強や研究内容に求めること(特に総合商社では)は、記憶力や地頭、むしろ継続性や勤勉性だと感じます。2点目は、配属リスクです。「ラーメンからロケットまで」と言われる総合商社の事業領域において、あなたの知識を活かせる場面に巡り会うチャンスはどれほどあるでしょうか?不用意に「専門知識の活用」を振りかざせば、「この人は、○○の部門以外で働く気がないのかな(=採りにくい)」と思わせてしまいます。総合商社にいくということは、「配属リスク」は受け入れるということといっても、言い過ぎでないように思います。それでも尚、学業で関わった専門分野に関わりたいのであれば、「専門知識の活用」ではなく、「なぜその分野に関わりたいと思ったのか」を考えるべきです。また、面接でのあるあるとしては、ほぼ100%「なぜ理系なのにここにいるの?」「なんで研究職にいかないの?」「なぜ院にいかないの?」といった理系というプロフィールに対する固定観念が引き起こす質問に時間が割かれます。理系→総合商社という進路は珍しくありませんが、やはり少数派であり、面接官としては気になります。しかし、これは「絶対に飛んでくる質問」、言うなれば「理系の得」です。多くの学生が院に進み、研究職に進む中、なぜ自分は違う道を進むのか、自分の過去と未来像をもって「正当化」しましょう。ここをもし伝えることができないのであれば、あなたはなぜ総合商社を志すのか、という原点に立ち返ってしまいます。是非「なぜ総合商社なのか?」この問いに、たくさんの時間を割いてみてください。【参考】面接における10の心構えなぜ私は総合商社を志したのか私は大学受験時、「モノ作り」に憧れて工学部系の門を叩きました。しかし、大学で様々なこと(サークルやアルバイト)を経験する中で、「モノ」をつくることよりも、「仕組み」をつくることや、「どんなモノをつくるのか」ということに興味が移りましたし、そちらのほうが重要なのではないかと感じるようになりました。具体的に言うと、極端にはなりますが、「工場で車をつくること」よりも、「どんな車をつくるか」また「作った車をどう届けるか」「この車の流通はどうするのか」「どうすればイイ車をつくる組織をつくれるのか」などです。また様々な活動を通し、「チームの先頭にたって様々な関係者をまとめていくことのできる」、自分の強みなどを知りました。また総合商社という働き方や、身に付く能力、世間への影響力などを踏まえて総合商社を選びました。(他には、メーカーや広告代理店などで、研究職などは全くだしませんでした)【参考】志望動機で書く「夢・成し遂げたいこと」に出会うための方法総合商社志望動機研究〜総合商社志望動機の5つのパターン〜最後に冒頭にも書きましたが、理系というのは1つのプロフィールに過ぎません。理系学生で過ごした時間は、あなたが気づかないところで、血となり、骨となっています。生かすも殺すも、あなた次第。一般論に踊らされることなく、徹底的に自分を振り返ってみてください!大事なことは「自分の頭で考え抜き出した結論をやり遂げること」です。なお、総合商社を志望する就活生には就職エージェントneoの利用がオススメです。アドバイザーから、総合商社を志望する理由を基に、ほかに受けるべき企業に関するアドバイスなどが受けられます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。 148,701 views

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