楽天のインターンはコスパに定評アリ?内容と選考対策を紹介
44,913 views
最終更新日:2024年05月21日
楽天は、国内外において、Eコマースを中核にインターネットサービス、クレジットカードを始め、Fintechサービス、プロスポーツ、さらに最近では民泊やドローン配送といった70以上の多岐に渡る分野でサービスを提供しています。
また、これらのサービスから「楽天エコシステム(経済圏)」を形成し、国内の楽天会員数約9000万を誇り、世界では10億を超える楽天グループサービスの利用者を有しています。
また、楽天の特色として多様でグローバルな企業文化が挙げられます。2012年の社内公用語英語化もあり、世界70以上の国と地域から多彩な人材が集まってきています。
以上のように、従来の日本企業に先駆けて新たな取り組みを続ける同社では、どのような人材が求められているのでしょうか。
楽天が求める人材だけでなく、ビジネスモデルや志望動機などについて以下の記事を参考にしていただければと思います。
参考:楽天のES対策!求める人材を理解して採用レベルのガクチカへ
→楽天が求める人物像を採用HPやESを用いて考察します。
→楽天の事業内容を踏まえた志望動機の作り方を提示します。
今後、国内国外ともにますます事業拡大していくであろう同社ですが、就活生の間では「新入社員研修はカードの新規契約を30件とってくるというノルマが課される」といったマイナスの噂が流れているのも事実です。
unistyleの過去記事には、実際に楽天で就労経験がある方の記事や、楽天の求める人材の記事があるので、現場の実態を把握する上でも是非一読してみて下さい。
参考:元社員が語る「楽天の営業」とは〜ブラックと言われる企業に勤めて〜(前編)
元社員が語る「楽天の営業」とは〜ブラックと言われる企業に勤めて〜(後編)
→元楽天社員による「楽天という場所」を前編と後編に分けて提示します。
今回は、そんな楽天のインターン内容と選考突破方法について考察していきましょう。
楽天のインターン内容
楽天のインターンは夏に開催され、ビジネス総合職コースと法務(法務課、知的財産課)コースの2つがあります。
今回は、その両方について紹介していきます。また、社内公用語が英語であることからそれだけで身構える方もいるかもしれませんが、インターン自体は日本語で行われるため英語が得意でなくてもそれを理由に諦める必要はないでしょう。
まず、ビジネス総合職コースに関しては1ターム50人前後という比較的大人数で行われ、3日間に渡り開催されます。内容としては、楽天のビジネスモデルへの理解を深め、5人程度でグループワークを行うというものです。
次に、法務コースに関しては1ターム10人程度という少人数で5日間行われます。こちらは、実際のオフィスでの就業型インターンとなっており、より実務に近い経験をすることができます。
グループワーク中心のビジネス総合職コースと比較し就業形の法務コースでは、より社員との交流、職場の雰囲気の理解を深めることができるでしょう。
なお、IT業界を志望する就活生には就職エージェントneoの利用がオススメです。アドバイザーから、IT業界を志望する理由を基に、ほかに受けるべき企業に関するアドバイスなどが受けられます。
少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。
楽天のインターンの満足度理由
就活を始めるにあたっての参加であれば良かった。しかし、もっと本格的なワークなどを期待していたため、少し期待外れな部分があった。
ワークよりも先輩社員の話を聞くのがメインのように感じた。
またまわりの学生も同様に感じていたのか、3日目には学生の数が明らかに減っていた。
実際の仕事の現場に入って、働く人と接して、自身のキャリアについて考えなおすいいきっかけになった。
もう少し体系的な業務をやる機会や、総合職など他学生との交流があればよかったという意味で、やや満足。
知的財産インターンが始まって間もなかったため、仕方ないことだと思う。
上記のインターンレポートより、ビジネス総合職コースが座学・グループワーク中心である一方、法務コースは就業型のインターンということが分かります。
前者は楽天のビジネスモデルを理解する上で役立ち、後者は楽天の社風や自身のキャリアを考える上で役立つと言えそうです。
楽天のインターン選考内容
ビジネス総合職コース、法務コースともに選考フローはほぼ同じであるといえます(結果連絡やターム数については、年度やコースで差があるようです)。
ES+Webテスト(1週間程度でメールで結果確認)→ビデオ面接(1週間程度で結果連絡、対面での場合もあり)
※これと他にGDが課される場合あり
ESとWebテストについては例年共通していますが、面接についてはビデオ面接と対面でのどちらか、またはその双方が課される場合があるようです。
また、GDが課されていたこともあるようですが、ここ数年は面接のみのようです。
ここでは、ESと面接について解説していきます。
楽天のインターンES対策
(1)大学でのゼミや研究室、および研究テーマ、実績等を、箇条書きで簡潔にご記入ください。(200文字以内)
(2)部活・サークル活動について、箇条書きで簡潔にご記入ください。(200文字以内)
(3)アルバイトやインターン経験を箇条書きで簡潔にご記入ください。 ※期間、内容についてもご記入ください。(400文字以内)
(4)その他特記すべき活動があれば内容や期間を箇条書きで簡潔にご記入ください。(200文字以内) 例)起業経験、課外活動など
参考:楽天の企業研究
楽天のインターンESの特徴として、行動事実を端的に述べさせるという点が挙げられます。共通して、行動とその結果を分かりやすく端的に述べることが求められています。
そのため、自分の思いや強み、考えの経緯などを記述する余裕は基本的にはないといえます。
このことから、楽天のインターンESは次のステップであるビデオ面接の参考資料という側面が強いといえるでしょう。
そのため、面接であなたがアピールしたいことについて、相手に質問の余地を残しながら記述できるといいでしょう。
また、各設問「箇条書き」との指定があることから、1つの経験について段落ごとに分けて述べるのもよし、複数の経験について記述してもよしといえます。
また、楽天のインターンESのもう1つの特徴として、志望動機を聞かずに学生時代頑張ったことのみを細かく記入させるという点が挙げられます。これはあなたがどんな人物であるのか、そのパーソナリティを重視する傾向にあるといえそうです。
そのため、あなた自身がどのような人物であるのか相手に伝わる経験をピックアップするよう心がけましょう。
もっとも、本選考では志望動機が重視される傾向にあるようですので、その点には注意が必要です。詳細については以下の記事をご参照下さい。
参考:【楽天の面接過去問40選】就職活動での頻出質問と選考意図とは
→楽天の過去面接で問われたことを掲載しています。
→楽天の事業内容を分析し、志望動機をどのように書けばいいかを解説します。
以上の考察を踏まえると、楽天のインターンESは、ビデオ面接としての題材になり得る「行動事実」について「端的に述べる」ことが求められているといえます。
設問(1)「大学でのゼミや研究室、および研究テーマ、実績等を、箇条書きで簡潔にご記入ください。」について
学業に関する設問です。ここで、インターンに合格した方のESを考察してみましょう。
・財産法を扱うゼミに所属し、模擬裁判を通して民法総則、物権法、債権法、及びそれらに関する特別法の事例について検討しています。
・ゼミは議論形式で進められるため、単純に法律の知識を身に付けるだけではなく、「議論の根幹となる論理的思考力を養うこと」を私個人の目標として掲げています。
・12月にインターカレッジ法律討論会に出場予定です。
この方は、大きく3つに分けて記述しています。
1つ目では、所属しているゼミの活動内容について述べています。2つ目では、自身の目標を述べ、3つ目で今後の展望を述べています。
このように自身の思いなどは長々と述べず、端的に行動事実を述べることが楽天のインターンESでは求められています。以下の設問でも同様のことがいえるでしょう。
設問(2)「部活・サークル活動について、箇条書きで簡潔にご記入ください。」について
学内活動について学生時代頑張ったことが問われています。所属していない場合はその他の課外活動について書くという手段も考えられるでしょう。
設問(3)「アルバイトやインターン経験を箇条書きで簡潔にご記入ください。」について
就業経験について学生時代頑張ったことが問われています。
この設問のみ400字という他の設問よりも多い文字指定がなされています。そのため、当然ながら他より具体的に記述することが求められます。
設問(4)「その他特記すべき活動があれば内容や期間を箇条書きで簡潔にご記入ください。」について
学外活動や受賞経験など特筆すべき事項について問われています。
学生時代頑張ったことが上記のように幅広い分野について問われている場合、「何を書けばいいか分からない」「これといって書くことがない」という方もいるかと思います。
しかし、そのような場合でも焦る必要はありません。「【特別な経験を持たない人の自己PRの書き方】内定者の回答例付き」や「ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!就活で使える”ネタ”の作り方」をご参照して頂ければ分かるかと思いますが、「就活のためのネタ」を作り上げる必要はなく、日常生活の中からあなたらしさを伝えることは十分に可能です。
何を書けばいいかわからないという方は、是非上記の記事を参考にしてみて下さい。
楽天のインターン面接対策
面接は、ビデオ面接と直接面接のどちらか、またはその双方が課されると前述しましたが、今回はここ数年で課されることの多いビデオ面接について解説します。
もっとも、ビデオ面接であっても直接面接であっても、基本的な部分については変わらないといえるでしょう。
面接時間は10〜20分程度と比較的短いものになっています。
また、いわゆる一般的な就職面接というよりも雑談のような雰囲気で行われます。これは楽天の社風が大きく影響していると考えられますが、非常にラフな雰囲気の中で行われるため、リラックスして面接に臨むことが出来るのではないでしょうか。
また、面接の内容としてはESの深掘りがメインとなります。少ない文字数のESで伝えることのできなかった自分の強みや背景事情などについて話すことができるように準備しておきましょう。
また、楽天の面接は雑談ベースで進むため、不意の質問にも対応できるよう、以下の記事も参考にして下さい。
参考:【ガクチカ】面接で必ず聞かれる10の質問と適切な答え方
→企業がガクチカを問う意図と同義のという方を提示します。
→アイスブレイクとしても用いられる雑談集です。
楽天のインターンで内定は出るか
このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は81816枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)
楽天のインターン参加者からのアドバイス
ここでは、主に法務インターンについて述べたいと思います。これまで何度も述べましたが、楽天のインターンではパーソナリティが重視されています。
そのため、あなたがどのような人物であるのかを伝えることが重要です。また、楽天のインターンには様々な大学の学生が参加しており、学歴はほとんど関係がないといえます。
社員の方も同様のことを仰っており、楽天の謳う「多様性」がここにも垣間見えます。
法務インターンでは、デスクとパソコンが1台ずつ支給され、社員の方と肩を並べてインターンを行うことができます。そのため、楽天を問わず社会人として「働く」ことの具体的なイメージを持つことができます。
これは、他社のグループワーク型インターンでは経験することは難しいため、これだけでも楽天のインターンに参加する価値があるでしょう。
最後に、楽天は社内公用語が英語ということで気にされている方もいるかと思いますが、インターンで英語は使用しないため、TOEICの点数等はインターン選考には全くといって良いほど影響しません。
本選考でも英語力は参考程度にしか見られないとのお話も伺いました。もっとも、TOEIC800点が入社要件として課されるようですので、楽天を志望する方はその点は意識しておく必要がありそうです。
長くなりましたが、楽天のインターンはIT業界や楽天に興味がない方も、十分参加する価値のあるインターンだと思います。
最後に
楽天のインターンは就活生から人気が高く、倍率も非常に高いインターンとなっているようです。そのため、ESやWebテストには万全の準備をして臨むべきでしょう。
インターンに参加することができれば、本選考で有利になるのみならず、社員と繋がりが持てるようですので、楽天に興味関心のある方はもちろん、そうでない方も参加する意義はあるといえます。
メガベンチャーとも言われる同社は今後ますます事業領域を広げ、日本を代表する企業として更に成長していくことでしょう。そのような企業のインターンに参加することは、今後の就職活動のみならずキャリア観の形成にも役立つのではないでしょうか。
本記事が皆様の就職活動の一助となれば幸いです。是非、この機会に他のunistyleの記事もご参照下さい。