【大手自動車メーカー中間決算分析2019】100年に一度の変革期に各社はどう立ち向かっていくのか!?

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最終更新日:2023年10月30日

【大手自動車メーカー中間決算分析2019】100年に一度の変革期に各社はどう立ち向かっていくのか!?

企業研究

就活生の皆さんは、"各社の決算"に目を向けたことはあるでしょうか。

unistyleでは以前、決算に関して以下のような記事を執筆致しました。

上記の「7大総合商社の決算に関する記事」への反響が大きく、それならば異なる業界の決算も分析してみようと考え、本記事では"大手自動車メーカー7社の2020年3月期第2四半期決算"を分析していこうと思います。

言わずと知れた日本を代表する企業である「トヨタ自動車」を始め、自動車業界は国内産業の中でも大きな影響力を持っており、就活生からの人気も高い業界になります。

IR情報と聞くと、「なんだか難しそう」、「読んでも理解できない」と感じる就活生もいるかと思いますが、今回は会計知識の乏しい就活生でも理解できるように執筆してありますので、ぜひ最後までご覧ください。

また、決算の分析に加え、本記事では「各社の特徴・業界内での立ち位置」なども解説しています。

「各社はどの地域に力を入れているのか?、今後の経営計画に違いはあるのか?」などの観点を理解することが"志望度のアピール"にも繋がりますので、その観点も踏まえて読み進めていただければと思います。

※本記事は決算に関する情報を取り扱っているため、専門的な用語を知らない方は以下で用語の意味を確認してから記事を読み進めてください。

◆「売上高」とは
→企業が商品を販売したりサービスを提供することにより、得られた売上の合計額を指します。つまり、「企業が主たる営業活動によって得た金額の総額」のことです。

◆「営業利益」とは
→企業が本業で稼いだ利益を指します。「売上総利益から販売費および一般管理費(販管費)を差し引いたもの」のことです。

◆「売上高営業利益率」とは
→営業利益の売上高に対する割合を指します。つまり、「営業利益÷売上高×100(%)」で計算することができ、本業でどのくらい効率的に儲けたかを知ることができます。

◆「第2四半期決算」とは
→1Q(4~6月)と2Q(7~9月)の決算を累計したものを指します。「中間(連結)決算・上半期決算」とも表記されますが、本記事では「第2四半期決算」で統一して表記しています。

 

◆「通期決算」とは
→1年間を通した企業の決算を指します。通期決算は途中で修正することもあり、「上方修正・下方修正」の2種類があります。

※「売上高・営業利益・決算」のより詳細な解説を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。
【総合商社・決算速報!】2018年3月期・第3Q決算を解説!純利益レース実況中継【三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅】

直近5カ年(2015年3月期~2019年3月期)の通期決算の推移

今期(2020年3月期/2019年度)の決算を確認する前に、まずは大手自動車メーカー7社の直近5カ年(2015年3月期~2019年3月期)の通期決算を確認しておきます。

【期間の見方】
2015年3月期:2014年4月1日~2015年3月31日
2016年3月期:2015年4月1日~2016年3月31日
2017年3月期:2016年4月1日~2017年3月31日
2018年3月期:2017年4月1日~2018年3月31日
2019年3月期:2018年4月1日~2019年3月31日

本選考とインターンの締め切り情報

直近5カ年の通期決算:連結売上高

グラフを見てみると、直近5カ年では大きな変化はないことが読み取れます。

「スズキ・マツダ・SUBARU(旧:富士重工業)」の3社は、年度によって順位が入れ替わったりはしていますが、それ以外は特筆すべきところはありません。

また、2019年3月期の通期決算にて、トヨタ自動車の年間売上高が30兆円を突破しましたが、これは日本企業として初めてのことです。

最新の日本企業全体の売上高ランキングを見ても、「トヨタ自動車が1位、ホンダ(本田技研工業)が3位、日産自動車が7位」ですので、国内企業における自動車メーカーの影響力を改めて実感することができます。

【日本経済新聞】売上高ランキング
※なお、上述した売上高ランキングは現時点(2019年12月27日時点)での結果となっています。ランキングは随時更新されていきますので、参考程度にご覧ください

直近5カ年の通期決算:連結営業利益

大きな変化の見られなかった売上高と異なり、営業利益に関しては一点気になる点が見れらます。

それは「2017年3月期決算にて三菱自動車が大幅な減益となっている」ことです。

この点に関しては"燃費不正問題"が大きく影響しているようです。

三菱自動車は、2015年11月に発覚した燃費不正問題関連の費用を、特別損失として約1600億円を計上しました。

そのため、業績不振による損失というよりは一過性のものという見方をして問題ないでしょう。(翌年の決算で982億円の営業利益を挙げていることからも、業績が不調という訳ではないことが読み取ることができると思います)

直近5カ年の通期決算:売上高営業利益率

売上高営業利益率に関しては、「他社に比べてSUBARUの営業利益率が高いこと」が特徴と言えるでしょう。

その理由としては主に以下の4点の理由が挙げられます。

SUBARUの営業利益率が高い要因

◆軽自動車など、儲けの少ない車を製造・販売しない方向へシフトしたから
◆販売地域が、比較的儲けやすい北米地域が中心となっているから
◆販売促進費用を抑えるなど、他社に比べて販売コストを節約しているから

◆車種の数を抑えて派生車種で品揃えを整えることで、効率性が優れるように構造化しているから

 上記のような要因があるため、SUBARUの利益率は他社に比べて高いという結果となっています。

より詳細な内容に関しては、以下に掲載した参考リンクから確認していただければと思います。

SUBARUは競合他社との差別化を明確にすることができており、大手自動車メーカーの中でも"少し異色の存在"とも言えるでしょう。

直近5カ年の通期決算の推移を確認したところで、本記事の主題である"今期(2020年3月期)の第2四半期決算"を見ていきます。

今期(2020年3月期)の第2四半期決算の結果

各社の決算短信をもとに、大手自動車メーカー7社の今期(2020年3月期)の第2四半期決算をまとめました。

直近5カ年の推移と同様、「売上高・営業利益・売上高営業利益率」の3つの観点から前年同期比も併せて紹介しています。

【期間の見方】
2019年3月期第2四半期決算:2018年4月1日~2018年9月30日
2020年3月期第2四半期決算:2019年4月1日~2019年9月30日

第2四半期決算:連結売上高

昨期(2019年3月期)と今期(2020年3月期)で順位に変動はありませんでしたが、業績の調子には各社濃淡が見られます。

7社中トヨタ自動車とSUBARUの2社だけが前年同期比で増益、ホンダと日産自動車が10%近くの大幅な減益という結果になりました。

業界全体の動向や各社のトピックに関しては後ほど解説するため、ここでは割愛させていただきますが、「企業間で業績に濃淡が見られる」ということを覚えておいていただければと思います。

第2四半期決算:連結営業利益

先ほど紹介した売上高と上記の営業利益の数値を見比べてみると、やはりトヨタ自動車とSUBARUの業績が好調であることが読み取れます。

一方で、先ほど紹介した売上高に比べ、営業利益の方が企業間での数値の差が大きいことが分かるでしょう。

一例として取り上げると、「日産自動車が前年同期比で85.0%の減益、三菱自動車が前年同期比で82.1%の減益、SUBARUが前年同期比で68.1%の増益」となっています。

順位が大きく入れ替わっていることももちろんですが、売上高が一桁(パーセンテージ)の変化しかなかったのに比べ、営業利益は大幅に数値が変化しています。

第2四半期決算:売上高営業利益率

売上高営業利益率に関しては、上記のグラフの通りとなっています。

先ほど紹介した売上高・営業利益と紐付いているため、詳細な解説などは割愛させていただきますが、「各社の業績の調子」を見る際の参考にしていただければと思います。

この変化の要因を分析するため、続いては「近年の自動車業界全体のトピックや動向」を探っていきます。

近年の自動車業界全体のトピックや動向

各社の今期決算(2020年3月期第2四半期決算)を確認する前に、"近年の自動車業界全体のトピックや動向"に軽く触れておきます。

近年の自動車業界に関し、触れておく必要がある内容としては以下の2点が挙げられます。(なお、本記事は決算の分析が主題となりますので、業界全体のトピックや動向に関しては詳細には解説しません。ご了承ください。)

  • 100年に一度の変革期
  • CASE

100年に一度の変革期

「自動車業界は100年に一度の変革期にある」という文言は、トヨタ自動車の豊田章男社長が提言したものになりますが、近年の各社の取り組みや施策と照らし合わせてみてもその片鱗は見て取れます。

"CASEやモビリティ化"など、トヨタ自動車に限らず各社が「自動車を開発・製造・販売するだけのメーカーからの脱皮」を推し進めているようです。

CASE

CASEとは、「Connected:コネクティッド化」「Autonomous:自動運転化」「Shared/Service:シェア/サービス化」「Electric:電動化」の4つの頭文字をとったものです。

このCASEという言葉は、2016年のパリモーターショーにて、独ダイムラーのディエター・チェッチェCEOが発表した中長期戦略の中で用いたのが始まりです。

CASEに関しては、unistyleの以下の記事で詳細に解説していますので、こちらをご確認いただければと思います。

それでは、「近年の自動車業界全体のトピックや動向」を軽く紹介したところで、"各社の今期(2020年3月期)の第2四半期決算の結果"を見ていきましょう。

単純に自身の志望企業の解説だけを見るのではなく、他社との違いを見比べながら読み進めていただければと思います。

なお、各社の紹介する順番に関しては「2019年3月期通期決算の連結売上高が高い順」となっています。

【トヨタ自動車】売上高・営業利益ともに増益を達成。王者として独走態勢を築く!

トヨタ自動車2020年3月期第二四半期決算分析

トヨタ自動車の今期の第2四半期決算は"好調"と言えます。

売上高・営業利益ともに前年同期比で増益となり、業界1位の座を不動のものにしていることは間違いないでしょう。

地域別販売台数割合

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

総販売台数に関しては「442万台→464万台」と前年同期比+5.0%となっています。

地域別の販売台数を確認してみても、グラフに記載されている5つの地域全てが前年同期比で増加しており、それゆえに販売台数割合に関しても大きな変化は見られません。

2019年度上半期(2019年4月1日~9月30日)のトピックとしては、「(1)8月にスズキと資本提携に関する合意書を締結(2)9月に米国テキサス工場への4億ドルの投資を発表(3)9月にSUBARUと新たな業務資本提携に合意」などがありました。

トヨタ自動車は業界のリーディングカンパニーとして、競争力強化に向けた取り組みを進めています。

今期の通期決算の見通しに関しては、「売上高:29兆5,000億円」、「営業利益:2兆4,000億円」と修正はありませんでした。ただ、売上高・営業利益ともに前年同期比で微減という見通しになっています。

今後の経営計画・取り組みに関して

トヨタ自動車は、「自動車をつくる会社」から、「モビリティカンパニー」へのモデルチェンジを進めています。そして、その先にある「モビリティ社会の実現」に向け、自動車業界を引っ張っていくことを目指しています。

それに付随し、2018年8月に「Uberとの協業拡大」を発表、さらに同年「ソフトバンクと新たなモビリティサービスの構築に向けた新会社MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)を設立し、2018年度内をめどに共同事業を開始する」と発表しました。

また、直近の取り組みとしては、電動車普及に向けたチャレンジを進めていくようです。

アニュアルレポート2018によると、「2020年からEV(Electric Vehicle:電気自動車)を本格的に展開→2030年に販売台数の内のEV比率を50%以上→2050年に新車CO2ゼロチャレンジを実現」というマイルストーンを設定しています。

トヨタ自動車は国内に限らず、世界中でも絶大な影響力を持っているがゆえに、今後もその施策や発表の一挙手一投足に注目が集まります。

トヨタ自動車の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【ホンダ(本田技研工業)】停滞気味の上半期。インド市場の景気減速が響いたか?

ホンダ(本田技研工業)2020年3月期第二四半期決算分析

ホンダの今期の第2四半期決算は"やや不調"と言えます。

業界2位の座はキープしていますが、売上高・営業利益ともに前年同期比で減益となり、増益を果たした1位トヨタ自動車に差を広げられる形となりました。

地域別販売台数割合:二輪事業

地域別販売台数割合:四輪事業

地域別販売台数割合:ライフクリエーション事業

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

ホンダは、「(1)二輪事業(2)四輪事業(3)ライフクリエーション事業」の3事業でそれぞれ販売台数が記載されていたため、グラフも分類させていただきました。

ライフクリエーション事業とは
→農機用汎用エンジンを皮切りに、耕うん機、発電機、除雪機、船外機、芝刈機など、世界中の人々の手助けやライフラインとなる製品を生み出し続けてきた事業

【参考】Honda新卒採用サイト:事業領域

販売台数の前年同期比は、二輪事業が「1,067万台→1,002万台」で-6.1%、四輪事業が「255万台→256万台」で+0.4%、ライフクリエーション事業が「260万台→244万台」で-6.5%となっており、四輪事業の健闘が見られる結果となっています。

また、二輪事業の販売台数が前年同期比で約65万台も減少しているのですが、アジア地域だけで約71万台も減少しています。全体の89%を占めるアジア地域の不振が二輪事業の販売台数全体にも大きな影響を及ぼしたと読み取ることができるでしょう。

そして、その最大の要因は「インド市場の減速影響を受けたこと(融資引き締め継続・景気悪化による個人消費の減速)」にあるようです。ただ、この影響は自動車業界全体にも及ぼすものであるため、ホンダに限った事象ではないことを理解していただければと思います。

今期の通期決算の見通しに関しては、主要3事業全ての販売台数が下方修正されています。

販売台数の影響もあり、売上高と営業利益に関しても下方修正がなされており、「売上高:15兆500億円(昨期は15兆8,886億円)」、「営業利益6,900億円(昨期は7,263億円)」となっており、双方とも昨期を下回る見通しとなっています。

今後の経営計画・取り組みに関して

2017年3月期のアニュアルレポート(現時点での最新版)にて、ホンダは"2030年ビジョン"を掲げています。

2030年ビジョン

【ビジョンステートメント】
すべての人に"生活の可能性が拡がる喜び"を提供する

【企業姿勢】
質の追求による成長

【ビジョン実現に向けた取り組みの方向性】
喜びの創造:「移動」と「暮らし」の価値創造
喜びの拡大:多様な社会・個人への対応
喜びを次世代へ:クリーンで安全・安心な社会へ

【成長の為の事業基盤強化】
経営資源の有効活用

「自動車業界は100年に一度の変革期にある」と言われている現代、国内・世界の自動車産業界で大きな影響力を及ぼしているホンダも、新たな取り組みを続々と進めていくようです。

「(1)二輪車・四輪車・パワープロダクツという多岐に渡るモノづくりの力(2)世界中の顧客・市場基盤」とい既存の強みに、「コトづくりを含むソリューション創出力」を加え、新たなシナジーを生み出していくのではないでしょうか。

ホンダ(本田技研工業)の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【日産自動車】昨今の様々な問題による影響を挽回できず。自動車メーカー御三家としての再建はいかに?

日産自動車2020年3月期第二四半期決算分析

日産自動車の今期の第2四半期決算は"不調"と言えます。

売上高・営業利益ともに前年同期比で減益となり、特に営業利益に関しては「2,103億円→316億円」と前年同期比-85.0%という結果になっています。

地域別販売台数割合

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

総販売台数に関しては「268万台→250万台」と前年同期比-6.8%となっています。

地域別の販売台数を見てみても、上記グラフで取り上げている5つの地域全てがマイナスとなっており、特に欧州が「33万台→27万台(前年同期比-19.7%)」とかなり数字が落ち込みました。

この欧州での不振を受け、「英国とスペインにある2工場の売却を検討している」というニュースも報道されてしまうという事態にもなっています。

今期の通期決算の見通しに関しては、総販売台数が「554万台→524万台」と下方修正されています。

それに付随し、売上高と営業利益に関しても下方修正がなされており、「売上高:10兆6,000億円(昨期は11兆5,742億円)」、「営業利益1,500億円(昨期は3,182億円)」となっており、双方とも昨期を下回る見通しとなっています。

2017年の不正検査問題や2018年のカルロス・ゴーン元会長の逮捕など、近年様々な問題に揺れた日産自動車ではありますが、自動車業界に限らず日本を代表する企業であることは間違いありません。

自動車メーカーの御三家(トヨタ自動車・ホンダ・日産自動車)として、今後はどのような取り組み・改革を進めていくのか、以下で紹介します。

今後の経営計画・取り組みに関して

日産自動車は、2017年度に6か年計画(中期計画)「Nissan M.O.V.E. to 2022」を発表しています。

その計画によると、「技術の日産」と呼ばれるその技術力を活かし、"自動車産業の技術・ビジネスの進化をリードしていくこと"を目指していくようです。

具体例としては、「電気自動車、自動運転、コネクテッド・カー、新たなモビリティ・サービス」などが挙げられ、"今後の自動車産業の核となるであろう分野での競争優位性の獲得"に取り組んでいくと見られています。

ただ、近年の業績不振を受け、この計画に関する目標の一部が2019年5月に見直されています。

カルロス・ゴーン退任後の「仏ルノーとの協力関係」、「ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社連合」なども先行きが不透明な部分もあるため、この計画通りに進むどうかは今後の動向を注視するべきでしょう。

日産自動車の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【スズキ】低調な結果となった上半期。強みであるインド市場の回復が今後の鍵となるか?

スズキ2020年3月期第二四半期決算分析

スズキの今期の第2四半期決算は"不調"と言えます。

売上高・営業利益ともに前年同期比で減益となり、特に営業利益に関しては「1,985億円→1,186億円」と前年同期比-40.3%という結果になっています。

地域別販売台数割合:四輪車

地域別販売台数割合:ニ輪車

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

スズキは、「(1)四輪車(2)二輪車」でそれぞれ販売台数が記載されていたため、グラフも分類させていただきました。

販売台数の前年同期比は、四輪車が「170万台→141万台」で-17.2%、二輪車が「86万台→88万台」で+2.1%となっており、四輪車の不振が「売上高・営業利益の減益」に影響したのではないかと読み取ることができます。

四輪車に関しては、「日本・インド」の販売台数が大幅に前年割れしてしまったことが影響しているようです。スズキの四輪車は、インドと日本で全体の販売台数割合の70%を占めており(上記グラフを参照)、この主要地域の不振はかなり痛手だったと考えられます。

二輪車に関しては、四輪車とは異なる状況となっています。

上記グラフの通り、スズキの二輪車販売台数割合の80%以上をアジア地域が占めているのですが、そのアジア地域の50%近くがインド市場になります。(つまり、全体の約40%がインド市場となります)

そのインドでの販売台数が前年同期比+15%となっているため、全体でも増益という結果を得られたと読み取ることができます。

スズキは四輪車・二輪車ともにインドの占める割合が高く、そのインド市場の調子が今期の好不調にダイレクトに影響しました。現時点では、良くも悪くも"全体の業績はインド市場の動向に掛かっている"と言うことができるでしょう。

今期の通期決算の見通しに関しては、四輪車・二輪車ともに販売台数が下方修正されています。

販売台数の影響もあり、売上高と営業利益に関しても下方修正がなされており、「売上高:3兆5,000億円(昨期は3兆8,715億円)」、「営業利益2,000億円(昨期は3,244億円)」となっており、双方とも昨期を下回る見通しとなっています。

今後の経営計画・取り組みに関して

上記でも少し触れましたが、スズキの強みは"インドで圧倒的なシェア率を誇っていること"です。そのシェア率はなんと50%と言われています。

インドの市場規模は今後も拡大することが予想されており、現状のシェア率を保持し続ければ、スズキは今後の大きな成長を見込むことができるでしょう。

そのため、まずはインド市場を充実させることに注力し、その上で世界中の地域へ展開・拡大させていくのではないかと予想されています。

また、スズキは2015年6月に「新中期経営計画(2015~2019年度)SUZUKI NEXT 100」を発表しています。(2015年に発表した計画ですが、現時点での最新のものになります)

資料には様々な情報が記載されているのですが、その中でも以下の2つを気になる点としてピックアップしました。

  • 二輪事業の赤字体質からの脱却
  • 日本、インドに次ぐ柱の育成

今期は2019年度であり、上記の中期経営計画の最終年度に該当します。

この中期経営計画と実際の動向を比較してしまうと長くなってしまうため、本記事では割愛させていただきますが、興味のある就活生の方は下記のリンクから確認していていただければと思います。

また、来期には新たな中期経営計画が発表されるかと思いますので、発表され次第そちらも確認していただくのが望ましいかと思います。

スズキの「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【マツダ】ほぼ全ての地域で業績が減速。効果的な投資戦略で回復を目指す!

マツダ2020年3月期第二四半期決算分析

マツダの今期の第2四半期決算は"やや不調"と言えます。

売上高・営業利益ともに前年同期比で減益となり、特に営業利益に関しては「298億円→258億円」と前年同期比-13.4%という結果になっています。

地域別販売台数割合

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

総販売台数に関しては「80万台→73万台」と前年同期比-8.0%となっています。

そして、その中でも特に下がり幅の大きかった地域が中国になります。「13万台→11万台(前年同期比-18.0%)」となり、販売台数・パーセンテージともに最も下がり幅が大きい地域となっています。

とはいえ、欧州以外の地域は全て前年同期比でマイナスとなっているため、全体を通じて苦しい上半期だったと言えるでしょう。

今期の通期決算の見通しに関しては、総販売台数が「162万台→155万台」と下方修正されています。

それに付随し、売上高と営業利益に関しても下方修正がなされており、「売上高:3兆5,000億円(昨期は3兆5,642億円)」、「営業利益600億円(昨期は823億円)」となっており、双方とも昨期を下回る見通しとなっています。

今後の経営計画・取り組みに関して

マツダは2019年11月1日に中期経営計画を発表しています。その資料の中身を要約すると、以下のようになります。

中期経営計画

【中期経営方針】
◆独自の商品・顧客体験への投資
→ブランド価値向上への投資

◆ブランド価値を低下させる支出の抑制
(1)変動・固定販促費面の抑制
(2)品質面の抑制

◆遅れている領域への投資
(1)インフラへの投資
(2)仲間づくりへの投資
(3)環境・安全への投資

上記は、今後5カ年(2020年3月期~2025年3月期)の経営計画の要点をまとめたものになります。

まずは重点的に経営資源の配分を行い、その上で上記の「取り組むべき3つの領域」に注力していくようです。

また、中期経営計画内の「市場別販売比率」を確認してみたところ、現時点でも最も大きい割合を占めている"北米地域"の比率をさらに高めていくようです。

「米国新工場の立ち上げによる現地生産開始と、販売ネットワーク強化の確実な遂行の両輪でさらなる成長を目指す」との記載があったため、北米地域を基盤として事業を進めていくのではないでしょうか。

マツダの「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【SUBARU(旧:富士重工業)】売上高・販売台数ともに絶好調。米国の好調を維持してさらなる成長を目指す!

SUBARU2020年3月期第二四半期決算分析

SUBARUの今期の第2四半期決算は"絶好調"と言えます。

売上高・営業利益ともに前年同期比で増益となっており、その上がり幅も全7社で最も大きくなっています。特に営業利益に関しては「564億円→948億円」と前年同期比+68.1%という結果になっています。

地域別販売台数割合

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

総販売台数に関しては「48万台→50万台」と前年同期比+4.1%となっています。

上記のグラフを見て分かる通り、米国が総販売台数の約2/3を占めているのですが、今期はこの米国の販売台数が好調でした。

「30.2万台→33.6万台(前年同期比+11.3%)」と大きな成長を見せており、この米国地域の好調が全体の販売台数に大きな影響を及ぼしたと読み取ることができます。

この好調の要因としては、以下のような事柄が挙げられます。

米国市場が好調である要因

◆「フォレスター、クロストレック(日本名:スバルXV)」といった車種が高い人気を誇っていること
◆「安全性と信頼性」を高く評価されていること
◆2007年より開始した北米スバル独自の『LOVEキャンベーン』という広告展開が影響していること

今回取り上げた7社の中で最も業績が好調だったSUBARUですが、今期の通期決算の総販売台数の見通しは当初から据え置きとなっています。また、売上高も据え置き、営業利益に至っては「2,600億円→2,200億円」と下方修正がされています。

ただ、昨年同月比で見ると、売上高が「3兆1,562億円→3兆3,100億円」、営業利益が「1,817億円→2,200億円」と増益を見込んでいます。

「自動車業界は100年に一度の変革期にある」と言われている中、比較的苦しんでいる企業が多いのですが、SUBARUはその逆風に立ち向かうことができていると言えるでしょう。

今後の経営計画・取り組みに関して

SUBARUは2018年7月に"新中期経営ビジョン「STEP」"を発表しています。

この資料を確認したところ、大きな強みを持っている米国地域のさらなるシェア拡大を目指していくことを読み取ることができます。

「まずは米国での成長を維持しつつ、その上で各市場(地域)の持続的な成長」に取り組んでいくようです。

また、2019年9月には「トヨタ自動車とのアライアンスとして、新たな資本提携に合意した」と発表されました。

この資本提携を受け、今後は「EV(Electric Vehicle:電気自動車)や自動運転といった新たな技術への積極的な取り組み」、「モビリティ社会全体の変革への対応」などを進めていくと考えられます。

SUBARU(旧:富士重工業)の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【三菱自動車】営業利益が大幅な減益に。アセアン地域を核にした持続的な成長が今後の鍵となるか?

三菱自動車2020年3月期第二四半期決算分析

三菱自動車の今期の第2四半期決算は"不調"と言えます。

売上高・営業利益ともに前年同期比で減益となり、特に営業利益に関しては「569億円→102億円」と前年同期比-82.1%という結果になっています。

この-82.1%という数値を見るからに、相当苦しんだ2019年度上半期だったと言えるでしょう。

地域別販売台数割合

上記は、業績に大きな影響を与える「販売台数の地域別割合」を示したグラフになります。

総販売台数に関しては「59.4万台→59.2万台」と、前年同期比で微減という結果になっています。

地域別の販売台数を確認してみても、グラフに記載されている全ての地域が「前年同期比-10.0%~+10.0%」の範囲内に収まっているため、それゆえに販売台数割合に関しても大きな変化は見られません。

地域別販売台数割合に関する三菱自動車の特徴としては、「アセアン・欧州地域」に強みを持っていることが挙げられます。

この特徴に関しては後述で再度説明しますが、「他社と異なる部分」として理解していただければと思います。

今期の通期決算の見通しに関しては、総販売台数が「130.5万台→127.4万台」と下方修正されています。

それに付随し、売上高と営業利益に関しても下方修正がなされており、「売上高:2兆4,500億円(昨期は2兆5,146億円)」、「営業利益300億円(昨期は1,118億円)」となっており、双方とも昨期を下回る見通しとなっています。

ちなみに記事の冒頭で、今期の三菱自動車の売上高と営業利益が大幅な減益となったことを紹介しましたが、「販売台数は微減なのに、なぜ営業利益が82.1%もマイナスになっているの?」と疑問を持った方もいたのではないでしょうか。

この要因としては、"(1)為替変動(2)例年に比べて研究開発費や間接員労務費が嵩んだ(かさんだ)こと"などが影響していると言われていますので、そのように認識していただければと思います。

今後の経営計画・取り組みに関して

三菱自動車は「アセアン地域」に大きな強みを持っていることが特徴です。

全販売台数の1/4程度をアセアン市場が占めていることももちろんですが(上記グラフを参照)、生産能力に関しても約40%がアセアンに集中しているようです。

アセアン地域の中でも、タイ事業を「三菱自動車を支える屋台骨として強化する」、ベトナム事業を「アセアン第四の拠点とする」との記載があるため、この2つの地域が特に重要な拠点になるのではないでしょうか。

また、アニュアルレポート2019を確認したところ、三菱自動車のコンセプトである「Small But Beautiful」のもと、"(1)強みを持つ地域に注力(2)強みに特化した商品の投入(3)身の丈にあった持続的成長に向けた基盤作り"を進めていくようです。

三菱自動車は競合他社に比べて比較的規模が小さいため、何か革新的な施策に取り組むというよりも、「独自の強みを活かして現在の市場を拡大・成長させていく」という方針だと読み取ることができます。

中期経営計画に関しては、2017年10月に「DRIVE FOR GROWTH」が発表されていますが、これは2017年度(2018年3月期)~2019年度(2020年3月期)の計画になります。

来期には新たな中期経営計画が発表されるかと思いますので、発表され次第、新たな計画を確認していただくのが望ましいかと思います。

三菱自動車の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

まとめ

本記事では、「各社の決算資料・IR情報・経営計画」をもとに"大手自動車メーカー7社の2020年3月期第2四半期決算"をまとめてみました。

「自動車業界は100年に一度の変革期にある」と叫ばれている中、単純に「自動車の開発・製造・販売」をするだけでなく、各社とも様々な取り組みを行っています。

そのため、業績(売上高・営業利益・販売台数)だけでなく、「各社は業界内でどのような強みを持っているのか?今後はどのような事業分野・地域に注力してくのか?」といった観点を理解しておくことも重要となります。

また、本記事で解説した内容はあくまでも「今期の第2四半期決算という短期的な業績」に過ぎません。

上述した直近5カ年の決算の推移を見ても分かる通り、各社の業績は年々変動がありますので、あくまでも参考程度に本記事の内容を理解していただければと思います。

また、動画を通じて自動車業界を知りたいという方は下記の動画も参考にしてください。

決算・IR情報に関する記事はこちら

自動車メーカーの業界研究に関する記事はこちら

大手自動車メーカー7社の企業研究ページはこちら

◆トヨタ自動車の企業研究はこちら
◆ホンダ(本田技研工業)の企業研究はこちら
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◆三菱自動車の企業研究はこちら

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【グループディスカッション(GD)の頻出テーマ89例】業界別に過去の出題テーマも公開 【グループディスカッション(GD)の頻出テーマ89例】業界別に過去の出題テーマも公開 本記事では、実際の企業の選考で出題されたグループディスカッションのお題・テーマ89例を紹介します。グループディスカッションのテーマを閲覧するためには会員登録が必要です。以下のバナーから会員登録をお願いします。既に会員登録済の人はこちらからテーマ別に飛べます。本記事の構成グループディスカッションのテーマにおける5つのパターングループディスカッションテーマ(1):課題解決型グループディスカッションテーマ(2):売上アップ型グループディスカッションテーマ(3):新規事業立案型グループディスカッションテーマ(4):自由討論型グループディスカッションテーマ(5):選択型業界別グループディスカッション(GD)テーマ(総合商社・コンサル・広告・出版・マスコミ・食品・金融)最後にグループディスカッションのテーマにおける5つのパターングループディスカッションのお題のテーマは大きく、以下の5つのパターンに分かれます。テーマ(1)課題解決型:与えられた課題に対する解決策を考える(2)売上アップ型:企業の売り上げを増加させる方法を考える(3)新規事業立案型:企業が取り組むべき新規事業を提案する(4)抽象テーマ型:抽象的なテーマに対する解決策を考える(5)意思決定型:与えられた選択肢の中から当事者が取るべき選択を決定するそれぞれのパターンによって出題されるテーマは異なるため、以下でパターンごとに実際に出題されたテーマを紹介していきます。グループディスカッション(GD)対策におすすめのイベントはこちらhttps://unistyleinc.com/topics/26055https://unistyleinc.com/topics/26715グループディスカッションテーマ(1):課題解決型与えられた課題に対する解決策を考えるものです。出題例としては、以下のようなものが挙げられます課題解決型一覧「外国人観光客の一人当たり支出額を増加させるにはどうすればいいか」参考:PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社本選考レポート(コンサルタント職)「住友不動産がデベロッパーNO.1になるにはどうすればいいか」参考:住友不動産本選考レポート「さらに売れる電気自動車リーフを考えよう」参考:日産自動車インターンレポート(技術職)「一つの時事問題を挙げ、それに対してホンダは何ができるか」参考:本田技研工業本選考レポート(事務系)「今後の旅行業界はどのような業界と手を組んでいけばいいか」参考:日本旅行本選考レポート(総合職)「オリエンタルランドの新卒採用をどのように行っていくか」参考:オリエンタルランド本選考レポート(総合職)コンサルティング業界からメーカー・ベンチャーまで幅広い業界で出題されています。また、企業によっては選考を受けている業界・自社理解が問われることもあるので注意してください。グループディスカッションテーマ(2):売上アップ型特定の業界・企業・製品などの売上を増加させる方法を考えるタイプのものです。課題解決型ディスカッションの中の1つとも言えますが、頻繁に出題されるため1つのパターンとして分類しました。出題例としては、以下のようなものが挙げられます。売上アップ型一覧「日本レンタカーの売り上げを推定し、それを1.2倍にせよ」参考:ローランド・ベルガーインターンレポート「HISの大学生向けの旅行プランの策定した上で、その売り上げを推定せよ」参考:経営共創基盤インターンレポート(コンサルティング)特にコンサルティング企業の選考で出題されることが多いと言われています。基本的には課題解決型ディスカッションと同様のプロセスを踏みます。グループディスカッションテーマ(3):新規事業立案型企業がこれから取り組むべき新事業を提案するものです。こちらも課題解決型の1つとも言えますが、頻繁に出題されるため1つのテーマとして分類しています。出題例としては、以下のようなものが挙げられます。新規事業立案型一覧「スポーツビジネスを始める総合商社が最初に取るべき方策は何か」参考:三井物産本選考レポート(担当職)「外国人観光客をターゲットにしたベンチャー企業のビジネスモデルを構築せよ」参考:アクセンチュア本選考レポート(ビジネスコンサルタント職)「新幹線の新しいサービスを考案せよ」参考:ジョンソン・エンド・ジョンソン本選考レポート(営業職)「日本の成長のためのDNPの新規事業を考案せよ」参考:大日本印刷本選考レポート(総合職)「たばこの本質的価値を訴求するための新規事業を立案しなさい」参考:JT(日本たばこ産業)インターンレポート(経営企画部)「2020年に向けてサイバーエージェントが取り組むべき新規事業を立案しなさい」参考:サイバーエージェント本選考レポート(ビジネス職)新規事業の創出に意欲的なベンチャー企業だけでなく、幅広い業界から出題されています。また、日系大手企業では自社の強みを活かした新規事業の立案求められることが多いので、その業界・企業のビジネスモデルについても理解しておくとよいでしょう。こちらも基本的には課題解決型と同様のプロセスを踏みます。グループディスカッションテーマ(4):自由討論型抽象的なテーマに対する解決策を考えるタイプのものです。出題例としては、以下のようなものが挙げられます。自由討論型一覧「日本人が海外に誇れる強み3つあげて発表せよ」参考:双日本選考レポート(総合職)「東京オリンピックを成功させるには何が必要か」参考:豊田通商本選考レポート(総合職)「リーダーに必要なものは何か」参考:Pwcコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社インターンレポート(ビジネスコンサルタント)「いい本とはどんな本か?」参考:みずほフィナンシャルグループインターンレポート(IBD)「物を売る際に必要な力は何か」参考:みずほ証券インターンレポート(リテール営業)「良い鉄道とは何か」参考:JR東日本本選考レポート(総合職)総合商社・銀行・インフラなどのチームワークが重視される日系大手企業の選考で出題されることが多いようです。このタイプのお題では「論理的思考力」だけでなく、「議論を進める主体性」と「周囲の意見を尊重する協調性」を持ち合わせた人物が評価されやすいと思っています。グループディスカッションテーマ(5):選択型こちらは、複数の選択肢の中から当事者が取るべき選択を決定するものです。出題例としては、以下のようなものが挙げられます。選択型一覧「うどんとそば、世界に売り出すならどちらか」参考:アクセンチュアインターンレポート(和魂偉才塾)「ブランド価値を高めるために、工場を新たに立地するにはどこの国がいいか」参考:日本ロレアル本選考レポート(マーケティング)「新規牛丼店を出店する際にどのような店にするか」参考:野村證券インターンレポート(IB部門)「2024年のオリンピック開催地をどこにするか」参考:三井住友海上インターンレポート「架空のイタリアンレストランのフランチャイズをどこに展開するのか3つの候補地から選べ」参考:森永製菓本選考レポート(総合職)「新店舗出店の場所はどこが最適か」参考:三菱地所本選考レポート(総合N職)「架空のホームセンターチェーン店をどの街に出店するべきか」参考:商船三井本選考レポート(陸上事務職)大手日系企業から外資系コンサルティング企業まで幅広い業界で出題されています。また、中には以下のような自分と異なる立場におかれた学生と交渉・議論を行う、ディベート形式のグループディスカッションを採用している企業もあります。【例】「救急車の有償化に賛成か、反対か。またその理由は何か」参考:伊藤忠商事本選考レポート(総合職)業界別グループディスカッションテーマ以下では過去に出題されたテーマを業界ごとに紹介します。総合商社一覧ある商品の宣伝価格の割り振り、販促企画、キャッチコピー、販売時期などを決め、会社の低迷を解決すること。(三井物産19卒本選考より)ビール売ってレストラン経営をしている会社がプレミアムビールか発泡酒で新商品を出そうとしています。どちらを出しますか。(三井物産19卒本選考より)あるメーカーの新商品開発について、その是非、また売り出し方や価格帯などを資料を基に考える。(三井物産19卒本選考より)スマートモビリティ社会の実現に向けて三井物産が買収すべき企業は。(三井物産20卒本選考より)通年採用をすべきか否か。(伊藤忠商事20卒本選考より)日本企業は、終身雇用制度を廃止し、成果主義を導入すべきである。反対か賛成か。(伊藤忠商事20卒本選考より)たばこを一箱1,000円に増額するべきか否か。(伊藤忠商事19卒本選考より)あなたが思う『商人』にとって大切にすべきことを教えてください。(伊藤忠商事19卒本選考より)魅力的なリーダーをひとり決め、プレゼンしなさい。(伊藤忠商事17卒本選考より)男性の育児休暇を義務化すべきか。(伊藤忠商事17卒本選考より)今後の農業を発展させるためにはどうすればいいか。(三井物産17卒本選考より)日本が世界に発信するべき文化一つとその理由。(伊藤忠商事16卒本選考より)良いチームワークとは。(双日17卒本選考より)コンサルティングファーム一覧テーマパークの年間売上高推定と売上増加施策の提案。(ローランド・ベルガー20卒本選考より)最新IT技術を用いて、働きやすい環境を考えよ。(アクセンチュア20卒本選考より)待機児童を減少させるには。(アクセンチュア20卒本選考より)高齢化が進む中で、ウェアラブル端末はどのような役割を果たすべきか。(アクセンチュア20卒本選考より)和傘を普及させる施策立案。(アクセンチュア20卒本選考より)テクノロジーを用いて家事の負担を軽減する新しいアイデアを提案。(アクセンチュア20卒本選考より)ある企業で女性の労働者数を増やすには。(アクセンチュア20卒本選考より)キャッシュレス化を推進するためには。(PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社20卒本選考より)高校の定員割れを解決するには。(PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社20卒本選考より)コンサルタントに必要な3つの資質は何か。優先順位とともに答えよ。(PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社20卒本選考より)Appleがこれから新たに参入するとしたらどんな事業が良いか。(PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社20卒本選考より)売上が伸び悩んでいるチェーンの本屋に対し、業界大手の施策ケースを参考にしつつ売上向上策を提案せよ。(コーポレイト・ディレクション20卒本選考より)〇〇書店の売り上げを改善せよ。(コーポレイト・ディレクション20卒本選考より)花屋の売上を上げる施策を考えよ。(アビームコンサルティング20卒本選考より)フィットネスクラブの会員数を増やすには。(アビームコンサルティング20卒本選考より)ヤクルトの売り上げを5年で1.5倍にせよ。(ローランド・ベルガー16卒インターン選考より)ある会社の本社を移転するかどうか。(野村総合研究所20卒インターン選考より)架空のハンバーガーチェーンのとるべき戦略について。(野村総合研究所17卒インターン選考より)〇〇企業の経営課題について提案を考える。(野村総合研究所16卒本選考より)船井総研の強みとは。(船井総合研究所18卒本選考より)ソリューションを提案せよ。(船井総合研究所17卒本選考より)あたるセミナーのDMの表紙を作成せよ。(船井総研の新規顧客獲得のためにはセミナーを開くが、その集客のために中小企業の経営者にDMを送る。その際のDMの表紙。)(船井総合研究所16卒本選考より)デパートのエレベーターの混雑を解消するにはどうすればよいか検討せよ。(アーサー・D・リトル16卒インターン選考より)広告・出版・マスコミ一覧コンビニでバイトしたくなるアイディアを考えよ。(電通18卒本選考より)2020年の東京オリンピックまでに、日本の英語力を向上させるアイデア。(電通18卒本選考より)日本の成長のためのDNPの新規事業。(大日本印刷19卒本選考より)20代の男女に新しい習慣をつける施策を考える。(博報堂・博報堂DYメディアパートナーズ19卒本選考より)食品一覧新製品開発チームに属していると仮定し、①シニア向け②若者向けどちらをターゲットとした新製品を開発するか。(キリンホールディングス17卒本選考より)キリンは既存事業と新規事業のどちらに力を入れていくべきか。(キリンホールディングス17卒本選考より)理想の会社とは。(森永乳業20卒本選考より)サッポロビールとして、インバウンド需要に関してどういったことができるか。(サッポロビール20卒本選考より)文化祭の予算振り分けについて。(ミツカン19卒本選考より)良い会社とは。(日本製粉18卒本選考より)裁判員制度、代理母出産について、賛成か反対か。(タマノイ酢18卒本選考より)国産小麦シリーズの売り上げアップのための企画提案。(敷島製パン19卒本選考より)いい会社に必要な物3つ。(日本食研ホールディングス19卒本選考より)金融一覧〇〇企業がどことM&Aするか考えよ。(みずほフィナンシャルグループ20卒インターン選考より)あるレストランチェーンが事業及び収益を拡大するために、銀行としてどのような提案ができるか。(みずほフィナンシャルグループ17卒インターン選考より)学生が社会に出るうえで、必要なものは何か。(三菱UFJ信託銀行20卒インターン選考より)子供に伝えたい価値観。(三菱UFJ信託銀行20卒インターン選考より)ATMに機能をもう一つ追加するなら。(三井住友信託銀行20卒インターン選考より)豊かな人生とは。(野村證券19卒本選考より)既存製品の改良版を強みとして伸ばしていくか、違う製品を主軸として展開していくかを、『市場データ』『顧客ニーズ』『競合製品との比較』『対象企業の経営状況』『製品の懸念点』『先輩社員の声』などの数種類のデータを基に提案する。(七十七銀行18卒本選考より)君たちのバックグラウンド、専攻などを勘案して、起業をしてくれ。僕は投資家だ。20分後に僕が投資したくなるような魅力的な事業のプレゼンをしてくれ。(SMBC日興証券20卒インターン選考より)架空のプロ野球球団の売り上げを上げる施策について考える。(三菱UFJ銀行18卒インターン選考より)ある企業の海外進出の先はどこの国にするべきか。(三菱UFJ銀行18卒インターン選考より)ある会社の経営状況をふまえ、株式上場をするかしないかを議論。(三菱UFJ銀行17卒インターン選考より)最後に本記事ではグループディスカッション(GD)のテーマを89例紹介しました。業界ごとに出題されるテーマの傾向が異なるため、自分が志望している業界はどのようなテーマが出題されるかチェックしておきましょう。なお、グループディスカッション以外にもESや面接に不安があるという就活生には就職エージェントneoがオススメです。アドバイザーから、ESや面接を通過するコツに関してアドバイスがもらえます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。グループディスカッション(GD)のテーマについて理解できた方は、次はグループディスカッション(GD)の進め方を理解しましょう。以下の記事からグループディスカッション(GD)の進め方について学ぶことができますので、確認していただければと思います。こちらの動画ではGDについてわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。グループディスカッション(GD)完全攻略記事一覧1.【まず始めにこれを読もう!】GDとは?基礎知識を解説2.GDの対策方法・コツ3.GD頻出テーマと業界別の過去に出題されたテーマ4.GDのテーマごとの進め方5.GDの役割別(司会・書記・タイムキーパー)の対策方法6.一人でも複数人でも出来るGD練習方法(11選) 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【第3章:某日系大手人事が語る】「君は、定時で帰って何するの?」 【第3章:某日系大手人事が語る】「君は、定時で帰って何するの?」 ※本記事は、全3回のシリーズの3本目になります。もしまだ第1章から見ていない方がいれば、からご購読ください。全3回に渡ってお届けしている「某日系大手人事が語る」シリーズ。最終回となる第3章も、某日系大手企業で人事の経験がある谷元さん(仮名)へのヒアリングから、ネット上では知り得ない採用活動の裏側について深堀っていきます。最終回のテーマは、「働き方改革」。本記事執筆時点(2020年5月時点)では新型コロナウイルスの感染拡大が国内最大のトピックになっており、テレワークを始めとした世の中の働き方の変化の動きが予想より早まったことが指摘されています。激動の世の中で人事は何を思い、それに対し就活生は具体的にどう行動していけばいいのでしょうか。【その他の「某日系大手人事が語る」シリーズ】「わたし、定時で帰ります」に見る就職活動のトレンド2019年、TBSドラマの「わたし、定時で帰ります」が一定の話題を生みました。細かい作品紹介等はここでは割愛しますが、何があっても定時で帰ろうとする主人公結衣と、それを妨げるプロジェクトチームメンバーの構図で物語は進んでいきます。これまでの仕事系ドラマはどちらかというと、仕事の目的達成のために必死で取り組む姿を描くことが多かった印象があります。それとは対照的な「定時で帰る」ということをコンセプトとして掲げた点は特徴と言えます。(同作品にも主人公が遅くまで仕事に精力的に取組むシーン自体は一応存在します。)一方で、「定時で帰るのはいいことだ」という志向は同作品がドラマ化される以前から台頭してきていました。近年、有名企業の若手社員の過労死問題・政府の働き方改革の推進・業務効率化のノウハウの普及などにより、社員を酷使するブラック企業への反発やワークライフバランスへの関心が高まってきているように感じます。参考:実際に働く人の仕事観だけなく、このように就活生の間でも定時帰れるor残業時間が少ないといった面を裏軸に企業選びをしている人が以前よりも増えてきています。これまでトレンドの牽引役であったテレビというメディアが、今回のように世の中の仕事観を後追いするような形で合わせに来たことには、個人的には時代を感じました。今の就活生は、「やりがい」では動かない就活生の間で関心が高まる労働時間の長さ。谷元さんも冒頭で書いたような流れは人事として明確に感じていたようでした。「最近はやりがいとか語っても学生さんにあんまり響かないんだよね。『やりがいはいいから休みをくれ』みたいな。座談会とかでテンプレート的に『やりがいは何ですか?』って聞くのをやる気見せのためにやる人もいるみたいで。」採用活動は企業の広報活動の性質も兼ねるため、学生の志向によって伝えるアピールポイントを変えるということは起きるでしょう。本来であれば志望動機は「学生がモチベーション高く長く働いてくれる人材か」を見極めることが目的の一つであるため、やりがいをお互いが正しく把握することは企業側の思いだと考えられます。更に谷元さんはこう語ります。「最近は説明会とかでも労働環境について触れる尺を以前より増やすよう上から言われたりしていて、どこもアピ―ルに必死だよ。例えば説明会で福利厚生施設を紹介するところがあったとして、ぶっちゃけそこって自分含め周り誰も使ったことない知らない施設だったみたいなこともあるしね(笑)。就活って企業と学生をマッチングさせる場なはずなんだけど、何だか最近は人事が学生に気に入られるためのアピール合戦みたいに感じることもあって、これでいいのかなあと思ったときもあった。もちろん僕が人事やっていたときは売り手市場のちょうどど真ん中だったのもあるとは思うけど。」人事本人も実態がよく分からない福利厚生施設の紹介をし、学生にその充実っぷりをアピールさせられるという話でした。ドラマだけでなく、相手の志向性に寄せるというのは人事の現場でも少なからず起こっているようです。この人事の声から就活生にとって学ぶべきは、自分が何にモチベーションを感じるかを整理すべきだということです。もっと言えば、自分はどういうことであれば頑張れて、どういうことであれば頑張れないかというモチベーションの源泉について言語化できるようにしておくことです。にもあるように、自身のモチベーションの源泉はきっかけとなる経験とセットで語る必要があります。新型コロナウイルスで増えた時間。あなたはどう使っていますか?冒頭でも触れた通り、新型コロナウイルスは社会人の働き方を考える上で大きなインパクトを残しました。テレワークが浸透したことで通勤時間が削減された方だけでなく、そもそも自宅待機になったり残業時間の削減を命じられたりと、全体として仕事に関わる時間は減少傾向にあったと言えます。就活生の皆さんにも、オンライン授業・オンライン新歓・オンライン面接といった形で一定のインパクトがあったことかと思います。「#おうち時間」が増え、これまで以上に自由な時間が増えたことでしょう。そんな皆さんにお聞きします。「新型コロナウイルスによって増えた時間、あなたは何をして過ごしていましたか?」自由な時間が増えても、その時間は有意義に使えていたかunistyleユーザーの皆さんの多くは、最低一度は企業に就職し、いわゆるサラリーマンとして働くキャリアを想定していることかと思います。労働者は労働という対価に対して給料を受け取ります。最近はリモートワークやフレックス勤務というものも以前と比べて普及しましたが、まだまだ多くの企業が会社に拘束される時間が一定時間存在する形になっています。大学生活は、講義に出ようがサークルに参加しようが何をするにも基本的に自由です。それが社会人になると自宅と会社を往復するだけの日々の繰り返しとなり、自由な時間があった大学生活を懐かしむという人は多い印象です。特に皆さんの先輩である入社1年目の方はその傾向が強いかもしれません。そんな中、新型コロナウイルス感染拡大により、多くの社会人が大学生の頃には及ばずともある程度の自由な時間を確保出来るようになりました。待望していた自由な時間。それを手に入れたとき、多くの社会人はこう感じました。「あれ、私(俺)って何やってるんだ?」自由とは、孤独かつ自己責任の環境何でもやっていいと言われると、逆に何をしたらいいかわからず、結局着手が遅れて先に進まないという経験をしたことがある方もいると思います。の記事でも詳しく述べましたが、自由ではない規定や拘束があった方が人間は心地よく感じることが多数あります。例えば、就職活動で完全に服装が自由でスーツは禁止というようになったとします。一見堅苦しいスーツを着なくて楽と考えるかもしれませんが、「企業に合わせて服を選ぶ」という新たな作業が発生する可能性だけでなく、不合格の原因が服装にあるのではと考えることで不確実性が高まることにも繋がります。普段なかなかプライベートな時間が取れない状況下で、新型ウイルスという予想もしない形で目の前に現れた自由な時間。外に出る行動が制限されたとしても、せっかくなので部屋の改造・ダイエット・自己研鑽といった有意義な時間に使いたいと思った人は多いはずです。しかし実際は、SNSや動画サイトを何となく思考停止でだらだらと見るような時間だけが増え、有意義とは言えない過ごし方になってしまっている方も多いのではないでしょうか。人事が語る、定時で帰る自由の難しさ谷元さんも、今回のコロナ禍という状況は、改めて就活生・社会人共に時間というものへの向き合い方について考えるきっかけとなったと指摘しています。「僕個人としては、仕事一辺倒ではなくプライベートにも目を向けてバランスを取ろうという考え方はすごくいいと思うんだ。今は組織に所属していること自体の価値は下がってきているから、オフィスで長時間拘束されて死ぬ気で働くことこそが美徳だみたいな風潮もほぼ無いもんね。そんな就活生の皆さんに考えて欲しいのは、仮に定時で帰ったとして、本当にそこで君がやりたいことって何なのかな?ただ単に『会社という何となく苦痛な環境にいる時間を少なくしたい』だけの思いになっていないかな?たぶんみんな、帰宅したら何となくYouTubeとかTwitterをダラダラ見る時間を長くしたいわけではないと思うんだよね。だって1日中それ見て過ごしてた日って、正直消失感とか後悔みたいなのって少なからずあるでしょ。だから、『ホワイトがいい!』『定時で帰りたい!』って考えてる人は、『定時で帰って自分が納得感のある過ごし方』についてしっかりと向き合うことが自分のためだと思うよ。」仕事をしていれば面倒なことや大変なことは多く、平日と休日どちらか好きかと言われればまあ休日だよねと答える人の方が多いのが現実でしょう。働くとはどういうことかをあまりわかっていない就活生が、労働=悪のような思考からホワイト企業を目指す考え方も個人的には否定できないと思っています。仕事の時間を出来るだけ避け、プライベートを充実させるためにホワイト企業に入社する。しかしその結果、仕事はそこそこ苦痛だしプライベートでも特に明確にやりたいことなく惰性で生活してしまい、何となく人生全体として充実感がないような中途半端な生き方をしてしまう人は多く存在しています。それだったら、仕事を全力でやっている方がよっぽど有意義です。仕事をしている間は自由な時間とは言えないかもしれませんが、プライベートに比べればやるべきことが明確になっている時間と言うことも出来ます。第2章の終わりでも述べた通り、もちろん環境が変われば人も変わります。大学時代に毎回1限に遅刻していたような人でも、社会人になればそれだけでほぼ必ず定時に出社できるようになります。ですが、仮に今自由な時間を有意義に使えていないのであれば。一度立ち止まって考えていただきたいです。「あなたは、定時で帰って何をしたいですか?」最後に以上、ここまで計3回に渡って「某日系大手人事が語る」シリーズをお届けしてきました。谷元さんからもいろいろな話がありましたが、内容としては下記のようにまとめられます。第1章:「早い段階で一歩踏み出す勇気」は長期的に見てプラスに働く第2章:意思表明と他者配慮を両立し結果を出せる人気者を目指すべき第3章:定時で帰ることを望むなら、自分が何をしたいかを考えるべきコロナ禍において"#今できること"のようなトレンドがありますが、行動範囲が制限されながらも本当に自分がやるべきことを実行できる人は人握りだと思っています。「インターンに参加する」「何かで実績を作りにいく」「まずはプライベートを充実させる」、どれも結局は「行動成果」に繋がるものです。環境を言い訳にするか、ここで一歩踏み出し行動することで周囲に差をつけるか。その違いが、皆さんの就職先や人生の満足度に大きく影響するかもしれません。【「某日系大手人事が語る」シリーズ】 16,098 views
【ケース】地方私立大学の生き残り戦略を立案せよ【アクセンチュア過去問】 【ケース】地方私立大学の生き残り戦略を立案せよ【アクセンチュア過去問】 外資コンサル業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】外資コンサルの仕組み・大手企業ランキング・選考対策まで一挙大公開!2.【業界研究|コンサルティング】コンサルティングとは?から選考対策までを徹底解説3.【業界研究】外資コンサル大手企業一覧まとめ4.【業界研究】外資コンサルの年収ランキングを大公開!今回は過去アクセンチュアのグループディスカッションにて出題されたケース問題について説明したいと思います。今回はフェルミ推定ではなく、地方私立大学の生き残り戦略という戦略立案のケースになりますので、様々なアプローチが考えられます。今回の説明ではなるべく多くの可能性を網羅した上で、地方私立大学の生き残り戦略について説明したいと思います。1.前提条件の確認とアプローチ方法の選定【前提条件】地方私立大学の役員として、大学側の立場から改革案を立案するものとし、現行法の変更などは行わないものとします。大学の規模は1学年300人程度、ブランド力は低く、偏差値も低い地方にあるA大学を想定しています。「生き残る」とは長期的に収益を挙げ続けるものとします。こういった戦略立案を行うケース問題においてはどのような立場から考えるか、どのような状況に置かれているのかある程度、前提を固めておかないと戦略立案のベースがぶれることになります。例えば、「立場」で考えると、文部科学省の役人として、地方の生き残り戦略を考えるのと、大学の役員として戦略を考えるのではまったく別物になります。【アプローチ方法】まずは大学のビジネスモデル、ターゲット、現状など「戦略」を立案する上で重要な現状分析を行いたいと思います。その現状から地方私立大学が抱える課題を特定し、打ち手の立案を行いたいと思います。2.現状分析◆ビジネスモデルの確認前提条件で「生き残る」とは長期的に収益を挙げ続けると定義しましたが、大学のビジネスとはどのように成り立っているのかから考えましょう。大学の売上は主に、①授業料+②入学金+③受験料+④その他収入で成り立っていると考えられます。地方私立大学の場合は、おおよそ①授業料:100万円②入学金:30万円③受験料:3万円となっております。受験料で授業料と同じ程度の収益をあげるとなると、定員の33倍超の受験者を確保せねばならず、現実的な施策とは言えません。ここは正攻法に入学者を増やし、長期的に定員以上の学生を確保し、授業料で成り立つ大学を目指すべきだと言えます。◆ターゲットの確認ビジネスモデルの確認を行ったところで、大学ビジネスのターゲットについて考えます。大学のメインターゲットである大学入学を目指す高校生も含めて大学ビジネスのターゲットは以下の4つが考えられます。①大学進学を目指す学生:メインとなるターゲット②留学生:海外から日本の大学進学を目指す学生も一定数いるはず③社会人:MBAや法科大学院だけでなく、社会人入学の制度を整えている大学も多い④シニア:定年退職後のシニア層が入学するというニュースもあり、通信制などの大学制度もあり②〜④の層については、まだまだ需要の掘り起こしの余地がありそうな分野ではあるものの、ノウハウも少なく、マーケットとしても①に比べるとどうしても小さくなりがちなため、まずは①のメインとなるターゲットのアプローチ方法を考えた上で、②〜④の可能性について検討することします。◆ターゲットの競合次はメインターゲットとなる高校生の大学進学における競合について考えたいと思います。そもそも日本の大学進学率は50%程度であり、残りの50%は専門学校へ進学するか、高校を卒業して就職します。大学進学:専門学校進学:就職のそれぞれの割合は、50%:25%:25%程度であると考えられます。多くの学生が進学先や就職先を選ぶ基準としているのは、「学費などの機会費用の損失と将来得られる利益」を天秤にかけて、4年分の学費と時間を払ってでも進学する方が利益になると考えれば大学に進学し、一方で進学したとしても就職に有利になる大学に進学できないと判断した場合は、専門的な知識の習得のために専門学校に進学したり、高校卒業時点で就職するという選択をするものと考えられます。不況期に突入し、今後も日本経済が明るく兆しが見えない中では、子供のためのモラトリアムとして大学生勝つを遅らせる余裕がどんどんなくなることが予想され、この傾向は年をおうごとに強くなることが考えられます。現在の地方私立大学は、ブランド力も低く、進学後の就職実績も低く、さらに地方にあるということから学生が中々集まらずに経営が苦しいというのが現状です。逆に考えれば、就職に有利になる教育内容、大学制度を整えることができれば、従来はターゲットではなかった専門学校や就職する層に対してもアプローチが可能になります。この層に対して施策を考えることも重要になります。◆ターゲットはなぜ大学に進学するのか次に、大学進学を考える学生がなぜ大学に進学するのか、その目的を明らかにした後に、大学間の競争について考えたいと思います。受験生の大学進学の目的は、①大学教育、学歴を得ることによるよりよい雇用機会の獲得(医学部、薬学部など卒業することで資格がもらえる大学も含めて考えます)、②将来研究者になるための研究機会の獲得、③将来を考えるためのモラトリアム・社会勉強の三つがメインとして考えられます。中でも②はほとんどの場合が理系であり、元々研究者を目指す学生はかなり少数であること、また③のモラトリアム・社会勉強としての進学は社会情勢も考えると今後どんどん減少していくことが考えられます。よって、①のよりよい雇用機会の獲得に集中して、顧客のニーズを満たすことが、大学進学を考えていない層も含めてアプローチする上で非常に重要なことになると考えられます。◆大学間競争どの大学に進学するかの要因は様々なものが考えられますが、メインとなるのは、①学費(国立・公立or私立)、②立地(地元or都市or地方)、③偏差値(高or低)の三つが考えられます。それぞれの大学がどのようなニーズを満たしているかを表にまとめてみたのが下記の表になります。各大学の特徴より、黄色く色づけした大学がメインの競合になると考えられます。上記の通り、メインの競合以上に、「よりよい雇用機会を提供し」、「かつ入学しやすい制度を整備」することで、大学間競争に勝てるものと考えられます。3.課題の特定最も大きな課題は、メインターゲットの「より良い雇用機会を得たい」というニーズを満たす教育を提供できていないことにあると考えられます。もしこのニーズを満たす大学教育及び制度を整えることができれば、従来は専門学校や就職を選択していた層に対してもアプローチをすることが可能になります。またニーズを満たした上で、受験・入学がしやすい制度を整えることも重要になるでしょう。地方という土地柄、全国何処でも受験できる制度や入学金・受験料、学費の減額は考慮すべき事項だと考えられます。4.打ち手の立案◆就職実績を上げる3で述べた課題を解決する上では、「就職実績を上げる」ということが考えられます。就職実績を上げるための施策も、①キャリア支援と②学生の質を高める教育の提供の二つが考えられます。①のキャリア支援では、キャリアセンターなどの充実以外にも、地元企業とのコネクションを作り、寄付口座の開講やインターンシップの充実、企業説明会の誘致などが考えられます。②の学生の質を高める教育という点では、語学やプログラミングなどビジネスで必要となる知識を提供するなどが考えられます。◆受験・入学しやすい制度の整備次に地方にあるということも考え、メインとなるターゲットが受験しやすい環境を整えることは重要になります。特に、メインの競合となるであろう地元の私立大学、地元以外の地方の私立大学、都市部の私立大学から、学生を獲得する上では上記の「就職実績」というニーズを満たすものと同時に、受験・入学のしやすさという制度を整えることが重要になります。入試制度を4Pで分析すると、下記のように考えられます。①Product:教育内容=上記の通り、「ビジネスに役立つ知識の提供」をメインとする②Price:学費、受験料、入学金についてはトータルで増加するのであれば減額を考えてもよい③Promotion:多くの学生に認知してもらうためにも大規模なマーケティングキャンペーンが実施できるとよい④Place:センター利用入試など、全国各地で受験できる仕組みは必須といえる◆打ち手の確定「日本発のビジネス専門学部」を開設し、就職実績の高い地方私立大学としてのブランドを確立します。優秀な学生を集めるためにも、初期はプレスリリースを中心としたマーケティングを実施し、尚かつ受験しやすいように受験料、学費、入学金をできるだけ安くし、学生を集めます。教育内容としても、一年間の留学経験、プログラミング言語の必修化など、今後のビジネス社会において役に立つ知識を詰め込む教育に特化した学部として知名度を高める戦略を取ります。5.検証実際に特色ある地方大学として近年注目を集めているのが、秋田国際教養大学です。秋田国際教養大学では、一年間の留学が必須であり、授業も英語で行われるなど、国際化の流れを意識した教育プログラムとなっています。また過去には金沢工業大学がキャリア教育が充実している大学第一位として取り上げられ、就職の強い大学としてブランドを築きつつあります。一方で、最近でも取り上げられたように、地方私立大学が留学生をやたらと入学させて、不法就労の温床となってしまっているのではという指摘があります。地方大学としては入学してもらえれば、入学金も学費ももらえるため、実際に大学に来なくても問題がないと考えてしまい、留学生としても日本の大学から入学許可が出ればvisaも取得できるため、日本に居住しやすくなります。双方の思惑が一致した結果、大学生のほとんどが海外からの留学生で、その留学生もサテライトで授業をするなど、実際に登校している実態がないような大学も多数生まれてきてしまっています。また法科大学院については学生の質が問題視されています。入学水準に満たないような学生を入学させることで学費を稼いでいるのではないかという疑念がもたれています。いくつかの法科大学院においては合格者が極端に少なく、法科大学院としての体裁が保てていないのが現状のようです。少子高齢化、人口減少社会を迎えた日本が今後も発展し続けることができるかどうかの一つの鍵に、「教育」は間違いなく関わってきます。東京大学が秋入学を本格的に検討を始めるなど、今回考えた地方私立大学だけでなく、全ての大学において大学教育を見直す時期に来ています。是非皆さんも自分自身の問題として考えてみて下さい。【ケース問題を解く上で必読の3冊】東大生が書いた問題を解く力を鍛えるケース問題ノート50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!過去問で鍛える地頭力外資系コンサルの面接試験問題【余裕があったら読んでおきたい+2冊】戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?photobyKārlisDambrāns外資コンサル業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】外資コンサルの仕組み・大手企業ランキング・選考対策まで一挙大公開!2.【業界研究|コンサルティング】コンサルティングとは?から選考対策までを徹底解説3.【業界研究】外資コンサル大手企業一覧まとめ4.【業界研究】外資コンサルの年収ランキングを大公開! 43,857 views
これからの時代は副業が当たり前!?副業とは一体何なのか… これからの時代は副業が当たり前!?副業とは一体何なのか… 近年人材不足などの社会課題の解決を目的に、政府は副業・兼業を認める政策を投じました。そういった背景から、多くの企業は副業・兼業を容認するようになっています。しかし「副業って聞いたことはあるけど、詳しくはわからない」そんな人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、「将来副業をしたいと考えている」「副業に興味がある」そんな就活生に向け、副業について解説しつつ副業を認めている大手企業をまとめてみました。本記事の構成副業とは副業のメリット・デメリット副業を認めている大手企業まとめ企業が副業を認める理由最後に副業とは副業とは何なのでしょうか。実は、法律では副業に関する明確な定義がありません。そのため様々な解釈がなされていますが、最も広い意味での定義は「本業とは別に副収益を得ること」とされています。副業をする目的副業をする目的として最も多いのは「報酬が得られる」という理由です。それに続いて「知見・視野が広がる」「本業の収入だけでは足りない」などといった理由が挙げられます。収入アップを目的として副業する人が多い中で、スキルアップを求め副業する人も少なくはありません。このような理由が多い背景としては2つの要因があると考えています。1つ目は"日本の平均年収が年々減少している"からです。現在は徐々に回復していると言えますが、昔と比べると消費税や保険料が上がっていたりと、年収が増えたとしてもその分引かれてしまうお金も増えているということになるので、まだまだ本業の収入だけでは苦しいと感じる人も多いのだと言えます。2つ目は"雇用制度が大きく変わろうとしている"からです。今までは長く安定的に雇用関係を続けていきたいと考えている企業と個人の思惑が合致し、1つの企業に一生守ってもらうというような終身雇用制度でしたが、現在は定年まで社員を雇用するのが厳しいと考えている企業が増えているという傾向にあります。また、年功序列ではなく成果主義制度を導入している企業も増えてきているため、若いうちから役職や給料を上げるために早くスキルアップしたいというニーズが高まっています。このような雇用制度や平均年収の変化に伴い、収入アップやスキルアップのために副業する人が増えているというのが現状です。参考:副業の目的は「お金」だが、4割は「20万円未満」に留まる続いて副業のメリット・デメリットについて紹介します。副業のメリット・デメリット副業のメリット・デメリットは以下になります。メリット・デメリット■メリット・給料が増える・本業では得られないスキルや経験を得ることができる・転職せずに、やってみたかったことに挑戦できる・本業に役立つスキルや情報を得ることができる・収入の柱を増やすことができる■デメリット・体力的にも時間的にも楽ではない・労働時間が長くなることから健康管理が難しい・所得税の負担が増加する・本業に支障をきたす可能性があるなどといった、様々なメリット・デメリットを持っている副業ですが、副業と一言で言っても多くの種類があります。続いては副業の種類について紹介します。副業の種類副業の種類は以下のようなものが例として挙げられます。投資在宅ワークネットショップ紹介営業特殊以下で種類別に紹介していきます。投資投資の副業と言っても大きく分けると以下の2つに分類することができます。お金儲け資産運用お金儲けとは、短期売買で2倍以上を狙う方法のことを指し、資産運用とは、貯蓄感覚で始めるもののことを指します。これらをもっと細かく分類すると副業の種類として「株式・投信・FX・仮想通貨・不動産」の5つが挙げられます。投資の副業の特徴としては、元手資金さえあれば、誰でも簡単に始めることができます。しかしどの副業をするにあたってもリスクがあることは忘れてはいけません。そんな投資の副業のメリット、デメリットは以下になります。投資のメリット・デメリット■メリット・少額の資金からでも投資を始めることができる・株式投資を行うことで経済の動きを知ることができ、その知識を本業に活かすことができる・余剰資金で行えば、安全性の高い投資ができる■デメリット・損失のリスク(必ず儲かるとは限らない)・災害によっても株価が変動する恐れがある在宅ワーク副業に興味はあるが、時間がないという人にオススメの副業が在宅ワークになります。自分の好きな時間に自由にできるという利点がある在宅ワークでは「ライター」と「DTPデザイナー」が特にオススメです。ライターの特徴としては、ネットがあれば誰でも行えるため副業となっているため、初心者にぴったりの副業だと言えます。DTPデザイナーは専用のDTPソフトを使いロゴや広告デザインなどを行い、印刷用のデータまでを作ります。ソフトなどを使用するため、初心者には少し難しい副業と言えるかもしれません。そんな在宅ワーク副業のメリット、デメリットは以下になります。在宅ワークのメリット・デメリット■メリット・自由に時間を使える・家庭への影響が少ない・人間関係が面倒くさくない・好きな仕事を選べる■デメリット・孤独・時間をうまく使わなければいけない・自分で仕事、場所を用意するネットショップネットショップは実際に店舗を持っていなくても始めることができる副業となっています。しかし商品の仕入先や宣伝方法、何をいくらで売るなど、しっかりと準備を行うことが非常に大切となります。ネットショップの例として「ハンドメイド販売」「ドロップシッピング」などがあります。ハンドメイド販売とは、ネットショップで自作の商品を販売する仕事のことを指します。アクセサリーや家具など自作のものなら何でも構いません。特徴としては、専門の販売サイトがあり、そこに登録して出店すると集客が見込みやすいという点が挙げられます。ドロップシッピングとは、在庫を抱えずに商品の販売ができるネットショップのことを指します。どの商品をプッシュするか一覧から選ぶだけで良いので、発送や仕入れの作業を行う必要がないという点が特徴として挙げられます。そんなネットショップ副業のメリット、デメリットは以下になります。ネットショップ副業のメリット・デメリット■メリット・コストが安い・販売したい商材を自由に選べる・全国のお客様に商売ができる・24時間365日営業することができる・趣味や特技を活かせる■デメリット・競合が多い・集客が必要・お客様と直接会えないので、反応が読めない・他のショップとの差別化が難しい・個人情報を管理するリスクが生じる紹介営業情報収集力や人脈に自信がある人にはオススメの副業となっています。企業が求めている条件の人や場所、商材を紹介するだけで報酬がもらえるような仕組みになっています。紹介営業の例として「リファラル(紹介)営業」と「自動販売機ロケーション紹介」などがあります。リファラル(紹介)営業は、特定の商材を紹介するだけの仕事となります。紹介に応じて報酬が発生するため、たくさん稼ぐためには、「どんな商材や人材を求めているのか」を見極めることが非常に大切です。自動販売機ロケーション紹介は、自動販売機の設置を考えている企業や個人を紹介する仕事です。リファラル営業とは異なり、紹介だけでなく契約成立という実績がなれけば報酬を受けることはできないので、しっかりとしたリサーチが必要となります。紹介営業の副業のメリット、デメリットは以下になります。紹介営業のメリット・デメリット■メリット・成功率が高い・営業活動に多くの時間を割く必要がない■デメリット・紹介営業の成果は、顧客や知り合いの人数が大きく左右する特殊(労働)「楽しく働きたい」そんな人にオススメの副業になります。しかしどれも長時間の労働を要するので、本業との兼ね合いが重要です。特殊な副業の例としては、「代理出席」や「覆面調査員」などがあります。代理出席は、結婚式や葬儀などの行事に家族、知人の代理で出席する仕事です。この仕事の難しい点は、ただ出席すれば良いというわけでなく、代理出席ということがバレないように演技をすることが求められます。覆面調査員は、実際のお客様としてお店に行き決められたチェック項目について細かく評価をする仕事になります。実質的な労働はアンケートなどの回答となっており、各報告書によって所要時間は異なり、簡単なものでは10分以内、細かいものでは1時間以上となっています。そんな特殊な副業のメリット、デメリットは以下になります。特殊副業のメリット・デメリット■メリット・飲食店などでポイントがつく・イベント気分を味わうことができる■デメリット・大きな収入は見込めない・人気の案件は抽選になってしまう・依頼が来るタイミングが不定期ここまでは副業について詳しく解説してきました。続いてはそんな副業を実際に認めている大手企業を紹介していきます。副業を認めている大手企業まとめ以下に副業を認めている企業を一部抜粋してまとめてみました。自分の志望している企業はどうかチェックしてみてください。(2019年8月時点)副業を認めている企業一覧IT・メディア●サイボウズ●ソフトバンク●ヤフー●サイバーエージェント●セプテーニ・ホールディングス●ディー・エヌ・エー●LINE●メルカリ電機・精密●コニカミノルタ●レノボ・ジャパンメーカー●アサヒグループホールディングス●サントリーホールディングス●花王●ロート製薬●ユニ・チャーム●パナソニック●カゴメサービス●LITALICO●リクルートホールディングス●エイチ・アイ・エス●アクセンチュア商社●丸紅金融●新生銀行●カブドットコム証券自動車・機械●日産自動車娯楽・レジャー●セガサミーホールディングス企業が副業を認める理由現時点では副業を認めている企業はそう多くはありませんが、徐々に副業を容認している企業が増えつつあります。なぜ副業を禁止していた企業が容認し始めているのでしょうか。理由としては以下が挙げられます。副業を認めることで従業員の満足度を高めたい本業に関わりのある副業をすることで、従業員のスキルアップにつなげたい会社のPRの効果優秀な人材の獲得上記のような理由から企業は副業を容認していると言うことができます。また今では政府も副業を推進しています。その理由としては、「日本が今抱えている問題は個人で何とかしなければいけない時代になりつつある」からです。日本の20~40代は収入が伸びにくいという現状があり、十分なお金を持っていないという理由で結婚しないという人が増えています。しかしこのままでは将来の労働人口が減少してしまいます。政府は将来の労働人口を増加させるためにも、収入を増やすために企業に賃金を上げるよう要求していますが、なかなか実現されていないのが実状です。そのため政府は、労働人口減少問題の解決の糸口として副業を推進し始めました。副業ならば企業は賃金を上げなくて済みますし、また働き方改革、多様な働き方を取り入れている先進的な企業という良いイメージを持たせることができるという利点があるため、賛同し始めている企業が増えているということが言えます。参考:副業・兼業|厚生労働省最後に本記事では「将来副業をやってみたい」「副業に少し興味がある」という就活生に向けて、副業についてまとめてみました。副業に興味がある就活生は企業選びの参考にして頂ければと思います。【関連記事】 5,973 views

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