【大手シンクタンク系コンサル4社比較】強みや特徴・平均年収ランキングなどを解説
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最終更新日:2024年11月08日
コンサル業界を志望している就活生はシンクタンク系コンサルという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
コンサル業界にはいくつかの分類がありシンクタンク系コンサルもそのうちの1つにはなりますが、どのような基準で分類されているのか、また各企業の違いを明確に理解している就活生は少ないと思われます。
そこで本記事ではシンクタンク系コンサルについて、そもそもシンクタンク系コンサルとは何なのか、さらにはシンクタンク系コンサルの中でも「三菱総合研究所」「みずほリサーチ&テクノロジーズ」「日本総合研究所」「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」の大手4社を比較し、強みや特徴、平均年収ランキングなどを解説します。
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- 本記事の構成
- シンクタンク系コンサルとは
- シンクタンク系コンサル4社の特徴・強み・売上高比較
∟三菱総合研究所(MRI)の特徴・強み・売上高
∟みずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)の特徴・強み・売上高
∟日本総合研究所(日本総研)の特徴・強み・売上高
∟三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の特徴・強み・売上高 - 大手シンクタンク系コンサル4社の社風比較
∟三菱総合研究所(MRI)の社風
∟みずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)の社風
∟日本総合研究所(日本総研)の社風
∟三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の社風 - 大手シンクタンク系コンサル4社の平均年齢・平均年収・採用実績比較
- 大手シンクタンク系コンサル4社の選考フロー比較
∟三菱総合研究所(MRI)の職種別選考フロー
∟みずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)の職種別選考フロー
∟日本総合研究所(日本総研)の職種別選考フロー
∟三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の選考フロー - 最後に
シンクタンク系コンサルとは
シンクタンク系コンサル大手4社の比較を解説する前に、ここではまずシンクタンク系コンサルとはどのような企業が分類されるのか解説します。
シンクタンク系コンサルとは日本の証券会社や銀行などを母体に持ち、官公庁など公的機関からの依頼を受けリサーチ、経済調査を行う企業のことで「シンクタンク」ということもあります。
戦略系コンサルやIT系コンサルなど他のコンサルと比較すると、商材が「人」ではなくクライアントに提出する調査レポートなどの「情報」となる点が違いといえます。
しかし最近ではリサーチ業務に留まらず、官公庁や民間企業のコンサルティング業務を行っている企業も多く他のコンサルとの違いは無くなってきていると思われます。
シンクタンクとコンサルの違いや、シンクタンク系コンサルティングファームの成り立ちなどについては以下の記事でも詳しく解説しているのでこちらも参考にしてみてください。
大手シンクタンク系コンサル4社の特徴・強み・売上高比較
シンクタンク系コンサルとはどのようなものなのか上記で理解できたのではないでしょうか。
ここからは大手シンクタンク系コンサル4社として「三菱総合研究所」「みずほリサーチ&テクノロジーズ」「日本総合研究所」「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」を様々な観点から比較します。
まず以下では大手4社の特徴、強み、売上高を比較します。
三菱総合研究所(MRI)の特徴・強み・売上高
初めに大手シンクタンク系コンサルとして三菱総合研究所の特徴や強みを解説します。三菱総合研究所は1970年に三菱創業100周年事業として設立されました。設立以来、経済や企業経営、政策、公共、科学技術分野などの広い領域でシンクタンク系コンサルとしての役割を担い続けてきました。
2022年9月期の年間売上高は1166億2千万円となっています。
そんな三菱総合研究所の強みは「多彩なプロフェッショナル人材を活かした総合力」が挙げられます。三菱総合研究所は医療や福祉、環境、情報通信など幅広い分野のプロフェッショナル人材が複雑な課題を解決しています。
実際に916人もの研究員が課題解決に取り組んでいるだけでなく、三菱総合研究所の連結子会社であり主にITソリューション分野を担う三菱総研DCSには1174人の情報処理技術者試験等合格者がいるなど、人材の多さは強みと言えるのではないでしょうか。
また幅広い顧客基盤も強みの1つと考えられます。売上高に対する各分野の割合を見てみると、官公庁が31%、金融・カードが46%、一般産業が23%と各分野にバランスよく顧客が存在していることが分かります。
多くの人材に加え、安定した収益基盤が築かれていることも強みとして考えられるでしょう。
みずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)の特徴・強み・売上高
みずほリサーチ&テクノロジーズは2021年にみずほ情報総研とみずほ総合研究所を統合する形で設立されました。みずほ情報総研は2020年にみずほトラストシステムズとも合併しており、みずほリサーチ&テクノロジーズは上記3社の強みを結集した企業と言えます。
3社が合併して設立されたみずほリサーチ&テクノロジーズの強みは「サービス提供力」にあると考えられます。
「リサーチ力」「コンサルティング力「IT構築力」という合併前の各社それぞれの強みを融合することで、クライアントや社会の課題を解決し持続的な発展に貢献しています。
また科学技術や情報技術をけん引するリーディングカンパニーとして、デジタルヒューマンや量子コンピューターなどの開発を積極的に行うなど、技術力にも強みがあると考えられます。
日本総合研究所(日本総研)の特徴・強み・売上高
日本総合研究所は1969年に創立されました。2003年には三井住友フィナンシャルグループに合流し三井住友銀行のIPネットワークなども支えています。
2021年3月期の年間売上高は1474億円となっています。
そんな日本総合研究所の強みの1つは「金融サービス業での安定した経営基盤」と考えられます。日本総研は三井住友フィナンシャルグループに属しています。日本総研に限らずシンクタンク系コンサルは金融グループを母体に持っていることが多く、これだけでは日本総研の強みということはできないでしょう。
しかし日本総研のITソリューション部門は、三井住友フィナンシャルグループ各社のシステムを支えることに特化しているため安定した収益を得ていると考えられます。
さらに外販を行わず三井住友フィナンシャルグループという大手金融機関を長期的に支えることで、金融とIT双方に精通したプロフェッショナル集団となり新たな金融サービスの創出に繋がります。
実際に日本総合研究所は「先端技術ラボ」を設立し、国内外のあらゆるチャネルから収集した情報を基に新たな金融サービスを生み出すなど「IT×金融」に注力していると考えられます。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の特徴・強み・売上高
大手シンクタンク系コンサル4社目は三菱UFJリサーチ&コンサルティングです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは2006年にUFJ総合研究所、ダイヤモンドビジネスコンサルティング、東京リサーチインターナショナルの3社が合併して設立されました。
2021年度の年間売上高は210億円となっています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの強みは「既存の枠組みにとらわれない提案力」と考えられます。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは主にコンサルティング部門とシンクタンク部門の2部門から構成されており、2つの部門が親密に連携を図ることで他社にはない提案を実現していると考えらえます。
実際に三菱UFJリサーチ&コンサルティングの新入社員は「シンクタンク部門や国内最大規模のMUFGグループの他の会社と連携し、他社では提供できない付加価値を生み出せるところに魅力を感じています。」と話しています。
また規模を問わず幅広いクライアントをバランスよく抱えている点も特徴的です。
採用サイトによると、コンサルティング事業部が1年間で手掛けるプロジェクト約2000件の内、公的機関が占める割合は12%、大企業が32%、中堅企業が23%、中小企業が33%とバランスの良い顧客セグメントであることが分かります。
三菱総合研究所の企業研究ページはこちら
みずほリサーチ&テクノロジーズの企業研究ページはこちら
日本総合研究所の企業研究ページはこちら
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの企業研究ページはこちら
大手シンクタンク系コンサル4社の社風を比較
ここまで大手シンクタンク系コンサル4社として、三菱総合研究所、みずほリサーチ&テクノロジーズ、日本総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの特徴や強みを解説してきました。
ここでは上記4社の社風について解説します。本記事を参考に各社の社風を押さえ、同じシンクタンク系コンサルでもどの企業の環境下で働きたいのかを考えてみてください。
三菱総合研究所(MRI)の社風
まず三菱総合研究所の社風を解説します。
三菱総合研究所には「社員全員が同じ方向を向き社会の変革にコミットする社風」があると考えられます。
三菱総合研究所は目指す企業像として「未来を問い続け、変革を先駆ける」を掲げており、少子高齢化・人口減少、地球環境問題、グローバル化などの社会課題解決の先駆者となることを目指しています。
上記を達成するために「ミッションやビジョンの実現に向け、走り方やスピードを工夫したり、共感を得る取り組みにチャレンジしたり、最適な提案をする」というスタンスを社員全員が意識して行動することを求めています。
実際に新経営理念を策定する際には全社員が参加できるプロセスを採用したり、社員の定期的な学び直しを図る「ワンノッチ・キャリアシフト」「再チャレンジ型キャリアシフト」を提唱するなど社員と向き合う制度を多く設けています。
三菱総合研究所で働く社員は以下のように話しています。
社員メッセージ
入社直後、新人研修中の講義の中で「当社はメーカーのように機械や大々的な設備があるわけでも、銀行のように潤沢なお金があるわけでもない。あるのは人材だけ! だから人材は人“財”です」と言われて衝撃を受けました。入社して数年経ちましたが、その通りでした。この会社は「人」で成り立っていることを日々実感しています。
引用:三菱総合研究所『社員インタビュー』
みずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)の社風
次にみずほリサーチ&テクノロジーズの社風を解説します。
みずほリサーチ&テクノロジーズには自主・自立・挑戦を重要視する社風があると考えられます。
みずほリサーチ&テクノロジーズの基本理念は「いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造し、お客さま、経済・社会に〈豊かな実り〉を提供する、かけがえのない存在であり続ける」です。
上記の実現のため、みずほリサーチ&テクノロジーズのCHROは「社員がやりがいをもって仕事ができる環境が必要」と述べています。
実際に社内公募だけでなく、みずほグループ共通ジョブ公募も取り入れるなど社員のキャリア形成に協力的であり、新入社員が入社から3週間後にプロジェクトに参加した事例もあるなど、挑戦に前向きな環境もあると考えられます。
みずほリサーチ&テクノロジーズの社員は以下のように話しています。
社員メッセージ
若手の成長にはとても前向きですよね。IT未経験だった私が、大規模プロジェクトで、責任ある仕事を任せてもらえていることからも、強く実感しています。また、入社して気付いたのですが、会社というのは与えられた仕事を遂行していくイメージを持っていたのですが、自分なりに考えて行動することが求められていると感じています。当然、そこには責任が伴いますが、主体的に考え、動くことが自分自身の成長にもつながると思っています。
引用:みずほリサーチ&テクノロジーズ『新入社員座談会』
日本総合研究所(日本総研)の社風
日本総合研究所は「新たな顧客価値の共創」を基本理念に三井住友フィナンシャルグループの総合力を生かしながらサービス提供しています。
そんな日本総合研究所には個性を結集して社会の難題に挑む社風があると考えられます。
日本総研は採用コンセプトに「個性が光り、社会を動かす」を掲げており、社員の個性を尊重する社風が伺えます。
具体的にはニューヨークやロンドンなどの海外拠点へ若手社員を派遣する制度や、性別に関わらず平等に長く活躍できる職場づくりを推進しています。実際に2020年3月時点での平均勤続年数は男性が13年3カ月、女性が11年8カ月と大きな差は生じていません。
しかしキャリア形成においても個性が尊重されており、ITソリューションでは「強い個人」として成長することが求められ、コンサルティングでは年次に関係なく実力主義が採用されています。
そのため自身の性格や適性と社風が合っているのかよく確かめたうえで選考に臨むようにしましょう。
日本総合研究所の社員は以下のように話しています。
社員メッセージ
私もすぐにプロジェクトの開発工程を管理する仕事を任されました。すぐに裁量ある仕事を任されるのは大変ですが、その分、成長も早いのではないでしょうか。まだ入社2年目ですが、リーダーシップをどんどん発揮して、パートナーの方々に働きかけながらマネジメントしていくスキルはかなり磨かれたように思います。また、自分の携わるプロジェクトが、高度な金融ビジネスを実現するために欠かせないと思うと、何よりも自分のモチベーションアップにつながりますね。
引用:日本総合研究所『Rookies' Cross Talk』
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の社風
最後に三菱UFJリサーチ&コンサルティングの社風を解説します。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは「さまざまな価値観や専門性を持つ仲間と切磋琢磨し、多様な個性を尊重し合う社風」を大切にしているようです。
好きな分野の研究活動に打ち込む「社内学会」や「クラブ活動」などの活動が活発で、同じ志向を持つメンバーが集まることで仕事に繋がることもあるそうです。さらに社内学会やクラブ活動などの活動費は会社から支給されており、仲間と切磋琢磨するための環境整備に前向きな姿勢が伺えます。
また各本部の事業内容や人事制度に合わせた取り組みを行っており、事務系職種の場合は子供が小学6年生になるまで短時間勤務制度の利用が可能な一方で、コンサルタントや研究員のような裁量労働の社員は労働時間を各自でコントロールし目標達成を図るなど、社員1人1人に合わせた働き方を推奨しています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングで働く社員は以下のように話しています。
社員メッセージ
同期はもちろん、先輩、後輩ともオープンでフレンドリーな関係です。普段も年次や男⼥の差等関係なく⾷事に⾏ったり、休⽇に気軽なホームパーティーをすることもあります。⼀番印象に残っているのは、仕事を頑張りすぎて体調を崩して寝込んでしまったときのことです。⾼熱で⼀週間以上も何も⾷べられないほどだったのですが、⼼配した先輩や同期が、おかゆセット等を持ってひとり暮らしの私の部屋までお⾒舞いにきてくれました。繁忙期なのに周囲に迷惑をかけてしまって申し訳ないと思いつつ、みんなの温かい思いやりに感激した思い出です。
引用:三菱UFJリサーチ&コンサルティング『社員インタビュー』
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大手シンクタンク系コンサル4社の選考フロー比較
ここまでで大手シンクタンク系コンサル4社である三菱総合研究所、みずほリサーチ&テクノロジーズ、日本総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの強みや社風、平均年収ランキングなど押さえられたかと思います。
ここでは最後に大手シンクタンク系コンサル各社の職種別選考フローを解説します。unistyleに選考レポートが掲載されている選考フローのみの解説にはなりますが、各社の選考フローを押さえ対策をした上で選考突破を目指しましょう。
- 三菱総合研究所(MRI)の職種別選考フロー
- みずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)の職種別選考フロー
- 日本総合研究所(日本総研)の職種別選考フロー
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の職種別選考フロー
三菱総合研究所(MRI)の職種別選考フロー
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最後に
本記事では大手シンクタンク系コンサル4社として、三菱総合研究所、みずほリサーチ&テクノロジーズ、日本総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティングを比較しました。
各社の強みや特徴、売上高や各種ランキングなど押さえられたのではないでしょうか。
選考では他社との違いを聞かれることが予想されるため、本記事を参考に各社の違いを押さえてみてください。
unistyleでは以下にも選考突破に役立つ記事を掲載しています。こちらも参考に今後の就職活動にお役立てください。