GMARCHから大手企業はたったの2割⁉狭き門を突破するコツを内定者が解説!【unistyle24卒インターン生就活体験談vol.3】

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最終更新日:2025年3月18日

記事公開日:2024年1月24日

GMARCHから大手企業はたったの2割⁉狭き門を突破するコツを内定者が解説!【unistyle24卒インターン生就活体験談vol.3】

こんにちは。24卒のインターン生です。GMARCHの文系です。

私は中学時代からの夢であったテレビ業界を目指し、マスコミ系予備校にも通うほど熱心に就活に取り組んでいました。中でも大手企業に興味があり、GMARCHの学歴とそれなりの努力があれば就活は苦労しないだろうと思い込んでいました。

しかし、テレビ業界(キー局)のインターン&本選考は全落ち。その後紆余曲折あり、志望業界を製薬業界に変更し、大手製薬会社から内定を獲得しました。

就活生の皆さんの中にも「大手企業に就職したい」と考えている方は多いのではないでしょうか。そこで本記事では私と同じ学歴であるGMARCHの就活生に向けて、大手企業に挑戦する難しさや、狭き門を通過・内定する方法を解説します。

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本選考とインターンの締め切り情報

筆者のプロフィール

筆者のプロフィール筆者のプロフィールは以下の通りです。

◆性別:女性

◆大学:GMARCH(文系)

◆所属ゼミ:割とゆるめのゼミ

◆サークル:文化系×1、運動系×1

◆アルバイト:長期インターン、飲食店

◆性格
超が付くほど神経質、努力家、強みは協調性
日頃から周囲を気にしがちで、迷ったら人気・王道・定番を選ぶ

◆志望業界
変更前:マスコミ・広告(特にキー局)
変更後:製薬・消費財メーカー

◆現在
大学4年生、大手製薬会社に2024年4月入社予定

◆特徴
中学時代からキー局を志し、就活開始と同時にマスコミ系予備校に通うも最終的には志望業界を変更。
就活をしていた期間は累計1年2ヶ月。持ちネタはサークル、飲食店アルバイトといった超平凡学生。

 GMARCHでも大手企業に内定できる人はごくわずか!?

GMARCHでも大手企業に内定できる人はごくわずか!?まず、結論から申し上げると「GMARCH就活生が大手企業への内定を目指すのは難易度の高い挑戦である」と言えます。

理由としては、GMARCH以上の学歴を持つ就活生(GMARCHの他、早慶上智、旧帝大など)の人数に対し、大手企業の採用人数の方がはるかに少ないからです。

GMARCHは大学受験の世界では上の方に位置し、一般的に「高学歴」と呼ばれることも多いと思います。しかし、就活の世界では必ずしも上の方に位置し、選考で有利になるとは限りません。

一部の大手企業は「学歴フィルター」を設けています。もしそのような企業にGMARCH就活生がエントリーしても、「学歴」という理由で早慶上智や旧帝大の就活生に負けてしまい、採用枠を取られてしまう場合があります。

筆者は就活をする中で、GMARCHから大手企業に就職できる割合は10人に2~3人という説を耳にしました。また実際に青山学院大学の22卒で、東証プライム上場企業に就職したのは全体の27.4%というデータも見たことがあります。

これらの情報を踏まえると、GMARCHから大手企業に就職するのはとても難しいことであると言えます。

24卒GMARCH生の就活体験談

24卒GMARCH生の就活体験談

冒頭でも触れましたが、まずは筆者の就活体験について簡単に説明します。就活は1年2ヶ月にも及びました。

24卒GMARCH生の就活

就活開始前:マスコミ業界広告業界に興味を持つ

3年の4月:就活開始&マスコミ系予備校に通い始める

3年の夏:キー局を始め様々な大手企業のインターンに出すも、奮わない結果

3年の秋:厳しい現実を知り、考えが変わり始める

3年の冬:徐々に志望業界を製薬・消費財メーカーへ変更

4年の6月:大手製薬会社に内定し、就活の幕を閉じる

志望業界を変更した理由は、人の心身の健康に貢献したいと思ったからです。無理なスケジュールで臨んだハードな就活に疲弊し、体調を崩して休んでいた時に、人の幸せの全ては心身の健康の上に成り立っていると感じました。

ここまで何度も「大手企業への内定は難しい」と申し上げてきましたが、大手企業の選考に関して難しいと感じたポイントについて具体的に紹介します。

  • GMARCHでも学歴フィルターに引っかかってしまう場合がある
  • 志望者に対する採用人数が少なすぎる・倍率が高い
  • 選考のレベルが高い

GMARCHでも学歴フィルターに引っかかってしまう場合がある

先ほども同じ話をしましたが、大手企業ではインターン選考・本選考ともに、何度も学歴フィルターに引っかかってしまうことがありました。

完全に筆者の持論ですが、就活をする中で特に高学歴が求められると感じた業界は以下の通りです。

  • 総合商社
  • 不動産(特に総合デベロッパー)
  • メガバンク(特に法人営業)
  • 広告代理店
  • キー局

もちろん企業や職種によって例外もあるので、これが全てという訳ではありません。

志望者に対する採用人数が少なすぎる・倍率が高い

大手企業の中には志望者に対する採用人数が少ないため、毎年非常に高倍率になる業界・企業も存在します。そしてこれは特に人気業界に見られる傾向です。こちらも筆者の持論ですが、就活をする中でこの傾向は以下の業界・職種で強く見られると感じました。

 なお、筆者は「若者のテレビ離れ」を真に受けていたため、お恥ずかしながら「キー局を目指す就活生は自分くらいしかいないだろう」と勘違いしていました。

  • 食品・化粧品メーカー(特にマーケティング職)
  • テレビ局(特にキー局)
  • 3大出版社
  • エンタメ業界(特に映画・音楽)
  • 総合商社(特に一般職)
  • 事務職・コーポレート職

選考のレベルが高い

先ほどの学歴フィルターの話とも少し被りますが、大手企業を目指す就活生の中には、レベルの高い学生が多い印象があります。

特に大手企業のインターンに参加した際には他の学生と関わる機会も多かったのですが、参加していたライバルたちは皆、有名国公立・早慶上智・関関同立など、一般的に高学歴と呼ばれる大学の学生ばかりでした。

また、ライバルたちの多くはコミュニケーション能力高い志も兼ね備えていました。全員が本選考に参加するとは限りませんが、本選考には相当レベルの高い学生が集まるのではないかと思います。

また、レベルが高いのはライバルたちだけではありません。ESWebテストに対しても、レベルが高いと感じたことが度々ありました。

例えばESは設問数が多く、書いても書いても終わらないと感じた企業がいくつもありました。また自己分析をしていないと書けないような難しい設問を出されたことが何度もありました。

Webテストに関しては、ボーダーがとても高く、Webテストに自信があるような人でないと通過できない企業もありました。

就活を経て分かったGMARCHから大手企業に内定するコツ

就活を経て分かったGMARCHから大手企業に内定するコツ

大手企業への内定を目指す上で難しいポイントが分かったところで、ここからはGMARCHから大手企業に内定するコツについて紹介します。主に以下の2つに分けて紹介します。

  • 内定に必要なマインド
  • 具体的な対策

 内定に必要なマインド

まずは、内定に必要なマインドについて紹介します。大きく2点あります。

  • 100%学歴のせいにしない
  • 対策は人一倍必要

・100%学歴のせいにしない

これまでGMARCHの就活生は学歴の関係上、選考で不利になることもあるという話をしました。 

しかし、実際にGMARCHから大手企業に内定した先輩がこれまでに一定数いるのも事実です。そのため、就活で上手くいかないことを全て学歴のせいにするのは良くありません。

また、大手企業であるにもかかわらず学歴フィルターを設けていない企業も存在しますし、ESや面接の出来などによっては自分次第で結果を変えられる部分もあります。

・対策は人一倍必要

続いて対策についてですが、ES・Webテスト・面接など全ての対策が人一倍必要になると思った方が良いと思います。高校・大学受験やTOEICなどをイメージしてください。目指すレベルが上がれば上がるほど対策が必要になります。それは就活でも同じです。

また「就活の早期化」は多くの就活生が知っていることでしょう。インターン経由での早期内定を目指す就活生は、周囲がまだ就活モードになっていなかったとしても、人一倍早く就活を始めなくてはなりません。

一方、大手企業の中には未だに「3月に情報解禁」「6月に内々定解禁」のスタンスを取っているところも数多くあります。

そのため周りの友人たちが早々に就活を終わらせ、遊んでいたとしても自分だけ就活を続けなければならないという、苦しい場面もあるでしょう。それでも、投げ出さずに頑張り続ける必要があります。

話は変わりますが、ここで実際に筆者が行っていた、ESと面接に関する工夫について紹介します。

筆者が実践していたESと面接における工夫

ES:他人(就活サイト)の真似をせず、自分の言葉で書く

面接:実績・成果・役職アピールではなく、人柄をアピールする

・ESについて

自分の言葉で書くことを意識していました。就活を始めた当初は就活サイトに掲載されている例文を見て、真似をしていました。

しかし全然インターンに通過しなかったので、途中から真似をやめました。そして1から自力でオリジナルの文章を書くようにしました。すると段々と通過率が上がるようになりました。

・面接について

事実や実績よりも人柄をアピールする作戦で臨みました。リーダー経験や大会優勝などの実績が特になかったので、その分人間性のアピールに力を入れました。また他者との差別化を図りたいと思い、リーダーではない役職や気質をアピールしました。

さらに、盛りに盛った話・嘘の話・就活用に作り上げた話はせず、今の自分を形成している幼少期の話や、素朴な日常の話などをしていました。

具体的な対策

具体的な対策については沢山あるのですが、ここでは中でも特に重要な2点を紹介します。

  • 業界を選ぶ
  • 多くの企業にエントリーする

・業界を選ぶ

まず業界選びについてですが、GMARCHの学歴でも大手に内定できそうな業界・企業を選ぶことが必要になっります。自分の大学のホームページなどで「進路・就職状況データ」を調べ、自分の大学の先輩たちはどのような企業へ就職したのかを見てみましょう。

また、気になる企業の「採用大学」についても調べ、過去に自分の大学からその企業へ内定した人がいるのかについても確認してみましょう。

GMARCHの就活生がこれらを一切気にせずに、先ほど挙げたような「人気業界・高学歴が求められる業界×大手企業」に絞って就活をすると、場合によっては全落ちしてしまう可能性があります。

そのため事前にデータを調べ、その情報も加味した上で業界・企業選びができると、内定に近づくと思います。

・多くの企業にエントリーする

続いて企業へのエントリーについてですが、どちらかというと少数精鋭というよりは多くの企業にエントリーする方がメリットが多いのでないかと思います。筆者が感じた、多くの企業にエントリーするメリット・デメリットは以下の通りです。

多くの企業にエントリーするメリット・デメリット

メリット:全落ちを回避できる・持ち駒が多いことによる安心感がある・グループディスカッション(GD)や面接の経験を積める

デメリット:全体的に対策に費やす時間がかかる・1社あたりの対策が疎かになる

もちろん自身の実力不足が大きいとは思いますが、筆者はインターン・本選考ともに大手企業の選考に落ちることが数多くありました。しかも大半はESやWebテスト、1次面接といった序盤の段階でした。

そのため改善に努めることに加え、序盤で落ちることを念頭に置き、沢山の企業にエントリーする必要がありました。

結局筆者の場合は早期選考やベンチャーも含め、100社近くもエントリーしました。さすがに100社というのはやりすぎだと今では思いますが、全落ちを回避することはできました。

また、選考を受ける中でどんどん面接グループディスカッション(GD)に慣れていき、最後の方はほとんど緊張することがなくなりました。

「就活はマッチング」とも言われるように、相性が悪ければどんなに高学歴で優秀な学生や自信のある学生でも、当たり前のように選考に落ちてしまうことがあります。

そのためあまり考えたくないとは思いますが、落ちることも視野に入れ、多くの企業にエントリーするための準備の時間を作れると良いと思います。

24卒GMARCH就活生の選考結果

24卒GMARCH就活生の選考結果上記のようなマインドと戦略で就活に臨んだ結果、ベンチャー・大手合わせ3社から内定を獲得することができました。

結果として1番最後に内定した大手製薬会社を選択し、同時に1年2ヶ月にも及んだ就活を終わらせることにしました。

当初の志望業界とは全く違う結果になったこともあり、結果に100%満足できている訳ではありません。また、貴重な学生時代の多くの時間を就活に捧げてしまったという後悔も少しあります。

ただ知名度の高い企業ということもあり、報告した時に家族や親戚が皆喜んでくれたので「この企業に内定できて良かった」とは思っています。また現在、就職先及び春からの新生活については前向きに捉えています。

最後に

最後に本記事では「GMARCHから大手企業への内定」に関する難しいポイントや、選考の対策などについて解説してきました。内容を簡単にまとめると以下の通りです。

  • GMARCHから大手企業に内定するのは狭き門である
  • 内定に必要なマインドを持つことが重要
  • 情報収集を積極的に行い、人一倍選考対策をすることが重要

GMARCHの就活生が大手企業を目指すのはいばらの道とも言えます。人によっては上手くいかないことも多いのではないでしょうか。それでも大手企業に内定できれば、大手企業ならではの様々な恩恵を享受できると思います。

また就活体験談の部分でも少し触れましたが「人一倍の努力が必要!」と言って無理なスケジュールを実行すると、かえって筆者のように体調を崩してしまうと思います。努力も重要ですが、適度に休憩することも重要です。

末筆ながら、本記事を参考にし、1人でも多くの就活生が自分の望む企業に内定できることを願っています。

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文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方" 文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方" 「やべー、授業出てないしテスト勉強も全然してねー。」「〇〇の授業とってる人いますか?」「これまでのノート写させてくれない?」こんにちは、18卒就活生です。恐らくほとんどの大学で前期の試験が修了し、夏休みに突入した時期かと思います。何より試験の方お疲れさまでした。夏選考やインターン選考に臨んでいる18卒・19卒の方も、就職活動を一休みで長期休暇を謳歌している方が多い時期かもしれません。さて、一年で最も大学の学業に向き合うことが多いとも言える試験期間を乗り越えた皆さん、この時期一度はこのような疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。「大学で学んでいる内容って何の役に立つの?」年度当初もしくは入学当初は、いわゆる"意識高い"考えで大学でしっかり学ぼうとしようとしたものの、徐々に授業に行くのが面倒になり、「4月病」「5月病」といった言葉が生み出されているのだと思います。こうして意識の下がった学生がテスト前に発する言葉が冒頭で挙げたような"意識低い"言葉の数々であり、もはやこれが一般的な大学生のあり方と考えられている、という風潮すら感じられます。この大学で学ぶ意味に関連して、先月以下のような記事がSNSで取り上げられました。参考:文学部って何の役に立つの?阪大学部長の式辞が話題に思いを聞くこちらは、先日話題に挙がった大阪大学文学部長の卒業セレモニーでの言葉がまとめられた記事です。式自体は2017年3月に開催されたものですが、最近になってTwitterを始めとしたSNSで拡散されたこともあり、皆さんの中でも読んだことがあるという方は多いかもしれません。一時はTwitterのトレンドに上がるほど拡散された本件ですが、これだけの注目が集まったことは、この件について考えさせられた人が多かった証ではないかとう見方もできると思います。この方が述べている「人文学への風当たりが一段と厳しさを増した時期」という言葉の意味について、事の発端の一つに2015年6月に文部科学省が発表した以下の通知があると考えています。教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等を踏まえた組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする。参考:国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて文部科学省としては、「国立大学における文系学部を廃止すべき」という意図を持って書いた言葉では無かったようですが、マスコミの伝達の仕方やそもそもこの文章の書き方が完全に適切とは言えなかったこともあり、「大学から文系学部が無くなるのではないか」という形で人々の間で情報が錯綜したことは就活生の皆さんにとっても関心のある話であったと思います。この件が大きく話題に挙がった要因として、それだけ特に文系学部に通う学生の中に「大学で学んでいる内容は何の役に立つのか?」という思いが少なからずあるのだと考えています。学校教育法では「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定義づけられた"大学"において、学業にモチベーションを感じられないことは問題なのかもしれません。とは言っても、例えば応用化学専攻の学生が化学メーカーの開発職で自身の大学で学んだ内容をダイレクトに活かせるといったことはあるでしょうが、法学部に入ったから弁護士になる・商学部に入ったから会計士になるといった形で文系学生が直接専攻内容を役立てるという可能性はかなり低いというのが実情でしょう。私自身も文系学生の一人なのですが、大学時代学業にモチベーションを感じられる機会はほとんど無く、「授業への出席=単位を獲得するための手段」「ゼミへの入会=学業について就活で話すことがなくなるのを避けるため(ネタ作り)」程度に一応留年は嫌だから真面目にこなしていたという感じの学生でした。しかし、実際に就職活動をしていくと、「学業に関する質問」は程度こそあれほとんどの企業で一度は聞かれた点については個人的に印象に残りました。学業を重視する企業としては以下にあるようにキヤノンが特に有名でしょう。キヤノンは、学生の本分である学業に力を入れて取り組んでいる人を評価したいと考えています。あなたが力を入れている学問領域は何ですか。具体的な取り組みとあわせて説明してください。参考:【内定】エントリーシートこちらとしても専攻内容を説明する程度なら一応準備はしておくのですが、「なぜそのゼミに入ったのか」「印象に残った科目について説明して」など想像していたよりもそのパターンは多く、正直そこまで真面目に取り組んでいなかった自分としては回答に困ったことも度々ありました。「なぜ企業は将来役にも立たない学業について尋ねるのか」「自身の学んだ内容をどう伝えるのが正解なのか」など、文系学生にとって学業に関する質問を難しく感じてしまうのは珍しいことではないでしょう。以上を踏まえ、今回は就職活動の場において文理問わず避けては通れない「学業」というキーワードについて、unistyleの過去記事や筆者自身の就活体験を踏まえて考察していきたいと思います。こちらでいくつか挙げている例に関しては、ご自身の大学や専攻内容に照らし合わせながら思考を深めていただければと思います。それではまず就職活動において学業がどのような尋ねられ方をされているかについて考えていきましょう。就職活動における学業の位置づけこちらは一般に、文理によって異なります。先述の通り、理系職の場合は専攻内容がダイレクトに仕事内容に活かせることが多く、学業で功績を残した人=自社の利益に貢献できる人材という見方がなされるほど、ES・面接共に自身の専攻内容について深く尋ねられることになります。また、文系学生と比較して学生生活における学業のウエイトが高いことが一般のため、仮に直接専攻と関係がない企業を受ける場合でも、「なぜあえて専攻と関係がないウチを志望しているのか」という形で深掘りがなされることがあります。一方、文系学生の場合は全く尋ねられないケースは少ないものの、ES・面接のメインのテーマとして挙がることはほとんどありません。以下の三菱電機の記事のような形式が一般的なウエイトの置かれ方と言えるでしょう。こちらは事務系・技術系で問われる質が大きく異なるようです。技術職の場合は研究内容と三菱電機の事業の関連性といった内容をかなり突っ込まれることもあるようです。事務系の場合は問われる機会はあまりないですので、自身が大学で学んだことについてわかりやすく説明できるようにしておくといったの最低限の準備をしておけば十分だと思われます。参考:三菱電機の面接過去問リスト23選これについては、「文系の学問は直接仕事に活かされる機会が少ないから」という学術的な理由ももちろんありますが、他にもいくつか要因があると考えています。一つ目は「学業」と「仕事」の性質の違いについてです。以下の記事にもあるように、「学業」は主にインプットとしての性質が強い一方、ビジネスとは典型的なアウトプットの取り組みであることは理解しておく必要があるでしょう。そのため、仮に学業成績といったインプットの能力をアピールしたとしても、企業が求める人材の究極形である「企業の利益に貢献できる人材」であることを示すには至らず、的外れな自己PRで採用に繋がらないのが一つ目の要因だと考えられます。二つ目はアピール項目の不適切性です。学業成績については確かにコツコツと真面目に努力することができることを伝える手段としては機能しうるでしょうが、「就活生が伝えがちな自己PRで伝えてはいけない三つの強み」にもあるように、そもそも「努力ができる」という強みは学歴や取得資格という履歴書の段階で判断できるものであり、それをわざわざESや面接でアピールするのは的確とは言えないでしょう。三つ目は集団性の欠如です。仕事においては確かに個人としての行動も大事ではありますが、結局は大小こそあれ組織として動いていくことになることから、「集団の中でどのような貢献の仕方ができるか」を企業としては知りたいと考えています。一方、学業での取り組みを尋ねようとした場合、どうしても個人としての取り組みについてを述べるにとどまってしまうことが多い印象があります。実際、「ゼミ・学業・その他資格試験などへの取り組みに基づいた学生時代頑張ったこと」で有名企業内定者の回答を参照しても、多くの学生が個人としての努力に+αのチームへの貢献の仕方を述べており、単なる努力自慢の内容になることを避けていることからもこの理由が伺われるでしょう。以上のような背景から、特に文系の新卒採用活動における学業の位置づけは「多くの企業で尋ねられるが、メインの話題として上がることはほとんどない」とまとめることができるでしょう。参考;大学の勉強ばかりしても評価されない理由それでもなぜ企業は学業について尋ねるのか?ここまでは、「文系の新卒採用活動で学業がメインテーマとしてあがりにくい理由」について考えていきましたが、では一方でなぜ企業は多くの場合仕事で直接活かされない文系の学業を多少なりとも尋ねてくるのでしょうか。これにもいくつかの理由があると考えています。一つ目は、経団連の指針についてです。こちらは直接企業の意図からは外れるかもしれませんが、近年の経団連の新卒スケジュール変更理由の一つとして、(実際その役割を果たしているかは別として)学生の学業への影響が挙げられています。スケジュールに限らず、経団連は以下にあるように学業優先の姿勢を所属企業に対して求めています。成績表を事前に提出させそれに基づいた質問をしていくいわゆる「リシュ面」という形式もこの影響が少なからずあると考えられています。選考活動は、広報活動と異なり、学生が自主的に参加不参加を決定することができるものではないため、今般の開始時期の変更に伴い、学事日程に一層配慮していくことが求められる。具体的には、面接や試験の実施に際し、対象となる学生から申し出があるケースも想定されるため、事前連絡についても余裕をもって行うほか、当該学生の事情を十分勘案しながら、例えば授業やゼミ、実験、教育実習などの時間と重ならないような設定とすることや、土日・祝日、夕方以降の時間帯の活用なども含めた工夫を行うことが考えられる。また、大学等の履修履歴(成績証明書等)について一層の活用を検討することが望ましい。参考:「採用選考に関する指針」の手引き二つ目は、地頭の良さを見るためです。以下の記事にもあるように、学業への取り組みについて尋ねる質問は、自身の専攻内容をその分野に全くの無知である採用側に対してわかりやすく伝えることができるかを通して地頭の良さを見ているという意図があると考えられます。例えば日系人気企業であるキリンでは「卒論内容を小学生にもわかるように説明して」という形で尋ねられたことがあるようです。こちらが精通している専門事項について相手方に理解させる力というのは、日々のコミュニケーションが前提となるビジネスの場においても求められるスキルと言えるのではないでしょうか。参考:「学業への取り組みについて教えてください」という設問に対する内定者の回答事例集参考:キリンの面接過去問リスト27選三つ目は、今いる環境での姿勢を知るためです。確かに履歴書の「学歴」の項目でどれだけ勉強ができるかスクリーニングの判断材料にはなるでしょうが、学歴は高校までの学習の成果に過ぎません。大学受験から大卒の就職活動時期には3年程度のブランクがあることから、その間の学業での取り組みについて尋ねたいと思うのは自然な考えではないでしょうか。大学受検への「合格」を目標とし、入学後あまりに学業に疎かになってしまっているようでは、就職活動でも「内定」をゴールと考え肝心の入社後にモチベーション高く働いてくれないのではと採用側からしても疑わしく感じてしまうかもしれません。もちろん「就職活動とは何か」の記事にあるように、就職活動=職に就くための活動であるためこの姿勢自体は間違ってはいないのですが、採用側から見れば自分が属する環境で高いパフォーマンスを発揮できるかどうかは重要な見極めポイントと言えるでしょう。以下の記事にあるような「今の大学は第一志望の大学ですか?」という質問も、本意/不本意関わらず属することになったコミュニティーで成果を上げられているかを尋ねようという意図を考えると、この3つ目の要因と関連していると考えられるでしょう。参考:「スクリーニング基準」と「採用基準」の違い参考:「現在通っている大学は第一志望で入学した大学か?」という質問の意図以上の要因から、企業が文系学生に対して学業について尋ねるのにも一定の意図があるということが読み取られると思います。すなわち、学業について「将来どうせ役にたたないから意味ない」という姿勢で完全に切り捨ててしまうと就職活動の場ではやや苦しいと言うことができるでしょう。学業の就活での"活かし方”の考えを変えてみるさて、ここまで見ていても就職活動での学業の活かし方はまだ理解されていないかと思います。これについては”活かす”という言葉についての解釈によるものだと考えています。一般には、「大学で学んだ内容が仕事上の実務で直接的に活用される」ことが「活かされる」が表す意味とみなされているように感じています。しかし先述の通り、この意味での活かされ方はほとんどの文系学生にとって実現されません。ここでは学んだことの活かし方の考えを変えてみましょう。◎ツールとして活かす(例:プロダクトポートフォリオ)元々はBCGが生み出した分析手法である一方で、今では経営学やマーケティングの基本用語として知られているプロダクトポートフォリオ。経営・商学系統の学生ならば一度は学んだことがあると思います。企業の製品分析や意思決定プロセスに関わるツールではありますが、これを就職活動に当てはめてみましょう。参考:マーケティング用語集プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント「自分にはどんな仕事が向いているのか」の記事では複数業界に興味を持つうえでクライアント×商材の二軸でポートフォリオを組みましたが、他にもエントリーの段階で企業のレベル×志望度でポートフォリオを組むという使い方も考えられます。「受けたいところから受ける」のはエントリー戦略の基本の一つではありますが、例えば「5大商社しか受けない」といった姿勢は無内定のリスクを高める賢明な判断とは言えず、ポートフォリオを活用してエントリーする企業を整理しておくことは有効な手段であると考えています。そもそも一般的なポートフォリオの使われ方である金融の分野においては、リスクの分散化・投資リスクの軽減という意味で用いられることからこの点と親和性が高いと言えるでしょう。また、人事の側からしても採用基準を設けるうえでポートフォリオを活用している企業は一定数存在していると考えています。例えば「体育会の社風」と言われている企業であっても全員が全員体育会気質ということはほぼなく、ある程度多様性がある採用戦略を取っていることが特に日系企業の場合は一般です。金融業界が理系の人材を一定数採用していたり、リクルートの営業タイプ/企画タイプの方針はその典型と言えるかもしれません。東京海上日動・メガバンク社員が語る「金融業界が理系人材を欲しがる理由参考:営業タイプor企画タイプ!?リクルートの採用方針に見る企業が求める人材の変遷他にも、「弊社は今後市場・製品の2軸で既存/製品新規のそれぞれ計4領域のどこに注力すべきか」というテーマでGDが課されたことがあったのですが、このとき私は大学で学んだアンゾフの成長マトリックスを用いて議論を展開し高く評価されたことがありました。このように、学業は実務上活かす機会はほとんどない一方で、使い方によっては就職活動を進めるうえで有効なツールになることは認識しておくべきでしょう。◎説得力・再現性を高める形で活かす(例:”考え抜く”)こちらについては以下の記事を一読していただければと思います。参考:ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチこの記事では「志望動機の説得力・自己PRの再現性を高めるうえでは経験・エピソードが必要だ」ということが複数述べられています。学業についても学生時代の経験である以上これの例外ではなく、説得力・再現性を高めるうえで活用すべきものであると考えています。例えば冒頭で示した阪大学部長は人文学が「直面した問題を『考え抜くきっかけ』となる」と述べていますが、これを「「考え抜くこと」で総合商社を勝ち取った普通の学生体験記ー思考の抽出化で道を切り開くー」の学生が用いたらどうでしょうか?コーヒーチェーン店のアルバイト経験からだけでなく、人文学で学んだ内容が思考の抽象化に結びついたと述べることで、多くの他の学生が用いないアプローチから格段に説得力を高められていると言えるのではないでしょうか。以上のように、学業を”活かす”とは何も実務上で直接的に活用されることだけを表すものではなく、ツールとしての活用・エピソードとしての活用という活かし方があるとまとめることができます。学業と就職活動の繋がりについて考えを深める意義これまでの内容で、学業が就職活動で多少なりとも活かされるものであるということは理解していただけたかと思います。では、両者を結びつけて就職活動を進めていくことにはどのような利点があるのでしょうか。筆者は先述した学業を就職活動で活かすということだけでなく、逆にそれが普段の学業にも活かされるという双方向の働きかけができるのではと考えています。理由1:単純に学業に関する設問に答えやすくなる企業が学業に関する質問を尋ねる理由の一つとして、専攻内容をわかりやすく説明できるかを通して地頭の良さを見ているということを先ほど述べました。自分で考えて学業の就職活動での活用法を生み出すということは、それだけ自分の中で噛み砕いた解釈ができていることが前提となります。それができていれば、あとは実際に他の人に伝えるというアウトプットの対策をするだけで選考の場でのわかりやすい説明に繋げることができます。ただ単に専攻内容の説明用として文章を準備しておくよりも、それをうまく活用できている状態にある方がそれを「自分のもの」として身になっており、よりレベルの高い段階にあると言うことができます。このレベルを高めることで、準備した文章を述べるその先にある深掘りへの対応力も同時に高まるのではと考えています。理由2:大学の勉強(ゼミなど)にも役立つこちらは逆に就職活動での活用が普段の学習に役立つという考え方です。「わかりやすく説明する」というのは何もESや面接の場での手段ではなく、普段の学習を進めていくうえでも重要でしょう。例えば普段のゼミ(ゼミ内)やインゼミ(ゼミ外)での発表の際にも、学術的な内容を聞き手に理解できるような説明をしていくことは重要なスキルだと思います。また、「人に理解してもらうようにする」というのは自分の中でそれ以上の理解があることが前提であることから、その学問における自分の中での理解を深める良いきっかけになるとも言うことができるでしょう。理由3:思考の一貫性をアピールできる個人的には、これが一番の利点ではないかと考えています。就職活動におけるエピソードとは何も大学時代の経験だけではなく、「自分の生い立ちを語ることで自己PRに説得力を持たせる方法」の記事にもあるように幼少期からの経験が全て該当します。多くの学生がエピソードとして用いるサークル・ゼミ・アルバイトといった経験の多くは大学時代に限定されたものである一方、学業は程度の差こそあれ小学校から大学まで学生生活と切っても切り離せない関係であったことから、幼少期からの一貫性を示すアプローチとして有効であると考えています。例えば私は大学で専攻していた統計学を「集計したデータの意味を探る学問」だと簡潔に説明したうえで、「なぜこのような相関が生じるのか」「なぜこの変数が重要な意味を持つのか」といった「なぜ」の追究が学問上の特性として重要であるという解釈を述べていました。一方自分は幼少期から両親を困らせてしまうぐらい「なんでー?なんでー?」と目の前の事象の背景を追究する人間であり、その姿勢は大学生になった今でも一貫して持っていることを示していました。例えば小学校から大学まで続けているスポーツの練習においても、「走る」という単純な動作において、「この練習にどのような意味があるのか」「なぜこの時期にこの練習をするのが効果的と言えるのか」といった「なぜ」を追求しており、この姿勢が大学での専攻内容や今の自分の価値観に結びついていると一気通貫の形で示しました。そしてこの姿勢は御社でも〜〜という形で活かされると考えており...と、志望動機や自己PRを補完するうえで学業をうまく活用し高く評価されていたように感じています。また、経営・商系統の分野では(少なくとも私の大学では)マーケティングや経営学が花形とされる中で、地味で人気が低いとも言える統計学を選択したことが、そういった他者からの評価に流されることなく自分がやりたいと考えたことを追求できる根拠の一つとして挙げていました。この姿勢を、特にリーディングカンパニーでない志望度低めの企業の同業比較に繋げ、知名度や就職難易度といったミーハーな基準から企業を選んでいるのではないというアピールから内定の確保へ結びつけました。このように、学業とは専攻内容を説明できるよう準備・暗記しておかなければというネガティブなものではなく、その使い方によっては説得力や再現性を高める良い手法になるとまとめることができるのではないでしょうか。また、学業と並行して先ほどの「ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチ」の記事のように日常生活から補完していくアプローチも活用していくとより効果的と考えられるでしょう。確かにこじつけかもしれないが、こじつけは大切だこのような内容を書いていくと、「学業で述べたことなんてそれが実際に企業で役立つかはわからないし、そんなのただのこじつけだ」という意見が出てくるかもしれません。私自身正直この意見は正しく、自らが取ったアプローチをこじつけと言っても間違っていないと考えています。しかし、就職活動における理由付けは学業に限ることなくほとんどこじつけに過ぎないということは認識しておくべきでしょう。例えばテニスサークルで周囲を巻き込んだ提案をしてリーダーシップを発揮したとしても、それが実際のビジネスの場で役に立つかどうかは採用側も学生本人ですらもわかりません。でもそれで評価を得ていくのが就職活動なのです。先ほどの「「考え抜くこと」で総合商社を勝ち取った普通の学生体験記ー思考の抽出化で道を切り開くー」の学生が述べていた「一般的な体験から、考えや概念を抽出して、他に応用する」ことを意味する「思考の抽象化」も言ってしまえば「こじつけ力」であり、その水準の高さから総合商社から内定を得た良い例であると考えています。そしてこのこじつけ力は、それが評価される以上、就職活動に限らずビジネスの場でも応用が効くものでは、と推測できるのではないでしょうか。最後に大学受験までは、「勉学に励む=志望大学への合格のため」という形で努力がダイレクトに重要な成果に繋がったことでしょう。一方、大学生活では真面目に勉強するのはナンセンスであり、サークルや飲み会で遊び呆けていた方が就職活動でも有利になるというような風潮があるように感じています。近代の著名な心理学者アドラーは以下のような言葉を残しました。「何が与えられたかではない、それをどう使うかだ」どんなことでも、「意味ない」として片付けてしまえばそれまでであり、アドラーのようにそれを「どう活かすか」という点について焦点をおき思考を深めていくことも大切なのではと考えています。「学業」は学生の本分とも言われます。その「学業」について、本記事を通して皆さんの捉え方や就職活動における活かし方について思考を深めるきっかけとなれば幸いです。photobyWorldLiteratureToday 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unistyle監修者 田邉健さん unistyle監修者 田邉健さん このページではunistyle記事の監修者のプロフィールをお一人ずつ掲載しております。unistyleの記事は、人事採用やキャリアコンサルティングなど、就活関連の幅広い経験を持つ方々に監修をしていただいております。監修記事や監修者からのメッセージを、ぜひ就職活動の参考にしてみてください。田邉健さん・名前:田邉健さん・資格:国家資格キャリアコンサルタント・SNS/HP:└instagram:https://www.instagram.com/nabeken_career/└X:https://x.com/nabeken_career└Linkedin:https://www.linkedin.com/in/ken376857/└HP:なべけんブログよちきゃり・プロフィール新卒でスタッフサービスへ入社。コーディネーター・無期雇用派遣担当として1,231名の雇用創出、リクルーターとして大学生21名以上の就活サポート。国家資格キャリアコンサルタント有資格者でキャリア支援実績112名。また、システムエンジニアとしてプロジェクトマネージャーを担当。現在は、フリーランスとして独立してキャリアコンサルタントやWebマーケターとして活動。・就活生のみなさんへ一言限られた期間で志望企業を見つけ、内定がもらえるのか不安になるのではないでしょうか。たしかに、まだ就業経験のない学生が、ゼロから働くイメージを持って納得感を持って就職先を決めるのは簡単ではありません。しかし、あなたが納得感を持って就活を終えられるように、累計で1,231名以上の雇用創出をした経験から就活アドバイスをいたします。10年後に後悔しないキャリア選択の一助になれたら幸いでございます。田邉健さんが監修した記事一覧他のunistyle監修者は以下から確認できます。 1,085 views
「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行 「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行 現役コンサルタントが、コンサル業界についてぶっちゃけます今回から全4回にわたって、日系コンサルティングファームである株式会社コーポレイトディレクション(CDI)の現役コンサルタントの方からご寄稿をいただきます。学生が持ってしまいがちなコンサルティング業界のイメージを丁寧にぶった切ってくれていますので、クールでスマートな「コンサルタント」という響きに憧れている方などには特に読んでいただきたいと思います。◆CDIのホームページはこちら学生のみなさんにとって、戦略コンサルタントとはどのような仕事に見えるでしょうか?フレームワークを使いこなす頭脳集団でしょうか?働く時間は長いけれど、やりがいもお給料も高い仕事でしょうか?守秘義務が厳しい業界なので情報がなかなか出てこないのは当然とはいえ、良いことも悪いことも言われ、しかもひとつひとつが抽象的なので、結局のところどういう仕事なのかよくわからない、という印象の方が多いのではないかと感じています。本連載では、わかりにくい業界だからこそ、外側から見た「イメージ」(良い物も悪い物も)を払拭した現役コンサルタントから見える姿を、多少なりともお伝えできればと思っています。最初に少しだけ自己紹介をしますと、私はコーポレイトディレクション(CDI)の佐藤沙弥と申します。2011年に京都大学経済学部を卒業し、新卒で入社しています。経営戦略を学んでいたことで戦略コンサルに興味を持つきっかけにはなったものの、当時は勉強よりもサークル活動に打ち込んでいましたし、就活生としてもいわゆる「意識が高い」タイプではありませんでした。今回の連載は学生の方向けではありますが、私自身は就活生当時にこういった内容に思い至ることなど全くありませんでした(笑)。ですが、「コンサルって結局のところ何が一番の価値なのだろう」「コンサルに限らず、仕事や会社ってどう選べばいいのだろう」といった、根本的な疑問は持っていたように記憶しています。こういった疑問にお答えできるように、「自分が学生のときにこんなことを言ってくれる人がいたらよかったな」、という思いで、書かせていただきたいと思っています。「解答例が模範解答である」という誤解さて、第一回のテーマは、コンサルで特徴的な選考のひとつであるグループディスカッション(以下、GD)についてです。コンサルのGDを受けられたことのある方の中には、何を評価しているのか/何が理由で受かったのか・落ちたのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。戦略コンサルの他社さんが同じことを考えているかはわかりませんが、少なくともCDIはGDを通してどういう人を採用したいと思っているかについて、お伝えしたいと思います。最近では、本やネットでGDの問題や解答例が広く出回るようになってきていますし、学生さん同士の練習会なども開催されています。しかし残念ながら、現役コンサルタントの目から見ると、見当はずれな議論の道筋が示されていることも多い印象です。一例として、食品などの身近な商品について、「売上を2倍にするには」といったお題でフェルミ推定(注1)のやり方やフレームワークを当てはめた議論の進め方の解説がよく出回っていると思いますが、これは現役コンサルタントからすると非常に不思議な状況です。なぜなら、これではコンサルタントが求めるディスカッション力を測るには不充分だからです。まずフェルミ推定ですが、コンサルタントとしては当然必要な能力です。しかし、これはディスカッションの前提として定量感を把握する力であり、ディスカッション力そのものではありません。個々人がぱっとできれば良いだけのことです。ディスカッション能力に付随してフェルミ推定の能力を見るという話ならわかりますが、フェルミ推定ができること自体はディスカッションの前提にすぎません。また、フレームワークもそれ自身が悪いということでは全くありませんが、学生さんで使いこなせることははっきり言って稀です。切り分けて整理して終わりになってしまうことが多い。整理することは起点に過ぎず、そこから先のディスカッションは全く別の能力です。GDの面接をしていて学生さんがSWOT(注2)やファイブフォース(注3)などと言い出したら、それ自体が悪いことでは全くありませんが、結果的に極めて微妙な結果に終わることが多いので、私達も身構えてしまいます。フレームワークは使いどころがわかって初めて効果が出る、あくまで道具のひとつです。私達がフレームワークを使うときは、漏れている要素が無いかのチェックや、クライアントにプレゼンテーションするときにわかりやすい形で見せるときの表現手法として使うことがあります。しかし、ディスカッションの起点として機械的にフレームワークを使うことはしません。そもそも「売上2倍」系のお題自体が「いけていない」かもしれない少し話は逸れますが、上述のような「食品の売上2倍にしましょう問題」においてよくある解答例として、SWOT系のフレームワークで自社の強みを定義した上で、その強みを訴求しやすい顧客セグメントを特定していくというものがあります。顧客のセグメンテーションの方法は、年齢×性別といったものが多いでしょう。しかし、このように顧客のセグメンテーションありきでそれぞれの顧客層に対する個別戦略を考えましょう、という流れでは、顧客セグメンテーション以前の話が漏れてしまうという大きな欠陥が出てきてしまいます。例えば、広告費を集中投下しましょうとか、小売店にたくさん置いてもらうための営業を強化しましょうとか、中学生でも思いつきそうなことが出てこない(ちなみに、セグメントの特定がターゲティングの話、ここで挙げたのはマーケティングの話です)。さらに、こういった打ち手が出てきた後の評価は、当然コストと効果の見合いで行わなければなりませんが、「売上2倍」が命題である限り、コストの議論はしなくて良いことになってしまいます。ここまで考えると、お題自体がいけていないという話になってきます。解決までの道筋が確立されている課題は存在しない話を戻すと、こういった「お題」設定そのもの、そして出回っている解答例の背後には、「確立されたメソッドを勉強しそれを適用して話し合いを進めることがディスカッション力である」、という大きな誤解があるように思います。少なくともCDIが見たいと思っているのは、本で勉強して何とかなる力というよりも、問題を前にしてその場で考え議論する力です(コンサルタントにとってこの能力がいかに大切かについては、今後の連載で詳しく触れたいと思います)。その場で考え議論するための力というのは、表面的なメソッドではなく、もっと根源的な素養です。このような思想に照らし合わせると、「お題」も、一見すると考える取っ掛かりが見つけにくいものや、ノウハウ本で見たことが無いようなものを出す方が理にかなっているということになります。ここだけの話でぶっちゃけてしまうと、CDIでは単純な「売上2倍」系を出すことはありません。ネット上で「ここだけの話」と言うことの意味は無いですが(笑)。それでは実際に何をどう評価しているのか、次回はより具体的なお話をしていきたいと思います。シリーズ一覧▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎【筆者紹介】佐藤沙弥(さとうさや)京都大学経済学部卒業後、株式会社コーポレイトディレクション(CDI)に入社。IT事業会社の新規事業開発支援、食品会社のマーケティング戦略立案、サービス事業会社の店舗網再構築のアドバイザリーなど、消費者向けサービス提供会社のプロジェクトを中心に経験。CDIの新卒採用活動にも携わる。◆CDIのホームページはこちら(注1)フェルミ推定:実際に調査するのが難しいような数量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算すること。例:「日本国内にあるサッカーボールの個数は?」など(注2)SWOT:ビジネスなどの意思決定において、外部環境や内部環境を強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つのカテゴリーで要因分析し、事業環境変化に対応した経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法の一つ。(注3)ファイブフォース:業界の収益性を決定する5つの競争要因から、業界の構造分析を行う手法。「供給企業の交渉力」「買い手の交渉力」「競争企業間の敵対関係」という3つの内的要因と、「新規参入業者の脅威」「代替品の脅威」の2つの外的要因、計5つの要因から業界全体の魅力度を測る。 57,880 views
入社二年目社員が語る全国紙新聞社社員の本音 入社二年目社員が語る全国紙新聞社社員の本音 皆さん、初めまして。某全国紙の2年目の記者をしています、Aと申します。今回は、新聞社の実情を知って頂き、就活の参考にして頂ければ幸いです。どうしても就職活動の最初の時期は、「かっこいい」や「楽しそう」など表面的なことに目が行きがちです。僕自身もそうでした。是非就活される際は、イメージにとらわれず、その仕事の「本質」まで見抜き、10年後のイメージをふくらませ、仕事を選んで下さい。会社で何がしたいか、会社で自分は何ができるか、会社を通して、社会にどう貢献できるかなど、会社を「道具」としてイメージするとちょっと分かりやすいかもしれません。では、乱筆ながら、新聞記者の仕事を紹介させて頂きます。業務内容「記者=文書を書く人。特に新聞・雑誌などの記事を書き、または編集する人。」と、広辞苑を引くと出てきます。基本その通りです。皆さんの思い描いているものと変わりません。人に話を聞き、原稿に載せる。これが仕事です。原稿は、短いものだと、200文字。長いものだと、800字ほどです。これを1日2〜3本取材し、原稿にします。ただ、分野によって、書く内容、量、取材をする相手は変わってきます。少し分野の紹介をすると、首相などに取材する政治部、スポーツ選手などに取材する運動部、海外の取材をする国際部、企業などの経済部など分野は複数にわたります。僕は現在「社会部」に所属しています。新聞の1番裏のページですね。事件事故、災害、街のちょっとした話、人物紹介、スポーツなど、幅広く取り扱います。僕は、政令指定都市の警察担当をやっております。では、警察担当の話を少し紹介させて頂きます。警察担当とは?警察担当は、警察が発表する情報や事件事故を紙面に載せることが仕事です。その情報が、他社(朝日、毎日、NHK、他民放など)にのってなかったら「特ダネ」になります。警察の組織は、公務員ですから、内部情報を外に漏らしたら、解雇なり、何らかの処罰がでます。周囲に知られることなく、取材し、紙面に載せるか。これが仕事の大半です。普段の日常は、警察署の施策もの(分かりやすくいうと、有名人の1日警察署長の取材などです)や、警察署から出る広報文(交通事故の発生、殺人事件の発生など)を取材し、原稿にします。皆さんが見られているニュースの事故や事件は警察の発表で、僕らマスコミが取材し、原稿を作っています。普段警察という組織がマスコミの対応をしてくれるのは、刑事1課次席、あるいは、●●署の副署長などのおよそ50歳以上の方です。広報文や施策モノの取材も同じです。ただ、次席、副署長は、マスコミ対応として、各社平等に扱います。平等に話してくれる人だけに取材しても、「特ダネ」は書けませんから、他の警察官の取材に行きます。たとえば、刑事管理官など。本来であれば、マスコミと接してはダメです。他社と違う取材相手と信頼関係を築くことが大事になります。関係を築くためにすることが、よく言われる「夜討ち朝駆け」です。自宅に行ったり、帰り道を一緒に帰ったり、相手の趣味を一緒にしたりするなどです。昼間警察署で接することはできないためです。周囲に話していることが分かったら、その人の人生を狂わすことになりますから。その人に家族などがいたらなおさらです。そう簡単にはいきません。帰りを待つため、真冬に5時間外で待つなんてことはざらにありました。僕は、途中でトイレにいくと自宅に帰られ、接触できない可能性があるので、1日なるべく水を飲まないようにしていました。特ダネとは?記者の評価になる「特ダネ」を簡単ではありますが、少し紹介します。以下、ある全国紙の9月の記事です。(少し変えています東京都八王子市で2010年11月、ホストクラブ経営、土田正道さん(当時43歳)が失踪した事件で、警視庁は18日、土田さんの遺体を傷つけて遺棄した疑いが強まったとして、共同経営者ら男女5人を死体損壊と死体遺棄の両容疑で逮捕する方針を固めことが捜査関係者への取材で分かった。方針を固めたなんて、警視庁は発表しません。そのため、取材出来ていない社は紙面にせることはできません。その後も、各社競争は続きます。「遺体は薬品で溶かされたことが分かった」、「遺体を溶かし、下水で流したことが分かった」など、新聞、通信社、テレビ局と続報を流し続けます。続報は、公の発表では、分かりませんから、各社独自で取材し、流していることになります。このように、マスコミ同士日々競争が行われています。朝、自分が知らないことが他社に載っていることがあると、朝早くに会社から電話がなり、すぐに、その情報の裏を取り、原稿にします。これを「追っかけ」と言います。僕も何度か、電話がなり、追っかけをし、原稿にしました。すごく怒られたことを覚えています。では次に、1日の流れを紹介します。普段の生活基本は、朝9時から、夜10時くらいが拘束時間です。夜8時に翌日の朝刊の新聞の刷りが出来ます。日々仕事内容は異なります。基本は、取材し、原稿にすることがほとんどです。取材し、その日のうちに、紙面に載ることが普通です。そのため、取材し、すぐ原稿にする速さが求められます。取材は、上司から指示があったものや自分でしたいと思ったものなど様々です。大半は自分が興味あることの取材が多いような気がします。以下は、一年間を振り返って、1番しんどかった1日のスケジュールです。午前3時、火事が発生、寝ているところに会社から電話が鳴り、現場にタクシーで直行。現場に着くと、一軒家が燃えているため、カメラを撮り、周囲に聞き込み。高齢夫婦が、住んでいるが、連絡が取れないということが分かりました。朝になると、住宅から、2人の遺体が見つかったと消防署への取材で分かりました。火事で、亡くなられる人がいると、新聞に必要なのが、「がん首」と言われる、顔写真です。近所の人に写真を持ってないですか。と聞き回ります。これが辛いです。怒られるのは当たり前。殴られそうになることもありました。それでも、頭を下げながら、写真を探しました。その後は、警察署に移動、副署長に取材し、原稿を作り、出稿。夕刊に載せました。(夕刊の締め切りは、午後2時前くらいです。)火事の取材が終わると、昼食を取り、トライアスロンの国際大会に出場する高校生の取材。2時間ほど取材し、会社で原稿にし、出稿。夕方から警察官の帰りを待って、気になる事件の取材。終わったのが、7時半くらいでした。その日は泊まりだったので、会社に再度戻り、朝刊の校閲(記事が間違ってないか、ネットで検索をかけるなど、チェックします)が終わり、2時にベッドに入りました。(うちの社の泊まりは週に一度。事件の警戒、記事の校閲のためです。仮眠程度しかできません)とちょっとハードかもしれません。土日も新聞はありますので、休みが平日になったり、なかったりします。事件や事故が起こると、対応しないといけないので、決まったスケジュールというのはなかなかありません。何かがあると、家にいるときも、遊んでいるときも電話がなり、現場にいかなければなりませんでした。また、休みの日に自分の原稿が使われると、原稿の確認のため会社に行くこともありました。ディズニーランドで、パレードの中、パソコンを開いて原稿の確認をしたこともありました。(これは稀かも知れませんが。笑新聞社の良いところ「名刺一枚で誰とでも会えること」、「歴史の第一人者であること」と入社時、会社から説明を受けました。また、取材は自分で決めます。好きなことの取材が出来ます。もちろんしなければならないこともたくさんあります。警察担当と言っても、警察以外も取材ができます。僕は、スポーツや、福祉の話しが好きなので、日々その分野に時間を割いて取材しております。練習を見に入ったり、あるいは、リハビリを見に入ったりなどです。東京五輪も決まり、パラリンピック、車椅子バスケの出場を目標にしている、地元の高校生を現在取材しています新聞社の悪いところ休み、自分の時間がないところ。給料を時給に換算すると、悲惨です。これに尽きるのではないでしょうか。新聞社の評価良くも、悪くも結果次第です。特ダネ、独材をより多く書くか。数が多いと、評価されます。分かりやすいです。ある人事は、「人間的に薄っぺらでも、新聞社は、特ダネ記者が出世する」と話していました。と言っても、警察、役所などの特ダネだけではなく、人の紹介、街のちょっとした話などで読者の方に共感を得た記事ももちろん評価されます。いかに、警察、役所などの発表以外の原稿を多く出すか、これに尽きると思います。やりがい人に話しを聞き、記事にし、読者の方から、「面白かった」、「記事見たよ」など反響があるとうれしいです。それが1番のやりがいだと思います。以前自分がおいしいと思い紹介した「中華丼」の店に行くと、店長に「今日も新聞見て来たお客がいたよ」と言って頂きました。笑また、今年の8月は、甲子園への取材に参加し、抽選から決勝まで甲子園球場で過ごしました。目の前で見るプレーはもちろん、高校生の野球への思いなどを直接の取材は日々楽しかったです。高校野球の取材内容は、全て自分で決めます。そのため、準備が必要になります。大変でした。宿舎に行ったり、練習終わるのを待ち続けたり。選手だけでなく、監督、コーチ、父母会、マネジャーなどに取材をしていました。試合に負けた後の高校生は、涙が止まらず、なかなかしゃべってくれません。高校生につられ、自分も涙を流し、仕事にならないこともありました。もちろん、上司には怒られました。できる社員とは何か?あくまでも、個人的なできる社員像です。新聞記者で言うと、勉強し続けるということではないでしょうか。当局、取材相手は、1〜10まで教えてくれることはありません。自分が知らないことは質問できず、もちろん先方が話すこともありません。原稿にすることはできません。知識が重要だと思います。自分の知らないことは質問にすることもできません。警察への取材のときは、刑事訴訟法を勉強していきました。たとえば、殺人と傷害致死の差の根拠など、勉強しないと質問できません。取材相手にどれくらい寄り添えるかが大切だと思っています。また、「ニュース価値」をしっかり持っていることも重要だと思います。取材をし、「面白いかも」と思わず、聞き逃すと原稿にならず、終わってしまいます。どの話しが面白いか、聞き逃さない「ニュース価値」は大切だと思います。でもそれはセンスみたいな気もしています。最後に、訂正を出さないことも大事です。間違った内容の記事を載せると、訂正、おわびを翌日の新聞に出さなければなりません。最後に新聞社の仕事はハードと思われていますが、恐らくハードだと思います。その分他の業種では、味わえないやりがいも多い仕事ではないでしょうか。幅広いフィールドがあるので、きっと面白みを感じることができると思います。加えて、自分の思い、興味がある分野を追及できる仕事でもあります。このコラムを読み、多くの方に少しでも、この仕事に興味を持って頂ければ幸いです。最後に、多くの学生さんにとって納得いく就職活動となるよう願っております。photobyGeorgeHodan 99,289 views

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