ゴリゴリ理系化学部→広告代理店へ|理系就活を辞めたワケ【unistyle24卒インターン生就活体験談vol.6】
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最終更新日:2024年03月08日
こんにちは。24卒のインターン生です。
突然ですが、皆さんはスキルや専門性など、これまでの延長線上で就活しなければならないと思ってはいませんか?
もちろん、自分のなかで納得できているならそのままでいいですし、やりたいことから逆算してスキル・専門性を磨いている方は、素晴らしいと思うのでこれからも励んでいただければと思います。
ただ、「何となく違和感はあるけど、これまでやってきたことがもったいない気がする、、」「特にやりたいこともないから、このままの延長線で就活すればいいや、、」そう感じてる方はいませんか?
僕は、理系オブ理系(化学系・応用化学専攻)から、全くの異分野である広告代理店に就職を決めた身として、上記のように感じてる就活生に対し「本当にそれでいいの?」と問いたくて、この記事を書いてみました。
少しでも心あたりのある方は当記事を読んで、一緒に自分の将来について考えていきましょう!
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- 本記事の構成
- 筆者のプロフィール
- 理系に進んだ背景・化学部はこんなことやってます
・学部選びの背景
・実際に大学で学んでどうだったか - 就活時に考えたこと・強烈に違和感を感じたエピソード
・「就社活動」はしたくない
・自分の好きなこと・嫌いなことはなんだろう
・これまでの延長線上で仕事をしないといけないのか - なぜ理系から広告代理店へ文系就職した?
・マーケティングの仕事がしたい
・事業会社vs支援会社 - 最後に
・自分が感じた違和感を大切にしてほしい
・キャリアを考える際におすすめな本
筆者のプロフィール
僕のプロフィールは以下の通りです。
◆性別:男性
◆大学:MARCH
◆アルバイト:長期インターン・カフェ・デリバリー・スーパー
◆志望業界
志望変遷
:メーカー→IT(SaaS)→広告(デジタルマーケティング)
◆性格
好奇心旺盛で興味範囲が広く、色んなものを知りたい欲が強い
単純作業やじっとしていることが幼少期から苦手
◆現在
大学4年生、大手インターネット広告代理店へ入社予定
理系に進んだ背景・化学部はこんなことやってます
まず、そもそもなんで理系に進んだのか、大学で実際にどんな勉強をしていたのかを簡単に紹介します!
学部選びの背景
「理系に進んで将来こんなことがしたい」なんてものはなく、一言でいうと「なんとなく」理系に進みました。
というのも、中学から理科が好きで、成績も他の科目はだいたいオール3だけど、理科だけ5を連発といった感じでした。その中でも特に化学が好きで得意だったので、高校も化学の成績だけやたらと高い。
親に理系へ行くことを勧められ、当時心理学に興味があって文系のほうがいいなと薄々感じてたものの、化学が好きだし、他の理数科目も嫌いじゃないし、理系のほうが潰しが効く。将来のことを大して考えてなかった当時の自分は親の意向に流されるままに、自己決定感のない選択をしました。
実際に大学で学んでどうだったか
では実際にどんな学生生活だったか、各学年ごとのカリキュラムとともに紹介します!
:化学・物理・数学について基礎的な内容で高校の続きを学ぶ感じ、後期から毎週の実験が必修になり3年後期まで続く、ちなみに必修の実験レポートは1つでも出しそびれると一発留年。
2年生
:てんこ盛りの必修授業とテストで前期はフルコマ状態、オンラインじゃなきゃ死んでました。
3年生
:1,2年でちゃんと単位とってた人は少し暇になり、やっと遊べると思いきや就活が始まる。1,2年でちゃんと単位を取れなかった人はちらほら留年します。後期から研究室単位のゼミが始まる。
4年生
:1年間の卒業研究。無機材料(化粧品や半導体の原料)の研究をしていました。なにかと理由をつけてサボったけど週4稼働。夜まで居残りすることはあまりなかったので、これでもホワイトなほう。
ざっくりですが、こんな感じでした!ちなみに、他大の化学・生物系の人の話を聞いていると、これでもまだ楽なほうかと思います笑(卒業研究で週5フルタイムはザラにある)
やってみて、「思ってたのと違う」が一番感じたことでした。まず考え方の部分でいうと具体的には、想像<論理の世界で、考える視点が高校化学と比較して非常にミクロ。扱う化学現象そのものや社会の影響イメージがイマイチピンとこないということです。
高校までは、化学現象を頭で想像しながら、それを数式やデータを用いて考えていく、例えるなら「右脳と左脳を往復しながら考える」ことが好きだし得意だったと、大学で気づきました。
単純に勉強不足では?と言われたらそれまでですが、僕はこれがあと2年も増えると考えると院進しようと思えなかったし、研究職につくのはなおさら無理だと感じました。今振り返ると文系就職をした一番最初のきっかけはここからだと思います。
また忙しさの面でも、僕と同じようになんとなく理系に進んだ人は意外と多くて、文系の友達を見て後悔する学生もちらほらいました。ちなみに男ばっかりなイメージはあるかもしれませんが、化学系は理系の中で女子は多めで、男女半々くらいだったのが不幸中の幸いといったところです笑
就活時に考えたこと・強烈に違和感を感じたエピソード
そんなこんなで理系就職に違和感を感じ始めていた僕が、就活を進める中で考えたことや感じた違和感について以下でお伝えしていきます。
「就社活動」はしたくない
今でも鮮明に覚えている、就活時に強烈に違和感を感じた出来事がありました。
それは、とある企業の説明会におけるキャリアセミナーのパートの冒頭で「新卒就活は結婚活動と同じです」というフレーズを聞いたときでした。オンラインでの説明会でしたが「え、違うでしょ、、」と思わず声に出てしまいました。まるで新卒入社の会社を一生添い遂げるパートナーとして捉えるような考え方。「それって恋愛したことないのに結婚相手決めろって言ってるのと同じじゃない?」と違和感のあまり、説明会を途中退出しました。
この考え方を完全否定するつもりはありませんが、好奇心旺盛で色んな環境に触れてみたい自分にとって、明らかに不適合なものでした。
加えて変化の激しい今の時代、会社がずっと面倒をみてくれるわけもなく、ベテラン社員の退職勧奨も現に行われているという状況です。結果的に定年まで勤め上げることができたとしても1つの会社に依存する状態って精神的にかなり苦しいのではないかと思います。
このような経験もあって、自分が会社に依存しない状態を実現しやすい業界・企業に就職することを、優先度高く設定して就活を進めていくことにしました。
自分の好きなこと・嫌いなことはなんだろう
「会社に依存したくない」これを自分がこれから働く上でのキーワードのひとつとして就活を進めていこうと決心した僕は、「それで、何がやりたいんだっけ」と次なる壁にぶちあたります。
やりたいことなんて明確にありませんでした。きっと多くの就活生もそうなんじゃないかなと思います。僕ももれなくその一人。なのでやりたいことは考えてもわかるものじゃないと思った僕は、今後もおそらく変わらないであろう「好き・嫌いなこと」から考えることにしました。
やりたいことは明確じゃないけど、好き嫌いは明確にある。好きなことが、やりたいことや得意なことに繋がりやすいのではないか、そう考えました。これはある本を読んだのをきっかけに思い至ったのですが、それは最後に紹介します。
好きなことは「こと」とあるように動詞で考えます。「もの(名詞)」ではありません。「好きなもの」はその時その時で変わりやすいものだと思うからです。
そしてもっといえば、好きなことの中でも勝手にやってしまうことが、今後も変わらず好きなことであり、やりたいことや得意なことへ、より繋がっていくのではないかと自分なりに考えました。
これまでの延長線上で仕事をしないといけないのか
ここまでの「会社に依存したくない」価値観や自分の好き嫌いについて考えていった結果、やはり研究職やメーカー(マーケ職は別)にも、あまり就職したいと思っていない自分に気づきました。
でも、まだ迷っていました。
理系なので専門性を活かして就職。が、いわゆる定石です。実際に半分以上が院へいくし、確かに院に行けば6年間専門性を磨いてることになり、食いっぱぐれることはよほどないです。でも安定にそこまで魅力を感じないし、やりたくないことのためにやりたくないことをやるのは、しんどいです。
学部卒でメーカー就職しても院卒ほどではないがある程度は有利です。でも正直就職したいと思っていないし、学部選びのとき以上の後悔(自己決定感のない選択)をしそうだと感じました。
そこで「化学系だからメーカー就職しないといけないんだっけ?」「そもそも過去の延長線上で仕事しないといけないんだっけ?」と思い至りました。理系の素養も抽象化すれば、他の領域でも活かせるはず。これは理系に限った話ではなく、あらゆる領域でいえることだと思います。
例えば、データをもとに定量的に考える力、論理的思考力、定数と変数(変えられるものと変えられないもの)を分けて考える力、仮説検証の考え方、これら等が挙げられます。
このように思い至った結果、僕は理系の専門性を活かした就活を辞めました。
なぜ理系から広告代理店へ文系就職した?
まさか広告代理店へ就職するなんて、正直言うと就活を始めた頃には1ミリも考えていませんでした。「広告なんて鬱陶しいから、ないほうがいい」とさえ思っていました。
そんな僕が、なぜ広告業界を志望したか、理系で培った素養をどう活そうと考えたか、簡単ですがお伝えしたいと思います。
マーケティングの仕事がしたい
元々「広告なんかないほうがいい」なんて思ってたほどなので、もちろん広告を作りたいという動機では志望していません。志望した一番の理由は、マーケティングの仕事がしたいからです。きっかけは長期インターンの経験でした。
マーケティングの仕事をしたいと思ったのは、主に以下の3つのポイントです。
- ①考え方がおもしろい
- ②理系の素養を活かしやすい
- ③業界の成長性(デジタル領域)
①考え方がおもしろい
広告はかなりクリエイティブなイメージを持たれるかもしれませんが、実際は意外とロジカルです。
人の感情・行動を想像する右脳的な側面と、想像とデータをもとに論理的に施策等を考える左脳的な側面がマーケティングにはあって、この2つの側面を往復していくその考え方が僕はおもしろいと感じました。
②理系の素養を活かしやすい
先程の「右脳と左脳の往復思考」はまさに僕がこれまで学んできた化学の考え方と似ています。(科学現象を想像し、理論や数式に当てはめて考える)
加えて前パートでも述べた、定量的に考える力、論理的思考力、定数と変数を分けて考える力は文系職全般に応用が効くと思いますが、特にマーケティングの考え方において、これらの力は真価を発揮できると僕は考えています。
③業界の成長性・変化の速さ(デジタル領域)
これは特にデジタル領域の話になります。
インターネットが浸透してデジタル化が進むことは不可逆な流れなので、今後も成長性は高いと考えています。高い成長性=場数やチャンスが巡ってきやすい環境であるといえるし、なにより好奇心旺盛な自分にとって業界の変化スピードが速いことは魅力的でした。
事業会社vs支援会社
とはいえ、マーケティングの仕事は事業会社のマーケティング部でもできます。新卒でどちらから始めるか悩みました。
なぜ広告代理店という支援会社の立場を選んだのか、ポイントは以下の3つです。
- ①好奇心旺盛&視野を広げたい
- ②特定の関わりたい製品やサービスがまだない
- ③新卒での枠が狭い
①好奇心旺盛&視野を広げたい
自社の商品にひたすら向きあう事業会社とは異なり、支援会社ならば様々な業界やプロジェクトに関わることができます。好奇心旺盛な性格で、特に20代は様々な業界・プロジェクトを通して視野を広げていきたい自分にとってピッタリだと思いました。
②特定の関わりたい製品やサービスがまだない
様々な業界・プロジェクトに関わりたいとはいえ、自分が本当に世の中に広めたいものであれば、それにひたすら向きあう仕事もしてみたいと思っています。ただそのような単なる「好きなもの」を超えたものが、自分の中でまだ見つかっていません。
③新卒での枠が狭い
これは、これから事業会社マーケ志望の就活生にも一度は考えてほしい観点です。ほとんどの事業会社のマーケ職における新卒採用枠は毎年若干名程度、そもそも新卒で募集していない企業も多いです。
新卒で募集していない企業は、一般的に営業職などを経てから社内異動することによって職務に就きます。企業の方針にもよりますが、そこまでに早くても3~5年は掛かったりするので、新卒からマーケティングに携わりたいのであれば僕は支援会社という選択をおすすめします。
最後に
自分が感じた違和感を大切にしてほしい
僕がこの記事で最も伝えたかったことは、自分が感じた違和感を大切にしてほしいということです。
「せっかく理系出たのにもったいない」と言われたこともありますが、はっきり言って「違和感感じてるのに進むほうが今後の人生も踏まえてもっともったいない」です。
今まで自分がかけた労力や時間を否定するように感じるかもしれませんが、それは思い込みです。
加えてこれまでにお伝えしたように、抽象化すれば何かしらに活かすことはできるので、今までの労力は無駄にはなりません。
キャリアを考える際におすすめな本
僕が大学生から始めて最も良かったと思うものが読書です。おまけですが、本記事に関連する3つのおすすめ本を紹介します。
RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる
:知識・経験の幅広さの重要性を説く本。自分の気質に近い人やアイデアを仕事にしたい人におすすめです。
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:好きを仕事にしたい、キャリアや人生って逆算して考えないといけないの?と感じてる人におすすめです。
苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」
:先述した好きな「こと」で自己分析するきっかけとなった本です。シンプルに就活のやる気でるのでおすすめです。