面接での逆質問で選考官の心を掴む!面接官・企業別面接シーン3選

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最終更新日:2023年09月28日

学生の多くが頭を悩ませる逆質問。

今回は、面接の場において、どのような流れで逆質問が進んでいくのかを示していきたいと思います。unistyleの過去記事には、逆質問に関する【逆質問】面接でよく聞かれる逆質問の例文集といった記事がありますので、まずはこちらを一読してから、本記事にも目を通して頂ければと思います。

参考:【逆質問】面接でよく聞かれる逆質問の例文集
→多くの学生が頭を悩ませる逆質問。その疑問や疑念を解消するために、逆質問の目的からその作り方までを解説しました。

ここでは、学生(就活中の自分)と面接官とのやりとりに対して、就活終了後の私がいわば「神」の視点から、フィードバックするという流れで進めていきたいと思います。

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事例紹介

それでは、私が実際に経験した面接を元にどのような逆質問をしていたのかを見ていきましょう。

ここでは、少しでもイメージを持ちやすくするために、面接官の人柄や雰囲気についても簡潔に書いています(内容等については多少改変しています)。

事例1:生命保険(1次面接)の場合

◆面接官:運用部門社員(30代前半)

◆このような面接官へ質問を行う際の注意点・ポイント
・現場社員であるため、経営戦略等の質問ではなく、現場の生の意見を聞き出す方が吉
・相手の経験や考えを聞き出す等、相手が答えに窮しないような質問をして相手に話させる(相手に気持ちよく話させる)
・相手が面接に慣れておらず、印象で評価が左右される可能性も十分考えられるため、尖った質問は避けたほうが無難(ベンチャー企業などではその限りではない)


「最後に何か聞いておきたいことはありますか。」
 

「はい。本社部門ですと物理的に営業現場と遠くなってしまうため、お客様第一という姿勢を忘れがちになってしまうと思うのですが、現在の仕事で心がけていることはありますか。」
 

★仮説を立てた上での質問、また現場の生の声を聞き出そうとする姿勢がgood。

「確かにその通りですね。会社としても、お客様のために何ができるかを常に考えるよう教育はしてくれていますが、私自身正直なところ日頃の業務に追われてそこまで考えられていないときも多々あります。他の社員も例外ではないと思いますね。私が心がけているのは、〜〜(中略)〜〜ということです。なかなかお客様と接する機会がないため、意識的にお客様視点ということを考えるようにしています。」

「今仰っしゃったように現在おられる運用部門では、実際にお客様と面と向かってやりとりすることはほとんどないとのことですが、どのようなときにやりがいを感じられますか。個人的には、保険金を支払う際や契約をお預かりした際は、お客様と接する上に、形として見えるためやりがいを感じやすいと考えています。一方で、本社部門の仕事は表に出ることがなく、形としても見えにくいため、やりがいを感じにくいのではないかと思い、質問させて頂きました。」

★会話の流れから話を発展させておりコミュニケーションの意識が持てている。また、その質問の意図を相手に伝え、齟齬をなくそうとしている。仮説検証の場として利用している点も良く、あまり馴染みのないと思われる運用部門についての興味を示し、その仕事について理解しようとする姿勢が伝わってくる。

「そうですね、仕事の性質上お客様と向かい合ってやりとりすることはまずありません。やりがいについても、営業部門や保険金の支払いをしている部門に比べて見えにくいと思います。私がやりがいを感じる場面は、〜〜(中略)〜〜といった場面ですかね。」

「なるほど、ありがとうございます。次は、違った観点から質問をさせて頂きたいと思います。保険商品は各会社で差別化が図られており、貴社の場合〜〜という点を強みとされていると伺いました。保険商品のように、運用部門においても他社との差別化戦略や、御社の特徴などはあるのでしょうか。」

★さり気なく業界・企業理解を織り交ぜることが出来ている。また、その相手ならではの質問をその場で考えられている点も良い。
◆運用部門における仮説もぶつけてみたいところ。正誤関係なく自分の意見を踏まえることが重要。

〜〜続く〜〜

事例2:シンクタンク(2次面接)の場合

◆面接官:現場マネージャー(40代前半)

◆このような面接官へ質問を行う際の注意点・ポイント
・マネージャーということもありメンバーの一人として一緒に働きたいと思われることが重要
・受け身にならず積極的に質問し、仮説を立ててぶつけるという意識を持つ
・端的に回答してくるため、質問しながら次の質問を考え続ける必要あり
・曖昧な知識はひけらかさない方が無難、深く突っ込まれて墓穴を掘ることになりかねない


「何か質問はありますか。相互理解の場にしたいと考えているので、聞きたいことを聞いてもらって構いま
せん。」

「では、質問させて頂きます。□□さんは、プロジェクトマネージャーをご経験されたことがあるということでしたが、今までに最も苦労されたのはどのような案件のどこのフェーズでしたか。プロジェクトマネージャーは、チームをまとめ進捗を管理することは勿論、対外的には顧客やベンダーとの調整を重ねる必要があり、対内的にも対外的にも様々なステークホルダーとの利害調整を任されると思います。私としては、調整役として苦労することが多いのではないかと考えているのですが。」

★自身の考えを踏まえて質問出来ている点が良い。仕事理解も進んでおり、間接的に志望度を伝えられている。
◆やや冗長な印象。質問とその質問をした理由に関して端的に答えるべき。


「仰る通りで、まさしくそういったところは大変ですね。実際に、〜〜という案件の〜〜(中略)〜〜には、本当に苦労しました。」

「やはり、そうなんですね。私は、将来的にプロジェクトマネージャーになりたいと考えているのですが、そこではどのような能力、スキルが求められるとお考えですか。先日お話しさせていただいた御社社員の〇〇さんにも同じ質問をさせて頂いたところ、〜や〜というスキルが必要だと仰っていましたが、□□さんの意見もお伺いしたいと思い、質問させて頂きました。」

★自身が将来的にやりたいことのために何をすべきかという旨の質問で、意欲を伝えられている。社員の名前を出し、暗に社員訪問や座談会に参加し、志望度をアピールできている。
◆もっとも、社員の意見を引用したのみで、自身の考えが述べられていない。社員の話を聞いた上で、自分はどう考えたのかということを仮説として述べるとより良い。

「〇〇さんの言う通り、〜や〜といったスキルも当然重要だと思います。必要なスキルはいくつかありますが、私は特に〜〜(中略)〜〜といったことが大事だと考えています。逆に聞きますが、△△くんはどんなスクルがプロマネにおいて一番重要だと思いますか。」

〜〜続く〜〜

事例3:ITメガベンチャー(最終面接)の場合

◆面接官:執行役員(50代前半)

◆このような面接官へ質問を行う際の注意点・ポイント
・逆質問の場でも意見を求めてくるため、よりコミュニケーションの意識が必要
・相手の回答に対して更に掘り下げる意識を持つ
・中長期的な観点で、入社後何をやりたいかをクリアにしておく
・頭の回転の早さを見られていることも多く、端的に論理的に返答することを心がける


「会社のことでも、仕事のことでも気になることがあれば聞いてください。」


「では、いくつか質問させてください。御社は、急激に事業を拡大し、先日も▲▲をM&Aする等、手広く事業展開されていますが、今後もこの方針は変わらないのでしょうか。」
 

◆新聞やIRからの情報をそのまま引っ張ってきてアウトプットしているだけ。情報のみを並べ立てても意味がないため自分なりに噛み砕き、解釈を加えた上で質問すべき。また、この質問をする意図に関しても不明瞭。

「今後どうなるかっていうのは言い切れないけど、今後も事業拡大の方針は変わらないだろうね。うちは、色んなことをやっているけど、△△くんは、うちに入ってどんなことをやりたいと思っているの。」
 

「そうですね。私は、御社に入社した場合、〜部門で〜として活躍していきたいと考えています。理由としては、企業選びの軸として専門性を重視しており、御社の〜であれば、専門性を高めた上で、個人として会社に寄りかからない働き方ができると考えたからです。また、飽き性なところがあるので、様々な業種に関わりながら仕事ができれば個人的にも楽しみながら働くことができるかなと考えました。」

★入社後にどのようなキャリアを歩みたいかが明確になっている。相手の変速的な質問に対してもうまく対応できている。


「なるほどね〜。そういう考えを持っている人はうちに多い気がするね。私自身も入社時そんなことを考えていたなあ。」

「そうなんですね。□□さんが、この会社を選ばれた理由や入社時どんなことを考えていたかをもう少し詳しく教えて頂けますか。」
 

★相手の発言から更に会話を発展させようとしている。相手の雰囲気に合わせて質問内容を変えられている。

〜〜続く〜〜

全体へのフィードバック

総じて、仮説を立ててそれをぶつけた上で、相手の意見を引き出そうとする姿勢を持つことが重要だと思います。また、相手の面接官の温度や雰囲気に合わせて質問内容を変えている点もコミュニケーションとしては重要な要素。

一方で、IR等から得た情報を並べ立てただけの場合もあり、必ずしも仮説検証の場として逆質問を活かしきれていない。自身の解釈を踏まえた上で、相手に意見を求めるという姿勢は常に意識しておくべきでしょう。

最後に

就職活動を始めたばかりの方は、逆質問でどのようなことを聞けば良いのか分からない方も多いと思います。

逆質問には、「必ずこれを聞くべき!」といったものや「これを聞けば大丈夫!」というような正解はないと私自身考えていますし、面接を通して感じました。だからこそ、皆頭を悩ませるわけですが、何度も面接を重ねるにつれて、これを聞くと面接官の反応が良いと感じる場面や手応えを感じる場面も少なからずありました。そのような経験を繰り返すことで、逆質問の場で何を聞けば良いのかが少しずつ分かってくると思います。

今回は、私の経験に基づいてご紹介させて頂きましたが、必ずしも上記のようにうまく逆質問が進むとも限りません。この記事の質問を一言一句真似するのではなく、ぜひ自分自身で逆質問の場でどのようなことを聞くのか考えてみて下さい。

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