【ES例文付】志望動機に社員の人柄はアリ?企業の評価や書き方を解説
22,994 views
最終更新日:2024年06月28日
インターンシップや座談会で関わることができるのが、企業で働く社員です。社員の人柄を肌で感じ、企業に対する印象が変わった就活生も多いのではないでしょうか。
一方で、志望動機に社員の人柄に関する事柄を加えてもいいのか、という悩みが生まれた人もいるかと思います。
本記事では、社員の人柄を挙げた志望動機に対する採用側の感じ方や志望動機を書く際のポイントを、内定者のエントリーシート(ES)例文付きで解説します。
採用側がどう感じるのかを理解し、志望度の高さが伝わる志望動機を作成しましょう。
また、面接で想定される質問集も掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
社員の人柄を挙げた志望動機を採用側はどう感じているのか
インターンシップや座談会で出会った社員をきっかけに、企業に対する志望度が高まった就活生も多いはずです。企業のHPだけでは知ることができなかった業務に対する姿勢や社員同士の関係性に気づけたと思います。
採用側の心に刺さる志望動機を作るうえで、社員の人柄から気づいた企業の性質を挙げることも役立ちます。
一方で、社員の人柄に対する思いだけを述べた志望動機では、採用側がマイナスに感じる場合もあります。そうした例として、以下の2つが挙げられます。
- 企業に対する理解度を疑ってしまう
- 社員の人柄以外の志望理由がないと感じてしまう
企業に対する理解度を疑ってしまう
1つ目は、「企業に対する理解度を疑ってしまう」ことです。
企業の構成要素は、人だけではありません。扱っている商材や事業から利益を生み出し、経営が成り立っています。
企業の理念や事業内容に触れていない志望動機では、本当に企業のことを理解しているのかと採用側が不安に感じるでしょう。
また、就活生が出会える社員はごくわずかです。数名の社員の印象だけで企業に対する理解を伝えることは、信ぴょう性に欠けてしまいます。
事業内容を踏まえ、社員の人柄は業務や事業にどんな影響を与えているのか、社員とともにどのように業務に取り組みたいのかを考えてみましょう。
社員の人柄以外の志望理由がないと感じてしまう
2つ目は、「社員の人柄以外の志望理由がないと感じてしまう」ことです。
1つ目で述べたように、企業理念や事業内容も企業を構成するうえで、不可欠な要素です。
社員の人柄のみを挙げた志望動機では、企業が何をやっているか、どんなことを目指しているかには関心がないと思われるかもしれません。
企業を知るきっかけは何だったか、どんな事業に魅力を感じたのか、社員の人柄以外の志望理由も挙げてみてください。
上記に挙げた採用側の感じ方を理解し、志望動機を書いてみましょう。
志望動機の書き方
ここまで、社員の人柄を挙げた志望動機に対する採用側の感じ方をお伝えしました。そこで、志望動機の書き方について紹介します。
一般的に志望動機を作成する方法としては、「成し遂げたいことに基づいて書く方法」と「自身の適性に基づいて書く方法」の2つのアプローチが存在しています。
どちらの場合も、「自身の夢や向いていることが自身の経験に根ざしているか?」が一番の差別化のポイントであり、評価が分かれ道であると言えます。
(1)成し遂げたいこと
(2)きっかけとなる経験
(3)企業選びのポイント
(4)他に受けている業界とその業界ではダメな理由
(5)具体的に取り組みたい仕事
(6)業界の中でもその企業の理由
参考:【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説
成し遂げたことに基づいて書く場合は、未来志向な理由となりますので、明確にやりたいことやビジョンをお持ちの方におすすめのフレームワークです。
仮にまだ将来のビジョンをお持ちでない方は、志望動機のフレームワークとしてはまだ不要ですが、選考・就職活動を進める中で必ず必要になってくるので、この機会に考えてみて下さい。
(1)自分自身が向いてること
(2)向いてることの具体的な経験
(3)向いていることを活かして志望業界で取り組みたい仕事
(4)他に受けている業界と他業界ではダメな理由
(5)業界の中でもなぜ当社か
参考:【就活生必読】志望動機が特になくても書けるフレームワークとは?
次に自身の適性に基づいて書く場合は、明確に自分の強みを理解している方におすすめのフレームワークとなります。自身の強みというものがよくわからない、という方は以下の記事もご参考ください。
上記いずれも、方法が違うだけで良し悪しは無く、ビジョンで語るのか強みで語るのか、自分が最も説得力を持って伝えることができる方を選択してください。
ただし、いずれの二つにも共通しているのは、伝えたいことが何であれ、それが過去のどのような経験によって生まれ認識したものなのか、また何故それは他業界や同業他社ではだめなのかを伝える必要があります。
過去の経験を語ることで、強みの再現性ややりたいことへのモチベーションを伝えることができ、他社との比較を加えることで志望度の高さを伝えることができます。そのため、志望動機としていずれも欠かせないポイントと言えます。
社員の人柄を挙げた志望動機を書く際のポイント
続いて、志望動機に社員の人柄を書く際のポイントについて紹介します。以下の2点に留意し、志望動機を書いてみましょう。
- 社員の人柄を感じた具体的なエピソードを挙げる
- なぜ社員の人柄を重視したいと思ったのか、過去の経験や価値観を伝える
社員の人柄を感じた具体的なエピソードを挙げる
1つ目のポイントは、「社員の人柄を感じた具体的なエピソードを挙げる」ことです。
「インターンシップでお会いした社員から海外勤務の話を伺い、現場の声を活かせる社員になりたいと考えた。」など、社員と出会った機会や話しの内容を述べましょう。
さらに、社員から受けた印象などを参考にし、どのような目標を実現したいのかも伝えることができます。
なぜ社員の人柄を重視したいと思ったのか、過去の経験や価値観を伝える
2つ目のポイントは、「なぜ社員の人柄を重視したいと思ったのか、過去の経験や価値観を伝える」ことです。
社員の人柄に惹かれた理由として、自分が大切にしている価値観や過去の経験に通じる部分があったのではないでしょうか。
「ゼミの経験から仲間から受ける影響を実感したため、高い目標意識を持つ社員とともに働きたい。」など、自分がどんな経験をしたのかを振り返り、社員の人柄を重視したい理由を考えてください。
また、社員の人柄から受けた印象のみを志望動機に書くのではなく、仕事に対する思いを伝えることも意識しましょう。将来像や事業内容を踏まえ、どんな風に働きたいかをアピールできます。
社員の人柄をきっかけに気づけること
社員の人柄は、単に志望動機に書けるだけではなく、将来像や企業選びの軸を見直し、志望理由を整理することにも役立ちます。
・なりたい人物像を明確にできる
・企業選びの軸を見直すことができる
就活生のみなさんが社員の人柄に惹かれた理由を考えてみてください。社員が語る業務の向き合い方や実現したい目標に共感したのではないでしょうか。
「顧客のニーズを汲み取る営業となりたい」など、実際に働いている社員から話を聞くことで、なりたい人物像や取り組みたい業務がより具体的になるはずです。
さらに、目指す将来像が定まることで、働く環境に求めることを明らかにできます。
「生き生きと業務に取り組む社員に魅力を感じたため、どんな人と働くのかを重視したい」など働く上で譲れない要素に気づくことで、企業選びの軸を見直すことができます。
会社基盤や組織風土など、企業に何を求めているのかを考えてみましょう。
企業選びの軸についてさらに知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
上記に挙げた点を踏まえ、就職活動において重視したい点を整理し、志望動機を書いてみましょう。
社員の人柄を挙げた志望動機のエントリーシート(ES)例文
社員の人柄を挙げた志望動機に対する採用側の印象や、書き方のポイントをお伝えしました。
ここでは、社員の人柄を挙げたエントリーシート(ES)を紹介します。志望動機に社員の人柄をどのように述べているか、参考にしてください。
内定者ES例文【三菱UFJ信託銀行】
当社を志望する理由、当社で実現したい夢や目標を記入してください。(350文字以内)
このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は81816枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)
内定者ES例文【日産自動車】
当社を志望する理由、当社で実現したい夢や目標を記入してください。(350文字以内)
このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は81816枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)
内定者ES例文【日本郵政グループ】
「日本郵便を志望する理由(400文字以内)」を教えてください。
このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は81816枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)
内定者ES例文【JSR】
弊社への志望動機(400文字以下)
このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は81816枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)
社員の人柄を含めた志望動機に関する面接想定質問
最後に、面接で想定される社員の人柄を含めた志望動機に関する質問を紹介します。
社員とのエピソードを深堀りする質問が多くなるため、答えられるように準備しておきましょう。
- 印象に残った社員は誰ですか。
- 社員とのエピソードを教えて下さい。
- なぜ社員の人柄を重視しているのかを教えてください。
- 社員のどんな部分に共感したのか、教えてください。
印象に残った社員は誰ですか。
1つ目は、社員に関する情報です。どんな社員に惹かれたのか、具体的に思い出してみましょう。
名前や所属している部署、今までの業務内容など、社員に関する情報を整理し、簡潔に話せるように準備しておきましょう。
その社員の特徴をひと言で表すなど、社員から受けた印象を伝えることもいいでしょう。
社員とのエピソードを教えてください。
2つ目は、社員とのエピソードに関する質問です。どこで出会ったのか、どんな話を聞いたかなど社員とのエピソードをまとめておきましょう。
特に、入社の経緯や業務内容などの話の内容を明らかをすることで、何に惹かれたのかを明らかにできます。
なぜ社員の人柄を重視しているのか、教えてください。
3つ目は、社員の人柄を重視している理由を問う質問です。就職活動において、なぜ社員の人柄を重視したいと思ったのか、考えてみましょう。
この質問は企業選びの軸に関する質問ともつながります。企業を選ぶ際の基準を明確にしておくこと、志望する企業との共通点を的確に伝えることで、志望度の高さもアピールすることができます。
過去の経験や自分の価値観とともに伝えることで、説得力のある説明をすることができます。
社員のどんな部分に共感しましたか。
4つ目は、社員に共感した点について尋ねる質問です。出会った社員の何に惹かれたのかだけではなく、なぜその部分に惹かれたのかも伝えられるようにしましょう。
ここでは、社員の印象や話の内容などを振り返ることが役立ちます。「業務に妥協しない姿勢に惹かれた。」などの受けた印象だけではなく、「顧客が満足するサービスを届けたいという思いがあるため、業務に妥協しない姿勢に惹かれた。」のようになぜその部分に共感したのかを伝えられるようにしましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。社員の人柄は、企業研究を進め企業で働く人と出会ったからこそ、分かるものです。
企業や社員の雰囲気を掴むだけではなく、そこで得た情報や感じた思いを整理し、採用側の心に刺さる志望動機を作りましょう。
また、社員の人柄は志望理由のひとつになるだけではなく、目指す人物像や企業選びの軸を明確にする材料にもなります。
社員の人柄から得た気づきを活かし、就職活動で行ったことを振り返ってみましょう。
以下の記事ではこれらを踏まえた上で、選考に通過するためのESの志望動機の書き方を紹介していますので、本記事と併せてご確認ください。