【内定者例文有り!自己PR・学生時代頑張ったこと】その企業で活躍する人=欲しい人材像
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最終更新日:2020年12月08日
就職活動中の学生と話をしていると、企業がどのような人材を欲しているのかうまく把握できていない、もしくは大きく勘違いしているように感じます。
この勘違いは学生にとっては企業に採用されない原因となりますし、企業にとっては自社の発展を担う人材の発掘を阻害する原因となります。
今回は、企業がどのような人材を求めているのかという点からスタートして、「学生時代頑張ったこと」や「自己PR」がどのように評価されているのか詳しく解説することで、一人でも多くの学生が勘違いから抜け出して欲しいと思っています。
・1.人材採用の流れ〜コンピテンシー採用は知っておこう!〜
・2.実在のケースから求められている能力を逆算する
・3.実例に学ぶ自己PR・学生時代頑張ったことの評価基準
・4.学生時代頑張ったこと・自己PRの評価基準
・5.unistyleをどう利用するか
└【参考】三井物産内定者の回答
└【参考】P&G内定者の回答
└【参考】資生堂内定者の回答
1.人材採用の流れ〜コンピテンシー採用は知っておこう!〜
コンピテンシー採用とは簡単に言えば、「業績や成果をあげている従業員の行動特性を分析し、パターン化し、優れた従業員と行動特性が似ている人材を採用しよう」というものになります。
2.実在のケースから求められている能力を逆算する
さて企業がどのような人材を求めているかは、実際にその企業でどのように働くのかからスタートして、求められている能力を考えてから自己PRを考える必要があります。
今回は消費材メーカーの営業を例に取り、求められている能力を考えてみましょう。
・消費材メーカーの営業として、スーパーマーケットの売上アップを担当
・売上アップの施策を提案する相手は担当店舗の店長
・施策内容や時期によっては実際に店舗に赴き、店長とともにアルバイトに指示を出すこともありうる
・キャンペーンなど施策によっては社内の上司や経理部、マーケティングの部署と社内調整が必要
・売上は各店舗ごと予算が決められており、その予算を達成できるかどうかが営業社員の評価となる
求められる能力を話す上では「コミュニケーション能力」といった受け取る人によって捉え方の異なる力ではなく、「自らの提案について、人を説得し、納得してもらった上で、協力して物事を進めることのできる力」など、どのような力なのか誰もが具体的にイメージできるようにすることが重要になります。
②「分析力、課題設定力および実行力」
③「自らの考え、提案を人に伝え、納得して協力してもらう力」
④「立場の異なる人の考え方を理解した上で、協力を引き出す力」
⑤「予算を達成する執着心、諦めない心及び予算のプレッシャーに対するストレス耐性」
また社内の経理やマーケティングの部署としても、会社全体としてうまくいっているのであれば、その営業(あなた)が担当している店舗の売上をあげるために全社的な施策を変える必要はないと考えていることも往々にしてあります。
そのため、⑤「予算を達成する執着心、諦めない心及び予算のプレッシャーに対するストレス耐性」も求められる能力としてあげられるでしょう。
unistyleや受ける学生側が勝手に想像しているのではないでしょうか?
それを確認するために、これらの企業のESを確認してみましょう。P&GのESでは下記5項目が聞かれており、それぞれ上記の①〜⑤の能力が問われていることがわかると思います。
②の「分析力、課題設定力、実行力」のことを聞いていると考えられる
①、③、④の力に繋がると考えられます。メンバーと①信頼関係を構築し、③自らの考え、提案を人に伝え、協力してもらい、またその前提として、④立場の異なる人を理解して、協力してもらうことが必要になると考えられます。
これは⑤の力に繋がると考えられます。結果を出すために諦めずに努力を続けられるか、プレッシャーに対して打ち勝つ心の強さがあるかどうかが問われています。
これは④の力に繋がっていると考えられるでしょう。仕事では、異なる立場の人々から協力を引き出すことで進めていくことが数多くあります。その基礎を学生時代の経験から示すことができるかどうかが問われていると考えられます。
また資生堂のESを見ていただいても上記の能力が問われていることがわかると思います。資生堂の例については解説をしないので、是非、それぞれの設問においてどのような力が求められているのか考えてみて下さい。
あなたは販売促進係を割り振られ、いくつかの案を提案しましたが、競合も多かったため思うように売れませんでした。反省会で言いたいことを思いつくまま言ってください。
また来年、成功に導くために、どういう取り組みをしていきますか。」
★「あなたは衣料品店で販売員のアルバイトをしています。スタッフ全員懸命にがんばっているものの、ここ数ヶ月、店全体の売り上げは低迷しています。
そんな折、店長から「スタッフ全員で活動見直しのためのミーティングをしたい。事前に考えをまとめてきてほしい。」と指示がありました。あなたならどう考えますか?」
★「あなたはバスケットボールサークルに所属しています。この度サークルの代表を務めることになりました。
毎年夏に合宿を行います。例年合宿地をめぐりメンバーの意見がまとまらず、スムーズに決まりません。サークルの代表としてあなたはあらかじめどのような対応を考えますか?※改行せずにご記入ください。」
いくら頑張ったことだとしても、企業が求めている能力を伝えるものでなければ企業は評価しないだろうということを忘れないようにしましょう。
3.実例に学ぶ自己PR・学生時代頑張ったことの評価基準
ここでは実際のエントリーシートのエピソードに基づきどのようなエントリーシートが評価されるかみていきましょう。
あくまで企業の採用担当者として採用したい人材を考えるものであることを忘れずに、自分の境遇に近いから共感できる、だから評価するという感情に走らないように注意して下さい。
飲み込みの遅い私は当初、失敗ばかり繰り返し、店長にも同僚にも迷惑をかける毎日でしたが、このままではいけないと奮い立ち、以下のことを実践しました。
しかし、身長2mを超す選手達の中で、体格で劣る私の存在価値を確立するために「皆がやりたがらないこと」を率先して行った。
主将選出は、そうした地道な貢献が信頼を生んだ結果だと自負している。
総合商社、外資系投資銀行など多数の内定を得た人の学生時代頑張ったことになります。
海外大学へ4年間留学した上で、人種の異なるチームメートから信頼を得て、主将として選出されたという普通の学生レベルではない実績のインパクトがあります。
更に、自分が組織で信頼されるための方法論(「皆がやりたがらないことを率先して行う」)を持ち合わせており、実績に見合う考え方の持ち主であることが伝わります。
例えば、試飲会においては、毎週10人ずつ半年間で200名以上の方の前で、一番責任の重い実演やスピーカーを一手に引き続けた。このような自身の行動から、多くのスタッフの情熱を引き出し、組織を活発化させた。
結果、売上は1年で30%増加を達成した。
総合商社、自動車メーカー、メガバンクに内定した学生のESになります。
学生時代に取組んだことそれ自体としては普通の学生と大きくは変わりませんが、周囲の信頼を得た上で、自分自身の考えを共有し、実践していくリーダーシップを感じさせる内容です。
組織に貢献する上での方法論(「一番きついことを自分自身で行う」)を持っている点も評価ができると考えられます。
店舗の売り上げが落ちていた時期があり、私が主に勤務していた深夜帯の売り上げも落ちていました。私はリピーターを増やさなければいけないと思いました。
そこで私が実践したのは
①お客様に積極的に話しかけ好みを知り、料理をおすすめする
②同じ時間帯のほかの従業員とその情報を共有する、
③お客様が求めていることを言われる前に先に実践することです。
またほかの深夜帯の従業員にもその情報を共有し、いつそのお客様が来ても同じ接客になるようにしました。
レベルとしては、Cさんの学生時代頑張ったことと大きく差はつかないものの、社会でも応用できそうな学びや組織における方法論がないため、学生時代頑張ったこととしての評価は低くなるでしょう。
全体的にどのような能力をアピールしたいかも不明確と言えます。また唐突に「リピーターを増やさなければならないと考えた」という部分には思考力の浅さも感じさせます。売上が落ちているのであれば、客単価を増やすなどその他の施策も考えられるはずです。
もちろん面接でうまく話すことができれば挽回可能な差ではあるものの、何が重要で、企業は何を求めているのか理解していない印象をエントリーシートからは受けてしまいます。
さて上記のコメントを読めばわかる通り、順位としては「Bさん⇒Cさん⇒Dさん⇒Aさん」の順位で評価ができると言えます。
今からBさんのようなものすごい経験をすることが無理だとしても、過去の経験からCさんのような考えの深さや、企業で求められている考え方や自分なりの組織に貢献する方法論を整理して話すことは可能でしょう。
全員がCさんのレベルで自己PR・学生時代頑張ったことを話せるようにするというのがunistyleが掲げている目標でもあります。
4.学生時代頑張ったこと・自己PRの評価基準
5.unistyleをどう利用するか
内定者のESでは自分が表現したかったことや文言が、ストレートに表現していることもありますし、いわゆるunistyleで再三説明している「方法論」がちりばめられています。
参考:エントリーシートから企業が求めている能力を知る
→エントリーシートの設問には求める人材が明確に現れています。本記事ではその求める人材を3つに分類し、考察していきます。
→実際に選考を通過したOBや内定者の自己PRを真似することは、評価されやすい自己PRをつくる最短の手段です。
【参考】三井物産内定者の回答
「あなたが目標に対してリーダーシップを強く発揮し、主体的に周囲の人と共に成果をあげた事例を記述して下さい。(400文字以内)」
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【参考】P&G内定者の回答
「第一志望職種へ志望理由〈200字以内〉」
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【参考】資生堂内定者の回答(志望動機)
「他の会社でなく、あえて資生堂の研究開発、生産部門で働きたい理由を具体的に絞り込み明確に述べてください。」
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