全日本空輸(ANA)の志望動機対策|事業内容の理解なくしてES通過なし

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最終更新日:2023年09月27日

ANAの本選考ES一覧はこちらから

全日本空輸(以下ANA)はJALと並ぶ国内2大航空会社です。技術部門でも事務系部門でも人気が高く、内定獲得の難易度が高い企業であることは確かでしょう。

そのため、志望される方は入念な業界研究をする、志望動機を真剣に考えるという事が重要となります。本記事では事業内容からANAを志望する際にふさわしい志望動機を考えていきます。

またunistyleにはほかにもANAの記事が用意されているのでこちらもご参考ください。

本選考とインターンの締め切り情報

ANAのビジネスモデル

ANAは運輸を手がけている会社です。

具体的には飛行機を使った長距離のヒト、モノの移動を手がけており、飛行機の運航を行うことで運賃を得るというビジネスモデルになっています。

また、グループ会社では売店の運営、商社などの事業を手がけており幅広い事業ドメインを持っています。

では具体的にはどのような事業を手がけているのでしょうか。実際の事業をみてみましょう。

ANA総研が訪日外国人誘客事業の新たな取り組みとして、3月13日~14日にガストロノミーツーリズムをテーマにしたツアーを実施する。

ANA総合研究所は3月10日、訪日外国人誘客事業に関する新たな取り組みを発表した。山形県庄内地方で、ご当地の食文化を地域の人とのふれあいを通じて体験するガストロノミーツーリズムをテーマとしたツアーをANAセールスと企画、実施する。

 

このツアーは3月13日~14日に行なわれ、出羽三山(羽黒山山頂)の参拝や致道博物館、出羽ノ酒造史料館見学のほか、鶴岡のソウルフードである「あんかけ」や雛菓子作りを通じて、山形県鶴岡市の市民とともに伝統の食文化を体験する交流イベント「お雛様クッキング」を実施する。夜は湯野浜温泉 亀やに宿泊する。

 

ANA総研は、日本観光振興協会やぐるなびらとともに、温泉地にある食や文化を体験する事業を推進する「一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」の設立にも関わっており、本ツアーのチラシにも「ONSENガストロノミーツーリズム in 庄内」の題が付けられている。

 

ツアー中には、UNWTO(国連世界観光機関)事務局長のタレブ・リファイ氏が一部行程を視察するほか、外国人

旅行者の困りごとや質問に答えるコミュニケーションアプリ「LocoBee」の実証実験も行なう。

 

ANA総研では、東北、山陰、北海道、四国などの自治体や地元企業と連携し、新しいガストロノミーツーリズムを核とした5000名規模のモニタリングツアーの仕組みを検討中で、日本各地の魅力発掘や訪日外国人旅行客の地域への誘客につながる施策を展開していくとしている。

参考:トラベルWatch

これはANAのグループ企業であるANA総研の取組みを伝えた記事です。山形県に訪日外国人を呼び込むためのツアーとして他社とともに企画を行いました。テーマとしてガストロノミー(美食文化)、温泉をテーマとして行っていますが、外国人にとってその2点は日本の中でもかなり魅力的なものであると考えられます。

なぜなら、これらは世界でも日本の誇れる観光資源であり、魅力的なものであるからです。そして、これからもこのような事業を行っていき訪日外国人を呼び込んでいこうと計画しているそうです。

また、この事業は日本の魅力を世界に伝えることができるような事業になっています。ですので日本の存在感を高められるような事業に関わりたい、日本の魅力を伝えたいという学生には向いている会社だと思います。

そして、このような新たに事業に取り組みたい、新たなことに挑戦したいという方にも向いている会社だと考えられます。

静岡県、株式会社静岡銀行、ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社、ならびにANAホールディングス傘下の株式会社ANA総合研究所は、本日午後1時から静岡県庁にて「静岡県産品の販路拡大に向けた連携協定」の締結式を行いましたので、お知らせいたします。

 

静岡県は、世界文化遺産「富士山」や世界農業遺産「茶草場農法」など多くの世界水準の地域資源を有し、その豊かな自然を生かして、お茶、みかん、温室メロン、いちご、さくらえびなどさまざまな特産品が生産されています。これらの県産品の販路拡大を図るため、香港や台湾、シンガポールなど海外への輸出に取り組んできましたが、更なる取引の拡大に向け、小口輸送の活性化や、海外の消費者ニーズの把握、農産物の輸送時における鮮度保持、輸出時の通関手続きなどが課題となっています。

 

ヤマト運輸とANAグループは、国内の輸送リードタイム短縮に加え、沖縄国際物流ハブを基点としたアジア圏へのスピーディーかつ高品質な輸送ネットワークを構築し、日本全国の「旬」の食材を鮮度を保ったままアジア圏へお届けする「産直・お取り寄せモデル」の実現に向けて取り組んでいます。

 

このたび、4者は連携協定を締結し、それぞれが有する資源やノウハウを有効活用することにより、県内の事業者や生産者に対し、海外展開に有益な輸送ルートを提供するなど、県産品の販路拡大に向けて取り組んでまいります。

参考:ANAニュースリリース

これは静岡銀行、ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社、ならびにANAホールディングス傘下の株式会社ANA総合研究所が協力して販路拡大を目的とした取り組みを行うという記事です。この仕組みによって、アジアに静岡県の食材をできるだけ短い時間で届けるられるようになるそうです。

なぜこのような取り組みを行っていくかというと、海外への販路を見出すことがかなり困難だったからです。

以前まで輸送に時間がかかることによって、食材を新鮮なまま輸送することが出来ず、販売できる範囲が狭まってしまっていました。しかしこのように他社と共同で事業を行って行くことで、名産品を海外にも販路を広げ売りたいと考えている静岡県に対して、有効な手段を提供することが出来たのです。このことから、相手の求めているものは何かを推測しそれを自分の提案で解決するような取り組みを行いたいと考えている学生には向いている会社と言えるかもしれません。

ただ、この取り組みを行う静岡県とANA、ヤマト運輸とは全く立場や価値観が異なっていると言えるでしょう。なぜなら静岡県は販路を拡大しPRをしたい、ANAは物流で利益を上げたいと考えているでしょうし、そもそも知見も全く異なっています。ほかにも、静岡銀行は金融面からのサポートを行う、アジア地域に関する情報提供などをおこなうことから全く異なっていると思われます。なので、異なる価値観を持つ人々と成果を上げたい、仕事を行っていきたいと考えている人には向いていると考えられるでしょう。

以上のことを踏まえ、ANAの志望動機を考えると、

・相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい
・新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい
・価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい
・日本のプレゼンスを高める仕事をしたい

という志望動機が適しているでしょう。

ANAのES通過者の志望動機解説

これらがANAの内定者のESです。1つずつ見ていきましょう。

貴社の行動指針であるANA’sWayを全社員で創り上げるなど、社員同士の結束が強く士気の高い貴社で「世界のリーディングエアライングループになる」という目標を共に実現したい思い志望いたしました。

 

GOODJOBカードを活用しチームANAとして仲間を尊重するという風土ある貴社でこそ、自分の強みを更に伸ばしつつ、仲間の良いところを吸収できる客室乗務員を目指します。貴社に入社いたしましたら、専門である栄養学の知識を活かし栄養士CAとして仲間の健康管理をもサポートしてまいります。

 

グローバル化推進や国際線増便でさらに増える外国のお客様から機内食について質問されることがありましたら、食のプロとして日本各地の四季折々の食文化をお伝えしたり、手作りの日本郷土料理MAPをお渡しし、紹介したりすることで、日本とANAファンを増やせる客室乗務員を目指します。

参考:【内定】エントリーシート (客室乗務職)

この方は志望動機として『「世界のリーディングエアライングループになる」という目標を共に実現したい』ということを挙げられています。これは世界の中でのANAの存在感を高めたいと言い換えることもできると思うので「日本のプレゼンスを高める仕事をしたい」という志望動機に近しいものだと思います。

また、日本の食文化を紹介したいということも述べておりこれも日本のプレゼンスを高める行動で先ほど挙げた志望動機との一貫性があり評価が出来ます。

また、具体的に行いたいことを「栄養士CA」として活躍したいということ挙げられていますが、実際それは業務の中でできることなので整合性が取れている点から評価はできています。ただ、この栄養士CAというのが実際のロールモデルが存在しているかわからないので、このロールモデルが存在するのか、前例が存在するのかを面接で聞かれる可能性はあるので準備しておいた方が良いでしょう。

志望理由は大きく分けて二つあります。まず一つ目はパイロットが持つ責任の重さです。アメリカ合衆国への留学やバックパッカーとしての旅を通して飛行機がいかに多くの人に信頼されている移動手段であるかを実感しました。その信頼をいままで構築してきたパイロットという仕事に強い憧れを抱きました。

 

二つ目は世界を舞台に仕事がしたいと考えているためです。世界各国の飛行機に乗った経験から、ANAの良さはその質にあると実感しました。国際的に評価が高いANAですが、最近普及しているLCCに打ち勝つためにはさらに質を向上させることが必要だと感じます。いままで以上に高品質な空の旅を世界中の人々に提供したいと考えています。

参考:【内定】エントリーシート

この方は「パイロットが持つ責任の重さ」、「世界を舞台に仕事がしたいと考えている」ということを志望動機として挙げられています。先ほど紹介した志望軸には当てはまってはいませんが、自分のしたいことを明確化して挙げられているのでよいとは思います。

また、この方は世界を旅した経験を基にESをかかれています。字数の関係で詳しいことはかけてはいませんが面接ではかなり深掘りされることも予測されるのでそのための準備をしておく方が良いと思います。

・世界のどの航空会社よりも支持される会社にしたい
「ANAのおもてなし」のクオリティの高さは、多くの人が支持している。私はNYでアメリカ人と何気なく話している中で、「飛行機はANAが一番だ」と言っているのを聞いて、ANAのおもてなしは国を問わずどの人にも響くものなのだと気付いた。

 

航空業界は、海外の航空会社との競争が激しく、近年の変化も著しい。ただ、アライアンスやコードシェアなど海外との提携も進んでいる。私は、そんな「海外と組んで、海外と勝負する」特殊な環境でビジネスをすることにとてもやりがいを感じる。

参考:【内定】エントリーシート

この方は「世界のどの航空会社よりも支持される会社にしたい」ということを志望動機としてあげられています。この事自体は先ほど紹介した軸に当てはまっていませんが、 「海外と組んで、海外と勝負する」ということに憧れていることから「価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい」というものに近しいものがあると思います。

また、経験としてあげられているのはアメリカ人との会話のなかでのことです。エピソードとしては主体的に行動して得た経験ではありません。もしかすると、この方はアメリカへ留学していた時に経験したエピソードかもしれないですし、旅行した際に経験したエピソードかもしれませんが、面接の際はできるだけ詳しく話せるように準備しておいたほうが良いでしょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回はANAの志望動機について事業内容から考えていきました。

考察した結果、相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい、新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい、価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したいという志望動機の軸が適しているということがわかりました。

また、今回紹介した内定者でのESではあまり経験に基いて書かれたESが少なかった様に思えます。どのようなことをしているのかイメージしづらい運輸業界という性質上、志望動機に当てはまる経験を書くことができなかったのかもしれません。ですが、説得力を持たせるためにやはり経験をもとに書かれたほうが伝わりやすいと思うのでぜひこの記事を読んだ方は経験を基に志望動機を書いてみてください。

unistyleが掲載するANAのES・選考レポートはこちらから

photo by Karl Baron

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