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資生堂・ポーラ・コーセーの業績・社風・海外戦略解説【unistyle業界研究】

掲載開始日:2016年11月22日
最終更新日:2016年12月09日

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特に女性の就活生からの人気が高い化粧品会社ですが、海外市場の売上が各社とも伸びており、グローバル企業としての存在感も高まってきました。
今回はそんな化粧品会社の中でも、資生堂・ポーラ・コーセーに焦点を当て、各社の業績や海外戦略、求めれられる人材像を紹介したいと思います。

化粧品会社を取り巻く変化

人口減による市場の縮小が始まっている日本ですが、とりわけ化粧品会社ではその傾向が顕著なようです。メインターゲットである20~40代女性の人口減少が著しいこと、一人あたりの化粧品購入額の減少などにより、国内市場から海外市場へと主戦場が移っているようです。

  2008年度 2015年度
国内化粧品事業 4,239 2,688
海外事業 2,788 4,788

資生堂における事業別売上高の変遷
※資生堂IR情報よりUnistyleが独自に作成 (単位:億円)

資生堂は3社のなかで最も早く海外市場への進出をはじめ、2015年度では海外売上比率が50%を超えています。表からわかるように、わずか8年で国内事業と海外事業は逆転したと言えそうです。


海外売上高の推移 (%)

コーセー、ポーラについても海外進出をすすめており、海外売上比率の目標設定を行っていることから、今後も拡大は続く見込みです。

各社の海外戦略

資生堂
資生堂の連結売上高に占める海外売上高比率は年々伸長し ており、2015年12月末時点で「SHISEIDO」においては、世界 88の国と地域(日本を含む)で販売されています。中国専用ブランド「オ プレ」の再生にも取り組むなど、中国を中心に戦略の再構成を行っているようです。また、資生堂は、ベトナム、ギリシア、トルコなどで、海外子会社を設立し、一層海外進出を進める見込みです。

コーセー
2007年にアラブ首長国連邦、ミャンマーで販売を開始し、中東諸国を視野に入れた販売戦略を展開していく見込みです。今後は「デコルテ」といったブランドの設立やeコマース、TVショッピングといった新たな販売チャネルを発展させ海外売上高を上昇させる戦略のようです。

ポーラ
ポーラは2020年までに海外売上比率を20%にすることを目標としています。海外ブランド「H20 PLUS」を2011年、「Jurique」を2012年買収を行い、本格的に海外進出を始めました。2015年度は中国におけるこれら2ブランドが不振だったため、海外売上比率は停滞しています。今後は、両ブランドのコンセプトを活かした展開を行うようです。

各社の業績の特徴

ここからは、各社の業績について見ていきたいと思います。まず、売上高の比較から見ていきましょう。


​※各社IR情報よりUnistyleが独自に作成(単位:億円)

売上高では資生堂が大きく引き離しており、他2社は規模や5年間の推移も似たような形となっています。資生堂はもともとのブランド力に加え、いち早く海外進出を行ったことから、こうした違いが生まれたものと思われます。遅れて海外進出に取り組んだコーセー・ポーラについても、順調に売上を伸ばしていることがわかります。


次に、営業利益について見ていきましょう。


​※各社IR情報よりUnistyleが独自に作成(単位:億円)


トップが資生堂なのは変わりませんが、コーセー・ポーラが追い上げていることがわかります。特にコーセーは2015年度に営業利益率が約15%となり、化粧品会社としては非常に高い数字となっています。「デコルテ」ブランドを持つアメリカの化粧品会社タルトの買収と、北米市場における好調な業績が、高い営業利益比率となったようです。今後はオーストラリアにも同ブランドを進出させる見込みで、「デコルテ」は収益の柱となりそうです。

事業内容から考える化粧品メーカーが求める人材

ここからは、資生堂・コーセー・ポーラが就活生に求める素質について、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を参照しながら考えていきましょう。

電車の中で、街中で、テレビや雑誌で。あらゆる場所で朝倉は女性たちの姿を眺め続けている。彼女たちの化粧の微妙な変化に目を光らせ、その内面・心の動きをつかむことから、マキアージュのマーケティング担当としての朝倉の仕事がスタートする。「ゼロからコンセプトや価値を生み出す仕事です。コンセプトにブレがあると良い製品は作れず、関わる人々や売上にも大きな影響が出てしまいます」と朝倉が語る通り、マキアージュのマーケティングの根幹となる仕事であり、その責任範囲はきわめて広い。
朝倉をはじめ多数の社員が力を合わせて生まれた新生マキアージュの販売を、全社員が一丸となって盛り上げる。そのために実施されたのが「イチガンプロジェクト」だ。朝倉は製品を作った人間として全国のさまざまな拠点に足を運び、ビューティーコンサルタント(BC)などの美容部員、営業社員、販売会社の社員などに対し製品の説明を行い、商談にも積極的に参加した。「製品の発表会や社内向けのプレゼンの機会は以前からありましたが、これまで以上に多く思いを直接伝える機会を得ました」。

引用:資生堂 新卒採用ページ


化粧品会社の社員は、日々変化するトレンドに対してアンテナを張り、顧客の求めているものをつかむ能力が求められるようです。また、ゼロから生み出したコンセプトを社内に浸透させるために、多数の関係者と協力して仕事を行う姿勢リーダーシップも必要なようです。
以上のことから、化粧品・生活用品メーカーでは「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することが出来る」能力を持つ人材を求めていると考えられます。

各社の社風・文化

ここからは各社の企業風土について紹介していきます。従業員の女性比率が高いことから、女性の働き方について改善する取り組みを各社とも行っているようです。

資生堂:ダイバーシティを重視し女性リーダー比率も高い

弊社では国内社員の8割が女性であることから、女性の活躍促進に注力してきました。これまで、法定を上回る育児休業・育児時間制度、店頭で活動する美容職の育児時間取得を後押しする制度等を導入。事業所内保育所の設置や残業時間の削減にも取り組んできました。2016年1月時点の女性リーダー比率は27.0%となっております。

引用:女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画 資生堂

資生堂の男女共同参画は、社員の活力を高めて成果を上げ続ける組織風土づくりに向けての経営戦略のひとつと位置づけているようです。「働き方見直し」では、全社消灯、定時退社デー等の実施を進めたことで、長時間労働者が減少、時間外労働を半減することができ、一定の成果を上げています。今後は、障がい者や外国人と共に働くことによる、生産性のさらなる向上をめざすとともに、女性のキャリアステップにおけるロールモデルの構築や、多様な価値観に応じた柔軟で生産性の高い働き方を実現していくようです。


コーセー:人とのつながりを重視し長く働ける

女性が本当に働きやすい職場です。正直なところ、結婚や出産を経てここまで働いていることに自分でも驚いています。
コーセーは人と人のつながりを大切にする会社。悩んだときや失敗したとき、周りの人からのアドバイスや支えによって自分を成長させることができる環境があります。

引用:コーセー 先輩社員紹介

コーセーでは、仕事と家庭の両立支援を進めており、育児や介護を抱える社員も安心して働ける制度を導入し、活躍できる環境を整えています。例えば育児休業は、最長で産後1年半まで取得可能であり、保育園に入所できない場合などに活用されています。時短勤務制度も整備されており、出産した正社員のうち100%が育児休業を取得し、8割以上がその後復帰しているようです。


ポーラ:女性が自由に意見できる仕組みを整える

また、CSV推進が活発な企業の共通要素と言えるのですが、好奇心が旺盛で、従業員同士が自由闊達に意見を交わせるような、開かれた社風・組織づくりにも取り組んでいただきたいと思います。

引用:第6回 ステークホルダー・ダイアログの開催報告

ポーラでは、「個々で美意識が異なるように、本来、美容や健康の価値軸も多様であるはず」という考え方から、生き方も価値軸ももっと多様でよいというメッセージを発信しています。同社が提唱してから6年目を迎えた「AAA(アンチエイジングアライアンス)宣言」では、16歳から90代まで幅広い年齢層で構成された女性が、仕事を通じて対等に対話を行い意見交換を行っているようです。

最後に

いかがだったでしょうか。今回は化粧品会社大手の、資生堂・ポーラ・コーセーについて紹介させていただきました。海外市場の重要度が高まっていることから、化粧品会社は今後海外志向の高い学生の志望先としても候補になると思われます。海外展開では各社とも異なった戦略をとっており、こうした情報を踏まえてOB・OG訪問をすると、詳しい話が聞けるのではないでしょうか。

 

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photo by naitokz

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