NHKのインターン内容とES突破方法|合格者ES付
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最終更新日:2024年11月07日
NHK(日本放送協会)は、民間放送とは異なる「公共放送」としてのメディアです。営利を目的とせず、政府から干渉を受けることなく自主性を保障されており、国営放送とも異なります。公共の福祉のために、質の高い放送番組を全国に届けることが使命として放送法で定められています。
非営利への追求は徹底されており、最近では「すしざんまい」を展開する「喜代村」の木村清社長が「ニュースウォッチ9」に出演し、ネット上で話題となりました。(「すしざんまい」社長、NHKで「おすしといえば?」→次の瞬間、別画面)
今回はそのNHKのインターンシップを受けようと考えている21卒の学生向けに、過去のエントリーシートで出題された設問の解説をしていきたいと思います。
なお、ES設問は20卒向けインターンシップを始め、過去に出題された設問を用いています。
NHKとは
NHKは、1950年に放送法にもとづいて誕生した「公共放送」であり、民間放送や国営放送とは異なります。真の公共放送として営利を目的とせず、政府から干渉を受けない自主性が保障されています。いわゆる特殊法人とされていますが、政府の業務を代行しているわけではありません。
そして、その自主性を保っていくために財政の自立を必要としていますが、受信料制度がそれを実現しています。収入の96%が国民の受信料で成り立っており、スポンサーの意向や視聴率のためだけにとらわれず、社会的に意義のある番組制作を行うことができるのが特徴です。
また、地域放送局が多いこともNHKの特徴の一つとして挙げられます。多くの新採用者が、入局後数年間は地域放送局へ配属されます。まずは東京よりは規模の小さい地方局でキャリアをスタートし、そこで結果を出した職員から本社に配属され、全国放送の番組を手がけることができるようになる、というのが一般的なようです。
NHKのインターンシップ内容
アナウンサー
ニュース原稿やリポートなどアナウンス業務を体験する
原稿読み、実況練習、企画立案の3つの課題を班ごとにローテーションして行っていく。実際にNHKアナウンサーになった気持ちになれる。最後にグループワークは発表する。
参考:NHK インターンレポート
記者
報道現場での業務、模擬記者会見や原稿作成など、取材から放送までのニュース現場を体験する
2日目は省庁見学がメイン。それぞれ何人かでグループを組んで、省庁の記者クラブでお話を聞かせてもらう。それを基に文章を書く時間もある。
3日目は実技がメイン。記事執筆体験やレポーター体験などがある。実際の仕事をイメージすることができるがかなり緊張する。
参考:NHK インターンレポート
ディレクター
番組の提案から番組が出来上がるまで、NHKの番組制作現場の仕事を体験する
全体での参加人数は40人ほどで、2日目の番組企画立案は5〜6人のチーム、3日目の収録見学は別メンバーで3人ほどのチームに分けられた。いずれのコンテンツにもディレクターの方が付き、アドバイスなどをしてくれる。
参考:NHK インターンレポート
技術
スタジオでの番組制作、放送技術研究所の見学など、技術の仕事を体験する
映像ジャーナリスト(映像取材・映像制作)
模擬撮影や映像編集、放送までのニュース現場を体験する
放送事業のマネジメント
放送局をマネジメントしていくために必要な編成・イベント・総務・財務・営業企画などの仕事について、業務体験・ワークショップなどを通して体感する
映像デザイナー
あらゆるジャンルの番組ビジュアルを受け持つ「映像デザイナー」のしごとについて、ワークショップや実習などを通して体感する
NHKのインターンシップ選考フロー
エントリーシート提出→面接(数回、ない場合も)→合格
NHK インターンシップES設問
◆最近関心を持った社会的な出来事や疑問に思うことをあげて、あなたの考えを述べてください。(300文字以内)
◆今打ち込んでいることや、これまで熱心に取り組んできたことを述べてください。(300文字以内)
◆今よりも自分を成長させるためには、何が必要だと思いますか?その理由とあわせて述べてください。(300文字以内)
◆自由記述欄(300文字以内)
ある合格者の面接では、所々にマーカーが引かれていたほどエントリーシートは読み込まれていました。公共放送として情報をわかりやすく正確に発信する使命のあるNHKでは、伝えたいことを「自分の言葉で」表現する力が求められます。
『個人的な話を書いてほしいですね。「NHKは公共放送で視聴率を気にしないので人のための番組が作れます」、みたいな事は誰でも言えますよね。それよりは、自分はこういう番組を見てどう感じた…、という、手触り感のあるエピソードが聞きたいのです。』
(引用:「ストーリー」を作らないで 【人事に聞きたい!】 NHK 採用担当 橋爪さん・宮本さん)
設問1
インターンシップへの志望理由では一般に「企業とあなたを結びつけるポイント」を知りたいという意図があります。
インターンシップでやりたいこと・学びたいことは何か、そしてなぜNHKなのかを自身の経験をもとに回答できると良いでしょう。
参加の目的はさまざまですが、いずれにせよその内容がNHKのインターンシップの内容と大きくかけ離れていないことが前提となります。
また、募集職種がさまざまであるため、「なぜその職種に関心を持ったのか」といった部分は明確にしておきましょう。
①放送業界に関心を持った理由(自身の経験に基づいていると説得力が増します)
②選んだ職種に関心を持った理由
③NHKに関心を持った理由
④インターンシップで学びたい・経験したいこと
⑤インターンシップを経てどうなりたいか
全てではなくても上記の項目について書ければ良いと思われます。
NHKインターン:合格者の回答
「豊富な予算によって、長いスパンでドキュメンタリーの取材ができる」、「ドラマ作りでは多い時だと5回もリハーサルを行う」といったお話を伺い、【貴社であれば民放他局では成しえない、クオリティー重視の番組作りができる】のではないかと感じている。
今回のインターンシップは、実際に現場で働いていらっしゃるプロデューサーの方のお話を伺う機会がある。貴社においての【番組作りについてイメージを膨らませる】と共に、【他局との相違点】についてさらに理解を深めたい。
また、若手職員の方とのお話を通じ、どのような仕事がしたくて入社したのか、実際に働いてみてどう感じているか、どういう人が向いていると思うかなど【自分のイメージとのギャップを埋め】、貴社で働くとはどのようなことなのか理解したい。
参考:NHK インターン エントリーシート
【】を利用した読み手に対する配慮や、NHKという企業への理解が伺える回答となっています。
「働くイメージを具体的なものにしたい」ということですが、そもそも放送業界で働きたい理由は何か。また、他の職種ではなく「プロデューサー」を選んだ理由についても、記述はしないとしても考えておく必要があるでしょう。
設問2
これから社会人となる学生の社会への関心度と、どんな考え方・価値観を持っているのかを知りたいために聞いている設問だと言えます。特にNHKの場合、将来的にニュースを生み出す立場になるため、ふさわしい切り口や思考の深さを示すことが重要となります。
何故そのニュースに関心を持ったのか、自己にどのような教訓を教示したのかになどについて意見を述べられると良いでしょう。
NHKインターン:合格者の回答
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設問3
「学生時代頑張ったこと」についての設問です。その経験の中であなたがどのような役割を果たしたのかについて知りたいという意図があります。
「NHKのES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・ガクチカへ」で解説した通り、NHKの仕事には非常に多くの人材が関わっており、「個人プレー」よりかは「組織プレー、チームワーク」が求められます。取り組んできたことを通して、組織の中で自らがどのように貢献できる人材なのか述べる必要があります。
以下の記事では、「組織プレー、チームワーク」をESで書いた例が記載されているので、是非参考にしてみてください。
NHKインターン:合格者の回答
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設問4
成長の定義は人それぞれであり、絶対的な答えはないといえる問いです。
自身が最も成長を感じた瞬間やエピソードを思い出し、その中で共通する考え方や行動の仕方、環境などを記述できると良いのではないのでしょうか。
この設問を通じて、インターンシップや仕事で自身が活躍する姿を、読み手にイメージさせることができると評価が高いかもしれません。
NHKインターン:合格者の回答
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設問5
上記の設問ではアピールしきれなかった自身の強みや経験をこちらで示しましょう。
NHKの求める人材である「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」を発揮したエピソードが他にあれば書けると良いです。
以下の記事で、自己PRの書き方のポイントやフレームワークを解説しているので、参考にしてみてください。
NHKインターン:合格者の回答
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最後に
職種にもよりますが、実際にNHKでは本選考において、インターンシップ参加者限定の選考ルートが存在するようです。
放送業界に興味がある学生には、NHKインターンシップへの挑戦をおすすめ致します。
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