東レの採用情報から考えるES・テスト・面接対策

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最終更新日:2022年07月26日

東レの本選考ES一覧はこちら

素材メーカーは企業としての知名度はそこまで高くない一方、単純な数で見れば19卒就職四季報記載の事務系総合職の採用倍率は160倍と高い値になっています(これでも19卒は大きく倍率を下げました)。

さらに、「東レの採用大学・文理・男女別採用人数|合格者ES付き」にあるように志望者の学歴層も高く、採用人数に対する学生の量・質ともに内定獲得にいたるまでの難易度は高い企業であると言えるでしょう。

今回扱う東レはユニクロと組んで開発した「ヒートテック」を始めとした代表製品の存在もあってか、同業の中では比較的知名度が高いと思われます。

「日本のプレゼンスを高めたい」といったグローバル軸を始め、総合商社や海運・空運志望者の併願先としても高い人気を誇っています。東レは大手素材メーカーの中でも海外売上比率が高いため、この傾向はより強いと考えられるでしょう。

本記事では、このような少数精鋭企業と言える東レの本選考の対策方針を説明していきます。unistyleでは同社の関連記事や70枚以上の本選考エントリーシートを掲載していますので、こちらも合わせて活用しプランを明確にしていただければと思います。

参考:東レの企業研究

→東レの関連記事・本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。

【本記事の構成】
・東レが求める人材像
・化学メーカーが扱う「コモディティ」と「スペシャリティ」
・東レのビジネスモデルに基づく求める人材像の考察
・東レの本選考フロー、採用数、倍率
・東レのエントリーシート対策
・東レのWebテスト・筆記試験対策
・東レの面接対策

本選考とインターンの締め切り情報

東レが掲げる、求める人物像

まずは採用HPを参照して求める人物像を抽出します。

東レはモノづくりの会社です。研究・技術・生産・販売が一体となって、社会の問題解決を果たす新素材を開発し、新商流を開拓することにより新たな価値の創造に取り組んでいます。

 

そして、人を大切に思い、全ての社員が働きがいを感じながらそれぞれの持ち味、能力を発揮し、困難な課題に果敢にチャレンジし克服していく、明るく活力に溢れた企業風土の構築に取り組んできました。

出典:採用スタッフメッセージ

私たち東レにできること。
それは、素材メーカーとして地球規模の問題に取り組むこと。
素材の力で解決策を生み出し、イノベーションを起こしていくこと。

しかし、新しい素材はそう簡単には生まれません。
イノベーションは一朝一夕では起こりません。

それでも私たちは、愚直に、粘り強く研究開発に取り組み、
世の中で求められている付加価値の高い新素材を、数多く送り出してきました。

出典:東レのイノベーション

上記2つの文について考えると、

という形で素養が導けるでしょう。

続いて、なぜこれらの素養が重要視されるのかについてビジネスモデルから理由付けをしていきます。

東レのビジネスモデル

素材メーカーは消費者が直接製品を手に取るわけはないぶん、企業間の関わり方を考慮しつつ事業内容を理解していく必要があります。

東レの収入源、扱う商材

「素材メーカー」である東レが扱う商材は非常に多岐にわたります。

塩ビ・ナイロン・半導体など、「素材」という言葉には広い意味が込められています。

中でも東レは炭素繊維を筆頭とした繊維事業に強みを持っており、高い営業利益率を誇っています。

この営業利益率に関して、東レを始めとした化学メーカーでは「コモディティ」と「スペシャリティ」という概念を用いて商材が分類されることがあります。

企業によって両者の位置付けは異なりますが、一般的に以下のような特徴を持つことが多いと言われています。

基本的にコモディティには基礎化学製品、スペシャリティには高付加価値製品がそれぞれ分類されます。

コモディティ分野は製造技術としては成熟した伝統的な製品が多く、大量の原料消費から大量のアウトプットをしていきます。メーカー間で品質の差が出にくいかつ利益率が低いため、価格競争に陥るケースが多くなっています。

規模の経済性が働きやすい分野である一方、近年では製造コストが低い新興国のメーカーが台頭してきているのが現状です。

一方、スペシャリティ分野は比較的新しい技術から作られる製品群を指します。少ない原料調達から付加価値の高いアウトプットをしていくため、利益率が高く、技術力や品質の高さが競争の鍵を握ります。

繊維事業自体は分類としてはコモディティ寄りと言えるでしょうが、東レの技術から「アルミより軽く鉄より強い」と言われる付加価値を生み出した好例と言えるでしょう。

東レの商材・サービスの提供方法

東レが提供する様々な「素材」を生み出すには当然その原料が必要になります。

普段材料系に触れる機会のない方はイメージしにくいところかと思いますが、例えばポリ塩化ビニル(塩ビ)の原料は塩素・エチレン、セメントの原料は石灰石・けい石などといった形になります。

よって基本的にクライアントは取引先のメーカーであり、典型的なBtoBビジネスを展開していると言えるでしょう。

東レが求める素養

以上のビジネスモデルを踏まえ、採用HPに掲載されていた求められる素養について具体化していきたいと思います。

①多岐にわたる関係者と協力体制を取り、一体となって問題解決に貢献できる人材

一つの製品について複数の役回りから携わっていくメーカー一般に言える話ではありますが、東レの場合は特に重要な素養です。

社内では、原料の調達から提案をする営業まで、専門知識や考え方の異なる関係者がうまく連携していくことが事業プロセスにおいて重要になっていきます。

業界内でも海外売上比率が高い東レでは、海外の関係者とまで協力体制を取る機会も多いと言えるでしょう。

また「一体となって」とはこの「社内一丸となって」だけでなく、取引先のメーカーに利益をもたらすような提案を共に考察していくという意味が含まれていると考えられます。

②新たな価値の創造に向けて、困難にも果敢に挑んでいける人材

最終製品のクオリティに影響を与える素材は、まさに根源から価値を創造する可能性を秘めた商材だと言えます。

炭素繊維にしても消費者からすれば、「東レが開発した炭素繊維」ではなく「ユニクロが発売したヒートテック」という見方をすることの方が多いため、「直接」ではなく「根源」からの価値提供という認識が妥当かと思います。

価値創造と言われると研究開発のイメージを抱きやすいかと思いますが、商材が取引先メーカーにとって原料となる以上、営業職の場合でも提案次第で取引先のアウトプットの価値に間接的ながらも貢献することになります。

一方、取引先の数自体は広がりにくい点も特徴であり、一つの案件で動く金額も大きいことから、相手方との信頼関係を崩さず良好な関係を維持できるかが焦点になります。

よってこの場合、どんな無理難題にでもリスクを負って挑んでいくという意味ではなく、困難が発生した場合でもそれを投げ出すことなく関係構築に努めていくという意味が、採用メッセージには込められているのではないでしょうか。

③素材からイノベーションを起こすために、愚直に粘り強く研究を重ねる人材

特にコモディティ分野は技術の成熟化が指摘されている以上、研究成果を出すためには長期間に渡る努力が求められます。例えば今では主要な収益基盤となっている炭素繊維の場合でも、開発から黒字化までには約40年間を要したと言われています。

「グローバル視点で見れば繊維産業は必ず成長する」、苦難の時代にあっても私たちはそう信じて、成長が見込める海外生産はもちろん、日本での生産や技術開発もやめませんでした。

 

参考:繊維事業のイノベーション

とは言え研究職の場合でもひたすら研究機関に閉じこもって思考を巡らすというわけではなく、施策段階での製造部門への協力依頼など他者との連携は不可欠になっていきます。

そのため、個人としての粘り強さに加え、①で述べた素養も同時に求められるとまとめることができます。

東レの本選考フロー、採用数、倍率  

次に東レの採用基本情報についておさえておきましょう。

本選考フロー    

まずは本選考フローを確認します。

東レの選考フローは事務系・技術系で大きく異なります。
年度によりフローは変化しますが、概ね以下のようなフローで選考が行われています。

事務系の選考フロー

エントリーシート
  ▼
社員面談(2〜3回)
  ▼
一次面接+クレペリン検査
  ▼
最終面接

社員面談の内容によって面談回数に多少変化があるようです。


技術系の選考フロー

エントリーシート・Webテスト
  ▼
通過者の説明会+GD
  ▼
一次面接+クレペリン検査
  ▼
最終面接+技術面接

技術面接ではパワーポイントの資料を作って社員の前で研究内容をプレゼンします。

どちらの選考でも言えることですが、インターン等の結果により選考が早まったり短縮したりすることはまずないようです。

採用数・倍率

◆採用数
2019年度の就職四季報によると、東レは事務系と技術系に分けて採用しています。

職種別の採用実績は下記の図のようになっています。



2016・17年に比べ、2018年は大きく採用数を増やしました。

こちらは男女・文理別の採用実績になります。



※こちらの表の文系は事務系職種・理系は技術系職種の数値になっています。
※どちらの表も大卒のみの数値になっています。

当然ではありますが、技術職の採用人数が多いため院生理系が大きなウェイトを占めています。

◆倍率

就職四季報によると倍率は下記のようになっています。



知名度自体はあまり高くない企業ですが、就活生からは人気は高いと言えるでしょう。
 

東レの本選考エントリーシート対策

理系職のイメージが強い東レですが、エントリーシートの設問も事務系・技術系で全く異なる内容になっています。

ここでは最新の18卒のエントリーシートについて解説していきます。

東レのエントリーシート設問

事務系の設問

(1)あなたが自覚している自分自身の強みに近いものを以下から2つ選択してください 
キーワード: 『バイタリティ』『粘り強さ』『チャレンジ精神』『リーダーシップ』『チームワーク』『極限追求』『イノベーション』

 

(2)選択したキーワードについて、学生時代の取り組みや経験から説明してください。(全角350字以内)

 

(3)あなたが当社で挑戦したいこと、実現したいことを教えてください。(全角300字以内)

技術系の設問

(1)研究内容のタイトル(50字以内)


(2)研究テーマ概要(300字以内)


(3)あなたなりのオリジナリティを発揮した点,画期的な点などを3つ挙げてください(それぞれ40字以内)


(4)学生時代に最も力を入れて取り組んだことを教えてください(400字以内)

 

(5)あなたが東レというフィールドで成し遂げたいことを教えてください(400字以内)

求められる素養を踏まえたエントリーシート回答方針考察

◆設問の全体感
事務系については、
(1)自己PR
(2)学生時代頑張ったこと(正確には自己PRの一部)
(3)志望動機

にそれぞれ分類される設問であり、大枠としては頻出のテーマが並んでいると言えます。一方、(1)では強みを指定された項目から選択するということで、エントリーシートから求める素養をより明確に示している点が特徴だと言えます。


技術系については、
(4)学生時代頑張ったこと
(5)志望動機

に加え、研究内容に関する設問が前半で問われている点が大きな違いになります。

◆求められる素養と結びつけた回答方針
先述した3つの素養については、それ単体だけでなく、複数の素養が絡み合って発揮されるケースが多いと考えます。

例えば、②新たな価値の創造においては、①多岐にわたる関係者との協力が必要になることがほとんどだと思われます。実際、事務系の(1)では強みを2つ選ぶよう指定されています。

そのため、複合的に強みを伝えていけるよう(2)で述べる経験を選定していく必要があるでしょう。

素養ごとに選択肢を分類するとだいたい以下のようになると思われます。

①多岐にわたる関係者と協力体制を取り、一体となって問題解決に貢献できる人材
・『リーダーシップ』
・『チームワーク』

 

②新たな価値の創造に向けて、困難にも果敢に挑んでいける人材
・『バイタリティ』
・『チャレンジ精神』

 

③素材からイノベーションを起こすために、愚直に粘り強く研究を重ねる人材
・『イノベーション』
・『粘り強さ』
・『極限追及』

技術系では面接でも研究内容に問われることが多いぶん、エントリーシートから採用側が関心を抱くような頭出しをしておくと、その後の面接もうまくいきやすくなります。

「あなたなりのオリジナリティ」とわざわざ指定されていることから、一般論や単なる研究項目の事実列挙ではなく、自分だからこそ出来た考え方や工夫について示す必要があるでしょう。

すなわち、研究者として試行錯誤をしていく中で、将来的な技術革新・価値創造に貢献できる素養があるかが見られていると言えるでしょう。

東レの本選考Webテスト・筆記試験形式

東レでは事務系はクレペリン検査のみ、技術系はWebテストとクレペリン検査が課されます。

Webテスト

東レの技術系の採用ではエントリーシート提出と同時にWebテストが課されます。



自宅で受ける形式のSPI(=Webテスティングサービス)です。

unistyle上の本選考レポートによると難易度はそこまで高くないようです。ですが、テストで落ちてしまうのはもったいないのでしっかり対策しましょう。

対策に関してはこちらの「Web適性検査の対策・練習方法|問題例と解答を基に練習しよう!」を参考にしてください。

筆記試験

こちらは事務系・技術系どちらの採用でも課されます。

あまり馴染みのない内田クレペリン検査という試験を行います。

この検査の概要は下記のようになっています。

・内田クレペリン
この検査では主に、処理能力の程度と性格・行動面の特徴が見られています。
出題形式としては、簡単な一桁の足し算を1分毎に行を変えながら、前半と後半各15分間ずつ合計30分間行います。

参考:【就活生必見!】17種類の適性検査まとめ、Webテストの種類と対策を知る

このように単純な計算をするだけですが、全くの初見と一度でも解いたことがあるのでは差が出る形式とも考えています。

Web上で練習問題のテンプレートも出回っていますので、最低1回は経験しておく方が無難と言えるでしょう。

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最後に

伝えるべき強みを企業側から示すケースは珍しく、東レは採用倍率の割には比較的対策方針が立てやすい企業だと思っています。

『リーダーシップ』を始め、選択肢の強みは多くの企業で応用がきくものです。東レに限らず、他社の選考を受ける際のヒントとしても繰り返しご活用ください。

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