NTTデータの志望動機対策|事業内容の理解なくしてES通過なし
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最終更新日:2023年09月22日
NTTデータは主にデータ通信やシステム構築事業を行っている、NTTグループの中核企業の一つです。
NTTデータは情報サービス事業では業界最大手であり、顧客は国内外の企業だけでなく、官公庁とともに仕事を行うことも多くある企業です。IoTやAI等のIT技術が発達してきた現代において、今後の世の中の基盤となるシステムを構築していく企業として文理双方の学生からの人気を高めています。
具体的な事例として、NTTデータはマイナンバー事業も手がけています。
国を上げた一大事業に携わることができるのも人気要因の一つかもしれません。
また、近年海外企業のM&Aを積極的に行っており、海外進出を強化しているため海外と関わりながら仕事をしたい学生からも人気を博しています。
また、同じNTTグループであるNTTドコモやNTT東日本に関しては以下の記事で紹介していますので是非参考にしてみてください。
参考:NTT東日本|ES頻出の志望動機・ガクチカなどの設問を解説
参考:NTTドコモのES解体新書|設問から求める人物像を考察してみた
それでは、事業内容を掘り下げた上で志望動機を考えていきましょう。
NTTデータのビジネスモデル
就職活動を始めたばかりの方にはあまり聞き馴染みのないであろう、NTTデータの属するシステムインテグレーターについて知るところから始めていきましょう。
システムインテグレーター、通称SIer(エスアイアー)とは顧客の業務を把握し課題を解決するために、ITを使って「しくみ」を構築していく業界のことを指します。
顧客企業の経営面から着手するITコンサルとは異なり、SIerは顧客企業のシステム上の課題を発見し、その課題から着手し課題解決のコンサルティングから設計、開発、運用・保守までを全て一貫して行うことが特徴として挙げられます。企業によってはコンサルティングと設計のみ、開発のみなど一部分のみを請け負う企業もあります。
しかしNTTデータは、NTTコミュニケーションズ等のグループ会社とも協力しながら運用・保守までの全行程を一貫して請け負います。
グループ企業が充実している点は、NTTデータがコンサルティングから運用・保守までを一貫して行うことができる所以と言えるでしょう。
以上より、SIerの仕事は多くの関係者と協力し、世の中の課題を自ら解決していく仕事と言えるでしょう。
三井住友カード株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:久保 健、以下:三井住友カード)は株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)と連携し、インターネット商取引(EC)におけるUnionPay(以下、銀聯)カード決済の提供をECサイト運営事業者向けに開始致しました。
本件により、NTTデータの決済システムを導入する日本のECサイトにおいて、世界中で約65億枚発行されている銀聯カードのユーザーに対し、決済環境を提供することが可能となり、中国を中心とした銀聯カードユーザーの利便性向上と、新規顧客の取り込みを狙います。
引用:NTTデータニュースリリース「三井住友カード、NTTデータと連携し、ECサイト運営事業者向けに銀聯カード決済を提供」
上記の事業は、NTTデータの決済システムを導入している日本のECサイトにおいて、三井住友カードと協力し銀聯カードユーザーの利便性向上と、新規顧客の取り込みを目的としたものです。NTTデータは、国内最大カード決済システムの「CAFIS」を有しており、国内ほぼすべての金融機関やカード会社とつながっています。本案件ではこの強みを活かして、三井住友カードと協力し事業を推進しています。
世の中の課題解決やニーズに応えるために、これまで培ってきたステークホルダーとの関係を活かして事業を行っていきます。以上のことから、相手のニーズを把握し、価値観やスキルの異なるメンバーと協力しつつ、新たな事業や仕組みを生み出す仕事と言えます。
以上のことを踏まえNTTデータの志望動機を考えると、
・新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい
・価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい
・相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい
といった志望動機が適当だと考えられるでしょう。
NTTデータのES通過者の志望動機解説
「幅広い業界と関わり、ITで世界を豊かにする事」を実現できるからです。
昨年中国北京を訪れた際、友人が呼び出したタクシーの中で、遠距離恋愛の彼女に寿司の出前を取るというサービス利用から決済までのプロセスをスマートフォン一台で完結している事に感激しました。
世界規模で幅広い業界に携わる事が可能な貴社に入社し、世の中至るところに存在する不便や問題をITで解決し、豊かな暮らしを創りに貢献していきたいです。
こちらの方のエントリシートでは、日常生活の中でIT化によって便利だと感じた経験から、「世界規模で幅広い業界と関わり世の中の課題を解決したい」という成し遂げたいことを示しています。
ITを用いることで、世の中のあらゆる課題に対して自分自身の提案や自社の技術力を基に解決していくことが可能であるといえます。
そのため、自社の技術者や多様な企業と協力し、あらゆる顧客先に対して貢献することができる業界と言えるでしょう。
以上のことから、こちらの方の志望動機は「相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい」「価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい」という志望動機に沿って書かれていると考えられます。
NTTデータで成し遂げたいことがNTTデータのビジネスモデルで達成可能であり、筋の通った志望動機であると考えられます。
また、そのように思うきっかけとして、中国における実体験を挙げているため読んでいる方も納得することができる内容となっています。
ESの指定字数が少なくなっているため、ESだけでは伝えきれない部分を補うためにも、エピソードの深堀りや自己分析が必要でしょう。
もう一つ、実際の志望動機を見てみましょう。
貴社の強みである官公庁や金融業界を相手に大規模なシステムを作ることに関して、学生時代培った「何事も粘り強く取り組む精神力」を活かせるのではないかと考えたからです。
また、「アプリバンキング」といったフィンテック領域での新しい取り組みを進めていることをHPで拝見しました。そうした新しいことに取り組める風土があると感じるため、未来を作るという自身の思いを実現し、社会に貢献することが出来ると感じたからです。
こちらの方のESでは、NTTデータの強みを述べ、NTTデータならではの新規事業を実現させたいという強い意志が表れています。
先に紹介した「新たに事業や仕組みを生み出す仕事をしたい」という志望動機にあたります。
NTTデータだからこそ実現できる新規事業に取り組みたいということを、「自身の強み」「NTTデータの強み」「実際の事業」と絡めて述べているため説得力のある志望動機となっています。
最後に
近年NTTデータのエントリーシートの傾向として、「志望動機」に加えて「入社後にチャレンジしたいこと」の設問があります。
「志望動機」の設問ではNTTデータでなければならない理由を、自身の経験や強みを交えて説明すると良いのではないでしょうか。
そうすることで、後の「入社後にチャレンジしたいこと」に信憑性を持たせることができると思います。
そのためには、自己分析を通してご自身の過去の経験を今一度振り返ってみることが必要でしょう。
それを基に、自分が企業にて達成したいこと等を熟考すると良い志望動機が完成するのではないでしょうか。
以下の記事も参考にしてより良い志望動機を書き進めてください。