三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターンはコスパに定評アリ?|内容・選考対策
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最終更新日:2020年12月25日
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)は野村證券、SMBC日興証券、大和証券、みずほ証券と並ぶ国内5大証券のひとつです。
同社は、5大証券の中では、比較的新しく2010年に発足した企業であり、日本最大のMUFGの傘下、世界で名高いモルガン・スタンレーとのジョイントベンチャーとしても知られています。
後発でありながらも近年は実績を伸ばしてきており、日本郵政グループやJR九州のグローバルIPOのコーディネーターをつとめたり、サントリーの米ビーム社の買収に携わるなど、かなり様々な案件に関わっています。
今回は、そんな三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)のインターンシップの選考内容と突破方法について考えていこうと思います。
参考:三菱UFJモルガン・スタンレー証券のESと採用HPから考える三菱UFJモルガン・スタンレー証券の求める人材
→三菱UFJモルガン・スタンレー証券の求める人物像をESと採用HPから考察します。
→三菱UFJモルガン・スタンレー証券の面接過去門を提示します。
→三菱UFJモルガン・スタンレー証券の志望動機の作成方法を提示します。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターン内容
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は営業部門・投資銀行部門と2つの部門に分けて募集を行っています。
18年卒向けインターンシップでは、両者とも5日間の日程で行われたようです。ただ、19年卒向けのものでは、営業部門は1dayインターンシップに変更されたようです。
ここでは19卒向けのものはホームページを元に紹介し、18年卒までの営業部門をインターンシップ参加者からの情報を元に書いていこうと思います。
19年卒向けの営業部門インターンシップでは以下のことを行う予定です。
資産運用コンサルティング業務を体感していただくことを目的としています。
ビジネスシミュレーションを通じて、当社の強みであるMUFGグループとしての協働、モルガン・スタンレーの情報力および商品力が、如何に投資家の課題解決に活かされているのかを、肌で感じていただくことができます。
業務説明と営業部門の働き方を体感できるインターンシップのようです。18卒までの5daysより日程が少ない分、ワークの量も少なく説明会の比率が高いものと思われます。
18卒以前向けのものはビジネスシミュレーション、グループワークなどが行われていたそうです。グループワーク中は社員が、見回りに来たりかなり質問もしやすかったようです。
また、最終日には懇親会が行われるためそこで社員の方との交流を行えるようです。
投資銀行部門では投資銀行部門のなかの部門説明会、三越伊勢丹HDの買収提案のワークが行われていたようです。部門説明会の中ではモルガン・スタンレーとの協力によってどのようなことが出来るのか、他社との違いなどを説明してもらえるようです。
また、買収提案では6人1組のチームで行われ、その際、DCF法、市場株価分析、類似企業分析といった方法で価値算定を行ったり、どう資金調達を行うかなどまで検討を行うためIBについて深く知ることができます。
また、両者とも部門の説明や金融に関する説明があるので、金融に関する知識も身につけられるようです。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターンの満足度理由
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三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターン選考内容
19年卒の三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターンの選考内容は、営業部門がESのみ、投資銀行部門がES+適性検査→面接でした。
ただ、年度によって差があるようで、18年卒向けの営業部門インターンではES→集団面接というフローでした。
投資銀行部門の適性検査も年度によって変わるようで、19年卒向けのものはTALのみでした。以前は玉手箱の言語と非言語の試験とTALが課されていたようです。
ここでは営業部門、投資銀行部門両方のESの対策、投資銀行部門の面接の対策について記述します。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(営業部門)のインターンES対策
三菱UFJモルガン・スタンレー証券営業部門のインターンシップを志望する理由を教えてください。(400文字以下)
「三菱UFJモルガン・スタンレー証券営業部門のインターンシップを志望する理由を教えてください。」について
これは志望理由に関する質問です。特に癖のある質問ではないと思うので書きやすいとは思います。
ここでは「内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク」を参考にしてみましょう。
このフレームワークは、①成し遂げたいこと⇒②きっかけとなる経験⇒③企業選びのポイント⇒④他に受けている業界とその業界ではダメな理由⇒⑤具体的に取り組みたい仕事⇒⑥業界の中でもその企業の理由、という流れで書くと伝わりやすい、というものです。
ただ、インターンシップの受験者は本選考受験者と比べて幅広く業界を見ていることや、業界研究が進んでおらずあまり具体的な働き方、職種を調べられていないことを採用担当者は知っていると考えられます。
そのため、④、⑤といったところは、あまり力を入れず、②、③、⑥を強く書いていくということが良いのではないでしょうか。
では、実際のインターンシップ合格者はどのような回答をしているか見てみましょう。
私は、サークル活動の年2回の全国法律討論会において、チームの責任者として周囲を巻き込み、全国総合優勝という期待以上の結果を出すことで、信頼を得てきました。
そのため、お客様の多様なニーズに応え、強固な信頼関係を築いていくことで、お客様の資産形成に寄与する証券の営業に魅力を感じています。
中でも貴社は、モルガン・スタンレーと提携し、グローバルなネットワークと高度な知識を活かし、あらゆる金融ニーズに対して多角的な視点と、高いクオリティを兼ね備えたソリューションを提供していらっしゃいます。
世界有数の規模を誇る貴社のインターンシップに参加し、証券ビジネスの基礎を学ぶとともに、貴社の社風や理念を肌で感じることができればよいと思います。
また、インターンシップに参加する優秀な仲間との意見交換を通して切磋琢磨し、今の自分に足りないものを発見することで、自己成長する機会にしたいと思います。
この方は、サークルの経験をもとにどうして証券の営業を行いたいのかを述べ、どうしてMUMSSのインターンに参加したいのかを述べています。
また、インターンシップを通して、社風や理念を感じたいということや、自己成長を成し遂げたいということを述べており、これはフレームワークの中で言うと、①について述べられています。
経験をもとに志望理由を述べている、インターンシップを通して得たいものがあることを伝えられている点で、説得力のある志望動機になっていると思います。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(投資銀行部門)のインターンES対策
(1)三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資銀行部門のインターンシップを志望する理由を教えてください。( 400文字以下)
(2)これまでの人生で、あなたが特に頑張って取り組んだことと、それによってあなたが得た成果を教えてください。また、その際、あなたが周囲の方とどのように協力し、どのような役割を果たしたのかについても併せて教えてください。( 400文字以下)
(3)投資銀行部門において最も関心のある業務を教えて下さい。 その業務を選んだ理由についても教えてください。 (300文字以下)
設問(1)「三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資銀行部門のインターンシップを志望する理由を教えてください。」について
これはオーソドックスに志望動機を聞くものです。
営業部門と同様のフローで答えていけば良いと思います。
設問(2)「これまでの人生で、あなたが特に頑張って取り組んだことと、それによってあなたが得た成果を教えてください。また、その際、あなたが周囲の方とどのように協力し、どのような役割を果たしたのかについても併せて教えてください。」について
これは学生時代に頑張ったことに関する質問に似たものですが、そこで得た成果、周りの人のどうやって協力したか、どのような役割を果たしたか、ということも書かなければいけません。
「大学1年から2年にかけて、Airbnbという民泊マッチングサイトを通して、外国人向けのゲストハウス事業の立ち上げ」に取り組み、「関西で15物件設立、月間3万ドルの売上」という成果を上げました。その際、同僚と常に意思疎通を図ることを意識し、チームを調整する役割を果たしました。
当初、前例のない民泊事業に対して、不動産業者や清掃会社の利害関係者の理解が得られないという問題があり、物件数を増やすことが難しい状態でした。
そこで、外国人を含むチーム3人で分担し、定量的なメリットを示しつつ交渉を粘り強く続けた結果、不動産業者2社、清掃業者4社の協力を得ることができました。
各社の協力のおかげで、効率的な物件オペレーションの仕組みを築くことができました。多様性のある現場で、協調性を意識しつつ責任感を持って物事を遂行したことは、今後のキャリアで役に立つと確信しています。
この方は、大学時代の取り組みとして民泊の事業を行ったことを書いています。ESの設問中で聞かれている「成果」「どのように協力したか」「どのような役割を果たしたか」ということに明確に答えられていて、これも評価出来る点です。
そして、行っていた民泊事業というものが困難であったことを示すことで、どれほど難しいことをやっていたのか、難しい中でどのような動きをしたかを示していることで、困難に立ち向かえることを示せている点で評価できると思います。
ただ、文字数の関係で、困難だったのかもしれませんが、なぜこれをやったのかという動機を示せていると自分の価値観、モチベーションの源泉を伝えられることが出来るので、より良いESに仕上がると思います。
設問(3)「投資銀行部門において最も関心のある業務を教えて下さい。 その業務を選んだ理由についても教えてください。」について
これは、投資銀行において何の興味があるのかを聞かれているものです。投資銀行に応募される方は、何か興味がある部門があると思います。カバレッジ、ECM、DCM、M&A、不動産証券部など様々な業種があるので、HP等を参考にしていくと書けると思います。
また、選んだ理由が自身の経験に基づくもの、自身の価値観に基づくものであると、より評価されると思います。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(投資銀行部門)のインターン面接対策
面接はどのように行われているのか、unistyleのインターンレポートをもとに見ていきましょう。
面接は個人面接で、20分×2名の社員で行われた。社員はそれぞれ、アナリストとVP。(1対1の面接が連続で2回行われる)質問内容は、ESに沿って深掘りされていくようなイメージ。
特に、IBの志望理由やその中でも興味のある仕事内容について、興味を持ったきっかけを中心に聞かれた。
参考:インターンレポート(IB部門)
【1次面接】
15分x2人
1人目
IBの志望理由 、学生時代頑張ったこと 、学校で勉強していること 、逆質問
2人目
IBの志望理由 、カバレッジに興味ある理由 、逆質問
参考:インターンレポート(IB部門)
面接は15分から20分のものが2回で、ESに基づいて深掘りされるようなのでそれに対応出来る準備をする必要があると思います。ただ、20分しかないのでそこまで深掘りされることはないと思います。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターンで内定は出るか
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インターンを通しては内定は出ないものの、上記のような特典があるようです。ちなみに、19年卒向け投資銀行部門インターンは年末、年明けに同窓会という名目で懇親会を行います。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターン参加者からのアドバイス
MUMSSのインターンに参加した上での後輩へのアドバイスを営業部門、投資銀行部門それぞれから紹介します。
金融業界を志望する学生もそうでない学生も是非毛嫌いせずにチャレンジしてみてください。本や授業だけでは学ぶことができないことが学べます。
参考:インターンレポート(営業部門)
営業部門に参加したこの方が言うように、インターンに参加することで何か得ることがあると思います。インターンに参加すれば、企業研究をしていても中々知ることが出来ない、働いている生の人の声を聞くことが出来ると思います。
また、同インターンでは金融知識をつけることを目的の1つとして行われていたため、金融に関する知識を身に付けるためにも参加してみることをおすすめしていました。
この会社のインターンは投資銀行業界の中では参加のハードルが比較的低いわりに大変充実しており、投資銀行業務を一番包括的に学ぶことができます。
個人的にはIB志望初心者にはかなりうってつけのインターンであると思います。
投資銀行を志望しているが、ワークへの経験値が不足していると感じている人は絶対に参加することをオススメします。
投資銀行部門に参加された方も同様、インターンを通して多くの学びがあったと述べています。
投資銀行というと、どこも参加するためのハードルがかなり高く、特に外資の投資銀行のインターンに参加することは、かなり難しいと思います。
ただ、MUMSSのインターンは参加のハードルが低いため、投資銀行を志望している方には、やはりおすすめであるようです。
最後に
今回は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のインターンについて紹介しました。ここでは実際、19卒の投資銀行部門インターンに参加して感じたことを書いていこうと思います。
インターンシップと本選考での関連はある、とよく言われていますが、MUMSSではそれほど内定と関係は無いように思います。
19卒向けインターンの際には、特に参加者の能力を見ているといったことはなく、とにかく本選考に参加してほしい、といったことを社員の方はおっしゃっていました。(本心なのかは分かりませんが....)
また、社員の方は頻繁に見回ってくれて、学生と社員との距離はかなり近かったと思います。そして懇親会も2回あり、そこでは実際には聞きづらい、世間的に受けている評価、投資銀行部門の労働状況などを聞くことが出来ました。
ワークのレベルも比較的高く設定されており、そのワークを通じて、かなり学びが有った上に、丁寧に投資銀行の機能について講義してくれたので、かなり良いインターンシップだったように感じます。
本記事が、MUMSSのインターンシップの参加を検討している方にとって、参考になることを願っています。
photo by Tax Credits