三菱UFJモルガン・スタンレーのES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・自己PRへ
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最終更新日:2023年09月01日
金融業界の一つとして就活生の間の人気の業界である証券業界。近年ではオンライン証券の登場などで、各企業の事業スタイルにも変化が生じてきています。その事業内容について理解が進んでいる就活生もいる一方、「金融の一つだから」という何となくの発想や、その採用人数の多さもあり、銀行などとその他金融と併願して受けているという方も多い業界です。
今回はそんな証券業界の中でも三菱UFJモルガン・スタンレー証券について扱います。証券というと二大日系証券会社である野村證券・大和証券の印象が強い方が多いかと思いますが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券はその2社に次ぐ第3位の収益を誇っている企業です。
二大日系証券を受けるうえでも、同業他社である同社のことについて理解を深めていくことは有効かと思います。
今回はそんな三菱UFJモルガン・スタンレー証券のESと採用HPから、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の求める人材について考察していきたいと思います。二大証券の求める人材については以下の記事を参照してください。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の求める人材
私は、証券業務を通じた「企業支援」と「金融リテラシー向上」に心惹かれ、当社に入社を決めました。
私の仕事は、未上場企業やその社長さまなどのお客さまに対し、所有されている資産の運用をご提案すること。お客さまに運用目的やニーズを伺い、資産運用に関するパートナーとなることを目指し、2つの軸に照らして「私自身の付加価値は何であるのか」ということを意識しながら日々取り組んでいます。
参考:社員紹介(市場商品部門)
知識の質・量だけでなく、一人ひとりの個性や強みが問われるのがこの仕事の面白さです。
私たちのチームは東京におり、海外顧客のやり取りはメールや電話が中心、つまり、直接会って話す機会はどうしても限られるため、海外出張や顧客の来日などの機会をしっかりととらえて信頼関係を構築する必要があります。
サムライ債のプロであるだけでなく、自分の個性や強みを理解し、顧客に「また話したい」と思ってもらえる存在になる努力を続けなければなりません。
また、東京の本社内でも様々なチームと協働するため、皆が起債成功という一つの目標に向かって努力を続けられるような関係づくりも不可欠です。起債成功の喜びを、顧客や多くのチームメンバーと分かち合えることが、この仕事の醍醐味です。
証券業界というと、銀行のように個人として営業の成果を残すことが求められるというイメージをもっている方が多いかと思います。
実際、証券業界では営業実績が個人に紐づく評価がなされ、与えられた数字ノルマの達成に尽力するという、いわゆる一般の方がイメージされるような営業で成果をあげることが求められます。
そのうえで、1つ目の社員が「私自身の付加価値は何であるのかということを意識」していると述べているように、営業・提案業務を行うにあたってどのような手法を取れば成果をことができるのか自身が常に意識しながら顧客に対して働きかけることも必要となってくるでしょう。
以上の点から、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」のうち、「1.個人として努力し、成果をあげることができる」ことが重要となってくると結論づけることができます。
2つ目の社員の話を参照すると、冒頭の「知識の質・量だけでなく、一人ひとりの個性や強みが問われる」というのはやはり先ほどの「個人としての成果」と関連するものですが、どうやらそれだけではないようです。この社員によると、多岐にわたる顧客とやり取りをしていくうえでは信頼関係の構築が必要であり、その手段としてそれぞれ個人としての強みの発揮ということが求められるようです。
そもそも証券の仕事では多大な金額の取引がなされるため、「この人になら任せられるだろう」という信頼関係なしにはスムーズに業務が進まないのではないでしょうか。
そのうえで、1つ目の社員が述べているようなニーズの引き出しや提案まですることが求められるでしょう。以上の点から、先ほどの5つの強みのうち「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」人材も同時に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は求めていると導けるでしょう。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のES設問
(1)三菱UFJモルガン・スタンレー証券に入社し、どのように社会に役に立ちたいと考えていますか。 (300文字以下)
(2)あなたのこれまでの経験を踏まえ、社会人として働く上で大切だと思うことを具体的に教えてください。(200文字以下)
(3)自己PRを教えて下さい。(300文字以下)
設問(1)「三菱UFJモルガン・スタンレー証券に入社し、どのように社会に役に立ちたいと考えていますか。 」について
志望動機についての質問の一つです。「【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説」では①成し遂げたいことに該当します。
今回は「どのように社会に役立ちたいか」という問いになっていますが、そもそも社会貢献はどの企業であっても少なからず行っているものでありますので、その貢献内容について具体的に記述しなければ評価されません。すなわち、「三菱UFJモルガン・スタンレー証券だからこそ貢献できること」について述べることが必要となります。
また、その内容が実際の仕事内容とあまりに結びつかない場合も的外れな志望動機となり、評価されることはないでしょう。
参考:こんな志望動機は嫌われる!評価されない志望動機の実例
→評価されない志望動機の例文を提示します。
設問(2)「あなたのこれまでの経験を踏まえ、社会人として働く上で大切だと思うことを具体的に教えてください。」について
こちらも志望動機についての質問の一つになります。
「あなたにとって仕事とは何ですか?」という質問に近い内容が問われています。お金を稼ぐというのは前提として、その上でどのような価値観を持っているか知りたいという意図が込められています。やや抽象的で回答に困る就活生も多いかと思いますので、以下のエントリーシートも参考にしてより多くの考え方に触れてみてください。
設問(3)「自己PRを教えて下さい。」について
自己PRは自身の述べる強みが志望企業の求める資質と合致しているかどうかが重要となります。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の場合は先述の「個人として努力」と「信頼関係構築」の2つの強みと合致した内容とすることが要求されます。
なお、一つの社員がこの2つの強みについて同時に述べていることからもわかるように、両者は相反するものではなくむしろ密接に関連し合うものです。
そのため、自己PRに複数のエピソード・強みを用意すべき?理由から対処法まで徹底解説にもある通り、その強みの裏付けのエピソードの述べるうえでも、一つの経験から個人としての努力と信頼関係構築の両方に言及することもできるでしょう。しかし、一つの経験について詳しく話す学生時代頑張ったこととは異なり、自己PRは「強みの再現性」について問われることがあるため、複数エピソードを用意しておく必要があります。
最後に
冒頭でも触れた通り、何となく「金融の一つだから」という理由で安易に選考を受けてしまうと面接の段階で深掘りに対応出来なくなることに繋がります。
しかし、そのような考えの就活生が多いのであれば、きちんとした企業選びの軸の構築や業界比較により、より他者との差別化がより図れる業界と考えることもできるのではないでしょうか。是非この記事が、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の選考に臨む就活生に役立てば幸いです。
photo by Martin Thomas