明治のES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・自己PR・ガクチカへ
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最終更新日:2023年09月25日
数年前ですが、2016年卒の明治の倍率は2750倍と異常な高倍率となっています。特に事務系については同年の新卒採用人数が4人とほんの一握りの学生しか内定を獲得することができません。
今回は、そんな日本を代表する食品メーカーである明治について取り上げます。きのこの山・ミニッツメイド・LG21など誰もが知っている商品の知名度によって、明治の選考倍率の高さに繋がっているともいえるでしょう。
今回は、そのような明治の採用HPから明治の求める人材とES説問について考察していきたいと思います。
明治の求める人材
お取引先から採用が難しいと言われていた、とある商品。これを粘り強く提案し、採用されたことが一番思い出に残っています。
自作のPOPを提案したり、その商品を使ったメニュー提案で食シーン訴求を図ったりと、「お客さまが買いたいと思うにはどうしたらいいか?」とお客さま目線で考え、多くのアイディアを出しました。
その結果採用してもらえたのですが、お取引先からは「ただの商品紹介だったら採用しないが、一生懸命提案してくれたから採用を決めた」と言っていただき、本当に嬉しかったです。
発売後も、実際に店頭に立って販売応援をしたりもしました。そうすることでお客さまの生の声を聞くことができ、「次はこういう売り方を提案してみよう」と、次の提案につながっていきました。
その後、大きな仕事を任されるようになり、信頼関係を築くことができたと実感しています。商品を売ることだけが仕事ではなく、お取引先との信頼関係を築けていける楽しみも営業の魅力の一つだと、あらためて感じました。
上記は明治の採用HP内からの引用ですが、この社員が冒頭で述べているように、営業職において商品の採用が断られたからといってそこであきらめることはできず、そこからが力量でもあります。
この社員の場合はあらゆる手段を使って関係者の信頼を獲得し、採用に結び付けています。自分本位ではなく、相手側の視点にも立つことでよりよい提案を実現したようです。
このことから、明治の事務営業職ではそれぞれの関係者をまとめあげて調整することが求められる、すなわちリーダーシップを発揮して全体を良い方向に導く能力が必要であるといえるでしょう。
なお、この場合のリーダーシップとは、「自己PRでリーダーシップをアピールするポイントは3つ!‐ES例文5選付‐」を参照すると、「自ら音頭を取って先頭に立ちチームを引っ張る」リーダーではなく「メンバーの一人ひとりと丁寧にコミュニケーションを取り、信頼を得ながらチームを良い方向に導く」リーダーに近いということが出来ます。
また、営業担当の社員として顧客の要望を待っているだけでは不十分であり、自ら主体的に働きかけて取引先のニーズを引き出す提案型営業をする必要があるということのようです。そのことが、取引先との信頼関係構築につながり、双方の売上向上に貢献できるということも述べています。
以上の点から「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?」に照らし合わせてみると、
3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる
2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる
以上のような人材を明治は求めていると導けるでしょう。
なお、営業の手法として示している「相手の立場になって物事を考える」というのは営業担当として基本となる重要な能力であり、多くの就活生が自身の強みとしてESや面接で挙げるものではあります。
しかし、単に「相手の立場になって考える」というのでは十分に評価されるものでなく、「それにおいて重要なことは何か?」という方法論や「自身が下の立場でもそれが出来るのか?」といった深掘りにまで対応できるよう、しっかりとした裏付けをもってアピールすることが重要となります。
参考:自己PRで相手の立場に立って考える力をアピールする方法【大手企業選考通過者ES例文10選】
→相手思考のみでは評価はされにくいです。では、どうすればいいのかということを提示します。
明治の本選考設問
(1)当社を志望する理由を教えてください (400文字以下)
(2)当社で挑戦したい部門について、あなたの強みを踏まえて教えてください(400文字以下)
(3)学生時代に最も力を入れて取り組んだことと、そこから得られたことを教えてください (400文字以下)
(4)自己PR(内容は問いませんので、自由に記述してください。) 400文字以下
設問(1)「当社を志望する理由を教えてください」について
志望動機は成し遂げたいことが志望企業と合致しているかどうか、それが自身の経験から導かれているものかが重要となります。
「【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説」にそって「①成し遂げたいこと⇒②きっかけとなる経験⇒③企業選びのポイント⇒④他に受けている業界とその業界ではダメな理由⇒⑤具体的に取り組みたい仕事⇒⑥業界の中でもその企業の理由」の順に大枠から整理するといいでしょう。
今回の場合は①や⑤の内容について(2)で答える形となっていますので、その他を中心に記述するといいのではないかと思います。
【参考】内定者の回答
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設問(2)「当社で挑戦したい部門について、あなたの強みを踏まえて教えてください」について
将来の長期的なビジョンを達成する上で、目の前で取り組みたいのはどのような部門のどのような仕事なのかを聞くことで、本当に入社したいと考えているのか、具体的に仕事のイメージができているのかを知りたいと考えての質問になります。
その企業がまったく取り組んでいない仕事を挙げると的外れになることはもちろんですが、(1)で述べた成し遂げたいこととの間に整合性がとれているかどうかも評価項目になると考えられます。
仕事内容についてはもちろんHPや説明会資料から参照してもいいのですが、やはり実際に働いている社員の生の声を聞きに行きその思いやビジョンについても同時に学ぶことに勝る企業研究はありません。
また、今回は「あなたの強みを踏まえて」という指定がありますので、以下の記事のように自身の強みから導かれる適正に基づいた志望動機について語るという方法も考えられます。
いずれにせよ、取り組みたい仕事について具体的に述べる必要はありますので、ある程度しっかりとした企業研究が求められる設問であるといえるでしょう。
参考:【就活生必読】志望動機が特になくても書けるフレームワークとは?
→やりたいことがない人のためのフレームワークを提示します。
【参考】内定者の回答
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設問(3)「学生時代に最も力を入れて取り組んだことと、そこから得られたことを教えてください」について
学生時代頑張ったことは、その経験から導かれる強みが志望企業が求める資質と合致しているかどうかが重要となります。
明治の場合は上記で紹介した2つの強みをアピールする必要がありますので、自身の経験からリーダーシップを発揮したエピソードについて述べるといいでしょう。
なお、リーダーシップとは考え方や行動によって発揮されるものであり、「代表だったからリーダーシップがある」というような単なる肩書きをアピールしたものでは評価されません。
先述の通り、明治が求めるリーダーとは「メンバーの一人ひとりと丁寧にコミュニケーションを取り、信頼を得ながらチームを良い方向に導く」リーダーに近いということがいえます。
ですので、それに沿った形で自分がどのようなリーダーなのか、それを発揮するうえで大事なことや心がけていることは何かというところまで踏み込んで述べられるといいと思います。
そのうえで、もう一つの伝えるべき強みである「関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」にまで触れられるとより評価の高いESとなります。
【参考】内定者の回答
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設問(4)「自己PR(内容は問いませんので、自由に記述してください。)」について
自己PRも学生時代頑張ったことと同様、自身の強みが志望企業が求める資質と合致しているかどうかが重要となります。
「【例文35選】新卒就活で高評価を得る自己PRの書き方・伝え方を徹底解説」に照らし合わせて上記2つの強みについてすり寄せた内容にしていただければと思います。
「強み」については(2)で仕事に生かすものとして一度述べていますので、同設問ときちんと整合性が取れた内容にすることも重要となります。
また、今回は400字と比較的しっかりとした内容を書くことができる字数指定となっていますので、(3)で述べた経験だけでなく、複数のエピソードについて触れてより説得力のある内容とすることが高評価につながると考えられます。
【参考】内定者の回答
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最後に
先のインタビューでも述べられている通り、一つの商品を作るのにさまざまなプロセスが存在し、その間に多くの人々が関わってきます。
そのため、それぞれの関係者をまとめあげて調整する力、リーダーシップを発揮して全体を良い方向に導く力が必要とされています。
また、営業においては顧客自身が気づいていないニーズを引き出すことが求められ、顧客に寄り添った提案を行うことで信頼関係を築くことが出来ます。
明治の求めるこうした
・「リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」
・「関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」
という強みをアピールすることが選考通過の一歩になるのではないでしょうか。
→unistyle上の明治に関するコンテンツをまとめています。
photo by Christian Kadluba