住友商事のES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・自己PR・ガクチカへ

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最終更新日:2023年09月26日

住友商事のES一覧はこちら

三菱・三井と並んで財閥系総合商社の1つに数えられるのが、住友商事です。2019年に設立100周年を迎える同社は、浮利を追わず、信用を重んじるという姿勢を企業文化として位置づけており、変化を先取りしたグローバル経営を目指しています。

参考:住友商事のエントリーシート・選考情報 
→住友商事の本選考・インターンESおよびレポートを提示しています。

まずは住友商事の実際のビジネス事例を基に、同社が求める人材を考えていきましょう。

住友商事は農薬のトレードビジネスを1970年代から本格化させた。当時は現在と比べ大幅な円安という時代。価格競争力をテコに日本メーカーの農薬を海外に輸出するビジネスを展開し順調だった。それが80年代後半の円高進行で、状況は一変する。


急激な円高で農薬メーカーは自ら海外へ進出し、もはやクラシックな商社機能だけでは生き残れない“商社冬の時代”とまで言われた。「当時、農薬を扱う我々の部署は閉塞感が漂っていました」と住友商事で農業ビジネスを担当するアグリサイエンス部長の為田耕太郎氏は当時の状況を語る。

《中略》

 

ルーマニアは肥沃な穀倉地帯を持つ農業国だ。

 

《中略》

 

2007年のEU加盟によりEU農業補助金が得られることや世界的な穀物価格上昇などが背景にあり、今後の農業拡大が見込まれている。


しかし現状は「1ha当たりの収穫量がフランスの3分の1などと極端に低い。肥料や農業機械を買う余力が農家になく、融資してくれる金融機関もないからです。逆に言えば、農家に資金さえあれば、収穫量を3倍にできるチャンスがある」と佐藤氏は説明する。

《中略》

 

交渉で最も困難だったのは、信頼を得ること。それまで良好な取引関係にあったアルチェドと住友商事は互いに信頼し合っており、だからこそ買収交渉も始まったのだが、買収条件を詰めて契約書に落とし込む段階では信頼が揺らぐ時期があった。

 

《中略》

 

こうして交渉に2年半。「厳しい局面が何度もありましたが、腹を割って意見をぶつけ合う中で、いつしかアルチェドの将来像を共に描くようになり、より強固な信頼関係を築くことができた」(佐藤氏)と語る。

引用:住友商事「グローバル未開拓市場に挑む」 

今回の事例において、住友商事は、手付かずの市場であった東欧から農薬販売事業を開始し、20年をかけ各国に販売会社を設立、現在では25カ国をカバーするまでに成長しました。

また近年では、農業資材販売やコンサルティングに強みを持つアルチェド社を買収することで、収穫量に課題を抱えるルーマニアでの農業ビジネス進出に成功しました。

このように総合商社のビジネスでは、国内外の関係各社と信頼関係を構築しながら、絶えず新しい事業を展開することが求められています。

以上のビジネス事例と社員の声を踏まえ、「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは? 」に照らし合わせて考えると、住友商事では特に、

「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行える」
「4.価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる」
「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」

といった素質を備えていることが必要であると考えられます。

参考:五大総合商社比較|三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅の強みや社風の違いとは 
         住友商事の特徴を解説|業績や社風から見る就活対策・企業研究 
→上記の参考記事では住友商事を初めとした商社の社風や選考、そして志望動機を内定者事例から見たいと思います。

求められる素質を理解したここからは、実際に同社のESを見ていきましょう。

本選考とインターンの締め切り情報

住友商事ES設問

ここでは、2017年卒採用の同社ESを参照していきましょう。

①これまでの会社説明会やHP、パンフレット等で見聞きした住友商事のビジネスの中で最も印象に残っているもの(20文字以下)とその理由(100文字以下)

②学生時代、力を入れていたことを教えてください(3つ以上5つ以下/1つあたり20文字以内)

③住友商事に伝えたいこと(200文字以下)
 

参考:住友商事 本選考情報(基幹職) 

大きく3つの設問が課されていたようです。各設問に関して、書くべき内容を考えていきましょう。

一つ目の設問

これまでの会社説明会やHP、パンフレット等で見聞きした住友商事のビジネスの中で最も印象に残っているもの(20文字以下)とその理由(100文字以下)

この設問では企業に対する興味が問われていると考えられます。回答に正解はありませんが、自身がしっかりと企業研究をしていることを示すと同時に、入社後に携わってみたいビジネスがある就活生は、それをアピールすることもできるでしょう。パンフレットや採用HPなどで見た内容をそのまま記すこともできますが、OB・OG訪問で聞いたビジネス内容などを織り交ぜると、面接時に志望度の高さを伝えることができるかもしれません。

二つ目の設問

学生時代、力を入れていたことを教えてください(3つ以上5つ以下/1つあたり20文字以内)

定番の質問内容ではありますが、字数制限が厳しいため、簡潔にわかりやすく記述することが求められています。先ほど考察した、「企業に伝えるべき素質」が発揮されたエピソードをしっかりと記述するように留意しましょう。
面接時には、以下の記事で述べられているフレームワークを意識した話し方を心がけましょう。

参考:ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
→「ガクチカ」を述べる際のフレームワークを提示します。

三つ目の設問

住友商事に伝えたいこと(200文字以下)

問われている通り、伝えたいことを記述しましょう。多くの就活生はこの設問で、自己PRを行っているようです。

以下に同社に内定した就活生の回答を掲載します。

私は、体育会に所属しているわけでもなく、帰国子女で英語が流暢に話せるわけでもなく、周りの学生と比べると見劣りするかもしれません。 

しかし、「向上心と熱意」だけは誰にも負けない自信があります。高校時代は、ハンドボール部で、同じポジションの先輩が4人いるなか、諦めることなく全力で取り組むことで、レギュラーを獲得し、選抜に選ばれることができました。

現在では、語学学校に通ったり、学内の留学生と話すことで、英会話力を向上させることに奮闘しています。 
貴社のようなレベルの高い環境に身を置くことで、常に向上心と熱意を持って取り組むことで、今からでは考えられないような人間に成長します。

 

引用:住友商事 【内定】エントリーシート(31)(総合職) 

この方は、体育会でも帰国子女でもないながらも、向上心と熱意を武器に、語学力の向上や部活でのレギュラー獲得を経験してきており、住友商事でも自身の強みを活かして成長する、と宣言しています。

このようにこの設問においては自身の強みが実際に生きたエピソードを織り交ぜながら、自身が入社後に活躍できる人材であることをしっかりとアピールしましょう。

自己PRの書き方やポイントを改めて確認したい方は、下記の記事も参考にしてもらえればと思います。

参考:闇雲な自己PRはNG 〜自己PRするなら企業が求める能力を理解してから〜 
→自己PRは企業が入社後に活躍できるかどうかイメージする大事な要素です。参考記事では、企業が求める能力の考察方法を提示します。

最後に

いかがだったでしょうか。

今回は財閥系総合商社である、住友商事が求める人材を考えていきました。同社のESは設問数が少なく、人材像を考えることが少し難しいと思われますが、だからこそ、OB・OG訪問や座談会などを通じて、実際に社員の方のお話を聞くことが必要になるでしょう。是非、積極的な姿勢で就活に臨むよう努力しましょう。

住友商事の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから

photo by Sjors Provoost

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