元新卒採用担当が見た、絶対に就活に落ちる学生の行動
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最終更新日:2024年11月12日
この記事を見ているということは、おそらくこれから就活の選考をひかえている、もしくは既に一度選考に落ちた方だと思います。
「エントリーシートや面接では採用側から何を見られているのだろう?」
「面接では何をアピールすればいいかな」
「この間落ちた理由はなんだろう?」
わからないことがあると、とにかく不安で仕方ないですよね。
そんな貴方に朗報です。この記事では元新卒採用担当である筆者が、「選考で落ちないようにするには何に気を付けたらいいか」を自らの経験をもとに解説していきます!
・これから選考を受ける予定の学生
・既に選考を受け、落ちた学生
筆者のプロフィール
・前職:新卒採用担当。ベンチャー気質な企業で営業職の採用担当をしていました。
・現在:unistyleライター。前職での経験を活かして就活についての情報をお届けしています。
元新卒採用担当が出会った「誰が見ても落ちる学生」5選
大前提、これをすれば必ず受かるという方法はありません。企業によって、どのような特性を持った学生が欲しいかも違いますし採用担当によっても判断基準は異なるからです。
しかし、これをやってしまったら必ず落ちるという特徴は存在します。その特徴を以下にまとめます。
- 質問の回答になっていない
- 出来事やステータスだけを話し、自分の考えはアピールしない
- 相手の表情や反応を見ずに自分の意見を突き通す
- 本当に興味ある?質問すらしない
- ESがしわくちゃ!読めない
上記各項目について詳しく紹介していきます。
質問の回答になっていない
面接官からの質問に対しての回答になっていない学生は思った以上に多かったです。例えば、面接官が「ゼミでは何を学んでいるのですか」という質問をしたのに対して、「私のゼミは倍率が高く入るのにとても苦労しました!」等・・・・
このパターンの学生は、質問内容から頭の中で連想をしてしまいアピールポイントを先に話してしまっているのだと思われます。ある意味頭の回転が速いとも言えるのでしょうが、この場合面接官が知りたいのはゼミの倍率でもなければ頭の回転の速さでもありません。
質問に沿った回答ができないと当然面接官からの印象はよくないです。
出来事やステータスだけを話し、自分の考えはアピールしない
これもとても多かったです。高学歴で、部活やサークルのリーダーポジションにいて、スポーツが強くて、資格をたくさん持っていて・・・
たしかに素晴らしいのですが、それだけを話しても面接官の心には響きません。何故なら、面接とは相手の内面を見るために実施しています。経歴や資格、実績は履歴書だけでもわかります。
面接官はその学生がどのように考えながらその目標に向かって努力をしたのか。その過程で何を乗り越えたのか、等の過程の部分を知りたいのです。実績を語った後に面接官から深堀をされて黙ってしまったり薄い内容で回答した学生は落とされてしまっていました。
相手の表情や反応を見ずに自分の意見を突き通す
「熱量あります!やる気あります!私はこんなにすごい学生です!自信あります!」と、猛烈なアピールをしてくれる学生もいました。
自信があることも熱量をもって選考を受けてくれることも企業側としてはとてもありがたかったですが、面接の最後の質疑応答時間を当初予定の30分ほどオーバーして彼は同じ発言を繰り返していました。
そしてそのアピール内容もとにかく抽象的で勢いで熱をぶつけてくるだけでした。
「私なら御社の営業マントップを狙えます!私はすごいんで!!!!」
個人的に根拠のない自信はとても大事だとは思っていますが、面接でのアピールは具体性もとても重要です。
本当に興味ある?質問すらしない
反対に、熱量が全く感じられない学生もいました。面接の回答もスムーズ。ただ話が広がらない。面接官が質問したら最低限聞かれたことしか答えない。
例えば「大学では何を学んでいるのですか」に対して「経営学です」のみの回答。もちろん聞かれていないことを答えすぎても良くないのですが、「経営学を専攻しています。現在の企業における最適な人的資源管理についてを研究するゼミに所属しています」くらいは欲しいです。
最後の質疑応答でも質問せず、本来面接時間を1時間設けていましたが15分ほどで終了。
速攻不合格判定を出されていました。
ESがしわくちゃ!読めない
信じられないですけど本当にいました。一体なにがあったの?!というくらい、しわくちゃなESを提出してきた学生。程度でいうと、一度丸めたあとにキャッチボールでもしてから広げたんか・・?ってレベルです。当然文字は霞んで読みにくいですし、汚れも目立ちました。
証明写真だけはきれいだったので丸めた後に貼ったのかな。ESで落とすということは本来していませんでしたがあまりに印象が悪く、面接官は面接前からやる気をなくし、その学生は当然不合格となりました。
企業が求める採用したい学生とは
では、企業が採用したい学生とはいったいどんな学生なのでしょうか。その特徴を以下にまとめ、詳しく説明していきます。
- 募集職種において成果を出せそうな学生
- 一緒に働きたいと思える学生
- 社外への印象がよさそうな学生
募集職種において成果を出せそうな学生
特技や強みの内容が応募した職種に活かせそうな内容だとポイントが高いです。集中力があり細かい作業が得意なら事務職とか、向上心がありコミュニケーション能力が高いなら営業とか。大体選考前に欲しい学生の特性は決まっていてそれに沿って面接を行う企業が多いです。
また、ガクチカの内容が特技や強みと一貫性があるとさらに印象がいいです。特技や強みを実際に活かした経験としてアピールできます。企業側もガクチカの内容から実際に入社した姿を想像することができます。
一緒に働きたいと思える学生
新卒で入社する場合、特に入社直後は上司から業務を教わる機会が多くあるはずです。教わる際、ひねくれた考え方をせず、素直でいろいろなことを実践していける人はいろいろなものを吸収します。企業側は素直でまっすぐでやる気のある人柄を求めています。
社外への印象がよさそうな学生
お客様と関わりがある職種は特に、外からの見え方が重要です。最低限のマナーや言葉遣い、清潔感などが身についており社外の方の前に出て恥ずかしくない人間を求めています。
各選考で採用側が見ていること
- ES
・志望動機の妥当性
・資格の有無
・学歴 - 面接
・挨拶
・服装の清潔感
・声のトーン、大きさ、話すはやさ
・今まで頑張ってきたことの過程
・コミュニケーションが円滑にとれるか
ES
・志望動機の妥当性
ESで最も重要な内容です。何故たくさん業界・職種がある中でこの業界・職種なのか。自分の強みや経験から志望動機につながるような根拠のある文章が求められます。
志望動機の書き方については以下の記事も参考にしてみてください。
・資格の有無
職種によっては、資格が必須となる場合もあります。そういった場合は募集要項の応募資格に必ず記載があるはずなので確認してから応募するようにしましょう。
・学歴
企業によっては学歴を見ているところもあります。今更どうしようもない部分ですが事前に学歴フィルターがある企業ということがわかっているなら何か対策をしないと受かることは難しいでしょう。
面接
・挨拶
人の第一印象は3秒で決まるといわれているように挨拶の時点から面接ははじまっています。笑顔ではっきりと挨拶するようにしましょう。
・服装の清潔感
服装も第一印象の一種です。しわや汚れの目立たないように整えていきましょう。企業側は同じようなスーツを着た学生を何人も見ています。その分汚れなどのマイナス要素があった場合は目立ちやすくなります。
・声のトーン、大きさ、話すはやさ
話している内容と同じくらい重要なポイントです。話し方ひとつで人柄のイメージが決まってしまいます。明るい声色ではきはきと話しましょう。一度録音をしてみて聞いてみるのも手です。修正ポイントがあれば直していきましょう。
話すはやさについて、人は自分が思っているより早口で話してしまっているものです。適切な話す速度は1分間に300文字程度。相手が聞き取りやすいはやさを心がけましょう。
・今まで頑張ってきたことの過程
勝敗を決めるスポーツの大会などは結果が大事ですが、面接では内面を見ているので過程を確認することが多いです。目標に向かってどのような努力をしたのか、どのような気持ちで挑んだのか、工夫したことは何か、大変だったことは何か。そういった部分を、募集職種に活かせそうな内容をピックアップしながら話せるようにしましょう。
・コミュニケーションが円滑にとれるか
コミュニケーション能力は多くの企業で重視されます。営業職のような社外へのかかわりが多い職種だけでなく事務職のような内勤職も普段から社内の人間とコミュニケーションをとります。それを踏まえて問題ないレベルのコミュニケーションがとれるかは見られる要素です。
これをやったら落ちる!一発NGな行動
- ES
・しわくちゃだったり誤字脱字が多い
・志望動機や、自己PRの質が悪い
・学歴や資格が条件に到達していない - 面接
・質問に対する回答になっていない
・職種・業界が同じ会社でも代わりがありそうな志望動機
・会社そのものに対する志望熱量が大きすぎる
・ガクチカの内容において、ただ行ったことのみを話す
・最後の質疑応答で何も聞かない
ES
・しわくちゃだったり誤字脱字が多い
先ほど紹介した体験談にもありましたが、ESが汚いのはESで選考を設けていない企業であったとしても一発NGです。ESは企業へ志望度をアピールする最初の工程。面接前から悪い印象がつくと挽回は難しいでしょう。また、誤字脱字についても印象が悪いです。
・志望動機や、自己PRの質が悪い
文章力がなさすぎて伝えたいことがわからなかったり極端に短いと印象が悪いです。面接で挽回できる可能性もありますがES選考がある場合は落ちます。文章で伝えることも心がけましょう。
・学歴や資格が条件に到達していない
企業によって応募条件を設けているところも多いので事前に確認しましょう。
面接
・質問に対する回答になっていない
質問をされた際にその質問に対する返事になっていない回答をすることはNGです。回答時に「ということはこういうことですか?」等と面接官から誘導されたら回答内容が適切ではなかったということです。何度も繰り返すと落ちます。
質問に回答する前に、一度情報を頭で整理してから結論ファーストで発言するようにしましょう。
・職種・業界が同じ会社でも代わりがありそうな志望動機
その企業ならではの内容を含めた志望動機にするべきです。最初から含めて話せればなおいいですが、「それってうちの会社じゃなくてもいいよね」と言われてしまった際の切り替えしができれば挽回は可能です。
・会社そのものに対する志望熱量が大きすぎる
反対にこの会社でなくてはならない!のパターンも意外と思われるかもしれませんが、落ちます。何故なら入社後にギャップを感じそうだからです。きちんと業界・職種に対する志望度も示しましょう。
・ガクチカの内容において、ただ行ったことのみを話す
面接官が知りたいのは「何故、どのように、どんなことを意識して取り組んだか」という学生の内側なのであって外側の肩書や活動内容ではありません。必ずガクチカを話す際には内側もセットにしましょう。また、アピールする自分の強みについてもガクチカの内容と一貫性を持たせましょう。
ガクチカについては以下の記事も参考にしてみてください。
・最後の質疑応答で何も聞かない
質問がない=志望度が高くないと思われます。できる限り質問するようにしてください。業界が抱えている問題や時事などを交えて質問できるとなお印象がいいでしょう。
事前の説明会などで情報が十分に集まっていてどうしても質問が浮かばない場合も、ただ質問はありませんと伝えるのではなく「説明会や資料などで丁寧に教えていただけたので不明点はありません。ありがとうございます。」等と伝えると興味を持っていることが伝わるでしょう。
質問例については以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
今回は筆者の実体験をもとに就活中にしたらNGな行動を紹介しました。中には意外なものもあったと思いますが理由を読んだら納得いったはず。是非就活に役立ててください。
紹介したNG行動はしないこと、そして選考を受ける前に最低限以下を分析してESや面接の対策をすることが重要になります。
・応募職種ではどのような能力が必要となるのか。
・自分の強みや経験と上記がマッチしている部分はあるか。
・上記を踏まえて自分はどのように企業に貢献できるか。
面接対策について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。