ベンチャー役員を目指すなら、最適解はリクルートだ

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最終更新日:2023年10月31日

ベンチャー役員を目指すなら、最適解はリクルートだ

これまで全5回にわたって連載している、unistyle転職シリーズ。
 
前回より「ある企業群への流入経路」をテーマに、新卒就活のタイミングで将来的な転職を見据えるためのヒントを提供しています。

今回のテーマはベンチャー企業の役員ポスト
 
ここ最近、ベンチャービジネスに対する学生の皆さんの価値観もポジティブに移り変わっており、最優秀層の学生がベンチャー企業を選択するケースも珍しくありません。

一方で、ファーストキャリアにベンチャー企業を選ぶことにリスクを感じる学生が多いのもまた事実で、とりわけ「転職の不可逆性(大手企業からベンチャーへの転職は一般的だが、その逆は簡単ではないこと)」は重要なポイントとして議論されます。
 
本記事ではベンチャー企業、なかでも一定の裁量を握る「執行役員以上のポスト」に焦点を当て、将来的な選択肢として「ベンチャー役員」を検討するためのヒントを提供します。
まずは「ベンチャー役員」というキャリアの魅力を整理したうえで、実際の転職者の経歴から「将来的にベンチャー企業の役員ポストを狙うなら、それ迄にどんなキャリアを踏んでおくべきか」という論点に答えを出しましょう。

本選考とインターンの締め切り情報

転職データのリサーチ

 unistyleでは「人気企業に新卒入社したあとに転職して辿り着くエリートキャリア」を考えるため、
 
・PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)
・VC(ベンチャーキャピタル)
・戦略コンサル
・ベンチャー企業の創業者、役員
 
以上4つの集団の現職者に対象を限定し、これに該当するビジネスエリート計1302名のキャリアをリサーチすることで「一流転職市場のリアル」に迫りました。
(なお、全ての情報は各社有価証券報告書ないし企業HPから収集したものです)

ベンチャー役員を2つに切り分ける

 ベンチャー役員というキャリアを考えるうえで、まずその特質について理解しましょう。
「創業メンバー」と「非創業メンバー」の2つに大別して考えることができます。

前者は所謂「起業家」であり、スタートアップ創業者としてリスクを取りながらゼロベースで事業を創出する立場です。
弊社代表・樋口の伊藤忠商事退職、Unistyle創業から全株式売却に至るまでのストーリーからイメージを掴んでください。

一方、起業家の立ち上げた事業が一定の軌道に乗ったあとに参画し、事業を更に高いレベルへ引き上げる「事業家」が後者の「非創業メンバー」に当たります。
既に最低限の収益は上がっている状態から入社するため、前者に比べて背負うリスクは小さくなります。
 
とりわけ一定規模のベンチャーの役員ポストであれば、大企業での給与水準を維持しながら大きな裁量権を握ることが期待できます。
また、それまでのキャリアで特定の専門領域を形成していた場合、CFOやCMO等、所謂「CxOポスト」も視野に入るはずです。

漠然とベンチャーの上流ポストを志している方は、自分が「起業家」「事業家」のどちらに魅力を感じているのかをクリアにしておくべきでしょう。
 
以上を踏まえたうえで、以下では【新卒入社した企業からベンチャー役員へ転職したビジネスパーソン】の実際の経歴について、「業界ベース」「企業ベース」の各観点から見ていきましょう。

ベンチャー役員の出身業界

 今回はunistyleがピックアップした優良ベンチャー181社に焦点を当て、各社で執行役員以上のポストにある転職経験者742名のキャリアをもとに考察を深めます。
なお、母集団の内訳は以下の通りです。



まず、ベンチャー役員への転職者のファーストキャリアを業界ベースで分析します。
ベンチャー企業の役員ポストへ転身される方々は、それ以前にはどのような業界に身を置いていたのでしょうか。
上記のチャートに示した転職経験者を、出身業界ごとに分類・整理すると以下のようになります。



「人材・IT」、「総合・ITコンサル」の多さが際立ちます。
これらの業界は雇用の流動性も非常に高く、また業務内容も(現在のベンチャー企業の多くが展開する)ITビジネスに親和性が高いため、上記の数字にも納得がいきます。
 
一方で「戦略コンサル」も、これらの業界の企業数および従業員数の少なさを加味すれば、相当に大きい数字であると言えるでしょう。
コンサルタントとして企業経営に触れるなかで、自分の手で経営の舵取りを担いたいと考えるようになる、乃至は起業のヒントに出会うことがあるのかもしれません。

ベンチャー役員の出身企業

大まかな出身業界の傾向が掴めたところで、次はベンチャー役員のキャリアを出身企業ベースで分析し、より細かい粒度の示唆を探りましょう。

*合併前・社名変更前の在籍者も含む

楽天やグリー、ヤフー、DeNA、サイバーエージェント等の有名IT企業が多くのベンチャー役員を輩出していることは、学生の皆さんにとっても比較的イメージしやすいでしょう。
また、マッキンゼー・アンド・カンパニーやゴールドマン・サックス等から、裁量の大きい経営ポストを求めて相当数のエリート人材が流入していることも、これまでの考察通りです。
 
一方、アクセンチュア出身者がここまで多いことはやや意外かもしれません。
この要因としては、①同社社員の絶対数が多いこと、②IT分野に強みを持ち、ベンチャービジネスとの親和性が高いビジネスモデルであること、③独立しやすい社内カルチャーが根付いていることの3点が挙げられると思います。
 
とりわけ、アクセンチュアでは「同僚同士で共同起業する」ケース、つまり社内で起業のパートナーに出会うケースが多いようです。
企業/事業者向けの業務改善サービスを展開するチェンジ社メディアシーク社シンクロ・フード社等は、いずれもアクセンチュアの前身・旧アンダーセンコンサルティングの同僚メンバー複数名で共同創業し、東証マザーズ上場を果たした企業です。
これらの企業は事業内容もアクセンチュアに近しく、同社でのITコンサルティング経験がその後の起業に大きく寄与していると推測できます。
 
とはいえ、やはり最も目を引くのはリクルート出身者の多さでしょう。
以下では同社がベンチャー経営陣を多数輩出している点にフォーカスし、洞察を深めます。

ベンチャー役員輩出企業としてのリクルートを探る

「ベンチャー役員ポストには、なぜこれほどリクルート出身者が多いのか?」という問いに対して、ここでは大きく2つ、①制度的要因、②文化的要因の観点から答えます。

 【制度的要因】

リクルートは新規事業の立ち上げを促進する社内制度を有しています。最も代表的なものが「NEW RING」と呼ばれる新規事業公募制度でしょう。新規事業に関するレポートを社内募集して審査し、評価された案件には賞金200万円と事業化機会が与えられるものです。

事業立案するチーム構成に関しても、カンパニーや部署による制約がないばかりか、社外メンバーの参画までも認められていることは驚くべきポイントです。なお、『ゼクシィ』『TOWN WORK』『HOT PEPPER』等、同社を代表する事業もここに端を発しています。

社内起業が制度として奨励されていることは、人材輩出起業としての価値の源泉のひとつであると言えそうです。

 【文化的要因】

当然、社内の文化的な要因も無視できません。同社は企業文化として「『起業家精神』を持った個人に、若いうちから大きな仕事の機会が与えられ、より速く成長する」ことを標榜していますが、同社出身者の活躍ぶりを見ると、抽象的ながらこの点にも相当の説得力があると感じます。

 また、「リクルート社員も一様ではなく、志向性のパターンによって2つに大別できる」という指摘は、以前もunistyleでお伝えした通りです。
 
数年前に『受験サプリ』をリリースしたような新規案件の部隊では、本記事の最初に挙げた分類における「0→1を担う起業家」に該当するような、事業創出志向の強い企画タイプが活躍していると考えられます。
その一方で、立ち上がった案件をスケールさせる営業部隊においては「1→100を担う」営業タイプが育ちやすい、という仮説も立つでしょう。

このことを踏まえると、「ベンチャー役員にはリクルート出身者が多い」という事実にもより深みが出てくるかと思います。
すなわち、一口にリクルート出身のベンチャー役員と言っても、

① リクルート社内で「事業創出志向の強いタイプ」に分類される人材が、創業時の中核メンバーとして「0→1」フェーズを担う
② 一方で「営業能力の高いタイプ」に分類される人材は、走り出した事業をスケールさせていく「1→100」フェーズを担う

以上の2パターンが考えられる、ということです。
 
また、実際のリクルート出身起業家/事業家をリストアップした以下の記事も、実際の具体例として参考になるでしょう。上記の洞察も踏まえたうえで彼らの経歴を眺めると、より深まった示唆を得られるはずです。

本記事のサマリー

① ベンチャー役員を目指すなら、最適解は「リクルート」だ
今回のunistyle調査にて、最も多くのベンチャー役員を輩出している企業はリクルートだと分かった。
 
② リクルートの人材輩出力は、制度的要因・文化的要因の両面から説明できる
同社の人材輩出力の源泉は、主に社内の制度とカルチャーに見出される。
 
③ リクルート出身者にも2パターンあり、それぞれ得意領域は異なる
同社の社員は事業創出志向の強い「企画タイプ」、シェアを拡大させる「営業タイプ」の2つに大別でき、ベンチャー起業においても前者は「0→1」、後者は「1→100」のフェーズをそれぞれ担うと予想できる。

最後に

現在も高い就職人気を誇るリクルートグループ。2012年の分社化によって事業領域ごとの切り分けがよりクリアになり、就活生にとっても入社後のイメージがつかみやすくなったと思います。
 
上記で示した通り、あなたが将来的にベンチャービジネスの経営層を狙うならば、リクルートが重要な選択肢のひとつになることは間違いありません。
そのうえで、同社の人材輩出力や社内カルチャーへの憧れだけでなく、あなた自身が入社後にどんなスタイルで業務にコミットしたいのか明確にし、納得のいくファーストキャリアを選択しましょう。

photo by gabriel ciccariello

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書評:『新卒採用基準: 面接官はここを見ている』 書評:『新卒採用基準: 面接官はここを見ている』 今回紹介するこちらの書籍では、タイトルの通り、企業の新卒採用基準について解説しています。373ページというボリュームのある本であり、その分採用側の視点を詳細に知ることができます。本書の著者である廣瀬氏はリクルート→一部上場企業人事責任者→独立しリンクアンドモチベーションの講師として10,000名以上の社会人に教育研修を担当→就活コーチとして1,000人以上の学生の就活支援を行うというキャリアを歩んでおり、企業の採用活動と人材育成、就活生の就職活動支援の三方の経験を持っています。そんな著者が感じた「企業が求めるもの」と「学生が求められていると思っているもの」とのギャップについても触れており、多くの就活生にとって有用な情報だと感じました。『新卒採用基準』本書の内容本書では、企業が採用の際に注目する「5つの基準」についてそれぞれ説明しています。就活の早い時期はもちろん、志望企業の選定やES提出、テストや面接試験などのどのフェーズであっても有益な情報が書かれているものと思います。筆者が挙げる「5つの基準」は下記となります。①人間性本書では評価される人間性を「自己肯定感が高く、他者軽視感の低い【自尊型】の人材」として語っています。企業が求める人材の代表的なものとしてunistyleで挙げている「リーダーシップのある人材」は、筆者の言う自尊型の人材と近いものと思います。また、一言にリーダーと言っても、先頭に立って高いカリスマ性でチームを引っ張るタイプのリーダーもいれば、各メンバーを十分にケアし信頼を得ていくタイプのリーダーもいます。大きな方向性としては自尊型の人間性を持った上で、その中でもそれぞれの人柄・キャラクターが垣間見えた時に面接官は共感を覚えてくれるのかもしれません。参考:「リーダーシップ」を挙げた自己PRパターン②仕事力新卒採用は基本的には長期雇用が前提であり、1人採用すれば未来に渡って数億円の金額を支払うことになります。そのため、企業が欲しいのはその数億円に見合うだけの「自社に利益をもたらせる人材=仕事ができる人材」だと言えます。本書の中でも、仕事の目的や目標について詳しく語られています。学生時代の経験から「仕事ができそう」だと思われるには、仕事においても活かせる学び・方法論を採用側に伝えることが重要です。「頑張ったから結果が出ました」ではなく、「結果を出す上ではメンバーの士気を高めることが重要→士気を高める上で大切なことは◯◯」といった方法論まで語れると評価されると言えます。参考:あなたの自己PRが嘘っぽく見えないために「方法論」は語るべき③表現力筆者は、いわゆるコミュニケーション能力に加えて、声や姿勢、表情などの要素を含めて「表現力」と定義しています。相手の自分に対する印象をコントロールする力とも言えると思います。仕事においても、相手から見た自分の印象をコントロールすることは常に求められます。本書では「ビジュアル」「ボイス」「バーバル」という3つの表現要素について細かく説明しており、「話す内容」に加えて「話し方」の重要性を伝えています。話す内容も練りつつ、相手に良い印象を与える話し方を習得することは面接通過率を高める上で有効だと感じます。しかしながら、話し方などの技術を覚えた際に、実際の面接でそれらを活かせるかどうかは「慣れ」による部分も大きいと感じています。実際、最終的にトップ企業に内定するような学生でも面接慣れしていないうちは多くの企業でバンバン落ちます。社会人から評価されながら話すのは、友人とのおしゃべりとはまったく異なりますので是非色々な機会を活用して、面接慣れして欲しいと思います。参考:ぶっつけ本番で本命企業面接を受けるというリスク、インターン選考・スカウト系イベント活用のすすめ④就活スキル業界選定や、エントリーシート・面接・グループディスカッションなど各選考段階を通過するためのスキルであり、unistyleで主に伝えている事柄です。本書の中でも自己分析から役員面接まで幅広い選考段階で評価されるための技術を説明しています。unistyleでも「内定数=①エントリー数×②筆記試験通過率×③グループディスカッション通過率×④エントリーシート・面接通過率」と定義しており、就活に向けた準備をしている際にもこの式のどの変数を高めているのかを常に意識して欲しいと思います。また、闇雲に自己分析をするのではなく、まずは一人でも多くの社会人の話を聞いて、多くの業界の働き方を知るべきだと感じます。なお、話を聞く際には自己PRなどの添削もどんどん受けて欲しいと思っています。unistyleの企業選考対策では、各業界の働き方に基づいた求められる人材を考察しているので是非ご一読ください。⑤+α(プラスアルファ)上記の4つの基準に加えて、学歴などのスペックや、ニュースや書籍に触れている頻度がこの+αとなります。スペックについては高いに越したことはないので高める努力も必要ですが、学歴などのどうしようもない部分についてはある程度割り切って考えて欲しいと思っています。また、偏差値上位校であっても「自社で成果を上げられる人材」でなければ採用はされないため油断は禁物だと筆者は述べていますが、まさにその通りだと言えます。学歴などはあくまで「スクリーニング基準」であり、内定の有無を左右するのはその企業ごとの「採用基準」を満たしているかどうかだということをしっかり認識して欲しいと思います。参考:「スクリーニング基準」と「採用基準」の違い「企業が求める能力」と「学生が”企業から求められていると思っている"能力」は異なる企業が注目する「5つの基準」を語る上で、そもそも企業が学生に求めるものについて、多くの就活生が思い違いをしていると著者は述べています。企業は学生に対し、「主体性」「粘り強さ」「コミュニケーション力」といった能力が不足していると感じているのがわかります。(中略)一方、学生は、自分自身について「語学力」「業界に関する専門知識」「簿記」といった、「知識」が不足していると考えています。※『新卒採用基準』より抜粋企業が求めるのは仕事で成果を上げる「能力」である一方で、学生が自身に足りないと感じているのは「知識」という傾向があるようです。このギャップに気付かないままいると、企業の売上や利益に関する知識収集や、資格取得ばかりに躍起になる就活マニア・資格マニアになってしまい、しかも企業からはあまり評価されないという不幸な事態に陥ってしまうため注意が必要です。unistyleでも、業界研究で重要なのはOB訪問などを通して現場社員の「働き方」を知り、自身の経験や価値観と照らして適性の有無を考えることだと伝えています。売上・利益・投資基準などの表面的な企業情報の収集に終始してしまう学生が多いのは非常にもったいないと感じます。参考:こんな志望動機は嫌われる!評価されない志望動機の実例最後に:他者の話を鵜呑みにしてはいけない本書の中でも語られていますが、就活本の情報でも先輩の話でも、結局他者の考えをそのまま鵜呑みにするのは危険だと言えます。先輩やOB・OGに面接について聞いても、「就活では、根ほり葉ほり聞かれたけど、学生生活を充実させていれば大丈夫だよ」程度のことしか語ってくれない人が多いといいます。(中略)たとえ人がうらやむような人気企業に受かった先輩でも、自分がなぜ受かったのか、きちんと把握している人はほとんどいません。※『新卒採用基準』より抜粋就職活動は多くの人にとって一度きりの経験であり、その成功失敗も再現性のある考え方に基づいたものかはわかりません。何が良くて何が悪いのかは、自身で判断して情報の取捨選択を行う必要があります。この考え方の範囲を広げると、例えば企業説明会での「若手にどんどん仕事を任せる会社」といった情報も、裏を返せば、若手に仕事を押し付けてオーバーワークさせがちな会社である可能性もあります。さらに言うとunistyleに掲載している情報や考え方についても最終的にどう判断するかは皆さん次第ですし、今回紹介した『新卒採用基準』の中でも、読み手それぞれにとって重要度の高い情報とそうでない情報とが混在していると思っています。色々な考え方の裏にある「なぜ?」を意識し、情報を適宜取捨選択しながら今後の就職活動を進めていって欲しいと思います。『新卒採用基準』photobyRobertCouse-Baker 26,889 views
【業界研究|プラントエンジニアリング編】特徴・魅力・代表企業を解説 【業界研究|プラントエンジニアリング編】特徴・魅力・代表企業を解説 こんにちは。プラントエンジニアリング業界内々定のTと申します。今回は、就職を控えている学生の皆様に「プラントエンジニアリング業界」について紹介します。私のことを簡単に自己紹介すると、「地方国立大学理系院生・自由応募・TOEIC500点・非留学・英語しゃべれない・非体育会系」という、ごく「普通」な学生です。スペックなんかぜんぜん高くありません。内々定先はプラントエンジニアリング専業三社(日揮・千代田化工建設・東洋エンジニアリング)の中の1社です。就職活動中は上記3社とメーカー、広告代理店を受けていました。今回は私自身の経験を元に"プラントエンジニアリング業界の業界研究に役立つ情報"を提供したいと思います。本記事の構成プラントエンジニアリング業界を志望したきっかけプラントエンジニアリング業界とはプラントエンジニアリング業界で働くメリットプラントエンジニアリング業界大手3社とその特徴∟日揮∟千代田化工建設∟東洋エンジニアリング最後にプラントエンジニアリング業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介プラントエンジニアリング業界を志望したきっかけこの業界を知ったきっかけは、大学で開催された就職活動説明会で日揮内定者の先輩と話をしたことがきっかけでした。他にも多くの企業を見たのですが、一番仕事をアツく語っていた点が印象に残り、興味が湧いて業界を調べ始めました。時期はかなり遅く就職活動開始前の11月くらいからです。もともと好奇心が強い割に飽き症であるため、学生時代は研究以外にも幅広い活動に手を出していました。その中でも団体運営など組織を通じて新しい事を企画し、遂行し、結果を残すという一連の仕組みをマネージメントすることにやりがいを感じていました。また、イベントを開催した際、自らの企画が多くの人々に貢献することにも感動を覚え、仕事でもその達成感を味わいたいなと思っていました。こういった背景から「組織やチームで取り組み一つのプロジェクトを達成し、多くの人へ貢献できる(影響する)仕事」に関わり、受注産業であり「工学技術を集結させたカスタマイズ型の仕事」であるため、プラントエンジニアリング業界を志望しようと考えました。プラントエンジニアリング業界とは就職活動生にとってこの業界はマイナーだと思うので、簡単に説明します。プラントエンジニアリング会社の仕事は、簡単にいうと「海外で工場を作る」仕事です。エネルギー(原子力・LNG・ガスなど)・化学・製薬・鉄製製・水処理施設など「工場」とよばれるものは何でも作っていると思えば大丈夫です。顧客は「国や化学メーカー、オイルメジャー」などの大きな組織が相手です。参考:国際石油開発帝石(INPEX)のESと採用HPから考えるINPEXの求める人材-国際石油開発帝石(INPEX)選考対策-就職活動テクニック-→資源開発の大手であるINPEX。プロジェクト事例からINPEXの求める人材を考察し、ES(エントリーシート)で書くべき内容を解説しています。参考資料として内定者のES回答集も載せてありますので是非ご覧下さい。プラントエンジニアリング業界で働くメリット実はこの業界って就職活動生が求めるものが多い業界なんですよ。メリットを簡単にあげると、次の通りになります。確実に海外で働ける!事業規模のスケールがデカイ!給料が高い!ロマン!(地図に残るものを作る)スキルがつく(はず!)それでは、上記の5つのメリットを一つずつ解説していきます。確実に海外で働ける!これは保証します。基本的に日本国内では工場を作ることはほぼなく、発展途上国を中心とした「何もない僻地」で働くことになります。各企業も海外売上比率7割以上、赴任・出張は当たり前の世界です。この点は商社マンと似ています。嫌でも海外に行かされます。事業規模のスケールがデカイ!工場を作るビジネスモデルであるため、地球上で一番デカイ商品を売ることになります。そのため、受注額も1000億円以上だったりと、スケールのデカイ仕事にかかわることができます。給料が高い!給料の話は大事なのでします。年収ラボで見ても平均年収1000万円弱の企業が多く(少なくとも上記の3社はそれくらい貰うそうです。)、この業界の特色として海外手当てが多い点があげられます。若いうちから頻繁に海外(それも比較的危険なエリア)に行くため、手当てがつけられ給料は高くなります。OB訪問で話した先輩によれば、海外1年間で3年分の年収を稼いだらしいです。また、部署によれば勤続年数の半分以上を海外で過ごす人も多いので、給料は自然と高くなります。ロマン!(地図に残るものを作る)やりがいについて話したいと思います。私がこの業界に興味をもったきっかけは「何もない砂漠やジャングルに1万人の人間、10万点の部品を集わせ、グーグルマップ上に載せる」というロマンを感じたことからでした。また、発展途上国に貢献・社会基盤を支えるという人の生活に必要な食料・水・エネルギーの全てに関わる社会貢献度の大きさに魅力を感じました。スキルがつく(はず!)働いてないのでまだわかりませんが、よく学生さんの考える「成長」という面でも満たす点が多い業界だと思います。◆語学力社内外に外国人が多いためメール・文書・会議は一人でも外国人がいると英語です。必然的に英語を使う環境です。また、現場にいけば現地語も交えて労働者と協力しないといけないので、語学力は高くなります。◆タフさ体力的・精神的にかなりきつい業界です。現地の労働者と一緒に汗臭く泥臭く油まみれになって仕事をします。そして海外では週6、6時〜24時まで働きっぱなしが当たり前、宗教・文化・商習慣を受け入れながら仕事をするためカルチャーショックの連続です。多くの人がタフになるそうです。◆コミュニケーション能力この業界の仕事は長い期間で時間管理もままならない外国の方と納期どおりに仕事をしないといけません。そのためマメな情報共有が必要不可欠です。グローバルレベルのコミュニケーション能力は身につくでしょう。参考:総合商社内定を蹴ってエネルギー業界に就職をした理由と納得できる志望動機→何故総合商社の内定を蹴りエネルギー業界へ就職したのか?理系大学院生のインタビューを掲載しています。参考:海外出張への思いを語る東洋エンジニアリング内定者の回答プラントエンジニアリング業界大手3社とその特徴ここでは、"プラントエンジニアリング業界には実際どのような企業が属しているのか"、そして"各企業の特徴"を紹介していきます。今回は「日揮・千代田化工建設・東洋エンジニアリング」の業界大手3社を取り上げ、それぞれ紹介していきます。日揮石油・天然ガスプラントを建設するエンジニアリング業界の国内最大手企業が"日揮"です。日揮は売上の80%以上を海外で占め、最近では、2018年にベトナムで同国最大級のメガソーラー建設プロジェクトを受注しています。また、世界の30%のLNGプラントは日揮が建設したものとなっています。(2018年時点)エンジニアリング業界の国内最大手企業売上の80%以上を海外で占めているより詳細に「日揮」の企業研究を行いたい方は、こちらからご覧ください。千代田化工建設「日揮・東洋エンジニアリング」と並び、"エンジニアリング御三家"と呼ばれている企業が"千代田化工建設"になります。世界中でプラントを建設し、「40ヵ国以上」で建設をした実績があるなど、世界ブランドとしても揺ぎ無い地位を確立しています。また、「LNGの製造プラント」においては、"48%という驚異的な世界シェア"を誇っています。日揮・東洋エンジニアリングと並ぶ「エンジニアリング御三家」「LNGの製造プラント」においては圧倒的な世界シェアを誇るより詳細に「千代田化工建設」の企業研究を行いたい方は、こちらからご覧ください。東洋エンジニアリング"東洋エンジニアリング"の事業内容は、「資源・エネルギー・石油・ガスから鉄道・発電などのインフラ設備」まで多岐に渡ります。その中でも特に「生産設備の設計・管理を行うプラントエンジニアリング」に強みを持っています。海外にも複数の拠点を持っており、ビジョンである“GlobalLeadingEngineeringPartner”を追求しています。業内容は、「資源・エネルギー・石油・ガス・インフラ設備」まで多岐に渡る「生産設備の設計・管理を行うプラントエンジニアリング」に強みを持っているより詳細に「東洋エンジニアリング」の企業研究を行いたい方は、こちらからご覧ください。最後にこのコラムを読んで「プラントエンジニアリング業界」に興味を持ってくれた人がいれば幸いです。多くの学生が求める「海外でデカイ仕事したい」とか「社会に貢献したい」とか満たす点が多い業界だと思います。また、総合商社を蹴って入社する人も少なくなく、知る人ぞ知る業界です。日揮のアルジェリアでの事件のようなカントリーリスクが伴う業界ですが、同じ仕事は二度となく、毎回国も工場の種類も変わる刺激的な業界です。私はこの業界特有の「現場との距離の近さ」が最後の決め手でした。やっぱり頭も使って体も動かして、さまざまな立場の人と一緒に文化祭みたいな達成感を味わいたいと思いました。少しでも共感する点があれば将来のキャリアの選択肢として選ぶことをオススメします。関連記事プラントエンジニアリング業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別のLINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際にプラントエンジニアリング業界志望者向けグループでも選考や企業に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。 196,548 views
先輩内定者の3月の就活スケジュールを大公開します! 先輩内定者の3月の就活スケジュールを大公開します! 本記事ではunistyleで勤務する19卒先輩内定者が1年前どのように3月を過ごしていたか、その就活スケジュールを赤裸々に公開していこうと思います。就活生の皆さんの3月の過ごし方を決める際の参考になってくれれば幸いです。【本記事の構成】▶今回協力していただいた3人▶日系大手IT企業内定Yくんの3月の予定▶BIG4外資コンサルティング企業内定Kくんの3月の予定▶日系大手リース会社内定Sくんの3月の予定▶3人の予定からみる3月にすべきこと▶最後に今回協力していただいた3人まず初めに、今回スケジュール公開に協力してくれた19卒先輩内定者3人のプロフィール、就活時の軸などについて概観したいと思います。【協力いただいた19卒の先輩内定者】♦Yくん(男性)出身大学:上智大学内定先:某日系大手IT企業志望業界:商社、銀行、IT就活時の軸:扱うものの規模・インパクトの大きさ、扱う商材が特定されない♦Kくん(男性)出身大学:早稲田大学法学部内定先:某BIG4外資系コンサルティング企業志望業界:総合商社、コンサルティング、IT(デジタルマーケティング、マーケティングリサーチ)就活時の軸:企業経営に関われること、自身の市場価値を高められること♦Sくん(男性)出身大学:首都大学東京法学部内定先:某日系大手リース企業志望業界:金融、IT、インフラ就活時の軸:専門性があること、携わるフィールドの広さなお、就職活動に不安があるという方には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシート・面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。それでは、気になるスケジュールを見ていきましょう。日系大手IT企業内定Yくんの3月の予定※カレンダーの様式の都合上、12日が祝日になっていますが正しくは21日です。また、赤文字は学内説明会を指しており、企業の個別説明会と区別しています。企業名など一部略称を用いています。このスケジュールを見て、「そこまで忙しくないのでは?」と予想外の印象を持った方もいるかもしれません。ただ、Yくんは2月時点で合同説明会などへの参加を経て自身の志望業界が固まっていたため、他の説明会にそこまで参加することなく総合商社・銀行を中心に無理のないスケジュールを組めたそうです。実際のエントリー数も20程度と若干少なめとなっています。その結果、スタンプラリーと言われる銀行のセミナーや、選考過程においてその実施有無が問われる総合商社のOB・OG訪問に専念することができていることがわかります。スケジュールの空いている日は、ES作成やアルバイトに注力していたそうです。BIG4外資系コンサルティング企業内定Kくんの3月の予定若干皆さんの想像する3月の予定に近づいてきたのではないでしょうか。Kくんは「焦って手当たり次第受けた」「無内定のリスクを回避したい」という印象を語っていましたが、その結果、日系大手・ベンチャー・外資系を含め非常に広い視野で業界を見ることができており、最終的に31社にエントリーしています。このように、3月時点で完全に業界が絞れていない場合は、Kくんのように「手当たり次第」様々な業界を受けることで、次第に自身の軸が明確になってくるパターンもあるので、参考にしてみてください。さらに、Yくんと同じく総合商社を志望していたKくんはES提出締切前にOB訪問を行うことができています。OB訪問を質の高いES作成に役立てていくためにも、総合商社のES締切日は事前に押さえておくと良いでしょう。締切・選考情報一覧ページはこちらからただ、本人はES提出に追われテストセンター受験が非常に遅くなってしまったことを反省しているようです。テストセンターは一度受け高得点であればその後の対策・受験は必要ないため、2月中に準備し早いうちに受けてしまうのが効果的でしょう。ちなみに、上記2人が利用しているレクミー合説は、多数の一流企業が毎年参加する国内最大級の上位校学生向けの合同企業説明会です。unistyleでもおすすめしていますので是非足を運んでみてください。日系大手リース企業内定Sくんの3月の予定小さな文字でビッシリ埋められたカレンダーに畏怖の念を抱いた方もいるかもしれません。Sくんは企業個別説明会、座談会、リクルーター面談、本選考といった予定を、地理的に近いところをまとめることで、一日3つのスケジュールでこなし、最終的に金融(証券、生損保、リース、カード)・IT・シンクタンクなどと言った業界中心に60社にエントリー、12社から内定を獲得しています。就職活動における目標設定のススメ|社会人で後悔しないための考え方という記事で紹介している「様々な業界を知った上で複数内定を得る」といった短期目標に基づいた、エントリー戦略を実施しているパターンといえるでしょう。参考:→「様々な業界を知った上で複数内定を得る」という短期目標のための、unistyleの考えたエントリー戦略を紹介しています。エントリー数など必ずしも守る必要はないですが、一つの意見として参考にしてみてください。そのため、個別説明会に非常に多く参加しています。Sくんは説明会に「志望動機作成のネタ探し」「建前を考える」など目的意識をもって望んだと話しており、非常に効果的かつ機能的に説明会を利用できていると言えるでしょう。また、損保ジャパンのリクルーター面談など大手企業の早期選考の動きも確認できるのでそういった点も確認してみてください。3人の予定からみる3月にすべきことざっと3人の3月の予定を紹介してきましたが、共通して言えることは3月時点は「エントリー」「説明会の参加」「ES作成」といった予定が大半を占めている点です。ES締切を3月下旬に設定している企業は多いため、この時点でのエントリーが自身の今後の「持ち駒」になります。そのため、今後の就職活動を順調に進めるためにもエントリー戦略について考えていくことが3月時点での重要な短期目標の一つと言えるでしょう。上記3人の「既に行きたい業界が絞れている」「業界が絞れておらず、手当り次第受ける」「様々な業界を知った上で複数内定を得るため数多く受ける」という3つのパターンに自身を当てはめ、適切なエントリー戦略を実施してください。スケジュールを見ると、昼に説明会や座談会に参加するため、ES作成はどうしても夜になってしまうパターンが多いでしょう。そのなかで、「ESの提出締切に追われた」という声もあるため、ESにかける時間はそれほどなく、2月までにガクチカや志望動機の原型を作成することが重要と言えます。その内容に、説明会や座談会で得た情報を加えて行く流れが戦略的です。また、3人のスケジュールを見てもわかるように、ベンチャー企業を中心に3月から選考を始めている企業も多いため、選考練習として受けてみるのも効果的でしょう。最後にいかがだったでしょうか。今回紹介した3人の解禁後3月のスケジュールを、自分の現在の軸や志望業界の絞り度合いに照らし合わせて自身のスケジュール作成の参考にしてほしいと思います。3人の予定は一見しただけでも忙しさの度合いや行っていた活動を含め多様であり、「就活スケジュールの設定は自分次第」であることが理解できたでしょう。就職活動は、すべての選択を自分で行わなければなりません。これまでの人生の分岐点にあったと思われる「受験」のような正解があるわけでもありません。すなわち、何も考えず巷で言われてるような「就職活動で忙しい3月」を正解と決めつけてしまうのはあまりにもナンセンスであると言えます。ただ、人生の岐路である就職活動で予測不可能な未来について選択し続けることはあまりに不安でしょう。そういったときに、今回の先輩のスケジュールは非常に参考になると思います。他にもunistyleでは選択の質を研ぎ澄ませていくための記事を多く用意していますので、是非自分らしい就職活動を全うするための一助としてお使いください。参考:→就職活動を戦略に基づいた機能的なものにするためには、正しい目標設定が不可欠です。参考記事では、unistyle全記事の基となる、就職活動の正しい目標設定について述べています。 59,614 views

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