面接で「あなたを動物に例えると?」「好きな色は?」と聞かれた際の答え方【回答例付き】
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最終更新日:2025年05月20日

質問をする面接官の意図
面接官が「あなたを〇〇に例えると何ですか?」「好きな〇〇を教えてください」といった質問をする背景には、大きく以下の2つの理由があると思われます。
【2】会話の瞬発力を知りたい
【1】就活生の本音を引き出したい
面接には「学生時代に頑張った経験を教えてください」「自己PRをしてください」といった、ほとんどの企業の選考で必ずと言っていいほど聞かれる質問が存在しています。
こうした質問に対する回答は多くの学生が事前に考え、回答をテンプレートとして準備しているため、学生の素の姿が見えづらい一面があります。
これに対して「あなたを動物に例えると何ですか?」といった学生の予想を裏切る質問は、学生がその場で考えて答えなければならなりません。そのため学生の本音を引き出しやすく、人となりを把握しやすいというメリットがあります。
【2】会話の瞬発力を知りたい
面接官には、予想外の質問を投げかけられても対応することができるだけの「会話の瞬発力」を持っているのかを見極めたいという意図もあるようです。
この「会話の瞬発力」の中では、予期せぬ話題に対しても臨機応変に対応することができるだけの柔軟さがあるか、動物・色などの自分とはかけ離れたものを自分自身の資質と結びつけるだけの発想力を持っているかといった部分が見られています。
回答する際のポイント
このような、突発的な判断力が問われる質問で迂闊な発言をしないためには、予め質問内容を想定し、回答の準備をしておくことが大切になります。
とはいえ、「好きな色は何ですか?」といった定番化した質問であればまだしも、学生にとって突飛な質問を完全に予測することは難しいと思われます。
そこで今回は、自らを何かに例えさせる質問に回答する際に共通する注意点について説明しようと思います。
自らの性格や強みと結びつけること
1つ目のポイントは、自らの性格や強みと結びつけることです。
企業が学生を選ぶ立場にある面接では、学生から「自分が企業の求める人材といかにマッチしているか」「自分が入社後にいかに活躍できるのか」を伝えることが求められます。
そのため、「あなたを動物に例えると何ですか?」といった質問に対する回答の中でも自分の人となりを伝え、企業にアピールをする必要があります。
少し切り口の変わった自己PRであると言っても良いかもしれません。
以下の手順で考えると回答が作りやすいと思われます。
「自分のアピールしたい性格や強みを考える」
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「性格・強みを動物の特徴や習性と結びつける」
質問が「好きな〇〇を教えてください」といったものであれば、自らの「性格や強み」を「身につけたい強み」と置き換えてみると良いと思います。
例えば「あなたを動物に例えると何ですか?」といった質問であれば、以下のような回答を作ることができます。
私を動物に例えるならば、チンパンジーだと思います。その理由は、様々なモノを道具として使いこなすチンパンジーのように、新しいアイデアや方法を考えることが好きだからです。アルバイト先の雑貨店では、お客様の満足度を上げるために◯◯という取り組みを実現したことがあります。
この回答では、「新しいアイデアや方法を考えることが好き」という自分自身の性格を、「様々なモノを道具として使いこなす」チンパンジーの習性に結びつけています。
また、アピールしたい強みとして身体的な特徴を挙げることは避けるべきです。
例えば、あなたが「あなたを動物に例えると何ですか?」という質問に対して「面長なので馬だと思います」と答えたとします。
面接官は「確かに似てるね」と感じてくれるかもしれませんが、その特徴が仕事の中のどんな場面で活きるのか、入社後にどのような活躍を見せてくれるのかについては全くイメージすることができません。
力仕事が求められる業界であれば肉体的なたくましさがアピールポイントになるかもしれませんが、それ以外の業界であれば外見ではなくて内面の特徴をアピールするべきです。
ユーモアよりも論理性を重視すること
「あなたを動物に例えると何ですか?」「好きな色に例えて下さい」といった質問では、回答からユーモアのセンスを示すことも可能です。
特に、広告代理店などのクリエイティブな考え方が求められる業界であれば回答のインパクトがより重要視されてくるものと思われます。
人とは違う個性を示したい学生であれば、あえて知名度の低い動物や色を選択してみるのも良いと思われます。
しかし、この質問に対する回答においては「ユーモアのセンス」よりも「説明の論理性」のほうがより大切であると思われます。
どんなにユニークな動物や色を選ぶことができたとしても、その特徴を自らの性格や強みと照らし合わせた説明ができなければ、面接官から評価されません。
論理性あってのユーモアであることを忘れないでください。
「自分を動物に例えると?」「あなたの好きな色は?」への回答例5選
質問の意図と回答のポイントを押さえたうえで、具体的な回答例を紹介します。
ES例文ではありますが、本記事では合計5名の回答を掲載していますので、是非参考にしていただければと思います。
選考通過者の回答例(自分を動物に例えるなら?):テレビ朝日
あなたを動物で例えるなら何ですか?それはなぜですか。
イルカどんな時も遊び心を忘れず楽しみながら、教わった事をすごい速さで吸収するから。さらに、仲間と常に音波でコミュニケーションをとって助け合いながら生活する点も、私が部活動で大切にしている姿勢と共通す...
場合によっては「成果なんて出したことがない!」と思う人もいるかもしれません。
選考通過者の回答例(自分を動物に例えるなら?):日本ロレアル
ロレアルでは、社員それぞれの「個性」が共鳴することで良い化学反応が起きると考えているため、「多様性」を大切にしております。 つきましては、あなたの「個性」がわかるように、ご自身を何か一つのモノ/ヒト/コト等に例え、理由と併せて教えてください。 ※化粧品に関連する事柄である必要はございません。
私を生き物に例えると「カメレオン」です。新しい環境に飛び込みその中で適応していけることが強みだと考えるからです。カメレオンは周りの環境にうまく適応し生きている動物であり環境への適応能力の高さという点で...○実際に学生時代に取り組んできたことや志望動機につながるきっかけとなった出来事
○どんなことをしたいのか、自分が入社することによって会社にとってどんな風に役に立つのか
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。志望動機は、HPに書いてあることや会社説明会で人事が言っていたことをただ言うのでは薄っぺらいですし なぜその業界、その中でもその会社、その職種なのかを答えられるようにしておきましょう。
○○会社訪問などであった印象的な出来事
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。
選考通過者の回答例(あなたを動物に例えるなら?):ヤクルト本社
あなたを、ヒト以外の生き物(動物や植物など)にたとえると何だと思いますか。 また、その理由を教えてください。
ネコであると考えます。常にマイペースで周りからの視線を気にすることなく行動できます。高いところから落ちても怪我をしにくいネコと同じく、打たれ強いタフさを持ち合わせております。いつものんびりしていて動き...それに対して学生のほとんどは「いえいえ全然待ってません。」「私も55分に着いたので大丈夫です。(実際の面接開始の5分前)」、人事の人に気遣う人もいると思いますが、それは罠だと思っていただいて結構です。人事が予備に来た時から面接は始まっています。 大手企業になってくると面接の際、大きな部屋に何十人も待たされ、人事の方が呼びに来ることがあります。皆さんはどうしますか?
いきなり言われるので緊張のあまり、人事の人に気遣う人もいると思いますが、
選考通過者の回答例(あなたの好きな色は?):富士フイルムイメージングシステムズ
自身を色に例えると
私を表す色は、「緑」であると考える。なぜなら、物事を楽観的にとらえ、前向きに行動できる「黄色」の側面と、集団の中での自分の役割を理解し、冷静に物事に取り組むことのできる「青色」の側面を兼ね備えているか...また私の個人的な意見としては報道だけでなく、実際に自分の足を使って社員と会い、社風や企業の方向性感じとっていくことが重要だということを述べておきたいと思います。 かつては総合商社を滑り止めにしてメガバンクを目指す学生が多かったように。
実際に自分の足を使って社員と会い、社風や企業の方向性感じとっていくことが重要だということを述べておきたいと思います。
選考通過者の回答例(あなたの好きな色は?):富士フイルムイメージングシステムズ
ご自身を色で例えると何色ですか?その理由も含めてご記入下さい。
自分を色に例えると「オレンジ」です。オレンジは明るい太陽や炎のように生き生きと輝いている色であり、楽しさの象徴とも言われています。私は、どのような事にも楽しんで取り組む事ができ、又、友人に「太陽みたい...場合によっては「成果なんて出したことがない!」と思う人もいるかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
突拍子のないように見える質問の背景にも、企業側の何かしらの思惑が存在しています。
今回出てきた質問例に限らず、面接官からの質問に回答する際には「今の質問にはどんな意図があるのだろうか?」と自分の中で考える癖をつけておくことをおすすめします。
また、いまいち良いアイデアが思い浮かばないという方は、息抜きも兼ねて以下のような診断テストをやってみても良いと思います。
自己分析に役立つことはあまりないでしょうが、自分の特徴を把握する際の足がかりや、質問に対する回答を作成する参考資料にはなるかと思います。