三井物産の志望動機対策|事業内容の理解なくしてES通過なし

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最終更新日:2024年04月30日

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三井物産といえば5大商社の1つで三井グループの会社です。その中でも日本で一番最初にできた総合商社が三井物産です。三井物産出身の経営者が多くいることや、一人ひとりの個性を尊重する社風から「組織の三菱」に対して「人の三井」と呼ばれることもあります。

今回は、そんな三井物産の志望動機について、事業内容を掘り下げながら考えていきたいと思います。
三井物産についてはunistyle内に他の記事もありますので参考にして下さい。

本選考とインターンの締め切り情報

三井物産のビジネスモデル

三井物産は大きく分けるとトレーディングと事業投資という2本の柱で事業を展開しています。トレーディングとは輸出と輸入の間を取り持ち手数料を得るビジネスです。以前はこれが主流となって売上を挙げていました。現在は事業投資というものが主流になってきています。事業投資とは経営参画や子会社化をすることにより企業価値を向上させ利益を得るというものです。

では実際どのようなことを三井物産はやっているのでしょうか。みていきましょう。

三井物産株式会社は、東南アジアの化学品販売大手のBehn Meyerと、シンガポールに投資会社BMM Venture (S) を設立することで合意し、本日3月10日に契約を締結しました。175年の歴史を持つBMとは肥料・農薬分野で長年の取引関係があり、三井物産はアジア・大洋州三井物産株式会社を通じてBMM-V株式の49%を取得する予定です。

 

(中略)

 

ミャンマーは日本の約1.8倍の国土、約2.8倍の農用地面積を有しており、二期作や二毛作に適した気候と水資源にも恵まれ、農業分野において高い成長が期待されています。現在のミャンマーの肥料需要は100万トン超の水準で推移しており、農地面積や農作物の種類が似通っているベトナムやタイなどと比較すると、その規模は約5分の1程度にとどまっているため、今後の高い伸びが予想されています。

 

AFCは、ミャンマーのティラワ工業団地内に約12億円を投じて年間10万トン規模の粒状配合肥料の製造設備を建設予定で、2017年5月の操業開始を目指しています。BMが有する粒状配合肥料の製造・販売に関する知見と経験、MAPCOの国内農業従事者とのネットワーク、さらに肥料の原料開発、物流、販売事業に長年取り組んで来た三井物産のファイナンス・物流・調達・マーケティング機能を融合し、ミャンマーの農業の発展に貢献していきます。

参考:三井物産ニュースリリース

この記事では三井物産と化学品販売会社が共同で会社を設立しミャンマーの農業分野に参入していくというものです。これは先ほど紹介した事業投資に該当します。

ミャンマーの肥料需要は他国と比べると少ないもので高い伸び率が予想されていることからかなり収益をあげられる見込みだそうです。このように発展途上国であるミャンマーで農業分野、食糧事情に貢献できるというのも三井物産の良さだと言えそうです。

そして、「BMが有する粒状配合肥料の製造・販売に関する知見と経験、MAPCOの国内農業従事者とのネットワーク、さらに肥料の原料開発、物流、販売事業に長年取り組んで来た三井物産のファイナンス・物流・調達・マーケティング機能を融合し」というところからも分かるように化学品販売会社と三井物産の知見の異なる両者が協力してあらたな価値を想像することに成功しています。なので、考え方の異なる方々と協力して一つのものに向かってやっていきたいという方には向いている会社だといえるでしょう。

また、このような新規事業をやっていきたい、新たなことに挑戦したいと考えている方たちには向いている会社だと考えます。

三井物産株式会社は、三井石油開発株式会社と共同で設立した投資子会社Mitsui E&P Brasil Ltda.を通じ、英国BG Group傘下のBG E&P Brasil Ltda.がブラジル北部沖合バヘイリーニャス盆地に保有する深海探鉱鉱区群(4鉱区)権益の10%を取得することでBG社と合意し、2015年4月14日に権益売買契約を締結しました。このたび、ブラジル政府承認を含む契約上の先行要件が充足され、2015年12月8日に権益譲渡が完了しました。尚、BG社は引き続きオペレーターとして65%の権益を保有します。(中略)

 

三井物産は、資源・エネルギー分野を重点分野の一つとしており、探鉱段階からの事業参画を積極的に進めることで、追加埋蔵量の取得コストを抑え、「探鉱・開発・生産」のバランスの良い資産ポートフォリオを形成、競争力と成長力の高い事業基盤の構築を進めています。また、近年ブラジルでは大型油田の発見が相次ぎ、更なる生産量増加が見込まれていることから、本案件は今後ブラジルを始めとした南米地域で事業展開を図る上での橋頭堡とも位置付けています。

参考:三井物産ニュースリリース

三井物産の資源投資に関するニュースリリースです。三井物産がブラジルのある鉱区の10%の権益を取得したそうです。この取組みを行うことによって新たに石油が発見された際のコストをかなり抑えることが出来ます。そして近年ブラジルでは大型の油田の発見が相次いでおり新たに石油が発見されることが予想されています。

石油と言うのは日本の産業の根幹を支えるものであり、人々の生活にも必須のものとなっています。特に日本の代表的産業である車産業は多くを石油に頼っていることが現状です。この日本のプレゼンスを高めている会社を陰ながら支えていきたいという人にも向いている会社とも言えます。

以上のことを踏まえ、三井物産の志望動機を考えると、

・価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい
・新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい
・日本のプレゼンスを高める仕事がしたい
・途上国の発展に貢献したい

といった志望動機が適当だと考えられるでしょう。

では実際に内定者はどのような志望動機をESで書いているのでしょうか。見ていきましょう。

三井物産のES通過者の志望動機解説

以下では、実際に三井物産のエントリーシート選考を通過した人の志望動機について見ていきましょう。

世界中で信頼関係の深い仲間をつくりたい。私は小学生の時に仲間はずれにされていた。しかし地域のソフトボールに参加し、球拾い・声だしなどにも手を抜かない姿勢から周囲に信頼され仲間ができた。また仲間と切磋琢磨していくことで、辛い練習も乗り越えられ地区大会優勝を果たした。

 

そこでモノ・技術を持たない総合商社で、私自身の魅力によって様々な関係者と信頼関係を構築することで社会的責任のある事業を成功させたい。

参考:【内定】エントリーシート(担当職)

この方は志望動機として「世界中で信頼関係の深い仲間をつくりたい」というとを挙げられていますが具体的には、「様々な関係者と信頼関係を構築し社会的責任のある事業を成功させたい」と挙げられています。これは、先程紹介した「価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい」という志望動機にあたります。

この方は小学校時代のスポーツの経験をうまく結び付け信頼関係の深い仲間を作りたい理由を述べています。このため、説得力のある志望動機となっています。

世界という視点で社会のニーズに応えた事業を創出したい。部活動を通じて組織や自分の状況に応じた自身の果たすべき役割を考え、実行することで常に組織の中で価値ある存在でいることを大切にしてきた。商社は時代の変化に応じてビジネスを展開することで常に社会に価値を生んできた。その中でも貴社の持つ社会的意義のあるビジネスを重視する姿勢に惹かれた。そこで、貴社で世界の経済的発展に資する事業を自ら創出したい。

参考:【総合商社内定】エントリーシート

この方は志望動機として「世界という視点で社会のニーズに応えた事業を創出したい」ということを挙げられています。これは先に紹介した「新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい」という志望動機に近しいものがあります。部活動での経験から、組織内で自らの価値を発揮する為の方法論を語っており、入社後も強みを発揮できるという再現性が伝わってきます。

また、数ある総合商社の中でも三井物産を志望する理由まで言及しているので、他の商社とも差別化が図られています。

さらにもう一つ、志望動機を見てみましょう。

私はインフラ事業に携わり世界中の人々の生活基盤、また将来的には教育基盤を作りたい。南米、東南アジア旅行、震災支援の経験から日本の広範囲のインフラ精度の高さを再認識しその技術を世界中に展開し人々の生活を支えたいと考えるようになった。その上で将来的にはこのように生活安定のために提供された交通、ITインフラ等を介し途上国にいる子供達でも高度な教育を受けられる様に政府とも連携してビジネスを展開していきたい。

参考:【内定】エントリーシート(総合職)

この方は志望動機として「インフラ事業に携わり世界中の人々の生活基盤、また将来的には教育基盤を作りたい」と挙げられています。

これは先に紹介した「途上国の発展に貢献したい」や「日本のプレゼンスを高める仕事がしたい」という志望動機にあたります。海外旅行と震災支援の経験から生まれた目標と、商社ビジネスをうまく結び付けられており、さらには具体的なイメージまで語られていることで非常に志望度の伝わりやすい文章になっています。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は三井物産の志望動機について事業内容から考えていきました。そしてその結果、価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい、新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい、日本のプレゼンスを高める仕事がしたい、途上国の発展に貢献したいという志望動機が適切だということがわかりました。

総合商社の事業内容は多岐に及ぶため、その全てを把握することはなかなか難しいでしょう。ですが、志望動機を書く際には自分の今までの経験が、商社のどんなビジネスと結びつくのかよく考えていくとかなり説得力のあるESが書けると思います。

文系からかなり人気の総合商社ですが、ESの段階から人事の目を引くような内容に仕上げることがその後の選考を考えても重要になってくるでしょう。派手な経験を書くというよいりは、論理的でわかりやすいESを書くことが基本となるのではないでしょうか。

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photo by Martin Thomas

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