Strategy&のES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・自己PR・ガクチカへ
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最終更新日:2023年10月30日
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p>Strategy&(旧:ブーズ・アンド・カンパニー)は、世界157カ国に223,000人以上のスタッフを擁し、監査、税務、アドバイザリーのサービスを提供しているPwCネットワークの一員の戦略コンサルティングファームです。
ハリウッド映画への契約システム導入、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)とアメリカン・フットボール・リーグ(AFL)の合併、クライスラーの倒産危機の救済、鉄のカーテンをまたいだ政府機関からのドイツテレコムの創設など、多岐にわたるクライアントに価値を提供してきました。
まずはStrategy&の事業事例から、どのような人材が活躍しているか見ていきましょう。
プロジェクトやご経験などで思い出に残っていることを教えて下さい。
川上氏: エコノミクスを徹底的に身につけ、その後の自分の基盤になったという意味では、北米調理器具メーカーの日本での販売組織のプロジェクトがあります。
このプロジェクトでは、1年半ほどかけ、クライアント企業全体のエコノミクスだけではなく、販売チャネルの細部まですべて含めた全体のエコシステムを設計するという幅広いものでした。販売員への詳細なヒアリングから始まり、何が生産性に結びついているのかの分析や様々な経済的シミュレーションを行い、その結果に基づき、北米型から離れた日本独自のビジネス・モデルを一から作り込んでいったことで、エコノミクスの考え方や分析スキルの基礎を徹底的に身に付けることができました。
アメリカの仕事で面白かったのは、大手外食チェーンのサプライ・チェーン見直しのプロジェクトです。これは、現在外部に頼っているサプライ・チェーンを垂直に統合したらどうなるかを検討する試行的プロジェクトで、全ての前提や条件をゼロベースで検討し直すクリエイティブなストーリーを考えることができた点で、非常に面白い経験でした。
戦略コンサルタントは、一大事が発生した場合や解決困難な悩みを抱えているクライアントに対して、迅速にサポートすることが求められます。
クライアントは超一流企業も多く、コンサルタントに対する報酬も大きい一方で高い成果を伴う仕事をすることが必要です。今回の事例では、調理器具メーカーの日本での販売ということで、北米型から離れた日本独自のビジネス・モデルを一から作り込むなど、今までにないような取り組みを一から作り上げる高度なケースでした。
もちろん、こうした取り組みを行う際にはクライアントとの綿密な会議の上で、協力を得ることが不可欠であり、社外の人間であるコンサルタントが異なる立場であるクライアントに対してどこまで論理的思考力や問題解決力が発揮できるかが土台になっています。
「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?」に照らし合わせて考えると、上記のような仕事内容では下記のような資質を持つ人材が求められると言えます。
2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる
4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる
5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる
今回紹介した川上氏は、インタビューで何度か「面白い」という言葉を残しています。高度な仕事を求められるコンサルタントですが、仕事を通じて新たな発見をする機会も多くあり、それを楽しむ知的好奇心がコンサルタントが持つ共通事項としてあげられるのではないかと思われます。
Strategy&設問
大学生活での具体的体験を踏まえ、小学生の自分に伝えたいことを書いてください(400字以内)
一つ目の設問
志望動機について問われています。400字と制限字数がやや多く、学生時代の経験を絡め、志望動機を書くと良いでしょう。
様々な事柄を一度の設問に書くと、それぞれの論理展開やつながりが分かりづらくなりやすいですが、結論ファーストを意識して書くことで論理的にまとまるのではないでしょうか。
私は将来「高い専門性」と「幅広い知識」を持つことで、顧客の重要な意思決定の際に最善の価値提供ができる仕事をしたいと思っています。
私は公益財団法人「海外帰国子女振興財団」で、海外へ渡航する人を対象に海外生活の送り方のセミナーを6年間開いてきました。
心理学の理論を使い、異国の地で「陥りやすい心理状態」「家族との接し方」等といった専門的なアドバイスをし、同時に受講者の渡航する国々の細かい情報やそこに住む日本人の体験談を徹底的に調べ上げ、幅広く具体的な助言をしてきました。
受講者から「安心して海外にいける」といった好評を受け、人生の転機に価値を提供でき大変嬉しく思い、同じような仕事を企業といった規模が大きい対象に行いたいと強く思いました。コンサルティングは経営に対する専門性が高く多種多様な業界の知識を把握し顧客に付加価値を与えるため、私の理想とする仕事像に一致していると思い志望しています。
引用:Strategy&(旧:ブーズ・アンド・カンパニー) エントリーシート(経営コンサルタント)
このESでは、「高い専門性」と「幅広い知識」を軸にコンサルタントが理想の仕事像に一致していることを記述しています。
この学生のように、実際のコンサルタントに近い体験をしていると、ESを書く際にも有利に働くと思われます。コンサルタントに近い体験とは、「専門性を発揮し」「顧客のニーズを具体化し実現する」ことにあるので、学生時代にこれらを満たすような経験をしたかどうか振り返ってみると良いでしょう。
例えば、塾のアルバイトであれば、「英語力を活かし顧客の高校生に対して伸び悩む原因を特定し解決した」、「マーケティングの知識を活かし集客の問題を特定し解決した」、「誰とでも仲良くなるコミュニケーション力を発揮し塾内の講師間でのコミュニケーションを促進し、情報の共有力を向上した」等、様々な価値提供の方法があります。
二つ目の設問
この設問では、「小学生の自分に」伝えるように指定があるため、誰に対しても分かりやすく説明できる能力が求められていると考えられます。
また、年齢が下の人物に対して伝えることから、教訓やアドバイスなど、今後の成長につながるようなコメントを入れると良いのではないでしょうか。Strategy&採用HPでは、過去に在籍した社員が若手コンサルタントに向けてアドバイスしているので、一度見てみると良いでしょう。
参考:Strategy&採用HP 卒業生からのメッセージ
→Strategy&の採用HPを提示します。
以下では、学生のESの例を見ていきます。
私は今まで様々な経験をしてきました。
200名規模の英語サークルでの幹部経験、飛び込み営業で横浜地区トップの成績を達成、企業で1000万以上の売上に貢献できたことなど。その中で、3つのことを徹底的に行うことで、周りからの信頼を得て、成果を上げることができました。
それは、
1.組織の活動に対して徹底的にコミットメントすること
2.組織でトップの人を徹底的に真似ること
3.徹底的に褒めること
です。
まず、自分の能力が高いだけでは周りは言う事を聞きません。
そこで、「この人が言うなら仕方ない」と周りから信頼されるくらい活動に参加しよう。たとえ睡眠時間や余暇を削っても。次に、一番上手な人を真似よう。自分で試行錯誤するよりも、トップの人の行動や価値観を真似した方が成長できます。
最後に、怒るよりも褒めて相手を伸ばそう。怒るという感情を使わなくても相手に言う事を聞いて貰うことはできます。以上のことを意識して学生生活を送っています。
このESでは、周りから信頼を得て言うことを聞いてもらうための教訓について書かれています。コンサルタントは、いくら良い意見を持っていても相手に受け入れられないと無駄になってしまうため、こうした点はESを書く際の参考にするだけでなく、今後仕事をする上で重要なポイントになるのではないでしょうか。
最後に
今回はStrategy&の求める人材を考察していきました。
戦略コンサルティングファームはいづれも似たような人材を求めているように思われます。あえて他ファームとの違いを述べると、PwCグループの一員であることから、グループネットワークを活かした多様な分野での価値提供と、戦略立案にとどまらず実行段階まで手がけることができる点が、他ファームとの差別化を図る上で重要なポイントです。
採用でもこのような側面について面接で問われる可能性もあるので、企業研究をした上で、ケース面接などファーム特有の入社試験形式に力を入れてみてください。
photo by Martin Thomas