MENU

Rhd680*84

更新情報2016/12/09(Fri)内容を更新しました!

JXホールディングス・出光興産・コスモエネルギーホールディングスの事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】

掲載開始日:2016年12月09日
最終更新日:2016年12月09日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

資源のない日本は、常にエネルギー需要をどう満たすかという問題を抱えています。そんな日本にとって、石油元売り会社は無くてはならない企業となっています。今回は、その石油元売り会社の中でも代表的な3社である、JXホールディングス、出光興産株式会社、コスモエネルギーホールディングスを比較していきます。

石油元売り業界の事業内容、ビジネスモデル

石油元売り会社は、石油の輸入・精製・販売を一貫して行っている会社を指します。海外で調達した原油をタンカーで日本まで運び、原油を燃料や化学品へ作り変え、それを消費者へ販売する、という全ての過程を取り扱っています。日本は、石油の99.7%を輸入に頼っており、石油元売り会社はまさに日本の土台を作っていると言えるでしょう。

①輸入
輸入の段階では、どれほど原油を購入するか、どのようなルートで日本まで運ぶかといったことを担当します。

購入した原油は、タンカーで当社の製油所まで運ばれます。私の仕事はその原油タンカーの運航計画の立案と実行。どのくらいの量の原油を、どのタイミングで積載し、どのようなルートで製油所まで運ぶのが最適かを日々検討しています。動かすものが大型のタンカーであるため、あらゆる挙動に対してかかるコストはかなりの大きさになり、一日タンカーを待たせたり、非効率な航路で航海をさせたりするとコストの増加につながります。他方で各製油所の在庫を切らすわけにはいきませんので、台風などの自然現象による遅れも考慮して計画を立案しなければなりません。様々な変数要因を睨みつつ、無駄のない効率的な配船をすることでダイレクトにコスト削減に貢献できることが、この仕事の醍醐味です。

引用:JXエネルギー「資源調達」


②精製
精製は、技術系の分野になります。製油所、精製所で、原油を燃料や、化学製品に変えていきます。

国内11ヵ所の製油所、製造所では、原油を原料に様々な製品を生産しています。ガソリン、灯油、軽油、船舶用のA重油、火力発電用の低硫黄C重油などの燃料はもちろん、近年需要の高まっているプロピレン、キシレンなどの石油化学品にも注力。環境負荷を低減するため設備の高度化も進めています。

引用:JXエネルギー「精製」


③販売
販売は、精製された製品の販売を担当します。販売の戦略立案や、営業を行います。

製油所、製造所で生産された製品をお客様へ販売します。お客様のニーズをお聞きする中で性能要求にあった製品を共同で開発することも多く、その場合には営業担当として折衝、調整を行います。中央技術研究所をはじめ各支店、需給管理担当、海外の製造拠点との綿密な連携が重要です。

引用:JXエネルギー「販売」

石油元売り会社の中心事業は石油に関連したものですが、最近の原油価格の低下や省エネによる石油需要の減少などにより、石油事業は苦境に立たされています。そのため、合併による規模の拡大や、再生エネルギーなど石油以外へのエネルギー事業への参入を進めています。これらが上手くいくかどうかが、今後の成長の鍵となるでしょう。

事業内容から考える石油元売りメーカーが求める人材

JXホールディングスは、求める人材として、変革、積み重ね、調整、動かす(事務職)、計画(技術職)の5つを挙げています。

他の2社も、多少の違いはありますが、同じような能力を持った人材を求めています。これらの能力が求められる理由を、事業内容から探っていきます。

入社4年目で、当社にとっての最も重要なお客様である自動車メーカーの研究所に出向。研究員としてお客様と机を並べて仕事をしながら、製品開発、人間関係の構築に努めていました。私が背負っていた任務は、当時、競合他社が納入していたCVTフルード分野の獲得でありましたが、単純にCVTフルードそのものをPRするのではなく、オール出光の技術力や対応力をアピールしながら、各キーマンにアプローチをしていったのです。私たちは、その当時のメインサプライヤーではなかったので、現状の製品が抱える課題はもちろん、次モデルで必要となる要件やコンセプトを直接お客様から入手することができませんでした。しかも、現行品に課題がなければ、出光の製品に入れ替える必要はないのです。そのような中、良好な人間関係の中から生まれる信頼感こそが必要不可欠であるという“出光らしい”考え方のもと、この状況の打破に挑んでいきました。私が出向していた2年の間に、人間関係が構築され、提案を進める土壌ができあがったことを確信。その時点で岩井君にバトンタッチすることとなりました。
その後、本社に異動となって立場は変わり、今度は社内の関係各所に対し、本プロジェクトの重要性を説きながら、客先に出向している岩井君と、会社、研究所などを繋ぐ司令塔の役割で、全社一丸となって取り組むよう推進していくことに徹していきました。当社の強みは、営業、開発者を含むあらゆる立場の関係者が一致団結して、ひとつの業務を進めていくときに、底知れぬパワーを発揮するという点にあると思います。当時、このプロジェクトに掛けるメンバーの意気込みは相当なものだったのです。

引用:出光興産株式会社「自動車用CVTフルード開発プロジェクト」

 

今回のプロジェクトは、JXエネルギーとしても初めてのB to C事業。新たに電気という商材を持つことで、「車」のみならず「お客様のご家庭」にまで接点を持てることになる。「石油に並ぶ新たなエネルギー事業として、会社としても電気事業への期待は大きく、いい意味でプレッシャーを感じる」。新規に開放される市場に挑戦できるやりがいを電気事業部の三條が語ってくれた。三條はプロジェクトの中で、家庭向け電力小売事業の販路を拡大するためのスキームの検討や、より多くのお客様に「ENEOSでんき」を選んでいただくための販促物の制作や企画の立案・実行を任されている。

引用:JXホールディングス「家庭向け電力小売り事業参入プロジェクト」

1つ目のエピソードには、異なる部門を取り仕切り、1つの目標に向かっていく姿が描かれています。まずは、開発者時代の話が紹介されています。ここで強調されているのはお客様との信頼関係の構築です。お客様との人間関係を構築し、その上でお客様の求めている商品や、抱えている課題は何かをなどを聞き出したという体験談が紹介されています。また、後半では、プロジェクトを成功させるために会社全体をまとめた話が紹介されています。開発と営業が一丸となる必要性が説かれており、そのために関係者をまとめるよう努力したとのことです。ここから、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行える」、「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」、「4.価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる」の3つの能力が求められていることがわかります。
また、2つ目のエピソードでは、新規事業への参入について語られています。石油事業が伸び悩む中で、異なる分野で収益を挙げる必要が生まれています。よって、上記の3つの能力に加え、「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」という能力が求められていると言えるでしょう。

各社比較

 

単位:億円 JXホールディングス 出光興産 コスモエネルギー
売上高 108,825 35,702 22,443
売上高前年度比 △21,447 △10,595 △7,915
在庫評価除き経常利益 2,552 1,025 326

※2015年度決算


以上の表から分かる通り、各社とも売上高を落としています。原油価格の下落が大きく影響していると言えます。ただし、在庫評価を除いた経常利益は各社とも黒字となっており、今のところ対応は出来ていると言えそうです。

なお、石油元売り会社が実質的な利益を表すには「在庫評価を除いた経常利益」を用いるのが一般的になっています。

従来より、主要な石油元売り各社は、在庫評価の影響が損益全体に与える影響が大きいことから、実質的な利益水準を表すために在庫評価影響を除く利益を開示しています。これは通常、会計基準に準拠しない数値(いわゆるNon-GAAP数値)として開示されているもので、監査の対象ではなく、また、各社算定方法が異なる可能性があり、その呼び方もさまざまです。加えて、在庫評価影響を除く利益を開示しているケースもあれば、その影響額を開示しているケースもあります。

参考:PwC 石油下流業界における在庫評価影響を除いた利益 

 

石油精製販売事業は、備蓄義務によりほかの産業と比べて棚卸資産の保有量が多く、また近年は原油価格の変動が大きいため、棚卸資産の評価によって会計上の利益が大きく変動します。
棚卸資産の評価によって発生する会計上の利益または損失を在庫影響と呼んでいます。石油精製販売事業が採用している総平均法による在庫影響に加え、棚卸資産の簿価切下げによる影響額を合わせて在庫影響としています。

引用:JXエネルギー「知っておきたい基礎知識第16回 在庫影響」

しかし、今後も厳しい状況が続くと考えられるため、石油以外のエネルギーへの転換が求められます。

各社の社風・組織風土について


JXホールディングス:伝統的日本企業

豊島:ちなみに海外出身の方から見てJXエネルギーは職場としてどうですか?

魯:周りの方がとても親切ですね。文化や価値観の違う私が不自由なく働けているっていうことは、外国人が働きやすい環境が整っているんじゃないかなと思います。OLEXIYはどう?

引用:「若手社員座談会『グローバルと成長』」

JXホールディングスは、新日本石油株式会社と新日鉱ホールディングスの合併により生まれました。両者とも古くからある企業であり、特に前者の源流は明治時代にまで遡ります。そのため、年功序列といったような日本的な文化の強い企業だと考えられます。しかし、最近ではグローバル企業を目指し、多様性の促進や女性の採用に積極的になりつつあるようです。


出光興産株式会社:人間尊重

「人を中心とした経営を行い、事業を通して社会の発展に貢献する」という「人間尊重」の経営理念を掲げ、それを実践してきた当社の姿勢は、105 年前に出光佐三が創業した時から何ら変わるところはありません。これからも人の力が生み出す可能性を信じ、人を中心とした経営を実践することで、社会的使命を果たしてまいります。

引用:「社長メッセージ」

出光の中心理念に「人間尊重」というものがあります。これは、「人を中心とした経営を行い、事業を通して社会の発展に貢献する」というもので、社員の成長を重視した理念となっています。同時に、社員に対しても常に成長することを求めており、成長意欲が無いと厳しい環境と言えるかもしれません。


コスモエネルギーホールディングス:未来指向、新しさの尊重

未来価値の創造

顧客第一の価値創造
革新的な発想に基づく安全で安定した製品、及びサービスの開発・提供を通じて、消費者・ユーザーの生活を豊かにしたいというニーズに応え、満足度を高める。

個の多様な発想による価値創造
個の興味と関心と、変化を先取りする積極的な姿勢から生まれる革新的な発想と価値創造を尊重する。

組織知の発揮による価値創造
情報・知識・経験を組織で共有し、個の充実を組織で調和をとり、コスモエネルギーグループ全体としての新しい価値・技術を創造する。

引用:「経営理念」

 

(中略)そのエネルギーは、私たちを新しい挑戦へと向かわせてくれる。

(中略)一つひとつの挑戦積み重ねていく。

(中略)今日も地球のどこかでコスモエネルギーグループの挑戦が生まれている。

引用:「採用情報 MESSAGE」

コスモは、未来価値の創造を経営理念の1つに挙げています。また、ホームページ上で随所に挑戦という言葉を用いています。コスモはJXと出光から売上の面で大きく差をつけられていますが、その分新しいことを推奨しやすい環境になっているのかもしれません。

各社の選考について

ここでは、各企業の中心事業である。石油会社の採用情報を紹介します。


JXエネルギー

選考プロセス

説明会→エントリーシート・ウェブテスト(数日後に電話で通達)→1次面接(翌日に電話で通達)→2次面接(翌日に電話で通達)→最終面接

参考:JX日鉱日石エネルギー 本選考情報(2)

JXエネルギーの採用は、ウェブテスト後に3回面接を行う形になります。面接は3回とも1対1で行われるようです。聞かれる内容は、ESに関することに加えて、失敗経験やストレスへの耐性、またJXエネルギーについてのことが聞かれています。自分を理解しているか、またJXエネルギーを理解しているかが問われていると言えるでしょう。


出光興産株式会社

選考プロセス

エントリー⇛エントリーシート⇛小論文・面接(複数回)

参考:出光興産 「事務系募集要項」 

出光の採用では、小論文の試験と面接が行われます。事務系の採用情報は残念ながらunistyleにないので、技術系の選考情報から面接内容を推測すると、人間性を重視した面接、特に体と精神の強さについて問われると考えられます。この2つの強さは出光の求める人材像にも掲げられており、出光の求める人材であるかどうかが確かめられている面接と言えるでしょう。


コスモ石油株式会社

選考プロセス

Webテスト⇒説明会参加⇒(ESのフォーマット配布)⇒GD+一次面接(受験後7日後にメールで結果連絡)⇒2次面接(受験後14日後にメールで結果連絡)⇒3次面接(受験後10日後に電話で結果連絡・最終の案内)⇒最終面接(当日の夕方に電話で連絡)

参考:コスモ石油 本選考情報(事務総合職) 

コスモ石油の採用では、GDと一次面接を行った後、3回の面接を行う形式です。一次面接では社員1人に対して学生4人、二次と三次は1対1、最終は社員3人で学生1人の面接を行います。質問は、やりたいことや就職活動の軸など、基本的なものが聞かれます。ただし、「本気と頑張るの違いは」などといった質問をされたという情報もあり、機転がきくかどうかも見られているかもしれません。

最後に

いかがだったでしょうか。石油元売り企業は日本全体を支える企業であり、そこで働くことは非常にやりがいのあることだと思います。確かに石油事業は苦しい状況になってきていますが、だからこそ新しいことへの挑戦が出来る環境と言えるでしょう。ぜひこの記事を参考に、石油業界への就職を考えていただきたいです。

photo by José Luís Agapito

    Meetscompany 336*280
    Simplex 336*280
unistyle
新規会員登録
unistyle
unistyle
unistyle