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素材メーカー大手4社の違いとは⁈【強み・事業領域・社風比較】

素材メーカー大手4社の違いとは⁈【強み・事業領域・社風比較】

掲載開始日:2016年11月02日
最終更新日:2019年02月07日

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国内のみならず海外市場の売上が伸びており、活躍のフィールドが広い素材メーカー。

今回はそんな素材メーカーの中でも、東レ・帝人・三菱マテリアル・旭化成に焦点を当て、各社の業績や強み、求めれられる人材像を紹介したいと思います。

各社の業績の特徴

ここからは、各社の業績について見ていきたいと思います。



※各社IR情報よりUnistyleが独自に作成 2015年度

売上高の観点からみると、首位が東レ、2番手に旭化成が位置しています。

東レは需要が見込める東・東南アジア地域で子会社を設立するなど規模を拡大しており、16年3月期もおむつ用の不織布をインドネシアに新設するなど、引き続き東南アジアに積極的に資金を投じ、さらに海外展開を進める見込みです。

旭化成はケミカル事業で石油化学製品の市況が下落したことなどから、売上高は減収となったものの、住宅事業やクリティカルケア事業が好調に推移したことなどから、営業利益は前期比73億円の増益となり、3期連続で過去最高を更新しました。

旭化成では、繊維のみならず、住宅、エレクトロニクスなど幅広い事業を展開しておりますが、繊維メーカーの中には海外での繊維生産が増えたことや、国内の繊維市場が縮小した背景から、国内工場を閉鎖しその跡地で別の事業を始めた結果、事業の多角化が進んでいる企業があることも抑えておくと良いでしょう。
 

一方、営業利益率で見ると、三菱マテリアルがやや他三社に遅れをとっていることが分かります。

営業利益は2013年から連続して上昇しているものの、依然として財務体質が改善していないことが利益率の低さにつながっているようです。

三菱マテリアルも、セメントや非鉄、電子部品と幅広く素材をベースに多角化してきた背景がありますが、その多角化が裏目に出たことにより長年低水準の利益水準になってしまっています。

また、海外売上比率も、海外展開が途上である住宅事業を保有する旭化成と同水準となり、素材メーカーとしては低いといえます。

また、2012,2013年度における帝人の低迷も目立ちます。欧州で景気低迷により、繊維の需要が落ち込んだことから、成績を大きく落としたようです。

このように、帝人グループは景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動を受けやすく、事業業績が大きく左右される可能性があります。

例えば 景気や他社との競合という観点からは、ポリエステル繊維、ポリエステルフィルム、ポリカーボネート樹脂といった汎用素材の分野では、販売量、売値及び原燃料調達価格に関し変動を受けやすい構造となっています。

また、これらの事業は、製造原価に占める原燃料コストのウェイトが高いため、原油価格の動向により、損益に大きな影響を受ける可能性があります。

こうした背景を受け、帝人では構造改革に取り組み、2013年度から三年連続で営業利益率の改善を実現しています。

自動車、インフラ、住設、医療といった成長分野成長分野において、付加価値の高い材料・部材・サービスを通じたソリューションを提供するための開発・マーケティング活動を強化したことで、こうした結果に繋がったようです。

 



海外売上比率(%)

海外売上比率では、東レが約50%ほどとなっており、他社に先んじて海外展開を進めていることが分かります。

東レは60~70年代は東南アジア、80年代は欧米、90年代には韓国と中国へ広げ、繊維だけでなく非繊維のフィルムや炭素繊維などの生産拠点を設立してきました。

現在では、それら海外拠点と国内拠点の有機的連携を強化しており、質の高いグローバルオペレーションは東レの強みといえるでしょう。

次に、各社の強みとする事業やその特徴を見ていきましょう。

東レ



​売上比率:2015年度

繊維、プラスチック・ケミカル事業で売上高の約3分の2を占めています。

炭素繊維複合事業は売上高に占める割合は低いものの、全体の営業利益の23%を稼いでおり、営業利益伸び率は前年比で38%と成長している分野となっています。

航空機需要の拡大や風車用途など環境・エネルギー関連需要の拡大を背景に、炭素繊維及び中間加工品(プリプレグ)の出荷が拡大したこと、また、2014年後半及び2015年前半に生産を開始した新規設備がこうした成長の背景となっています。

​帝人



​​​​売上比率:2015年度

高機能繊維・複合材料、電子材料・化成品、ヘルスケアがほぼ同比率の売上高となっています。

また、利益率で見ると医療用医薬品や在宅医療を扱うヘルスケアが全体の38%となっています。

前述のように帝人は付加価値が高く収益の見込める商品へとシフトしており、例えば炭素繊維「テナックス」を扱う高機能繊維は、航空機メーカー各社からの好調な受注を受け、航空機用途向けの販売が順調に推移しました。

三菱マテリアル



​​売上比率:2015年度

三菱マテリアルでは、金属事業が全体の売上の半分以上を占めています。自動車向け銅加工製品や、半導体向け製品の販売数が減少したため、全体の売上が減少となりました。一方セメント事業では、米国南カリフォルニア地区で住宅用セメントの需要が高まったことにより、セメント事業の売上高、営業利益ともに前年度と比べ増加しました。

旭化成


売上比率:2015年度

旭化成ではケミカル・繊維事業が売上の約半分を占めており、依然として主力事業となっています。

ケミカル事業では、2015年5月に中国江蘇省南通市において増設設備が稼働、一方2016年2月には岡山県倉敷市にあるエチレンプラントの稼働を停止し、工場の海外進出が進んでいます。

事業内容から考える化学素材メーカーが求める人材

ここからは、東レ・帝人・三菱マテリアル・旭化成が就活生に求める素質について、ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?を参照しながら考えていきましょう。

2013年11月から翌年の9月まで、柴田は中国の南通という上海近郊都市でのプラント建設工事に、現場常駐で携わった。<中略>

「現地のエンジニアは、大声で何度も指示を出さなければ正しく動いてくれません。しかも一つひとつきちんと図面通りに作業をしているか確認しなければならない。図面通りに施工しないことが普通にあるからです。向こうも、黙っていたら、それだけでOKだと勝手に考えます。それで、声を張り上げて指示を出さなければならない場面がたくさんありました」

柴田は、品質に関しては譲れなかった。できあがったプラントを使用して製品を生産していくのは、同じ会社の仲間たちだ。彼らに中途半端なものは引き渡せない。その一念で日本では考えられない強い態度が出たのである。だが、柴田はこうも考えた。

「安易に妥協せずに強い気持ちで想いを伝えれば、相手に真意が必ず伝わり、納得のいく結果に導けます。これが、グローバルスタンダードのコミュニケーションなのでしょう。当社はこれから海外の建設案件が増えます。国境を越え、文化や慣習が違う場所でも、旭化成の品質基準を満たすプラントを立ち上げていくための、良い経験になったと思っています」


引用:旭化成 新卒採用ページ (改行はunistyle独自)

今回紹介した事例では、出向先における問題解決を、年少者ながら主体的に行ったエピソードでした。

旭化成のような海外売上高が高い組織に所属する社員は、国籍・文化など異なる背景を持つ関係者と協力して仕事を進める機会は多いでしょう。

また、旭化成では投資枠1兆円のうち新規事業に4500億円を新規事業に投じるなど、現状に満足せず新たな領域へと経営を拡大しています。

以上のことから、素材メーカーでは「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することが出来る」能力を持つ人材を求めていると考えられます。

各社の社風・文化

ここからは、各社の社風や根付いている文化の面から、違いを見ていきましょう。

東レ:人材教育に力を注ぐ

「企業の盛衰は人が制し、人こそが企業の未来を拓く」

引用:東レ 人材育成方針 

東レでは、人材に対する投資を惜しまない組織であるようです。

2015年度では、社員一人当たりの教育投資額は10万円を超えていることが明記されています。

近年は特に、グローバル人材の育成を強化・充実しており、「海外若手研修制度」に加え、2011年度には「東レグローバル英語スクール」を開設するとともに、「ビジネス英語強化研修」の充実、「東レ経営スクール」と「海外幹部研修」とのジョイントセッションの拡充などを実施しています。

帝人:風通し向上で豊富なアイデアを共有

売上高1兆円を超すメーカーとして成長してきた原動力は、何か新しいことをやってやろうとするチャレンジングな風土と人です。

 

社員の行動指針には「前例にこだわらず、人のやってないことに挑戦する」「上司の言うことを絶対とはしない。疑問・反論はどんどんぶつける」と謳っています。

 

さらに社長や役職者に対してもお互いに「さん」づけで呼び合う風通しのよい組織であることも、建設的意見を「スピークアウト」し合える社風につながっています。

 

引用:帝人 キャリア採用情報 

帝人では、風通しを良くする取り組みを通して、アイデアを遠慮なく共有できるように取り組んでいるようです。

例えば、上司からの強要などの社内での違法行為に対して、弁護士事務所など外部の窓口組織を含んだ相談・通報制度があり、不正が起きにくい仕組みを導入しています。

三菱マテリアル:若手社員へのチャレンジ促進

当社は少数精鋭で、若いうちから責任ある仕事を任せてもらえますし、経験量に関係なく、良い意見は積極的に採用してもらえる風土があります。

 

引用:三菱マテリアル 新卒採用ページ 

三菱マテリアルには若い人材にもどんどん仕事を任せる風土があるようです。

また新入社員一人につき、配属先の先輩社員一人を「アドバイサー」として選任し、日々の業務のほか、会社生活全般を通して助言し、新入社員も気軽に相談できる体制を築いています。

旭化成:誠実さを取り戻し1からスタート

社員の個の尊重。社員一人ひとりを尊重し、働きがいがあり、能力を十分に発揮できる職場づくりを目指します。

引用:旭化成 ホームページ 

旭化成では、「傾斜マンション」の問題を受け、浅野敏雄社長が引責辞任し、風通しの良い社風へ改善することで信頼回復を図っています。

後任社長となる小堀氏は「一人一人が現場の約束事をきちんと守り、自分たちの製品、事業に愛着を持って、お客様に誠実に対応していく。

その積み重ねが(旭化成の)信頼につながる」とコメントし、全社で信頼回復に取り組むようです。

最後に

いかがだったでしょうか。

今回は素材メーカー大手の、東レ・帝人・三菱マテリアル・旭化成について紹介させていただきました。

同じ素材メーカーというくくりでも、多角化や海外進出の戦略がかなり異なっており、今後の注力分野にも影響を与えそうです。

企業研究では、会社のこれまでの変遷だけでなく、会社の未来の姿にも踏み込んで行ってみると、今後必要とされる人材像がはっきりするのではないでしょうか。

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