【NTTコムウェアの面接過去問28選】就職活動での頻出質問と選考意図とは
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最終更新日:2023年09月26日
NTTコムウェアはNTT主要8社の一角を担う企業であり、NTTグループ内向けのシステム開発を中心に高度なソリューションを提供してきたSIerに分類される企業となっています。
例えばNTTドコモのように消費者に表立って企業名を聞く機会は少ないでしょうが、今や900社を超えるNTTグループの事業を円滑に遂行するうえではSIerの力は不可欠であり、幅広い事業を陰ながら支える形でグループの収益に貢献しているようです。
旧電電公社の流れを組み、保守的なイメージを抱く方も多いNTTグループですが、例えば現在あらゆる産業に影響を与えるとされ話題に挙がることも多いAIについて、NTTグループは国内最多の特許出願数を誇るなど時代の最先端を行く事業にも注力しています。
NTTコムウェアでも画像認識・フィルタリング・道路補修といったAIの技術を活用しつつ近年ではグループ外への事業にもシフトしており、今後の事業動向に注目が集まる企業と言えるのではないでしょうか。
SIerと言うとシステムに関する技術など知識面について問われるのではなどと面接の対策についてあれこれ考えてしまうという方もいるでしょうが、実際はどのような質問がなされているのでしょうか。
過去の選考体験をもとに解説を加えていきたいと思います。
参考:NTTコムウェアの企業研究
→本選考ES・レポート、インターンES・レポートを掲載しています。
学生時代の経験に関する設問
- 学生時代注力したことを述べてください。
- なぜそれに力を入れたのですか。
- その経験で苦労したことは何ですか。
- その経験をする前と後であなたはどのように成長したと思いますか。
- 〜〜という働きかけをしたようですが〜〜という選択肢は無かったのですか。
- 自己紹介をしてください。
- 挫折経験を教えてください。
- リーダーシップを発揮した経験を教えてください。
NTTコムウェアでは学生時代頑張ったことはESではなく、通過後のリクルーター面談以降で「履歴書」という形で項目が用意されているようです。そのため、ESを通過するためではなく、面接での深掘りを想定して書いていくことが求められます。
学生時代の経験については特に一次面接で問われることが多いようで、面接時間のほとんどがその深掘りに費やされたというケースもあるようです。
特に「なぜ取り組んだのか」という典型的な深掘りに関しては「なぜ」を連続して問われることもあるため、その経験において自分がどのような思いを持って取り組んだのか・どこにモチベーションを感じたのかを深く振り返っておく必要があると言えるでしょう。
また、取組みの内容について「他に選択肢はなかったのか/考えなかったのか」という深掘りは他企業でも頻出ですが、NTTコムウェアでは「〜〜という選択肢は無かったのか」と指定された形で尋ねられることもあるようです。
指定されたアプローチと自分が実際に取った行動を比較しつつ、双方にどのようなメリットや問題点があるのか、面接の時間的制約がある中で回答していく必要があるでしょう。〜〜の部分については「あらかじめ項目を想定して準備する」ことで対策が立つものではなく、その場で考える必要があり、以下の記事にあるように普段からしっかりと目的意識を持って行動できているかの思考力が問われていると考えられます。
さらに、「挫折経験」「リーダーシップを発揮した経験」などテーマを指定してエピソードを求めることもあるようです。
このことから、履歴書に記載したエピソードだけでなく、以下の記事にあるようなアプローチも参考に複数語れる必要があるでしょう。
参考:面接で問われているのは瞬発力ではなく、普段から物事を考える力
→面接という試験の本質について提示しています。
参考:ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチ
→ESで何をどう書けば良いのか解説します。
あなた自身に関する質問
- あなたのセールスポイントは何ですか。
- 自己PRを志望動機と合わせて3分で述べてください。
- あなたの強みを当社でどのように活かせるとお考えですか。
- あなたの強みは〜〜に配属された場合は活かしづらいのではないでしょうか。
- 周囲からどのようなところが良く、またどのようなところを直すべきと指摘されますか。
全体としてそこまでイレギュラーな質問は少なく、「内定レベルの自己PRが簡単に書ける自己PRのフレームワーク」の項目ごとに考えていけば対応できるような質問が中心のようです。
自己PRは志望動機と合わせて3分で述べることが一次面接・最終面接の冒頭であったという場合もあるようなので準備しておく必要があるでしょう。
もちろん、3分で語る内容を暗唱のような形で準備するだけでなく、以降の面接がそこで述べた内容を前提に進められることは念頭に置いておくべきでしょう。
自己PRで述べた強みをその企業で活かすことができるかは自己PRの核(≒尋ねる目的)であり当然考えておくべきでしょうが、NTTコムウェアの場合は職種にターゲットして活かし方を尋ねることがあるようです。
SIerのビジネスプロジェクトの流れの中で、例えば営業担当・開発担当・保守運用担当では働き方や求める知見は異なってくるため、この手の質問に回答するためには職種ごとに正しい仕事理解が必要になってきます。
仕事理解のためにはやはり実際に働いている社員へOB訪問することに勝る手段はないでしょう。以下の記事にあるようにグループ他社の社員にもOB訪問することも一つの手かもしれません。
参考:ホワイト企業?まったり高給?NTTグループから考えるグループ他社へのOB訪問のススメ
→企業を選ぶ際にOB訪問をする利点を解説します。
志望動機に関する質問
- 当社に関心を持った理由を教えてください。
- ご自身のキャリアプランを述べてください。
- 他にどのような企業を見ていますか。
- 他社の選考状況を教えてください。
- もし内定を出したら就職活動を終了しますか。
- 院進や非民間就職の可能性はありませんか。
- 入社後にどのような仕事に携わってみたいですか。
- その仕事はNTT東日本でもできるのではないでしょうか。
- 現時点での希望職種を教えてください。
- 興味があるシステムを教えてください。
- 逆質問
志望動機に関しては直接述べるのは先述した自己PRとセットで回答するときだけなようで、その他についてはやや異なる尋ねられ方がなされるようです。
NTTコムウェアの場合はESでも「関心を持った理由」として志望動機が聞かれるため、あなたと企業を結びつけたポイントを意識したうえで、志望以前の企業を認知したきっかけについて述べるようにしましょう。
他社の選考状況に関してはグループ他社を意識した質問がなされることもあるようです。特にグループ内の同業他社であるNTTデータとの併願状況はかなり意識されているようで、データは受けていないのか(受けていないとしたらなぜか)・データはいつどの段階の面接があるのかなどかなり詳細な質問が飛んでくることもあるため意識しておく必要があります。
また、「NTT東日本でもできるのでは」のように、グループ他社との事業の繋がりを問う質問もあるようなので注意が必要です。各グループとの関わりが多く、グループ他社との共同プロジェクトも多いNTTコムウェアらしい質問であると言えるでしょう。
この点でも、先ほど挙げた記事のようにグループ他社の企業研究は有効であると考えられます。「内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク」の⑤取り組みたい仕事に関しては職種やシステム名を挙げて詳細に語ることが求められるようです。
「やりたいことをもっと具体的に述べてください」という形で深掘りがなされることもあるようですので、職種同士の繋がりも意識しながら、どの工程でどのようにプロジェクトに貢献していきたいのか、最新の技術やソリューションについての情報集を徹底しながら考えておくようにしましょう。
その他の質問
- リクルーターの印象はいかがでしたか。
- 良いチームを作るうえで大事なことは何だとお考えですか。
- リーダーシップとは何ですか。
- 理想のリーダーとは何ですか。反対に良くないリーダーとは何ですか。
NTTコムウェアの選考においてリクルーターは面談の相手となるだけでなく、その後の結果連絡やESのアドバイスを受けたりと関係が続いていくため、一番上のような質問にも答えられるようにしておく必要があります。
お礼メールを始めとしたマナーを守ることはもちろん、逆質問をうまく活用するなどリクルーターとの関係を崩さないようにすることが重要となるでしょう。
良いチームに関する質問はチームでの貢献の仕方と捉えるとあなた自身に関する質問と考えることもできるかもしれません。いずれにせよ、自身がチームプレーを発揮した経験をもとに述べることで、理由付けを強化できるようにしておくべきでしょう。
リーダーシップについては以下の記事に定義やアピールの仕方が掲載されていますので参考にしてみてください。リーダーシップに限らず、他にも就職活動で頻出ワードと言ってもいい「グローバルに働く」「成長したい」といった内容を述べるうえでは、その言葉が具体的に何を表すかの定義付けを明確にしておくことが重要になります。
「何となく海外事例があったからグローバルといった」安直な言葉では、薄っぺらい内容として評価される可能性は低いと言えるでしょう。
参考:「リーダーシップ」を挙げた自己PRパターン
→参考記事では企業が求める本質的リーダーシップの解説をします。
参考:「成長したい」という志望動機が通用しない企業
→成長したいというだけでは不十分。どう成長したいのか、成長してどうなりたいのかといった成長の定義まで解説します。
最後に
これまで見てきたようにSIerとしての知識が問われるというよりは、正しい仕事理解や強みの活かし方など他の多くの企業でも登場してくるような質問が多く並んでいました。
特に「関心を持った理由」「やりたいことをもっと具体的に」あたりの質問から、本当に企業に興味関心を持ちモチベーション高く働こうと考えている人材かどうかを見極めようという採用側の意図が感じられる質問が多かった印象があります。
グループ他社・同業他社を含め多くの企業に臨む際の参考として本記事を役立てていただければと思います。