自己PRに関するコラム
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- リクルート志望者必見|自己PR・ガクチカ・志望動機・面接対策のポイント解説 59,107 views こんにちは、16卒のリクルート内定者です。本日は私自身が就職活動をする中でunistyle記事で参考にしたもの、また加えて私自身がリクルートに内定し、その中で感じたことを書いた記事をまとめたいと思います。今から就職活動を始めて、リクルートに興味がある、という方は是非参考にしていただければと思います。就職活動を始める上で、読んでおくべき記事は以下でまとめていますので参考にしてみて下さい。引用:就職活動をスタートする学生がまず最初に読むべきunistyle記事20選本記事のコンテンツ・リクルートの選考形態を知る・リクルートの特徴を掴む・自己PR・学生時代頑張ったことをつくる・志望動機をつくる・面接対策をする・まとめリクルートの選考形態を知る引用:リクルートホールディングス本選考情報引用:リクルートスタッフィング本選考情報まずは上記で本選考の情報を確認すると良いと思います。従来は各カンパニー毎に選考をする形でしたが、19卒以降の入社予定者を対象に、国内9社を統合して新卒採用を行う形となりました。これにより、応募作業の簡略化が行われています。リクルートの選考で特徴的なのが面接ではないかと考えられます。深堀が多くされる上に、時間も長く取られています。おそらく他の会社よりも長いのではないでしょうか?特に最終面接近くになると一人約1時間程度面接をしているようです。基本的なベースとしては学生時代頑張ったことからの深堀が主に面接で聞かれることです。リクルートの特徴を掴む各社の仕事や求める人材を確認するには以下の記事がおすすめですので是非参考にしてみて下さい。引用:リクルートホールディングスのESと採用HPから考えるリクルートホールディングスの求める人材引用:リクルートスタッフィングの採用HP・面接から見るリクルートスタッフィングの求める人材リクルートというと「起業家」「熱量のある営業マン」のような印象があるかと思いますが、それは各カンパニーによって異なると思っています。採用HPは各カンパニー毎で語られている内容が異なっているので、受けるカンパニー毎に読み込むことをお勧めします。基本的には「個人で努力して成果を上げていく」という力は前提だとは思いますが、それに加えて求められる力は若干異なるかと思います。そういった微妙な違いを自分なりに定義することは、他の就活生と差をつける点で非常に重要かと思います。引用:最短4年で課長!?実は全然社風が違うリクルートの実態!→OB訪問の情報を基にしたリクルートの社風についてまとめた記事です。リクルートに対して理解が薄い方は参考にしてみて下さい。引用:未来の起業家集団?!リクルート内定者が内定者懇親会に行って感じたこと→内定者がリクルートの懇親会にいって感じた内定者の雰囲気や社風についてまとめてあります。引用:営業タイプor企画タイプ!?リクルートの採用方針に見る企業が求める人材の変遷→企業のサービスのプロダクトサイクルによって実は求められう人材は変遷しています。リクルートの事例で紹介していますので参考にしてみてください。引用:EXILE…?テニサー代表…?リクルート内定者によるリクルート各カンパニーの分類→リクルート内定者が入社前の集まりで感じた各カンパニーごとの人物像の違いをまとめています。私自身のOB訪問をした経験や、内定してから感じた様々なことも記事にしているので、そこから自分なりの各カンパニー毎に求められている人材について考えていただければと思います。もちろん、これは1人の内定者の意見なので、鵜呑みにしすぎるのは良くないと感じています。必要なことは「リクルートのカンパニー毎には雰囲気や特徴が異なっている」ということを理解し、その上で自分なりに定義し準備することだと思います。自己PR・学生時代頑張ったことをつくる引用:内定レベルの学生時代頑張ったことが10分で書ける学生時代頑張ったことのフレームワーク→学生時代頑張ったことに関する設問についての解説記事です。評価される内容の選び方や論理的な構成にするためのフレームワークなどの実践的なテクニックが載せてありますので、ESを書く際の参考にしてみて下さい。引用:内定レベルの自己PRが簡単に書ける自己PRのフレームワーク→自己PRの書き方について徹底的に解説した記事です。企業が自己PRを通じて知りたいことや、評価される自己PR例、論理的な構成にするためのフレームワークなどが書かれていますのでESを書く際に参考にしてみて下さい。まずは自分自身の学生時代頑張ったこと・自己PRを上記エントリーを参考に作ってみましょう。基本的にはこの学生時代頑張ったことを軸として面接は進んでいきます。私の印象ですが一次面接等ではその頑張ったことへの工夫や発揮した人間性、困難などについて聞かれた記憶があります。そういった問いに対しては以下の記事を参考にすると良いでしょう。引用:取組・工夫→結果の評価ポイントと回答例→ガクチカで深堀られる取組・工夫の評価項目や、評価された回答例をまとめています。引用:目標と困難における評価ポイントと内定者の回答例→ガクチカの一項目でもある目標や困難の評価項目や、回答例を示しています。また二次面接以降では聞かれる内容がガラッと変わるように思います。「工夫」から「動機」を重視するようになっているように感じています。具体的な質問でいうと「なんでそれをやろうと思ったの?」「その強みはいつからだろうね、それはなんでなんだっけ?」というような具合です。私自身は下記記事等を参考に自分自身の経験を整理していました。特に「自分自身の経験に根ざした動機」を自分の言葉にするために、自己分析、他己分析を重ねました。多くの就活生は「大学での〜〜の経験から」と大学での経験で掘り下げが終わっていますが、内定者の多くは幼少期の原体験まで遡って、一貫した人間性をアピールしたように感じています。リクルートの内定を取る上でもっとも鬼門となるのはここだと私自身は感じています。引用:「なぜ取り組んだのか」という質問の意図と内定者の回答例→面接においても非常に重要となる「動機」の評価項目と回答例をまとめています。引用:自分の生い立ちを語ることで自己PRに説得力を持たせる方法→自身の強みの原点を語ることにより、自己PRに説得力を持たせる方法をまとめています。引用:複数エピソードを語ることで自己PRの説得力を補強しよう!→複数のエピソードを用意し、自己PRの説得力を持たせる方法についてまとめています。志望動機をつくる引用:内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク→志望動機の書き方について徹底的に解説した記事です。志望動機のありがちなNGパターンや、論理的な内容にするためのフレームワークなどについて書かれていますのでESを書く際の参考にしてみて下さい。これも自己PR・学生時代頑張ったことと同様にまずはフレームワークを元に作ってみましょう。ここで注意しておきたいことが、リクルートでは直接的な志望動機ということはあまり聞かれないということです。質問のされ方にもよりますが、私の場合だと「選社軸」「将来的にやりたいこと、成し遂げたい目標」などのような形で聞かれることが多かったように感じています。ここは人によって千差万別な気がしています。実際に「教育格差をなくしたい」というような明確なものを持つ人から、「自分自身がこういう風に生きていきたい」という漠然とした人々まで様々です。ただひとつ言えるのはその夢が「経験」に根ざしているか、という点だと考えています。下記記事を参考にしてください。引用:志望動機で書く「夢・成し遂げたいこと」に出会うための方法→将来会社でやりたいことをどのように考えていくかについて書かれています。過去の内定者のESも多く扱いながら解説しています。引用:あなたの志望動機が共感されないのは自分の経験に根ざしていないから?→志望動機に説得力を持たせるためにに自身の経験を盛り込む重要性や、その際の注意点をまとめた記事です。志望動機に悩みを持つ方は参考になるでしょう。引用:媚を売るのは辞めよう!「御社じゃなくてもいいんです」というのが最高の志望動機→多くの企業は、説明も出来ないのに第一志望だと答える学生を評価しません。やみくもに「第一志望です」と取りあえず答えるよりもしっかりとその企業の働き方のメリット・デメリットを冷静に比較しておくことが重要になるでしょう。参考記事では面接でも聞かれる頻度の多い質問の一つのキャリアビジョンについての内定者回答を提示します。面接対策をする上記の点を確認した上で、自分なりの学生時代頑張ったこと、志望動機を作ることができたら、あとは面接の練習を重ねていきましょう。先にも述べましたがリクルートでは「面接」が選考の大半を担っています。まずは面接の基本事項です。当たり前のことが多く書かれているようですが、できていない人も多くいると思いますので下記エントリーを確認してください。引用:アウトプット能力の向上面接編→実際の面接官との対話の中で心がけることがまとめてあります。どれも非常に重要な事項なので必ずお読み下さい。また面接時に気をつけておきたいことは「等身大の自分を表現する」ということだと、選考を受けていて感じました。私自身、あるリクルートの社員の方から「お前のそんな綺麗事なんて聞きたくないんだよ、本当はどう思ってんの?」と言われたことがありました。また、内定先では最終面接でも、「第一志望とは言い切れない」ということを真摯に伝えていました。文化なのでしょうか、自分の本心を語らないと嫌われる、その人の意思を尊重する、そんな社風を感じています。また嘘をつくのもオススメはしません。面接時間が長く様々な角度から「なんで?」ということをこれでもかというくらい聞かれるので、正直完璧な対策は難しいと感じています。以下の記事を参考にしていただけると良いかと思います。引用:媚を売るのは辞めよう!「御社じゃなくてもいいんです」というのが最高の志望動機→多くの企業は、説明も出来ないのに第一志望だと答える学生を評価しません。やみくもに「第一志望です」と取りあえず答えるよりもしっかりとその企業の働き方のメリット・デメリットを冷静に比較しておくことが重要になるでしょう。参考記事では面接でも聞かれる頻度の多い質問の一つのキャリアビジョンについての内定者回答を提示します。引用:面接で嘘をつくべきでない2つの理由→面接で嘘をついたことが大きくデメリットとなった事例とその理由を紹介しています。面接を嘘で乗り切ろうとしているっ方は必ず一度読んでみて下さい。引用:「御社が第一志望かはわかりません!」面接で嘘をつかずに正直に答えたら通過した。→多くの就活生が嘘をつく質問ですが、あえて嘘をつかないことによって通過した例もありますので参考にしてみて下さい。まとめいかがでしたか?リクルートの面接では経験やスペック以上に「一貫性」というものを深く問われているように感じていました。社員の方とお話をしていても、幼少期の原体験を原動力として自分自身の強みを発揮している方が多いように感じています。是非とも、リクルートに興味のある方は、自分自身の経験を棚卸しし、一貫性を持たせた上で、自分の強み、モチベーションの源泉などを自分の言葉で語れるようにしていただければと思います。
- 渾身のアピールが評価されるとは限らない!大手企業9社内定の就活生が意識した「伝え方」 22,581 views こんにちは、16卒の金融業界内定者です。私は2015年の2月から就職活動を始め、最終的に金融機関や大手航空会社、通信、メーカーなど大手企業9社から内定を頂きました。面接の場で十中八九聞かれる質問として、「学生時代最も頑張ったこと」を聞かれる事になると思います。私は時間的にも労力的にも頑張った「新規事業でのインターン経験」をアピールしていました。幸いこのインターンでは概ね満足のいく成果を残すことができ、面接官もを感じ取ってくれるだろうと解釈していました。しかし、ある出来事をきっかけに「アピール内容の盲点」に気付くことができ、それを修正したことで9社の内定を得ることができたのだと思います。本記事では、その盲点と就活生の皆様に是非留意して頂きたいポイントについて紹介したいと思います。私の学生時代頑張ったことのフレームワークに沿ってアピールしていたので、ある程度内容をぼかした上で紹介したいと思います。【(1)結論】大学生対象の教育関連の新規事業を軌道にのせることに力を注いだ。【(2)動機】誰も成し遂げたことのないことに挑戦したい・後輩が将来活躍するきっかけを作りたいと考えていた。【(3)目標・困難】新規顧客になりうる大学生予備軍の高校生の入学を促進しようと考え、系列会社の予備校に通う高校生をターゲットとした。系列会社のため協力に対する同意を得る部分は容易だったが、問題はその会社で働く方と私との信頼関係が0の状態からスタートすることであった。そのため、高校生に対して営業を行う上で問題となる点を共有してもらうことさえ当初は困難であった。【(4)取組・工夫⇒結果】それまで担当する予備校には電話でのコンタクトを主流としていたが、実際に足を運ぶスタイルに変更した。実際に会って話を聞くことや、自分の事業に懸ける思いを共有することで心理的な距離が縮まり、次第に悩みや問題点を共有してくれるようになった。その結果、私と同じ業務を担当していたインターン生数十名の中でも好成績を残すことができた。【(5)人柄】真面目に話に耳を傾ける性格が、信頼獲得の際に活かされた。最後まで諦めずに物事をやり遂げる粘り強さも成功要因だと考えている。【(6)学び】相手の信頼を得るためには相手のところまで実際に足を運ぶような真摯な姿勢を見せることが大事だと実感した。自分自身の持ちうる熱意を伝えることが大事だと学ぶことができた。文面にするとそこまでではないですが、このように独自性はあるものの、聞き手・読み手が初見で理解するには高い能力が必要なアピール内容になっていました。渾身のアピールが評価されるとは限らない学生時代頑張ったことを話す場としては、圧倒的に一次・二次面接の時が多い印象です。序盤の私の一次・二次面接通過率として、個人面接はおよそ8割ほど・グループ面接はおよそ3割ほどでした。この通過率の開きについては後ほど考察するとして、当時の私は自分の何が通過率を下げているのか全くわかりませんでした。上記のようにに沿ってアピールしていたので、毎回自信満々で面接会場をあとにしていたにもかかわらずです。自分の頑張った取り組みについては誰よりも自信があり、特にグループ面接の場においては内容面からも自らのアピールが最も光っていたと自負したこともあったくらいです。学生時代頑張ったこと以外の部分で評価されず、企業研究が足りないのだと思い込むようにして多くの企業の説明会に参加していました。模擬面接を経て知った伝え方の大切さ幾多の企業の説明会に参加する中で、ある金融機関の模擬面接会に参加する機会を得ることができました。学生時代頑張ったことを30分間ひたすら深掘りされ、ブラッシュアップするという趣旨のものでした。まずは時間制限なく頑張ったことをアピールしてくださいということで、私の上記のように整理した渾身の学生時代頑張ったことをアピールしました。自信満々にアピールし終えた私に面接官の方がおっしゃったことは「何のことだかよくわからない」ということでした。そこから面接官の追加質問を基に、ホワイトボードに新規事業の中で私が担当していたことや事業の仕組みを図式化して書き出すことを行ったところ、「要するにこんな感じのことを伝えたかったんだよね?」というアドバイスを頂きました。蓋を開ければ自分の意図していたアピールが面接官に伝わっていなかったということがわかり、これこそが私のグループ面接(学生一人当りの持ち時間が短い)通過率の低さの原因だったのだと痛感しました。新規事業インターン経験をどのように伝えたのか模擬面接終了後、そこでのアドバイスを基に「具体的にイメージしてほしいのは、損害保険会社の代理店営業です。」と「例え」を前置きするようにしました。系列会社の予備校に通う高校生が入学してくれるように、予備校で働く方の悩みを解決したり、仕組みを整えるという仕事内容は損害保険会社の代理店営業とほとんど同じだと考えていたからです。この取り組みを実践したことで、一次・二次の個人面接やグループ面接で落ちることはほとんどなくなりました。面接官に私の取り組んだことのイメージを持たせることができた点が評価につながったのだと思います。3メガ損保の一角の面接の際には特に共感を得ることができ、内定を頂くことができました。最後に他の学生と差をつけるために、16卒の就活生でもまれにユニークなインターン・アルバイト経験を伝えている方が見受けられました。取り組んだ内容の凄さがなんとなくは伝わってくるものの、その具体的な内容が他者の頭に入ってこない・面接官の消化不良に陥ってしまっているということは非常にもったいないと思います。上記のような「例え」を用いるのは伝え方のほんの一例だと思いますし、読者の方も「読者自身の学生時代頑張ったことについて前提知識のない方」にそれをアピールして、聞き手の持った印象を確認してみると良いのではないでしょうか。自分の頑張ったことは自分が一番わかっているからこそ気づきにくいことですが、アピール内容が相手にとって理解しやすいものか立ち返って考えてみてほしいと思います。【関連記事】
- 文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方" 21,016 views 「やべー、授業出てないしテスト勉強も全然してねー。」「〇〇の授業とってる人いますか?」「これまでのノート写させてくれない?」こんにちは、18卒就活生です。恐らくほとんどの大学で前期の試験が修了し、夏休みに突入した時期かと思います。何より試験の方お疲れさまでした。夏選考やインターン選考に臨んでいる18卒・19卒の方も、就職活動を一休みで長期休暇を謳歌している方が多い時期かもしれません。さて、一年で最も大学の学業に向き合うことが多いとも言える試験期間を乗り越えた皆さん、この時期一度はこのような疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。「大学で学んでいる内容って何の役に立つの?」年度当初もしくは入学当初は、いわゆる"意識高い"考えで大学でしっかり学ぼうとしようとしたものの、徐々に授業に行くのが面倒になり、「4月病」「5月病」といった言葉が生み出されているのだと思います。こうして意識の下がった学生がテスト前に発する言葉が冒頭で挙げたような"意識低い"言葉の数々であり、もはやこれが一般的な大学生のあり方と考えられている、という風潮すら感じられます。この大学で学ぶ意味に関連して、先月以下のような記事がSNSで取り上げられました。参考:文学部って何の役に立つの?阪大学部長の式辞が話題に思いを聞くこちらは、先日話題に挙がった大阪大学文学部長の卒業セレモニーでの言葉がまとめられた記事です。式自体は2017年3月に開催されたものですが、最近になってTwitterを始めとしたSNSで拡散されたこともあり、皆さんの中でも読んだことがあるという方は多いかもしれません。一時はTwitterのトレンドに上がるほど拡散された本件ですが、これだけの注目が集まったことは、この件について考えさせられた人が多かった証ではないかとう見方もできると思います。この方が述べている「人文学への風当たりが一段と厳しさを増した時期」という言葉の意味について、事の発端の一つに2015年6月に文部科学省が発表した以下の通知があると考えています。教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等を踏まえた組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする。参考:国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて文部科学省としては、「国立大学における文系学部を廃止すべき」という意図を持って書いた言葉では無かったようですが、マスコミの伝達の仕方やそもそもこの文章の書き方が完全に適切とは言えなかったこともあり、「大学から文系学部が無くなるのではないか」という形で人々の間で情報が錯綜したことは就活生の皆さんにとっても関心のある話であったと思います。この件が大きく話題に挙がった要因として、それだけ特に文系学部に通う学生の中に「大学で学んでいる内容は何の役に立つのか?」という思いが少なからずあるのだと考えています。学校教育法では「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定義づけられた"大学"において、学業にモチベーションを感じられないことは問題なのかもしれません。とは言っても、例えば応用化学専攻の学生が化学メーカーの開発職で自身の大学で学んだ内容をダイレクトに活かせるといったことはあるでしょうが、法学部に入ったから弁護士になる・商学部に入ったから会計士になるといった形で文系学生が直接専攻内容を役立てるという可能性はかなり低いというのが実情でしょう。私自身も文系学生の一人なのですが、大学時代学業にモチベーションを感じられる機会はほとんど無く、「授業への出席=単位を獲得するための手段」「ゼミへの入会=学業について就活で話すことがなくなるのを避けるため(ネタ作り)」程度に一応留年は嫌だから真面目にこなしていたという感じの学生でした。しかし、実際に就職活動をしていくと、「学業に関する質問」は程度こそあれほとんどの企業で一度は聞かれた点については個人的に印象に残りました。学業を重視する企業としては以下にあるようにキヤノンが特に有名でしょう。キヤノンは、学生の本分である学業に力を入れて取り組んでいる人を評価したいと考えています。あなたが力を入れている学問領域は何ですか。具体的な取り組みとあわせて説明してください。参考:【内定】エントリーシートこちらとしても専攻内容を説明する程度なら一応準備はしておくのですが、「なぜそのゼミに入ったのか」「印象に残った科目について説明して」など想像していたよりもそのパターンは多く、正直そこまで真面目に取り組んでいなかった自分としては回答に困ったことも度々ありました。「なぜ企業は将来役にも立たない学業について尋ねるのか」「自身の学んだ内容をどう伝えるのが正解なのか」など、文系学生にとって学業に関する質問を難しく感じてしまうのは珍しいことではないでしょう。以上を踏まえ、今回は就職活動の場において文理問わず避けては通れない「学業」というキーワードについて、unistyleの過去記事や筆者自身の就活体験を踏まえて考察していきたいと思います。こちらでいくつか挙げている例に関しては、ご自身の大学や専攻内容に照らし合わせながら思考を深めていただければと思います。それではまず就職活動において学業がどのような尋ねられ方をされているかについて考えていきましょう。就職活動における学業の位置づけこちらは一般に、文理によって異なります。先述の通り、理系職の場合は専攻内容がダイレクトに仕事内容に活かせることが多く、学業で功績を残した人=自社の利益に貢献できる人材という見方がなされるほど、ES・面接共に自身の専攻内容について深く尋ねられることになります。また、文系学生と比較して学生生活における学業のウエイトが高いことが一般のため、仮に直接専攻と関係がない企業を受ける場合でも、「なぜあえて専攻と関係がないウチを志望しているのか」という形で深掘りがなされることがあります。一方、文系学生の場合は全く尋ねられないケースは少ないものの、ES・面接のメインのテーマとして挙がることはほとんどありません。以下の三菱電機の記事のような形式が一般的なウエイトの置かれ方と言えるでしょう。こちらは事務系・技術系で問われる質が大きく異なるようです。技術職の場合は研究内容と三菱電機の事業の関連性といった内容をかなり突っ込まれることもあるようです。事務系の場合は問われる機会はあまりないですので、自身が大学で学んだことについてわかりやすく説明できるようにしておくといったの最低限の準備をしておけば十分だと思われます。参考:三菱電機の面接過去問リスト23選これについては、「文系の学問は直接仕事に活かされる機会が少ないから」という学術的な理由ももちろんありますが、他にもいくつか要因があると考えています。一つ目は「学業」と「仕事」の性質の違いについてです。以下の記事にもあるように、「学業」は主にインプットとしての性質が強い一方、ビジネスとは典型的なアウトプットの取り組みであることは理解しておく必要があるでしょう。そのため、仮に学業成績といったインプットの能力をアピールしたとしても、企業が求める人材の究極形である「企業の利益に貢献できる人材」であることを示すには至らず、的外れな自己PRで採用に繋がらないのが一つ目の要因だと考えられます。二つ目はアピール項目の不適切性です。学業成績については確かにコツコツと真面目に努力することができることを伝える手段としては機能しうるでしょうが、「就活生が伝えがちな自己PRで伝えてはいけない三つの強み」にもあるように、そもそも「努力ができる」という強みは学歴や取得資格という履歴書の段階で判断できるものであり、それをわざわざESや面接でアピールするのは的確とは言えないでしょう。三つ目は集団性の欠如です。仕事においては確かに個人としての行動も大事ではありますが、結局は大小こそあれ組織として動いていくことになることから、「集団の中でどのような貢献の仕方ができるか」を企業としては知りたいと考えています。一方、学業での取り組みを尋ねようとした場合、どうしても個人としての取り組みについてを述べるにとどまってしまうことが多い印象があります。実際、「ゼミ・学業・その他資格試験などへの取り組みに基づいた学生時代頑張ったこと」で有名企業内定者の回答を参照しても、多くの学生が個人としての努力に+αのチームへの貢献の仕方を述べており、単なる努力自慢の内容になることを避けていることからもこの理由が伺われるでしょう。以上のような背景から、特に文系の新卒採用活動における学業の位置づけは「多くの企業で尋ねられるが、メインの話題として上がることはほとんどない」とまとめることができるでしょう。参考;大学の勉強ばかりしても評価されない理由それでもなぜ企業は学業について尋ねるのか?ここまでは、「文系の新卒採用活動で学業がメインテーマとしてあがりにくい理由」について考えていきましたが、では一方でなぜ企業は多くの場合仕事で直接活かされない文系の学業を多少なりとも尋ねてくるのでしょうか。これにもいくつかの理由があると考えています。一つ目は、経団連の指針についてです。こちらは直接企業の意図からは外れるかもしれませんが、近年の経団連の新卒スケジュール変更理由の一つとして、(実際その役割を果たしているかは別として)学生の学業への影響が挙げられています。スケジュールに限らず、経団連は以下にあるように学業優先の姿勢を所属企業に対して求めています。成績表を事前に提出させそれに基づいた質問をしていくいわゆる「リシュ面」という形式もこの影響が少なからずあると考えられています。選考活動は、広報活動と異なり、学生が自主的に参加不参加を決定することができるものではないため、今般の開始時期の変更に伴い、学事日程に一層配慮していくことが求められる。具体的には、面接や試験の実施に際し、対象となる学生から申し出があるケースも想定されるため、事前連絡についても余裕をもって行うほか、当該学生の事情を十分勘案しながら、例えば授業やゼミ、実験、教育実習などの時間と重ならないような設定とすることや、土日・祝日、夕方以降の時間帯の活用なども含めた工夫を行うことが考えられる。また、大学等の履修履歴(成績証明書等)について一層の活用を検討することが望ましい。参考:「採用選考に関する指針」の手引き二つ目は、地頭の良さを見るためです。以下の記事にもあるように、学業への取り組みについて尋ねる質問は、自身の専攻内容をその分野に全くの無知である採用側に対してわかりやすく伝えることができるかを通して地頭の良さを見ているという意図があると考えられます。例えば日系人気企業であるキリンでは「卒論内容を小学生にもわかるように説明して」という形で尋ねられたことがあるようです。こちらが精通している専門事項について相手方に理解させる力というのは、日々のコミュニケーションが前提となるビジネスの場においても求められるスキルと言えるのではないでしょうか。参考:「学業への取り組みについて教えてください」という設問に対する内定者の回答事例集参考:キリンの面接過去問リスト27選三つ目は、今いる環境での姿勢を知るためです。確かに履歴書の「学歴」の項目でどれだけ勉強ができるかスクリーニングの判断材料にはなるでしょうが、学歴は高校までの学習の成果に過ぎません。大学受験から大卒の就職活動時期には3年程度のブランクがあることから、その間の学業での取り組みについて尋ねたいと思うのは自然な考えではないでしょうか。大学受検への「合格」を目標とし、入学後あまりに学業に疎かになってしまっているようでは、就職活動でも「内定」をゴールと考え肝心の入社後にモチベーション高く働いてくれないのではと採用側からしても疑わしく感じてしまうかもしれません。もちろん「就職活動とは何か」の記事にあるように、就職活動=職に就くための活動であるためこの姿勢自体は間違ってはいないのですが、採用側から見れば自分が属する環境で高いパフォーマンスを発揮できるかどうかは重要な見極めポイントと言えるでしょう。以下の記事にあるような「今の大学は第一志望の大学ですか?」という質問も、本意/不本意関わらず属することになったコミュニティーで成果を上げられているかを尋ねようという意図を考えると、この3つ目の要因と関連していると考えられるでしょう。参考:「スクリーニング基準」と「採用基準」の違い参考:「現在通っている大学は第一志望で入学した大学か?」という質問の意図以上の要因から、企業が文系学生に対して学業について尋ねるのにも一定の意図があるということが読み取られると思います。すなわち、学業について「将来どうせ役にたたないから意味ない」という姿勢で完全に切り捨ててしまうと就職活動の場ではやや苦しいと言うことができるでしょう。学業の就活での"活かし方”の考えを変えてみるさて、ここまで見ていても就職活動での学業の活かし方はまだ理解されていないかと思います。これについては”活かす”という言葉についての解釈によるものだと考えています。一般には、「大学で学んだ内容が仕事上の実務で直接的に活用される」ことが「活かされる」が表す意味とみなされているように感じています。しかし先述の通り、この意味での活かされ方はほとんどの文系学生にとって実現されません。ここでは学んだことの活かし方の考えを変えてみましょう。◎ツールとして活かす(例:プロダクトポートフォリオ)元々はBCGが生み出した分析手法である一方で、今では経営学やマーケティングの基本用語として知られているプロダクトポートフォリオ。経営・商学系統の学生ならば一度は学んだことがあると思います。企業の製品分析や意思決定プロセスに関わるツールではありますが、これを就職活動に当てはめてみましょう。参考:マーケティング用語集プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント「自分にはどんな仕事が向いているのか」の記事では複数業界に興味を持つうえでクライアント×商材の二軸でポートフォリオを組みましたが、他にもエントリーの段階で企業のレベル×志望度でポートフォリオを組むという使い方も考えられます。「受けたいところから受ける」のはエントリー戦略の基本の一つではありますが、例えば「5大商社しか受けない」といった姿勢は無内定のリスクを高める賢明な判断とは言えず、ポートフォリオを活用してエントリーする企業を整理しておくことは有効な手段であると考えています。そもそも一般的なポートフォリオの使われ方である金融の分野においては、リスクの分散化・投資リスクの軽減という意味で用いられることからこの点と親和性が高いと言えるでしょう。また、人事の側からしても採用基準を設けるうえでポートフォリオを活用している企業は一定数存在していると考えています。例えば「体育会の社風」と言われている企業であっても全員が全員体育会気質ということはほぼなく、ある程度多様性がある採用戦略を取っていることが特に日系企業の場合は一般です。金融業界が理系の人材を一定数採用していたり、リクルートの営業タイプ/企画タイプの方針はその典型と言えるかもしれません。東京海上日動・メガバンク社員が語る「金融業界が理系人材を欲しがる理由参考:営業タイプor企画タイプ!?リクルートの採用方針に見る企業が求める人材の変遷他にも、「弊社は今後市場・製品の2軸で既存/製品新規のそれぞれ計4領域のどこに注力すべきか」というテーマでGDが課されたことがあったのですが、このとき私は大学で学んだアンゾフの成長マトリックスを用いて議論を展開し高く評価されたことがありました。このように、学業は実務上活かす機会はほとんどない一方で、使い方によっては就職活動を進めるうえで有効なツールになることは認識しておくべきでしょう。◎説得力・再現性を高める形で活かす(例:”考え抜く”)こちらについては以下の記事を一読していただければと思います。参考:ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチこの記事では「志望動機の説得力・自己PRの再現性を高めるうえでは経験・エピソードが必要だ」ということが複数述べられています。学業についても学生時代の経験である以上これの例外ではなく、説得力・再現性を高めるうえで活用すべきものであると考えています。例えば冒頭で示した阪大学部長は人文学が「直面した問題を『考え抜くきっかけ』となる」と述べていますが、これを「「考え抜くこと」で総合商社を勝ち取った普通の学生体験記ー思考の抽出化で道を切り開くー」の学生が用いたらどうでしょうか?コーヒーチェーン店のアルバイト経験からだけでなく、人文学で学んだ内容が思考の抽象化に結びついたと述べることで、多くの他の学生が用いないアプローチから格段に説得力を高められていると言えるのではないでしょうか。以上のように、学業を”活かす”とは何も実務上で直接的に活用されることだけを表すものではなく、ツールとしての活用・エピソードとしての活用という活かし方があるとまとめることができます。学業と就職活動の繋がりについて考えを深める意義これまでの内容で、学業が就職活動で多少なりとも活かされるものであるということは理解していただけたかと思います。では、両者を結びつけて就職活動を進めていくことにはどのような利点があるのでしょうか。筆者は先述した学業を就職活動で活かすということだけでなく、逆にそれが普段の学業にも活かされるという双方向の働きかけができるのではと考えています。理由1:単純に学業に関する設問に答えやすくなる企業が学業に関する質問を尋ねる理由の一つとして、専攻内容をわかりやすく説明できるかを通して地頭の良さを見ているということを先ほど述べました。自分で考えて学業の就職活動での活用法を生み出すということは、それだけ自分の中で噛み砕いた解釈ができていることが前提となります。それができていれば、あとは実際に他の人に伝えるというアウトプットの対策をするだけで選考の場でのわかりやすい説明に繋げることができます。ただ単に専攻内容の説明用として文章を準備しておくよりも、それをうまく活用できている状態にある方がそれを「自分のもの」として身になっており、よりレベルの高い段階にあると言うことができます。このレベルを高めることで、準備した文章を述べるその先にある深掘りへの対応力も同時に高まるのではと考えています。理由2:大学の勉強(ゼミなど)にも役立つこちらは逆に就職活動での活用が普段の学習に役立つという考え方です。「わかりやすく説明する」というのは何もESや面接の場での手段ではなく、普段の学習を進めていくうえでも重要でしょう。例えば普段のゼミ(ゼミ内)やインゼミ(ゼミ外)での発表の際にも、学術的な内容を聞き手に理解できるような説明をしていくことは重要なスキルだと思います。また、「人に理解してもらうようにする」というのは自分の中でそれ以上の理解があることが前提であることから、その学問における自分の中での理解を深める良いきっかけになるとも言うことができるでしょう。理由3:思考の一貫性をアピールできる個人的には、これが一番の利点ではないかと考えています。就職活動におけるエピソードとは何も大学時代の経験だけではなく、「自分の生い立ちを語ることで自己PRに説得力を持たせる方法」の記事にもあるように幼少期からの経験が全て該当します。多くの学生がエピソードとして用いるサークル・ゼミ・アルバイトといった経験の多くは大学時代に限定されたものである一方、学業は程度の差こそあれ小学校から大学まで学生生活と切っても切り離せない関係であったことから、幼少期からの一貫性を示すアプローチとして有効であると考えています。例えば私は大学で専攻していた統計学を「集計したデータの意味を探る学問」だと簡潔に説明したうえで、「なぜこのような相関が生じるのか」「なぜこの変数が重要な意味を持つのか」といった「なぜ」の追究が学問上の特性として重要であるという解釈を述べていました。一方自分は幼少期から両親を困らせてしまうぐらい「なんでー?なんでー?」と目の前の事象の背景を追究する人間であり、その姿勢は大学生になった今でも一貫して持っていることを示していました。例えば小学校から大学まで続けているスポーツの練習においても、「走る」という単純な動作において、「この練習にどのような意味があるのか」「なぜこの時期にこの練習をするのが効果的と言えるのか」といった「なぜ」を追求しており、この姿勢が大学での専攻内容や今の自分の価値観に結びついていると一気通貫の形で示しました。そしてこの姿勢は御社でも〜〜という形で活かされると考えており...と、志望動機や自己PRを補完するうえで学業をうまく活用し高く評価されていたように感じています。また、経営・商系統の分野では(少なくとも私の大学では)マーケティングや経営学が花形とされる中で、地味で人気が低いとも言える統計学を選択したことが、そういった他者からの評価に流されることなく自分がやりたいと考えたことを追求できる根拠の一つとして挙げていました。この姿勢を、特にリーディングカンパニーでない志望度低めの企業の同業比較に繋げ、知名度や就職難易度といったミーハーな基準から企業を選んでいるのではないというアピールから内定の確保へ結びつけました。このように、学業とは専攻内容を説明できるよう準備・暗記しておかなければというネガティブなものではなく、その使い方によっては説得力や再現性を高める良い手法になるとまとめることができるのではないでしょうか。また、学業と並行して先ほどの「ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチ」の記事のように日常生活から補完していくアプローチも活用していくとより効果的と考えられるでしょう。確かにこじつけかもしれないが、こじつけは大切だこのような内容を書いていくと、「学業で述べたことなんてそれが実際に企業で役立つかはわからないし、そんなのただのこじつけだ」という意見が出てくるかもしれません。私自身正直この意見は正しく、自らが取ったアプローチをこじつけと言っても間違っていないと考えています。しかし、就職活動における理由付けは学業に限ることなくほとんどこじつけに過ぎないということは認識しておくべきでしょう。例えばテニスサークルで周囲を巻き込んだ提案をしてリーダーシップを発揮したとしても、それが実際のビジネスの場で役に立つかどうかは採用側も学生本人ですらもわかりません。でもそれで評価を得ていくのが就職活動なのです。先ほどの「「考え抜くこと」で総合商社を勝ち取った普通の学生体験記ー思考の抽出化で道を切り開くー」の学生が述べていた「一般的な体験から、考えや概念を抽出して、他に応用する」ことを意味する「思考の抽象化」も言ってしまえば「こじつけ力」であり、その水準の高さから総合商社から内定を得た良い例であると考えています。そしてこのこじつけ力は、それが評価される以上、就職活動に限らずビジネスの場でも応用が効くものでは、と推測できるのではないでしょうか。最後に大学受験までは、「勉学に励む=志望大学への合格のため」という形で努力がダイレクトに重要な成果に繋がったことでしょう。一方、大学生活では真面目に勉強するのはナンセンスであり、サークルや飲み会で遊び呆けていた方が就職活動でも有利になるというような風潮があるように感じています。近代の著名な心理学者アドラーは以下のような言葉を残しました。「何が与えられたかではない、それをどう使うかだ」どんなことでも、「意味ない」として片付けてしまえばそれまでであり、アドラーのようにそれを「どう活かすか」という点について焦点をおき思考を深めていくことも大切なのではと考えています。「学業」は学生の本分とも言われます。その「学業」について、本記事を通して皆さんの捉え方や就職活動における活かし方について思考を深めるきっかけとなれば幸いです。photobyWorldLiteratureToday
- 就活塾に対する疑問を就活塾経営者にぶつけてみた 21,386 views 先輩や社会人、就活本、Webサイトなど就職活動のためのツールは複数あります。そうした中、その実態が分かりにくいものの一つが「就活塾」ではないでしょうか。就活本の購入などであれば数千円の費用で済みますが、就活塾では安くても数万円以上かかり相対的には高額となっています。大学受験の予備校代に比べればはるかに安い価格ではありますが、受験の点数のような定量的な指標が無いのが就職活動。利用に及び腰になるのも仕方ないのかもしれません。今回は、そんな就活塾について気になることを、これまで5年以上にわたり1,000名を超える学生に就活コーチングを実施してきた就活コーチ代表の廣瀬泰幸氏にうかがってきました。就活塾と聞くと「内容がよくわからない」「就活本に書いてあることを教えているだけで役に立たないのでは?」「本当に役に立つのか?」といったイメージを抱いている人もいるのが現実です。イメージの元となっている良くない就活塾が存在するのも事実なのでしょうか?—残念ながら役に立たない就活塾も存在していると思います。現在、関東圏だけで50以上の就活塾があります。学生さん相手の仕事のため参入障壁が低く、ノウハウの乏しい就活塾が生まれてしまうというケースが見られます。また、「ESの書き方」「グループディスカッションの仕方」「面接の受け方」など、ありきたりのテクニックを学生に教えるだけで、就活本を読めば十分といった就活塾もあります。併せて、よく広告に用いられる「内定率◯◯%」「トップ企業△△へ内定者輩出」という情報に関してですが、安易にそれを鵜呑みにすることは危険だと思っています。(1)受講生が何名いて、そのうち何人が内定を獲得したのか。→「内定率=内定数÷受講生数」として算出している場合、少数の学生が複数内定を得ているだけかもしれません。(2)いつの受講生の内定実績なのか。→何年も前の内定実績をあたかも直近の情報であるかのように掲載している場合もあります。それでは就活塾の良し悪しは、どのような観点から判断するのがよいのでしょうか?—まずは塾の歴史の長短です。3年未満は運営が軌道に乗っていない場合が多く、サービスの質にムラがあったり、いきなり事業をクローズするということもありえます。ノウハウの蓄積にも不安がありますね。次に、経営者の略歴とポリシーです。就活塾の経営母体は、現在のところ100%中堅・中小企業か個人経営です。従って、経営者の略歴やポリシーが明示されていない塾は要注意と言えます。それからやはり、講師の質です。講師の経歴の記載がぞんざいなところは悪い就活塾だと思っていただいて構いません。併せて、カリキュラムの質です。筆記試験対策など、そもそも対面指導の必要性が薄いものに無駄に注力していたりはしないか。論理性があるか。受講生1人1人に対して親身に対応する体制がとれているか。はとても大切なことだと思います。最後に、利用者の声です。就活塾サイドのメッセージは極端に言えば、何とでも書けるし言えます。本当に大切なことは、今までの受講生の感想です。利用者の声がないのは、論外だと思います。また、受講者の声が掲載されていても、元々優秀な受講生の声しか掲載されていなかったとすれば、要注意だと思っていただくのが賢明だと思います。正直なところ、就活塾にも向いている人と向いていない人がいるのではないかと考えています。どのような人が就活塾を利用することに向いているのでしょうか?—たしかに就活塾を利用するのにも向いている人と向いていない人がいるのも事実です。これまでの経験から、向いている人と向いていない人の違いは以下のようにあると考えています。(1)就活塾に向いている人まずは、学歴などのスペックはあっても、特筆すべき実績の無い学生さんは向いていると思います。「大学時代はゆるいサークルで友人とつるんでいたけど、どう自己PRすればいいのかわからない。そもそも就活って何をどう頑張ればいいの?」といった学生さんは、就活塾で努力の方向性を示されれば化ける可能性は大きいと思います。次に、勉強はよくやってきたけど、それをどう面接などでアウトプットすればいいのかわからない学生さんです。就活塾で場数を踏み、伝え方を学べば内定出来る可能性は高くなります。そして、自分がどういった業界や企業に適性があるのかよくわかっていない学生さんは、社会や企業をよく知っている講師が的確に導いてくれる可能性が高いですね。併せて、そもそも、自分に自信のない学生さんは、個人をよくみることができる講師が、その人が持っているいい点を気づかせ、伸ばしてくれると思います。(2)就活塾に向いていない人逆に向いていない学生さんは、「就活塾を利用する→内定獲得」と考えている学生さんです。「就活塾を利用する→本人が努力する→内定獲得」が正しい図式です。大学受験予備校でも、ただ何となく周囲が通っているから自分も、というタイプの人は良い結果を得られていないのではないでしょうか。また、元々素晴らしい経験をしていたり、地頭が優秀な学生でかつ、説得力を持って伝える力がある人は自力で十分良い結果が得られると思います。しかし、このタイプの学生さんは少数かもしれませんね。採用する側の企業から見た場合、就活塾などが面接ウケを良くするための小手先のテクニックや付け焼き刃的なスキルを指導することで、学生本来の資質や能力などを見えづらくしてしまい、本当に企業が求めている人材を獲得する妨げになってしまうという危険性はないでしょうか。—もちろん模擬面接などを通して、実際に内定を獲得できるように指導しています。顧客である学生さんや親御さんからお金をいただいている以上、顧客の成果にコミットするのは当然のことです。しかし、就活塾の本来のミッションは、学生さんのレベルを企業側の求める水準まで高めることだと考えています。現状、企業サイドからの視点に欠け、独りよがりの自己PR/志望動機を展開し、採用に至らないという就活生が多く見られることは、とても残念なことです。他方で、就職活動をサポートする側においては、小手先の就活テクニック指導に偏重していることも多いと言えます。しかし付け焼刃のスキルで通用する程、企業側が求めていることは浅くはありません。これらのミスマッチを解消させるべく尽力することこそ、就活塾の存在意義だと考えています。今回の話をまとめますと、一口に就活塾と言っても質にはばらつきがあるのが現状です。就活塾利用に向いている学生さんとそうでない人もいると思っています。塾の見極め及び自分自身の利用適性の見極めには無料相談を使うのがいいですね。支払うコストに見合ったリターンが見込めそうか、まずは一度相談してから判断してみてください。廣瀬さん、貴重なお話をありがとうございました。就活コーチ代表廣瀬泰幸氏慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、株式会社リクルート入社。大企業からベンチャー企業まで1000社を超える企業の採用と人材育成を支援。その後、一部上場企業の人事部採用責任者として年間500名の採用と人材育成を行う。2004年より、株式会社リンクアンドモチベーションの講師として、主として大企業の10,000人を超える社員に教育研修を実施。2010年株式会社オールウェイズを設立し、「就活コーチ」を主催。以降1,000名を超える学生に就活コーチングを自ら実施している。日本で初めて就活に誰もが成功するために「新卒採用基準の公式」(200点満点)をわかりやすく、具体的に定義。新卒採用基準=【「有能感」+「仕事力」×「表現力」×「就活スキル」+α。】「就活コーチ」のHPから、誰もが現在の自分の基準を自己診断できる。就活コーチへの就活無料相談はこちらからphotobyPhilRoeder
- 就職活動は料理と同じ?就活を置き換えて考えてみる 36,726 views 就職活動って、料理みたいだと感じることが多いです。料理人が就活生、食べてくれる人が企業の採用担当者、自己分析は自分の持っている材料の確認で、材料に基づいて自己PRや志望動機といった面接で話すコース料理を作っていくようなイメージです。こんな風に考えると肩の力が抜けて何をすると就職活動もうまくいくのか考えやすいのかなと思います。本記事のコンテンツ・凄い経験の学生が落ちて、普通の学生が採用される理由(経験よりも伝え方)・食べる人の好みを知らないまま料理しがち(企業の求める人物像を理解する)・料理音痴の人が陥ること(選考対策は他の人のも参考にしてより良いものに)・料理はたくさん作るとうまくなる(面接はたくさん受けると上手くなる)・最後に凄い経験の学生が落ちて、普通の学生が採用される理由(経験よりも伝え方)料理に例えると、体育会・留学経験あり・学生団体を立ち上げたなど凄い経験をしている学生が落ちてしまい、アルバイト経験しかない普通の学生が採用されるのも何となくわかるかと思います。どんなに素材がA5ランクの和牛だとしても、焼き方が悪くてカチカチになってしまえばおいしいと感じてもらえないでしょう。一方で、普通の肉でも、下ごしらえと焼き方によっては非常においしく食べることができます。就職活動も同じで、経験の善し悪しだけでなく、その伝え方により評価が大きく分かれます。食べる人の好みを知らないまま料理しがち(企業の求める人物像を理解する)就活生の問題点の一つは、企業がどのような人材を求めているのかよく知らないまま、自己分析をして自己PRや志望動機を考えてしまうことだとunistyleを立ち上げてからずっと感じています。これは料理を食べる人の好みを無視したまま、闇雲に料理を作ることに似ています。素材の切り口によっては食べる人の好みに合うはずなのに、食べる人の好みを知らないから大味な味付けの自己PRや志望動機が多いように感じます。だからこそOB訪問などで、自己PRや志望動機を評価・添削してもらい、その業界で働く人の好みの味付けにしていくのは、料理の最後の最後の大事な味付けの部分だと言えます。この最後の味付けの作業をさぼりがちな学生が多く、もったいないなと感じています。各業界・企業ではどのような人材が求められているのか、それを踏まえた上での「味付け」を行うことが大切だと思います。料理音痴の人が陥ること(選考対策は他の人のも参考にしてより良いものに)料理って結局は分量とタイミングの問題で大きく改善されると思っています。料理が苦手な人でもクックパッドや料理本の通りに料理すれば同じ材料でそれなりにおいしいものが作れます。料理音痴と言われる人の多くが、レシピの通りに作ることを放棄して、独自のオリジナルのやり方でやりすぎるあまりに美味しいものが作れないという事態に陥っています。unistyleで17,000枚以上掲載しているエントリーシートは、過去の料理人のレシピ集であると考えています。様々な素材を持った過去の料理人が魂を込めて作ったレシピがエントリーシートです。「サッカー」や「居酒屋アルバイト」など自分が持っている素材で検索すると同じ素材で料理した内定者のエントリーシートが見られるので使ってみてください。就職活動においては、「他人の真似をしてはダメだ、オリジナルな考え方を伝えよう!」とまことしやかに言われていますが、個人的にはまずは過去にどういう料理をした人がうまくいったのか、どんな素材をどのように調理したのか知るというのは大事なことだと感じています。一度はレシピ通りに自己PRや志望動機も考えてみてその上で、オリジナルな要素を付け加えていくともっともっと早く料理が上達するのではないかと思うことが多いです。料理はたくさん作るとうまくなる(面接はたくさん受けると上手くなる)いくらたくさんレシピを集めたり、食べる人の好みの味を知っていても料理はうまくなりません。実際に作ってみて初めてわかることもたくさんあり、実践することが上達の近道です。就職活動においても自己分析やらマニュアル本を読んでばかりいるのではなくある程度、出来ると思ったらOB訪問や実際に選考を受けて、自分の自己PRや志望動機を食べてもらうことが、志望業界に近づく上では重要でしょう。就職活動では一度も料理を作ったことがない状態で、本命の会社の面接を受ける人も多く、本当にもったいないと感じています。多くの人が場数を踏んで納得のいく料理を披露した上で落ちるのであればもっと就職活動自体にも納得感があるのかなと思っています。最後に就職活動というと何していいのかわからないで右往左往してしまう人も多いのですが、上記のように料理に例えると、ある程度わかりやすいのではないでしょうか。まずは・自分の素材を確認してみる・料理を食べる人の好みを知る・実際に料理して評価してもらうこの三つをうまく回していけばあなたの料理をおいしいと評価してくれる人に出会う可能性が高まると思います。photobyWorldSkillsUK
- 商社が求める自己PR|アルバイト編 119,908 views こんにちは。14卒、総合商社に内々定した者です。就職活動での自己PRにおいて、所属部活での全国大会出場、長期留学といった分かりやすいエピソードがなく悩む方は多いと思います。しかし、どの会社においても100%、学生時代に頑張ったこと、自己PRは聞かれます。その際、非体育会、サークル無所属、非帰国子女で、秀でた実績や語学力のなかった僕の場合、面接においてどの様なアピールの行ったかについて書いていきたいと思います。これから就職活動を控える、同様の悩みを抱えた方の少しでも参考になれば幸いです。本記事のコンテンツ・実績ではなく取り組みや自身の考え方をアピールする・どれだけ効果的に相手に伝えられるか・私のケース・終わりに実績ではなく取り組みや自身の考え方をアピールする自己PRを考えるに当たって、まず自身が学生生活に取り組んだ事で、出来るだけ長く取り組み、自信を持って頑張ったと言える事をいくつか考えました。これは、人それぞれアルバイト、サークル、ボランティア、インターンシップ、ゼミ活動など探せば何でもあり、また、何でも良いと思います。その上で、自身の各活動でそれぞれ、始めたきっかけ、失敗の経験、その際の対応、周囲との協力、その結果やそこから学んだ事などを順に考えていきました。アルバイトにしても、サークル活動、ボランティアにしても、始めたきっかけや、複数人での活動における失敗や改善の努力などは必ずあると思います。それらを深く掘り下げることで、その人が、その組織においてどんな立場であったかに関わらず、その人の考え方や、周囲に対してどのような働き掛け方をする人なのか、失敗した時にどのような姿勢をとれる人なのかといった事は、部活動などでなくとも、十分人に伝えられるものとなると思います。私の場合は、一つの経験でリーダーとして学んだ事が、他の経験での足手まといのような立場だった場合に生きたなど、立場が異なっていても一貫した考え方を持ち行動を起こせる、といった様に複数の経験を関連させ話すなどの工夫をしていました。派手で珍しい経験や秀でた活動がない分、そのような工夫を心掛けていました。また、分かりやすい実績がない分、短期とは言え留学していたならTOEICでは高得点を取る、アルバイトでも関連する資格を取るなど、出来るだけ具体的なアピールが出来るよう工夫しました。参考:あなたの志望動機が共感されないのは自分の経験に根ざしていないから?どれだけ効果的に相手に伝えられるか取り組んできたことを洗い出し、それを深く掘り下げ自身の人間性、強みを明確化する、同様に、それをどの様に相手に伝えるかも重要だと思います。派手さのない経験で、相手に伝えるべきゴール(企業側が求める人物像)に辿り着くためには、やはり一工夫が必要です。私の場合は、やはり先ほどと同じく個々の経験での一連のストーリーを意識すること、また、それを如何に相手側に掘り下げてもらえるかを工夫しました。具体的な実績がない分、自身のアピールする強みに説得力を持たせるために、自分から話す事は常に簡潔にし、続けて(事前に想定した)質問がされるような話し方を心掛けました。そこから相手にどんどん掘り下げて貰うことで、相手側が納得してくれるよう工夫しました。そうすることで、派手さのない活動でも、いくつか話す中で、自身の一貫した考え方、強みが相手に効果的に伝わると思います。自己PR・学生時代頑張ったことはどのように評価されているのか?私のケース最後に、以上の事を意識した上で私自身が具体的にどのように自己PRをしたかについて少し触れたいと思います。まず、私の場合は学生時代の取り組みとして、主に服飾店でのアルバイト、短期留学の経験について話していました。そして、そのどちらの取り組みにおいても一貫して、自身が周囲に主体的に働きかけられる人間であること、高い目標に向け継続的に努力を続けられる人間であることの2点を伝えようと意識していました。また、取り組みの実績ではなく、すべての場面において自身が何を考え、何を目指した上で、具体的にどのような行動を起こしたかという事を伝えることを意識するのも有効だと思います。私の場合は、アルバイトでは、リーダーとして店全体の売上を伸ばすという目標の下、周囲のモチベーションを高めるために自身が主体的に行動を起こしたこと(先に述べた資格取得など)留学については、1度目の短期留学での挫折から、2度目の短期留学では、よりレベルの高い大学を目標とし努力したことその留学先での他国学生とのグループワークにおいて足手まといの立場であったが、アルバイトの経験で学んだ事から、チームで結果を出すために、リーダーとは異なる立場から周囲に積極的に働き掛けチームに貢献したことと言った様に、自身の考えで各エピソードを再構成し、そこに一貫性を持たせる事で、相手に伝わる(納得させる)自己PRとなるように工夫をしていました。また、各取り組みのきっかけからも、自身の一貫した性格や考え方を伝える事ができると思います。私を例にすれば、服飾店でのアルバイトを始めたのは、服が好きだからではなく自身の働きが具体的な数字で見えることに魅力を感じたから短期留学を決意したのは日本への海外留学生と話しレベルの差を実感し悔しい思いをしたから趣味に関しても小学生時代に習っていたが下手くそで辞めてしまった事を、その悔しさから大学から再開したといった様に一貫性を持って複数のエピソードを伝える手段を採用しました。そこを意識すれば、例え大きな実績を残した経験でなくとも、それらはその人の魅力的なアピールポイントとなり、相手に伝えるべきゴール(企業が求める人物像)にたどり着けるのではないかと思います。終わりに長々と秀でた実績のない学生の自己PRについて書いてきましたが、個人的には、結局、一部の例外的学生を除いて、学生時代の経験はそこまでどの学生も大差ないものだと思います。そして、だからこそ実績ではなく、取り組んできた事を通じて形成された、自身の人間性を伝えることが重要となってくるのだと思います。少なくとも僕はそう信じています!笑実際、私の様な平凡な学生にもチャンスは開かれていました。体育会の学生も長期留学経験者の学生も誰もが難関企業?から内定を貰える訳ではなく、その取り組みや経験から学べることが比較的、企業の求めるものと近く、それを理解している人が内定を貰えるのだと思います。この事を頭の片隅にでも置いて、自己PRを考える際にお役に立てていただければ幸いです。photobysebaso
- コンサルのスキルは就活にも役立つ!書籍『コンサル一年目が学ぶこと』から学ぶこと 19,308 views 外資コンサル業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】外資コンサルの仕組み・大手企業ランキング・選考対策まで一挙大公開!2.【業界研究|コンサルティング】コンサルティングとは?から選考対策までを徹底解説3.【業界研究】外資コンサル大手企業一覧まとめ4.【業界研究】外資コンサルの年収ランキングを大公開!今回ご紹介するのは『コンサル一年目が学ぶこと』という書籍です。タイトルからコンサルティングファームでの仕事術を述べたものかと思いきや、コンサルから他業界に移った著者の目線から見た、どんな仕事にも言える普遍的なことがらが書かれています。コンサル志望者・内定者の方はすでに本書や類似内容の書籍を読んでいると思っており、むしろそれ以外の業界を志す方に本書を読んで欲しいと思いコラムにしました。内定者の方にもおすすめです。コンサル一年目が学ぶこと【著者紹介】大石哲之(おおいしてつゆき)1975年東京生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社後、戦略グループのコンサルタントとして、全社戦略の立案、マーケティング、営業革新などのプロジェクトに携わる。その後、株式会社ジョブウェブを起業し、取締役副社長。同社退社後は、個人コンサルタントとして独立、本の執筆も開始。株式会社ティンバーラインパートナーズを設立し、現職。コンサル目線での仕事術に関するもの以外にも、下記のような就活生向けにキャリアについての書籍も執筆していますので見てみてください。英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか職業・業界不問の15年後も役立つ30のスキル本書では、合計30個のスキルを4つの章に分類して説明しています。第1章:コンサル流話す技術(1)結論から話す(2)TalkStraight端的に話す(3)数字というファクトで語る(4)数字とロジックで語る(5)感情より論理を優先させる(6)相手に理解してもらえるように話す(7)相手のフォーマットに合わせる(8)相手の期待値を把握する(9)上司の期待値を超える第2章:コンサル流思考術(10)「考え方を考える」という考え方(11)ロジックツリーを使いこなす(12)雲雨傘提案の基本(13)仮説思考(14)常に自分の意見を持って情報にあたる(15)本質を追求する思考第3章:コンサル流デスクワーク術(16)文書作成の基本、議事録書きをマスターする(17)最強パワポ資料作成術(18)エクセル、パワーポイントは、作成スピードが勝負(19)最終成果物から逆算して、作業プランを作る(20)コンサル流検索式読書術(21)仕事の速さを2倍速3倍速にする重点思考(22)プロジェクト管理ツール、課題管理表第4章:プロフェッショナル・ビジネスマインド(23)ヴァリューを出す(24)喋らないなら会議に出るな(25)「時間はお金」と認識する(26)スピードと質を両立する(27)コミットメント力を学ぶ(28)師匠を見つける(29)フォロワーシップを発揮する(30)プロフェッショナルのチームワーク次から、各章の内容のエッセンスを実際の就職活動の例に当てはめながら説明していきます。①話す技術:「結論から」「端的に」「ファクトベースで」話すビジネスの場面においては短時間で相手に必要な情報を齟齬の無いよう伝えることが求められます。そのために徹底すべきこととして、本書以外でもコンサル関連含む多くの書籍で繰り返し書かれているのが「結論から話す」「端的に話す」「数字など、事実に基づいて話す」ということです。変な駆け引きをせず、言い訳をせず、言われたことにきちんとストレートに答えること。相手の信頼を得るために非常に大事なこととして、いまも常に心がけています。(『コンサル一年目が学ぶこと』p.20より)面接などでも、都合の悪いことを突っ込まれた際にはぐらかして答えがちだという方は特に意識して欲しいと思います。例:成績の悪さについて言及された際の反応【はぐらかして答える】「すみません。。。それでも部の中では自分は割と授業には出席する方でしたし、ゼミ活動にも参加していましたし、できる範囲で勉強はしていたのですが、部活で毎日忙しくて一部おろそかになっていたところもあったかもしれません(以下続く」【ストレートに答える(PREP法)】①Point「おっしゃる通り、学業成績は正直芳しくありません」②Reason「部活動を最優先と考え、最低限の勉強量で進級してきたためです」③Example「平日はほとんど毎日練習をしていまして、その結果レギュラーを獲得し試合でも成果を上げられたので、自分の中では後悔はありません」④Point「そうしたわけで成績は悪いのですが、単位数は何とか計画的に取得できている状況です」ビジネスの場面においても、特に新人の頃は上司から仕事の進捗を聞かれることが多くあります。また、聞かれるのは往々にして仕事がうまく進んでいない時だとも思っています。真っ当な企業であれば、進捗確認の目的は部下を詰めることではなく、仕事を前に進めるためですので、誤魔化さずにイエス・ノーをきちんと答えることが重要です。うまくいっていないのであればその理由を明確にし、何がネックになっているのか、どうすればうまくいくのか、上司とのコミュニケーションを通して改善・解決策を探っていくのが仕事の基本になります。上司:「分析グラフができていないというけれど、何が問題なんだ?」部下:「はい、グラフ化しようとしても、データ自体に問題があって集計できるようになっていないんです。これをいま直しています」上司:「なに?データに問題があるのか?時間はどのくらいかかる?」部下:「1週間くらいかかるかもしれません」上司:「それはまずい。その分析は今週中にやる必要がある。1週間では困るので、別の人もヘルプさせるから、2日で仕上げられるか?」(『コンサル一年目が学ぶこと』p.25より)②思考術:常に自分の「仮説・意見」を持って情報にあたる最近はメディアやSNSなど多くの情報が周囲にあふれていますが、結局ビジネス能力を向上させるには「考えること」が必要だと言えます。考える、というのは「仮説」と「意見」を持つことです。漫然と情報に触れていると、他者の意見を鵜呑みにしてしまったり、そもそも頭に情報が残らないためインプット自体ができていないといったことになりがちだと思っています。普段から自分なりに考えるクセをつけておくことで、面接においても深いレベルの回答ができるようになるものと思います。面接では口八丁なタイプの人ばかりが評価されがちという議論も見かけますが、物事を普段からどの程度の深さで考えているのかを見られている側面も大いにあると感じています。参考:面接で問われているのは瞬発力ではなく、普段から物事を考える力他にも、業界問わず頻出な「最近気になるニュース・サービスは?」といった質問についても、情報をぼーっと眺めているだけでは浅い回答に終始してしまうと思っています。なお、自分なりの考え方を構築する際にも、ゼロベースである必要はなく、他者の考えを参考にするとよいと感じます。参考:「ギリシャ問題」「アベノミクス」について回答を求められたら?就活生必携アプリ「NewsPicks」とは最初は、稚拙だったり、間違いだらけだったりしてもかまいません。とにかく、自分だったらこう思うという筋をもって、本を読んだり、有名人のツイートに接したり、記事を読んだりすること。(『コンサル一年目が学ぶこと』p.140-141より)③デスクワーク術:「最終アウトプット」のイメージを持ってプランニングする例年、エントリーシートを書くのに四苦八苦している方は多くいることと思います。ゼロから文章を作成するのが大変ということだと思っていますが、執筆開始の時点で最終アウトプットの骨組みを作るようにすることで、格段にラクになるのにと感じています。本書の中では効率的な作業プランニングの方法として「空(から)パックを作る」というものを挙げています。どういうことかというと、最初にアウトプットのイメージ(見出し)を作成して、そこに必要な情報を入れていくというものです。最終成果物のタイトルだけを書いた、中身が空(から)のパワポをつくり、中身を埋めていくためのタスクを洗い出す。(『コンサル一年目が学ぶこと』p.184より)unistyleにおいても、自己PR・学生時代頑張ったこと・志望動機などの頻出設問についてはフレームワークに当てはめて考えることを推奨しています。フレームワークに則るメリットとしては、思考を整理できる、論理的に伝えられる、執筆の省力化ができるといったことなどが挙げられます。◆フレームワークに則った自己PR執筆準備の例①強み:社交性と向上心から周りを巻き込む行動力があること。②強みの原点:小学校〜高校までで3回の転校経験から、新しい環境でもすぐに周囲に溶け込めるように働きかけるようになった。③強みが発揮された具体的エピソード:個人作業が多くなりがちな研究室活動において、全日本学生ロボットコンテストに向けてチームを結成、代表として運営し、コンテストでは初出場ながら50校中16位という結果を収めた。④強みの方法論:新しい環境でも、自分から積極的に周囲に働きかけることで周囲を巻き込んでいくことができると考えている。⑤強みを社会でどう活かすか:仕事においても主体的に行動し、積極的に周囲に働きかける中で、社内、取引先、顧客などとの信頼関係を構築していきたい。▼参考記事・内定レベルの自己PRが簡単に書ける自己PRのフレームワーク・内定レベルの学生時代頑張ったことが10分で書ける学生時代頑張ったことのフレームワーク・内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク④マインド:顧客への「価値提供」にコミットするコンサルタントが使う表現で「ヴァリュー(付加価値)を出す」というものがあります。仕事のヴァリューを規定するのは相手であり、相手に喜んでもらえない仕事は単なる自己満足に過ぎないと言えます。ところで、「御社のサービス・製品が好きだから志望してます」という話をする方は結構多いと思っていますが、多くは「いち消費者目線」に過ぎず、評価されないと感じています。サービス・製品に愛着があるのはよいことかもしれませんが、社会に出れば、生産者として常に試行錯誤を重ねてよりよいものを消費者へ届けて満足を得るというマインドセットの方をより大切にして欲しいと思います。参考:「好きだから」という志望動機の8割が評価されない理由また、「信頼関係構築のために大切なことは何か?」という問いに対しても、本書は一つの回答を示しています。「コミットメント(約束)」という考え方です。クライアントと約束したものは、どんなことがあろうとも、やってくる。そこに信じられないほど強いコミットメントをもっている。そして、常にクライアントの期待値を上回るものをもっていく。それを実直に繰り返すことによって、信頼を得る。(『コンサル一年目が学ぶこと』p.251より)約束を守り、期待に応え(期待を超え)続けることの積み重ねが信頼関係構築のために最も重要だということを語っています。「信頼を築くには、密なコミュニケーションが大事」といった回答をする方もいることと思いますが、どれだけ話してもどうも信頼できないといった類の人も世の中にはおそらくいます。「矢面に立ち頑張る姿を見せる」というのも、半分正解だと感じる一方で、頑張ったけどできませんでしたという状態が続いた時に果たして信頼を得られるのかという疑問が残ります。頑張ることは間違いなく必要ですが、頑張ることにコミットするのでは不十分だと言えます。相手のヴァリューにコミットするのは社会に出てからも容易なことではありませんし、学生のうちからその意識を持っているという方はほとんどいないと思っています。働くようになってから、自分自身と環境の両面でコミットメント力というのは醸成されていくものだと本書では語っていますので参考にしてください。◆自分でこの仕事を選んでいる、という意識がコミットメントを高める。◆コミットメントは伝染するので、社内ではコミットメントの高い人の近くにいる。社内外問わず、メンターを作る。コミットメントが高い人に影響を受けられる環境を作ることが重要。(『コンサル一年目が学ぶこと』p.256-257より)最後に『コンサル一年目が学ぶこと』というタイトルの書籍ですが、どんな業界・業種で働く上でも重要な示唆のある内容だと感じました。まずは本記事や書籍を読んでいただいて、その上でぜひ行動に移して、そして継続して欲しいと思います。ちなみに、本でもセミナーでも何でも、情報を得て実際に行動できる人が30%、行動を継続できる人がさらにその30%などと言われているようです。コンサル一年目が学ぶことphotobyMartinThomas外資コンサル業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】外資コンサルの仕組み・大手企業ランキング・選考対策まで一挙大公開!2.【業界研究|コンサルティング】コンサルティングとは?から選考対策までを徹底解説3.【業界研究】外資コンサル大手企業一覧まとめ4.【業界研究】外資コンサルの年収ランキングを大公開!
- 総合商社内定を蹴ってエネルギー業界に就職をした理由と納得できる志望動機 57,347 views こんにちは。エネルギー業界に内定した大学院生(14卒・国立理系)です。もともと文系職の総合商社や金融系を第一志望群として考えており、内定もいくつか頂いたのですが正反対の理系職である現業界に決めました。今回はその辺りの心境の変化について書かせていただきます。志望動機・会社選びの軸皆さんの中で、自己PRは得意でも志望動機が苦手な方が多いのではないでしょうか。私も例に漏れずその一人でした。志望動機には2パターンの種類があると思っています。ウソ(表面上)とホントの志望動機です。この2つがイコールならば就職活動を有利に進められると思いますが、残念ながら私はそうではありませんでした。そして当時の私の志望動機は以下のようなものでした。・モテたい(イケてるか)・おもしろい社員と仕事がしたい(OB訪問で波長が合うか)・内定先のブランド力を誇示したい(内定が取りにくいか)この3点から、総合商社やメガバン・損保を第一志望群に絞ったというありがちな就職活動でした。当時は、「どんなタイプの仕事でも自分ならものに出来るし、その中でやりがいも見つけられるから問題ない。バブル期で就活してない面接官なんて表面上の志望動機で余裕でしょ」という生意気な考えを持っていました。そして、「理系職なんかイケてないから却下。イケてる同期とモテる文系職の会社で働いて他人に羨ましがられたい」という欲望のまま志望業界を決めました。転機4月中旬、運良く第一志望群から内定も頂いたのですが、何となく自分の就職活動が腑に落ちていませんでした。当時は、「表面上の志望動機と盛り上げた自己PRを自信満々に面接官に話す」というウンザリする行為を、大人へ進む階段と思い込むようにしていました。笑しかし、4月末に自身の研究内容から面白半分でエネルギー業界を受けたとき考え方が変わりました。「理系企業は競争相手が雑魚だから面接対策なんていらない」と調子づいていた私ですが、根が真面目なので前日は志望動機を考えました。そこで、今まで苦労していた志望動機が自分でも驚くくらい早く思いつき、面接本番でも自分でいった志望動機に自分が納得できる状態でした。この面接での自分でいった志望動機に自分が納得できる状態が忘れられずに、周りの反対を押し切り最初の志望業界・業種とは真反対のエネルギー業界へと就職を決めました。最後に私の自己満コラムに付き合っていただきありがとうございました。志望動機・会社選びの軸を決める際に迷っている学生は本当に多いと思います。私の場合は運良く、表面上の志望動機とホントの志望動機がイコールとなるような会社をみつけられましたが、過半数の内定者は何となく自分を納得させる形で会社を決めた人が多いと思います。これは悪いことではなく当然なことであると思いますが(事実、私は運動会に所属しており、就職活動に割ける時間は少なかったですが先輩や同期は就職してから楽しそうにやっています。)、日本人は大義名分を大事にする人種なので、ブレないホントの志望動機を見つけて入社できればそれをモチベーションに働いていけると思います。是非、就職活動中のOB訪問や自己分析の機会に自分が納得できるホントの志望動機を見つけてください。photobyMarcoVerch
- 稲盛イズムを遺憾なく発揮してJALの内定を取った話 38,142 views 航空業界完全攻略記事一覧1.航空業界の仕組みや職種、最新動向まで一挙大公開2.【業界研究】志望者必見!航空業界の職種と仕事内容3.【企業研究】航空業界の大手企業一覧4.【業界研究】航空業界の最新ニュースや動向分析〜2020年に向けて〜5.【業界研究】航空業界で役立つ用語まとめ6.【業界研究】航空業界に有利な資格まとめ7.【業界研究】航空業界のおすすめ本まとめこんにちは、タイトルからもわかるようにJALの内定を獲得したものです。突然ですが、読者の皆様はJALと聞くとどのようなことを思い浮かべますか?一定数の方が「2010年の経営破綻」のイメージを持っているのではないかと思います。それでは、その経営破綻からJALという会社を再建した人物をご存知でしょうか?タイトルの中にもあるように、その人物こそ「稲盛和夫」氏です。就職活動当時から筆者はJALに行きたかったので、どうすれば内定が取れるかということを自分なりに考えた結果、結論として「全てを稲盛和夫氏・JALの提唱するJALフィロソフィに結びつける」ということを実践し、最終的に内定を取ることができました。今回の記事では実際のJALフィロソフィと照らし合わせながら、筆者が面接時にどのように話を展開していたかを紹介します。参照:「JALフィロソフィ」参照:「JALのESと採用HPから考えるJALの求める人材」参照:「日本航空(JAL)本選考情報(2)(業務企画職)」学生時代頑張ったこと×JALフィロソフィそれでは実際に筆者は学生時代頑張ったことをどのように話していたかですが、「内定レベルの学生時代頑張ったことが10分で書ける学生時代頑張ったことのフレームワーク」に挙げられた6つの質問と対応させながら紹介したいと思います。①結論:大学生対象の教育関連の新規事業を軌道にのせることに力を注いだ。②動機:誰も成し遂げたことのないことに「果敢に挑戦」したい③目標・困難:生徒が将来活躍するきっかけを作りたいという「高い目標を持ち」、新規顧客になりうる大学生予備軍の高校生の入学を促進しようと考え、系列会社の予備校に通う高校生をターゲットとした。系列会社のため協力に対する同意を得る部分は容易だったが、問題はその会社で働く方と私との信頼関係が0の状態からスタートすることであった。そのため、高校生に対して営業を行う上で問題となる点を共有してもらうことさえ当初は困難であった。④取組・工夫⇒結果:それまで担当する予備校には電話でのコンタクトを主流としていたが、実際に足を運ぶ「現場主義」に徹した。実際に会って話を聞くことや、自分の事業に懸ける思いを共有して「ベクトルを合わせた」ことで心理的な距離が縮まり、次第に悩みや問題点を共有してくれるようになった。その結果、私と同じ業務を担当していたインターン生数十名の中でも好成績を残すことができた。感謝の気持ちを示すことで結束力が深まり、来年も是非一緒に仕事したいという言葉を頂くことができた。⑤人柄:「成功するまで諦めず」、「自ら燃えて」実際に足を運ぶような「地味な努力を積み重ねる」性格が、信頼獲得の際に活かされた。嫌がられることを恐れずに足を運んだ「真の勇気」も成功要因だと考えている。⑥学び:相手の信頼を得るためには相手のところまで実際に足を運ぶような真摯な姿勢を見せ、相手の行動に「感謝の気持ちを持つ」ことが大事だと実感した。自分自身の持ちうる「強い持続した願望」を伝えることが大事だと学ぶことができた。カギ括弧を太文字にしたものは、全てJALフィロソフィの引用です。このように学生時代頑張ったことの中にJALフィロソフィを織り込むことで、面接官にJALに関する企業研究の深さや志望度の高さを示すことに成功したと考えています。「自己PR」×「渦の中心になれ」JALの選考の中で、導入として「自己紹介と自己PRを1分ほどでお願いします」と質問して頂いたことがあります。私はJALフィロソフィの「渦の中心になれ」を引き合いに、以下のように自己PRをしていました。①強み:私は常に渦の中心となれる人間です。②強みの原点:小学校時代の転校経験から、新しい環境でもすぐに周囲に溶け込めるように自ら主体的に働きかけてきたこと③具体的エピソードその1:学生時代には、留学中に新しいサークルを立ち上げ、現地の大会に出場して成果を残した。③具体的エピソードその2:留学中の講義では、勉強に対し前向きでない現地学生をモチベートするため、勉強会を企画した。④具体的エピソードその3:アルバイトでは、私の経験を後輩達に伝え、会社として更なる発展を遂げるためにも自ら主体となって業務マニュアル策定に尽力した。⑤強みの方法論:どのような環境でも、自分から積極的に周囲に働きかけることで周囲を巻き込んでいけると考える。⑥強みの活かし方:渦の中心であることが望まれるJALにおいても、自ら主体的に行動して周囲に働きかけていきたい。このように「渦の中心になれ」にフォーカスして話すことによって、私に対する面接官のファーストインプレッションを好意的に受け止めて頂くことができたと考えています。ちなみに、なぜ「渦の中心になれ」を選んだかというと、OB訪問した社員曰く、このフィロソフィを一番大事にしている社員が体感で一番多いとおっしゃっていたことが起因しています。社員にはJALフィロソフィが浸透している経営破綻後に見事業績を回復させた稲盛和夫氏をJALで働く社員は心から尊敬しているようで、実は全社員がこのJALフィロソフィが記載された手帳を携行しています。JALフィロソフィが全社員に浸透・徹底されていると考えてよいでしょう。JALフィロソフィの全ての節は全て等しく重要とされるので、どのJALフィロソフィを基に話しても問題ないと思います。実際、上記のようにJALフィロソフィを織り交ぜた自己PRや学生時代頑張ったことは非常に受けが良いと感じられました。最後につい先日JALのエントリーシートが公開され、多くの志望者が準備を本格化されるのではないかと思います。選考の準備を進めていく上では、同業他社のANAとの差別化・なぜANAではなくJALなのかという点について確固たる意志を持って言い切る必要があります。今回はJALに絞った記事となってしまったものの、以下のようにANAの求める人材像や求められる覚悟やOB訪問から考えるJAL・ANAの違いも以下の記事にまとめてありますので、参考にして頂ければ幸いです。参考:「全日本空輸(ANA)のESと採用HPから考える全日本空輸(ANA)の求める人材」参考:「ANAの人事担当者から学ぶ、「泥水を飲む覚悟」とは」参考:「OB訪問とES設問から見るJAL・ANAの違い」photobyMartinThomas航空業界完全攻略記事一覧1.航空業界の仕組みや職種、最新動向まで一挙大公開2.【業界研究】志望者必見!航空業界の職種と仕事内容3.【企業研究】航空業界の大手企業一覧4.【業界研究】航空業界の最新ニュースや動向分析〜2020年に向けて〜5.【業界研究】航空業界で役立つ用語まとめ6.【業界研究】航空業界に有利な資格まとめ7.【業界研究】航空業界のおすすめ本まとめ
- 先輩のESは絶対に参考にすべき!自己PR・志望動機における守破離とは 39,312 views 自己PR・志望動機をパクることはよくないことだと思っている学生は多いかもしれません。流石に何も考えずに先輩のESをそのままパクっても落ちてしまうでしょうが、評価された通過者や内定者のESを参考に自分なりに考えて書くとより良いESになります。中には人のものを参考にしても、自分オリジナルの経験を伝えることはできないというアドバイスをする人もいますが、塾講師のアルバイトやスポーツサークルなど同じような組織に同じような立場で関わった先輩がどのようにESを書いたのかは非常に参考になります。日本の武道・茶道などの伝統文化においては「守破離」という考え方もあります。今回は「守破離」にも振れながら、先輩のESを参考にすることがなぜいいのか解説していきます。本記事のコンテンツ・「守破離」とは?・ESは「ビジネス文書」・最後に「守破離」とは?wikipediaによると「守破離」とは下記のような考え方になります。守破離(しゅはり)は、日本での茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方の一つ。日本において左記の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想でもある。個人のスキル(作業遂行能力)を3段階のレベルで表している。まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる。その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる。個人のスキル(作業遂行能力)をレベルで表しているため、茶道、武道、芸術等だけでなく、スポーツ、仕事、勉強、遊び等々、世の中の全ての作業において、以下のように当てはめることができる。守:支援のもとに作業を遂行できる(半人前)。~自律的に作業を遂行できる(1人前)。破:作業を分析し改善・改良できる(1.5人前)。離:新たな知識(技術)を開発できる(創造者)。引用:wikipedia武道や芸術だけでなく、この考え方は仕事でもスポーツでも活かすことができます。①まずは指導者や前任者の言われたとおりに練習・作業を行い、ある程度できるようになる②その上で練習内容や作業を分析し、よりよい内容に改善する③新たな練習法や技術を開発し、人に伝えられるという三段階で成長します。エントリーシートに当てはめると、①フレームワークや先輩のESを参考にそれなりの内容の文章が書くことができる②フレームワークや先輩のESをアレンジして自分なりに改善する③新たなフレームワークや書き方を開発し人に伝えるの三段階が当てはまります。ESは「ビジネス文書」就活生の中にはESをエッセイや小説などと勘違いして、やけに情緒的な文章を書いてしまう人も少なくありません。感動的なストーリーにするために嘘を盛り込んでしまう人もいます。一方でESとは、自分の経歴や魅力を採用担当者に伝えるビジネス文書です。ビジネス文書は伝わりやすい構成や書き方というものが存在しており、ESにおいて伝わりやすい基本構成を示したのが自己PRと志望動機のフレームワークに当たります。下記の記事のフレームワークに自分自身の経験や思いを当てはめて、更に自分と境遇の近い内定者のESを参考に書くとかなりレベルの高い自己PR、志望動機を目指せます。その上で、フレームワークや経験を伝える際に自分なりにアレンジを加えて改善すると自信を持って自己PRや志望動機を話すことができるでしょう。参考:内定レベルの学生時代頑張ったことが10分で書ける学生時代頑張ったことのフレームワーク→学生時代頑張ったことに関する設問についての解説記事です。評価される内容の選び方や論理的な構成にするためのフレームワークなどの実践的なテクニックが載せてありますので、ESを書く際の参考にしてみて下さい。参考:内定レベルの自己PRが簡単に書ける自己PRのフレームワーク→就活で「ガクチカ」と並び最も聞かれると言っても過言ではない「自己PR」本記事では自己PRを論理的に分かりやすく伝えるためのフレームワークをご紹介します。参考:内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク→志望動機で伝えるべきは「その企業である理由」だけではありません。論理的な志望動機を構成する際のフレームワークをご紹介します。トリンプの元社長である吉越氏は、ビジネスで重要なことはTTP「徹底的にパクる」ことだと話されています。参考:元トリンプ日本法人代表・吉越浩一郎氏が提言する「勝てる会社の方程式」→ドイツ系女性下着メーカートリンプの元代表吉越氏が「合理的な仕事の進め方」に関してスピーチしたものをまとめた記事です。仕事術・経営術に関する著名も多い吉越氏の語る「勝てる会社」とは何でしょうか。ESにおいてもまずは、評価された先人たちがなぜ評価されたのかを参考にする中で学び、その上で自分なりのアレンジを加えてより良いものを志向するのが良い方法でしょう。最後に評価された先人たちがなぜ評価されたのか参考にする中で、自分なりのアレンジを加えてより良いものを志向してもらいたいと思います。そのためにunistyleでは今後も内定者のESの収集と、より個々人に合ったエントリーシートやコンテンツが表示されるように努力して参りますので、今後ともご利用いただければ幸いです。unistyleでは2016年10月より、全ての有名企業内定者のES1万枚以上が無料で読み放題となっています。また「塾講師」、「テニスサークル」などフリーワードでの検索も可能となっており、自分の境遇に近い内定者のESを探しやすいようにしております。(対象件数が多い場合エラーになってしまうことがありますが。)また、unistyleのような就職活動系の情報メディアが立ち上がるまでは、内定者のESを参考にする機会は少なく、今の学生は情報という面ではかなりオープンになっており恵まれているといえます。ぜひ活用して納得のいく自己PRや志望動機に昇華させた上で企業の選考を受けていただければと思います。参考:unistyleES一覧photobyvadym777