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「信託銀行」を比較|三菱UFJ信託銀行と三井住友信託銀行

「信託銀行」を比較|三菱UFJ信託銀行と三井住友信託銀行

掲載開始日:2016年11月24日
最終更新日:2018年10月18日

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金融志望の学生にとって、信託銀行はメガバンクなどと並んで注目の業界だと思います。ですが、信託銀行は学生にとって日常的に馴染みが深いわけではないため、その業務内容やビジネスモデルについてあまり知られていないかもしれません。

今回は信託銀行の中でも、三菱UFJフィナンシャルグループに属する三菱UFJ信託銀行と、三井住友トラスト・グループに属する三井住友信託銀行に焦点を当てつつ、信託銀行の業務内容について詳しく触れていこうと思います。

信託銀行の業務内容、ビジネスモデルと両行の収益比較

信託銀行の大きな特徴は、都市銀行などの普通銀行が行う「銀行の3大業務(預金、融資、為替)」に加えて「信託業務」「併営業務」を行うことができる点です。

普通銀行の業務範囲は基本的に「銀行の3大業務」にとどまりますが、信託銀行はそれにとどまらず幅広い業務に携わることができます。

「信託業務」とは、委託者が受託者に対してお金や土地、建物などの財産を移転させ、受託者が委託者の意に沿うようにその財産を運用することを指します。

信託銀行はここでいう受託者として、委託者であるお客様の財産を運用することになります。

「併営業務」とは、不動産関連業務、証券代行業務、遺言関連業務などを指します。

参考:「信託とは」
→信託についてわかりやすく解説しています。一通りの信託に関する用語は理解できるでしょう。

また、このように信託銀行は普通銀行よりも携われる事業の幅が広いため、通常の融資、社債発行、株式発行といった普通銀行が行える範囲内の通常の資金調達方法に加え、不動産の証券化といった信託銀行ならではの資金調達方法をお客様は享受できることになります。

一方、信託銀行で働く社員からすると、一つの会社内でも様々な領域の仕事に携われますし、また提案の幅が広がる分お客様への提案方法が広がり様々なサービスを考案することができるということになります。

このような点が普通銀行と信託銀行が異なる点でしょう。では、その違いを踏まえ、以下では信託銀行の業務内容について詳しく触れていきます。ここでは三井住友信託銀行の新卒採用ページを参考にみていきましょう。

①受託事業

受託事業は、企業年金制度の導入や設計の提案をしたり、国内外の機関投資家など法人のお客様を対象に資産運用・コンサルティングさらには企業が保有する有価証券の保管・決済を行います。

三井住友信託銀行においては、お客さまの資産を託され、それを運用する事業を指しており、その受託事業の中核を担っているのが、年金関連業務です。公的年金とは別に、各企業では企業年金制度を持っている場合も多く、それが安心感や組織への帰属意識を高めるなど、従業員のモチベーションにも深く結びついています。

 

資産運用においても、近年は国内外の国債、社債、株式に加え、新興国株式、ヘッジファンド、不動産ファンド、プライベート・エクイティファンドなど、運用商品の組み合わせも多様化、高度化しています。

引用:「受託事業」

②リテール事業

 リテール事業は個人のお客様に向けて投資信託・個人ローンなどに関する資産運用の相談、コンサルティングや不動産・相続に関する相談・コンサルティングを行います。

預金、運用商品から、ローン、不動産、相続と、まさに資産運用・管理の全般に至るまで多岐にわたります。

 

多種多様なお客さまのニーズや不安に対して、専門知識を活かしてコンサルティングすることが、業務の柱となります。

 

三井住友信託銀行の個人トータルソリューション事業においては、お客さまからご相談いただいている、顕在化した課題のみを解決することだけでは不十分です。お客さまのご相談内容から、潜在的な課題を見つけ、その課題に対しての解決策を提案することまで求められています。
 
引用:「個人トータルソリューション事業」

③不動産事業

不動産事業は、オフィスやマンションなどの不動産の価格交渉、引き渡しにおける仲介業務や不動産の証券化などの業務を行います。

「不動産」関連業務は、信託銀行の伝統的なビジネスの一つであり、不動産業務を扱える金融機関は信託銀行のみです。

 

不動産とは言うまでもなく個人や企業にとって最も重要な資産の一つです。企業であれば、不動産戦略がそのまま財務戦略と結びついているケースも少なくありません。

 

近年では、海外進出する日系企業へのファイナンス面のみにとどまらず、用地取得のサポートにも業域を拡大しています。

 
引用:「不動産事業」

④マーケット事業

マーケット事業は、市場環境の分析から市場リスクの計測を行い、お客様の金利・為替などに関する運用・リスクマネジメントに対してソリューションを提供しています。

高度な知識や多彩な金融技術を駆使しなければ、今の時代の資産運用や財務リスクのヘッジは困難な状況です。

マーケット事業の業務は、自己勘定取引を通じた収益の最大化だけでなく、蓄積されたノウハウをもって、お客さまに対するソリューションを提供するという側面も強くあります。
 
引用:「マーケット事業」

⑤ホールセール事業

ホールセール事業は法人のお客様に向けて与信、融資をしたり資産運用のコンサルティングを行います。

また、企業の海外進出を資金面で支援するなど、事業支援や企業価値の向上に貢献します。

お客さまとなるのは事業法人である大企業をはじめ、中小企業、金融法人、外資系企業など実に広範囲。

設備資金、運転資金、企業合併・買収(M&A)資金など資金ニーズに対する融資、高度なスキームを用いたプロジェクトファイナンス、不動産ノンリコースローンなど多彩なファイナンスを提供するだけでなく、信託銀行ならではの機能を最大限に活用し、お客さまが保有する不動産を証券化して資産の流動性を高めたり、証券代行機能を活用して上場支援をしたり、新たな年金制度の提案をしたりと、多面的でオリジナリティあふれるサポートを行っています。
 
引用:「法人トータルソリューション事業・法人アセットマネジメント事業」

⑥証券代行事業

証券代行事業は、株式発行会社の委託を受けて、株式名簿の管理・株主総会に関する事務・配当金支払いに関する事務を行うほか、会社法や株主総会対策等に関する法務コンサルティングの提供などを行います。

単なる事務代行だけでなく、クライアント経営層にとっての唯一無二のパートナーとして、株主戦略を含めたコンサルティング力を発揮していくことが求められます。
 
引用:「証券代行事業」

以上では信託銀行の具体的な業務内容について触れてきましたが、三菱UFJ信託銀行・三井住友信託銀行の収益についても触れておきたいと思います。
 

 
以上のように経常収益では三井住友信託銀行が1.16兆円、三菱UFJ信託銀行が0.71兆円と、前者が後者に勝っていますが、経常利益はほぼ横並びとなっています。三菱UFJ信託銀行の方が高い利益率をあげていることが分かります。

事業内容から考える信託銀行が求める人材

以下では、信託銀行で働く上で求められると考えられる資質を、「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?」を参考にしながら考えていきましょう。

ここでは、三菱UFJ信託銀行で実際に働く社員の声を取り上げてみながら考えていきます。

近年、企業経営においてより需要度が増している企業不動産の戦略的活用。私たち不動産戦略営業部は、そのパートナーとして法人のお客さまの不動産の利活用に関する提案やコンサルテーションを行っています。

信託銀行の強みは売買や賃貸だけでなく、金融機関ならではの財務的観点を組み合わせることで、複合的かつ中長期的にお客さまのビジネスに貢献できること。そのため担当者に求められる知識も多岐に亘ります。不動産関連の税制、法律、財務や経営戦略まで多角的な視点からお客さまの不動産戦略を検証し、サポートしていきます。

 

多角的な視点から検証すると言っても、その道のりは平たんではありません。結論にたどり着くまでにはチーム内でとことん議論します。それは、アイデアのキャッチボールというよりも、各メンバーの持っている経験や知識、情報のぶつけ合いに近い感覚。

 

あらゆる可能性を徹底的に分析して初めて見えてくる課題もあります。それぞれの強みを出し切った時、「これが当社の最適解だ」という提案が捻り出せるのです。

 

それほどまでに複雑で難解な問いだからこそ、常に「私たちは不動産を介してお客さまのビジネスに貢献するコンサルタントである」という自負を持つようにしています。

 

信託銀行の競合は一つではありません。それぞれの業務において、異なる専門性を持った企業がライバルとなり得ます。言い換えれば、それだけ信託銀行にはさまざまなプロフェッショナルが集っているということ。

不動産戦略を提案する上でも、この多様な専門性は強力な武器となります。また、MUFGまで視野を広げれば、さらにたくさんの専門性を持った人々と協業し、大きな仕事を成し遂げていくことができるのです。

一人ひとりの強みをつないでお客さまとの関係を強固にしていく。それは中長期的な視点で見れば自分が作った関係性を後輩たちに継承していくということでもあります。自分の担当した案件でしっかりと貢献することで、お客さまとの強固な関係を次の世代に引き継いでいきたいと思っています。

  
引用:三菱UFJ信託銀行新卒採用ページ 社員の声 

今回紹介した社員によれば、取引先の企業の課題をくまなく探し、その課題に対し信託銀行が持つ様々なソリューションを組み合わせて最適な解決策を提示することが信託銀行での働き方のようです。

こういったことを踏まえると、信託銀行で働くうえでは顧客のニーズを的確に把握し解決策を提示することに加え、信託銀行の幅広い商品を組み合わせて解決策を考案するために自社内の各部署と連携し、目標や目標達成のための必要事項を共有することが必要になってきます。

また、顧客の課題やニーズに対する解決策を提示する前提として、自らが自社の商品や財務・経理に関する知識を相当に深く身につけることも求められるでしょう。

以上のことを踏まえると「1.個人として努力し、成果をあげることができる」「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」資質が信託銀行で働くうえで求められると言えるでしょう。

各社の社風について

以下では、各社の社風について触れていきたいと思います。

三菱UFJ信託銀行:お客様に対して徹底的に誠実に向き合う会社

私は株主総会の事前準備段階から、その企業の一員になったつもりで徹底的にお客さまをサポートすることを心掛けています。

日頃から足しげくお客さまを訪問し、密にコミュニケーションをとることで、誰よりもお客さまの立場に寄り添ったサービスをご提供できる専門家であろうと努力しています。
 
引用:三菱UFJ信託銀行新卒採用ページ 社員の声 

運用は終わりも正解もない仕事ですが、私には「お客さまに付加価値を提供する」という確固たる目的があります。

付加価値を提供するためには多岐に亘る知識が必要で、株式市場の動きや仕組み、運用に用いるモデル、ファイナンスや統計学等の理論の理解も求められます。

私は当社の大学院派遣制度を利用して修士課程を修了しましたが、日々運用の現場で働いているからこそ「この理論をどうお客さまのために活かせるか」という視点で学んできました。

身につけた知識を活かし、今後もお客さまに付加価値を提供する力を身につけていきたいと思っています。

 
引用:三菱UFJ信託銀行新卒採用ページ 社員の声 

三菱UFJ信託銀行は非常にお客様志向が強い社風のようです。

上に紹介した社員によれば、何がお客様にとってベストなのかを模索する点で目標が皆で共有されており、その目標を達成するために活発な議論が交わされるようです。

議論が盛んにおこなわれる分それだけアグレッシブで強い思いを持った社員も多い印象を受けます。

三井住友信託銀行:女性が働きやすく、一人ひとりがキャリアビジョンを持つ会社

「現在、育児と仕事を両立されていますよね。本音のところで、実際にはどんな日々なのですか。」

「もちろん大変なことはたくさんありますよ。子どもは急に熱も出すし、予定通りにいかないことも多いですから。私は、店頭営業の責任者と兼任して「投資コンサルティング責任者」という仕事もしています。重要なポジションを担いながらも、ひとりの人間としてのワークライフバランスを大切にしていくこと。それも、私の目標のひとつです。

 

当社にはたくさんの制度が整っていますし、周囲の社員の理解も進んでいるので心配はいらないと思います。現在担当している支店の業務は営業時間が決まっているし出張も少ないので、子育て中の身としては助かる部分は多いです。ただ、子どもがもう少し大きくなったら、別の事業にチャレンジしたい気持ちもあります。幅広さがこの会社の魅力ですからね、これから関心が出てくる業務だってあるかもしれません。」

 
引用:三井住友信託銀行新卒採用ページ 女性対談

法務、税務など専門的な知識や経験が問われる場面が少なくありません。証券代行に異動して日の浅い私にとって、そこが難しく感じるところですが、半面、知識を吸収するほどに、これまではっきりとは見えていなかった世界が見えてくる面白さがあります。

今後さらに知識と経験を重ね、証券代行のエキスパートになるとともに、将来的にはキャリアの幅を広げ、プライベートバンキング業務など人のライフイベントにより深く広く関われる仕事に挑戦できればと考えています。
 
引用:三井住友信託銀行新卒採用ページ 事業別社員紹介 

ここでは、女性社員の対談と09年入社の社員の方の声を基に、三井住友信託銀行の社風をあげていきたいと思います。

女性社員の対談では、女性にとって大きな関心事である「育児」と「仕事」の両立について書かれています。

社員の約半数が女性という事もあり、女性の働きやすさには力を入れているようです。対談の中にも出て来るように、仕事と育児の両立支援制度が多くあり、信託銀行で初の女性支店長の誕生といった歴史からも、それが伺えると思います。

参考:人事制度…キャリアやワークバランスについて書かれている、三井住友信託銀行のHPです。

また、後半の社員の方の声では、現在の業務だけでなく、今後のキャリアプランについて書かれています。

社員紹介のページでは、この方だけでなく多くの社員が将来のキャリアプランを持っており、一人ひとりが三井住友信託銀行の幅広い業務から自身のキャリアプランを持ち、そこに向けて成長していこうとする社風だと感じます

各社の選考について

三菱UFJ信託銀行

選考フロー
 エントリーシート(4月末締め切り)→ES通過連絡(5月中旬以降)→1次面接(翌日通過連絡)→2次面接(2日後通過連絡)→3次面接(即日通過連絡)→4次面接→即日内定
 
参考:三菱UFJ信託銀行 本選考情報(6)(総合職)  

三菱UFJ信託銀行の選考は面接のみであり、形式も1対1の個人面接であるようです。

面接では志望動機や学生時代頑張ったことなどの基本事項が聞かれます。

信託銀行は業務内容の幅が広い分特殊な業界であり、しっかりと業界研究をしないと志望動機が組めないためOB訪問や説明会への参加を重ね信託銀行の業務内容について深く理解しておく必要がありそうです。

面接では「入ってから具体的にやってみたいことは何か」と聞かれることも十分想定されるため、業界・企業研究は重要だといえます。

三井住友信託銀行

選考フロー
 
ES→テストセンター→セミナー参加→リクルーター面接4回→人事面接2回→内定
 
参考:三井住友信託銀行 本選考情報(8) 

三井住友信託銀行の選考はリクルーターによる面接が複数回行われ、その後人事面接を行う流れになります。

リクルーター面談では学生からの逆質問がメインであるようなので、質問事項を事前に複数用意しておく必要があると言えます。

リクルーター面談では志望動機がメインに聞かれるようなので、「金融→銀行→信託銀行→三井住友信託銀行」のロジックを詰めておくように注意しましょう。

参考:リクルーターとは?役割や導入企業、面談時に気をつけるべきポイントを解説
→リクルーター、及び面談を解説した記事です。企業側の意図、またそれらを踏まえた対策や心構えを解説しています。

最後に

いかがだったでしょうか。

信託銀行は事業内容の幅が広い分何をしているか分かりにくい部分があると思いますが、その分携われる事業の幅が広いことが魅力でもあると思います。

事業内容をしっかり把握していることが信託銀行では特に重要だと思うので、説明会やOB訪問などを積極的に利用して情報を収集することが大切でしょう。

社風としては、三菱UFJ信託銀行ではお客様志向が強く、だからこそ活発な議論が重ねられているようです。

一方、三井住友信託銀行では、仕事に対して緊張感を持ちつつも、明るく風通しの良い雰囲気のようです。

そういった点もぜひ参考にしてみてください。

ちなみにunistyleではメガバンクを研究した記事も作成しているので、ぜひこちらもご覧ください。

メガバンクの選考内容などの比較を行っています。金融という差別化のしづらい商品を扱う中でどのように求める人材が異なってくるのか考察しています。

参考:メガバンク3社の違いとは⁈【強み・社風・選考比較】

photo by Martin Thomas

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