短期間で語れるエピソードを作る
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最終更新日:2018年03月30日
今回はエントリーシート及び面接通過のための一つである「スペックを上げる」という点について説明したいと思います。
但し、多くの学生がこのスペックというものにこだわりすぎて失敗しているのも事実です。
私自身、これまで学生の支援を行ってきましたが、スペックの問題以上に評価される自己PRや志望動機が作れないであったり、アウトプット能力が低いことが大きな問題であるように感じています。
スペックはどのようなものなのか理解した上で、適度な付き合い方が必要になります。
1.スペックとは何か
スペックとは学歴、学生時代取り組んだこと、組織における役職、資格などあなたを構成する外的要素全てのことです。
企業としてもスペックが高い人材にはある程度安心して採用することができます。学歴が高いということはある程度の理解力があること及び努力ができる人間であることを示すものだし、資格を保持しているということは単純にその資格が保証する能力があることを示してくれます。
以上の通り、スペックというのも企業はしっかりと評価しながら総合的に判断をしています。
2.多くの学生が「スペックが全て」だと勘違い
但し、「スペックが高いこと=仕事ができること」ではないということは、企業も重々承知しています。
また資格や語学等であれば、企業内の研修で身につけさせることは難しくないと企業側も考えています。スペックが高いだけでは内定できないことは皆さんの周りの先輩方を見回せば思い当たる節があるのではないかと思います。
にも関わらず多くの学生がスペックに対して異常なほど執着して、時には執着しすぎて失敗するということが往々にしてあります。
典型的な例は学歴コンプレックスでしょう。「企業が学歴差別をする理由」でも説明しましたが、確かに学歴差別はある程度あります。但し、それだけで決まるものでもないので、学歴が低いことは低いこととして受入れながら前進していくことが重要であるにも関わらず、自分の学歴が低いことを気にしすぎて身動きが取れないなんて学生が結構います。
また同様に語学コンプレックスのようなもので、商社志望の学生であれば特に、帰国子女や留学経験のないことを非常に気にしていたりします。実態としては商社の内定者でも語学ができない人はたくさんいるにも関わらず。
3.資格は補助的な役割しかない
スペックが全てだと勘違いしている学生は目に見えるスペック強化の「資格取得」に走りがちです。よく就職活動期になると、「就職に有利な資格はありますか」などの質問が乱立しますが、それもスペック信仰によるところが大きいのでしょう。
少し考えてみればわかるのですが、3ヶ月程度必死に勉強すれば取れるような資格にそこまでの価値はありません。企業であれば、少し研修させれば取らせることのできる資格ですから。
例えば、企業経営に関わる仕事をしたいと企業説明会を通して感じたために簿記2級を取得した、最低限の語学知識を得ようと思いTOEICで800点取得したなど、補助的な役割として資格を使うことはある程度有効だと思います。
但し、資格一辺倒になったとしても内定にはまったく近づかないことを理解しましょう。
4.今からでも本気になって何かに取り組むことは大事
面接で語れるエピソードがないという悩みを持つ学生も多いです。そんな学生には今からでも何かに取り組むことは大事だという話をしています。ボランティアでもアルバイトでもインターンでもイベントの企画でも何でもよいので、人とかかわり合うことで1ヶ月でもいいから本気で取り組むということを考えてもらっています。
結局エントリーシートに書くことも、面接に書くこともあなた自身の経験を基に書きます。その基になるものは取り組もうと思えば今からでもできるものです。
私が関わってきた学生が実際に短期間で取組み結果を出してきた事例は下記のようなものがあります。
・海外語学留学3ヶ月間
・訪問営業系インターンで月間成績一位を獲得
・アルバイトの売上アップ施策の立案と実行
・社会人と学生の交流会イベントの企画
・サークルのブログ、facebook、twitterなどネット環境の整備
今回のまとめ
・スペックとは外的要素全てのこと、スペックが高い人材は企業としても安心感がある
・スペックが高いから内定するわけではない、資格はあくまで補助的役割
・今からでも何か本気で取り組めないか検討することは重要、今すぐ動くべし
photo by Moody College of Communication