三井不動産の特徴を解説|業績や社風から見る就活対策・企業研究

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最終更新日:2022年04月13日

三井不動産の本選考ES一覧はこちら

就活生の間で最も人気の高い業界の一つである不動産ディベロッパー業界。その中でも、複合開発という新たな分野での街づくりに乗り出し、業界をリードする三井不動産に今回は焦点を当てて掘り下げてみたいと思います。

あまり知られてはいませんが、数年前から三井不動産は営業利益で三菱地所を大きくリードしています。三菱地所が業界のトップであった時期から、丸の内でのオフィス賃貸を主要な収益とする同社に対して、三井不動産は収益の柱となるセグメントがいくつか有していたのです。

今後も暫くの間は、オリンピックの開催に向けて不動産業界をますます盛り上げるリーディングカンパニーとして強い存在感を出し続けることが予想されます。

※本記事は2016年9月に公開した記事になります。事業内容や選考フローなど、現時点と内容が異なる場合がありますがご了承ください。

本選考とインターンの締め切り情報

セグメント別収益と事業内容

三井不動産のセグメント別の売上高を以下の表にまとめました。三菱地所では、売上高の多くをオフィスビルの賃貸で賄っている一方、三井不動産では事業のポートフォリオが偏りすぎることなく分散していることが分かります。

最近では海外事業の売上拡大を目指しており、海外にオフィスビル・商業施設・住宅を展開しています。

  売上高(億円)
オフィス賃貸(国内) 2,592
オフィス賃貸(海外) 323
商業施設賃貸 2,033
賃貸(その他) 141
住宅分譲 3,915
三井ホーム 3,346
マネジメント 2,474
その他 851
合計 15,679


商業施設事業

特に、オフィスビル・商業施設・住宅の複合開発や、「地域に根ざし、お客様とともに育んでいく」商業施設事業に強みを持っている同社は、商業施設の種類・コンセプトも多岐に渡り、それぞれの売上高も高いです。

有名なものでは、商業施設には郊外型の「ららぽーと」、地域密着の近隣型の「ララガーデン」、ブランドアイテムのショッピングをリーズナブルに楽しめる「三井アウトレットパーク」、都会に上質なゆとりをもたらす都心型などがあります。それぞれが街の雰囲気に合わせた建物となっており、長年の間顧客に愛されることによって物件の「経年優化」を目指しています。

昨年も立川や海老名にららぽーとを開業した他、クアラルンプールや幕張等にアウトレットパークを開業するなど、拡大が進んでいます。

以下の表は、商業施設の各企業の売上に関する表です。

海外事業

80年代後半にシンガポールに進出して以降、海外事業も着実に成果を伸ばしいています。ハワイの高級ホテルとしても有名なハレクラニも三井不動産の下で管理・運営されています。

近年では、2011年には中国における初の商業施設「杉井アウトレット広場・寧波」をオープン。その他マレーシア、台湾ではアウトレットを、上海では「ららぽーと」の計画を推進しています。また、欧米においては、ロンドンやワシントンD.C.、サンフランシスコでも新たなオフィスビル事業のプロジェクトを推進しています。

海外でも、その街の特性に合わせた建造物を建て、三井不動産は人気を博しています。杉井アウトレットはその好例です。

同施設を擁するこの地域は中国最大の経済都市・上海市と江蘇(こうそ)省に隣接する、中国国内においても 経済発展が著しいエリアであり、海上交通の利便性を活かした貿易拠点である浙江省の主要都市です。 また、紡績やアパレル関連の企業が多く集積している地域でもあります。

そこで、寧波在住の自家用車を保有する家族連れや20~30代、40代以上の富裕層、周辺からの旅行客もターゲットをターゲットとして、港町の寧波市にふさわしい「航海」をテーマとした建築デザインと環境演出を施し、集客を目指しています。

このように日本と海外、日本の中でも地域ごとにコンセプト・ターゲットの異なる施設建造を行う三井不動産。実際に自分の目でその違いを感じてみると意外な発見があるかもしれません。

従来はドメスティックと謳われていた不動産ディベロッパー業界が海外進出に力を入れ始めた要因には、海外には「街づくり」を行う総合ディベロッパーと呼ばれる企業が少なく、日本の同業界の知見を活かすことができるため、拡大の余地が余りあると予想されていることが一つ挙げられます。

また、こうして海外における事業展開を通じて、異文化と融合させた新たな「街づくり」の技術を逆輸入することによって東京オリンピック後の日本へのインバウンドの増加・人口拡大など先の未来を見越しているのかもしれません。

複合開発

三井不動産による複合開発といえば、IHIと共同開発を手掛けた豊洲・柏の葉スマートシティが有名です。現在はコレド室町や、日本橋三井タワーで知られる日本橋を中心として東京オリンピック開催に向けた、東京八都市同時開発に着手しています。将来的には東京の主要都市を水上交通で結ぶことを目指しているそうです。

また、海外で予定されている、「ホワイトシティプレイス再開発計画」「テレビジョンセンター再開発計画」は、総事業費約4000億円といわれており、同社は元より国内企業の海外都市再開発事業としても過去最大規模の案件となっています。

中でも豊洲は、住・職・遊・学”を融合させた都心最大級の次世代シティとして打ち出されています。ショッピングセンターやタワーマンションをはじめ、大学やオフィス、公園を計画的に配置した、三井不動産による新しい街の形です。

海に沿った街並みを損なわないような景観、かつて造船所が存在していたことを思い起こさせるようなアーバンドック、職住近接型の近代的な街づくりと緑を配置した環境共生型の社会がそこにはあります。日本におけるウォーターフロント開発の先進的な形ということもできるかもしれません。

事業内容から考える三井不動産が求める人材

総合ディべロッパーと呼ばれる職種は、「街のプロデューサー」として街をつくり、建物を建造することを検討する段階から関わり、建設会社・ゼネコン・テナント企業の課題・ニーズを引き出し、折り合いをつけながら仕事を進めることが不可欠です。また、不動産の仕事では、流動的な社会のトレンドを捉えてここに「住みたい」「訪れたい」「仕事環境を置きたい」と皆が思う環境を創出することが求められます。

従って、今までにない企画や仕組みを周囲の協力を得ながら考え出すことが必要な素養となるかもしれません。特に、三井不動産では企業の文化として「上の世代が創り上げたモノを超える」という文化があるそうなので、革新的な取り組みをチームで成し遂げたエピソードなどを面接で伝えられると良いかもしれません。

unistyleの記事で紹介したES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?と照らし合わせれば、特に以下の3点が求められると言えるでしょう。

「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行える」
「4.価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる」
「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」

まとめると以下のようになります。

①関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行える
②価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる
③今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる

三井不動産新卒採用ページでも以下のように述べられています。

未来は、与えられるものではありません。
自ら構想し、挑み続けることで変えていくべきもの。
そして、三井不動産で働くということは、
プロジェクトや街づくりを通じて、それを実践すること。

 

引用:三井不動産新卒採用ページ・採用への想い

自分の力を最大限に発揮した上で周囲との協力のもと、新たな挑戦に臨んでいくという姿勢は不動産ディベロッパーに不可欠なものなのかもしれません。

新たな事業スキームを組み上げて動くことも多く、前例に倣うばかりでは処理しきれない場合があります。事業担当者にそのスキームについてヒアリングし、関連する文献を調べ上げて、どう処理すべきかを決めていくことになります。最終的には先輩の意見を求めたり、チーム内の会議で決定したりするのですが、自分としての答えを用意できなければ私が存在する意味がありませんので、まずは自分の力で考えるよう心がけています。

 

引用:三井不動産新卒採用ページ 社員の声・新人奮闘記

また、三井不動産では採用人数が少なく、全員が将来的な幹部候補として入社するため、個々人が当事者意識を持って仕事をすることが強く求められます。特に、何事にも自分の意見を持って発信することは重視されるようなので、面接の際にも咄嗟の質問に自分の考えを述べられるように普段から物事を深く考えることが大事かもしれません。

社風について

三井不動産には「挑戦」「主体性」「積極性」が求められる環境があると言われています。それは、「三井不動産が過去にどのような取り組みを行ってきたのか」ということを考えると想像しやすいです。以下のunistyleのページも参考にしてみてください。

参考:三井不動産|求める人材と解説付き内定者ES

→三井不動産の事業内容や採用HPをもとに求める人物像を考え、それをもとに過去のESの解説を行っています。

日本が第一次高度成長を迎えた1950年代後半、社会需要に応えるため、海を大地に変えるという発想の大転換を行い、千葉県と共に京葉臨海地区の埋立事業に着手したところから三井不動産の挑戦は始まりました。

これ以降、60年代後半には経年優化という思想のもと、都市と自然が共生する住宅、80年代には地域とともに成長するららぽーとの開業、90年には日本初のアウトレットパークの導入など、この70年近くもの間にわたって常に業界の最先端に立ち、日本の経済成長に大きく貢献してきました。

今後も、海外展開に加えて「東京オリンピックとその後の日本」に向けた街づくりなど、三井不動産が新たに挑戦し、可能性を拡げていく分野は非常に広いです。

他にも、経営陣のメッセージからも三井不動産の社風を探ってみたいと思います。以下参考にしてみてください。

当社グループは、10年後に「市場を創造しながら成長を続けるリーディングカンパニーであるとともに、グローバルカンパニーとしての地位を確立する」ことを目指し、不変の経営戦略である「顧客志向の経営」「ビジネスモデルの革新」「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組んでまいります。

 

引用:三井不動産 トップメッセージ・10年後の姿

経営陣からのメッセージからも、三井不動産が業界、更には日本を牽引するリーディングカンパニーを目指していることが伝わってきます。業界をリード人材となるためには、「挑戦」「主体性」「積極性」を持って行動できる人物が必要なのかもしれません。

書類通過者のES解説

ここまでは三井不動産の事業内容や、社風から求める人材を考えてきました。以下では、実際に選考を受けた学生のエントリーシートを参照しながら同社が求める人材を探ってみたいと思います。

①あなたが三井不動産を志望する理由についてお書きください。(400文字以下)

②今のあなたを形成するうえでの重要な経験(失敗した事、成功した事等)についてお伺いします。 以下期間における経験の詳細・経緯、またその経験が、今のあなたの考え方や行動にどうつながっているのかをお書きください。 【1】大学入学までの経験 【2】【3】大学・大学院の学生生活での経験(2つ)(それぞれテーマと説明で50文字、350文字以下)

③就職活動を通じて、あなたが感じたことをご自由にお書きください。(300文字以下)

④あなた自身が働くことを想像した際に、「これだけは譲れない」と考えることについて自由にお書きください。(300文字以下)

 

参考:
三井不動産 エントリーシート1
三井不動産 エントリーシート2

①では、いわゆる志望動機が問われています。文字数が長めに設定されているので、自分が三井不動産を志望する理由の他に入社してからどのような仕事に携わりたいかなどという話や、自分の経験がその部署で活かせるという話を盛り込むことができればより良いでしょう。

②では、学生時代に頑張ったことを大学以前・以後で計三つのエピソードで説明するよう求められています。これには、「今までにあった困難を如何にして乗り越えたか」という説明を通じて、「4.価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる」「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」人物であることをアピールする必要があると思われます。

③「就職活動を通じて感じたこと」というと抽象的な質問にも思えますが、自分が志望企業の社員にOB訪問をして感じ取ったことや、自己分析をして感じたことなどをわかりやすく書ければ良いでしょう。

④ここでは、主にその人自身の考え方や信念が会社と合致するかということを見られています。三井不動産の社風として自分が感じ取ったもので、なおかつ自分の信条と合致するものを選択して記入すると良いでしょう。

では、①〜④について内定者・ES通過者が作成したESを参照しながら解説してみたいと思います。
まず、①に関してです。

私は、プロダンサーという経験を通じ、自分はステージに立って踊るよりも、他の出演者や協賛企業様のためにステージを作り上げることに喜びを感じることに気付きました。何もなかった横浜赤レンガ倉庫の広場に、自分が図面に書いたものが実際に現実となり、その空間で出演者や来場者様、協賛企業様がそれぞれ思い思いの時間を過ごしている姿を見て感動を味わい、「ステージに立つのではなくステージを作る仕事がしたい」と考えるようになりました。貴社は、一つの建物だけでなく街をデザインすることで人々により大きなステージを提供していると考えています。更に、日本だけでなく海外、特にアジアに進出し、2017年に「ららぽーと上海」を開業予定だと認識しています。日本だけでなくアジア全体の人の生活をデザインしている点に強く魅力を感じ、将来、私の香港留学経験、中国語、及び宅地建物取引主任者資格を生かせる場だと考え、志望させて頂きました。

 

引用:三井不動産 エントリーシート

解説

筆者はプロダンサーとしての活動の中で、ステージを創りあげるという経験をしています。そこで味わった感動から、更なるステップとして街全体を創りあげることでより多くの人々に楽しい時を過ごして欲しいという理由から不動産業界を志望しています。その中でも三井不動産を志望する理由に関しても、「一つの建物だけでなく街をデザインする」複合開発に強みを持つ点、中国等への海外進出を進める点を挙げており、成し遂げたいことが志望企業と一致しています。

次に②について見てみます。

【1】 
私は中学よりストリートダンスを始め、高校生2年生になった頃にはプロダンサーとしてテレビ朝日「ロンドンハーツ」に多数出演するなど、より大きな舞台で踊る機会が増えました。しかし、週7日間365日5年間、毎日絶やさず練習を続け、ずっと夢だったテレビ出演という大舞台に立つことができたにも関わらず、その経験は自分にとっては期待していた達成感を得られるものではありませんでした。主な理由としては、私がダンスを踊ることで「すごいね」「かっこいいね」という言葉をもらうことがあっても、人から「感謝」をされることが少なく、ダンスを踊ることで自分だけが得をしていて、他の人に貢献できていないと感じたからでした。このことをきっかけに、将来は「人に貢献できる仕事をしたい」と思うようになりました。 

【2】 
プロダンサーとして大きなステージの上で踊ることに達成感を感じなかった私は、逆の立場に立ち、他のダンサーのために大きなステージを提供したいと考え、2012年8月に横浜赤レンガ倉庫にて1万人動員のダンスイベントHAMASAIを学生10人で主催しました。横浜市、アルマーニ、コカコーラ、JTB、KIRIN、日清食品、Pioneer等の協賛企業様から500万円の協賛金を頂き、結果として、雑誌「横浜Walkers」に掲載させて頂いた他、横浜市長と対談する機会も頂きました。様々な関係者と関わるのはとても大変で睡眠不足の日々が半年続きましたが、自分が企画した空間が人で埋まり、思い思いの時間を過ごす風景を見て強い感動を覚え、私は「ステージに立つのではなく、ステージを作る人間になりたい」と思うようになりました。 

【3】 
私はベトナム、香港、シンガポールにて300人以上もの外国人大学生に対して採用面接の同時通訳(英語、中国語)をしていました。たくさんの応募者や企業の方にお会いするうちに、自分が担っている仕事の重みと責任感を強く感じるようになり、その責任を果たすため、私は通訳だけでなくアドバイザーとして企業の方々と連携をとりながら応募者1人1人に対して面接のアドバイスやフィードバックを行いました。はじめは面接官の方からは通訳のみを依頼されていたのですが、強い思いを持って応募者へのアドバイスを続けた結果、採用18人から辞退者は出ず、応募者のリピート率が翌年10%増え、依頼企業からも更に新しいお仕事の依頼を頂くことができました。この経験から「多くの人と関係を持ちつつ、一人一人への責任感を忘れない」ことを学びました。

 

引用:三井不動産 エントリーシート

解説

このESの筆者は、ダンス・留学という経験を通じて学んだことを主にESに記載しています。

【1】では、プロダンサーである個人として成果を上げることができた経験・それを基軸として社会という「チーム」にどう自分が貢献できるかを考えた経験について述べています。多くの企業では、「個人として成果を出した上でチームにいかに貢献できるか」ということを求められるので、ESの筆者はダンスを通じて社会にどう影響を与えられるかを考えるきっかけになったという点で価値観が変わったと言えます。

【2】では、他のダンサーのステージを創るために横浜市、コカコーラ、アルマーニなどの有名企業から協賛金をいただいたエピソードと自らリーダーシップをとって企画に携わった経験を述べています。ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?に照らし合わせて考えると、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」、「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」の項目にあたる部分をアピールしています。また、この経験が不動産業界を目指すきっかけとなり、価値観が変わったという点もわかり易く説明できています。

【3】採用面接の同時通訳ということは、採用側の企業や、面接を受ける学生双方の意図を汲み取りながら仕事を行うことが不可欠です。また、「強い想いを持って応募者へのアドバイスを続けた」というように自ら主体的に行動を起こしたことがこの採用活動のサポートが成功へと繋がったこともアピールできています。このエピソードをES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?に照らし合わせて考えると、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」、「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」の項目にあたる部分をアピールしています。

次に③について見てみます。

私は就職活動をすることは、社会人になるための大事な準備の一つだと考えます。正直、私は就職活動をするまで自分がこれからどういう人生を歩みたいのか、自分が本当にやりたいことは何なのかわかりませんでした。しかし、自分を見つめ直す良い機会を就職活動に与えてもらい、目指すべき人生の目標を決定することができました。自分がどういうときに喜びを感じ、どういうときに辛いと感じるのか、自分の強みとする武器はなにか、弱みはなにか、など、それまで以上に自己を理解することができ、これから社会人として社会に飛び立つ準備をすることができたと感じました。

 

引用:三井不動産 エントリーシート

解説

この筆者は、自分が就職活動で感じたことを飾らずに述べています。実際には働いている社会人の方のお話を聞いて、会話をしてみて感じたことなども合わせて述べられると良いでしょう。仕事に対する想い・価値観などが志望企業社員のものと一致していれば、より自分に合う企業に巡り会えるかもしれません。

次に④について見てみます。

“挑戦し続けられる環境”と“仲間”です。 
高校時代から大学でのアメリカンフットボール部での経験に至るまで、私は常に自分としっかり向き合い、自分にとって常に厳しい目標を設定し、その目標に向かって粘り強く努力し続けてきました。 
また、決して一人で挑戦するのではなく、同じ目標を目指す仲間と切磋琢磨し合いながら挑戦し続けてきました。 
その結果、仲間と共に大きな目標に向かってチャレンジを続ける事が自身の成長につながる事を強く実感して参りました。 
それは社会人生活においても一緒で、大きな目標に向かって様々な業種の人と協力し、挑戦し続ける事で自分はどこまででも成長し続けられると信じています。

 

参考:三井不動産 エントリーシート

解説

この筆者は自分が部活動に取り組んでいた際に感じた、「仲間との切磋琢磨による自己の成長」を社会でも味わいたいと述べています。ただ、この書き方だと少々主張が弱いです。自己が成長できるかどうかは常に自分次第であるのに、他人の能力による引き上げに頼っている印象に映ります。自分の価値観について触れた上で、そこに応えてくれる人間と働きたいと書けると良いでしょう。

三井不動産のように採用人数が少ない企業では、学生の人間性・価値観にも重点を置いて採用活動を行うので、あるがままの自分を表現できると良いかもしれません。

選考について

◆選考プロセス(総合職)

 

エントリーシート&テストセンター→一次面接(個人1対2)→二次面接(個人1対1)→最終面接(個人1対4)

 

参考:三井不動産 本選考情報

三井不動産の総合職では毎年30人近く採用されており、その内で三割ほどが女性総合職での採用と言われています。面接に関しては三回全て個人面接であり、一次面接と二次面接の総合評価で最終面接に進めるかどうかが決まると言われています。

中でも、最終面接は日本橋の三井本館で役員4人と行われ、荘厳な雰囲気を感じたと過去の内定者は話していました。三井不動産の最終面接ではかなりの人数が落選するらしく、役員4人全員が納得した場合のみ採用に至るそうです。つまり、4人全員に印象を残すためにも、面接の場では自己分析を深め、ありのままの自分を理解してもらえるように話すといいかもしれません。

特に三井不動産のように採用人数の少ない企業では、その人の仕事のポテンシャルはもちろんのこと、育ちや人となりを探ろうとするため、突発的な質問が登場することも想定できるので、しっかり自己分析することが重要になるでしょう。

最後に

いかがでしたか。今回は就活生から根強い人気を誇る、三井不動産を取り上げさせていただきました。

不動産ディベロッパー企業による街づくりといっても、簡単にイメージするのも難しいかと思いますが、セグメント別でわけて考えればイメージも湧きやすいかと思います。

業界の中でも、三井不動産は多分野にわたる複合開発に強みを持っているので、志望されている学生はインターネットでの情報収集のほか、自分の足を運んで物件を見て回るといいかもしれません。

三井不動産の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから

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