【志望動機】誰でも書ける志望動機!学生が押さえるべき3つのポイント
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最終更新日:2023年09月26日
就職活動をする上で避けては通れない「志望動機」の作成。
志望動機は、自己PR・学チカと並んで学生に頻繁に問われる質問の1つです。エントリーシートを書く際にも、その後の面接に呼ばれた際にも、必ずと言って良いほどに志望動機が求められます。それ故に、どうやって志望動機を作成すれば良いのかが分からずに、頭を悩ませている学生も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、企業から評価される志望動機の作り方について解説していきます。基本的な内容を簡潔にまとめましたので、これから就職活動を始めるという方は是非ご一読ください。
また、本記事の内容をより深く述べたボリュームのある記事も用意していますので、読み終わった方はそちらも参考にしてみて下さい。
企業から評価される志望動機の作り方について、本記事よりも詳細な6つのチェックポイントを元に紹介した完全版の記事です。全てのチェックポイントをESに盛り込むことは難しいかもしれませんが、このフレームワークを基に志望動機を考えることで、面接時の志望動機に対する深掘り対策をすることもできます。
「志望動機」が聞かれる理由
まず初めに、就職活動において志望動機が聞かれる理由について考えていきましょう。
企業が学生に志望動機を聞く背景には、大きく以下の2つの理由があります。
②業務内容に対する適性を知りたい
志望度の高さを知りたい
1つ目の理由は、学生の志望度の高さを把握するためです。
どんなに優秀な人材であったとしても、実際に入社してくれなければ意味がありません。せっかくの採用活動にかけた時間と労力が無駄になってしまいます。そこで企業は学生が「内定を出したら本当に来てくれるのか」を知るために、志望動機を聞いてきます。
時には「この企業でなければならない理由」を話させるために、他の業界・企業との比較をさせることもあります。また時には、「キャリアに対するミスマッチがないか」を確認するために、入社後にやってみたい仕事について聞いてくることもあります。
業務内容に対する適性を知りたい
2つ目の理由は、自社の業務に対する学生の適性を知るためです。
企業に興味を持つきっかけとなった経験や、志望動機の背景にある企業選びの軸が、自社の働き方に合ったものであるのかを確認することで、学生が「入社後に活躍することができるのか」を見極めています。
例えば「個人成績が明確に出るスポーツの世界で切磋琢磨してきたので個人に成果が紐づく働き方をしたい」という志望動機からは、個人として成果を挙げることが強く求められる証券会社の営業職への適性が感じられます。
「志望動機」を作成する際のポイント
ここからは、実際の志望動機の作り方について紹介していきます。
先ほども述べた通り、企業は自社への志望度が高く、入社後に活躍できる素質のある学生を求めています。そのためにも、少なくとも以下の3つのポイントを志望動機に盛り込まなくてはなりません。
今回はこちらの三菱商事内定者の志望動機を題材に、解説をしていきたいと思います。
将来世界中の人々の豊かさに貢献出来るような新規ビジネスを創出することが私の夢です。特に生活産業分野に興味があります。大学のアメフト部では、其々異なる体格やスキルを持った選手達を巻き込んで新たなプレイを考案し、それが勝利に結びついた際に大きなやりがいを感じてきました。そこで幅広い分野の企業や人をつなぎ合わせ、時代のニーズに合わせた新たな価値を社会に提供出来ると考える総合商社を志望しています。仕事を楽しむ姿勢や、日本を背負う誇りを多くの社員の方々から感じることの出来た貴社で、私は夢に挑戦したいです。
① 企業選びの軸
1つ目のポイントは、あなたの「企業選びの軸」を伝えることです。
世の中にある数多の企業の中から自分にあった企業を選ぶ上では、「なぜこの業界を志望するのか」「仕事を通じて何を成し遂げたいのか」といった企業選びの軸に関する説明が求められます。
「やりたいこと」が明確に決まっている学生であれば、あなたがキャリアを通して成し遂げたいことや、将来的な目標まで言及しても良いでしょう。もちろん、これは志望する企業の強みにマッチしたものでなければなりません。自分の成し遂げたいことが、その業界で成し遂げたいこととして適切でなければ、企業から評価されないことには注意が必要です。
「やりたいこと」がまだ明確に決まっていない学生であれば、「向いていること」から企業選びの軸を考えてみることをおすすめします。学生が無理に「入社後にやりたいこと」をひねり出したとしても、ただ企業に媚を売るだけの内容になってしまい、面接官からの深掘りに耐えられない可能性が高いです。それよりも「個人主義か、チームワーク重視か」といった大きな枠の中から、自分に向いている業界を絞り込んでみても良いと思います。
「やりたいこと」が特にない学生に向けて、志望動機の作り方を紹介した記事です。「自分自身に向いていること」をベースに、誰でも志望動機を作成することができるフレームワークを紹介しています。
こちらの内定者の回答でも、「様々な立場の関係者を巻き込みながら新たな価値を生み出すことができる」という自分の適性を、「幅広い企業を結びつけながら新しいビジネスを創出することができる」総合商社の志望動機へと結びつけています。
② きっかけとなる経験
2つ目のポイントは、先ほどの企業選びの軸の「きっかけとなる経験」を伝えることです。
学生がどんなに立派な成し遂げたいことや、企業の強みにマッチした企業選びの軸を持っていたとしても、自分自身の経験に深く根ざすものでなければ説得力に欠けてしまいます。企業選びの軸を語る上では、その裏付けとなる経験が不可欠です。
こちらの内定者の回答では、「異なる体格やスキルを持った選手を巻き込んで新たなプレイを考案した経験」をきっかけとして挙げています。きっかけとなる経験を語ることには、面接官の共感・感情移入を引き出しやすくなるというメリットがあります。一方で、やりすぎると面接官から嘘っぽく思われてしまう恐れもあるので気をつけましょう。
③ 入社後に取り組みたい仕事
3つ目のポイントは、入社後に取り組みたい仕事を伝えることです。
入社後に取り組む仕事に対してどれだけ興味を持ち、理解をしているのかを伝えることは、企業に対して志望度の高さを間接的にアピールすることにつながります。また、企業側に自身が入社後に活躍する姿をイメージさせやすいというメリットもあります。
企業選びの軸についてはしっかりと考えられているものの、具体的にやりたい仕事を聞かれると言葉に詰まってしまう学生は意外に多いです。ここで重要なことは、「◯◯事業部で働きたい」といったように興味のある部署やプロジェクトをただ明確化するだけではなく、「その仕事に興味がある理由」を企業選びの軸との一貫性を持ちながら答えることです。
この内定者の回答ではあまり多くは語られていませんが、人々の生活と密接なつながりがある生活産業分野であれば、人々の豊かさの向上に直接関わることができると考えたものと思われます。
④ その他:業界の中でもその企業である理由
ここまでの3つのポイントに比べると優先順位はやや劣りますが、制限文字数や時間に余裕があれば、「業界の中でもなぜその企業なのか」についても言及してみると良いでしょう。
多くの就活生は志望業界の企業を複数社受けているものと思われます。そのため、「業界の中でもなぜうちの会社か?」という質問は面接でもよく聞かれます。基本的には、①業界内のポジション、②社風・企業理念、③働く人のいずれかで差別化をすれば良いと思われます。
志望動機を作る前にするべきこと
ここまで志望動機を作成する際のポイントについて紹介してきましたが、「それでもまだ志望動機が思い浮かばない……」といった学生もいらっしゃるかもしれません。
そのような方は、ひょっとしたら志望動機を作成するための事前準備がまだ出来ていない可能性があります。志望動機を作成するにあたっては、「自分の価値観を把握すること」と「企業の求める人材を把握すること」が求められます。
自分の価値観を把握する
志望動機を作成する上では、自らの就職活動の軸を明確化させる必要があります。
そのためには、自分自身の価値観やキャリアに対する考え方を把握する必要があります。
いわゆる「自己分析」と呼ばれる作業です。就職活動を始めるにあたって、まず最初に取り組むべき作業です。unistyleでは以下の記事で志望動機の作り方を紹介しています。
まだ自己分析が終わっていない方はこちらの記事を参考にしてみてください。
就職活動の鉄板とも言える 「自己分析」 の目的や方法、内定獲得に向けた活用法を紹介した記事です。文章が少し長いですが、ES作成時にはもちろん、面接対策としても役に立つので、適宜見返していただければ幸いです。
企業が求める人材像を考える
自らが志望する業界や企業の動向、求める人材像を把握することも、志望動機を書く上では必要になります。
就職活動の軸や成し遂げたいことについてどんなに良く考えられていたとしても、応募する企業の働き方にそぐわないものであれば、企業から評価されることはされません。
unistyleでは各企業の志望動機を作成する上で役立つ、業界・企業別の研究記事を用意しております。
こちらもぜひ参考にご活用ください。
最後に
この記事では、志望動機を作成する際に抑えるべき3つのポイントについて紹介してきました。
これから志望動機を作成する予定の方はもちろん、既に志望動機を作成された方も、自らが作成した文章と照らし合わせながら志望動機の作り方について今一度振り返っていただけたら嬉しいです。
本記事の内容だけでは物足りないという方は、「評価される志望動機の書き方|企業が知りたい6つのポイントと内定者回答」をご参照ください。