【東京海上日動のESを徹底解説】選考通過者の志望動機・ガクチカを分析
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最終更新日:2023年09月26日
損害保険業界のリーディングカンパニー、東京海上日動。
「リスクマネジメントのプロフェッショナル」として、保険という切り口からありとあらゆる個人・法人をサポートしています。
本記事では、東京海上日動の2021卒本選考ES(グローバルコース従業員「Grow-upエントリー」)を解説し、同社の内定を獲得するための回答プランをレクチャーします。
東京海上日動とは
東京海上日動は単体で国内1位の保険料収入を誇る損害保険会社です。2004年に東京海上と日動火災が合併し、誕生しました。
海外事業に強みを持ち、利益における海外の比率が損害保険業界の中で最も大きく47%となっています。
以前は欧米圏を中心にM&Aなど進出を図っていましたが、今後はポートフォリオの分散をすべく、新興国地域にも積極的に進出していくようです。
グループ会社の東京海上あんしん生命保険とも共同で事業を行っており、グループとしては生命保険事業と生損一体の商品開発にも取り組んでいます。
以下では、求める人材像と各設問を順に解説していきます。
東京海上日動の求める人材像
東京海上日動火災保険の選考別対策丨ES・筆記試験・面接までの解説より、東京海上日動の求める人材像は以下の3点だと言えます。
- 自ら考え、行動できる人材
- 個性豊か、多様な人材
- 厚い信頼を勝ち得れる人材
自ら考え、行動できる人材
こちらはいわゆる「主体性」が求められているのだと言えます。
「言われたからやる」というような受動的な姿勢ではなく、クライアントの求めているもの・必要としているものについて先読みの姿勢から提案・解決に向けて働きかけていく力が求められていると言えるでしょう。
この素養は営業職であればある程度どの企業でも共通して求められますが、「リスク」を扱う損害保険業界では特に求められていると考えられます。
存在はするが顕在化していないものが「リスク」であり、各案件で潜在するリスクやクライアントが抱える課題感を読み取る力は特に求められていると考えられます。
個性豊か、多様な人材
例えば損害サービス部門で保険料を支払う業務に携わるにしても、その事故現場に社員自ら遭遇するというわけにはなりません。
それに対して現場の被害を想定するためには、あらゆる観点から物事を把握する姿勢が必要であり、そういった意味でも人材の多様性が求められていると考えられます。
また、近年の社会の動きからサイバーリスク等、企業が直面し得るリスクは多様化していると考えられます。それに対する気づきを得て、柔軟に思考・行動していくためにも、同様の人材が求められていると言えるのではないでしょうか。
厚い信頼を勝ち得れる人材
クライアントと信頼関係を構築することは、営業職としてはほとんどの業界で必須の素質になります。
例えば個人向けの商材で多くの割合を占める自動車保険の場合、販売会社の上司・経営陣クラスだけでなく、実際に消費者へ販売活動を行う社員に対しても信頼関係を構築することが必要になってきます。
特にインフラプロジェクトなどの場合、リスクが発生した際の影響度合いは非常に大きく、場合によってはその他あらゆる経済活動に及ぶことも想定されます。
そのため、それを扱う相手として「この人ならば任せられる」という信頼感こそが、契約を締結・遂行していくためには必要になるのではないでしょうか。
参考:東京海上日動新卒採用HP
東京海上日動のエントリーシート(ES)の書き方:ガクチカ
21年卒採用のES設問は以下の通りです。
20年卒以前のES設問も同様であったため、例年同様の設問が課されるようです。
- 大学時代に力を入れて取り組んだことを3つ挙げてください。(150字以内)
- 上記でお選びいただきました取り組みのうちの1つに関して、活動期間、役割、人数等具体的なイメージができるように内容を教えてください。(250字以内)
- その取り組みの中で感じた課題や問題、および感じたきっかけ・背景について教えてください。また、その後どのような行動を取ったのかについても教えてください。 (400字以内)
- グローバルコース従業員として、東京海上日動で実現したいことを教えてください。(200字以内)
ガクチカに関する設問は上記の上から3問です。
東京海上日動の内定を獲得するためには、「学生時代頑張ったこと」のエピソードを極限までブラッシュアップし、あなたという人物をわかりやすく魅力的に伝えることがキーになるといえるでしょう。
下記の記事・動画は学生時代頑張ったことに関する設問についての解説記事です。
評価される内容の選び方や論理的な構成にするためのフレームワークなどの実践的なテクニックが載せてありますので、ESを書く際の参考にしてみて下さい。
参考: ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
以下では、各設問を順に解説していきます。
東京海上日動のエントリーシート(ES)設問1
大学時代に力を入れて取り組んだことを3つ挙げてください。(150字以内)
ES設問(1):設問の意図
いわゆる「学生時代頑張ったこと」に関する設問です。 まずは取り組んだことを箇条書き形式で3つ列挙し、そのなかから最も力を入れていたテーマを1つ選択するという形式になっています。
「学生時代頑張ったこと」を通じて、就活生のパーソナリティを知ろうとする設問です。
なかでも本設問は、「学生時代頑張ったこと」についての質問の導入部分としての役割を果たしていると考えられます。 また、学生時代頑張ったことを「3つ」挙げさせていることから、あなたという人物をより多角的に評価したいという意図がうかがえます。
たとえば、ひたすらに体育会系の部活動だけに打ち込んできたという方でも、専攻分野の研究やアルバイトなど、ほかの切り口からの評価もおのずと加味されることになります。
ES設問(1):意図を踏まえた回答方針
「3つ以内」ではなく「3つ」と指定されているため、テーマを3つちょうど用意しなければなりません。
150字÷3=50字ですから、あなたが学生時代に頑張ってきたことの要旨をそれぞれシンプルにまとめる必要があるでしょう。
また、「最も力を入れた取り組み」1つについては言わずもがな、そのほかの2つのテーマについても、ある程度の追加質問には答えられるように準備しておくべきでしょう。
ES設問(1):内定者の回答と解説
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東京海上日動のエントリーシート(ES)設問2
上記でお選びいただきました取り組みに関して、活動期間、役割、人数等具体的なイメージができるように内容を教えてください。(250字以内)
(1)の設問でチョイスした「最も力を入れた取り組み」について、その具体的な内容を問う設問です。
ES設問(2):設問の意図
あなたの「学生時代頑張ったこと」のエピソードのうち、最も力を入れて取り組んだものについて、より具体的な描写を引き出そうというものです。
ここで活動期間、役割、人数などの客観的な情報を整理しておくことで、より具体的に、より深くあなたのパーソナリティを理解しようとしています。
次の設問へのブリッジとして位置づけられた設問だと考えられます。
ES設問(2):意図を踏まえた回答方針
ここで求められているのは、あなたの考えや工夫などの主観的な情報ではなく、活動の期間や規模感、役割、人数などの客観的な情報です。
つまり、この設問への回答の目的は、「読み手(面接官)があなたのエピソードを鮮明な映像としてイメージできるようにする」ことにあります。 5W1Hを意識しつつ、必要な情報を過不足なくまとめましょう。
参考:ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
ES設問(2):内定者の回答と解説
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東京海上日動のエントリーシート(ES)設問3
その取り組みの中で感じた課題や問題、および感じたきっかけ・背景について教えてください。また、その後どのような行動を取ったのかについても教えてください。 (400字以内)
東京海上日動の本選考ESのなかで最重要となる設問です。
ES設問(3):設問の意図
これまでの3つの設問はいわばこの設問のための「導入」であり、ここで以下のようなポイントから魅力的なエピソードを語れるかが、選考の合否のキーポイントになります。
・「課題や問題を感じたきっかけ・背景」
・「その後どのような行動を取ったのか」
あなたが学生時代に最も打ち込んだことをテーマにして、 上記の3つのポイントを問うことで、あなたの強みやパーソナリティを深く知る意図があると言えます。
ES設問(3):意図を踏まえた回答方針
まず、3つのポイントを確実に盛り込み、設問に真正面から答えることが前提になります。
また上の見出しで述べた東京海上日動の求める人材像より、3つの素養、すなわち(1)先読みの姿勢で課題解決をリードする力(自ら考え、行動できる人材)(2)多くの気づきを得て、柔軟に思考・行動する力(個性豊か、多様な人材)(3)顧客とのあいだに信頼関係を構築する力(厚い信頼を勝ち得れる人材)がありました。
あなたにこれらの素養があることを証明できるようなエピソードを語るべきです。
ES設問(3):内定者の回答と解説
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東京海上日動のエントリーシート(ES)の書き方:実現したいこと
東京海上日動のエントリーシート(ES)設問4
グローバルコース従業員として、東京海上日動で実現したいことを教えてください。(200字以内)
ES設問(4):設問の意図
詳しくは【ES例文16選】職種別・業界別での入社後にしたいことの答え方とはに書かれているのですが、「入社後にやりたいことは何ですか?」という質問は、先述の評価基準で言うと一点目の「自社への志望度が高いか」にウエイトが置かれていると言えます。
すなわち、自社について理解しているかを確かめるためにこの質問をしています。
具体的に見られているのは以下の2点です。
- 志望動機
- 入社後の具体的なイメージがあるか
志望動機を聞くことは企業理解をしているかどうかを確かめることに繋がっています。
就活生が自社の事業内容や経営理念を理解しているか探り、様々な企業がある中でなぜ自社を志望しているのかを知ろうとしています。 入社後の具体的なイメージがあるか 入社後のミスマッチを防ぐために、面接官は「自社で働いているイメージを持っているかどうか」を評価基準として持っています。
例えば、どれだけ自社で活躍してくれそうな能力を持っていたとしても、本人の理想のキャリアプランと自社の仕事内容に乖離があると早期退職に繋がる可能性があります。
そのため、面接官は入社後の具体的な仕事内容を理解できているかどうか見極めようとしています。
ES設問(4):意図を踏まえた方針
ではどのように書いていけばいいかというと【ES例文16選】職種別・業界別での入社後にしたいことの答え方とはに記載のある、入社したらやりたいことのフレームワークに沿って書くと分かりやすいでしょう。
- やりたい仕事内容や事業を端的に述べる。
- 自分の強みをどのように活かすかを伝える。
- 目標とそのための行動を示す。
以上の流れに従って詳しく解説していきます。
やりたい仕事内容や事業を端的に述べる
まずは結論を端的に述べることが大切です。やりたい仕事内容や事業を盛り込むことで企業理解をしていることのアピールになり、面接官も実際に働いている姿を想像しやすくなります。
また、やりたい仕事内容や事業を述べる際には必ず理由やきっかけとなる経験と合わせて伝えましょう。やりたい動機が強い程、面接官も「確かにその理由なら弊社で働くのがベストだろう。」と評価をしやすくなります。
自分の強みをどのように活かすかを伝える
エントリーシートではできるだけ自己PRするべきだと考えられます。企業側はなるべく多くの観点から就活生のスキルや性格を知り、自社で活躍できるかどうかを見極めたいためです。
単純にやりたいことを伝えるのではなく、自分の強みを活かすことでどのように利益に繋がるかを伝えましょう。志望動機やガクチカ同様具体的に書くことが大切です。
目標とそのための行動を示す
具体的かつ長期的な目標を設定すると良いでしょう。自分の成長のために必要なことを把握し、計画を立て実際に行動に移せるような人材はとても意欲的に映るためです。
目標を達成する過程まで詳しく考えられていると、具体性があり説得力が増します。 具体的なキャリアプランを語るためには、事業内容はもちろんのことキャリアステップや仕事内容を理解する必要があるため、業界研究・企業研究は非常に重要です。
ES設問(4):内定者の回答
以下のエントリーシートでは入社後やりたいことを志望動機、企業理解が伝わるようにまとめられています。
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東京海上日動の内定に近づくために
東京海上日動のESを書くにあたっては、以下の3つのポイントが重要になります。
(2)「学生時代頑張ったこと」をブラッシュアップする 「学生時代頑張ったこと」のエピソードを磨き、精度の高い回答をつくりあげる。
(3)東京海上日動が求める3つの素養をアピールする
また、「学生時代頑張ったこと」のエピソードを語ることで、自分が以下の3つの素養を持った人材であることを示しましょう。
- 先読みの姿勢で課題解決をリードする力
- 多くの気づきを得て、柔軟に思考・行動する力
- 顧客とのあいだに信頼関係を構築する力
東京海上日動の選考は、「学生時代頑張ったこと」、ひいては”Who Are You?”をひたすらに追求します。
ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-で提案した「学生時代頑張ったこと」のフレームワークを活用し、魅力的なESを完成させましょう。
また、「実現したいこと」の設問では 【ES例文16選】職種別・業界別での入社後にしたいことの答え方とは を参考に以下のフレームワークを活用するとよいでしょう。
(1)やりたい仕事内容や事業を端的に述べる
(2)自分の強みをどのように活かすかを伝える
(3)目標とそのための行動を示す
ぜひこの記事が皆さんの助けになれば幸いです。
合わせて以下の記事もご覧ください。
【3メガ損保比較】東京海上日動・三井住友海上・損保ジャパンの強みや社風、選考対策を解説
東京海上日動火災保険の選考別対策丨ES・筆記試験・面接まで