ロッテのエントリーシート対策!求める人材と内定者の解答例付き
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最終更新日:2018年10月09日
ロッテを含む生活消費財メーカー、食品メーカーの多くは選考が早く、大手企業に先駆けて募集を開始する業界の一つです。
理由としては、BtoCの消費財メーカーは志望者が多く、例年数万〜10万名単位のエントリーシート提出があるため、それをさばく時間も考慮して早めに募集を開始しているのだと考えられます。
さて、本記事ではそのエントリーシート突破のための対策プランを、ロッテの求める人材や内定者のESを参照しながら徹底解説していきますので、大量のエントリーシートの中から異彩を放つ1枚を作り上げるためにも是非参考にしてみてください。
ロッテ設問
・あなたの生き方で大切にしていることは何ですか。
・学生時代に最も力を入れて成果をあげたことは何ですか。
・上記について、具体的に記述してください。(期間・頻度・プロセスなど)
・スーパーマーケットにおけるお菓子の新しい売り方(売場やイベントなど)を考え、具体的に記述してください。
また、想定している設定(使用するロッテ商品・時期・ターゲットなど)があれば、詳しく記述してください。
・下記項目において興味・関心のある事柄をそれぞれ1つ挙げ、理由も記述してください。
①社会情勢もしくは食に関するニュースや話題
②ロッテに関するニュースや話題
③その他興味・関心のあること(趣味・スポーツなど)
設問に対する考え方
設問についてはunistyle上で常々説明している通り、企業が求めている人材を把握してその人材に合致していることを伝えることが重要です。
ロッテがどのような人材を求めているのか、ロッテの仕事内容はどのようなものであり、学生時代の経験とどう結びつくのかを考え伝えることが何よりも大事なことです。
ロッテは面接において、「営業」に焦点をあて、「営業に必要な能力は何と考えるか」、「取引先から二度とくるなと言われたらどうするか」など営業という仕事をどのように捉え、自分のどのような能力が営業に活かせるか聞かれることがあるほど、営業の採用に力を入れています。
→ロッテ内定者の選考体験をまとめた記事となっています。面接など選考経験者の肌感が伝えられています。
食品メーカーや生活消費財メーカーの花形といえば、マーケティングや商品企画ですが、多くの場合は営業職としてキャリアをスタートさせ、営業として優秀な人員が営業における知見を活かしてマーケティングの仕事に配属されるケースが多いようです。
営業という泥臭い仕事を通して苦労をすることが、商品開発やマーケティングのモチベーションとなる視点は重要です。
また学生が憧れがちな戦略やマーケティングなども、地に足のついた戦略を考えられるかどうかは地に足のついた仕事をしてきたか重要でしょう。
ロッテの営業とは、数十社の店舗を担当し、各取引先の店長や店舗責任者と信頼関係を構築し、各取引先に対して売上アップのための提案を行うことが重要になります。
営業の一例として、採用HPには下記のようなことが書かれています。
それを聞いた、本部バイヤーの反応は上々。何より評価されたのは、彼が75にものぼる店舗をすべてフォローし、そこの店長たちとじっくり話し合い、現場のニーズにあったキャンペーンをカタチにした説得力であった。
「ガーナ」の売場面積が大幅に拡大され、店頭における売上も対前年比400%アップを達成。得意先の業績向上に貢献すると同時に、自分自身も社内表彰を受けるほどの成功事例を残すことに成功した。
ロッテの本部担当営業として、華々しい成長を遂げつつある彼。しかし、その原点は間違いなく現場にある。だからこそ「店舗フォローは最低2年はやったほうがいい」と、後輩たちには常にアドバイスしているという。」
(採用HPより一部抜粋)
競争の激しい食品業界においては店舗の商品棚を確保することが何よりも消費者にリーチする上で大事なため、店舗の責任者と関係を構築し、よりよい目立つ場所に商品を配置してもらうことが大事です。
コンビニなどにいけばわかると思いますが、目につきやすい場所とそうではない場所があり、目につきやすい場所にある商品はコンビニの各店舗でそれぞれ微妙に違うでしょう。
その差はまさにコンビニの店長や担当者がどの食品メーカーの営業と懇意にしているかの差なのかもしれません。
こういった仕事においては下記のような人材が求められていると考えられます。
②取引先の課題や隠れたニーズを引き出し、解決策を提示し、実際に実行できる人材
③担当店舗の責任者やアルバイトなど価値観や考え方の異なる人と協力して販促イベントの実施など共通の目標を実現できる人材
④これまでにない施策や提案を周囲の協力を得ながら実現できる人材
⑤個人として売上目標や成果にコミットし、着実に成果をあげることのできる人材
学生時代の経験においても、メンバーと信頼関係を構築し、共通の目標を達成した経験や誰かの課題やニーズを把握し、解決のために実行した経験などが上記のような求める人材に合致するかもしれません。
ロッテ社員の働き方から考える求める人材
また上記で定義した求める人材に大きな差がないか、ロッテの採用HPを通して確認したいと思います。
こうした情報共有が、商談内容に説得力を持たせたり、売場でのアイデアとなって成功事例に結びついたりして好循環を生み出しています。さらに、それが先方からの『信頼』に繋がり、よりよい関係を築く鍵にもなります」。
個人プレーに思われがちな営業の仕事だが、実はチームプレーとも言えるのである。
(ロッテ採用HPから一部抜粋)
上記は、信頼関係に焦点を当てた内容になります。取引先の采配一つでロッテのその店舗における売上が左右されることがあるため、店舗担当者との信頼関係は非常に重要です。
ハロウィンシーズンに合わせて、クランキーアイスバー・ザクリッチなどのアイスと、コアラのマーチのキャラクターとをタイアップした売場展開を企画・提案。
その結果、新鮮な企画に高い評価を得ることができた。また、ハロウィンらしいPOPを手描きして店内に装飾を施すなど、いかにも「女性ならでは」の細やかな気配りで売場を引き立てた。
最終的に猛暑の影響もあり、企画を実行した量販店全体の売上は過去最高を記録した。
ちなみに、アイスと菓子はロッテグループ内でも営業部隊が異なる。アイスは冷凍スペースがないと販売できないため、菓子の売場とはまったく違う。だからこそ、アイスと菓子をコラボレーションさせる企画は、菓子の営業担当者や店舗全体を巻き込んでの商談となる。簡単に実現できることではなかった。
しかし、彼女は文字通り「自分にしかできない」仕事にチャレンジし、大いなる成功を収めた訳だ。
(ロッテ採用HPより一部抜粋)
こちらはいままでにない企画を提案し、周囲の協力を得て実現した例と言えます。自分にしかできないことにチャレンジし、周囲の協力を得ながら自分の考えたアイディアを実現できる人材はどういった業界でも求められていると言えます。
ちなみにロッテは求める人材として下記のように定義しています。
「創造力」「情熱」「ビジョン」を持ちつづける人材に期待します。それは、自分で考え責任を持って行動する人。何事にもチャレンジし最後までやり抜く人。将来を見通して何をしなければいけないのかを考え、実践できる人。ロッテの思いに共感していただける方を求めています。
(ロッテ採用HPより一部抜粋)
「想像力」ではなく「創造力」となっている点が重要であり、自分で考えたアイディアや企画を実現することまで強く求められていることがこの言葉から伝わります。
「情熱」や「ビジョン」というものは周囲の協力を得て実現していく上で大事な要素の一つです。
どの企業のエントリーシートを書く上でも、これらの求める人材についてしっかりと理解した上でそれぞれの設問にどのように答えるか考えるようにしましょう。
ロッテの本選考ES設問の解説
一つ目の設問:あなたの生き方で大切にしていることは何ですか。
既に解説ずみの花王のエントリーシートにおいても「こだわりをもっているモノ」という設問がありました。また大切にしている軸やモットー、座右の銘などはアクセンチュア、ヤマハ発動機、INPEXなどの企業で頻出の質問となっています。
考え方および内定者の回答のまとめについては下記のエントリーを参考にしてください。
「自分が何を大事にしてきたかなんて自分でもよくわからない」という方も多くいることと思いますので、そうした方は過去の経験を振り返り、経験から逆算して自分が何を重視してきたのか考えてみるのもよいのではないかと思います。
参考:【価値観別例文12選】「大切にしている価値観」の答え方は3ステップでOK!
大切にしていることを通して、あなたはどんな人かおよびあなたがロッテという企業で活躍できる人材かを見られていると考え、上記の求める人材については理解した上で回答した方が共感してもらえる可能性が高まるでしょう。
二つ目の設問:学生時代に最も力を入れて成果をあげたことは何ですか。
いわゆる学生時代頑張ったことにあたります。上記の求める人材に基づき、合致する人材であることを伝えるエピソードを書くことができれば評価されやすいでしょう。
②取引先の課題や隠れたニーズを引き出し、解決策を提示し、実際に実行できる人材
③担当店舗の責任者やアルバイトなど価値観や考え方の異なる人と協力して販促イベントの実施など共通の目標を実現できる人材
④これまでにない施策や提案を周囲の協力を得ながら実現できる人材
⑤個人として売上目標や成果にコミットし、着実に成果をあげることのできる人材
学生時代に所属した組織やコミュニティが抱える課題についてメンバーと信頼関係を構築した上で解決した経験や、新規の施策やアイディアを周囲の友人と実現した経験などは共感してもらいやすいと言えます。
組織やチームプレイだけでなく、個人としての経験も新聞配達の営業や歩合制の営業の仕事などは食品メーカーの営業の仕事にも繋がるので興味をもって聞いてもらえるかもしれません。
個人として頑張ったこととしてTOEICの点数をあげるために頑張ったや受験のために頑張ったといった経験はTOEICの点数や学歴を伝えればよいのでそこまで必要ないかもしれません。
下記は参考にしてみてください。
参考:イケてない自己PRの改善法|パターン②:努力・苦労自慢
【参考】ロッテ内定者の回答
「学生時代に最も力を入れて成果をあげたことは何ですか?」
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三つ目の設問:スーパーマーケットにおけるお菓子の新しい売り方(売場やイベントなど)を考え、具体的に記述してください。また、想定している設定(使用するロッテ商品・時期・ターゲットなど)があれば、詳しく記述してください。
これは志望度の高さを問われる難易度の高い設問であると言えます。
突飛なアイディアなだけでなく、自分自身の経験に根ざして伝えられるとより相手に共感してもらいやすいかもしれません。
アルバイトの経験やサークルの新歓活動の経験から、人に認知してもらい行動してもらうために必要なことを抽出して伝えられるとよいでしょう。
こういったクリエイティブな質問については最初から自分で考えるよりは、過去の内定者のデータや考え方を吸収してどういった回答が評価されるのか知っておくとよいでしょう。
その上で最近の世の中でどういったマーケティングや商品の売り方がされたのかアンテナを張っておくと効率的な情報収集が可能になるでしょう。
以前もロッテでは「お菓子の新しい売り方」が問われていますので下記の内定者の回答は参考にしてください。
【参考】ロッテ内定者の回答
「スーパーにおける新しい菓子販売の考案」
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四つ目の設問:下記項目において興味・関心のある事柄をそれぞれ1つ挙げ、理由も記述してください。
◆選択肢
①社会情勢もしくは食に関するニュースや話題
②ロッテに関するニュースや話題
③その他興味・関心のあること(趣味・スポーツなど)
いわゆる気になるニュース関連の質問であり、就職活動ではエントリーシート・面接問わずに頻出の質問の一つです。
この手の質問では、関心のあるトピックから受検者の価値観や考え方を見ていると言えます。
つまり、取り上げるニュースそれ自体よりもそこでの考えの深さの方が重要です。変に背伸びをしてその企業・業界に関係のあるニュースを付け焼き刃で語るよりも、「これなら社会人とも討論できる」というものを取り上げる方が良いと思います。
参考:【大手企業ES12選】「気になるニュース」を回答する際のポイントは3つ!
「気になるニュース」では、自分の経験や考えに深く根ざしていないものを声高に叫ぶよりも、これなら社会人とも討論できるだろうという自分自身が深く関わり、主体的な経験を伴うトピックである方が自分の考えを深く伝えることが出来るでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
上記の解説の通りロッテの本選考ESは少し風変わりな設問が多くあり、書くことに腐心すると思います。
またロッテは、マーケティングよりも営業色の強い企業であることが採用HPや設問、過去の面接の質問から浮かんできます。
ロッテの特性について本エントリーを読んだり各企業のOB訪問を重ねるなどする中で理解し、求める人材に合致していることを効果的に伝えていただければと思います。
本記事がその参考になれば幸いです。
→ロッテに関する記事に加え、本選考・インターンESや選考体験記などをまとめています。